JPH0616177B2 - 電子写真用光導電部材 - Google Patents

電子写真用光導電部材

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JPH0616177B2
JPH0616177B2 JP58137135A JP13713583A JPH0616177B2 JP H0616177 B2 JPH0616177 B2 JP H0616177B2 JP 58137135 A JP58137135 A JP 58137135A JP 13713583 A JP13713583 A JP 13713583A JP H0616177 B2 JPH0616177 B2 JP H0616177B2
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    • G03G5/082Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being inorganic and not being incorporated in a bonding material, e.g. vacuum deposited
    • G03G5/08214Silicon-based
    • G03G5/08221Silicon-based comprising one or two silicon based layers

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、光(ここでは広義の光、すなわち紫外光線、
可視光線、赤外光線、X線、γ線等を示す)のような電
磁波に感受性のある光導電部材に関する。
固体撮像装置、あるいは像形成分野における電子写真用
像形成部材や原稿読取装置における光導電層を形成する
光導電材料としては、高感度で、SN比〔光電流(Ip)/(I
d)〕が高く、照射する電磁波のスペクトル特性にマッチ
ングした吸収スペクトル特性を有すること、光応答性が
速く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時において人
体に対して無公害であること、更には固体撮像装置にお
いては、残像を所定時間内に容易に処理することができ
ること等の特性が要求される。殊に、事務機としてオフ
ィスで使用される電子写真装置内に組込まれる電子写真
用像形成部材の場合には、上記使用時における無公害性
は重要な点である。
このような観点に立脚して、最近注目されている光導電
材料にアモルファスシリコン(以後a−Siと表記する)
があり、例えば独国公開第2746967号公報、同第
2855718号公報には電子写真用像形成部材への応
用が、また、独国公開第2933411号公報には、光
電変換読取装置への応用がそれぞれ記載されている。
しかしながら、従来のa−Siで構成された光導電層を有
する光導電部材は、暗抵抗値、光感度、光応答性等の電
気的、光学的、光導電的特性及び耐湿性等の使用環境特
性の点、更には、経時的安定性の点において、更に総合
的な特性向上を図る必要があるというのが実情であっ
た。
例えば、a−Siを電子写真用像形成部材に適用した場合
に、高光感度化、高暗抵抗化を計ると、長時間繰り返し
使用時には、残留電位による残像の発生、所謂ゴースト
現象を起こしたり、また光導電層表面は、コロナ帯電、
トナー及び紙による摩擦、あるいはブレードによるクリ
ーニング等、化学的、物理的に過酷な条件に絶えずさら
されるため、その経時的変化は、致命的な画像の欠陥を
生ぜしめてしまうことがあった。
更に、a−Si材料で光導電層を構成する場合には、その
電気的、光導電的特性の改良を計るために、水素原子あ
るいはフッ素原子や塩素原子等のハロゲン原子、及び電
気伝導型の制御のためにホウ素原子やリン原子等が、あ
るいはその他の特性改良のために他の原子が各々構成原
子として光導電層中に含有されるが、これ等の構成原子
の含有様相いかんによっては、形成した層の電気的、光
導電的特性に問題が生ずる場合があった。
殊に光導電層の最表面の層領域においては、含有原子の
含有量、分布状態等によって製造プロセス上ダングリン
グボンドが出来易い。このために、種々変化する電荷の
挙動や構造安定性の問題がとりわけ重要となる。光導電
部材が、目的通りの機能を発揮するかどうかということ
は、光導電層の最表面の層領域のダングリングボンド数
により決定される場合が多い。
また、電子写真用像形成部材として一般に公知の手法で
作られた場合には、例えば形成した光導電層中に光照射
によって発生したフォトキャリアの該層中での寿命が十
分でない為に十分な画像濃度が得られなかったり、ある
いは画像露光量が大きい場合には、光導電層表面近傍に
生成した過剰なフォトキャリアが横方向に流れたり更に
は支持体側からの電荷の注入の阻止が十分でなかったり
して画像が不鮮明になりやすい等の問題を生ずる場合が
少なくなかった。
従って、a−Si材料にて光導電部材を構成する場合に
は、上記した電気的及び光学的特性を有する光導電層
と、この特性を保持しつつ化学的、物理的に安定な表面
保護層とを設けることが必要であり、このような層構造
により高品質画像を長時間得ることができる。
本発明は上記の諸点に鑑み成されたもので、a−Siに関
し電子写真用像形成部材や固体撮像装置、読取装置等に
使用される光導電部材としての適用性とその応用性とい
う観点から総括的に鋭意研究検討を続けた結果、ケイ素
原子を母体とし、水素原子(H)及びハロゲン原子(X)の少
なくともそのいずれか一方を含有するアモルファス材
料、すなわち所謂水素化a−Si、ハロゲン化a−Siある
いはハロゲン含有水素化a−Si(以後これ等を総括的に
a−Si(H、X)と表記する)から構成される光導電層を有
する光導電部材に於いて、その層構造を特定化するよう
に設計されて作成された光導電部材は、実用上著しく優
れた特性を示すばかりでなく、従来の光導電部材と較べ
てみてもあらゆる点において凌駕していること、殊に電
子写真用の光導電部材として著しく優れた特性を有して
いることを見出した点に基づくものである。
本発明は、濃度が高く、ハーフトーンが鮮明に出て且つ
解像度が高く、画像欠陥、画像流れの生じない高品質画
像を得ることが容易にできる電子写真用の光導電部材を
提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、電気的、光学的、光導電的特性が
殆んど使用環境の影響を受けず常時安定している全環境
型であり、耐光疲労特性に著しく長け、繰り返し使用に
際しても劣化現象を起さず耐久性に優れ、残留電位が全
く又は殆んど観測されない光導電部材を提供することを
目的とする。
本発明のもう一つの目的は、電子写真用像形成部材とし
て適用させた場合、静電像形成のための帯電処理の際の
電荷保持能が充分あり、通常の電子写真法が極めて有効
に適用され得る優れた電子写真特性を有する光導電部材
を提供することである。
本発明の更にもう一つの目的は、高光感度性、高SN比特
性及び積層された層間に良好な電気的接触性を有する光
導電部材を提供することでもある。
すなわち、本発明の第1発明の電子写真用光導電部材
は、支持体と、ケイ素を母体とし、水素原子及びハロゲ
ン原子の少なくともそのいずれか一方を構成原子として
含有する、光導電層、表面層を前記支持体上に配して構
成した光受容層と、を有する電子写真用光導電部材にお
いて、前記光受容層の自由表面側より少なくとも20Å
の層厚における表面層領域中のESRによって測定され
るスピン濃度が1.0×1020spins/cm3以下であること
を特徴とする。また、本発明の第2発明の電子写真用光
導電部材は、支持体と、ケイ素を母体とし、水素原子及
びハロゲン原子の少なくともそのいずれか一方を構成原
子として含有する、光導電層、表面層を前記支持体上に
配して構成した光受容層と、を有する電子写真用光導電
部材において、前記光受容層の自由表面側よりESRに
よって測定されるスピン濃度が1.0×1020spins/cm3
以下であって層厚20Å〜15μmである表面層と、ホ
ウ素、酸素、窒素、炭素から選ばれる原子を1〜1×1
3atomic ppm含有する光導電層とを有することを特徴
とする。
上記したような層構造を取るようにして構成された本発
明の光導電部材は、前記した諸問題の総てを解決し得、
極めて優れた電気的、光学的、光導電的特性及び使用環
境特性を示す。
殊に、電子写真用像形成部材として適用させた場合には
帯電処理の際の電荷保持能に長け、画像形成への在留電
位の影響が全くなく、その電気的特性が安定しており高
感度で、高SN比を有するものであって、画像濃度が高
く、ハーフトーンが鮮明に出て、且つ解像度の高い、高
品質の可視画像を得ることができ、耐光疲労、繰り返し
使用特性、更に多湿雰囲気下での繰り返し使用特性に長
けている。
以下、図面に従って、本発明の光導電部材について詳細
に説明する。
第1図及び第2図は、本発明の光導電部材の構成を説明
するために、層構造を模式的に示したものである。
本発明の光受容層100は大きく分けで2通りの層構造を
有している。その1つは、第1図に代表されるような高
抵抗型の光受容層であり、支持体101上に、a-Si(H,X)を
主成分とする高抵抗の光導電層102及びこれを保護する
目的で設けられたa-Siを主成分とする表面層103が形成
されている。他の1つは、第2図に代表されるような電
荷注入阻止型の光受容層であり、支持体101上に、電荷
注入を阻止するために、例えばホウ素、酸素、窒素、炭
素などの原子の少なくとも1つを含有したa-Si(H,X)を
主成分とする電荷注入阻止層104及びa-Si(H,X)を主成分
とする光導電層105層方向に形成させ、さらにこれらの
層を保護する目的でa-Siを主成分とする表面層103が形
成されている。
いずれの型の層構造であろうとも、表面層103は、ケイ
素、及び水素又は/及び炭素、窒素、酸素などの原子が
含有されることで特徴づけられ、層方向及び支持体面に
平行な方向に関して濃度分布は均一であってもよいし、
あるいは支持体面に向ってその濃度が減少するような分
布を有してもよい。該表面層103の層厚は、好ましくは
1.0×1019spins/cm3以下、最適には20Å〜15μm、
より好ましくは30Å〜10μm、最適には40Å〜5
μmとされる。また、該表面層103のESRによって測定さ
れるスピン濃度は、通常は1.0×1020spins/cm3以下、よ
り好ましくは1.0×1018spins/cm3以下とされる。
また、光導電層102に高抵抗性を持たせるために含有さ
れる原子としては、ホウ素、酸素、窒素、炭素などがあ
り該光導電層102内のこれらの原子の最小濃度は、好ま
しくは1〜1×10atomic ppm、より好ましくは50
〜5×102atomic ppm、最適には100〜5×102atomic pp
mとされる。これにより、該光導電層102の電気抵抗は、
暗抵抗値として約1012Ω-1・cm-1以上が得られる。
更に電荷注入阻止層104において電荷注入を阻止させる
ために含有されるホウ素、酸素、窒素、炭素などの最大
濃度は、好ましくは30〜5×10atomic ppm、より
好ましくは50〜5×10atomic ppm、最適には100
〜5×10atomic ppmとされる。該電荷注入阻止層10
4の層厚は好ましくは20Å〜15μm、より好ましく
は30Å〜10μm、最適には40Å〜5μmとされる。
光導電層105はa-Si(H,X)を主成分とし、この他第3原子
としてホウ素、酸素、窒素、炭素などの原子を含有させ
てもさせなくても良い。光導電層105の層厚は好ましく
は1〜100μm、より好ましくは1〜80μm、最適
には2〜50μmとされる。
このように、水素、炭素、窒素、酸素などの原子の少な
くとも1種を含有し、ESRによって測定されるスピン濃
度が上記のようである表面層を設けた本発明の光導電部
材が電子写真用像形成部材として使用された場合には、
特に画像濃度が高く、画像露光量が大きい場合にも、画
像流れが起こらず、ハーフトーンが鮮明に出て且つ解像
度の高い、高品質の可視画像を長時間にわたって得るこ
とができる。その理由は高抵抗化した光受容層及び電荷
注入阻止層を設けた光受容層の表面をコロナ帯電、トナ
ー及び紙による摩擦、あるいはブレードによるクリーニ
ング等化学的、物理的に過酷な条件から保護し、耐久性
が向上するとともに、さらには上記光導電層の前述した
効果を失わせることのない電気的な特性を表面層が有す
るからと推定される。
すなわち、表面層の少なくとも20Å層厚の層領域に於
けるESRによって測定されるスピン濃度が1×1020s
pins/cm3以下であると、該表面層の分子構造においては
ダングリングボンドが減少するため反応性の低い安定な
層が形成され、なおかつ安定構造をとるため硬さも十分
に向上させることが可能である。また、電気的特性にお
いても、暗抵抗値として1014Ω−1・cm-1を得るこ
とが可能であり、極めて良好な電荷受容能が達成され
る。
本発明において、光受容層中に含有されてもよいハロゲ
ン原子(X)としては、具体的にはフッ素、塩素、臭素、
ヨウ素が挙げられるが、特に塩素、とりわけフッ素を好
適なものとして挙げることができる。また、表面層103
に含有される原子としては、ホウ素、酸素、窒素、炭素
などが挙げられるが、特にホウ素、とりわけ炭素を好適
なものとして挙げられる。更にはこれらの原子を単独若
しくは適宜組み合わせて含有させることもできる。
本発明において使用される支持体としては、導電性でも
電気絶縁性であっても良い。導電性支持体としては、例
えば、NiCr、ステンレス、Al,Cr,Mo,Au,Nb,Ta,V,Ti,Pt,
Pd等の金属又はこれ等の合金が挙げられる。
電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリカーボネート、セルローズアセテート、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニルデン、ポリ
スチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルム又はシー
ト、ガラス、セラミック、紙等が通常使用される。これ
等の電気絶縁性支持体は、好適には少なくともその一方
の表面が導電処理され、該導電処理された表面側に他の
層が設けられるのが望ましい。
すなわち、例えばガラスであれば、その表面にNiCr,Al,
Cr,Mo,Au,Ir,Nd,Ta,V,Ti,Pt,In2O3,SnO2,ITO(In2O3+SnO
2)等から成る薄膜を設けることによって導電性が付与さ
れ、或いはポリエステルフィルム等の合成樹脂フィルム
であれば、NiCr,Al,Ag,Pb,Zn,Ni,Au,Cr,Mo,Ir,Nb,Ta,V,
Ti,Pt等の金属の薄膜を真空蒸着、電子ビーム蒸着、ス
パッタリング等でその表面に設け、又は前記金属でその
表面をラミネート処理して、その表面に導電性が付与さ
れる。
支持体の形状としては、所望によって、その形状は決定
されるが、例えば第1図の光導電部材を電子写真用像形
成部材として使用するのであれば、連続高速複写の場合
には、無端ベルト状又は円筒状とするのが望ましい。支
持体の厚さは、所望通りの光導電部材が形成される様に
適宜決定されるが、光導電部材として可撓性が要求され
る場合には、支持体としての機能が十分発揮される範囲
内であれば可能な限り薄くされる。しかしながら、この
ような場合支持体の製造上及び取扱い上、更には機械的
強度等の点から、通常は10μm以上とされる。
本発明において、a−Si(H,X)で構成される光受容層を
形成するには、例えばグロー放電法、スパッタリング
法、あるいはイオンプレーティング法等の放電現象を利
用する真空推積法が適用される。
例えばグロー放電法によって、a−Si(H,X)で構成され
る光受容層を形成するには、基本的にはケイ素原子(Si)
を供給し得るSi供給用の原料ガスと共に、水素原子(H)
導入用の原料ガス及び/又はハロゲン原子(X)導入用の
原料ガス、並びに形成領域の構成原子組成に応じてホウ
素、酸素、窒素及び炭素原子導入用の原料ガスを所望に
よりAr,He等の不活性のガスと共に、その内部を減圧し
得る推積室内に所定の混合比とガス流量になるようにし
て導入して、該推積室内にグロー放電を生起させこれ等
のガスのプラズマ雰囲気を形成することによって、予め
所定位置に設置されている支持体表面上にa−Si(H,X)
からなる層を形成する。
また、スパッタリング法で形成する場合には、例えばA
r,He等の不活性ガス又はこれ等のガスをベースとして混
合ガスの雰囲気中でSiで構成されたターゲットをスパッ
タリングする際、水素原子(H)及び/又はハロゲン原子
(X)導入用のガス並びに形成領域の構成原子組成に応じ
てホウ素、酸素、窒素及び炭素原子導入用の原料ガスを
スパッタリング用の推積室に導入してやれば良い。
本発明において使用されるSi供給用の原料ガスとして
は、SiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H10等のガス状態の又はガス
化し得る水素ケイ素(シラン類)が有効に使用されるも
のとして挙げられ、殊に、層作成作業の扱い易さ、Si供
給効率の良さ等の点でSiH4,Si2H6が好ましいものとして
挙げられる。
本発明において水素原子を光受容層中に導入するには、
主にH、あるいは前記のSiH4,Si2H6,Si3H8,Si4H10
の水素化ケイ素のガスを推積室中に供給し、放電を生起
させて実施される。
本発明において使用できるハロゲン原子導入用の原料ガ
スとして有効なのは、多くのハロゲン化物が挙げられ、
例えばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲン間化合
物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状態の
又はガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられ
る。更には、ケイ素原子とハロゲン原子とを構成要素と
するガス状態の又はガス化し得る、ハロゲン原子を含む
ケイ素化合物も有効なものとして挙げることができる。
本発明において好適に使用し得るハロゲン化合物として
は、具体的にはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲ
ンガス、BrF,ClF,ClF3,BrF3,BrF5,IF3,IF7,ICl,IBr等ハ
ロゲン間化合物を挙げることができる。
ハロゲン原子を含むケイ素化合物、所謂ハロゲン原子で
置換されたシラン誘導体としては、具体的にはSiF4,Si2
F6,SiCl4,SiBr4等のハロゲン化ケイ素が好ましいものと
して挙げられることができる。
光受容層中にハロゲン原子を導入する際の原料ガスとし
ては、上記されたハロゲン化合物あるいはハロゲンを含
むケイ素化合物が有効なものとして使用されるものであ
るが、その他にHF,HCl,HBr,HI等のハロゲン化水素、SiH
2F2,SiH2I2,SiH2Cl2,SiHCl3,SiH2Br3,SiHBr3等のハロゲ
ン置換水素化ケイ素、等々のガス状態のあるいはガス化
し得る、水素原子を構成要素の一つとするハロゲン化物
も有効な光受容層形成用の出発物質として挙げることが
できる。
これ等の水素原子を含むハロゲン化物は、光受容層形成
の際に層中に、電気的あるいは光電的特性の制御に極め
て有効な成分としての水素原子の導入と同時に、ハロゲ
ン原子も導入することができるので、本発明においては
好適なハロゲン原子導入用の原料として使用される。
本発明において使用されるホウ素原子供給用の原料ガス
としては、Bを構成原子とする、例えばB2H6,B4H10,B5H
9,B5H11,B6H10等を挙げることができる。
本発明において使用される酸素原子供給用の原料ガスと
しては、O2,NO,NO2を挙げることができる。
本発明において使用される窒素原子供給用の原料ガスと
しては、Nを構成原子とする、例えば窒素(N2)、アンモ
ニア(NH3)、ヒドラジン(H2NNH2)、アジ化水素(HN3)、ア
ジ化アンモニウム(NH4N3)等のガス状又はガス化し得る
窒素、窒化物、アジ化物等の窒素化合物を挙げることが
できる。この他に、窒素原子の導入に加えてハロゲン原
子の導入もできるという点から、三フッ化窒素(F3N)、
四フッ化窒素(F4N2)等のハロゲン化窒素化合物を挙げる
ことができる。
本発明において使用される炭素原子供給用の原料ガスと
しては、Cを構成原子とする、例えばCH4,C2H4,C3H8,C3
H10を挙げることができる。この他に、炭素原子の導入
に加えてa-Si:H層も同時に堆積できるという点から(C
H3)SiH3,(CH3)2SiH2,(CH3)3SiH,(CH3)4Si等のガス状態
の又はガス化し得る炭水素化ケイ素を挙げることができ
る。
反応スパッタリング法或いはイオンプレーティング法に
依ってa-Si(H,X)から成る光受容層を形成するには、例
えばスパッタリング法の場合にはSiから成るターゲッ
トを使用して、これを所定のガスプラズマ雰囲気中でス
パッタリングし、イオンプレーティング法の場合には、
多結晶シリコン又は単結晶シリコンを蒸発源として蒸着
ポートに収容し、このシリコン蒸発源を抵抗加熱法、あ
るいはエレクトロンビーム法(EB法)等によって加熱蒸
発させ飛翔蒸発物を所定のガスプラズマ雰囲気中を通過
させることによって実施できる。
この際、スパッタリング法、イオンブレーテイング法の
何れの場合にも、形成される層中に所定の原子を導入す
るには、水素原子(H)及び/又はハロゲン原子(X)導入用
のガス並びに形成領域の構成原子組成に応じてホウ素、
酸素、窒素及び炭素原子導入用の原料ガスを、必要に応
じてHe,Ar等の不活性ガスも含めてスパツタリング、イ
オンプレーティング用の推積室中に導入して、該ガスの
プラズマ雰囲気を形成してやれば良いものである。
光受容層中に含有される水素原子、ハロゲン原子、ホウ
素原子、酸素原子、窒素原子、炭素原子の量を制御する
には、例えば水素原子(H)、ハロゲン原子(X)、ホウ素原
子(B)、酸素原子(O)、窒素原子(N)、炭素原子(C)を含有
させるために使用される出発物質の推積装置系内へ導入
する量、支持体温度、放電電力等のうち、一種以上を制
御してやれば良い。
本発明において、光受容層をグロー放電法又はスパット
タリング法で形成する際に使用される稀釈用ガスとして
は、所謂稀ガス、例えばHe,Ne,Ar等を好適なものとして
挙げることができる。
次にグロー放電分解法によって生成される光導電部材の
製造方法の例について説明する。
第3図にグロー放電分解法による光導電部材の製造装置
を示す。
図中の1102〜1106のガスボンベには、本発明の光導電部
材の光受容層を形成するための原料ガスが密封されてお
り、その一例として、例えば1102は、SiHガス(純
度99.99%)ボンベ、1103はHで希釈されたB
ガス(純度99.99%、以下B2H6/H2ガスと略す)ボン
ベ、1104はNOガス(純度99.99%)ボンベ、1105はCH4
ガス(純度99.99%)ボンベ、1106はArガス(純度9
9.99%)ボンベである。図示されていないがこれら以
外に、必要に応じて所望のガス種を増設することが可能
である。
これらのガスを反応室1101に流入させるには、ガスボン
ベ1102〜1106の各バルブ1122〜1126及びリークバルブ11
35が閉じられていることを確認し、また、流入バルブ11
12〜1116、流出バルブ1117〜1121及び補助バルブ1132、1
133が開かれていることを確認して、先づメインバルブ1
134を開いて反応室1101及びガス配管内を排気する。次
に真空計1136の読みが約1×10−6torrになった時点
で補助バルブ1132、1133及び流出バルブ1117〜1121を閉
じる。続いてガスボンベ1102よりSiH4ガス、ガスボンベ
1103よりB2H6/H2ガス、ガスボンベ1104よりNOガス、ガ
スボンベ1105よりCH4ガス、ガスボンベ1106よりArガス
をそれぞれバルブ1122〜1126を開いて出口圧ゲージ1127
〜1131の圧を1kg/cm2に調整し、流入バルブ1112〜111
6を徐々に開けて、マスフロコントローラ1107〜1111内
に流入させる。引き続いて流出バルブ1117〜1121及び補
助バルブ1132,1133を徐々に開いて夫々のガスを反応室1
101に流入させる。このときのこれら各ガス流量の比が
所望の値になるように流出バルブ1117〜1121を調整し、
また、反応室内の圧力が所望の値になるように真空計11
36の読みを見ながらメインバルブ1134の開口を調整す
る。そして気体シリンダー1137の温度が加熱ヒーター11
38により50〜400℃の温度に設定されていることを確認
した後、電源1140を所望の電力に設定して反応室1101内
にグロー放電を生起させる。
同時にあらかじめ設計されたホウ素原子及び酸素原子含
有量が得られるように、B2H6/H2ガス及びNOガス流量を
適宜変化させ、それに応じて変化するプラズマ状態を補
正する意味で、必要に応じ放電電力、基板温度等を制御
して光導電層102を形成する。
また、層形成を行っている間は、層形成の均一化を計る
ために基体シリンダー1137をモータ1139により一定速度
で回転させる。
次に、使用した全てのガス操作系バルブを閉じ、反応室
1101を一且排気する。真空計1136の読みが約1×10
−6torrになったら、流出バルブ1121及び補正バルブ11
33を徐々に開いてArガスを反応室1101に流入させる。こ
のときArガス流量は、所望の値になるように流出バルブ
1121を調整し、また、反応室内の圧力が所望の値になる
ように真空計1136の読みを見ながらメインバルブ1134の
開口を調整する。次に電源1145を所望の電力に設定して
反応室1101内Arイオンボンバードを生起させる。これに
より、前述の方法により形成された光導電層102の表
面、並びに反応室1101内面の清浄化を行なう。
次に、使用した全てのガス操作系バルブを閉じ、反応室
1101を一且排気する。このとき、基体シリンダー1137上
部に置かれたダミーシリンダー1141上にあらかじめセッ
トされた推積膜サンプリング用石英ガラス1142上のシャ
ッター1143を電磁開閉機1144にて開ける。真空計1136の
読みが約1×10−6torrになったら上記の場合と同様
な操作の繰り返しを行ない、SiH4,CH4の操作系バルブを
開け、各原料ガスの流量が所望の値となるように調整
し、上記と同様にしてグロー放電を生起させ、表面層10
3を形成する。
以下、実施例について説明する。
実施例1 第3図に示した光導電部材の製造装置を用い、先に詳述
したグロー放電分解法によりAl製のシリンダー上に第1
表に示した製造条件に従い光受容層を形成した。得られ
た推積膜サンプリング用石英ガラス1142上のa−SiC層
のスピン濃度をESRを使用して定量し、第2表に示した
結果を得た。また、得られた光導電部材を電子写真装置
にセットして帯電コロナ電圧+6KV、画像露光0.8〜1.5
lux・secにより潜像を形成し、引き続き現像、転写、定
着の各プロセスを周知の方法で実施し、画像評価を行な
った。画像評価は通常の環境下でA4サイズの用紙を用
い、通算80万枚相当の画像出しを実施し、高温高湿環
境下で更に15万枚相当の画像出しを実施し、一万枚毎
のサンプルにつき各画像の〔濃度〕〔解像性〕〔階調再
現性〕〔画像欠陥〕等の優劣をもって評価したが、環境
条件、耐久枚数によらず、上記全ての項目について極め
て良好な評価が得られた。特に、〔濃度〕の項目につい
ては特筆すべきものがあり、極めて光濃度のものが得ら
れることが確認された。これは電位測定の結果からも裏
付けられており、例えば光導電層表面に何らの処置を施
こしていないものと比較すると、1.2〜1.5倍程度受容電
位が向上していることが判明した。この電荷受容能の向
上は単に画像濃度のみにとどまらず、広いコロナ条件の
ラテイチュードが得られ、画質の選択範囲が拡大される
という大きな利点を有する。
また、更に特筆すべき項目として〔解像性〕が挙げら
れ、今回の一連の試験ではいかなる環境条件のもとでも
極めて鮮明な画像が維持できることが解った。
これらの高耐久性、高品質画像は光受容層の自由表面側
にESRによって測定されるスピン濃度の低いa−SiC層を
設けたことによる効果とみられ、このようなa−SiC層
を設けないものとは通常の環境下及び高温条件下にても
歴然たる差が現れた。
実施例2及び比較例1 実施例1で表面層103の製造条件を第3表に示した条件
に変更したことを除いては、実施例1と同様な方法でド
ラム状の光導電部材を作製した。この光導電部材につい
て実施例1と同様な耐久性及び画像の評価を実施したこ
ところ、第4表に示すような結果を得た。
実施例3 第5表に示した製造条件に従い、実施例1と同様な方法
でドラム状の光導電部材を作製した。得られたドラム状
の光導電部材の表面層を形成するa−SiCのESRによって
測定されるスピン濃度は第6表のように定量された。こ
の光導電部材について実施例1と全く同様な耐久性及び
画像の評価を実施したところ、実施例1とほぼ同等の良
好な結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は夫々本発明の光導電部材の層構成を
説明するための模式図である。第3図はグロー放電分解
法による光導電部材の製造装置を示した図である。 100……光受容層 101……支持体 102……光導電層 103……表面層 104……電荷注入阻止層 105……光導電層 1101……反応室 1102〜1106……ガスボンベ 1122〜1126……バルブ 1107〜1111……マスフロコントローラ 1127〜1131……圧力調整器 1112〜1116……流入バルブ 1117〜1121……流出バルブ 1132……補助バルブ 1133……メインバルブ 1134……ゲートバルブ 1135……リークバルブ 1136……真空計 1137……基体シリンダー 1138……加熱ヒーター 1139……モータ 1140……高周波電源(マッチングボックス) 1141……ダミーシリンダー 1142……推積膜サンプリング用石英ガラス 1143……シャッター 1144……電磁開閉機 1145……高圧直流電源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と、ケイ素を母体とし、水素原子及
    びハロゲン原子の少なくともそのいずれか一方を構成原
    子として含有する、光導電層、表面層を前記支持体上に
    配して構成した光受容層と、を有する電子写真用光導電
    部材において、 前記光受容層の自由表面側より少なくとも20Åの層厚
    における表面層領域中のESRによって測定されるスピ
    ン濃度が1.0×1020spins/cm3以下であることを特徴
    とする電子写真用光導電部材。
  2. 【請求項2】支持体と、ケイ素を母体とし、水素原子及
    びハロゲン原子の少なくともそのいずれか一方を構成原
    子として含有する、光導電層、表面層を前記支持体上に
    配して構成した光受容層と、を有する電子写真用光導電
    部材において、 前記光受容層の自由表面側よりESRによって測定され
    るスピン濃度が1.0×1020spins/cm3以下であって層
    厚20Å〜15μmである表面層と、ホウ素、酸素、窒
    素、炭素から選ばれる原子を1〜1×10atomic ppm
    含有する光導電層とを有することを特徴とする電子写真
    用光導電部材。
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