JPH06160534A - ディジタル式放射線計測装置 - Google Patents

ディジタル式放射線計測装置

Info

Publication number
JPH06160534A
JPH06160534A JP30850892A JP30850892A JPH06160534A JP H06160534 A JPH06160534 A JP H06160534A JP 30850892 A JP30850892 A JP 30850892A JP 30850892 A JP30850892 A JP 30850892A JP H06160534 A JPH06160534 A JP H06160534A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
circuit
reset
converter
differential
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30850892A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2703469B2 (ja
Inventor
Tomio Tsunoda
十三男 角田
Toru Onodera
徹 小野寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP30850892A priority Critical patent/JP2703469B2/ja
Publication of JPH06160534A publication Critical patent/JPH06160534A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2703469B2 publication Critical patent/JP2703469B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】高いビット精度を得ると共に、高速で高精度の
信号処理が可能なデジイタル式放射線計測装置を提供す
る。 【構成】第1の発明は、微分回路7のアナログ微分出力
に補正信号を加える加算回路9と、加算信号をディジタ
ル変換するAD変換回路12と、ディジタル信号を波形処
理する演算回路14と、処理結果を保存して保存終了信号
を出すメモリー回路16と、保存終了信号からリセット信
号を発して微分回路7、AD変換回路12、演算回路14を
リセットするリセット回路18を備える。第2の発明は、
微分回路7のアナログ微分出力を変換する第1のAD変
換器43とDA変換器44と差動増幅器45と第2のAD変換
器46と変換器43,46の出力信号を組合わすAD変換出力
回路47でなる高速・高精度AD変換装置41と、演算回路
14と、メモリー回路16と、微分回路7、高速・高精度A
D変換装置41、演算回路14をリセットするリセット回路
18を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は放射線計測に係り、特に
低ビット精度あるいは高速AD変換器により高速、高精
度の信号処理を行うディジタル式放射線計測装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線計測装置におけるディジタ
ル信号処理は、図17ブロック構成図で示すように放射線
検出器1からのアナログ信号2を、Nビット精度のAD
変換器3を利用してディジタル信号4に変換し、さらに
演算回路5を使用して目的とした演算を施して、AD変
換の演算結果6を得る必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】Nビットの変換精度を
有するAD変換器3を使用して放射線検出器1からのア
ナログ信号2をディジタル信号4へ変換した場合に、得
られたディジタル値はAD変換器3の変換精度に基づく
Nビット精度の離散的な値を有する。従って、このよう
にして得られたディジタル変換値については、演算回路
5によりディジタル演算処理を施しても、Nビット精度
以上の演算結果6を得ることは困難であった。
【0004】従って、この問題を解決する対策としては
ビット精度の高いAD変換器を使用しなければならない
が、数ns程度の変換時間で高精度のAD変換器は入手
困難であり、また入手できたとしても非常に高価である
という問題があった。なお、放射線スペクトロスコピィ
の分野では、少なくとも12ビット以上の精度で演算結果
を求める必要があるが、数nsの変換時間を有するAD
変換器の精度は8ビット程度が一般的であり、従来の方
法では精度の高いスペクトル測定が困難であった。
【0005】さらに、放射線検出器1から放射線に関連
した信号を抽出するためには、通常は放射線検出器1の
出力信号を微分しているが、放射線のエネルギーを正確
に求めるためには、ある程度以上の長い時定数の微分回
路が必要であり、そのために放射線の入射量が多い場合
には測定精度が課題となっていた。
【0006】本発明の目的とするところは、ビット精度
の低いAD変換器、あるいは高速AD変換器を使用し
て、演算結果が必要とするビット精度になるようにする
と共に、データ取得後において直ちに比較的長い時定数
を有する微分用コンデンサを充電リセットさせることに
より、高速で高精度の信号処理が可能なディジタル式放
射線計測装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】アナログ検出信号を入力
する微分回路と、この微分出力信号にアナログ補正信号
を加える加算回路と、加算回路の加算信号をディジタル
変換するAD変換回路と、このディジタル信号の波形整
形をする演算回路と、この演算処理結果を保存すると共
にデータ保存終了信号出力するメモリー回路と、このデ
ータ保存終了信号によって作動するリセット回路と、リ
セット回路からのリセット信号により前記微分回路、A
D変換回路および演算回路をリセットすることを特徴と
する。
【0008】またアナログ検出信号を入力する微分回路
と、この微分出力信号を高速でAD変換する第1のAD
変換器と変換されたディジタル信号をアナログ変換する
DA変換器とこのディジタル出力信号と前記微分出力信
号との差を増幅する差動増幅器とこの出力信号をAD変
換する第2のAD変換器と前記第1および第2のAD変
換器の出力信号を組み合わせてAD変換結果を出力する
AD変換出力回路からなる高速・高精度AD変換装置
と、この出力のディジタル信号を波形整形する演算回路
と、この演算処理結果を保存すると共にデータ保存終了
信号出力するメモリー回路と、データ保存終了信号によ
って作動するリセット回路と、リセット回路からのリセ
ット信号により前記微分回路、高速・高精度AD変換装
置および演算回路をリセットすることを特徴とする。
【0009】なお、前記高速・高精度AD変換装置が、
微分回路からの微分出力信号と差動増幅器の出力信号と
を切替える切換スイッチと、低いビット精度で高速のA
D変換器と、変換されたディジタル信号をアナログ変換
するDA変換器と、前記微分出力信号をアナログ的にホ
ールドするホールド回路と、前記DA変換器の出力信号
とホールド回路の出力信号の差を増幅する差動増幅器
と、前記AD変換器の出力信号を入力して変換結果を処
理するAD変換出力回路からなることを特徴とする。
【0010】
【作用】第1の発明では、検出器から入力されたアナロ
グ信号は微分回路で微分し、加算回路において例えばラ
ンプ状のアナログ補正信号が加えられる。この加算信号
はAD変換回路でディジタル変換されると共に、さらに
演算回路にて波形整形され、この演算処理結果はメモリ
ー回路に保存される。
【0011】メモリー回路ではデータ保存終了に伴い、
データ保存終了信号をリセット回路に発して、リセット
回路からはリセット信号が前記微分回路、AD変換回路
および演算回路に伝達されて、これらをリセットをする
ことにより、次の入力信号に対する検出態勢が整う。こ
れにより入力されたアナログ信号はビット精度の低いA
D変換回路を使用しても高速・高精度の演算処理結果が
得られる。
【0012】第2の発明では、検出器から入力されたア
ナログ信号は微分回路で微分し、高速・高精度AD変換
装置の第1のAD変換器でディジタル変換すると共に、
DA変換器によりアナログ変換される。このアナログ出
力信号と前記微分回路からの微分出力信号との差が差動
増幅器により算出される。
【0013】差動増幅器の出力信号は第2のAD変換器
でディジタル変換された上、このディジタル出力と前記
第1のAD変換器からのディジタル出力をAD変換出力
回路で組み合わせ演算回路に出力される。さらに、この
ディジタル変換結果は演算回路にて波形整形して、この
演算処理結果をメモリー回路に保存する。
【0014】メモリー回路ではデータ保存終了に伴い、
データ保存終了信号をリセット回路に発し、リセット回
路はリセット信号を前記微分回路、高速・高精度AD変
換装置および演算回路に伝達して、これらをリセットを
することにより、次の入力信号に対する検出態勢を整え
ると共に、入力されたアナログ信号はビット精度の低い
AD変換回路を使用しても高速・高精度の演算処理結果
が得られる。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。なお上記した従来技術と同じ構成部分については同
一符号を付して詳細な説明を省略する。第1の発明は、
図1のブロック構成図に示すように、放射線検出器1か
ら入力されるアナログ信号2は微分回路7を経由して微
分信号8になる。なお、立上がり時間の遅い検出器から
のアナログ信号2に対しても、精度良く測定するために
は微分回路7の時定数をある程度長くする必要がある。
【0016】加算回路9は微分信号8にアナログ補正信
号10を加算し、この加算信号11はAD変換器12によりデ
ィジタル変換する。ここで変換されたディジタル信号13
に対し演算回路14は演算処理を施こし、出力された演算
処理結果15は、その演算処理結果15に相当したメモリー
回路16のメモリー位置に保存される。
【0017】このメモリー回路16によるデータ保存が終
了すると、メモリー回路16は直ちにメモリー終了信号17
を出力する。リセット回路18はメモリー終了信号17で駆
動され、リセット信号19として時間tの間パルス信号を
発生させる。このリセット信号19により前記AD変換器
12、および演算回路14のディジタル値をリセットすると
共に、微分回路7に接続されたリセット用リレー20を閉
じて微分回路7をリセットするように構成されている。
【0018】また図3は前記微分回路7と加算回路9の
詳細を示す回路構成図で、微分回路7ではアナログ信号
2は、微分用コンデンサ21と微分用抵抗22とで定まる時
定数で微分され、これを入力した演算増幅器23の出力に
は前記アナログ信号2の微分信号8が発生する。
【0019】立上りの遅い検出器信号に対しても精度良
く測定するため、解析時間内で微分信号8が平坦になる
程度の十分長い微分の時定数(微分用コンデンサ21の値
×微分用抵抗22の値)を持つように設定している。な
お、この場合の微分のゲインは(帰還抵抗24の値)/
(微分用抵抗22の値)で与えられる。またリセット用リ
レー20にはリセット用抵抗25が接続されている。
【0020】加算回路9は微分信号8とアナログ補正信
号10を加算する演算増幅器26と抵抗27,28,29により構
成されていて、入力された微分信号8とアナログ補正信
号10は加算されて加算信号11は、8ビット程度の低いビ
ット精度で高速のAD変換器12によりディジタル信号13
に変換される。
【0021】AD変換器12の後段には変換して得られた
ディジタル値に対して演算処理を行うための演算回路14
が接続されている。この演算回路14は積分機能を持った
ディジタル・フィルタからなり、ディジタル信号13を波
形整形して時間積分した演算処理結果15はメモリー回路
16に保存する。
【0022】演算回路14の出力信号がメモリー回路16に
保存されれば、与えられたある1個の入力信号のデータ
測定は終了するので、この時のメモリー終了信号17によ
りリセット回路18を作動させて、その出力としてパルス
期間tのリセット信号19を発生させ、このリセット信号
19によりAD変換器12と演算回路14をディジタル的にリ
セットさせる。
【0023】これと同時にリセット信号19はアナログ作
動している微分回路7に設けられたリセット用リレー20
を駆動し、リセット用抵抗25を通じて微分用コンデンサ
21を短時間のうちに充電させることによって微分信号8
をリセットするように構成されている。
【0024】また微分用コンデンサ21を短時間のうちに
充電させて微分信号8をリセットするためには、(微分
用コンデンサ21の値)×(リセット用抵抗25の値)のリ
セット時定数が(微分用コンデンサ21の値)×(微分用
抵抗22の値)の微分時定数に比べて十分小さくなるよう
にリセット用抵抗25を設定する。
【0025】なお、上記図3における微分回路7は演算
増幅器23によるものを示したが、図4の回路図に示すC
−Rによる微分回路としても同様の作用が得られる。こ
の場合には微分用コンデンサ30と微分用抵抗31で微分し
て微分信号8を発生させる。リセット用リレー20はリセ
ット用抵抗32と直列に挿入しており、リセットの時定数
は(微分用コンデンサ30の値)×(リセット用抵抗32の
値)で与えられ、この時定数を十分小さくなるようにリ
セット用抵抗32を設定する。
【0026】次に上記構成による作用について説明す
る。先ず本第1の発明の第1番目の特長であるAD変換
については、図5の特性図に示すように、微分出力信号
8が低いビット精度のAD変換器12によるディジタル値
の範囲「L,L+1」にあるとすると、加算回路9にお
いて補正信号10がない場合には、この範囲「L,L+
1」内で微分出力信号8の波形が変化していてもAD変
換器12の出力のディジタル値には影響しない。
【0027】従って、微分信号8は変化していないにも
かかわらず得られたディジタル変換値に対する演算結果
は常に同じ値となる。なお、範囲「L,L+1」はAD
変換器12がディジタル化できる最小の区間であり、これ
を1LSB (最下位ビット)と呼ぶ。
【0028】これに対して本発明においては、上記図1
に示すように微分信号8にアナログ補正信号10を加える
ことによってAD変換精度を向上させている。すなわ
ち、補正信号10の一例として図6の補正信号特性図に示
すように、演算回路14での解析時間Tで0から1LSB に
達するランプ状の補正信号33がある。
【0029】図7の特性図はランプ状の補正信号33を印
加した場合の加算回路9からの加算信号11の波形を示し
たもので、図7(a)は微分信号34がLを僅かに越えた
低い電圧の場合を、また図7(b)は微分信号35が(L
+1)より僅かに小さい電圧の場合を示している。
【0030】補正信号33が無い場合は、図7(a),
(b)共にAD変換値はLであり、これをT時間積算し
ても両者の値は同じである。しかしながら、ランプ状の
補正信号33が加わると、図7(a)の場合にはt1 時間
以降では(L+1)のレベルを越えて、斜線で示す領域
36になる。
【0031】他方、図7(b)の場合には、図7(a)
よりかなり早いt2 時間以降で(L+1)を越えて領域
36に入る。従って、時間0からTの間のディジタル値を
積算すれば、たとえ微分出力信号8が範囲「L,L+
1」にあっても、電圧の大小によりAD変換器12の変換
値が(L+1)を越える時間が変化するので、演算結果
のビット精度を向上させることができる。
【0032】次に第2番目の特長であるリセット信号の
動作について説明する。上記図1においてAD変換器12
からのディジタル信号13は演算回路14に加えられ、演算
回路14はディジタル・フィルタで構成されており、AD
変換結果を積分する要素を含んでいる。
【0033】従って、演算回路14での積分操作による演
算処理結果15が終了し、このデータをメモリー回路16に
保存をすれば、放射線検出器1から与えられた入力信号
の情報は不必要となるため、リセット回路18を作動させ
てリセット信号19を発生させる。
【0034】このリセット信号19はパルス幅tのパルス
信号であり、このパルス信号を用いて微分回路7に挿入
されたリセット用リレー20を駆動すると共に、AD変換
器12および演算回路14のディジタル回路をリセットし
て、次の入力信号を測定できる態勢を整える。
【0035】図8のリセット特性図は、(a)がリセッ
トを行わない場合を、(b)はリセット信号19が有る場
合で、夫々微分回路7の微分出力信号8と、AD変換器
12のディジタル信号13、および演算回路14からの演算処
理結果15の時間的な変化を例示したものである。
【0036】図8(a)のリセットを行わない場合の微
分回路7の微分出力信号8は急激に立ち上がり、放射線
検出器1からの遅い立ち上がりのアナログ信号2に対し
ても精度良く測定するために長い時定数で微分してお
り、そのため微分出力信号8は極めてゆっくりと低下す
る。この微分出力信号8は加算回路9で補正信号10が加
算された後に、AD変換器12でディジタル信号13に変換
される。
【0037】AD変換器12からの出力のディジタル信号
13は、ディジタル・フィルタを構成する演算回路14で整
形されて演算処理結果15が発生する。このようにリセッ
トを行わない場合には、大きな微分時定数のために十分
に時間が経過し、微分出力信号8が所定の電圧に戻る前
に次の微分出力信号8が加わると、微分出力信号8を正
しく測定できない恐れがある。
【0038】これに対して図8(b)に示すようにリセ
ット信号19によりリセットをする場合には、リセット信
号19の印加前には微分回路7の微分出力信号8、AD変
換器12の出力であるディジタル信号13、ならびに演算回
路14からの演算処理結果15の発生は、図8(a)の場合
と同様であるが、メモリー回路16にデータが保存されれ
ば、微分出力信号8は不必要となる。
【0039】そこでリセット回路18より、t時間だけパ
ルス状のリセット信号19を発生させて、AD変換器12の
ディジタル信号13、演算回路14の演算処理結果15をリセ
ットさせると共に、図3に示したリセット用リレー20を
閉じて、微分回路7を構成する微分用コンデンサ21を充
電することにより微分出力信号8をゼロにする。従っ
て、リセット信号19印加後に次の信号が入ってきても正
しく測定することが可能となる。
【0040】さらに、本第1の発明の主要部分である補
正信号による高速・高精度AD変換と、微分回路、AD
変換器、演算回路の高速リセットに分けて説明する。図
9の特性図は8ビット高速AD変換器使用時の変換精度
で、(a)は微分信号、(b)は微分信号に対するディ
ジタル積分値を示す。
【0041】図9(a)では微分の時定数が十分長いた
めに、時間的に変化の少ない微分信号34が、8ビットの
高速AD変換器によるディジタル変換値の範囲[L,L
+1]にあるとすると、補正信号がなければ入力電圧の
値がこの範囲の下限から上限まで変化してもディジタル
変換結果は変わらない。
【0042】また図9(b)に示すようにAD変換の後
のディジタル演算処理として区間[0,128 ]の 128点
の積分を考える。補正信号がないとすると微分信号34を
範囲[L,L+1]で連続的に変化させた場合の真の積
分値37は、直線の様に[L×128 〜(L+1)×128 ]
の範囲で連続的に変化するはずである。
【0043】しかし、微分信号34の積分をディジタル演
算で求めると、微分信号34が範囲[L,L+1]の1LS
B (最下位ビット)以内で連続的に変化しても、ディジ
タル変換値はL以外の値にならないめ積分結果がL×12
8 となる。同様に微分信号34が範囲[L+1,L+2]
で連続的に変化した場合でも、ディジタル積分結果は
(L+1)×128 となる。
【0044】すなわち、8ビット精度のAD変換器を使
用してディジタル化した値を積分する場合に、積分信号
37が連続的に変化しても、ディジタル積分結果は連続的
な値ではなく離散的な8ビット精度の値となる。
【0045】しかしながら、上記図6に示したように微
分出力信号8に加算回路9においてランプ状の補正信号
33を印加すると、ランプ補正信号33の振幅が区間[0,
128]において使用しているAD変換器の1LSB になる
ように調整されていれば、図7で説明したように微分信
号34が範囲[L,L+1]にあったとしても、ディジタ
ル積分結果は微分信号の大きさによって変化する。
【0046】図10の特性図は、微分信号が範囲[L,L
+1]の間で変化した場合に対する微分信号レベルに対
するディジタル積算値の関係を示したもので、積分値は
微分信号レベルに比例する。従って、積分値から微分信
号レベルを求めることができるので、補正後の加算信号
をディジタル変換した後に区間[0,128 ]でディジタ
ル積分すると、加えた補正信号38の効果でディジタル変
換値は変化し、ビット精度を向上させることができる。
【0047】すなわち、演算結果のビット精度は、積分
区間の長さである、ディジタル値の加算回数と補正信号
38の傾きにより決めることができるため、8ビットのA
D変換器を使用しているにもかかわらず、8ビット精度
以上に演算精度を向上することができる。なお、図11の
補正信号特性図に示すように、補正信号として図11
(a)鋸歯状波39、あるいは(b)三角波40を使用する
こともできる。
【0048】次に、リセット信号19の作用について説明
する。図3における演算回路14の出力である演算処理結
果15のメモリー回路16へのデータ保存終了後に、リセッ
ト回路18よりパルス状のリセット信号19が発生して、A
D変換器12と演算回路14をディジタル的にリセットす
る。これと同時にリセット信号19はアナログ的な微分回
路7に挿入されたリセット用リレー20を作動させて、微
分用コンデンサ21を短時間の内に充電させる。
【0049】従って、リセット用抵抗25の値は微分用コ
ンデンサ21を短時間に充電できるように微分用抵抗22の
値に比べて十分小さくする必要がある。微分回路7にお
けるリセット信号19の動作状況と微分出力信号8の時間
的なふるまいについては既に図8に示した通りである。
なお、リセット用リレー20については数マイクロ秒程度
で作動する必要があるので、半導体スイッチの採用が望
ましい。
【0050】この第1の発明によれば、従来、放射線検
出器1等からのアナログ信号2を、補正信号なしに低い
ビット精度(例えば8ビット)のAD変換器によりディ
ジタル値へ変換をしても、ディジタル積分演算処理を施
した場合に得られるディジタル値は8ビット精度の離散
的な値となるが、ランプ状等の補正信号10を加算するこ
とにより、8ビット精度以上のディジタル積分演算結果
を得ることができ、且つデータ保存後に微分回路7、A
D変換器12、演算回路14をリセットすることによって高
速で高精度のディジタル信号処理が可能となり、放射線
検出の精度が大幅に向上する。
【0051】本発明の第2の発明は、図2のブロック構
成図に示すように、放射線検出器1からのアナログ信号
2は微分回路7に入力して微分出力信号8を出力する。
立ち上がり時間の遅い検出器からの入力信号に対しても
精度良く測定するためには、微分回路7の時定数をある
程度長くする必要がある。
【0052】微分回路7からの微分出力信号8は低いビ
ット精度ではあるが、高速のAD変換回路、DA変換回
路、差動増幅器およびAD変換出力回路からなる高速・
高精度AD変換装置41に加えられ、ここで微分出力信号
8を数n秒程度で12ビット以上の精度でディジタル信号
42に変換する。
【0053】変換されたディジタル値に対し演算回路14
により演算処理を施こして、演算処理結果15を出力し、
その出力に相当したメモリー回路16のメモリー位置にそ
の演算処理結果15を保存する。メモリー回路16はメモリ
ー保存が終了すると直ちにメモリー終了信号17を発して
リセット回路18を駆動し、リセット信号19として時間t
の間パルス信号を発生させる。
【0054】このリセット信号19は、高速・高精度AD
変換装置41、演算回路14のディジタル値をリセットする
と共に、アナログ微分回路7に挿入されたリセット用リ
レー20を作動させるように構成されている。
【0055】また図12は前記微分回路7と高速・高精度
AD変換装置41の詳細を示す回路構成図で、放射線検出
器1からのアナログ信号2は微分回路7に入力されて微
分出力信号8を出力する。なお、立ち上がり時間の遅い
検出器からの入力信号に対しても精度良く測定するため
には、微分回路7の時定数をある程度長くする必要があ
る。
【0056】微分回路7からの微分出力信号8は低いビ
ット精度ではあるが、高速のAD変換回路、DA変換回
路、差動増幅器およびAD変換出力回路からなる高速・
高精度AD変換装置41に加えられ、ここで微分出力信号
8を数n秒程度で12ビット以上の精度でディジタル信号
42に変換する。
【0057】変換されたディジタル値に対し演算回路14
により演算処理を施こして、演算処理結果15を出力し、
その出力に相当したメモリー回路16のメモリー位置に、
演算処理結果15を保存する。メモリー回路16はメモリー
保存が終了すると直ちにメモリー終了信号17を発してリ
セット回路18を駆動し、リセット信号19として時間tの
間パルス信号を発生させる。
【0058】このリセット信号19により、高速・高精度
AD変換装置41、演算回路14のディジタル値をリセット
すると共に、アナログ微分回路7に挿入されたリセット
用リレー20を作動させ、微分用コンデンサ21を短時間の
内に充電させ、微分回路7の微分出力信号8をリセット
するように構成されている。
【0059】また放射線検出器1からのアナログ信号2
は微分回路7の微分用コンデンサ21と微分用抵抗22とで
定まる時定数で微分され、演算増幅器23の出力にはアナ
ログ入力信号2の微分出力信号8が発生する。
【0060】立上りの遅い検出器信号に対しても精度良
く測定するために、解析時間内で微分出力信号8が平坦
になる程度の十分長い微分の時定数(微分用コンデンサ
21の値×微分用抵抗22の値)を持つように設定する。こ
の場合の微分のゲインは(帰還抵抗24の値)/(微分用
抵抗22の値)で与えられる。
【0061】微分出力信号8は、第1のAD変換器a43
と、DA変換器44、差動増幅器45、第2のAD変換器b
46、およびAD変換出力回路47からなる高速・高精度A
D変換装置41によって高速・高精度でディジタル変換さ
れる。高速・高精度AD変換装置41からのディジタル信
号42は演算回路14によってディジタル的にフィルタリン
グされ、その出力の演算処理結果15をメモリー回路16に
保存する。
【0062】メモリー回路16はデータの保存後に直ちに
メモリー終了信号17を出力し、リセット回路18を作動さ
せてリセット信号19を発生させる。リセット信号19は時
間tのパルス状になっており、このリセット信号19で微
分回路7に挿入されたリセット用リレー20を駆動して、
微分用コンデンサ21を短時間のうちに充電させると同時
に、第1のAD変換器a43、DA変換器44、および第2
のAD変換器b46をリセットさせて、次の入力信号に対
しても正常に測定ができる態勢とする構成としている。
【0063】図12において微分出力信号8は第1のAD
変換器a43に加えられ、Nビットの精度の第1のAD変
換器a43のディジタル出力48は、AD変換出力回路47に
出力されると共に、高速のDA変換器44に加えられる。
DA変換器44のアナログ出力49と前記微分出力信号8と
は差動増幅器45に入力され、この2つの信号のアナログ
出力49と微分出力信号8との差を増幅し、その出力信号
50を第2のAD変換器b46に与える。
【0064】差動増幅器45と第2のAD変換器b46とを
組み合わせて第1のAD変換器a43の1LSB (最下位ビ
ット)をMビットの精度でAD変換する。従って第1の
AD変換器a43からのディジタル出力48(Nビット)を
上部ビット、第2のAD変換器b46からのディジタル出
力51(Mビット)を下部ビットとして、AD変換出力回
路47に加えれば、AD変換出力回路47からの出力には
(N+M)ビットのディジタル信号42が発生する。
【0065】なお、図12における微分回路7について
は、上記第1の発明と同様に、図4の微分回路図に示し
たC−Rによる微分回路としても同様の作用が得られ、
アナログ信号2を加えれば出力としてリセット処理でき
る微分出力信号8を得ることができる。この場合の微分
時定数は(微分用コンデンサ30の値)×(微分用抵抗31
の値)で、リセット用リレー20が作動した場合の時定数
は(微分用コンデンサ30の値)×(リセット用抵抗32の
値)となる。従って、リセット用抵抗32は微分用抵抗31
に比べて十分小さな値に設定する。
【0066】次に上記構成による第2の発明の作用につ
いて、高速・高精度AD変換とリセット信号の2つに分
けて説明する。図13のブロック構成図は、高速・高精度
AD変換装置41の基本構成を示す。微分出力信号8はN
ビットの第1のAD変換器a43に加えられ、この第1の
AD変換器a43は高速処理の条件を満たすため8ビット
程度のAD変換精度とする。
【0067】第1のAD変換器a43のディジタル出力48
は高速のDA変換器44に加えられる。DA変換器44の出
力のアナログ信号49と微分出力信号8とは差動増幅器45
に加えられ、差動増幅器45は2つの信号の差を増幅し、
その出力信号50を第2のAD変換器b46に加える。
【0068】ここでは第1のAD変換器a43の1LSB
(最下位ビット)がMビットにAD変換されるように、
差動増幅器45と第2のAD変換器b46のゲインを調整す
る。これにより第1のAD変換器a43のディジタル出力
48(Nビット)を上部ビット、第2のAD変換器b46の
ディジタル出力51(Mビット)を下部ビットとして処理
すれば、(N+M)ビットのディジタル出力51が得られ
る。
【0069】図14の特性図は(a)が第1のAD変換器
a43、(b)が第2のAD変換器b46におけるAD変換
の状態を示したものである。図14(a)において、微分
出力信号8が第1のAD変換器a43により変換されるデ
ィジタル出力48の範囲「L,L+1」にあるとすると、
この範囲「L,L+1」内で微分出力信号8の波形が変
化していても、ディジタル出力48には影響しないので、
微分出力信号8の波形が変化しているにもかかわらず、
得られたディジタル値は常に同じ値となる。
【0070】しかしながら、一旦、第1のAD変換器a
43で変換したディジタル信号48を、DA変換器44でディ
ジタル・アナログ変換すると共に、微分出力信号8との
差を差動増幅器45で増幅し、第2のAD変換器b46に加
えて、この第2のAD変換器b46では前記第1のAD変
換器a43の1LSB をMビットのディジタル信号に変換す
る。
【0071】従って、第1のAD変換器a43のディジタ
ル出力48と、第2のAD変換器b36によるディジタル出
力51とを組み合わせれば、ビット精度の低い第1のAD
変換器a43を用いても、第2のAD変換器b46の助けに
より総合的なビット精度を向上させることができる。
【0072】本発明の次の特長であるリセット動作につ
いて説明する。図2において高速・高精度AD変換回路
41のディジタル信号42は演算回路14に加えられる。演算
回路14はディジタル・フィルタで構成されており、AD
変換結果を積分する要素を含んでいる。従って、演算回
路14での積分操作が終了し、この演算処理結果15のデー
タをメモリー回路16で保存を完了すれば、与えられたア
ナログ信号2の情報は不必要となるため、リセット回路
18を作動させてリセット信号19を発生させる。
【0073】このリセット信号19はパルス幅tのパルス
信号であり、このパルス信号を用いて微分回路7に挿入
されたリセット用リレー20を駆動すると共に、高速・高
精度AD変換装置41、演算回路14のディジタル回路をリ
セットして、次に入力されるアナログ信号を測定できる
態勢を整える。
【0074】図8は上記第1の発明と共通のリセット特
性図で、(a)はリセット信号が無い場合、(b)はリ
セット信号がある場合の微分回路7の微分出力信号8、
高速・高精度AD変換装置41のディジタル信号42、演算
回路14の演算処理結果15、およびリセット回路18のリセ
ット信号19の時間的な変化を示したものである。
【0075】図8(a)のリセット信号19を印加しない
場合の微分回路7の出力である微分信号8は急激に立ち
上がり、検出器からの遅い立ち上がり信号に対しても精
度良く測定するため長い時定数で微分する。この微分信
号8は高速・高精度AD変換装置41でディジタル信号42
に変換される。このディジタル信号42はディジタル・フ
ィルタを構成する演算回路14で整形されて、演算処理結
果15が発生する。
【0076】このようにリセット信号19がない場合には
大きな微分時定数のため、十分に時間が経過して微分出
力信号8が所定の電圧に戻る前に、次の微分出力信号が
加わると、その微分出力信号を正しく測定できない恐れ
がある。
【0077】これに対して図8(b)に示すリセット信
号がある場合には、リセット信号19の印加前においては
微分回路7からの微分出力信号8、高速・高精度AD変
換装置41のディジタル信号42、および演算回路14の演算
処理結果15は図8(a)と同様であるが、メモリー回路
18にデータが保存されれば、微分出力信号8は不必要と
なる。
【0078】そこで、リセット回路18よりt時間だけパ
ルス状のリセット信号19を発生させて、高速・高精度A
D変換装置41のディジタル信号42と、演算回路14の演算
処理結果15をリセットさせると共に、図12に示したリセ
ット用リレー20を駆動して微分回路7構成する微分用コ
ンデンサ21を充電することによって微分出力信号8をゼ
ロにする。従って、リセット信号19印加後には、次の信
号が入ってきても正しく測定することが可能となる。
【0079】本第2の発明の特長は、ビット精度の低い
高速のAD変換器43,46を用いて高速で高精度のAD変
換を実施すると共に、データ保存後の不必要な信号をリ
セットすることによって高速・高精度の放射線計測装置
を実現するものである。
【0080】放射線検出器1からのアナログ信号2は、
微分回路7における微分用コンデンサ21と微分用抵抗22
によって決まる微分時定数で微分され、演算増幅器23の
出力には微分出力信号8が発生する。また、微分回路7
のゲインは(帰還抵抗24の値)/(微分用抵抗22の値)
となり、リセット用リレー20には直列にリセット用抵抗
25が挿入されている。
【0081】リセット信号19が加わり、リセット用リレ
ー20が駆動された場合の時定数は(微分用コンデンサ21
の容量)×(リセット用抵抗25の値)となり、この時定
数は微分回路7の時定数である(微分用コンデンサ21の
値)×(微分用抵抗22の値)に比べて十分小さくなるよ
うに設定する。このように抵抗、コンデンサ類の値を設
定すれば、上記図8(b)に示したように、リセット信
号19の印加時に微分用コンデンサ21を急激に充電し、微
分出力信号8を短時間の内に所定の電圧にすることがで
きる。
【0082】図15はN=8ビット、M=4ビットとした
場合のAD変換出力回路47と、第1のAD変換器a43お
よび、第2のAD変換器b46の出力との関係を示した説
明図で、第2のAD変換器b46の出力51は下位の1ビッ
トから4ビット迄に、また第1のAD変換器a43の出力
48は5ビットから12ビットに加えられる。なお、差動増
幅器45と第2のAD変換器b46との組み合わせで、第1
のAD変換器a43の1LSB を4ビット(M=4)の分解
能でAD変換する。
【0083】高速・高精度でディジタル変換されたディ
ジタル信号42は演算回路14に加えられる。この演算回路
14はディジタル的にフィルタリングを行うもので、ディ
ジタル的な積分機能を有しており、演算回路14の演算処
理結果15はメモリー回路16に保存される。
【0084】演算処理結果15であるデータの保存を終了
すると、この放射線検出器1からの入力信号に関する情
報は不要になるので、メモリー終了信号17を出力し、リ
セット回路18を作動させてリセット信号19のパルスを発
生させる。
【0085】このリセット信号19を用いて微分回路7に
挿入されたリセット用リレー20を駆動して、微分用コン
デンサを充電すると共に、第1のAD変換器a43、第2
のAD変換器b46、DA変換器44、AD変換出力回路47
および演算回路14のディジタル回路をリセットして、次
の入力信号を測定できる態勢にする。
【0086】放射線検出器1からのアナログ信号2を、
高速の低いビット精度の第1のAD変換器a43でディジ
タル信号に変換すると、これにより得られるディジタル
値は低いビット精度の離散的な値になるが、そのディジ
タル信号を一旦、DA変換器44でアナログ変換する。
【0087】この後に、放射線検出器1からのアナログ
信号2との差を増幅し、第2のAD変換器b46で再びA
D変換して、さらに2組の第1のAD変換器a43のディ
ジタル出力48と第2のAD変換器b46のディジタル出力
51を、AD変換出力回路47において組み合わせることに
より、高速で低いビット精度のAD変換器で高速で高精
度のAD変換が実現できる。
【0088】さらに、このAD変換結果を演算回路14で
適宜にディジタル演算を施した後にデータを保存する。
データ保存後は速やかに微分回路7、AD変換器a43,
b46、および演算回路14等をリセットすることによって
高速で高精度のディジタル信号処理が可能となる。
【0089】図16のブロック構成図は高速・高精度AD
変換装置の変形例を示す。この変形例ではAD変換器を
1個使用すると共に、切換スイッチ52を採用して上記高
速・高精度AD変換装置41と同様の作用、効果を得るも
のである。微分出力信号8は切換スイッチ52のA側を経
由して、低いビット精度の高速のAD変換器53に加えて
AD変換する。このAD変換器53のディジタル出力54
は、切換スイッチ52がA側にある場合にはAD変換出力
回路47の上位ビットとして使用される。
【0090】またAD変換されたディジタル出力54は、
DA変換器44によってアナログ出力信号56に変換される
が、この際に入力された微分出力信号8のアナログ値は
同時にホールド回路55に保存される。上位ビットのデー
タが保存されると切換スイッチ52をB側に切り替える。
これにより差動増幅器45はDA変換器44のアナログ出力
信号56と、ホールド回路55から出力信号57である微分出
力信号8とが加えられており、差動増幅器45はこの2つ
の入力信号の差を適宜に増幅する。
【0091】この時に切換スイッチ52はB側に切り替え
られているので、差動増幅器45の出力信号58がAD変換
器53によってAD変換され、その結果をAD変換出力回
路47の下位ビットに挿入される。いま、切換スイッチ52
がA側にある時のAD変換器53のビット精度をN、切換
スイッチ52がB側にある時のAD変換器53のビット精度
をMとすると、A側の時の1LSB をB側では2M になる
ように差動増幅器45のゲインを調整すれば、AD変換出
力回路47のビット精度を(N+M)ビットにすることが
できる。
【0092】なお、上記第2の発明の実施態様項として
下記のものがある。「高速・高精度AD変換装置が、微
分回路からの微分出力信号と差動増幅器の出力信号とを
切替える切換スイッチと、低いビット精度で高速のAD
変換器と、変換されたディジタル信号をアナログ変換す
るDA変換器と、前記微分出力信号をアナログ的にホー
ルドするホールド回路と、前記DA変換器の出力信号と
ホールド回路の出力信号の差を増幅する差動増幅器と、
前記AD変換器の出力信号を入力して変換結果を処理す
るAD変換出力回路からなることを特徴とする請求項2
記載のデジイタル式放射線計測装置」。
【0093】
【発明の効果】以上本発明によれば、ビット精度の低い
AD変換器を使用して、容易に高速度・高精度のディジ
タル演算結果を得ることができる。さらに、データ取得
後に時定数の長い微分回路等をリセットすることによ
り、高速で精度の良い放射線計測装置が提供できる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る一実施例の放射線計測装置の
ブロック構成図。
【図2】第2の発明に係る一実施例の放射線計測装置の
ブロック構成図。
【図3】第1の発明に係る一実施例の微分回路と加算回
路の詳細を示す回路構成図。
【図4】本発明に係る一実施例のC−Rによる微分回路
図。
【図5】第1の発明に係る一実施例の特性図。
【図6】第1の発明に係る補正信号特性図。
【図7】第1の発明に係る加算信号特性図((a)は微
分信号が低い場合、(b)は微分信号が高い場合)。
【図8】第1の発明に係るリセット特性図((a)はリ
セットなしの場合、(b)はリセットありの場合)。
【図9】第1の発明に係る変換精度特性図((a)は微
分信号、(b)は微分信号に対するディジタル積分)。
【図10】第1の発明に係る補正後の微分信号に対する
ディジタル積分値の特性図。
【図11】第1の発明に係る補正信号例を示す特性図
((a)は鋸歯状波、(b)は三角波)。
【図12】第2の発明に係る一実施例の微分回路と高速
・高精度AD変換装置の詳細を示す回路構成図。
【図13】第2の発明に係る一実施例の高速・高精度A
D変換装置のブロック構成図。
【図14】第2の発明に係る一実施例の第1と第2のA
D変換器における変換状態を示す特性図((a)は第1
のAD変換器、(b)は第2のAD変換器)。
【図15】第2の発明に係る一実施例のAD変換出力回
路と第1と第2のAD変換器の出力との関係の説明図。
【図16】第2の発明に係る高速・高精度AD変換装置
の変形例を示すブロック構成図。
【図17】従来のデジイタル式放射線計測装置のブロッ
ク構成図。
【符号の説明】 1…放射線検出器、2…アナログ信号、3,12,53…A
D変換器、4,13,42…ディジタル信号、5,14…演算
回路、6…演算結果、7…微分回路、8,34,35…微分
出力信号、9…加算回路、10,33,38…補正信号、11…
加算信号、15…演算処理結果、16…メモリー回路、17…
メモリー終了信号、18…リセット回路、19…リセット信
号、20…リセット用リレー、21,30…微分用コンデン
サ、22,31…微分用抵抗、23,26…演算増幅器、24…帰
還抵抗、25,32…リセット用抵抗、27〜29…抵抗、36…
領域、37…積分信号、39…鋸歯状波、40…三角波、41…
高速・高精度AD変換装置、43…第1のAD変換器a、
44…DA変換器、45…差動増幅器、46…第2のAD変換
器b、47…AD変換出力回路、48,51,54…ディジタル
出力、49,56…アナログ出力信号、50,57,58…出力信
号、52…切換スイッチ、55…ホールド回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ検出信号を入力する微分回路
    と、この微分出力信号にアナログ補正信号を加える加算
    回路と、加算回路の加算信号をディジタル変換するAD
    変換回路と、このディジタル信号の波形整形をする演算
    回路と、演算処理結果を保存すると共にデータ保存終了
    信号を出力するメモリー回路と、データ保存終了信号に
    よって作動するリセット回路と、リセット回路からのリ
    セット信号により前記微分回路、AD変換回路および演
    算回路をリセットすることを特徴とするディジタル式放
    射線計測装置。
  2. 【請求項2】 アナログ検出信号を入力する微分回路
    と、微分出力信号を高速でAD変換する第1のAD変換
    器と変換されたディジタル信号をアナログ変換するDA
    変換器とこのアナログ出力信号と前記微分出力信号との
    差を得る差動増幅器とこの出力信号をAD変換する第2
    のAD変換器と前記第1および第2のAD変換器の出力
    信号を組み合わせてAD変換結果を出力するAD変換出
    力回路からなる高速・高精度AD変換装置と、この出力
    のディジタル信号を波形整形する演算回路と、演算処理
    結果を保存すると共にデータ保存終了信号出力するメモ
    リー回路と、データ保存終了信号によって作動するリセ
    ット回路と、リセット回路からのリセット信号により前
    記微分回路、高速・高精度AD変換装置および演算回路
    をリセットすることを特徴とするディジタル式放射線計
    測装置。
JP30850892A 1992-11-18 1992-11-18 ディジタル式放射線計測装置 Expired - Fee Related JP2703469B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30850892A JP2703469B2 (ja) 1992-11-18 1992-11-18 ディジタル式放射線計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30850892A JP2703469B2 (ja) 1992-11-18 1992-11-18 ディジタル式放射線計測装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06160534A true JPH06160534A (ja) 1994-06-07
JP2703469B2 JP2703469B2 (ja) 1998-01-26

Family

ID=17981872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30850892A Expired - Fee Related JP2703469B2 (ja) 1992-11-18 1992-11-18 ディジタル式放射線計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2703469B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5781142A (en) * 1995-01-11 1998-07-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus for converting an analog measurement signal to a digital signal having reduced conversion error
JPH10221458A (ja) * 1997-02-05 1998-08-21 Jeol Ltd Ad変換回路
JP2005114667A (ja) * 2003-10-10 2005-04-28 Fuji Photo Film Co Ltd 信号検出方法および装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5781142A (en) * 1995-01-11 1998-07-14 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus for converting an analog measurement signal to a digital signal having reduced conversion error
JPH10221458A (ja) * 1997-02-05 1998-08-21 Jeol Ltd Ad変換回路
JP2005114667A (ja) * 2003-10-10 2005-04-28 Fuji Photo Film Co Ltd 信号検出方法および装置
JP4619640B2 (ja) * 2003-10-10 2011-01-26 富士フイルム株式会社 信号検出方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2703469B2 (ja) 1998-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3160094B2 (ja) アナログ・ディジタル変換器及びアナログ・ディジタル変換方法
US4243974A (en) Wide dynamic range analog to digital converter
JPH07321654A (ja) アナログ・デジタル変換装置
US5093660A (en) Acquisition method and device allowing to precisely digitize analog signals
JPS6335149B2 (ja)
JP2703469B2 (ja) ディジタル式放射線計測装置
CN114402531A (zh) 图像传感器中的快速多重采样
JPS60103732A (ja) アナログ信号の対数化及びデイジタル化のための回路装置
JP3164476B2 (ja) 矩形フィルタ及びこの矩形フィルタを用いたフィルタアンプ
JPH08189974A (ja) 放射線エネルギースペクトル測定装置
JP3985897B2 (ja) 画像センサの暗レベル決定回路
SU1479878A1 (ru) Устройство дл регистрации одиночных ударов
JP5277492B2 (ja) Ad変換装置
JP3005803B2 (ja) 放射線計測用ad変換器
JPH09205367A (ja) 積分型a/d変換方法
JP2569069Y2 (ja) 振動計の自動感度切換装置
FR2637985A1 (fr) Procede et appareil de mesure d'impedances resistives, notamment pour la mesure des temperatures
SU1597882A1 (ru) Устройство дл линеаризации статических характеристик датчиков
SU674212A1 (ru) Цифровой измеритель моноимпульсных сигналов
SU756424A1 (ru) Логарифмический аналого-цифровой преобразователь 1
SU731309A1 (ru) Фоторегистратор
JPS58224498A (ja) 波形メモリ装置
JPH10282239A (ja) 波形成形回路
JPH07101223B2 (ja) ピ−ク値検出回路
JPH0514201A (ja) A/d変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081003

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091003

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees