JPH06155854A - 印字装置 - Google Patents

印字装置

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JPH06155854A
JPH06155854A JP31227492A JP31227492A JPH06155854A JP H06155854 A JPH06155854 A JP H06155854A JP 31227492 A JP31227492 A JP 31227492A JP 31227492 A JP31227492 A JP 31227492A JP H06155854 A JPH06155854 A JP H06155854A
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JP
Japan
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medium
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paper thickness
detection point
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Pending
Application number
JP31227492A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Konuma
賢二 小沼
Hisao Waki
久夫 脇
Takayuki Miyoshi
尊幸 三好
Yoshihiro Tago
良広 多胡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 媒体の抗力や印字ヘッドを上下動させるモー
タの回転力のばらつきに影響されずに紙厚検知点を求め
て、最適なエアーギャップを設定可能とする。 【構成】 印字ヘッド32がダウン方向に移動すること
で媒体プロテクタ35が微小変位し、圧力センサ41に
加わる力が増加して、これが基準値を越えた時点を第1
の紙厚検知点とし、アップ方向へ移動することで加わる
力が減少して、基準値を下回った時点を第2の紙厚検知
点とする。そして、第1および第2の紙厚検知点の平均
をとって正規の紙厚検知点を求め、ここから印字ヘッド
32を所定量移動させて最適なエアーギャップを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通帳や伝票等の媒体に
印字を行う際、印字ヘッドと媒体との間に適正なギャッ
プが形成されるように調整が行われる印字装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金融機関等で用いられる通帳・伝票プリ
ンタ等の印字装置では、一般に伝票の複写が必要である
こと等により、インパクトワイヤドット式の印字ヘッド
が備えられている。また、印字される通帳,伝票等は、
それぞれ各種の通帳,伝票により媒体の厚さが異なり、
特に通帳においては、どの頁を開きどの行から印字を行
うかによって大きく媒体の厚さが異なる。
【0003】そして、インパクトワイヤドット式の印字
ヘッドを搭載した印字装置で高速かつ高品位な印字を行
うためには、印字ヘッドのワイヤの先端と印字される媒
体の表面との間に適正な間隔(以下、エアーギャップと
称す)が必要となる。このため、通帳・伝票プリンタ等
の印字装置では、装置に挿入された媒体に印字を行う際
に自動的に紙厚を認識する機構、適正なエアーギャップ
を確保する機構が備えられ、自動的に紙厚を認識してエ
アーギャップを確保する動作を自動紙厚設定と称する動
作が行われる。
【0004】以下、従来の印字装置および自動紙厚設定
について説明する。図6は従来の印字装置の概略構成を
示す説明図で、1は通帳や伝票等の媒体、2は媒体1に
搬送路を構成する搬送ガイド、3は媒体1を媒体ガイド
2に沿わせて所定位置に搬送するための搬送ローラ、4
は図示しないキャリッジ系に支持され、列方向(以下ス
ペーシング方向と称す)と矢印a,bで示すように媒体
1に対して接離するアップ/ダウン方向に移動可能な印
字ヘッド、5は印字ヘッド4のワイヤの先端、6は印字
ヘッド4と媒体1との間に介在するインクリボンで、ワ
イヤのインパクトにより媒体1にインクリボン6が叩き
つけられて媒体1にインクが転写されて印字がなされ
る。
【0005】7は媒体1の搬送経路を挟んで印字ヘッド
4と対向配置されたプラテンで、印字の際に媒体1を押
さえて印字ヘッド4のワイヤによるインパクトを受けて
いる。8は媒体1の浮き上がり等を防止する媒体プロテ
クタで、印字ヘッド4に固定されている。
【0006】Gは印字ヘッド4のワイヤの先端5と媒体
1の表面との間に形成されるエアーギャップで、このエ
アーギャップAは通常0.05mm〜0.20mm程度に設
定される。図7は自動紙厚設定を行うための従来の印字
装置のブロック図である。図において、11はステッピ
ングモータで、図示しないギヤ等を介してこのステッピ
ングモータ11の駆動力が印字ヘッド4に伝達され、該
印字ヘッド4をアップ/ダウン方向へ移動させる。
【0007】12はステッピングモータ11を駆動する
駆動回路、13は印字ヘッド4のアップ/ダウン方向へ
の移動を制御する、例えばワンチップμCPU等のCP
U、14は印字ヘッド4を矢印aで示すアップ方向へ移
動させるか矢印bで示すダウン方向へ移動させるかを設
定する、CPU13から出力されて駆動回路12に入力
されるアップ/ダウン信号、15はステッピングモータ
11を駆動するためにCPU13から出力されて駆動回
路12に入力される駆動パルスで、この駆動パルス15
とアップ/ダウン信号14が入力されることで駆動回路
12はステッピングモータ11を所定方向に回転させ、
これにより、印字ヘッド4がアップあるいはダウン方向
に移動する。
【0008】16はステッピングモータ11と同期して
回転するスリット円板で、円周方向に沿って複数のスリ
ットが設けられている。17は発光・受光回路部で、ス
リット円板16を挟んで発光素子と受光素子を対向配置
することで、スリット円板16が回転すると発光素子か
ら受光素子へ光が断続的に到達することになり、これを
受けてこの発光・受光回路部17からスリット円板16
の回転に応じたON/OFF信号18が出力される。
【0009】19はパルス発生回路部で、前記発光・受
光回路部17から出力されたON/OFF信号18を受
けてこれをパルス信号に成形して、スリット円板16の
回転に応じたスリットパルス20をCPU13へ入力す
る。そして、CPU13はスリットパルス20をカウン
トすることによりステッピングモータ11を制御して、
印字ヘッド4の位置を制御・管理を行う。
【0010】以下、従来の自動紙厚設定の流れを説明す
る。印字のための媒体1が装置に挿入されていない状態
で、印字ヘッド4は、矢印aで示すアップ方向に所定量
移動したホームポジションに位置している。媒体1が挿
入されて搬送ローラ3により印字位置に位置決めされる
と、CPU13は印字ヘッド4の移動方向を設定するア
ップ/ダウン信号14をダウン方向に設定して出力する
とともに駆動パルス15を出力する。ダウン方向に設定
されたアップ/ダウン信号14および駆動パルス15が
入力されることで、駆動回路12はステッピングモータ
11を所定方向に回転させ、これにより印字ヘッド4が
ダウン方向に移動する。
【0011】印字ヘッド4がダウン方向に移動して行く
と、印字ヘッド4に取り付けられた媒体プロテクタ8が
媒体1に突き当たる。このまま、さらにステッピングモ
ータ11を回転し続けて印字ヘッド4をダウン方向に移
動させると、媒体7の抗力がステッピングモータ11の
回転力より大きくなり、ステッピングモータ11が回転
できなくなり、印字ヘッド4のダウン方向への移動は停
止する。
【0012】ここで、ステッピングモータ11が回転す
ると、これと同期してスリット円板16が回転し、発光
素子から発せられた光が断続的に受光素子へ到達するこ
とにより発光・受光回路17からスリット円板16の回
転に応じたON/OFF信号18が出力され、これをパ
ルス発生回路19で成形したスリットパルス20がCP
U13に入力されることでステッピングモータ11の回
転が検出されている。
【0013】CPU13は、駆動パルス15を出力して
いる状態でスリットパルス20を検出しなくなると、ア
ップ/ダウン信号14および駆動パルス15の出力を止
めてステッピングモータ11の駆動を停止させて、印字
ヘッド4の移動を停止させる。すなわち、図8はアップ
/ダウン信号14,駆動パルス15およびスリットパル
ス20の変化を示すタイムチャートで、CPU13がス
リットパルス20を・・・m−2,m−1,mとカウン
トしてm回目以降スリットパルス20を検出しなくな
り、このm回目のスリットパルス20のカウント以降、
所定のn回駆動パルス15を出力して、なおスリットパ
ルス20を検出しないと、印字ヘッド4のダウン方向へ
の移動が停止したものと判断し、駆動パルス15の出力
を停止する。なお、図8ではn=4の場合を示してい
る。
【0014】次に、印字ヘッド4を所定量アップ方向に
移動させるため、CPU13はアップ/ダウン信号14
をアップ方向に設定して出力するとともに、あらかじめ
設定されたN回の駆動パルス15を出力する。アップ方
向に設定されたアップ/ダウン信号14およびN回の駆
動パルス15が入力されることで、駆動回路12はステ
ッピングモータ11を印字ヘッド4をアップ方向に移動
させる方向に駆動パルスN回分回転させ、これにより印
字ヘッド4がアップ方向にP×Nの距離移動したのち停
止する。なお、上記Pは1パルス当たりの印字ヘッド4
の移動距離である。
【0015】以上説明した通り、従来は、印字ヘッド4
をダウン方向へ移動させることで媒体プロテクタ8を媒
体1に突き当て、この状態で印字ヘッド4をダウン方向
へ移動させ続けるステッピングモータ11の回転力より
媒体1の抗力が大きくなってステッピングモータ11が
回転できなくなると該ステッピングモータ11の駆動を
停止して印字ヘッド4のダウン方向への移動を停止し、
この時の印字ヘッド4の位置を紙厚検知点として、この
点より印字ヘッド4を予め定められた駆動パルスN分ア
ップ方向へ移動させることで、印字ヘッド4のワイヤの
先端5と媒体1の表面との間にエアーギャップGが確保
されることとなっていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の印字装置であると、印字ヘッドをアップ/ダウ
ン方向へ移動させるモータの回転力と媒体が印字ヘッド
のプロテクタにより押されたときの該媒体の抗力との大
小関係で紙厚検知点が決定されるので、媒体のやわらか
さやモータの回転力のばらつきにより同じ厚みの媒体で
あっても紙厚検知点が変動してしまう。エアーギャップ
は、紙厚検知点から所定量印字ヘッドをアップさせるこ
とで確保しているので、紙厚検知点が変動すると、結果
として適正なエアーギャップを設定できず、印字品位の
低下さらにはエアーギャップが狭すぎて印字ヘッドのス
ペーシング方向の移動や媒体の行方向への送りが行えな
い等、印字動作に重大な障害をもたらすという問題があ
る。
【0017】本発明は、紙厚検知点が変動するため適正
なエアーギャップが設定できずに印字品位の低下さらに
は印字動作そのものに重大な障害を及ぼすという問題を
解決するためになされたものである。すなわち、紙厚検
知点を媒体のやわらかさやモータの回転力のばらつきに
左右されるモータの回転力と媒体の抗力との大小関係に
よらずに決定することで紙厚検知点の変動を抑え、これ
により適正なエアーギャップが設定可能で良好な印字品
位を得ることができる印字装置を提供することを目的と
する。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、通帳等の冊子,伝票等の厚さの異なる媒
体に対して、それぞれ印字ヘッドと媒体との間に適正な
エアーギャップを形成して印字を行う印字装置におい
て、印字ヘッドあるいはこの印字ヘッドと対向配置され
たプラテンのうちどちらか一方を、媒体に対して接近,
離間する方向に移動させる手段と、前記印字ヘッドに取
り付けられ、該印字ヘッドと連動して媒体に対して接
近,離間する方向に移動する媒体プロテクタと、媒体プ
ロテクタが媒体に突き当たっている状態で、印字ヘッド
あるいはプラテンを媒体に対して接近あるいは離間する
方向に移動させることで、媒体の抗力により媒体プロテ
クタを印字ヘッドに対して微小変位させる手段と、加え
られた圧力の強さに応じて増減する信号を出力する圧力
センサと、前記圧力センサに前記媒体プロテクタの微小
変位量に応じて増減する力を加える手段と、圧力センサ
から出力される信号とあらかじめ設定された基準値とを
比較して、その大小を判定する比較器と、前記印字ヘッ
ドあるいはプラテンの位置情報を管理して記憶するとと
もに、印字ヘッドあるいはプラテンを媒体に接近させる
方向に移動させ、媒体プロテクタを媒体に突き当てて、
該媒体の抗力により媒体プロテクタが印字ヘッドに対し
て微小変位することで圧力センサに加わる力が増加し
て、圧力センサの出力が基準値より大きくなったことを
前記比較器の判定結果から検出すると、そのときの印字
ヘッドあるいはプラテンの位置を紙厚検知点として記憶
し、この紙厚検知点からあらかじめ設定された量印字ヘ
ッドあるいはプラテンを媒体から離れる方向に移動させ
て媒体と印字ヘッドとの間にエアーギャップを形成させ
る制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】また、本発明において、前記制御手段は、
印字ヘッドあるいはプラテンの位置情報を管理して記憶
するとともに、印字ヘッドあるいはプラテンを媒体に接
近させる方向に移動させ、媒体プロテクタを媒体に突き
当てて、該媒体の抗力により媒体プロテクタが印字ヘッ
ドに対して微小変位することで圧力センサに加わる力が
増加して、圧力センサの出力が基準値より大きくなった
ことを前記比較器の判定結果から検出すると、このとき
の印字ヘッドあるいはプラテンの位置を第1の紙厚検知
点として記憶し、この状態から印字ヘッドあるいはプラ
テンを媒体から離間する方向に移動させ、媒体プロテク
タが印字ヘッドに対して微小変位することで圧力センサ
に加わる力が減少して、圧力センサの出力が基準値より
小さくなったことを前記比較器の判定結果から検出する
と、このときの印字ヘッドあるいはプラテンの位置を第
2の紙厚検知点として記憶し、上記第1および第2の紙
厚検知点から正規の紙厚検知点を求め、この正規の紙厚
検知点からあらかじめ設定された量印字ヘッドあるいは
プラテンを媒体から離れる方向に移動させて媒体と印字
ヘッドとの間にエアーギャップを形成することとしても
よい。
【0020】さらに、上記第1の紙厚検知点と第2の紙
厚検知点との差を算出して、これがあらかじめ設定され
ている値以下であると、第1および第2の紙厚検知点か
ら正規の紙厚検知点を求め、この正規の紙厚検知点から
あらかじめ設定された量印字ヘッドあるいはプラテンを
媒体から離れる方向に移動させて媒体と印字ヘッドとの
間にエアーギャップを形成させ、第1の紙厚検知点と第
2の紙厚検知点との差があらかじめ設定されている値以
上であると判断すると、これら記憶した第1および第2
の紙厚検知点の情報を無効とし、再度第1および第2の
紙厚検知点を求めてエアーギャップを形成することとし
てもよい。
【0021】また、印字ヘッドあるいはプラテンを媒体
に対して接近,離間する方向に繰り返し移動させて複数
個の紙厚検知点を求めてこれを記憶して行き、これら複
数個の紙厚検知点から正規の紙厚検知点を求め、この正
規の紙厚検知点からあらかじめ設定された量印字ヘッド
あるいはプラテンを媒体から離れる方向に移動させて媒
体と印字ヘッドとの間にエアーギャップを形成すること
としてもよい。
【0022】
【作用】上述した構成を有する本発明は、印字ヘッドあ
るいはプラテンを媒体に接近する方向に移動させて行く
と、媒体プロテクタが媒体に突き当たる。この状態か
ら、さらに印字ヘッドあるいはプラテンを媒体に接近す
る方向に移動させると媒体プロテクタが印字ヘッドに対
して微小変位し、圧力センサに加わる力が増加して、圧
力センサの出力が増加して行く。そして圧力センサの出
力が基準値より大きくなった時点での印字ヘッドあるい
はプラテンの位置を第1の紙厚検知点として記憶する。
【0023】第1の紙厚検知点が求まると、印字ヘッド
あるいはプラテンを媒体から離れる方向に移動させる。
これにより、媒体プロテクタが印字ヘッドに対して前記
と逆方向に微小変位し、圧力センサに加わる力が減少し
て、圧力センサの出力が減少して行く。そして圧力セン
サの出力が基準値より小さくなった時点での印字ヘッド
あるいはプラテンの位置を第2の紙厚検知点として記憶
する。
【0024】このように、印字ヘッドあるいはプラテン
を媒体に対して接近する方向に移動させる際に第1の紙
厚検知点を求め、印字ヘッドあるいはプラテンを媒体か
ら離間する方向に移動させる際に第2の紙厚検知点を求
めて、これら第1の紙厚検知点と第2の紙厚検知点の平
均値が正規の紙厚検知点となるように演算を行い、この
正規の紙厚検知点からあらかじめ設定された量印字ヘッ
ドあるいはプラテンを媒体から離れる方向に移動させて
媒体と印字ヘッドとの間にエアーギャップを形成する。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して実施例を説明する。図
1は本発明の一実施例における印字装置の概略構成を示
す説明図である。図において、31は通帳や伝票等の媒
体、32は媒体31に印字を行う印字ヘッド、33は印
字ヘッド32に内蔵されたワイヤの先端、34は媒体3
1の搬送経路を挟んで印字ヘッド32に対向配置された
プラテン、35は印字ヘッド32側にあってプラテン3
4と対向配置された媒体プロテクタであり、印字ヘッド
32は図示しないキャリッジ系に支持され、スペーシン
グ方向と矢印a,bで示すように媒体31に対して接離
するアップ/ダウン方向に移動可能である。
【0026】36は媒体プロテクタ35が固定された支
柱、37は印字ヘッド32に取り付けられて支柱36を
アップ/ダウン方向に沿って往復移動可能に支持する支
柱ガイドで、これにより、媒体プロテクタ35は印字ヘ
ッド32とは独立して媒体31に対して接近,離間する
アップ/ダウン方向に移動可能である。38は媒体プロ
テクタ35を媒体31方向へ押すスプリングで、このス
プリング38のバネ力は媒体31の抗力および印字ヘッ
ド32を移動させる後述するモータの回転力より弱く設
定してある。
【0027】39は支柱36と一体で媒体プロテクタ3
5の移動と連動してアップ/ダウン方向に移動する突起
部、40は突起部39に取り付けられたゴムである。4
1は印字ヘッド32側に取り付けられて該印字ヘッド3
2のアップ/ダウン方向の移動に連動してアップ/ダウ
ン方向に移動する圧力センサで、媒体プロテクタ35に
媒体31の抗力が加わらない通常時には、圧力センサ4
1と突起部39のゴム40が軽く接するように設定され
ている。そして、上記した支柱36,支柱ガイド37,
スプリング38,突起部39,ゴム40により、媒体プ
ロテクタ35を印字ヘッド32に対して微小変位可能と
する手段および該媒体プロテクタ32の微小変位に応じ
た力を圧力センサ41に加える手段を構成している。
【0028】Gはワイヤの先端33と媒体31の表面と
の間に確保されるエアーギャップである。図2は上記圧
力センサ41における圧力−抵抗特性の一例を示す説明
図で、圧力センサ41は加えられる圧力に応じて電気的
抵抗値が連続的に変化するもので、図2に示すように、
圧力が低い状態では抵抗値が高く、圧力が増えると抵抗
値は低くなる。
【0029】図3は本実施例における印字装置のブロッ
ク図である。図において、42はステッピングモータ
で、図示しないギヤ等を介してこのステッピングモータ
42の駆動力が印字ヘッド32に伝達されて該印字ヘッ
ド32をアップ/ダウン方向へ移動させる。43はステ
ッピングモータ42を駆動する駆動回路、44は印字ヘ
ッド32のアップ/ダウン方向への移動を制御する、例
えばワンチップμCPU等のCPUである。
【0030】45は印字ヘッド32を矢印aで示すアッ
プ方向かあるいは矢印bで示すダウン方向へ移動させる
ためにステッピングモータ42の回転方向を設定するア
ップ/ダウン信号で、このアップ/ダウン信号45はC
PU44から出力されて駆動回路43に入力される。4
6はステッピングモータ42を駆動するためにCPU4
4から出力される駆動パルスで、この駆動パルス46は
駆動回路43を介してステッピングモータ42に送ら
れ、該ステッピングモータ42は駆動パルスを受ける毎
に前記アップ/ダウン信号45で設定された方向に所定
角度ずつ回転し、これにより、印字ヘッド32がアップ
方向あるいはダウン方向に移動する。
【0031】47は圧力センサ41から出力される電圧
と、あらかじめ定められた基準電圧とを比較して、その
大小に応じた出力をCPU44に入力する比較器で、圧
力センサ41には電圧Vccが印加され、抵抗Rを介し
て0Vに接地されているので、圧力センサ41に圧力が
かかり抵抗Rpが変化すると、圧力センサ41の端子4
1aにはv=(Rp/Rp+R)・Vccの電圧が発生
し、これが比較器47に入力されるとともに、あらかじ
め設定されている基準電圧Vrefが入力され、比較判
定された結果が該比較器47からCPU44へ出力され
る。
【0032】図4は圧力センサから出力される電圧と比
較器の出力との関係を示す説明図で、図4(a)は圧力
センサから出力される電圧の変化を示し、図4(b)は
比較器の出力の変化を示している。圧力センサ41に加
わる圧力を徐々に強くして行くと、図4(a)に示すよ
うに、圧力センサ41の端子41aに発生する電圧vは
徐々に高くなって行き、基準電圧Vrefを越える(A
点)。このとき、図4(b)に示すように、比較器47
の出力が“L”から“H”に変化する。
【0033】圧力センサ41に十分な圧力が加わると、
抵抗値が下限値まで下がり切り(B点)、圧力センサ4
1に加わる圧力が減少すると抵抗値が次第に増加し、圧
力センサ41の端子41aに発生する電圧vが下降し始
める(C点)。上記したように、圧力センサ41に加わ
る圧力が減少して該圧力センサ41の端子41aに発生
する電圧vが徐々に下降して行くと、基準電圧Vref
を下回る(D点)。このとき、比較器47の出力が
“H”から“L”に変化する。
【0034】上記構成の本実施例においては、印字ヘッ
ド32をダウン方向へ移動させると媒体プロテクタ35
が媒体31に突き当たる。媒体プロテクタ35が固定さ
れた支柱36は、印字ヘッド32に固定された支柱ガイ
ド37により該印字ヘッド32に対してアップ/ダウン
方向に往復移動可能に支持されており、媒体プロテクタ
35を媒体31方向に押すスプリング38のばね力が媒
体31の抗力および印字ヘッド32を移動させるステッ
ピングモータ42の回転力より弱いので、媒体プロテク
タ35が媒体31に突き当たった状態からさらに印字ヘ
ッド32を下降させると、媒体プロテクタ35は媒体3
1の抗力によりスプリング38のばね力に抗してダウン
方向への移動を停止し、印字ヘッド32のみがダウン方
向に移動する。すなわち、印字ヘッド32に対して媒体
プロテクタ35が微小変位する。
【0035】印字ヘッド32がダウン方向に移動してい
る状態で、媒体プロテクタ35のダウン方向への移動が
停止すると、支柱36と一体の突起部39に取り付けら
れたゴム40に印字ヘッド32に取り付けられた圧力セ
ンサ41が押しつけられることになり、圧力センサ41
の端子41aから出力される電圧vは次第に大きくな
り、図4に示すA点に達して基準電圧Vrefを越え
る。
【0036】圧力センサ41からの電圧vが基準電圧V
refを越えると、比較器47の出力が“L”から
“H”に変化し、これがCPU44に入力されると、こ
のときの印字ヘッド32の位置を第1の紙厚検知点とし
て記憶する。なお、印字ヘッド32の位置は、ステッピ
ングモータ42を駆動するために出力している駆動パル
ス46等からCPU44が検出している。
【0037】比較器47の出力が“L”から“H”に変
化した時点で第1の紙厚検知点を記憶した後、CPU4
4は印字ヘッド32のダウン方向への移動を停止し、次
に印字ヘッド32をアップ方向に移動させる。ここで、
スプリング38が圧縮されている状態から印字ヘッド3
2がアップ方向に移動して行くので、媒体プロテクタ3
5は媒体31に押しつけられた状態で停止しており、圧
力センサ41はゴム40から離れる方向に移動してい
く。
【0038】これにより、圧力センサ41から出力され
る電圧vは次第に減少し、図4に示すD点に達して基準
電圧Vrefを下回る。圧力センサ41からの電圧vが
基準電圧Vrefを下回ると、比較器47の出力が
“H”から“L”に変化し、これがCPU44に入力さ
れると、このときの印字ヘッド32の位置を第2の紙厚
検知点として記憶する。そして、CPU44は記憶した
第1の紙厚検知点と第2の紙厚検知点から平均値を算出
してこれを正規の紙厚検知点とし、この正規の紙厚検知
点からあらかじめ設定された一定量印字ヘッドをアップ
方向へ移動させることにより、印字ヘッド32にワイヤ
の先端33と媒体31との間に最適なエアーギャップG
が形成されるようになっている。
【0039】ここで、上記した本実施例においては、媒
体31の抗力を受けての媒体プロテクタ35の印字ヘッ
ド32に対しての微小変位により圧力センサ41に加わ
る押圧力の変化から第1および第2の紙厚検知点を求め
ているが、媒体プロテクタ35はスプリング38を介し
て印字ヘッド32に移動可能に取り付けられ、このスプ
リング38のばね力が媒体31の抗力およびステッピン
グモータ42の回転力より弱く設定されているので、印
字ヘッド32を移動させるステッピングモータ42の回
転力と媒体31の抗力のばらつきに影響されることはな
い。すなわち、印字ヘッド32がダウン方向へ移動する
際には、媒体プロテクタ35が媒体31に突き当たると
媒体プロテクタ35の移動は停止し、スプリング38を
圧縮しながら印字ヘッド32がダウン方向に移動する。
これにより、圧力センサ41に加わる圧力が次第に大き
くなり、第1の紙厚検知点が検出される。
【0040】このとき、スプリング38のばね力が媒体
31の抗力およびステッピングモータ42に回転力より
弱いので、媒体31の抗力に抗することなくスプリング
38は圧縮され、圧力センサ41に加わる押圧力は印字
ヘッド32に対する媒体プロテクタ35の微小変位量の
みから決定されるので、第1の紙厚検知点はステッピン
グモータ42の回転力と媒体31の抗力のばらつきに影
響されずに求められる。
【0041】また、印字ヘッド32がアップ方向へ移動
する際には、スプリング38のばね力で媒体プロテクタ
35が媒体31を押しつぶすことなく、またスプリング
38のばね力で印字ヘッド32をアップ方向に移動させ
ることもなく、ステッピングモータ42の駆動力を受け
ての印字ヘッド32のアップ方向への移動にともなって
スプリング38が次第に伸び、これにより、圧力センサ
41に加わる圧力が次第に減少し、第2の紙厚検知点が
検出される。このときも、圧力センサ41に加わる押圧
力は印字ヘッド32に対する媒体プロテクタ35の微小
変位量のみから決定されるので、第2の紙厚検知点もス
テッピングモータ42の回転力と媒体31の抗力のばら
つきに影響されずに求められる。
【0042】以下、本実施例におけるエアーギャップ設
定の流れの詳細を説明する。図5はエアーギャップ設定
時の圧力センサの端子電圧の変化,比較器の出力の変
化,印字ヘッド媒体に対して上下させるアップ/ダウン
信号の変化および印字ヘッド媒体に対して上下させるス
テッピングモータの駆動パルスとの関係を示すタイムチ
ャートである。
【0043】印字ヘッド32は媒体31が装置に挿入さ
れていない状態ではホームポジションに位置している。
媒体31が挿入されて位置決めされると、CPU44は
印字ヘッド32の移動方向を設定するアップ/ダウン信
号45をダウン方向に設定して出力するとともに駆動パ
ルス46を出力する。これら信号を受け、駆動回路43
はステッピングモータ42を所定方向に回転させ、これ
により印字ヘッド32はダウン方向に移動する。
【0044】印字ヘッド32がダウン方向に移動して行
くと、媒体プロテクタ35が媒体31に突き当たり、媒
体31は媒体プロテクタ35とプラテン34との間に挟
まれる。そして、媒体プロテクタ35が媒体31に突き
当たった状態からさらに印字ヘッド32を下降させる
と、媒体プロテクタ35は媒体31の抗力によりスプリ
ング38のばね力に抗してダウン方向への移動を停止す
る。
【0045】印字ヘッド32がダウン方向に移動してい
る状態で、媒体プロテクタ35のダウン方向への移動が
停止すると、ゴム40に圧力センサ41が押しつけら
れ、圧力センサ41に加わる圧力が次第に大きくなり、
図5(a)に示すように、出力電圧vは徐々に高くなっ
て行き、比較器47に入力される基準電圧Vrefを越
える。
【0046】これにより図5(b)に示すように、比較
器47の出力は“L”から“H”に変化する。CPU4
4は、ステッピングモータ42の回転方向を設定するア
ップ/ダウン信号45から印字ヘッド32の移動方向を
検出し、ステッピングモータ42を回転させる駆動パル
ス46をカウントして印字ヘッド32の移動量を検出す
ることで該印字ヘッド32の位置を管理しており、比較
器47の出力が“L”から“H”に変化したことを認識
すると、CPU44はその時点のカウント値、ここでは
図5(d)に示すP1 を第1の紙厚検知点として記憶す
る。そして、駆動パルス46をP1 −3までカウントし
て出力した後該駆動パルスの出力を停止する。
【0047】次にCPU44は図5(c)に示すように
アップ/ダウン信号45をアップ方向に設定して出力す
るとともに、図5(d)に示すように駆動パルス46を
出力する。これにより、印字ヘッド32はアップ方向に
移動する。印字ヘッド32がアップ方向に移動して行く
と、媒体プロテクタ35が媒体31に押し当てられるこ
とで圧縮されているスプリング38が徐々に延びて圧力
センサ41がゴム40から離れる方向に移動し、該圧力
センサ41にかかる圧力は弱くなる。これにより、圧力
センサ41から出力される電圧vは徐々に下降し、比較
器47に入力される基準電圧Vrefを下回り、これに
より図5(b)に示すように比較器47の出力は“H”
から“L”に変化する。
【0048】前記したように、CPU44はステッピン
グモータ42の回転方向を設定するアップ/ダウン信号
45から印字ヘッド32の移動方向を検出し、ステッピ
ングモータ42を駆動するために出力している駆動パル
ス46をカウントして印字ヘッド32の移動量を検出す
ることで該印字ヘッド32の位置を管理しており、CP
U44は、上記ダウン方向への印字ヘッド32の移動の
際に駆動パルス46をP1 −3までカウントして出力し
たので、印字ヘッド32をアップ方向へ移動させる際に
は駆動パルス46をP1 −2,P1 −1,・・・とカウ
ントして行き、比較器47の出力が“H”から“L”に
変化したことを認識すると、該CPU44はその時点の
カウント値P2 を第2の紙厚検知点として記憶する。本
実施例では、P2 =P1 +4とし、第1の紙厚検知点と
第2の紙厚検知点の平均値が紙厚検知点となるように、
CPU44はP1 とP2 の平均をとってP1 +2を正規
の紙厚検知点とする、そして、このP1 +2からあらか
じめ設定されたM回駆動パルス46を出力した時点で駆
動パルス46の出力を停止してステッピングモータ42
の回転を停止させることで適正なエアーギャップGが得
られる。
【0049】上記構成の本実施例においては、印字ヘッ
ド32を移動させるステッピングモータ42の回転力や
媒体31の抗力のばらつきに影響されずに紙厚検知点を
求めることができるので、求められる紙厚検知点の変動
を少なく抑えることができる。そして、この紙厚検知点
を2回求め、その平均を正規の紙厚検知点とすること
で、より正確に紙厚検知点を求めることができる。
【0050】ここで、2回目の紙厚検知点を求める際に
は、圧力センサ41に加わる押圧力が、所定の値を越え
た時点より所定量印字ヘッド32をダウン方向に移動さ
せた位置から、今度は印字ヘッド32をアップ方向に移
動させることで、圧力センサ41に加わる押圧力が低く
なり、これが所定の値を下回った時の印字ヘッド32の
位置を第2の紙厚検知点としている。このアップ方向に
印字ヘッド32を移動させて第2の紙厚検知点を求める
場合も、ステッピングモータ42の回転力や媒体31の
抗力のばらつきに影響されず求めることができ、印字ヘ
ッド32をダウン方向に移動させて求められる第1の紙
厚検知点との差は少ない。これにより、印字ヘッド32
の往復移動の間に2回紙厚検知点を求めることができ
る。
【0051】なお、本実施例においては第1の紙厚検知
点と第2の紙厚検知点との差は少ないので、第1の紙厚
検知点と第2の紙厚検知点との平均をとって正規の紙厚
検知点を求める際に、第1の紙厚検知点と第2の紙厚検
知点の差を算出し、これが所定の値より大きい時は、ノ
イズ等なんらかの原因で第1あるいは第2の紙厚検知点
が誤って求められた可能性があるので、これら第1およ
び第2の紙厚検知点情報を無効とし、再度印字ヘッド3
2のアップ/ダウン動作を行い第1および第2の紙厚検
知点を求め直してエアーギャップを設定するというリト
ライ動作を行えるようにすることで、より正確にエアー
ギャップを設定することが可能である。
【0052】また、上記印字ヘッド32のアップ/ダウ
ン動作を複数回繰り返して行うことで紙厚検知点を複数
回求め、これら紙厚検知点からエアーギャップを設定す
れば、より正確なエアーギャップを確保でき、印字品位
も向上する。すなわち、上記図5を用いて説明したよう
に、まず、CPU44が印字ヘッド32をダウン方向に
移動させると、圧力センサ41に加わる圧力が次第に大
きくなり、出力電圧vは徐々に高くなって行き、比較器
47に入力される基準電圧Vrefを越える。
【0053】これにより、比較器47の出力は“L”か
ら“H”に変化する。CPU44は、比較器47の出力
が“L”から“H”に変化したことを認識すると、その
時点の駆動パルス46のカウント値、ここでは図5
(d)に示すP1 を第1の紙厚検知点として記憶する。
そして、駆動パルス46をP1 −3までカウントして出
力した後該駆動パルスの出力を停止する。
【0054】次にCPU44は印字ヘッド32をアップ
方向に移動させる。印字ヘッド32がアップ方向に移動
して行くと、圧力センサ41にかかる圧力は弱くなる。
これにより、圧力センサ41から出力される電圧vは徐
々に下降し、比較器47に入力される基準電圧Vref
を下回り、比較器47の出力は“H”から“L”に変化
する。
【0055】CPU44は比較器47の出力が“H”か
ら“L”に変化したことを認識すると、その時点のカウ
ント値P2 (例えばP2 =P1 +4)を第2の紙厚検知
点として記憶し、ホームポジションに戻る位置まで印字
ヘッド32をアップ方向に移動させる。そして、CPU
44は上記動作を繰り返し実行して任意のn回紙厚検知
点を求めてこれを記憶し、これらn個の紙厚検知点の平
均を求めてこれを正規の紙厚検知点とし、この紙厚検知
点からあらかじめ設定されたM回駆動パルス46を出力
した時点で駆動パルス46の出力を停止してステッピン
グモータ42の回転を停止させることで適正なエアーギ
ャップGを得る。
【0056】さらに、第1の紙厚検知点のみを検出し、
この第1の紙厚検知点から所定量印字ヘッド32をアッ
プ方向へ移動させてエアーギャップを形成することとし
ても、第1の紙厚検知点はステッピングモータ42の回
転力や媒体31の抗力のばらつきに影響されずに検出さ
れるので、適正なエアーギャップを形成することができ
る。
【0057】上述した本実施例においては、印字ヘッド
32を移動させることにより、媒体プロテクタ35が媒
体31の抗力を受けて微小変位することで、この微小変
位量に応じた押圧力を圧力センサ41で受け、この圧力
センサ41の出力から紙厚検知点を求めていたが、印字
ヘッド32を固定して、プラテン34を移動させること
としても同様の作用,効果が得られる。すなわち、プラ
テン34を印字ヘッド32に接近する方向に移動させる
と、媒体31が媒体プロテクタ35に突き当たり、媒体
31の抗力を受けて媒体プロテクタ35は微小変位す
る。これにより圧力センサ41に加わる押圧力は増加し
て、第1の紙厚検知点が求まる。この状態から、プラテ
ン34を印字ヘッド32から離間する方向に移動させる
と、媒体プロテクタ35は前記と逆方向に微小変位す
る。これにより圧力センサ41に加わる押圧力は減少し
て、第2の紙厚検知点が求まる。そして、この第1の紙
厚検知点と第2の紙厚検知点の平均を正規の紙厚検知点
として、エアーギャップを形成する。ここで、上述した
印字ヘッド32を移動させる場合と同様に、第1の紙厚
検知点を求める場合および第2の紙厚検知点を求める場
合のいずれも、プラテン34を移動させるモータの回転
力や媒体31の抗力のばらつきに影響されることはな
く、求められた紙厚検知点の変動は少なく抑えられてい
る。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、印字ヘ
ッドあるいはプラテンを媒体に接近させる方向に移動さ
せ、媒体プロテクタを媒体に突き当てて、該媒体の抗力
により媒体プロテクタが印字ヘッドに対して微小変位す
ることで圧力センサに加わる力が増加して、圧力センサ
の出力が基準値より大きくなった時点での印字ヘッドあ
るいはプラテンの位置を第1の紙厚検知点として記憶
し、この状態から印字ヘッドあるいはプラテンを媒体か
ら離間する方向に移動させ、媒体プロテクタが印字ヘッ
ドに対して微小変位することで圧力センサに加わる力が
減少して、圧力センサの出力が基準値より小さくなった
時点での印字ヘッドあるいはプラテンの位置を第2の紙
厚検知点として記憶し、上記第1および第2の紙厚検知
点から正規の紙厚検知点を求め、この正規の紙厚検知点
からあらかじめ設定された量印字ヘッドあるいはプラテ
ンを媒体から離れる方向に移動させて媒体と印字ヘッド
との間にエアーギャップを形成することとしたものであ
る。
【0059】このように、媒体プロテクタが媒体を押す
力を圧力センサで検出し、かつ媒体プロテクタは印字ヘ
ッドあるいはプラテンを移動させる力および媒体の抗力
に抗することなく印字ヘッドに対して微小変位可能であ
るので、印字ヘッドあるいはプラテンを媒体に対して接
近する方向に移動させることで媒体プロテクタが媒体を
押す力が増加して、これが基準値以上になった時点を第
1の紙厚検知点とし、印字ヘッドあるいはプラテンを媒
体から離間する方向に移動させることで媒体プロテクタ
が媒体を押す力が減少して、これが基準値以下になった
時点を第2の紙厚検知点として、これら第1の紙厚検知
点と第2の紙厚検知点の平均値が正規の紙厚検知点とな
るように演算を行うことで、印字ヘッドあるいはプラテ
ンを移動させる力や媒体の抗力のばらつきに影響され
ず、正確かつ高速に紙厚検知点を求めることができ、し
たがって、適正なエアーギャップを形成することができ
る。これにより、優れた印字品位で高速な印字処理が行
えるという効果を有する。
【0060】さらに、上記第1の紙厚検知点と第2の紙
厚検知点との差を算出して、これがあらかじめ設定され
ている値以上であると判断すると、これら記憶した第1
および第2の紙厚検知点の情報を無効とし、再度第1お
よび第2の紙厚検知点を求めてエアーギャップを形成さ
せるリトライ動作が可能で、より正確なエアーギャップ
を得ることができるという効果を有する。
【0061】また、印字ヘッドあるいはプラテンを媒体
に接近させる方向に移動させる時に求めた紙厚検知点の
みからエアーギャップを形成することとしても、紙厚検
知点が印字ヘッドあるいはプラテンを移動させる力や媒
体の抗力のばらつきに影響されずに求められるので、正
確なエアーギャップを得ることができるという効果を有
する。
【0062】さらに、印字ヘッドあるいはプラテンを媒
体に接近する方向および媒体から離間する方向に移動さ
せて第1の紙厚検知点および第2の紙厚検知点を求める
動作を複数回繰り返して、複数個の紙厚検知点を求め、
この複数個の紙厚検知点の平均が正規の紙厚検知点とな
るように演算することで、より正確に紙厚検知点を求め
ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における印字装置の概略構成
を示す説明図である。
【図2】圧力センサの圧力−抵抗特性の一例を示す説明
図である。
【図3】本実施例における印字装置のブロック図であ
る。
【図4】圧力センサの出力と比較器の出力との関係を示
す説明図である。
【図5】本実施例のタイムチャートである。
【図6】従来の印字装置の概略構成を示す説明図であ
る。
【図7】従来の印字装置のブロック図である。
【図8】従来のタイムチャートである。
【符号の説明】
31 媒体 32 印字ヘッド 34 プラテン 35 媒体プロテクタ 36 支柱 37 支柱ガイド 38 スプリング 39 突起部 40 ゴム 41 圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多胡 良広 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通帳等の冊子,伝票等の厚さの異なる媒
    体に対して、それぞれ印字ヘッドと媒体との間に適正な
    エアーギャップを形成して印字を行う印字装置におい
    て、 印字ヘッドあるいはこの印字ヘッドと対向配置されたプ
    ラテンのうちどちらか一方を、媒体に対して接近,離間
    する方向に移動させる手段と、 前記印字ヘッドに取り付けられ、該印字ヘッドと連動し
    て媒体に対して接近,離間する方向に移動する媒体プロ
    テクタと、 媒体プロテクタが媒体に突き当たっている状態で、印字
    ヘッドあるいはプラテンを媒体に対して接近あるいは離
    間する方向に移動させることで、媒体の抗力により媒体
    プロテクタを印字ヘッドに対して微小変位させる手段
    と、 加えられた圧力の強さに応じて増減する信号を出力する
    圧力センサと、 前記圧力センサに前記媒体プロテクタの微小変位量に応
    じて増減する力を加える手段と、 圧力センサから出力される信号とあらかじめ設定された
    基準値とを比較して、その大小を判定する比較器と、 前記印字ヘッドあるいはプラテンの位置情報を管理して
    記憶するとともに、印字ヘッドあるいはプラテンを媒体
    に接近させる方向に移動させ、媒体プロテクタを媒体に
    突き当てて、該媒体の抗力により媒体プロテクタが印字
    ヘッドに対して微小変位することで圧力センサに加わる
    力が増加して、圧力センサの出力が基準値より大きくな
    ったことを前記比較器の判定結果から検出すると、その
    ときの印字ヘッドあるいはプラテンの位置を紙厚検知点
    として記憶し、この紙厚検知点からあらかじめ設定され
    た量印字ヘッドあるいはプラテンを媒体から離れる方向
    に移動させて媒体と印字ヘッドとの間にエアーギャップ
    を形成させる制御手段とを備えたことを特徴とする印字
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印字装置において、 前記制御手段は、印字ヘッドあるいはプラテンの位置情
    報を管理して記憶するとともに、印字ヘッドあるいはプ
    ラテンを媒体に接近させる方向に移動させ、媒体プロテ
    クタを媒体に突き当てて、該媒体の抗力により媒体プロ
    テクタが印字ヘッドに対して微小変位することで圧力セ
    ンサに加わる力が増加して、圧力センサの出力が基準値
    より大きくなったことを前記比較器の判定結果から検出
    すると、このときの印字ヘッドあるいはプラテンの位置
    を第1の紙厚検知点として記憶し、この状態から印字ヘ
    ッドあるいはプラテンを媒体から離間する方向に移動さ
    せ、媒体プロテクタが印字ヘッドに対して微小変位する
    ことで圧力センサに加わる力が減少して、圧力センサの
    出力が基準値より小さくなったことを前記比較器の判定
    結果から検出すると、このときの印字ヘッドあるいはプ
    ラテンの位置を第2の紙厚検知点として記憶し、上記第
    1および第2の紙厚検知点から正規の紙厚検知点を求
    め、この正規の紙厚検知点からあらかじめ設定された量
    印字ヘッドあるいはプラテンを媒体から離れる方向に移
    動させて媒体と印字ヘッドとの間にエアーギャップを形
    成させることを特徴とする印字装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の印字装置において、 前記制御手段は、印字ヘッドあるいはプラテンの位置情
    報を管理して記憶するとともに、印字ヘッドあるいはプ
    ラテンを媒体に接近させる方向に移動させ、媒体プロテ
    クタを媒体に突き当てて、該媒体の抗力により媒体プロ
    テクタが印字ヘッドに対して微小変位することで圧力セ
    ンサに加わる力が増加して、圧力センサの出力が基準値
    より大きくなったことを前記比較器の判定結果から検出
    すると、このときの印字ヘッドあるいはプラテンの位置
    を第1の紙厚検知点として記憶し、この状態から印字ヘ
    ッドあるいはプラテンを媒体から離間する方向に移動さ
    せ、媒体プロテクタが印字ヘッドに対して微小変位する
    ことで圧力センサに加わる力が減少して、圧力センサの
    出力が基準値より小さくなったことを前記比較器の判定
    結果から検出すると、このときの印字ヘッドあるいはプ
    ラテンの位置を第2の紙厚検知点として記憶し、上記第
    1の紙厚検知点と第2の紙厚検知点との差を算出して、
    これがあらかじめ設定されている値以下であると、第1
    および第2の紙厚検知点から正規の紙厚検知点を求め、
    この正規の紙厚検知点からあらかじめ設定された量印字
    ヘッドあるいはプラテンを媒体から離れる方向に移動さ
    せて媒体と印字ヘッドとの間にエアーギャップを形成さ
    せ、第1の紙厚検知点と第2の紙厚検知点との差があら
    かじめ設定されている値以上であると判断すると、これ
    ら記憶した第1および第2の紙厚検知点の情報を無効と
    し、再度第1および第2の紙厚検知点を求めてエアーギ
    ャップを形成することを特徴とする印字装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の印字装置において、前記
    制御手段は、印字ヘッドあるいはプラテンの位置情報を
    管理して記憶するとともに、印字ヘッドあるいはプラテ
    ンを媒体に接近させる方向に移動させ、媒体プロテクタ
    を媒体に突き当てて、該媒体の抗力により媒体プロテク
    タが印字ヘッドに対して微小変位することで圧力センサ
    に加わる力が増加して、圧力センサの出力が基準値より
    大きくなったことを前記比較器の判定結果から検出する
    と、このときの印字ヘッドあるいはプラテンの位置を第
    1の紙厚検知として記憶し、この状態から印字ヘッドあ
    るいはプラテンを媒体から離間する方向に移動させ、媒
    体プロテクタが印字ヘッドに対して微小変位することで
    圧力センサに加わる力が減少して、圧力センサの出力が
    基準値より小さくなったことを前記比較器の判定結果か
    ら検出すると、このときの印字ヘッドあるいはプラテン
    の位置を第2の紙厚検知点として記憶し、上記動作を繰
    り返し実行して複数個の紙厚検知点を求めてこれを記憶
    して行き、これら複数個の紙厚検知点から正規の紙厚検
    知点を求め、この正規の紙厚検知点からあらかじめ設定
    された量印字ヘッドあるいはプラテンを媒体から離れる
    方向に移動させて媒体と印字ヘッドとの間にエアーギャ
    ップを形成させることを特徴とする印字装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005324400A (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置
US7290949B1 (en) * 2005-10-12 2007-11-06 Tallygenicom Lp Line printer having a motorized platen that automatically adjusts to accommodate print forms of varying thickness
JP2013056522A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Mimaki Engineering Co Ltd 液滴吐出装置

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