JPH0615534U - 歯ブラシ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポケットに入れて持ち運ぶ際の紛失を防止
し、かつ使用の際に迅速に取り出すことができる、非常
に便利な歯ブラシを提供することを目的とする。 【構成】 柄の一方の端部に設けられた、歯を磨くため
の歯磨きブラシ部と、この歯磨きブラシ部を被うように
着脱自在に取り付けられるカバーとを備えた歯ブラシに
おいて、当該歯ブラシをポケットに止めるためのポケッ
トクリップを設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、外出時にポケットに入れて携帯できるようにした歯ブラシに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、健康に対する意識が高まっており、たとえば、食事のたびに歯を磨くこ とを習慣とする人が増えてきている。そのような習慣をもつ人にとっては、外出 時に食事をするときにも歯を磨けることが望ましい。そのような要望に応えるた めの従来の歯ブラシとして、柄の端部に設けられたブラシ部にキャップを取り付 けたものが知られている。この歯ブラシは、持運び時にはキャップをブラシ部に 取り付けておき、使用時にキャップを取り外すことによって、外出時にも衛生的 に使用することができる。

【０００３】 また、従来の歯ブラシとして、歯そのものを磨くために用いられる通常の歯ブ ラシ（以下、「歯磨きブラシ」という）の他に、専ら歯と歯の間を清掃するため に用いられる歯間ブラシが知られている。この歯間ブラシは、柄の一端の支持体 に取り付けた細長い針金状の芯材と、この芯材のまわりに取り付けられた多数の 毛とによって構成されており、この毛を歯と歯の間に差し込んで上下に動かすこ とによって、歯の間に挟まった食物片や歯垢が取り除くことができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述した従来のキャップ付きの歯ブラシは、ポケットに入れて持ち運 ぶ場合、ポケットの中に単に収納されるだけであるので、ポケットの中で遊んだ 状態となってしまう。このため、たとえば、歯ブラシをポケットの中に他の物と 一緒に入れた場合には、他の物に紛れてしまい、取り出す際に探すのに時間がか かったり、他の物を取り出す時に、それと一緒にポケットから出てしまい紛失の 原因になるなど、取扱い上、不便であるという問題があった。また、歯磨きブラ シと歯間ブラシが互いに別体で構成されているので、外出時に両ブラシを使用し たいときは、歯ブラシを２本、ポケットに入れて持ち運び、それぞれ取り出して 使用しなければならず、上述した問題は一層顕著になる。

【０００５】 本考案は、このような問題点を解決するためになされたものであり、ポケット に入れて持ち運ぶ際の紛失を防止し、かつ使用の際に迅速に取り出すことができ る、非常に便利な歯ブラシを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案は、柄の一方の端部に設けられた、歯を磨く ための歯磨きブラシ部と、この歯磨きブラシ部を被うように着脱自在に取り付け られるカバーとを備えた歯ブラシにおいて、当該歯ブラシをポケットに止めるた めのポケットクリップを設けたものである。

【０００７】

【作用】

この歯ブラシは、ポケットクリップによって、ポケットに止めた状態で持ち運 べるので、持ち運ぶ際に紛失することがないとともに、使用の際には迅速に取り 出すことができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を、図面を参照して説明する。

【０００９】 図１〜図５は、本考案を適用した歯ブラシを示すものである。この歯ブラシ１ は、図１に示すように、柄２と、歯を磨くための歯磨きブラシ３と、歯と歯の間 を清掃するための歯間ブラシ４と、歯磨きブラシ３および歯間ブラシ４をそれぞ れカバーする歯磨きブラシ用キャップ５および歯間ブラシ用キャップ６とによっ て構成されている。

【００１０】 柄２は、たとえばプラスチックで作られた断面円形の棒状体で構成されている 。柄２の一端には、歯磨きブラシ３を取り付けるための取付け孔７が同心状に形 成されている。また、柄２の一端部は減径されて取付け部８となっており、この 取付け部８に歯磨きブラシ用キャップ５が嵌められるようになっている。一方、 柄２の他端部にも同様の、歯間ブラシ４を取り付けるための取付け孔９と、歯間 ブラシ用キャップ６を嵌めるための取付け部１０とが形成されている。なお、両 端部の取付け孔７、９同士および取付け部８、１０同士を、それぞれ互いにまっ たく同じ寸法とすることによって、歯磨きブラシ３と歯磨きブラシ用キャップ５ および歯間ブラシ４と歯間ブラシ用キャップ６を、柄２のいずれの端部にも取り 付けられるようにしてもよい。

【００１１】 歯磨きブラシ３は、プラスチックなどで作られたベース部材１１と、ベース部 材１１の先端部に植設された多数の毛１２によって構成されている。ベース部材 １１は、基端に挿入部１３を有し、この挿入部１３を柄２の取付け孔７に差し込 むことによって、歯磨きブラシ３が柄２に着脱自在に取り付けられるようになっ ている（図２参照）。また、ベース部材１１は、基端部から先端部までがほぼ円 形の断面、先端部が平らなほぼ矩形の断面を有し、円形の断面の部分は、基端部 の径が柄２の取付け部８の径とほぼ同じであるとともに、先端部に向かうにつれ て径が減少するようにテーパが付けられている。毛１２は、ベース部材１１の先 端部からほぼ直角に延びるように、先端部に植設されている。

【００１２】 一方、歯間ブラシ４は、例えばプラスチックで作られた支持体１４と、支持体 １４の一方の側に形成されたブラシ部１５を有している。支持体１４のブラシ部 １５と反対側には、歯磨きブラシ３の挿入部１３と同様の挿入部１８が形成され ており、この挿入部１８を柄２の取付け孔９に差し込むことによって、歯間ブラ シ４が柄２に着脱自在に取り付けられるようになっている（図２参照）。また、 支持体１４は、断面が円形であり、その径は、柄２の取付け部１０の径とほぼ等 しい。ブラシ部１５は、支持体１４から直線的に延びる針金状の芯材１６と、こ の芯材１６のまわりに取り付けられた多数の毛１７とから成る。この毛１７を歯 と歯の間に挿入して上下方向に動かすことによって、歯の間を清掃することがで きる。

【００１３】 歯磨きブラシ用キャップ５は、柄２と同様の材料、たとえばプラスチックで作 られており、一端が開口した円筒状の本体１９の開口端付近にポケットクリップ ２０が設けられ、本体１９の反対側端部には係合突部２１が形成されている。本 体１９の外径は柄２の本体部分の外径に等しく、内径は柄２の取付け部８の外径 とほぼ等しい。また、本体１９は、歯磨きブラシ３の全体を被うのに十分な長さ を有している。その結果、歯磨きブラシ用キャップ５は、柄２に取り付けられた 歯磨き用ブラシ３を被うようにして、柄２の取付け部８に嵌められる。ポケット クリップ２０は、本体１９の開口端付近の外周面から外方に若干延び、その位置 から開口端縁をこえて長さ方向に延びており、その延びた端部付近の内側面に半 球状の突起２２を有している。また、係合突部２１は、柄２の取付け部１０と同 じ外径を有し、歯間ブラシ用キャップ６が取り付けられる。

【００１４】 歯間ブラシ用キャップ６は、ポケットクリップ２０をもたないこと以外は、歯 磨きブラシ用キャップ５とほぼ同様の構成であり、すなわち、柄２に取り付けら れた歯間ブラシ４を被うようにして柄２の取付け部１０に嵌められる本体２３と 、歯磨きブラシ用キャップ５を取り付けるための係合突部２４とから成る。

【００１５】 以上の構成の歯ブラシ１は、次のようにして使用される。

【００１６】 歯ブラシ１を使用しないときは、歯磨きブラシ３および歯間ブラシ４を、その 挿入部１３、１８を柄２の各々の取付け孔７、９に差し込むことによって、柄２ に取り付け、さらに歯磨きブラシ用キャップ５および歯間ブラシ用キャップ６を 各々の取付け部８、１０に嵌めておく（図３参照）。この状態では、２つのブラ シ３、４が各々のキャップ５、６によって完全にカバーされ保護されるので、持 運び時にブラシ３、４にごみやほこりが付着することはなく、ブラシ３、４を衛 生的に使用することができる。また、歯ブラシ１は、ポケットクリップ２０をも つので、たとえば背広の内ポケットに差し込んで持ち運ぶことができ、したがっ て、使用時にポケットから即座に取り出すことができる。この場合、柄２とポケ ットクリップ２０の突起２２との間にポケットのふたが弾性的に挟み込まれるの で、ポケットから他の物を取り出すときに、それと一緒に歯ブラシ１がポケット から外れて紛失することもない。さらに、前述したように、キャップ５、６の外 径を柄２の外径と等しくすれば、歯ブラシ１は、キャップ５、６の係合突部２１ 、２４の部分を除いて一直線となり、全体としてペンシル状で非常にスマートに なる。

【００１７】 次いで、取り出した歯ブラシ１から歯磨きブラシ用キャップ５を外して歯間ブ ラシ用キャップ６に取り付ければ、歯ブラシ１は、図４に示す状態になり、通常 の歯磨きブラシと同じ感覚で、歯磨きブラシとして使用することができる。歯ブ ラシ１を歯間ブラシとして使用するときは、逆に、図５に示すように、歯間ブラ シ用キャップ６を外して歯磨きブラシ用キャップ５に取り付ければよい。

【００１８】 なお、本考案は、上述した実施例に限らず、種々の態様で実施することができ る。たとえば、実施例では、歯ブラシ１の他端部に歯間ブラシ３を設けているが 、この歯間ブラシ３を省略してもよいことはもちろんである。また、歯間ブラシ ３を設ける場合、通常は、歯間ブラシ４よりも歯磨きブラシ３の方が半径方向の 寸法が大きいので、これに応じて、柄２の歯磨きブラシ３を取り付ける側の端部 の径を、歯間ブラシ４を取り付ける側の端部の径よりも大きくし、両端部の間に テーパを付けてもよい。さらに、実施例に示したように、両ブラシ３、４を柄２ に着脱自在に取り付けるようにすれば、両ブラシ３、４を使い捨てにして使用で き、便利であるが、ブラシ３、４を柄２と一体的に構成して、歯ブラシ１全体を 使い捨てにすることももちろん可能である。

【００１９】 また、上述した実施例では、柄２の各端部に固定されたブラシ３、４を各々の 取外し自在のキャップ５、６でカバーするようにしているが、このカバーを他の 形式とすることもできる。たとえば、柄２の両端部または一端部を中空にし、そ の中にブラシ３、４の双方または一方を収容して、柄２自体にカバーの機能をも たせ、適当なばねなどの付勢手段とストッパとによって、ブラシ３、４を柄２に 対していわゆるノック式で出没させるようにしてもよい。

【００２０】

【考案の効果】

以上詳述したように、ポケットに入れて持ち運ぶ際の紛失を防止し、かつ使用 の際に迅速に取り出すことができ、いわばペンシル感覚で非常に手軽で便利に使 用できるなどの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した歯ブラシの分解側面図であ
る。

【図２】図１の歯ブラシを、２つのブラシを取り付けた
状態で示す側面図である。

【図３】図１の歯ブラシを、さらに２つのキャップを取
り付けた状態で示す側面図である。

【図４】図１の歯ブラシを、歯磨きブラシとして使用す
る状態で示す側面図である。

【図５】図１の歯ブラシを、歯間ブラシとして使用する
状態で示す側面図である。

【符号の説明】

１ 歯ブラシ ２ 柄 ３ 歯磨きブラシ ５ 歯磨きブラシ用キャップ ２０ ポケットクリップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 柄の一方の端部に設けられた、歯を磨く
   ための歯磨きブラシ部と、この歯磨きブラシ部を被うよ
   うに着脱自在に取り付けられるカバーとを備えた歯ブラ
   シにおいて、当該歯ブラシをポケットに止めるためのポ
   ケットクリップを設けたことを特徴とする歯ブラシ。