JPH0859839A - 含フッ素有機ケイ素共重合体 - Google Patents

含フッ素有機ケイ素共重合体

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JPH0859839A
JPH0859839A JP21650394A JP21650394A JPH0859839A JP H0859839 A JPH0859839 A JP H0859839A JP 21650394 A JP21650394 A JP 21650394A JP 21650394 A JP21650394 A JP 21650394A JP H0859839 A JPH0859839 A JP H0859839A
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JP
Japan
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group
formula
fluorine
carbon atoms
represented
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Pending
Application number
JP21650394A
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English (en)
Inventor
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP95305678A priority patent/EP0702048A1/en
Publication of JPH0859839A publication Critical patent/JPH0859839A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/48Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which at least two but not all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms
    • C08G77/50Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which at least two but not all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms by carbon linkages

Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸あるいはアルカリ条件下で解重合しにくい
新規な含フッ素有機ケイ素共重合体を提供する。 【構成】 主鎖が、式(A): 【化1】 (式中、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数
が1〜10の一価炭化水素基であり、R1は炭素原子数
が2〜10のアルキレン基であり、Rfは式:−CF2
で示される基を2個以上有する炭素原子数が4以上のフ
ッ素原子含有一価有機基である。)で示されるシルアル
キレンシロキサン単位と、式(B):[R2RSiO2/2
(式中、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数
が1〜10の一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数
が1〜10の一価炭化水素基または水素原子である。)
で示されるオルガノシロキサン単位とからなる、重合度
2〜20,000の含フッ素有機ケイ素共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は文献に記載されていない
新規な含フッ素有機ケイ素共重合体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フッ素原子を分子中に含有する含フッ素
有機ケイ素重合体は、表面張力が小さく、撥水・撥油
性,耐溶剤性等に優れているために、各種基材の表面改
質剤として使用されている。従来、このような含フッ素
有機ケイ素重合体として、例えば、式:
【化2】 で示される含フッ素ポリシルエチレンシロキサン(特開
平4−65432号公報参照)、式:
【化3】 で示される含フッ素ポリシルエチレンシロキサン(特開
平4−65433号公報参照)、式:
【化4】 で示される含フッ素ポリシルエチレンシロキサン(特開
平4−65430号公報参照)および式:
【化5】 で示される含フッ素ポリシルエチレンシロキサン(特開
平4−65431号公報参照)が知られている。しか
し、これらの含フッ素ポリシルエチレンシロキサンは、
パーフルオロアルキルエチル基の結合したケイ素原子が
直接酸素原子と結合しているため、酸あるいはアルカリ
条件下で加水分解して解重合し易い等の欠点があり、そ
の用途が限定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような欠点が解消された、新規な含フッ素有機ケイ素
共重合体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】本発明
は、主鎖が、式(A):
【化6】 (式中、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数
が1〜10の一価炭化水素基であり、R1は炭素原子数
が2〜10のアルキレン基であり、Rfは式:−CF2
で示される基を2個以上有する炭素原子数が4以上のフ
ッ素原子含有一価有機基である。)で示されるシルアル
キレンシロキサン単位と、式(B):[R2RSiO2/2
(式中、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数
が1〜10の一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数
が1〜10の一価炭化水素基または水素原子である。)
で示されるオルガノシロキサン単位とからなる、重合度
2〜20,000の含フッ素有機ケイ素共重合体に関す
る。
【0005】本発明の含フッ素有機ケイ素共重合体は、
主鎖が、式(A):
【化7】 で示されるシルアルキレンシロキサン単位と、式(B):
[R2RSiO2/2]で示されるオルガノシロキサン単位
とからなるものである。上式中、Rは脂肪族不飽和結合
を含有しない炭素原子数が1〜10の一価炭化水素基で
あり、具体的には、メチル基,エチル基,プロピル基,
ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オク
チル基,ノニル基,デシル基のようなアルキル基;フェ
ニル基,トリル基,キシリル基のようなアリール基;ベ
ンジル基,フェネチル基のようなアラルキル基が例示さ
れる。これらの中でも、メチル基およびフェニル基が好
ましい。R1は炭素原子数が2〜10のアルキレン基で
あり、その構造は直鎖状でも分岐鎖状でもよい。具体的
には、エチレン基,メチルエチレン基,エチルエチレン
基,プロピルエチレン基,ブチルエチレン基,プロピレ
ン基,ブチレン基,1−メチルプロピレン基,ペンチレ
ン基,ヘキセニレン基,ヘプテニレン基,オクテニレン
基,ノネニレン基,デセニレン基が例示される。これら
の中でも、エチレン基,プロピレン基,ブチレン基およ
びヘキセニレン基が好ましい。Rfは式:−CF2−で示
される基を2個以上有する炭素原子数が4以上のフッ素
原子含有一価有機基であり、その構造は分岐鎖状でも直
鎖状でも一部に分岐を有する直鎖状でもよいが、好まし
くは直鎖状である。具体的には、式:−(CH2)xy
(2y+1)で示される有機基,式:−(CH2)xO(CH2)z
y(2y+1)で示される有機基,式:−C64(CH2)xy
(2y+1)で示される有機基および式:−C64O(C
2)xy(2y+1)で示される有機基が例示される。上式
中、xおよびyは2以上の整数であり、zは0または1
以上の整数である。これらの中でも、式:−(CH2)2
49で示される基および式:−(CH2)349で示され
る基が好ましい。R2は炭素原子数が1〜10の一価炭
化水素基または水素原子であり、炭素原子数が1〜10
の一価炭化水素基としては、上記Rで例示されたような
一価炭化水素基や、ビニル基,アリル基,ブテニル基,
ペンテニル基,ヘキセニル基,ヘプテニル基,オクテニ
ル基,ノネニル基,デセニル基のようなアルケニル基が
例示される。本発明の含フッ素有機ケイ素共重合体の重
合度は2〜20,000であり、式(A)および式(B)で
示されるシロキサン単位の重合度はそれぞれ1〜10,
000の範囲であることが好ましい。これらの2つのシ
ロキサン単位の結合順序はランダムでもブロックでもよ
い。本発明の含フッ素有機ケイ素共重合体の分子構造は
直鎖状でも環状でもよい。直鎖状である場合、分子鎖末
端基としては、例えば、式:R32SiO1/2−(式
中、Rは前記と同じであり、R3は炭素原子数が1〜1
0の一価炭化水素基,水酸基および水素原子からなる群
から選択される基である。)で示される基、式:R4f
RSi−R1−R2SiO1/2−(式中、R、R1およびR
fは前記と同じであり、R4は水素原子または水酸基であ
る。)で示される基および式:HO1/2−で示される基
が挙げられる。このような本発明の含フッ素有機ケイ素
共重合体の具体例としては、主鎖が下記の式で示される
シロキサン単位からなるものが挙げられる。下式中、
m,nおよび2n'は1〜10,000の整数である。
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0006】このような本発明の含フッ素有機ケイ素共
重合体は、例えば、(a)一般式:
【化13】 (式中、R,R1およびRfは前記と同じであり、pは正
の整数である。)で示される直鎖状の含フッ素有機ケイ
素重合体、または一般式:
【化14】 (式中、R,R1およびRfは前記と同じであり、qは3
以上の整数である。)で示される環状の含フッ素有機ケ
イ素重合体と、(b)一般式:R32SiO(R2RSi
O)kSiR23(式中、R,R2およびR3は前記と同じ
であり、kは0または1〜10,000の整数であ
る。)で示されるオルガノシロキサンとを、(c)酸性ま
たは塩基性触媒の存在下で加熱し、平衡重合させること
により製造することができる。このとき、必要に応じて
(d)一般式:
【化15】 (式中、RおよびR2は前記と同じであり、lは3〜3
0の整数である。)で示される環状オルガノシロキサン
を加えることができる。
【0007】ここで、(a)成分の含フッ素有機ケイ素重
合体は、一般式:
【化16】 (式中、R,R1およびRfは前記と同じであり、Xはハ
ロゲン原子または炭素原子数が1〜10のアルコキシ基
である。)で示される含フッ素有機ケイ素化合物を加水
分解することにより調製することができる。このような
含フッ素有機ケイ素重合体としては、下記の式で示され
る重合体が例示される。下式中、pは正の整数であり、
qは3以上の整数である。
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【化21】
【0008】(b)成分は末端封止剤として作用する成分
であり、このようなオルガノシロキサンとしては、下記
の式で示されるシロキサンが例示される。
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【0009】(c)成分は、(a)成分と(b)成分、または
(a)成分,(b)成分および(d)成分の平衡重合を促進す
る触媒である。酸性触媒としては、例えば、濃硫酸,ト
リフルオロメタンスルホン酸,トリフルオロ酢酸,ドデ
シルベンゼンスルホン酸,酸性白土が挙げられる。塩基
性触媒としては、例えば、水酸化カリウム,水酸化セシ
ウム,水酸化ナトリウム,カリウムシラノレート,セシ
ウムシラノレート,ナトリウムシラノレートが挙げられ
る。本成分の添加量は触媒量であり、好ましくは、(a)
成分および(b)成分の合計、または(a)成分,(b)成分
および(d)成分の合計100万重量部に対して0.1〜
500重量部の範囲となるような量である。
【0010】(d)成分は必要に応じて配合することので
きる成分であるが、特に(b)成分がオルガノジシロキサ
ンである場合には、必須成分となる。このような環状オ
ルガノシロキサンとしては、下記の式で示されるシロキ
サンが例示される。
【化26】
【化27】
【化28】
【0011】上記の製造方法において、(a)成分〜(d)
成分を添加する順序は任意であるが、例えば、(a)成分
〜(d)成分を混合し攪拌しながら、加熱していく方法が
挙げられる。また、(a)成分が直鎖状の含フッ素有機ケ
イ素重合体である場合には、(a)成分と(c)成分を混合
して100℃以上に加熱して脱水し、その後に(b)成分
や(d)成分を添加してもよい。
【0012】また、上記した(a)成分の含フッ素有機ケ
イ素重合体と(d)成分の環状オルガノシロキサンとを、
(c)成分の酸性または塩基性触媒の存在下で加熱し、平
衡重合させることにより、分子鎖末端が式:HO1/2
で示される基である含フッ素有機ケイ素共重合体を製造
することができる。
【0013】これらの製造方法において、重合条件は特
に限定されないが、その反応温度は好ましくは50℃〜
220℃である。
【0014】本発明の含フッ素有機ケイ素共重合体は上
記の製造方法により製造することができるが、この他に
も、例えば、(e)一般式:R52SiO(R2SiO)j
2SiR5(式中、Rは前記と同じであり、R5は炭素原
子数が2〜10のアルケニル基であり、jは1〜10,
000の整数である。)で示されるオルガノシロキサン
と、(f)一般式:RfRSiH2(式中、RおよびRf
前記と同じである。)で示されるオルガノハイドロジェ
ンシランとを、(g)ヒドロシリル化反応用触媒の存在下
で付加重合させることによっても製造することができ
る。
【0015】(e)成分のオルガノシロキサンにおいて、
5の炭素原子数が2〜10のアルケニル基としては、
ビニル基,アリル基,ブテニル基,ペンテニル基,ヘキ
セニル基,オクテニル基が例示される。このようなオル
ガノシロキサンとしては、下記の式で示されるシロキサ
ンが例示される。
【化29】
【化30】
【0016】(f)成分のオルガノハイドロジェンシラン
としては、式:C81724Si(CH3)H2で示され
るシラン、式:C4924Si(CH3)H2で示される
シランが挙げられる。本成分の添加量は、(e)成分のモ
ル数と(f)成分のモル数との比が0.5:1.0〜1.
5:1.0の範囲となるような量であることが好まし
い。また、比較的高分子量の含フッ素有機ケイ素共重合
体を調製するためには、(e)成分のモル数と(f)成分の
モル数の比が厳密に1:1であることが好ましい。
【0017】(g)成分のヒドロシリル化反応用触媒は、
(e)成分中のアルケニル基と(f)成分中のケイ素原子結
合水素原子との付加反応を促進するための触媒である。
このようなヒドロシリル化反応用触媒としては、例え
ば、白金系触媒,ロジウム系触媒,パラジウム系触媒,
有機過酸化物が挙げられる。これらの中でも付加重合を
著しく促進する白金系触媒が好ましい。白金系触媒とし
ては、白金黒,白金担持のシリカ微粉末,白金担持のカ
ーボン粉末,塩化白金酸,塩化白金酸のアルコール溶
液,白金とビニルシロキサンとの錯体,白金とオレフィ
ンとの錯体が例示される。本成分の添加量は触媒量であ
り、好ましくは(e)成分と(f)成分の合計量100万重
量部に対して0.1〜500重量部の範囲となるような
量である。
【0018】上記の製造方法において、(e)成分〜(g)
成分を添加する順序は任意であるが、例えば、(e)成分
と(g)成分の混合系を加熱攪拌しながら、この混合系に
(f)成分を徐々に添加する方法,(e)成分と(f)成分の
混合系を加熱攪拌しながら、この混合系に(g)成分を徐
々に添加する方法,(e)成分と(f)成分と(g)成分の混
合系を加熱攪拌する方法が挙げられる。また、(f)成分
がガス状である場合には、(e)成分と(g)成分の混合系
にガス状の(f)成分を導入する方法が挙げられる。
【0019】上記の製造方法において、(f)成分を(e)
成分に対して過剰に添加した場合には、得られた含フッ
素有機ケイ素共重合体の分子鎖末端が式:HRfRSi
−R1−R2SiO1/2−(式中、R、R1およびRfは前
記と同じである。)で示される基となり、(e)成分を
(f)成分に対して過剰に添加した場合には、得られた含
フッ素有機ケイ素共重合体の分子鎖末端が式:R52
iO1/2−(式中、RおよびR5は前記と同じである。)
で示される基となる。また、反応系中に水やアルコール
等の活性水素を有する化合物が混在している場合には、
得られた含フッ素有機ケイ素共重合体の分子鎖末端が
式:HORfRSi−R1−R2SiO1/2−(式中、R、
1およびRfは前記と同じである。)で示される基とな
ることがある。
【0020】上記の製造方法における反応条件は特に限
定されないが、常圧で付加重合を行う場合には、その反
応温度は、通常、室温から(e)成分もしくは(f)成分の
沸点または使用する有機溶媒の沸点までである。また、
(f)成分や使用する有機溶媒の沸点が比較的低い場合に
は、加圧下で付加重合を行うこともできる。
【0021】これらの製造方法では、有機溶媒を使用す
ることにより、より高分子量の含フッ素有機ケイ素共重
合体を製造することができる。ここで、使用できる有機
溶媒としては、トルエン,キシレンのような芳香族炭化
水素系溶媒;ヘキサン,ヘプタン,オクタン,ノナンの
ような脂肪族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン,シクロ
ヘプタン,シクロオクタンのような脂環式炭化水素系溶
媒;トリフルオロメチルベンゼン,1,3−ビス(トリ
フルオロメチル)ベンゼン,メチルペンタフルオロベン
ゼンのようなフッ素原子含有芳香族炭化水素系溶媒;ク
ロロベンゼン,トリクロロエタン,トリクロロトリフル
オロエタン、クロロホルムのような塩素原子含有炭化水
素系溶媒;パーフルオロオクタンのようなフッ素原子含
有溶媒が例示される。
【0022】以上のような本発明の含フッ素有機ケイ素
共重合体は室温で粘性のある液体である。また、その表
面張力が低く、フッ素原子含有一価有機基の結合したケ
イ素原子が直接酸素原子と結合していないので、酸やア
ルカリ等のイオン性物質による分子鎖の切断が生じ難
い。そのため、本発明の含フッ素有機ケイ素共重合体
は、潤滑剤用基油,消泡剤用基油,グリース用基油,炭
化水素系潤滑剤用添加剤として有用である。本発明の含
フッ素有機ケイ素共重合体において、オルガノシロキサ
ン単位中のR2がアルケニル基または水素原子である場
合には、このものは耐油性,耐溶剤性,耐スチーム性,
透明性等を要求される有機過酸化物硬化型シリコーンゴ
ム組成物,付加反応硬化型シリコーンゴム組成物および
縮合反応硬化型シリコーンゴム組成物のベースポリマー
として有用である。また、分子鎖末端がケイ素原子結合
水素原子である場合には、このものは有機官能性基を有
するアルケンと付加反応させることにより、分子鎖末端
に有機官能性基を有する含フッ素有機ケイ素共重合体を
調製することができる。分子鎖末端にアルケニル基を有
する場合には、このものは有機官能性基を有するハイド
ロジェンシランと付加反応させることにより、分子鎖末
端に有機官能性基を有する含フッ素有機ケイ素共重合体
を調製することができる。分子鎖末端に水酸基を有する
場合には、このものは有機官能性基を有するハロシラン
もしくはシラザンと反応させることにより、分子鎖末端
に有機官能性基を有する含フッ素有機ケイ素共重合体を
調製することができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
【0024】
【実施例1】反応容器中で、式:
【化31】 で示される含フッ素有機ケイ素化合物を加水分解して、
式:
【化32】 (式中、hは1〜10の整数である。)で示される直鎖
状の含フッ素有機ケイ素重合体と、式:
【化33】 (式中、iは3〜10の整数である。)で示される環状
の含フッ素有機ケイ素重合体の混合物を得た。この混合
物20gに、式:
【化34】 で示される両末端ビニル基封鎖ジメチルシロキサン1g
および水酸化カリウムの10重量%水溶液5mgを加
え、窒素ガスを流しながら160℃にて5時間混合し
た。混合後、ドライアイスを添加して中和し、冷却して
1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン100g
に溶解させた後、濾過した。濾過後、濾液にメタノール
を加えて得られた沈澱から上澄みを分離し、さらに溶媒
を揮発させて粘稠な液体を得た。この粘稠な液体を、13
C−核磁気共鳴スペクトル分析(以下、13C−NM
R)、29Si−核磁気共鳴スペクトル分析(以下、29Si
−NMR)および赤外線分光分析(以下、IR)により
分析したところ、次の式で示される含フッ素有機ケイ素
共重合体であることが確認された。
【化35】 (式中、mおよびnは1〜10,000の整数であり、
m:nの比は約5:1である。) この含フッ素有機ケイ素共重合体をゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフ(以下、GPC)により分析したとこ
ろ、その重量平均分子量はポリジメチルシロキサン換算
で11,000であった。また、この含フッ素有機ケイ
素共重合体の25℃における屈折率は1.408であっ
た。
【0025】
【実施例2】反応容器に、実施例1で調製した直鎖状の
含フッ素有機ケイ素重合体と環状の含フッ素有機ケイ素
重合体の混合物20g、ヘキサメチルジシロキサン0.
26g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン1gおよびトリフルオロメタンスルホン酸25μ
lを入れ、70℃に昇温して、窒素ガスを流しながら7
時間混合した。混合後、1,1,2−トリクロロトリフル
オロエタン100gおよび酸化亜鉛10gを加えてさら
に2時間混合し、濾過した。濾過後、濾液にメタノール
を加えて得られた沈澱から上澄みを分離し、さらに溶媒
を揮発させて粘稠な液体を得た。この粘稠な液体を、13
C−NMR、29Si−NMRおよびIRにより分析した
ところ、次の式で示される含フッ素有機ケイ素共重合体
であることが確認された。
【化36】 (式中、mおよびnは1〜10,000の整数であり、
m:nの比は約5:2である。) この含フッ素有機ケイ素共重合体をGPCにより分析し
たところ、その重量平均分子量はポリジメチルシロキサ
ン換算で4,000であった。
【0026】
【実施例3】反応容器に、式:
【化37】 で示される両末端ビニル基封鎖ジメチルシロキサン2
0.4g(0.05モル)および1,3−ビス(トリフル
オロメチル)ベンゼン20gを入れ、さらに白金とジビ
ニルテトラメチルジシロキサンとの錯体溶液を混合系中
の白金金属自体の含有量が100ppmとなるような量投
入して、これらを均一に攪拌しながら90℃に加熱し
た。次いで、攪拌下、この混合系に式:C81724
Si(CH3)H2で示される1H,1H,2H,2H−パー
フロオロオクチルエチルメチルシラン24.6g(0.0
5モル)と1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼ
ン15gの混合物を、90〜115℃の温度範囲でゆっ
くりと滴下した。滴下終了後、この混合系を115℃で
1時間加熱攪拌し、1H,1H,2H,2H−パーフロオ
ロオクチルエチルメチルシラン1滴を加えてさらに1時
間攪拌した。攪拌後、減圧下にて揮発分を留去して粘稠
な液体を得た。この粘稠な液体を、13C−NMR、29
i−NMRおよびIRにより分析したところ、次の式で
示される含フッ素有機ケイ素共重合体であることが確認
された。
【化38】 (式中、rは1以上の整数である。) この含フッ素有機ケイ素共重合体をGPCにより分析し
たところ、その重量平均分子量はポリジメチルシロキサ
ン換算で9,000であり、そのピーク面積から求めら
れた含フッ素有機ケイ素重合体の収率は93%であっ
た。
【0027】
【発明の効果】本発明の含フッ素有機ケイ素共重合体は
新規な化合物であり、酸あるいはアルカリ条件下で解重
合しにくいという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1で得られた含フッ素有機ケ
イ素共重合体の13C核磁気共鳴NMRスペクトルチャー
トである。
【図2】 図2は、実施例1で得られた含フッ素有機ケ
イ素共重合体の29Si核磁気共鳴NMRスペクトルチャ
ートである。
【図3】 図3は、実施例1で得られた含フッ素有機ケ
イ素共重合体の赤外線吸収スペクトルチャートである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主鎖が、式(A): 【化1】 (式中、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数
    が1〜10の一価炭化水素基であり、R1は炭素原子数
    が2〜10のアルキレン基であり、Rfは式:−CF2
    で示される基を2個以上有する炭素原子数が4以上のフ
    ッ素原子含有一価有機基である。)で示されるシルアル
    キレンシロキサン単位と、式(B):[R2RSiO2/2
    (式中、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数
    が1〜10の一価炭化水素基であり、R2は炭素原子数
    が1〜10の一価炭化水素基または水素原子である。)
    で示されるオルガノシロキサン単位とからなる、重合度
    2〜20,000の含フッ素有機ケイ素共重合体。
  2. 【請求項2】 Rfが、式:−(CH2)xy(2y+1)(式
    中、xおよびyは2以上の整数である。)で示される有
    機基,式:−(CH2)xO(CH2)zy(2y+1 )(式中、
    xおよびyは2以上の整数であり、zは0または1以上
    の整数である。)で示される有機基,式:−C64(C
    2)xy(2y+1)(式中、xおよびyは2以上の整数で
    ある。)で示される有機基および式:−C64O(C
    2)xy(2y+1 )(式中、xおよびyは2以上の整数で
    ある。)で示される有機基からなる群から選択される有
    機基である、請求項1記載の含フッ素有機ケイ素共重合
    体。
  3. 【請求項3】 分子鎖末端が、式:R32SiO1/2
    (式中、Rは脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数
    が1〜10の一価炭化水素基であり、R3は炭素原子数
    が1〜10の一価炭化水素基,水酸基および水素原子か
    らなる群から選択される基である。)で示される基、
    式:R4fRSi−R1−R2SiO1/2−(式中、Rは
    脂肪族不飽和結合を含有しない炭素原子数が1〜10の
    一価炭化水素基であり、R1は炭素原子数が2〜10の
    アルキレン基であり、R4は水素原子または水酸基であ
    り、Rfは式:−CF2−で示される基を2個以上有する
    炭素原子数が4以上のフッ素原子含有一価有機基であ
    る。)で示される基および式:HO1/ 2−で示される基
    からなる群から選択される基である、請求項1または請
    求項2記載の含フッ素有機ケイ素共重合体。
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