JPH0615617B2 - 含フッ素ポリシルエチレンシロキサン - Google Patents

含フッ素ポリシルエチレンシロキサン

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JPH0615617B2
JPH0615617B2 JP17873190A JP17873190A JPH0615617B2 JP H0615617 B2 JPH0615617 B2 JP H0615617B2 JP 17873190 A JP17873190 A JP 17873190A JP 17873190 A JP17873190 A JP 17873190A JP H0615617 B2 JPH0615617 B2 JP H0615617B2
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JP
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siloxane
fluorine
polysilethylene
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博文 木下
伸一 佐藤
齊 木南
博和 山田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、文献未載の新規な含フッ素ポリシルエチレン
シロキサンに関する。
(従来技術) ジメチルポリシロキサンは、耐熱性、耐寒性及び耐候性
に優れ、またゴム弾性、離型性、電気特性等の特性に優
れており、各種ゴム材、コーテイング材等の主成分とし
て、建材、輸送機器、家電、事務機等の広範な分野にお
いて使用されている。このようなジメチルポリシロキサ
ンの特性は、主鎖であるシロキサン結合の結合エネルギ
ーが大きく、イオン結合性を有しており、またシロキサ
ン分子の分子間凝集力が小さいということに由来してい
る。
(発明が解決しようとする課題) 然しながら、ジメチルポリシロキサンは、酸、アルカリ
等のイオン性試薬により主鎖の開裂を生じ易く、また機
械的強度特性が不満足である、有機溶剤に膨潤し易い等
の欠点を有している。
この欠点を改善するために、側鎖にトリフロプロピル基
を有するフルオロシリコーンが開発され(米国特許第3,
179,619 号)、有機溶剤に対する膨潤性の問題がある程
度改善されるに至ったが、特に極性溶剤に対する膨潤性
は満足する程度に改善されておらず、また酸、アルカリ
等に対する耐性、機械的強度の問題は依然として解決さ
れていない。
従って本発明は、上述したジメチルポリシロキサンの有
する欠点が解消された新規な含フッ素ポリシロキサン化
合物を提供することを目的とするものである。
(課題を達成するための手段) 本発明の含フッ素ポリシルエチレンシロキサンは、下記
一般式〔I〕、 式中、 Rは、炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を示し、複数
のRは互いに同一でも異なる基であってもよい、 Rfは、パーフルオロアルキルエチル基であり、 nは、10〜1,000 の整数である、 で表される。
即ち本発明は、シロキサン主鎖にシルエチレン結合を導
入することにより、機械的強度及び酸、アルカリ等の薬
剤に対する耐性を向上させ、また側鎖に1個のパーフル
オロアルキルエチル基を導入することにより、有機溶
剤、機械油等に対する膨潤性を低下させ、さらに離型
性、撥水・撥油性を向上させることに成功したものであ
る。
上記一般式〔I〕において、基Rは、炭素原子数1〜8
の一価炭化水素基であるが、具体的には、メチル基、エ
チル基、プロピル基等の炭素原子数が8以下の低級アル
キル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニ
ル基、アリル基、イソプロペノキシ基等のアルケニル
基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル
基、2-フェニルエチル基等のアラルキル基などを例示す
ることができる。これら複数のRは、互いに同一の基で
あってもよいし、異なる基であってもよい。本発明にお
いて、最も好適なRは、低級アルキル基、特にメチル基
である。
また基Rfは、パーフルオロアルキルエチル基であり、具
体的には、下記式、 −CH2CH2CmF2m+1 で表される基であり、該式中、mは1〜10の整数である
ことが好ましい。このようなパーフルオロアルキルエチ
ル基としては、例えばCH3CH2CH2−,(CH3CFCH2CH2−,C
4F9CH2CH2−,C6F12CH2CH2−,C8F17CH2CH2−, C10F
21CH2CH2− 等を挙げることができる。
また一般式〔I〕において、nは10〜1,000 の整数であ
り、このようなnの値に関連して、本発明の含フッ素ポ
リシルエチレンシロキサンは、25℃における粘度が25〜
500,000 cSt、好ましくは1,000〜100,000cStの範囲にあ
り、液状ポリマーとして好ましいものである。
製造方法 本発明の含フッ素ポリシルエチレンシロキサンは、種々
の方法で合成可能であるが、代表的には、下記一般式
〔II〕、 式中、R及びRfは前記の通りである、 で表される5員環状シルエチレンシロキサンを、下記式
〔III〕、 式中、Rは前記の通りである、 で表されるジビニルシロキサンを連鎖移動剤として開環
重合を行うことによって合成することができる。
この開環重合は、一般に、重合触媒の存在下において10
〜200 ℃の温度に加熱して行われる。用いる重合触媒と
しては、リチウム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ
金属の水酸化物及びシラノレートが好適に使用され、こ
の他、通常のジメチルポリシロキサンの開環重合に使用
される酸触媒、アルカリ触媒等も使用することができ
る。かかる重合触媒は、その種類によっても異なるが、
一般に5員環状シルエチレンシロキサン 100重量部当た
り、 0.001〜5重量部の割合で使用することが好まし
い。また前述した連鎖移動剤は、5員環状シルエチレン
シロキサン 100重量部当たり、 0.1〜15重量部の割合で
使用することが好ましい。
ポリシルエチレンシロキサン かくして得られる本発明の含フッ素ポリシルエチレンシ
ロキサンは、前記一般式〔I〕で表される分子構造を有
しており、耐薬品性、撥水性、電気特性等の特性に優れ
且つ高強度、高伸長なエラストマーの主成分として極め
て有用な液状ポリマーである。例えば、通常のシリコー
ン化合物に適用される架橋反応により、本発明のポリシ
ルエチレンシロキサンを硬化させることにより、上記特
性を有するゴム硬化物を得ることができる。
かかるポリマーは、高機能性のゴム材料として、あるい
はコーティング材用の素材として極めて有用である。
(実施例) 実施例1 冷却管、撹拌羽根、温度計を備えた300ml4つ口フラス
コに、 下記式、 で表される環状シロキサン 118.4g(0.3モル)及び、 下記式、 で表されるジビニルジシロキサン 558mg(0.003モル) を仕込み、混合撹拌しながら 100℃に加熱した。
次に、この混合液中に、カリウム−シラノレートを、Si
/K比(原子比)が5,000になるように添加し、 100℃
で3時間反応を行ったところ、徐々に粘度が上昇した。
次いで、中和剤として酢酸1gを添加し、さらに 100℃
で3時間熟成を行った後、室温まで冷却して反応液を加
圧過した。液をエバポレーターにより、 100℃、3
mmHgで2時間、減圧ストリップしてオイル状物 106gを
得た。
このオイルについて、GPC分析を行ったところ、単分
散のパターンが示された。またビニル基定量、1H-NMR、
19F-NMRによる分析を行ったところ、次のような結果で
あった。
ビニル基定量; 4.04×10-5モル/g1 H-NMR;CCl中、内部標準CHCl δ(ppm) 0.08 (s,Si-CH3,9H) 0.42 (s,Si-CH2CH2-Si,4H) 0.85 (t,Si-CH2,2H) 1.98 (t,CF3-CH2,2H)19 F-NMR;CF3COOH 標準 8.79ppm CF3−CH2 以上の結果から、上記オイルは、下記式、 で表されるポリマーであることが確認された。
実施例2 冷却管、撹拌羽根、温度計を備えた 300ml4つ口フラス
コに、 下記式、 で表される環状シロキサン 118.4g(0.2モル) 及び、 実施例1で用いたジビニルジシロキサン 186mg(0.001モ
ル) を仕込み、混合撹拌しながら、 100℃に加熱した。
次に、この混合液中に、カリウム−シラノレートを、Si
/K比が4,500 になるように添加し、 100℃で3時間反
応を行ったところ、徐々に粘度が上昇した。次いで、中
和剤として酢酸 1.2gを添加し、さらに100℃で3時間
熟成を行った後、室温まで冷却し、反応液を加圧過し
た。液をエバポレーターにより、 100℃、2mmHgで2
時間、減圧ストリップしてオイル状物 108gを得た。
このオイルについて、GPC、ビニル基定量、赤外線吸
収スペクトル、1H-NMR、19F-NMRによる分析を行ったと
ころ、次のような結果であった。
GPC; 測定機器 東ソー(株)製 HLC−8020 測定条件 カラム:G2500+G4000(各1本) 溶媒 :フロン-113 流量 :1ml/min 検出器:示差屈折計 温度 :35℃ そのチャートを第1図に示す。
このチャートから明らかな通り、単分散のパターンが示
された。
ビニル基定量; 1.69×10-5モル/g 赤外線吸収スペクトル; 第2図にチャートを示す。
C−F:1000〜1400cm1 1 H-NMR;CCl中、内部標準CHCl δ(ppm) 0.15 (s,Si-CH3,9H) 0.53 (s,Si-CH2CH2-Si,4H) 0.82 (t,Si-CH2,2H) 2.20 (t,CF2-CH2,2H)19 F-NMR;CF3COOH標準 a:−48.33 ppm b:−44.59 ppm c:−38.23 ppm d:−4.34 ppm 以上の結果から、上記オイルは、下記式、 で表されるポリマーであることが確認された。
(発明の効果) 本発明によれば、酸、アルカリ等に対して優れた耐性を
有し且つ機械的強度にも優れたゴム硬化物を形成するこ
とが可能な新規含フッ素ポリシルエチレンシロキサン化
合物が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例2で合成されたポリマーのGPCチャ
ートを示す図であり、 第2図は、実施例2で合成されたポリマーの赤外線吸収
スペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木南 齊 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (72)発明者 山田 博和 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内 (56)参考文献 特開 昭55−116728(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕、 式中、 Rは、炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を示し、複数
    のRは互いに同一でも異なる基であってもよい、 Rfは、パーフルオロアルキルエチル基であり、 nは、10〜1,000 の整数である、 で表される含フッ素ポリシルエチレンシロキサン。
JP17873190A 1990-07-06 1990-07-06 含フッ素ポリシルエチレンシロキサン Expired - Lifetime JPH0615617B2 (ja)

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JP5345908B2 (ja) * 2009-08-21 2013-11-20 信越化学工業株式会社 オルガノポリシルメチレン及びオルガノポリシルメチレン組成物

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