JPH06157750A - ポリアミド酸溶液の製造法 - Google Patents

ポリアミド酸溶液の製造法

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JPH06157750A
JPH06157750A JP31522692A JP31522692A JPH06157750A JP H06157750 A JPH06157750 A JP H06157750A JP 31522692 A JP31522692 A JP 31522692A JP 31522692 A JP31522692 A JP 31522692A JP H06157750 A JPH06157750 A JP H06157750A
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高橋  宏
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、種々の組成、濃度、粘度、パーテ
ィクル含有量にわたる多品種のポリアミド酸溶液を、簡
便な製造装置を用い、しかも簡略化された操作で製造す
る方法を提供する。 【構成】 一種以上のジアミンからなるジアミン成
分を溶媒に溶解する工程、 一種以上のテトラカルボン酸からなるテトラカルボ
ン酸成分を溶媒に溶解する工程、 得られた各成分溶液をジアミン成分およびテトラカ
ルボン酸成分が実質上当量となるように計量し、容器に
分注する工程、 容器に分注された混合物を所定時間反応させること
により重合反応を進行させる工程、 の4工程よりなり、必要に応じおよびの工程におい
てフィルター処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性樹脂として有用
なポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアミンとテトラカルボン酸無水物を反
応させてポリアミド酸を得る場合、あらかじめジアミン
とテトラカルボン酸無水物を反応器に仕込み、その後溶
媒を添加するという方法を採ると、両成分が均一に溶解
する前に急激な重合により部分的に粘度が上昇するとい
う現象が認められる。さらにアミン成分とテトラカルボ
ン酸成分が錯体を形成するためか、場合によっては固形
ブロックを一部形成して容易に溶解しないという問題が
生じることがある。そこで、均一なポリアミド酸溶液を
得るために、従来ジアミン成分を溶解した溶媒中に、テ
トラカルボン酸成分を逐次添加して重合させる方法、あ
るいはテトラカルボン酸成分を溶解した溶媒中に、ジア
ミン成分を逐次添加することにより重合させる方法が採
用されている。
【0003】それらのうち、一般的には、テトラカルボ
ン酸成分として通常使用される酸無水物の溶解度が小さ
いこと、また、テトラカルボン酸無水物は通常使用され
る非プロトン性極性溶媒であるアミド系化合物と錯体を
形成し、得られるポリアミド酸溶液の粘度上昇が低いこ
とから、ジアミン成分を溶解した溶媒中に、テトラカル
ボン酸成分を逐次添加する事により重合させる方法が採
用されている。
【0004】ところで、物性的に優れたポリイミドを与
える高重合度のポリアミド酸は、高純度のジアミン成分
とテトラカルボン酸成分を実質上当量使用することで得
られるが、テトラカルボン酸成分として通常使用される
テトラカルボン酸無水物は、雰囲気の水分により徐々に
加水分解されるため、この様な条件を常に維持すること
は困難である。そこで、ポリアミド酸の製造装置には、
重合媒体、重合雰囲気中の水分をコントロールするため
に様々の工夫が提案されている。
【0005】また、前記の様にして両成分が混合される
溶液は、重合反応が進行するに従い粘度が上昇すること
になるので、特に高粘度のポリアミド酸溶液を製造する
に際しては、添加成分の添加速度を反応速度と連動させ
るように設計された添加装置、さらには、高粘度に対応
した攪拌装置を反応器に設置するなどの特殊な工夫が反
応装置になされている。
【0006】しかしながら、低パーティクル含有の高粘
度ポリアミド酸溶液を製造する場合は、上記の工夫では
充分ではない。すなわち、上記装置により調製したポリ
アミド酸溶液からフィルター処理でパーティクルを除く
ことは容易ではなく、特にその粘度が100ポイズ以上
では、通常未処理のままか、あるいは孔径の粗いフィル
ターでの処理に止まらざるを得なかった。
【0007】そこで、この解決法として、特開昭60ー
212428号公報では、仕込量比を制御して比較的低
粘度のジアミン過剰およびテトラカルボン酸過剰のポリ
アミド酸溶液を別々に一旦調製し、濾過した後、当量比
にこれら二つの溶液を混合反応させて高粘度溶液を得る
方法が開示されているが、かなり複雑な製造法となって
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】上に述べたような工
夫においても、なお、逐次添加および逐次添加成分の溶
解反応に長時間を要すること、反応器からの抜出しが容
易でないこと、また少量多品種の製造においては品種の
切替毎における反応器の洗浄、乾燥が繁雑である等の不
都合な点があった。そこで、本発明は、種々の組成、濃
度、粘度のポリアミド酸溶液を製造する際に、従来技術
の有する反応操作の繁雑性および特殊な装置の使用とい
う製造装置の非汎用性を解消することに加え、極めてパ
ーティクル含有量の少ないポリアミド酸溶液を、経済的
に効率よく製造する方法を提供する。
【0009】
【問題を解決するための手段】本発明は、溶媒の存在下
ジアミン成分およびテトラカルボン酸成分を混合し、そ
れを重合反応させることによるポリアミド酸溶液の製造
法において、 一種以上のジアミンからなるジアミン成分を溶媒に
溶解する工程、 一種以上のテトラカルボン酸からなるテトラカルボ
ン酸成分を溶媒に溶解する工程、 得られた各成分溶液をジアミン成分およびテトラカ
ルボン酸成分が実質上当量となるように計量し、容器に
分注する工程、 容器に分注された混合物を所定時間反応させること
により重合反応を進行させる工程、 の4工程よりなっている。さらに、必要に応じておよ
び/またはの工程により得られた溶液をフィルター処
理により濾過することもできる。
【0010】ここで各成分を溶解させる溶媒は同一でも
それぞれ異なってもよく、各成分と実質的に反応せず高
濃度で溶解できる溶媒であればよく、生成するポリアミ
ド酸の溶解度は本質的に無関係である。したがって、本
製造法においては従来製造が容易でなかったゲル状のポ
リアミド酸の製造も可能である。ジアミン成分およびテ
トラカルボン酸成分を含有する溶液としてそれぞれ1以
上の溶液を使用することができ、また、別に溶媒を用意
して任意組成に計量混合することにより、所望の共重合
組成、濃度、粘度のポリアミド酸溶液を得ることが可能
である。
【0011】本発明においては、およびの工程で用
いる容器は同一であり、また、この容器はそのまま製品
の容器とする。材質は特に限定する必要はないが、ステ
ンレス鋼、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの溶媒に
対し安定なものが好ましい。
【0012】〜の工程は通常乾燥雰囲気下、室温で
操作するが、の工程は必要に応じて昇温することがで
き、通常−10℃から100℃で処理する。また、この
工程は必要に応じ、振盪による攪拌を行ってもよいが、
必ずしも必要ではない。反応時間は反応温度と目的とす
るポリアミド酸溶液の組成および物性により異なるが、
1時間〜10日程度がこのましい。
【0013】計量方法としては、重量により計量する方
法、あるいは容量により計量する方法が適用でき、計量
後に小分け容器中に注入し混合するが、計量の後混合器
を介して分注する事もできる。中でも、それぞれの成分
溶液を容量により計量する方法、例えば精密定量ポンプ
により一定時間混合器を介して小分け容器に給液分注す
る方法は、特殊な装置を必要とせずに、任意の組成を任
意の量で連続的に生産でき、加えて、装置の洗浄も不必
要かあるいは容易にできるので好ましい方法である。
【0014】また、本発明の製造法は、ジアミン成分お
よび/またはテトラカルボン酸成分溶液の段階でフィル
ター処理を施すことによりパーティクル含有量を極めて
少なくできることも特徴としている。この場合、循環ろ
過による処理が、パーティクル除去効率の高い点で優
れ、またフィルター通過液をクリーンボトルに直接計量
分注することができるため、パーティクル含有量の少な
いポリアミド酸溶液を得るのに好ましい。パーティクル
含有量の少ないポリアミド酸溶液は、ファインパターン
を形成する電子材料用途、あるいはパーティクルの存在
が散乱損失をもたらす光学材料用途に特に重要である
が、ポリアミド酸溶液に含まれる0.3μm以上のパー
ティクル数が10000個/gワニス以下の低パーティ
クル含有量においてその有用性が高い。
【0015】本発明に使用する溶媒には、N−メチルピ
ロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド系、ジメチルスルホキ
シドなどのスルホキシド系、スルホランなどのスルホン
系、フェノール、クレゾール、ハロゲン化フェノールな
どのフェノール系、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトンなどのケト
ン系、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、ジメト
キシエタン、ジエトキシエタン、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエー
テルなどのエーテル系、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチ
ルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート
などのエステル系、キシレン、トルエン、クロルベンゼ
ンなどの芳香族系溶媒を挙げることができる。これらの
うち、ケトン系溶媒はジアミン成分の溶媒としては好ま
しくなく、また、スルホキシド系およびアミド系溶媒は
テトラカルボン酸成分の溶媒としては好ましくないが、
得られたポリアミド酸の溶媒としては当然使用できる。
【0016】また、添加することのできるアルコールと
しては、炭素数5以下の脂肪族アルコール、アルコキシ
アルコールであり、具体的には、メタノール、エタノー
ル、i−プロパノール、n−プロパノール、n−ブタノ
ール、アミルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブなどを例示できる。
【0017】本発明に使用されるジアミン成分は、特に
限定されることなく芳香族、脂肪族および脂環式ジアミ
ンおよびその誘導体から選ばれる。例えば下記一般式
【0018】
【化1】
【0019】(式中、Rは炭素数1〜20の側鎖を有す
るかまたは有しないアルキル基またはアルコキシ基であ
り、それぞれその一部または全部がF、ClまたはBr
であることもある置換基である。各芳香環に結合するR
はそれぞれ同一でも異なってもよい。Xは単結合、−O
−、−CO−、−C(CH32−、−C(CF32−、
−S−、−SO−または−SO2−であり、各芳香環間
を結合するXはそれぞれ同一でも異なってもよい。nは
0または5以下の整数であり、各芳香環においてそれぞ
れ同一でも異なってもよい。lは0または10以下の整
数。)で示すことができ、特に好ましい具体例として
は、m−フェニレンジアミン、ジアミノトルエン、2,
5−ジアミノキシレン、ジアミノデュレン、2,5−ジ
アミノアニソール、2,5−ジアミノアセトフェノン、
2,5−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ
ベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、
2,5−ジアミノジフェニル、ベンジジン、1,1−ビ
ス(4−アミノフェニル)エタン、2,2−(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,2−(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ジメチル−
4,4’−ベンジジン、3,3’,5,5’−テトラメ
チルベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’
−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニル
スルホキシド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキ
シド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,
4’−オキシジアニリン、2,2−ビス(4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフル
オロプロパン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’
−ジアミノジフェニルメタン、ジアミノベンゾトリフル
オライド、1,4−ビス(p−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、4,4’−ビス(p−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、N,N−ビス(4−アミノフェニル)メチルアミ
ン、N,N−ビス(4−アミノフェニル)アミン、N,
N−ビス(4−アミノフェニル)−n−ブチルアミン、
4,4’−ジアミノアゾベンゼン、3,3’−ジアミノ
アゾベンゼン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレ
ンジアミン、2,5−ジアミノハロゲノベンゼン、2,
4−ジアミノペンタフルオロフェノキシベンゼン、ジア
ミノポリフルオロアルコキシベンゼン、3,3’−ジク
ロロ−4,4’−ベンジジン、オクタフルオロ−4,
4’−ベンジジン、ジアミノナフタレン、1,3−ビス
(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,
4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホ
ン、3,3’−ジメチル−4,4’−ベンジジン、ジメ
チルベンジジン、4,4’−ジアミノ−1,4−ターフ
ェニル、1,4−フェニレンジアミン、2−メチル−
1,4−フェニレンジアミン(2,5−ジアミノトルエ
ン)フェニレンジアミン、ジアミノトルエン、ジアミノ
キシレン、ジアミノジュレンなどを例示できる。
【0020】また、なかでも溶媒に対する溶解度が大き
く重合反応が緩やかに進行する電子吸引性置換基の結合
したジアミンおよびその誘導体が好ましく、とりわけフ
ッ素、ポリフッ素化アルキル、あるいはポリフッ素化ア
ルコキシル基を置換基として有する芳香族ジアミンが好
ましく、具体的には、一般式
【0021】
【化2】
【0022】(式中、Rは炭素数1〜20の側鎖を有す
るかまたは有しないアルキル基またはアルコキシ基であ
り、それぞれその一部または全部がF、ClまたはBr
であることもある置換基である。各芳香環に結合するR
はそれぞれ同一でも異なってもよい。但し、−NH2
結合する少なくとも1個の芳香環には少なくとも1個の
炭素数1〜20の側鎖を有するかまたは有しないフルオ
ロアルキル基またはフルオロアルコキシ基が結合してい
る。Xは単結合、−O−、−CO−、−C(CH 3
2−、−C(CF32−、−S−、−SO−または−S
2−であり、各芳香環間を結合するXはそれぞれ同一
でも異なってもよい。nは0または5以下の整数であ
り、各芳香環においてそれぞれ同一でも異なってもよ
い。lは0または10以下の整数。)で表されるもので
あり、具体的には、2−トリフルオロメチル−1,4−
フェニレンジアミン、5−トリフルオロメチル−1,3
−フェニレンジアミン(3,5−ジアミノベンゾトリフ
ルオリド)、ジアミノベンゾトリフルオリド、2−ペン
タフルオロエチル−1,4−フェニレンジアミン、2−
ナノフルオロブチル−1,4−フェニレンジアミン、5
−ペンタフルオロエチル−1,3−フェニレンジアミ
ン、5−ナノフルオロブチル−1,3−フェニレンジア
ミン、6−ナノフルオロブチル−1,3−フェニレンジ
アミン、ジアミノパーフルオロアルキルベンゼン、5−
(3,3,2,2−テトラフルオロプロピルオキシ)−
1,3−フェニレンジアミン、2−(4,4,4,3,
2,2−ヘキサフルオロブチルオキシ)−1,4−フェ
ニレンジアミン、5−(4,4,4,3,2,2−ヘキ
サフルオロブチルオキシ)−1,3−フェニレンジアミ
ン、6−(4,4,4,3,2,2−ヘキサフルオロブ
チルオキシ)−1,3−フェニレンジアミン、5−
(4,4,4,3,3,2,2−ヘプタフルオロブチル
オキシ)−1,3−フェニレンジアミン、6−(4,
4,4,3,3,2,2−ヘプタフルオロブチルオキ
シ)−1,3−フェニレンジアミン、ジアミノポリフル
オロアルコキシベンゼン、2,4−ジアミノペンタフル
オロフェノキシベンゼン、2,2−ビス(4−アミノフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(アミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4’−ベンジジン、3,
3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ベンジ
ジン、ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、ビス
(パーフルオロアルキル)ベンジジン、2,2’−ビス
(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(トリフ
ルオロメチル)ジアミノジフェニルエーテル、1,4−
ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキ
シ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノ−2−トリ
フルオロメチルフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス
(4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル)
ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(アミノ
パーフルオロアルキルフェノキシ)フェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン、1,3−ビス(2−(4−アミノ−2
−トリフルオロメチルフェノキシ)ヘキサフルオロ−2
−プロピル)ベンゼン、1,4−ビス(2−(4−アミ
ノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ヘキサフルオ
ロ−2−プロピル)ベンゼンなどが例示できる。
【0023】また、テトラカルボン酸成分は特に限定さ
れることなく、芳香族テトラカルボン酸無水物あるいは
脂環式テトラカルボン酸無水物等が好適に使用でき、た
とえば、一般式
【0024】
【化3】
【0025】(式中、Yは2個の−COOH基、−CO
Cl基、−COBr基、−COOR基、−CONH2
または1個の−CO−O−CO−基を示す。Rは炭素数
1〜20の側鎖を有するかまたは有しないアルキル基ま
たはアルコキシ基であり、それぞれその一部または全部
がF、ClまたはBrであることもある置換基である。
各芳香環に結合するRはそれぞれ同一でも異なってもよ
い。Xは単結合、−O−、−CO−、−C(CH3
2−、−C(CF32−、−S−、−SO−または−S
2−であり、各芳香環間を結合するXはそれぞれ同一
でも異なってもよい。nは0または5以下の整数であ
り、各芳香環においてそれぞれ同一でも異なってもよ
い。lは0または10以下の整数。)で表されるもので
あり、具体的には、ピロメリット酸、トリフルオロメチ
ルピロメリット酸、ビス(トリフオロメチル)ピロメリ
ット酸、パーフルオロアルキルピロメリット酸、ビス
(パーフルオロアルキル)ピロメリット酸、ビフェニル
テトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサ
フルオロプロパン、テトラカルボキシジフェニルエーテ
ル、テトラカルボキシナフタレン、テトラカルボキシジ
フェニルスルホン、ターフェニルテトラカルボン酸、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェル
キシフェニル))プロパン、2,2−ビス(4−(3,
4−ジカルボキシフェノキシフェニル))ヘキサフルオ
ロプロパン、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ビフェニル等、およびその酸誘導体が
例示できる。
【0026】ところで、芳香族テトラカルボン酸無水
物、または脂環式テトラカルボン酸無水物と0.5当量
未満の水、アルコールあるいはジアミンとの反応生成物
もテトラカルボン酸成分として使用できる。ここで、水
またはアルコールとの反応生成物は、特に高濃度溶液に
おける重合度および粘度調整に有用であり、0.5当量
未満のジアミンとの反応生成物およびその水またはアル
コールとの反応生成物は、テトラカルボン酸成分を高濃
度低粘度の状態で溶解させるために有用である。この場
合、0.5当量以上のジアミンとの反応生成物溶液は、
溶液の粘度上昇によりポンプ送液の定量性に劣るため好
ましくない。
【0027】さらに、所定濃度における重合度および粘
度を調整する目的には、テトラカルボン酸成分にテトラ
カルボン酸無水物と水またはアルコールの反応生成物を
使用するほかに、別に水分あるいはアルコールを添加調
製した溶媒を小分け容器に添加混合する方法および、ク
ッキング処理により調整する方法などが適用できる。
【0028】また、以上に例示したジアミン、テトラカ
ルボン酸の他に、さらに別のものを添加共重合させるこ
とも有用である。そのようなものとして、ポリイミド膜
の基板への接着強度を高めるためにジアミノポリシロキ
サン類、ジアミノシラン類、テトラカルボキシポリシロ
キサン類、テトラカルボキシシラン類が挙げられる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例をもって、本発明をより詳細
に説明する。ジアミン成分またはテトラカルボン酸成分を含有する溶
液の調製 2,2−ビストリフルオロメチルベンジジン(ABL−
21)800.0gをγ−ブチロラクトン1200gに
溶解した溶液(A液、1.249mol/kg)とピロメリッ
ト酸二無水物(PMDA)120.0gをγ−ブチロラ
クトン1880gに溶解した溶液(B液、0.2751
mol/kg)、ヘキサフルオロイソプロピリデンフタル酸二
無水物(6FDA)220.0gをγ−ブチロラクトン
1780gに溶解した溶液(C液、0.4952mol/k
g)、150.0g(0.4684mol)のABL−
21、200.0g(0.9169mol)のPMD
A、10.00g(0.0403mol)のビシクロ
(2,2,2)オクトー7ーエンー2,3,5,6ーテ
トラカルボン酸二無水物、および9.00g(0.09
99mol)のエチルセロソルブを660gのγ−ブチ
ロラクトンに混合し、70℃で1時間処理した溶液(D
液、0.4750mol/kgテトラカルボン酸成分)、25
0.0(0.7807mol)のABL−21、10g
(0.0402mol)の1,3ービス(3ーアミノプ
ロピル)テトラメチルジシロキサンを440gのγ−ブ
チロラクトンに溶解した溶液(E液、1.173mol/kg
ジアミン成分)および希釈媒体としてγ−ブチロラクト
ン(F液)を用意した。
【0030】温度による密度変化の影響を除去するため
恆温室においてA,B,C,D,E,F液のそれぞれを
用い、精密定量ポンプの設定流量、設定時間と給液量の
関係を明らかにし定量性を確認した。
【0031】実施例1 上記精密定量ポンプを、A液およびB液の各成分につい
て60.0mmol/分の流量で15.0秒に設定し、
混合器を介して乾燥窒素雰囲気下に100mlポリエチ
レン製ボトルに注入し密栓した。同様操作を10個のボ
トルについて繰返し24時間後に粘度を測定したところ
それぞれ100ポイズ(22℃以下同じ)でバラツキは
なく、その固形分を分析したところ12.1wt%であ
った。
【0032】実施例2 混合器を使用しない他は実施例1と同様に、5個のボト
ルにA液、B液をそれぞれ注入密栓したのち、ボトルを
5秒間振盪した。24時間後に粘度を測定したところ、
それぞれ100ポイズでバラツキは認められなかった。
【0033】比較例1 乾燥窒素雰囲気下に5.00gのABL−21および
3.4056gのPMDAを100mlガラス製セパラ
ブルフラスコに精秤し、61.64gのγ−ブチロラク
トンを添加し乾燥窒素雰囲気下に攪拌混合した。その固
形分濃度は12.0wt%であり、24時間後に粘度を
測定したところ130ポイズであった。
【0034】実施例3 精密定量ポンプを、A液についてはジアミン成分を6
0.0mmol/分の流量で15.0秒に、B液につい
てはテトラカルボン酸成分を54.0mmol/分の流
量で15.0秒に、C液についてはテトラカルボン酸成
分を6mmol/分の流量で15.0秒に設定し、混合
器を介して乾燥窒素雰囲気下にボトルに注入し密栓し
た。同様の操作を5個のボトルについて繰返し24時間
後に粘度を測定したところいずれも70ポイズでバラツ
キはなく、その固形分を分析したところ12.7wt%
であった。
【0035】実施例4 精密定量ポンプを、D液およびE液の各成分について6
0.0mmol/分の流量で15.0秒に、F液につい
ては0ml/分、30.0ml/分、60.0ml/分
のそれぞれの流量で15.0秒に設定した。D、E、F
の各液について、0.1μm孔径のテフロン製メンブレ
ンフィルターを用い、ポンプにより一晩循環処理した
後、フィルター処理の出口液を精密定量ポンプに導き、
設定に従い乾燥窒素雰囲気下にクリーンボトルに注入密
栓し、15秒間振盪した。48時間後に粘度を測定した
ところ、それぞれ1700ポイズ(固形分濃度、35.
6wt%)、260ポイズ(同、29.9wt%)、4
8ポイズ(同、25.8wt%)であり、それぞれのポ
リアミド酸溶液の0.3μm以上のパーティクル数は、
800、700、300個/gワニスであった。
【0036】
【発明の効果】本発明の方法によると、実施例において
詳細に説明した様に、簡便な装置を用いているにも拘わ
らず、繰り返し調製した場合においても各製品間におけ
る成分、粘度のバラツキはなく安定した品質のポリアミ
ド酸を製造することができ、併せて、高粘度かつ低パー
ティクル含有量のポリアミド酸を容易に得ることができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒の存在下ジアミン成分およびテトラカ
    ルボン酸成分を混合し、それを重合反応させることによ
    るポリアミド酸溶液の製造法において、 一種以上のジアミンからなるジアミン成分を溶媒に
    溶解する工程、 一種以上のテトラカルボン酸からなるテトラカルボ
    ン酸成分を溶媒に溶解する工程、 得られた各成分溶液をジアミン成分およびテトラカ
    ルボン酸成分が実質上当量となるように計量し、容器に
    分注する工程、 容器に分注された混合物を所定時間反応させること
    により重合反応を進行させる工程、 の4工程よりなることを特徴とするポリアミド酸溶液の
    製造法。
  2. 【請求項2】ジアミン成分および/またはテトラカルボ
    ン酸成分のそれぞれの溶液が、フィルター処理した溶液
    であって、得られたポリアミド酸溶液に含まれる0.3
    μm以上のパーティクル数が10000個/gワニス以
    下であることを特徴とする請求項1記載のポリアミド酸
    溶液の製造法。
  3. 【請求項3】ジアミン成分が、フッ素、ポリフッ素化ア
    ルキル、またはポリフッ素化アルコキシル基を置換基と
    して有する含フッ素芳香族ジアミンを含有することを特
    徴とする請求項1または2記載のポリアミド酸溶液の製
    造法。
  4. 【請求項4】テトラカルボン酸成分が、芳香族テトラカ
    ルボン酸無水物および/または脂環式テトラカルボン酸
    無水物に対し0.5当量未満の水、アルコールまたはジ
    アミンを反応せしめた反応生成物であることを特徴とす
    る請求項1または2記載のポリアミド酸溶液の製造法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61181832A (ja) * 1985-02-06 1986-08-14 Sumitomo Bakelite Co Ltd 耐熱性樹脂の製造方法
JPS62156132A (ja) * 1985-12-28 1987-07-11 Ube Ind Ltd ポリイミドフイルム製造用ド−プ液の調製法

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