JPH0615965U - H形鋼研掃用ショットブラスト装置 - Google Patents

H形鋼研掃用ショットブラスト装置

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JPH0615965U
JPH0615965U JP059555U JP5955592U JPH0615965U JP H0615965 U JPH0615965 U JP H0615965U JP 059555 U JP059555 U JP 059555U JP 5955592 U JP5955592 U JP 5955592U JP H0615965 U JPH0615965 U JP H0615965U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 H形鋼のウエブ部の上下両面にショットを投
射して研掃した後、該ウエブ部上面に残留したショット
や粉塵を除去するに当たって、除去用ブロア及びこれに
後続する集塵機を小型化すると共に、残留ショットや粉
塵を取り残しなく除去する。 【構成】 H形鋼搬送路1の上流側に投射室3、下流側
に後処理室4をそれぞれ設け、該両室3,4の間に吸引
ブロア14を備えた分離室5を設け、該分離室5に、後
処理室4内のH形鋼のウエブ部上面から残留ショットや
粉塵を吸引する吸引ノズル13を接続し、該ノズル13
を昇降並びに水平回動可能にすると共に、上記搬送路1
に直交して水平移動可能にした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、H形鋼研掃用ショットブラスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び考案が解決しようとする問題点】
H形鋼を、そのウエブ部(両フランジをつなぐ部分)を寝かせた状態で搬送し つつ、該ウエブ部の上下両面にショットを投射して錆落しをするショットブラス ト装置では、研掃後、該ウエブ部の上面に残留したショットや粉塵を除去する必 要がある。従来、このような場合には、ノズルから圧縮空気を噴出させてショッ トや粉塵を吹き落す方式が多く採用されている(例えば特公昭46−80号公報 )。しかし、横断面が凹状を成すウエブ部上面から圧縮空気でショットや粉塵を 吹き落すためには、大容量のブロアが必要になり、またこれに後続する集塵機も 大型にしなければならず、設置スペースやコストの点で問題がある。 本考案は、従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、H形鋼 のウエブ部にショットを投射して研掃した後、該ウエブ部の上面に残留したショ ットや粉塵を除去するに当たって、大容量のブロアや大型の集塵機を必要とせず 、設置スペースやコストの点で有利なショットブラスト装置を提供することを目 的としている。 本考案はまた、ウエブ部の巾寸法が異なる各種H形鋼を処理する場合でも、ウ エブ部上面の残留ショットや粉塵を取り残しなく除去できるようにしたショット ブラスト装置を提供することを目的としている。
【0003】
【問題点を解決するための手段】
本考案は上記の目的を達成するため、H形鋼のウエブ部上面に残留したショッ トや粉塵を、吸引開口が長方形を成し、水平回動可能な吸引ノズルで吸引、回収 することを要旨としている。すなわち本考案は、第一に、H形鋼の搬送路と、該 搬送路の上流側に配置されて、H形鋼のウエブ部の上下両面を遠心投射機により 研掃する投射室と、上記搬送路の下流側に配置されて、H形鋼の上面に残留する 投射ショット及び粉塵を除去する後処理室と、該後処理室と上記投射室との間に 配置され、吸引ノズルを介して、該後処理室内のH形鋼の上面から投射ショット 及び粉塵を吸引回収すると共にこれを分離する分離室と、該分離室及び上記後処 理室の底部に連通して設置されて、該両室で除去、分離されたショットその他の 粒状物を上記投射室の底部へ搬送する手段と、から成ることを特徴としている。 本考案は第二に、上記吸引ノズルが、上記搬送路の上方で昇降並びに水平回動 可能にされていると共に、該搬送路に直交する方向に水平移動可能にされており 、該吸引ノズルにおける吸引開口の平面形状が長方形を成しており、その短辺の 長さがH形鋼のウエブ部の巾寸法よりも小さくされていると共に、その長辺の長 さが該ウエブ部の巾寸法よりも大きくされていることを特徴としている。 本考案は第三に、上記吸引ノズルにおける吸引開口の長辺側が、弾性手段によ り、上記搬送路に直交する位置に復帰するように付勢されていることを特徴とし ている。
【0004】
【構成】
以下、本考案の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。図1は本考案に係 るショットブラスト装置の要部縦断正面図、図2は図1のA−A線における切断 矢視図、図3は本考案装置の要部拡大正面図、図4は図3のB−B線における切 断矢視図、図5は図3のC−C線における切断矢視図、図6は吸引ノズルの他の 実施例を示す平面図である。図1及び図2において、床面上にはH形鋼研掃用の ショットブラスト装置が設置されている。該ショットブラスト装置は、H形鋼を そのウエブ部(両フランジをつなぐ部分)を水平にした状態で搬送するローラコ ンベヤ(以下、搬送路という)1と、該搬送路1の上流側に配置されて、H形鋼 のウエブ部の上下両面を複数の遠心投射機2により研掃する投射室3と、上記ロ ーラコンベヤ1の下流側に配置されて、被処理H形鋼(以下、製品という)Wの 上面に残留する投射ショット及び粉塵を除去する後処理室4と、該投射室3と後 処理室4との間に連通して配置されて、後処理室4から投射ショット及び粉塵を 吸引回収すると共にこれを分離する分離室5と、後処理室4及び分離室5の底部 に設置されて、該両室4,5で除去・分離されたショットその他の粒状物を上記 投射室3の底部へ搬送するスクリューコンベヤ6と、上記投射室3の一側に立設 されて、該投射室3底部からスクリューコンベヤ7を介して室外へ排出されたシ ョットその他の粒状物を受け取り、これを荷揚げするバケットエレベータ8と、 該バケットエレベータ8から受け取ったショットその他の粒状物を風選分離して 、再使用可能なショットのみを上記遠心投射機2へ供給するショットセパレータ 9と、から成っている。なお上記投射室3の製品搬入側には、投射ショットが機 外へ飛び出すのを防ぐため、製品通過開口を図示しないゴムのれんでシールした 遮蔽室11が隣接して設けられている。
【0006】 上記分離室5には、ダクト12を介して吸引ノズル13が接続されており、該 吸引ノズル13は、上記後処理室4内における搬送路1の上方に臨んでいる。ま た該分離室5の上面には吸引ブロア14が設置されている。上記吸引ノズル13 は昇降、水平回動可能にされていると共に、搬送路1に直交する方向に水平移動 可能にされている。その作動機構を図3を参照して詳しく説明すると、上記分離 室5の後処理室4に面する壁面には、二対の平行リンク15,15が上下に取り 付けられており、該リンク15,15は一枚の基板16(以下、第一基板という )を壁面と平行に支持している。該リンク15,15の直上方の壁面には、モー タの回転によりピストンロツド17が伸縮作動するモートルシリンダ18が下向 きに、かつ垂直回動可能に取り付けられている。該シリンダ18のピストンロッ ド17の先端は、上記上側の平行リンク15にピン19を介して連結されており 、該ピストンロッド17の伸縮作動により、上記第一基板16が昇降するように されている。該第一基板16の表面には、一対のスライドレール20,20が、 所定間隔で水平方向に取付けられている。21は上記第一基板16と平行を成す 第二基板であり、該第二基板16は、その背面に固着された複数のブロック22 を介して、上記スライドレール20,20上に水平摺動自在に係止されている。 23は上記第一基板16にブラケット24を介して固定支持されたエアーシリン ダで、該シリンダ23のピストンロッド25の先端は上記第二基板21の側部に 固着しており、該ピストンロッド25の伸縮作動により、第二基板21がスライ ドレール20,20に沿って水平移動するようにされている。該第二基板21の 表面には、上下に対を成す軸受26,26が固着されており、該軸受26,26 は軸27を水平回転自在に支持している。該軸27の上下両端にはブラケット2 8,29がそれぞれ固着されており、該ブラケット28,29の先端が上記吸引 ノズル13を支持している。そして上記モートルシリンダ18のピストンロッド 17の伸縮作動により、該吸引ノズル13が昇降する。31は上記第二基板21 にブラケット32を介して固定支持されたエアーシリンダで、該シリンダ31の ピストンロッド33の先端は、上記上側ブラケット28の基端部とピン連結して おり、該ピストンロッド33の伸縮作動により、上記ブラケット28,29及び 吸引ノズル13が、上記軸27を回転中心として水平回動する(図4参照)。ま た、該吸引ノズル13は、上記シリンダ23のピストンロッド25の伸縮作動に より、搬送路1に直交して水平移動する(図5参照)。
【0007】 該吸引ノズル13は、下方に拡大する角錐形状を成していると共に、その吸引開 口の平面形状が長方形を成していて、その短辺の長さは製品Wのウエブ部の巾寸 法よりも小さくされていると共に、その長辺の長さは該製品Wのウエブ部の巾寸 法よりも大きくされている。なお吸引ノズル13は、初期状態として図4の実線 位置にあると共に、搬送路1の所定寸法上方位置にある。また、製品Wは、寸法 の違いに関係なく、すべてその各々の一方のフランジ外面を搬送路1の所定基準 位置に合わせて搬送されるように成してあり、上記吸引ノズル13における吸引 開口の長辺の一方(図4では上側)は、該基準側フランジの内面に沿うよう、あ らかじめ調節されている。該吸引ノズル13における吸引開口の他方の長辺(図 4では下側)と搬送下流側短辺(図4では右側)との交点付近には、ガイドロー ラ35が取付けられている。なお、該吸引ノズル13の下端部には、図示しない 近接センサが取付けられており、該センサは図示しない制御装置を介して上記モ ートルシリンダ18と電気接続していて、該センサからの検知信号により、モー トルシリンダ18の作動が停止するように成してある。また上記後処理室4内に は、図示しない吹落しノズルが設けられており、上記製品Wのフランジ上面に滞 留するショットや、ウエブ部上面に滞留するショット及び粉塵のうち上記吸引ノ ズル13が取り残したものを吹き落すように成してある。
【0008】
【作用】
上記のように構成されたショットブラスト装置において、製品Wをそのウエブ 部を水平にした状態で遮蔽室11側から機内へ搬入すると、該製品Wは投射室3 内でウエブ部の上下両面を研掃され、錆落しされた後、該ウエブ部の上面に投射 ショット及び粉塵を残留した状態で後処理室4へ移動する。そして該製品Wの到 着に伴い、モートルシリンダ18が作動してピストンロッド17が伸長し、吸引 ノズル13が下降する。該ノズル13の下端がウエブ部の上面に所定間隔まで接 近したとき、近接センサがこれを検知してモートルシリンダ18の作動を止める 。すなわち、吸引ノズル13の下降が停止する。次に、エアーシリンダ31のピ ストンロッド33を縮引作動させて、吸引ノズル13を軸27を中心に図4の矢 印方向へ水平回動させると、ガイドローラ35が製品Wの反基準側フランジの内 面に当接し、ノズル13の水平回動が停止する(図4の点線位置)。これにより 、ウエブ部上面のほぼ全巾がノズル13の吸引開口によってカバーされる。なお 、製品Wの搬送時、基準側フランジの位置ずれが生じた場合は、エアーシリンダ 23のピストンロツド25を伸縮作動させて、吸引ノズル13を搬送路1に対し て直交方向に水平移動させ、基準側フランジの内面に沿わせるようにする。
【0009】 このような状態で吸引ブロア14を作動させると、ウエブ部上面の残留ショット 及び粉塵が、該ブロア14の吸引力により、吸引ノズル13及びダクト12を介 して分離室5内へ吸引される。この時、ウエブ部上面の全巾が吸引ノズル13の 吸引開口によってカバーされているため、ウエブ部上面の残留ショット及び粉塵 は、ほぼ取り残しなく吸引される。ショット及び粉塵を含んだ気流は、分離室5 内で偏向板36により図1の矢印方向に迂回させられた後、吸引ブロア14の排 気側から機外へ出るが、気流の屈曲点で比重の重いショットが分離され、分離室 5底部からスクリューコンベヤ6上へ落下する。なお、ショットから分離された 粉塵は、吸引ブロア14に後続する集塵機(図示せず)によって捕集される。分 離室5で粉塵と分離されたショット、及び後処理室4で図示しない吹き落しノズ ルによって製品Wから吹き落されたショット及び粉塵は、スクリューコンベヤ6 によって投射室3の底部へ搬送され、更に、投射室3内のショット及び粉塵と共 に、スクリューコンベヤ7、バケットエレベータ8を経てショットセパレータ9 へ搬送される。ここで使用可能なショットだけが分離され、上記遠心投射機2へ 供給されて再使用される。以上のようにして、製品Wを搬送しつつ、そのウエブ 部の上下両面を研掃すると共に、投射ショット及び粉塵を処理するものである。
【0010】
【考案の効果】
本考案によれば、吹き落し方式に比べて少容量のブロアでH形鋼のウエブ部上 面の残留ショット及び粉塵を除去することができる。すなわち、処理風量が約1 /4、駆動モータの馬力が約1/3のブロアで済む。ブロアに後続する集塵機も 、これに伴って小型化でき、設置スペースの縮小、コストの低減が可能になる。 また本考案によれば、ウエブ部の巾寸法が異なる各種H形鋼を処理する場合で も、ウエブ部上面の残留ショットや粉塵を取り残すことなく除去することができ る。
【0011】 なお上記実施例では、吸引ノズル13を水平回動させるのにエアーシリンダ31 を使用したが、図6に示すような構成にしてもよい。すなわち、上側ブラケット 28と第二基板21とをコイルバネのような弾性部材36で連結し、該弾性部材 36の縮引力により、吸引ノズル13における吸引開口の長辺側が常に搬送路1 に直交する位置に復帰するようにする(図6の実線位置)。このような状態で、 後処理室4へ搬送されてきた製品Wの先端が該吸引ノズル13に当接してこれを 押すと、該ノズル13は軸27を中心として図6の矢印方向へ回動する。そして ガイドローラ35が上記製品Wにおける反基準側フランジの内面に接触するに至 ったとき、弾性部材36の縮引力によりノズル13がその姿勢に保たれる(図6 の点線位置)。その結果、ウエブ部上面の巾方向が吸引ノズル13の吸引開口に よってカバーされる。
【0012】 また上記実施例では、吸引ノズルとウエブ部上面との間隔を適正に保つため、近 接センサとモートルシリンダによって吸引ノズルの昇降を制御しているが、ピス トンロッドの伸縮距離を自在に設定できるサーボ式シリンダを使用したり、吸引 ノズルの下端に所定間隔を空けて車輪を取付け、該車輪をウエブ部上面に接触さ せたりすることによっても、同様の目的を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るショットブラスト装置の要部縦断
正面図である。
【図2】図1のA−A線における切断矢視図である。
【図3】本考案装置の要部拡大正面図である。
【図4】図3のB−B線における切断矢視図である。
【図5】図3のC−C線における切断矢視図である。
【図6】吸引ノズルの他の実施例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 搬送路 2 遠心投射機 3 投射室 4 後処理室 5 分離室 6 スクリューコンベヤ 13 吸引ノズル 14 吸引ブロア 36 弾性手段

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼の搬送路1と、該搬送路1の上流
    側に配置されて、H形鋼のウエブ部の上下両面を遠心投
    射機2により研掃する投射室3と、上記搬送路1の下流
    側に配置されて、H形鋼の上面に残留する投射ショット
    及び粉塵を除去する後処理室4と、該後処理室4と上記
    投射室3との間に配置され、吸引ノズル13を介して、
    該後処理室4内のH形鋼の上面から投射ショット及び粉
    塵を吸引回収すると共にこれを分離する分離室5と、該
    分離室5及び上記後処理室4の底部に連通して設置され
    て、該両室5,4で除去、分離されたショットその他の
    粒状物を上記投射室3の底部へ搬送する手段6と、を備
    えたことを特徴とするH形鋼研掃用ショットブラスト装
    置。
  2. 【請求項2】 上記吸引ノズル13が、上記搬送路1の
    上方で昇降並びに水平回動可能にされていると共に、該
    搬送路1に直交する方向に水平移動可能にされており、
    該吸引ノズル13における吸引開口の平面形状が長方形
    を成しており、その短辺の長さがH形鋼のウエブ部の巾
    寸法よりも小さくされていると共に、その長辺の長さが
    該ウエブ部の巾寸法よりも大きくされていることを特徴
    とする請求項1記載のH形鋼研掃用ショットブラスト装
    置。
  3. 【請求項3】 上記吸引ノズル13における吸引開口の
    長辺側が、弾性手段36により、上記搬送路1に直交す
    る位置に復帰するように付勢されていることを特徴とす
    る請求項1記載のH形鋼研掃用ショットブラスト装置。
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