JPH06155651A - 繊維強化熱硬化性樹脂複合積層材 - Google Patents

繊維強化熱硬化性樹脂複合積層材

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JPH06155651A
JPH06155651A JP31352192A JP31352192A JPH06155651A JP H06155651 A JPH06155651 A JP H06155651A JP 31352192 A JP31352192 A JP 31352192A JP 31352192 A JP31352192 A JP 31352192A JP H06155651 A JPH06155651 A JP H06155651A
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JP
Japan
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resin
fiber
prepreg
graphite
thermosetting resin
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Withdrawn
Application number
JP31352192A
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English (en)
Inventor
Masato Ohira
正人 大平
Kunitoshi Taniguchi
邦利 谷口
Haruyuki Kano
治之 狩野
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 複数層のプリプレグを積層してなる積層材の
表面 (摺動面) に、無機または有機繊維1〜30重量%お
よび固体潤滑剤10〜50重量%を含有する潤滑性に優れた
耐摩耗層を有する複合積層材。積層材の本体および表面
の耐摩耗層のいずれも、マトリックス樹脂として、熱硬
化性樹脂、好ましくは縮合多環芳香族化合物(例、ナフ
タレン)単独またはこれとフェノールとの混合物と、2
以上のヒドロキシメチル基またはハロメチル基を有する
芳香族化合物(例、パラキシレングリコール)とを、こ
れらの反応成分の一方と反応性または水不溶性の有機ス
ルホン酸触媒を用いて反応させて得た縮合多環系芳香族
樹脂を用いる。 【効果】 耐熱性、機械的強度、摺動性の各特性に優
れ、摺動部材として最適の積層材が比較的安価かつ容易
に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な熱硬化性樹脂積
層材に関し、特に一般産業用、航空宇宙用などに使用可
能な高耐熱性を有し、かつ摺動性に優れた熱硬化性樹脂
積層材に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化プラスチックの1つとして、合
成樹脂を強化用繊維に含浸させたプリプレグと呼ばれる
基材を積層し、加圧加熱成形したものが知られており、
スポーツ・レジャー用品から自動車・航空機用に至る各
種部素材として幅広く利用されている。
【0003】また、鉄鋼、造船、ガラス、製紙などの工
業分野では、上記プリプレグの積層材は各種摺動部材と
しても使用されており、特に耐熱性と摩擦摩耗特性 (耐
摩耗性・低摩擦係数) とを併せ持つ摺動部材の開発が望
まれている。摺動部材にとって、摩擦熱による材料の劣
化を防止するために、耐熱性は非常に重要な性質であ
る。
【0004】この摺動部材のマトリックス樹脂 (含浸に
用いる樹脂) としては、従来からフェノール樹脂または
変性フェノール樹脂が使用されているが、適用分野によ
っては耐熱性の面で不十分であった。
【0005】耐熱性と摺動性に優れる樹脂として、ポリ
イミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエ
ーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリテト
ラフルオロエチレン樹脂などのいわゆるエンジニアリン
グ・プラスチックが使用されている。しかし、これらは
高価であったり、剛性や耐クリープ性に劣るといった問
題を抱えていた。
【0006】本発明者らは、先に、耐熱性に優れ、かつ
比較的安価な熱硬化性樹脂として、縮合多環芳香族化合
物または縮合多環芳香族化合物と単環芳香族化合物との
混合物からなる原料物質と、少なくとも2個のヒドロキ
シメチル基またはハロメチル基を有する芳香族化合物か
らなる架橋剤とを、酸触媒を用いて反応させることによ
り得られる縮合多環系芳香族樹脂を提案した(特開平3
−393 号)。
【0007】さらに、本発明者らは、反応を適度な段階
で止めて低粘度化した縮合多環系芳香族樹脂を使用し、
これを強化用繊維に含浸させて熱硬化性樹脂プリプレグ
を製造する方法も提案した (特願平2−320114号、同4
−114908号) 。
【0008】この方法で得られる熱硬化性樹脂プリプレ
グは、マトリックス樹脂である上記縮合多環系芳香族樹
脂が耐熱性に優れ、かつ比較的安価な樹脂であることか
ら、耐熱性を必要とする摺動部材の製造への適用の可能
性がある。しかし、このプリプレグの積層と加熱加圧成
形により得た板状または管状の積層材を実際に摺動部材
として試してみたところ、耐熱性と剛性は良好であるも
のの、摩擦摩耗特性の面で不十分であった。摩擦摩耗特
性が不十分であると、摩耗による減肉で積層材自体の寿
命が短くなるばかりでなく、相手材を過度に傷つけてし
まう場合もあり、望ましくない。特に、積層材の強化用
繊維として最も一般的なガラスクロスを用いた場合、相
手材を傷つけるという問題が著しく、摺動部材として使
用することは不適当であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の熱硬
化性樹脂系摺動部材の問題点を克服し、特に摺動部材と
して優れた剛性、耐熱性および摩擦摩耗特性を有する熱
硬化性樹脂積層材(例、積層板、積層管)を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱硬化性
樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化積層材の摩擦摩
耗特性を改善すべく鋭意研究を進めた結果、摺動面とな
る積層材表面に、熱硬化性樹脂中に比較的少量の強化用
繊維に加えて固体潤滑剤を配合してなる、耐摩耗性と潤
滑性に優れた耐摩耗層を形成し、これを従来の積層材
(一般には長繊維に樹脂を含浸させた繊維強化層)と複
合化することにより、摩擦摩耗特性に優れ、しかも剛
性、耐熱強度にも優れた積層材を得ることができること
を見出し、本発明を完成させた。
【0011】ここに、本発明は、複数層の熱硬化性樹脂
含浸繊維強化層を積層してなる積層材であって、その表
面の少なくとも一部に、無機または有機繊維1〜30重量
%および固体潤滑剤10〜50重量%を含有する熱硬化性樹
脂からなる耐摩耗層を有することを特徴とする、繊維強
化熱硬化性樹脂複合積層材を要旨とする。
【0012】好適態様にあっては、少なくとも前記繊維
強化層に使用した熱硬化性樹脂が、前述した縮合多環系
芳香族樹脂である。より好ましくは、前記繊維強化層に
使用した熱硬化性樹脂と前記耐摩耗層に使用した熱硬化
性樹脂がいずれも前述した縮合多環系芳香族樹脂であ
る。
【0013】
【作用】以下、本発明の構成をその作用と共に詳述す
る。本発明の複合積層材は、従来の積層材と同様の構成
の複数層の樹脂含浸繊維強化層 (以下、強化層という)
を積層した積層材の表面の少なくとも一部に、樹脂中に
繊維と固体潤滑剤とを含有させた耐摩耗層が形成されて
いる点に特徴がある。強化層は繊維が多いのに対し、耐
摩耗層は樹脂量が多い樹脂リッチ層である。この耐摩耗
層は潤滑性(摩擦摩耗特性)に優れ、摺動面として好適
な特性を備えている。本発明の別の特徴は、強化層と耐
摩耗層のいずれについても、そのマトリックス樹脂が熱
硬化性樹脂、好ましくは縮合多環系芳香族樹脂からなる
ことである。
【0014】縮合多環系芳香族樹脂は、縮合多環芳香族
化合物または縮合多環芳香族化合物と単環芳香族化合物
との混合物からなる原料物質を、少なくとも2個のヒド
ロキシメチル基またはハロメチル基を有する芳香族化合
物からなる架橋剤と、酸触媒の存在下で反応させること
により得られる樹脂である。
【0015】原料物質の縮合多環芳香族化合物として
は、ナフタレン、アセナフテン、フェナントレン、アン
トラセン、ピレンなどの縮合多環炭化水素類、ならびに
ナフトールおよびそのアルキル置換体等のヒドロキシ含
有誘導体が挙げられる。この縮合多環芳香族化合物に混
合して原料物質として使用しうる単環芳香族化合物とし
ては、フェノール、アルキルフェノール、レゾルシン等
のフェノール類やジフェニル、ジフェニルエーテル、ア
ルキルベンゼン等が挙げられる。
【0016】また、以上のような縮合多環または単環芳
香族化合物から誘導された2以上の芳香族単位がメチレ
ン基、フェニレン基またはキシリレン基等で連結されて
なる多核構造の芳香族化合物も多環または単環の原料物
質として使用できる。さらには、上記のような芳香族化
合物を主成分とする石炭系または石油系の重質油類、ピ
ッチ類も原料物質として使用可能である。
【0017】この原料物質と反応させる架橋剤は、少な
くとも2個のヒドロキシメチル基またはハロメチル基を
有する芳香族化合物、即ち、ベンゼン、キシレン、ナフ
タレン、アントラセン等の単環もしくは縮合多環芳香族
化合物またはそれらのアルキル誘導体等の炭化水素化合
物のポリ (ヒドロキシメチル) またはポリ (ハロメチ
ル) 置換誘導体である。ジヒドロキシメチルベンゼン
(キシリレングリコール)、ジヒドロキシメチルキシレ
ン、トリヒドロキシメチルベンゼン、ジヒドロキシメチ
ルナフタレン等のヒドロキシメチル化合物の使用が好ま
しい。
【0018】上記の原料物質と架橋剤とを酸触媒の存在
下に反応させる。好ましい酸触媒は、原料物質または架
橋剤の少なくとも一方と反応性であるか、または水不溶
性の、スルホン酸基含有触媒である。
【0019】反応性のスルホン酸基含有酸触媒として
は、架橋剤のヒドロキシメチル基またはハロメチル基と
反応し易い有機芳香族スルホン酸〔例、縮合多環芳香族
核 (ナフタレン核など) またはフェノール核を有する有
機スルホン酸、またはカルボキシル基、アミノ基、エポ
キシ基、不飽和炭化水素基等を有する有機芳香族スルホ
ン酸〕、ならびに原料芳香族化合物と反応するヒドロキ
シメチル基、ハロメチル基またはホルミル基を有する有
機芳香族スルホン酸〔例、ヒドロキシメチルベンゼンス
ルホン酸、クロロメチルベンゼンスルホン酸、ホルミル
ベンゼンスルホン酸、これらのナフタレン誘導体等〕が
使用できる。
【0020】水不溶性の有機スルホン酸基含有酸触媒と
しては、スチレン重合体をジビニルベンゼンで架橋させ
てからスルホン化したポリスチレンスルホン酸樹脂、フ
ェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等をアルデ
ヒドか少なくとも2個のヒドロキシメチル基もしくはハ
ロメチル基を有する芳香族化合物からなる架橋剤と縮合
させたフェノールスルホン酸樹脂、或いは縮合多環系芳
香族樹脂のスルホン化物等を挙げることができる。ま
た、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジドデシルベンゼ
ンスルホン酸などの疎水基を有する水不溶性の有機スル
ホン酸化合物も酸触媒として使用できる。
【0021】スルホン酸基含有酸触媒の使用量は、原料
物質の反応性、反応温度などにより異なるが、一般的に
は原料物質と架橋剤との混合物に対し0.2 重量%以上必
要で、好ましくは1〜20重量%である。架橋剤と被架橋
原料 (原料物質+酸触媒) の配合比は、モル比で0.7 〜
6、特に1〜3の範囲内が好ましい。反応温度は約50〜
200 ℃、好ましくは80〜180 ℃である。反応圧力は、通
常常圧ないし若干の加圧であるが、反応の結果生成する
縮合水を反応系から除去して反応効率を高めるために
は、減圧下で反応させることもできる。反応は、溶融状
態で行なうのが簡単であるが、適当な溶媒または分散媒
を用いて実施することもできる。
【0022】前記の反応の進行に伴って反応物の粘度が
上昇し、熱硬化性樹脂 (Bステージ樹脂) が得られる
が、さらにこれを加熱して反応を進めると、不溶不融性
の硬化体が生成する。従って、強化用繊維の含浸に用い
るには、Bステージの段階で温度を下げて反応を停止さ
せる。この段階の樹脂は未だ加熱溶融性を有している。
積層材のマトリックス樹脂として繊維の含浸に用いるに
は、70℃における粘度が10,000〜30,000 cpsの範囲内の
ものが好ましい。この状態の樹脂は 100〜350 ℃に加熱
することによって容易に熱硬化物となる。
【0023】本発明の積層材においては、前述したよう
に、少なくとも強化層に使用した熱硬化性樹脂が、より
好ましくは強化層と耐摩耗層の両方に使用した熱硬化性
樹脂が、上記の縮合多環系芳香族樹脂であることが好ま
しい。縮合多環系芳香族樹脂は、比較的安価であるにも
かかわらず、耐熱性に優れ、機械的性質も良好であるか
らである。
【0024】しかし、強化層と耐摩耗層にいずれについ
ても、熱硬化性樹脂として他の樹脂を使用することもで
きる。使用しうる他の熱硬化性樹脂としては、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、ポリイミ
ド樹脂が代表的であるが、ポリエーテルエーテルケトン
樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミドイミド樹
脂などの他の熱硬化性樹脂も使用できる。積層材の使用
時に要求される耐熱性やその他の性質に応じて、適当な
熱硬化性樹脂を選択すればよい。
【0025】本発明の積層材は、中間成形基材であるい
わゆるプリプレグ(強化用繊維に熱硬化性樹脂を含浸さ
せたもの)を積層成形することにより製造されるが、本
発明においては、積層材の本体をなす強化層の基材とな
るプリプレグと、表面の摺動面をなす耐摩耗層の基材と
なるプリプレグの、2種類のプリプレグを形成する。本
体となる強化層は、従来の積層材と同様に、繊維含有量
が多く、樹脂含浸量が少ないのに対し、摺動面となる耐
摩耗層は、繊維含有量が比較的少なく、繊維以外に固体
潤滑剤を含有する樹脂リッチ層である。
【0026】強化層と耐摩耗層を形成するためのプリプ
レグの製造は、溶剤法とホットメルト法のいずれの方法
でも実施できる。溶剤法は、樹脂を有機溶剤に溶解した
溶液(ワニス)を強化用繊維に含浸させ、加熱により脱
溶媒してプリプレグを得る方法である。ホットメルト法
は、少なくとも一方に加熱溶融した樹脂を塗工した2枚
の離型紙の間に強化用繊維を挟み、これを加熱ロールの
間に通して樹脂を溶融させ、繊維に含浸させる方法であ
る。
【0027】本体の強化層は、従来の積層材と同様に形
成すればよい。この強化層に用いる強化用繊維として
は、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維などの無機繊維、
芳香族ポリアミド繊維 (例、アラミド繊維) 、ポリイミ
ド繊維、ポリアミドイミド繊維、耐炎化繊維を含む有機
繊維、さらには炭化珪素繊維、炭化チタン繊維、ボロン
繊維、アルミナ繊維など、製品に求められる特性に応じ
て任意の無機または有機繊維を使用することができる。
強化層の強化用繊維として好適なガラス繊維には、Cガ
ラス(例、日東紡製)、ECRガラス(例、旭ファイバ
ーグラス製)などがある。強化用繊維の形態は、長繊維
フィラメントを一方向に引きそろえたロービング、クロ
スなどのシート状のもの、さらにはチョップドストラン
ドマットなど、高強度の積層体を形成することができる
ものであれば特に制限はない。
【0028】この強化用繊維に、上記の溶剤法またはホ
ットメルト法により熱硬化性樹脂を含浸させて強化層形
成用のプリプレグを作製する。樹脂含浸量は、強化用繊
維を一体に結合し、成形後にボイドやクラックのない積
層材を得るのに十分な程度であれば特に制限されない、
通常は乾燥後のプリプレグの重量に基づいて20〜60重量
%の範囲内が好ましい。樹脂が少なすぎると繊維が完全
に結合されず、多すぎると強度が低下する。
【0029】積層材表面の少なくとも一部に形成され
る、摺動面として機能する樹脂リッチの繊維および潤滑
剤含有耐摩耗層の形成方法について次に説明する。
【0030】耐摩耗層に用いる強化用繊維としては、ガ
ラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊
維、カイノール繊維 (日本カイノール社製品) などを含
む積層材の製造に利用しうる任意の無機または有機繊維
を使用することができる。最も一般的にはガラス繊維で
ある。繊維の形態としては、繊維含有量が比較的少ない
ことから、嵩高であるサーフェスマット、ペーパー或い
はチョップドストランドマットなどが好ましい。
【0031】耐摩耗層に配合する固体潤滑剤としては、
黒鉛、二硫化モリブデン、フッ素樹脂(PTFE)、炭
化珪素(SiC)、硫酸バリウム、液晶ポリマー(例、
住友化学製エコノール101)、芳香族ポリアミド樹脂等の
粉末状またはウィスカー状のものが挙げられる。固体潤
滑剤の平均粒径 (ウィスカー状の場合には平均径) は0.
1〜20μmのものが好ましい。これらの固体潤滑剤は、
1種もしくは2種以上を使用することができる。
【0032】固体潤滑剤の熱硬化性樹脂への配合は、溶
液法でプリプレグを製造する場合には、樹脂ワニスに通
常の攪拌で潤滑剤を混合することで簡単に実施できる。
ホットメルト法の場合には、単味の溶融樹脂にロール混
練などで潤滑剤を配合すればよい。いずれにしても、潤
滑剤が樹脂中に均一に分散するように配合を行う。
【0033】耐摩耗層の形成に用いるプリプレグの作製
は、溶液法の場合、潤滑剤を混合した熱硬化性樹脂のワ
ニスを、例えばガラス繊維などの強化用繊維のサーフェ
スマット基材に含浸させた後、乾燥させて溶媒を除去
し、サーフェスマットのプリプレグを作製することによ
り実施できる。ホットメルト法の場合も、溶融樹脂に上
記のように固体潤滑剤を予め配合しておく点を除いて、
従来と同様にプリプレグを作製できる。
【0034】耐摩耗層の強化用繊維の含有量は1〜30重
量%、好ましくは3〜15重量%である。繊維含有量が1
重量%未満では、耐摩耗層の強度、耐衝撃性が低下し、
摺動面の欠け等が発生し易くなる。一方、繊維含有量が
30重量%を超えると、耐摩耗性が低下するばかりでな
く、繊維によって相手材を損傷させ易くなる。
【0035】耐摩耗層の固体潤滑剤の含有量は10〜50重
量%、好ましくは20〜40重量%である。潤滑剤配合量が
10重量%未満では摩擦摩耗特性の改善効果が小さく、50
重量%を超えると成形が難しくなるばかりか、耐摩耗層
の強度も低下する。
【0036】上記のように、繊維含有量の多い強化層プ
リプレグ (例、クロスプリプレグ)と、樹脂含有量が多
く、潤滑剤を含有する耐摩耗層プリプレグ (例、サーフ
ェスマットプリプレグ) を別個に作製した後、これらを
所定枚数積層して、加圧成形することにより、強化層と
耐摩耗層を同時に成形して、本発明の複合積層材を得る
ことができる。例えば、板状の複合積層材 (積層板) の
場合には、積層した強化層プリプレグの片側または両側
の表面に耐摩耗層プリプレグを所定枚数積層し、圧縮成
形すればよい。管状の複合積層材 (積層管) の場合に
は、ロール巻き成形、シートワインディング成形、テー
プワインディング成形などが適用できる。耐摩耗層は管
の内面と外面のいずれか、或いは内外両面に設けること
ができる。強化層を先に成形してから、耐摩耗層を成形
することも可能であるが、上記のように同時に成形する
方が、作業効率の面からも、また層間接着強度の面から
も好ましい。
【0037】本発明の複合積層材における耐摩耗層と強
化層の肉厚構成は、用途によっても異なるが、耐摩耗層
が全肉厚の1/10〜1/2であることが好ましい。得ら
れた積層材は、最後に 180〜230 ℃の温度に4〜12時間
加熱することによりポストキュア (後硬化) させること
が好ましい。この熱処理により架橋がさらに進み、積層
材の耐熱性および機械的特性が著しく向上する。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。実施例において、部および%は、特に指定の
ない限り、重量部および重量%である。
【0039】実施例1 縮合多環芳香族化合物としてナフタレン(NAP) を100
部、架橋剤としてパラキシレングリコール(PXG) を173
部(PXG/NAPモル比 1.6) 、酸触媒として架橋剤のヒドロ
キシメチル基と反応性のあるβ−ナフタレンスルホン酸
8.3部からなる混合物を、110 ℃で3時間加熱・攪拌す
ることにより付加縮合反応させて、Bステージ状態の縮
合多環系芳香族樹脂を得た。この樹脂は外観が褐色透明
であり、70℃における溶融粘度が16,500 cps、数平均分
子量が580 であった。
【0040】この縮合多環系芳香族樹脂を100 部をテト
ラヒドロフラン(THF) 70%とジオキサン30%の混合溶媒
100 部に溶解させ、常温における粘度が100 cps の樹脂
ワニスを調製した。
【0041】この縮合多環系芳香族樹脂のワニスにCガ
ラスクロス (平織り、210 g/m2、厚み0.25 mm)を通過さ
せることにより、ガラス繊維に樹脂を含浸させた。その
後、ガラスクロスを60℃で1時間乾燥して溶媒を除去
し、樹脂含有量39%のガラスクロスプリプレグを作製し
た。
【0042】別の上記樹脂ワニス100 部に潤滑剤として
黒鉛粉末 (ロンザグラファイト、KS6、平均粒径6μ
m) 25部を配合し、均一に分散するよう十分に混合
した。この黒鉛配合樹脂ワニス中にCガラス繊維のサー
フェスマット (30 g/m2)を浸漬し、引き上げた後、60℃
で1時間乾燥して溶媒を除去し、黒鉛含有サーフェスマ
ットプリプレグを作製した。このプリプレグ中の黒鉛と
樹脂を合わせた含有量は96%であった。従って、プリプ
レグ中の繊維含有量は4%、潤滑剤 (黒鉛) 含有量は32
%であり、樹脂含有量が残り64%の樹脂リッチのプリプ
レグであった。
【0043】このようにして得たクロスプリプレグおよ
びサーフェスマットプリプレグを、成形後の耐摩耗層の
厚みが5mm、強化層の厚みが10 mm となる枚数だけそれ
ぞれ積層して重ね合わせ (耐摩耗層は片面のみ) 、120
℃で20分間予熱した後、ホットプレスにより100 kgf/cm
2 の圧力下、190 ℃で60分間加圧加熱成形した。さらに
オーブン中にて210 ℃で5時間、230 ℃で5時間のポス
トキュアを行い、複合積層板を得た。得られた積層板は
ボイド、クラック等はなく、成形性も良好であった。
【0044】この複合積層板の肉厚中央部分から厚さ5
mmの曲げ試験片を採取し、室温および250 ℃で曲げ強度
を測定した。250 ℃で100 時間熱エージングした後の曲
げ強度も同様に測定し、耐熱性を評価した。
【0045】摩擦摩耗特性の評価は、耐摩耗層を摺動面
として、ピン・オン・ディスク試験により行った。試験
条件は、滑り速度7m/秒、荷重10 kgf/cm2、相手材は
S45C(炭素鋼)である。
【0046】試験結果を表1に示す。表1から分かるよ
うに、この積層板は耐熱性に優れ、250 ℃で高強度を保
持し、熱エージング後も全く強度低下が認められなかっ
た。また、この積層板は摩擦摩耗特性にも優れていた。
【0047】実施例2 実施例1と同様の方法で縮合多環系芳香族樹脂のワニス
を調製し、この樹脂ワニス100 部に、固体潤滑剤として
実施例1で用いた黒鉛粉末16.5部とPTFE粉末(ダイ
キン工業製、ルブロンL-2 、平均粒径5μm) 16.5部を
配合し、これらの粉末が均一に分散するよう十分に攪拌
した。この黒鉛/PTFE配合樹脂ワニスを用いて、実
施例1と同様の方法でサーフェスマットプリプレグを作
製した。得られたプリプレグ中の潤滑剤 (黒鉛+PTF
E) 含有量および繊維含有量は実施例1と同じであっ
た。
【0048】この黒鉛/PTFE含有サーフェスマット
プリプレグと、実施例1と同じ方法で作製したガラスク
ロスプリプレグとを用いて、実施例1と同様に複合積層
板の作製を行った。この積層板の耐熱性および摩擦摩耗
特性を実施例1と同様の方法で評価したところ、表1に
示すように、耐熱性および摩擦摩耗特性のいずれも優れ
ていた。
【0049】実施例3 エポキシ当量約460 のビスフェノールA型エポキシ樹脂
100 部、ジシアンジアミド4部、およびベンジルジメチ
ルアミン0.2 部をジメチルホルムアミド20部とメチルエ
チルケトン60部との混合溶媒に溶解・混合して、ワニス
を調製した。このエポキシ樹脂ワニスから、実施例1と
同様の方法でCガラスクロスプリプレグを作製した。こ
のプリプレグの樹脂含有量は38%であった。
【0050】別に、上記の樹脂ワニス100 部に実施例1
で用いた黒鉛粉末25部を配合し、均一に分散させた樹脂
液を使用して、実施例1と同様の方法でCガラス繊維の
サーフェスマットプリプレグを作製した。このプリプレ
グ中の黒鉛と樹脂を合わせた含有量は96%であった。従
って、プリプレグ中の繊維含有量は4%、潤滑剤 (黒
鉛) 含有量は約30%、樹脂含有量が残り約64%であっ
た。
【0051】このようにして得たクロスプリプレグおよ
びサーフェスマットプリプレグを、成形後の耐摩耗層の
厚みが5mm、強化層の厚みが10 mm となる枚数だけそれ
ぞれ積層して重ね合わせ (耐摩耗層は片面のみ) 、ホッ
トプレスにより20 kgf/cm2の圧力下、180 ℃で60分間加
圧加熱成形した。さらにオーブン中で180 ℃において1
時間ポストキュアを行い、複合積層板を得た。
【0052】この積層板の耐熱性および摩擦摩耗特性を
実施例1と同様の方法で評価したところ、表1に示すよ
うに、マトリックス樹脂がエポキシ樹脂であるため耐熱
強度は低かったが、摩擦摩耗特性は優れていた。後述す
る比較例4と比べると分かるように、耐摩耗層を設ける
ことにより、摩擦摩耗特性が著しく改善された。
【0053】比較例1 実施例1と同様の方法で縮合多環系芳香族樹脂のワニス
を調製し、この樹脂ワニスに実施例1で用いたCガラス
クロスを通過させることにより、ガラス繊維に樹脂を含
浸させた。その後、60℃で1時間乾燥させて溶媒を除去
し、樹脂含有量39%、繊維含有量61%のCガラスクロス
プリプレグを作製した。
【0054】このガラスクロスプリプレグを成形後の厚
みが15 mm となる枚数だけ積層し、実施例1と同じ方法
および条件で成形とポストキュアを行って、積層板を得
た。得られた積層板はボイド、クラック等はなく、成形
性も良好であった。
【0055】この積層板の耐熱性および摩擦摩耗特性を
実施例1と同様の方法で評価したところ、表1に示すよ
うに、耐熱性は優れていたが、摩擦摩耗特性が悪く、特
に摩擦係数が高かった。
【0056】比較例2 実施例1と同様の方法で縮合多環系芳香族樹脂のワニス
を調製し、この樹脂ワニス100 部に潤滑剤として黒鉛粉
末 (ロンザグラファイト、KS6、平均粒径6μm) 25部
を配合し、均一に分散するよう十分に混合した。この黒
鉛配合樹脂ワニス中にCガラス繊維のサーフェスマット
(30 g/m2)を浸漬し、引き上げた後、60℃で1時間乾燥
して溶媒を除去し、黒鉛含有サーフェスマットプリプレ
グを作製した。このプリプレグ中の黒鉛と樹脂を合わせ
た含有量は96%であり、プリプレグ中の繊維含有量は4
%、潤滑剤 (黒鉛) 含有量は32%で、樹脂含有量が残り
64%であった。
【0057】この樹脂リッチの潤滑剤含有サーフェスマ
ットプリプレグを、成形後の厚みが15 mm となる枚数だ
け積層し、実施例1と同じ方法および条件で成形とポス
トキュアを行って、積層板を得た。得られた積層板はボ
イド、クラック等はなく、成形性も良好であった。
【0058】この積層板の耐熱性および摩擦摩耗特性を
実施例1と同様の方法で評価したところ、表1に示すよ
うに、摩擦摩耗特性は優れており、250 ℃での曲げ強度
保持率も高かったが、曲げ強度の絶対値が低く、実用強
度を有していなかった。
【0059】比較例3 実施例1と同様の方法で黒鉛粉末を配合した縮合多環系
芳香族樹脂のワニスを調製した。この黒鉛配合樹脂ワニ
ス中に、実施例1で使用したのと同じCガラスクロス
(平織り、210 g/m2、厚み0.25 mm)を通過させることに
より、ガラス繊維に黒鉛配合樹脂を含浸させ、その後60
℃で1時間乾燥して溶媒を除去し、黒鉛含有ガラスクロ
スプリプレグを作製した。このプリプレグ中の黒鉛と樹
脂を合わせた含有量は45%であり、プリプレグ中の繊維
含有量は55%、潤滑剤 (黒鉛) 含有量は15%で、樹脂含
有量が残り30%であった。
【0060】このガラスクロスプリプレグを、成形後の
厚みが15 mm となる枚数だけ積層し、実施例1と同じ方
法および条件で成形とポストキュアを行って、積層板を
得た。得られた積層板はボイド、クラック等はなく、成
形性も良好であった。
【0061】この積層板の耐熱性および摩擦摩耗特性を
実施例1と同様の方法で評価したところ、表1に示すよ
うに、耐熱性は優れていた。摩擦摩耗特性は、比較例1
に比べれば改善効果は認められるものの、実施例1に比
べると悪く、特に比摩耗量が多かった。
【0062】比較例4 実施例3と同様の方法で、エポキシ樹脂を含浸させたC
ガラスクロスのプリプレグを作製した。このプリプレグ
の樹脂含有量は38%であった。このガラスクロスプリプ
レグを成形後の厚みが15 mm となる枚数だけ積層し、実
施例3と同じ方法および条件で成形とポストキュアを行
って、積層板を得た。得られた積層板はボイド、クラッ
ク等はなく、成形性も良好であった。
【0063】この積層板の耐熱性および摩擦摩耗特性を
実施例1と同様の方法で評価したところ、表1に示すよ
うに、耐熱性、摩擦摩耗特性のいずれにも劣っていた。
【0064】
【表1】
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性に優れた熱硬化
性樹脂をマトリックス樹脂とし、摺動面となる表面に適
正量の固体潤滑剤と繊維を含有する樹脂リッチの耐摩耗
層を形成することにより、耐熱性、機械的強度、摺動性
の各特性に優れた積層材を比較的安価に提供することが
できる。この積層材は摩擦熱に耐えることが要求される
摺動部材として、また高温環境下で使用される摺動部材
として非常に好適であり、摺動部材の性能改善やコスト
低減に寄与する技術である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数層の熱硬化性樹脂含浸繊維強化層を
    積層してなる積層材であって、その表面の少なくとも一
    部に、無機または有機繊維1〜30重量%および固体潤滑
    剤10〜50重量%を含有する熱硬化性樹脂からなる耐摩耗
    層を有することを特徴とする、繊維強化熱硬化性樹脂複
    合積層材。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記繊維強化層に使用した熱
    硬化性樹脂が、縮合多環芳香族化合物または縮合多環芳
    香族化合物と単環芳香族化合物との混合物からなる原料
    物質と、少なくとも2個のヒドロキシメチル基またはハ
    ロメチル基を有する芳香族化合物からなる架橋剤とを酸
    触媒の存在下で反応させて得た縮合多環系芳香族樹脂で
    あることを特徴とする、請求項1記載の繊維強化熱硬化
    性樹脂複合積層材。
JP31352192A 1992-11-24 1992-11-24 繊維強化熱硬化性樹脂複合積層材 Withdrawn JPH06155651A (ja)

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