JPH06158262A - 高面圧部品の製造方法 - Google Patents

高面圧部品の製造方法

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Publication number
JPH06158262A
JPH06158262A JP30577092A JP30577092A JPH06158262A JP H06158262 A JPH06158262 A JP H06158262A JP 30577092 A JP30577092 A JP 30577092A JP 30577092 A JP30577092 A JP 30577092A JP H06158262 A JPH06158262 A JP H06158262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
less
surface pressure
high surface
steel
Prior art date
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Pending
Application number
JP30577092A
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English (en)
Inventor
Atsuomi Hatano
敦臣 秦野
Kunio Namiki
邦夫 並木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コストで製造可能な高強度の高面圧部品の
製造方法を提供する。 【構成】 鋼部材を焼ならしまたは焼なましなどの軟化
処理を施した後、所望の部品形状に加工し、その後、所
望の部位に、C:0.5〜2重量%、Cr:2〜5重量
%、Si:2重量%以下、Mn:2重量%以下、Mo:
12重量%以下、さらにV:12重量%以下、W:24
重量%以下、Co:15重量%以下、Ni:5重量%以
下のうちの1種あるいは2種以上、及び残部実質的に鉄
及び不純物らなる鋼の溶湯を噴射、凝着する。その後、
必要に応じて焼き戻しを行う。表面硬さ、心部硬さ、疲
れ強さの良好な高面圧に耐え得る部品が製造でき、また
ピッティング発生がないという効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯車、プーリー、カム
等の高い面圧が作用する高面圧部品に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自転車においては、軽量化の必要
が高まっているが、そのために動力伝達部品である歯
車、プーリー、カム等の高面圧部品に対する高強度化の
要求が増加している。従来、この種の高面圧部品の素材
としては、JIS規格SCr420H、SCM420H
に代表される肌焼鋼が用いられ、該肌焼鋼に浸炭熱処理
を行ない、HRC60程度とした材料が一般に使用され
てきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の材料では、上記軽量化に伴う高面圧部品への高強度
化への要求を満たすものではなく、上記肌焼鋼の組成お
よび処理方法に関する高強度化のための改善案が提供さ
れているが、いずれも満足すべき結果が得られていな
い。また、高強度化を達成するために、いたずらに合金
元素を添加しても、高コストとなるばかりか、製造性を
著しく低下させることとなる。
【0004】本発明の目的は、低コストで製造可能な高
強度の高面圧部品の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記本発明による高面圧
部品の製造方法は、JIS規格で規定される鋼部材を焼
ならしまたは焼なましなどの軟化処理を施した後、所望
の部品形状に加工する。その後、高い面圧が負荷される
部位に直接C:0.5〜2重量%、Cr:2〜5重量
%、Si:2重量%以下、Mn:2重量%以下、Mo:
12重量%以下、さらにV:12重量%以下、W:24
重量%以下、Co:15重量%以下、Ni:5重量%以
下のうちの1種あるいは2種以上、及び残部実質的に鉄
及び不純物からなる鋼の溶湯を噴射、凝着し、さらに必
要に応じて焼もどしを行なう。これにより、高い面圧強
度が得られる。
【0006】本発明の高面圧部品の別の製造方法は、鋼
部材を焼ならしまたは焼なましなどの軟化処理を施した
後、所望の部品形状に加工し、焼入焼戻し、浸炭焼入焼
戻し、高周波焼入焼戻しなどの硬化処理を行なう。その
後、高い面圧が負荷される部位に直接C:0.5〜2重
量%、Cr:2〜5重量%、Si:2重量%以下、M
n:2重量%以下、Mo:12重量%以下、さらにV:
12重量%以下、W:24重量%以下、Co:15重量
%以下、Ni:5重量%以下のうちの1種あるいは2種
以上及び残部実質的に鉄及び不純物からなる鋼の溶湯を
噴射、凝着さらに必要に応じて焼もどしを行なう。これ
により、高い面圧強度が得られる。
【0007】鋼部材の表面に噴射凝着する鋼の合金成分
の限定理由は次のとおりである。 C:0.5〜2重量% Cを0.5重量%以上としたのは、噴霧後の硬さを確保
するためであり、2.0重量%以下としたのは靱性の劣
化を防止するためである。 Cr:2〜5重量% Crは炭化物形成元素であってその量が2重量%より少
ないと炭化物の生成が不足し、また耐摩耗性が小さくな
る。逆に5重量%より多量に含有させると製造性が低下
してしまう。
【0008】 Si:2重量%以下 Siの含有量が2重量%より多いとセメンタイトの黒鉛
化により脆化が起こり、また可鍛性が劣化する。そこで
本発明では2重量%以下とする。 Mn:2重量%以下 Mnはその量が2重量%より多くなると焼割れ、残留オ
ーステナイトの生成によす脆化が起こる。
【0009】 V:12重量%以下 Vはその量が12重量%より多量になると焼入れ性が低
下し、また製造性が低下する。 Mo:12重量%以下、W:24重量%以下 MoおよびWはそれぞれ12重量%以下、24重量%以
下とすることによってコスト増大、製造性低下を避ける
ことができる。
【0010】 Co:15重量%以下 Coを15重量%以下としているのは、コスト増を避
け、また脆化が起こるのを防止するためである。 Ni:5重量%以下 Niを5重量%以下に限定しているのは、コスト増を避
け、また残留オーステナイトの生成による脆化を防ぐた
めである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。高
面圧部品の一例である平歯車の製造方法について図1に
基づいて説明する。第1の製造方法は、まず図1に示す
ように、ステップ1で鍛造または圧延等により得られた
母材にステップ2に示す熱処理1を行い、次いでステッ
プ3で歯車加工を行う。その後、ステップ3からステッ
プ5に進み、所定の成分の鋼の溶湯を噴射し凝着する。
その後必要に応じてステップ6の焼き戻しを行う。
【0012】第2の製造方法は、ステップ1の母材にス
テップ2の熱処理1を行い、次いでステップ3に示す歯
車加工を行い、次いでステップ4に示す熱処理を行い、
次いでステップ5に示す所定の成分の鋼の溶湯を噴射し
凝着する。そして必要に応じてステップ6に示す焼き戻
しを行う。平歯車の形状は、モジュール:2.5、ピッ
チ円直径:70mm、歯数:28個とした。
【0013】各母材の鋼種、熱処理、合金成分、焼き戻
し処理の有無を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】得られた平歯車について実施した試験結果
を表2に示す。試験は、平歯車の表面硬さ、心部硬さ、
疲れ強さ、ピッティング発生の有無を調べた。疲れ強さ
は、動力循環式の歯車疲れ試験機を用いて調査した。
【0016】
【表2】
【0017】表2に示すように、本発明鋼のA〜Mはい
ずれも表面硬さが高いため、ピッティングの発生は皆無
であり、また比較的高い疲れ強さが得られている。これ
に対し、比較鋼は表面硬さが低いことと、炭化物の生成
量が少ないためピッティングの発生が認められる。
【0018】
【発明の効果】本発明の高面圧部品の製造方法による
と、表面硬さ、心部硬さ、疲れ強さの良好な高面圧に耐
え得る部品が製造でき、またピッティング発生がないと
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の一例を示す工程図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼部材を焼ならしまたは焼なましなどの
    軟化処理を施した後、所望の部品形状に加工し、 その後、所望の部位に、C:0.5〜2重量%、Cr:
    2〜5重量%、Si:2重量%以下、Mn:2重量%以
    下、Mo:12重量%以下、さらにV:12重量%以
    下、W:24重量%以下、Co:15重量%以下、N
    i:5重量%以下のうちの1種あるいは2種以上及び残
    部実質的に鉄及び不純物からなる鋼の溶湯を噴射、凝着
    することを特徴とする高面圧部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、鋼の溶湯の噴
    射、凝着する前記工程の後、焼き戻しすることを特徴と
    する請求項1記載の高面圧部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 鋼部材を焼ならしまたは焼なましなどの
    軟化熱処理を施した後、所望の部品形状に加工し、焼入
    焼戻し、浸炭焼入焼戻し、高周波焼入焼戻しなどの硬化
    熱処理を行ない、 その後、所望の部位に、C:0.5〜2重量%、Cr:
    2〜5重量%、Si:2重量%以下、Mn:2重量%以
    下、Mo:12重量%以下、さらにV:12重量%以
    下、W:24重量%以下、Co:15重量%以下、N
    i:5重量%以下のうちの1種あるいは2種以上及び残
    部実質的に鉄及び不純物からなる鋼の溶湯を噴射、凝着
    することを特徴とする高面圧部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3の記載において、鋼の溶湯の噴
    射、凝着する工程の後、焼き戻しすることを特徴とする
    請求項3記載の高面圧部品の製造方法。
JP30577092A 1992-11-17 1992-11-17 高面圧部品の製造方法 Pending JPH06158262A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004307938A (ja) * 2003-04-07 2004-11-04 Honda Motor Co Ltd 溶射層と鉄鋼部材との結合方法
US7563333B2 (en) * 2001-04-25 2009-07-21 Uddeholm Tooling Aktiebolag Process for producing steel article

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