JPH0616180U - バッテリー付き電動作業車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 収穫作業に用いる電動作業車の方向変換を人
為的に軽便にできるようにする。 【構成】 バッテリー１５の下方に遊動車軸１１を配置
する。この遊動車軸１１の側方には電動機４に連動する
駆動車軸９を配置する。この駆動車軸９の上方に作業者
用座席１２を設ける。そして駆動車軸９側に把手１３を
配設する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【作業上の利用分野】

本考案は、苺、葉タバコ、アスパラガスなどの収穫作業に主として用いるバッ テリー付き電動作業車に係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、苺の収穫作業は前後に一対の転輪を備えた車体の上側に作業者用座席を 設けたものがあり、この場合にはエンジンや電動機といった駆動源を有せず作業 者が足で地面を蹴って移動するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたものは、駆動源を有しないから機体の振動が少ないが移動 するための作業者の労力負担が大きく、又煩わしいという問題点を有していた。

【０００４】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、作業者が機体の移動に労を費やすことなく収穫作業 に専念できるようにすると共に、機体の方向変換も軽便にできる電動作業車を提 供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、バッテリー電源と走行駆動する電動機を 備える電動作業車において、バッテリーの下方に遊動車軸を配置し、該遊動車軸 の側方には電動機に連動する駆動車軸を配置し、該駆動車軸の上方に作業者用座 席を設け、そして駆動車軸側に把手を配設してなるものである。

【０００６】

【作用】

上記のように構成された電動作業車は、走行スイッチの入り操作によりバッテ リーを電源とする電動機が起動し、この回転動力は駆動車軸に伝達され車体が自 走する。前記走行スイッチの切り操作により電動機の起動力が解除され、駆動車 軸も慣性力が失われ車体が停止する。

【０００７】 作業者用座席に座乗する作業者は、収穫などの作業速度に応じて走行速度を調 整し、或いは間欠走行しながら作業を行なえる。

【０００８】 そして、エンジン駆動の場合に発生する車体の振動が電動機駆動を採用してい るため車体の振動が殆んど感じられない。

【０００９】 作業を進める際に車体の方向変換が必要となった場合には、電動機の起動力を 停止又は電動機と駆動車軸との動力伝達を遮断し車体を停止させ、作業者用座席 に座乗している作業者は一旦降りて把手を持ち上げ車体を前後方向において傾斜 させる。そして把手を持ったまま接地状態にある遊動輪を回転中心にして所望の 方向に振り向けて方向変換を行なう。

【００１０】

【実施例】

実施例について図面を参照して説明する。 図１及び図２において、電動作業車Ａのフレーム１の前側下方にギヤケース２ を取り付ける。このギヤケース２内にはウォーム歯車減速機構（図示省略）を内 装したミッション３を収蔵している。又ギヤケース２の後部には直流式の電動機 ４を取り付ける。

【００１１】 この電動機４の出力軸５に軸着する小歯車６と前記ミッション３の入力軸７に 軸着する大歯車８は噛み合うように成す。ミッション３の左右両外側方に延出さ せ前記入力軸７と直交するようにして駆動車軸を形成する。

【００１２】 駆動車軸９にはゴム製の駆動輪１０、１０を該軸９と一体的に回転すべく取り 付ける。前記フレーム１の後側下方には遊動車軸１１を回転不能に、且つ前記駆 動車軸９と平行に横設する。この遊動車軸１１にはゴム製の遊動輪１２、１２を 回転自在に取り付ける。

【００１３】 図２に示すように実施例は遊動輪１２、１２を２個取り付けた四輪形式として いるが、遊動輪１２を１個とした三輪形式としても良いものである。

【００１４】 そして、フレーム１には前記駆動車軸９の直上方位置に作業者用座席１３を設 置する。該作業者用座席１３は左右に角度変更可能に取り付ける。又、前記フレ ーム１の前端には把手１４を取り付ける。

【００１５】 フレーム１の後側で前記遊動車軸１１の上方位置にバッテリー１５を搭載し、 固定具１６を介して着脱自在に固定する。

【００１６】 前記ギヤケース２の前壁側には操作ボックス１７を取り付け、この操作ボック ス１７の前面には、電動機４の起動、停止を切り換えする走行操作スイッチ１８ 、電動機４の回転数を変更して機体の走行速度を増、減速する速度操作ツマミ１ ９、電動機４の回転方向を変更して機体の前、後進を切り換えする進行切換スイ ッチ２０を設ける。

【００１７】 フレーム１の後側下方には充電用コンセント２１を設ける。該充電用コンセン ト２１は外部の充電器（図示省略）と接続することにより、前記バッテリー１５ を外して移動しなくとも機体を充電器近く迄走行移動して充電できるようにして いる。

【００１８】 前記スイッチ１８、２０、ツマミ１９、電動機４、バッテリー１５、コンセン ト２１及び電気配線基板（図示省略）は電気配線接続する。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００２０】 電動作業車の車体が自走することにより、作業者の労力負担が低減でき、然も 作業者は連続して実質的作業に専念でき、作業能率を向上することができる。

【００２１】 又、駆動源がバッテリー電源とする電動機であるため、車体振動の懸念が無く 長時間作業における疲労度も少なくて済む。

【００２２】 そして、把手を重量物であるバッテリーの搭載側と反対側に設けているため、 機体を軽く持ち上げて傾斜することができ、然も遊動輪の接地面を回転中心とし ているため機体の方向変換が軽便である。

【００２３】 コスト上昇を伴う左右操向機能を備えたミッションを採用せずとも作業者自身 が手軽に方向変換することができ、低廉な電動作業車を具現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】電動運搬車の側面図である。

【図２】電動運搬車の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 電動運搬車 ４ 電動機 ９ 駆動車軸 １１ 遊動車軸 １３ 作業者用座席 １４ 把手 １５ バッテリー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バッテリー電源と走行駆動する電動機
   （４）を備える電動作業車（Ａ）において、バッテリー
   （１５）の下方に遊動車軸（１１）を配置し、該遊動車
   軸（１１）の側方には電動機（４）に連動する駆動車軸
   （９）を配置し、該駆動車軸（９）の上方に作業者用座
   席（１３）を設け、そして駆動車軸（９）側に把手（１
   ４）を配設してなるバッテリー付き電動作業車。