JPH061606A - 親水性沈澱シリカの製造方法 - Google Patents

親水性沈澱シリカの製造方法

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JPH061606A
JPH061606A JP4167118A JP16711892A JPH061606A JP H061606 A JPH061606 A JP H061606A JP 4167118 A JP4167118 A JP 4167118A JP 16711892 A JP16711892 A JP 16711892A JP H061606 A JPH061606 A JP H061606A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湿式法シリカに関し、シリコーンゴムに配合
した場合に、ゴム可塑度の経時変化が大きい(硬くな
る)現象を低減させたシリカの製造方法。 【構成】 アルカリ金属ケイ酸塩の希薄溶液中にケイ酸
塩と鉱酸を添加し、得られるシリカを10重量%以上の
懸濁液に調製した後、該懸濁液に剪断力を加えることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ金属ケイ酸塩
の溶液から親水性沈澱シリカ(以下、湿式シリカとい
う)を製造する方法に関する。
【0002】詳しくは、アルカリ金属ケイ酸塩溶液と鉱
酸との特定した反応によって得られたシリカの懸濁液を
強力に分散することにより、特にシリコーンゴム分野に
適している湿式シリカを製造する方法に関する。
【0003】
【従来の技術】アルカリ金属ケイ酸塩と鉱酸を反応させ
て湿式シリカを製造する方法に関しては、既に種々の方
法が知られている。また、かかる方法にて製造される湿
式シリカは、多岐の分野にわたり使用されている。例え
ば、農薬用担体,塗料用,インク用,裏抜け防止用とし
ての紙の填料,増粘剤等に使用されている外、本発明の
目的とするシリコーンゴムを含むゴム用充填剤としても
広く使用されている。シリコーンゴム用充填剤として
は、前記した湿式シリカの外に、ケイソウ土、乾式シリ
カ(商品名:アエロジル,レオロシール)等も使用され
ているが、乾式シリカは高価であり、またケイソウ土は
安価ではあるが補強性能が十分でないことなどの理由に
より、それぞれ限定された分野、もしくは湿式シリカを
適用できない分野での使用にとどまっている。そのた
め、比較的安価で製造される湿式シリカがシリコーンゴ
ム用充填剤として広く用いられている。
【0004】しかしながら、前記したアルカリ金属珪酸
塩と鉱酸を反応させて製造された湿式シリカは、シリコ
ーンゴム中に配合した際にそのゴムの可塑度の経時変化
(以下、可塑化戻りと称す)が大きく、その改善が求め
られている。すなわち、湿式シリカを配合したシリコー
ンゴムをそのまま放置しておくとシリコーンゴムが経時
的に硬くなり(可塑度が高くなる)、2次加工時のロー
ル混練時のトルクが大きくなり、又まとまりづらくなり
作業性が悪いという欠点があった。
【0005】ここで述べた可塑化戻りのメカニズムにつ
いて、シリコーンゴム中に湿式シリカを配合した場合、
湿式シリカは、その配合時のトルクにより湿式シリカの
構造体である一次粒子の二次ないし三次凝集体である凝
集粒子が、ある大きさに破壊されてシリコーンゴム中に
分散される。この湿式シリカを配合したシリコーンゴム
を放置しておくと、経時的にシリコーンゴムの可塑度が
高くなる(シリコーンゴムが硬くなる)。
【0006】このことは、主に次の2つのことに基因し
ている。1つは、一旦分散されたシリカ粒子が、その粒
子の持つ自己凝集力により再凝集をおこない、その過程
によりシリコーンゴムの可塑度が高くなる。即ち、この
再凝集が強く発現するほど、可塑化戻りは大きくなる。
もう一つは、凝集粒子が破壊されてシリコーンゴム中に
分散されることにより、それまで凝集構造体の内部に存
在していたシラノール基が表面にあらわれ、粒子の表面
に存在するシラノール基の数が全体として増大する。こ
のシラノール基は、シリコーンゴムとの間で経時的に水
素結合を行い可塑度を高くする。上記のメカニズムから
すれば、湿式シリカをシリコーンゴム中に配合する際
に、湿式シリカの凝集粒子が破壊され分散されやすいほ
ど、可塑化戻りは大きくなることになる。そこで可塑化
戻りを抑えるには、シリコーンゴムに配合した際に分散
性をコントロールした湿式シリカを製造すればよい。し
かし、実際には、前記の如く単純には解決されない。過
多に分散性を悪くした湿式シリカとすると、逆に湿式シ
リカの特徴の一つである補強効果が低下してしまう。こ
れは、ゴムと接し補強効果をもたらす粒子表面のシラノ
ール基の割合が低下してくるものと解される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したような可塑化
戻りの大小を判定する方法としては、シリコーンゴムに
所定量の湿式シリカを配合し、その可塑度の経時変化を
測定すればよいが、結果がでるのに時間がかかるという
難点があった。我々は、その点について鋭意研究を行っ
た結果、シリコーンゴムに所定量の湿式シリカを配合
し、その組成物を24時間放置した後にムーニー粘度を
測定し、測定直後(0分とする)のムーニー粘度に対し
て同12分後におけるムーニー粘度の比(以下、ムーニ
ー比と称する)の大小において判定できることが分かっ
た。
【0008】すなわち、可塑化戻りとは、シリコーンゴ
ム中への湿式シリカの分散される程度により起因するも
のと考えられている。ムーニー粘度は、測定時にあるト
ルクを加えて測定している。つまり、分散され易い湿式
シリカを配合したシリコーンゴムのムーニー値は測定初
期は高いが、トルクがかかるにつれてそのムーニー値
は、分散されにくい湿式シリカを配合したシリコーンゴ
ムに比べ急激に低下する。そのため、上記したようにム
ーニー比の大小により可塑化戻りの大小が判定できるの
である。
【0009】例えば、従来の湿式方法により製造された
湿式シリカをシリコーンゴム中に40重量部配合した場
合、そのムーニー比は6.6〜8、時には10という値
も示す。即ち、この様な大きなムーニー比を呈する湿式
シリカをシリコーンゴム中に配合した場合は、その湿式
シリカを配合したシリコーンゴムが経時的に硬くなり
(可塑化戻りが大きい)、ロール作業性が悪くなる。
【0010】また一方、ムーニー比が4より小さくなる
と、シリコーンゴムに配合した際に十分な補強性が得ら
れず、もはや実用には供せないものとなる。
【0011】従って、可塑化戻りの小さい湿式シリカを
得ようとすれば、ムーニー比を小さくする性状を有する
湿式シリカを製造することが必要である。一般には、シ
リコーンゴム中に湿式シリカを40重量部配合した場合
に、ムーニー比が4〜6.5、特に4.5〜6にするこ
とが好ましい。
【0012】本発明では、シリコーンゴム用充填剤とし
てムーニー比を4〜6.5として可塑化戻りを小さくし
た、工業的に効用の高い湿式シリカを提供するものであ
る。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、上記した
技術課題を解決すべく鋭意研究を行ってきた。その結
果、高濃度のシリカ懸濁液を強力な攪拌によって処理す
ることにより、シリコーンゴム中の湿式シリカの分散を
制御できムーニー比が4〜6.5となる所望の湿式シリ
カを製造できることを見いだした。
【0014】本発明は、アルカリ金属ケイ酸塩の希薄溶
液中にアルカリ金属ケイ酸塩と鉱酸を添加し、得られる
湿式シリカを10重量%以上の懸濁液に調製した後、次
いで該懸濁液に強力に剪断力を加えることを特徴とする
湿式シリカの製造方法である。
【0015】本発明で用いるアルカリ金属ケイ酸塩溶液
は、特に限定されず公知のもの、即ちケイ酸ナトリウ
ム,ケイ酸カリウムなどの水溶液が好適に使用できる
が、特にケイ酸ナトリウム水溶液が一般に使用される。
又、本発明で用いられる鉱酸も特に限定されるものでは
なく、既に公知のものが使用できる。例えば、硫酸,塩
酸,硝酸などが使用されるが、特に硫酸を使用するのが
好ましい。
【0016】本発明においては、反応媒体として予めア
ルカリ金属ケイ酸塩の希薄溶液を調製し、該溶液に所定
の温度にてアルカリ金属ケイ酸塩と鉱酸とを添加しなが
ら反応を実施することが必須である。因みに、単にアル
カリ金属ケイ酸塩の溶液に鉱酸を添加、あるいは水媒体
にアルカリ金属ケイ酸塩と鉱酸を添加して反応させる方
法では、いずれも生成した湿式シリカの懸濁液を本発明
と同様の分散処理を施しても、最終的に本発明の所望す
る湿式シリカを得ることができない。
【0017】本発明の反応条件としては、初期に仕込む
アルカリ金属ケイ酸塩溶液中のシリカ濃度を0.5〜5
%の範囲から選べば良い。又、反応温度は60〜95℃
の範囲から選べば良い。即ち、反応温度が60℃以下と
なると、生成した湿式シリカの比表面積は大きくなり、
本発明の分散処理を施しても、もはやシリコーンゴムへ
の分散が十分なシリカでなくなる。また、予め初期に仕
込むアルカリ金属ケイ酸塩溶液中のシリカ濃度が5%以
上になると、かかる反応にて生成して得た湿式シリカ
は、シリコーンゴム中に配合した際に、そのムーニー比
が6.5以上となる。
【0018】また、本発明のアルカリ金属ケイ酸塩溶液
中にアルカリ金属ケイ酸塩溶液と鉱酸を添加してシリカ
を生成する反応では、アルカリ性の条件下、特にPH8
〜10の条件で行うとよい。なお、酸性条件下において
反応を行うと、比表面積が小さいシリカが生成するた
め、シリコーンゴムに配合した際には、もはやシリコー
ンゴム用に供するには充分な可塑度が得られない。
【0019】次に、本発明における反応終了後のシリカ
懸濁液は、一般に濾過、水洗により不純物を除去し、あ
るいは必要に応じて該ケークに再度少量の水を加えて、
シリカ濃度を10重量%以上となるよう再懸濁すること
が必要である。この際、用いる濾過の方法は、公知の装
置を使用して実施するのがよく、一般にはフィルタープ
レスを用いることが好ましい。
【0020】本発明においては、上記のシリカ濃度が1
0重量%以上、好ましくは11〜15重量%に調製され
たシリカ懸濁液を強力に分散することがシリコーンゴム
中に配合,分散させた場合に可塑化戻りの小さい湿式シ
リカを得るために極めて重要である。このようなシリカ
懸濁液に剪断力を加えて強力に分散させる程度は、得ら
れる湿式シリカをシリコーンゴムに配合して前記したよ
うにムーニー比が4〜6.5となるように勘案して実施
すればよいが、一般に該懸濁液中におけるシリカの平均
粒子径が剪断力を加える前よりも1μm〜2μm低下せ
しめる様に考慮して実施すればよい。したがって、シリ
カの懸濁液を強力に分散するのに用いる装置としては、
シリカの平均粒子径を1μm〜2μm低下せしめるもの
であれば、なんら限定されるものではなく、該懸濁液に
剪断を与える公知の攪拌機,ミキサーであれば良い。な
お、シリカ濃度が10重量%未満である懸濁液の場合に
は、例えばホモミキサーを用いて強力に分散したとして
も、得られた湿式シリカ、例えばシリコーンゴム中に4
0重量部配合した場合、ムーニー比は依然として6.5
以上の値を呈する。又、逆にシリカの平均粒子径を2μ
m以上低下する程度に剪断を加えると、そこで生成した
湿式シリカはシリコーンゴム中にはもはや十分に分散し
ないものとなる。
【0021】先に述べたようにシリカの平均粒子径を1
μm〜2μm低下するように強力に分散されたシリカの
懸濁液は、次いで公知の方法にて濾過、必要により水洗
した後、公知の方法により乾燥,粉砕して製造すれば良
い。又、懸濁液中のシリカ濃度が濃すぎると、懸濁する
のに必要以上に時間がかかり工業的に不利となるため好
ましくない。
【0022】
【作用及び効果】本発明の作用機構については、現在な
お明らかではないが、次のように考えている。本発明に
おいては、希薄なアルカリ金属ケイ酸塩溶液中にアルカ
リ金属ケイ酸塩溶液と鉱酸とを添加して反応させ、得ら
れたシリカ濃度10重量%以上を有する懸濁液にした
後、該懸濁液に強力な分散処理を施すことにより、該懸
濁液中のシリカの凝集粒子が、一旦バラバラの状態とな
り、次いで濾過,乾燥により通常の分散処理を施さない
状態よりもシリカ粒子が密に凝集されるために、シリカ
同士の自己凝集力が増し、そのシリカ凝集粒子が硬くな
る。かかる凝集粒子を硬くした湿式シリカは、分散処理
を施さない湿式シリカに比べてシリコーンゴム中に配合
した際に、その凝集粒子が壊れにくくなり、たとえばシ
リコーンゴム中に40重量部配合した場合のムーニー比
が4〜6.5となり、そのため可塑化戻りが大きいとい
う欠点を解消できる。
【0023】又、本発明においては、シリカ濃度が10
重量%以上の懸濁液に対し、その懸濁液中のシリカの平
均粒子径が1μm〜2μmまで低下せしむる様に強力に
分散処理をすることにより、硬い湿式シリカができる。
ここで、なぜシリカ濃度が10重量%以上必要であるか
は不明ではあるが、希薄なシリカ濃度の懸濁液において
は、該懸濁液の粘度が低く強力に分散したとしてもその
剪断力が十分にかからず、懸濁液中のシリカの凝集粒子
をバラバラにするまでにいたらないものと推定してい
る。かかる作用により製造した湿式シリカは、シリコー
ンゴム中に配合する際に従来の湿式シリカに比べ、シリ
コーンゴム中に最適に配合するという性質を有してい
る。この様な性質を有する湿式シリカは、例えばシリコ
ーンゴム中に40重量部配合した場合、そのムーニー比
が4〜6.5となり、従来の湿式シリカを配合した場合
のムーニー比より小さくなり可塑化戻りも小さくなる。
【0024】即ち、本発明により製造した湿式シリカ
は、上記したように例えばシリコーンゴム中に40重量
部配合した場合、そのムーニー比が4〜6.5となり、
可塑化戻りも小さくできる。従って、かかる湿式シリカ
を充填したゴムコンパウンドを使用する際に、そのゴム
コンパウンドの粘度が貯蔵時において変化が少なく、そ
のため再加工性,作業性等が改善され、その効果は工業
的に極めて大である。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例とこれを種々のシリコ
ーンゴムに配合した際のムーニー粘度の測定例を示す
が、本発明は、これらに制限されるものではない。
【0026】測定方法 1.シリコーンゴムの配合試験 ・配合 シリコーンゴム 100重量部 (ホ゜リシ゛メチルシロキサン) 各種シリカ 40重量部 ・混練条件 4インチテストロールにおいて25℃10分間混練した 2.ムーニー粘度測定 1に挙げた条件で配合したゴムをムーニー粘度計(VR
−103ST(P),上島製作所製)にかけて、ムーニ
ー粘度を測定する。その時の測定温度は、150℃であ
る。
【0027】3.PH測定 湿式シリカ5gをはかりとり、脱気した純水100cm
3に入れ、スターラーで10分間攪拌する。攪拌後該溶
液をPH計にセットし5分後の値を読みとる。
【0028】4.比表面積測定 SIBATA製の比表面積測定装置(SA−1000)
を用いて、BET1点式でシリカの比表面積を測定し
た。
【0029】5.平均粒径測定 懸濁液中のシリカの平均粒子径は、日機装株式会社製マ
イクロトラックSRAtypeにて測定を行った。本測
定は超音波での分散を行わずに測定を行った。
【0030】実施例1 1m3のステンレス製反応槽に水を180dm3仕込、ケ
イ酸ナトリウム溶液(SiO2/Na2O モル比3.1
4,比重 1.063)を投入してPH10に調製し
た。次いで、その希薄なケイ酸ナトリウム溶液を90℃
に昇温し、ケイ酸ナトリウム溶液を276dm3/hrと
30重量%の硫酸を約35dm3/hrの比率で滴下させ
PHを9〜10に保ち110分間反応させた。反応中の
温度は、90℃に保持した。引きつづき反応終了後に、
硫酸を添加しPHを3.0に調節した。この懸濁液のシ
リカ濃度は、50g/dm3であった。懸濁液は、フィル
タープレスで濾過,水洗し硫酸ナトリウム等を除去し
た。そのケークに若干の水を添加し攪拌して懸濁液とし
た。この懸濁液中のシリカ濃度は11重量%であった。
次いで、このシリカ懸濁液をホモミキサーにより強力に
分散させ、シリカの平均粒子径を分散前のシリカの平均
粒子径と比べ1.2μm低下させた。この懸濁液を再度
フィルタープレスを用いて、濾過,水洗した後、乾燥,
粉砕にして製品とした。その結果を表1に示す。
【0031】比較例1 実施例1と同じ反応槽、ケイ酸ナトリウム、硫酸を用い
て、ケイ酸ナトリウムと硫酸を反応させ、湿式シリカを
製造するものであるが、フィルタープレスを用いて濾
過,水洗した後、濾過ケークを再懸濁する際に水を加え
てシリカ濃度が8重量%になるよう再懸濁した。その懸
濁液に対し、実施例1と同程度に強力に分散した。次い
で、同様に濾過,乾燥,粉砕し湿式シリカを製造した。
その結果を表1に示す。
【0032】比較例2 実施例1と同様に予め仕込んだケイ酸ナトリウム溶液中
にケイ酸ナトリウム溶液と硫酸を添加し、一旦フィルタ
ープレスを用いて濾過,水洗を行った。次いで、シリカ
濃度が11%となるように再懸濁し、その懸濁液をホモ
ミキサーを用いて分散せずに、フィルタープレスにて濾
過し、次いで乾燥,粉砕を行った。その結果を表1に示
す。
【0033】実施例2 ケイ酸ナトリウム溶液(SiO2 15%,SiO2/N
2O モル比3.15)0.29dm3を、予め 7d
3の反応槽に水1.05dm3と共に仕込んだ。このケ
イ酸ナトリウム溶液を、80℃に昇温し、次いでケイ酸
ナトリウム溶液を1.4dm3/hrと15重量%の硫酸
を約0.17dm3/hrで130分間添加した。反応温
度は80℃を保持した。得られたシリカの懸濁液は、そ
のままの状態で一旦、硫酸でPH3.0まで中和し、次
いでブフナーを用いて濾過,水洗した。かかる濾過ケー
クを再懸濁して、懸濁液中のシリカ濃度が13重量%の
シリカ懸濁液を得た。この懸濁液をパールミルを用いて
強力に分散し、かかるシリカ懸濁液中の平均粒子径を
1.5μm低下せしめた。以下、実施例1と同様に製造
した。この製品のムーニー比は4.9となった。
【0034】比較例3 実施例2と同じ反応槽、珪酸ナトリウム、硫酸を用いて
同等の反応を実施したが、予め仕込んだケイ酸ナトリウ
ム溶液中にケイ酸ナトリウム溶液と硫酸を添加する前
に、一旦硫酸を添加し予め仕込んだケイ酸ナトリウムの
70%を中和した後、ケイ酸ナトリウムと硫酸を同時に
添加した。得られた懸濁液をフィルタープレスを用いて
濾過し、シリカ濃度が12重量%になるように再懸濁し
実施例2と同様にパールミルを用いて分散してシリカを
製造した。ここで製造したシリカの比表面積は、182
2/gであった。
【0035】かかるシリカを用いて実施例1と同様にム
ーニー比を測定してみたところ、7.2であった。この
製品の結果を表1に示す。
【0036】比較例4 予め仕込んだ5重量%のケイ酸ナトリウム溶液2.1d
3中に、ケイ酸ナトリウム溶液を添加せずに、20重
量%の硫酸のみを約0.33dm3/hrの割合で添加し
シリカを析出させ、濾過してケークを得た。次いで、こ
の濾過ケークをシリカ濃度が11重量%になるように再
懸濁した後、ミキサーを用いて分散した。得られたシリ
カについてSBRゴム中に分散したところ、分散不良を
生じゴム用にはもはや適さないシリカであった。
【0037】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ金属ケイ酸塩の希薄溶液中にア
    ルカリ金属ケイ酸塩と鉱酸とを添加し、得られるシリカ
    を10重量%以上の懸濁液に調製した後、次いで該懸濁
    液に剪断力を加えることを特徴とする親水性沈澱シリカ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記した方法にて製造したシリ
    カを、シリコーンゴム100重量部に対して、40重量
    部配合した際、そのムーニー比(ムーニー粘度の0分値
    と12分値の比)が4〜6.5の範囲になるように剪断
    力を加えることを特徴とするシリカの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1860066A2 (de) * 2006-05-26 2007-11-28 Evonik Degussa GmbH Hydrophile Kieselsäure für Dichtungsmassen
JP2011518749A (ja) * 2008-04-25 2011-06-30 ロディア オペレーションズ 新規の沈降シリカ製造方法

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