JPH06155214A - 静電保持装置 - Google Patents

静電保持装置

Info

Publication number
JPH06155214A
JPH06155214A JP33665892A JP33665892A JPH06155214A JP H06155214 A JPH06155214 A JP H06155214A JP 33665892 A JP33665892 A JP 33665892A JP 33665892 A JP33665892 A JP 33665892A JP H06155214 A JPH06155214 A JP H06155214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrodes
holding device
adsorbed
power supply
switching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33665892A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Kasahara
敬次 笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Abisare Co Ltd
Original Assignee
Abisare Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Abisare Co Ltd filed Critical Abisare Co Ltd
Priority to JP33665892A priority Critical patent/JPH06155214A/ja
Publication of JPH06155214A publication Critical patent/JPH06155214A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Jigs For Machine Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、長時間にわたり被吸着物
を吸着する場合の吸引力の低下を防止し得て、被吸着物
を長時間にわたり安定して保持し得る静電吸着装置を実
現することにある。 【構成】 この目的を達成するために、この発明は、絶
縁基層と導通により夫々正負の電荷を付与される一組の
電極とこの一組の電極により誘電されて静電的な吸引力
により被吸着物を吸着する吸着層とを順次に積層した吸
着板を設け、前記一組の電極に直流電源を供給して前記
吸着層に静電的な吸引力を生じさせる電源部を設けた静
電保持装置において、前記一組の電極に直流電源を供給
して前記吸着層に静電的な吸引力を生じさせている際に
切換条件が成立する場合には一旦非導通状態を経て前記
一組の電極に夫々正負逆の電荷を付与する導通状態とす
べく直流電源を切換える切換手段を設けたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は静電保持装置に係り、
特に長時間にわたり被吸着物を吸着する場合の吸引力の
低下を防止し得て、被吸着物を長時間にわたり安定して
保持し得る静電保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】静電気のクーロン力を利用して被吸着物
を吸着保持する静電保持装置は、絶縁基層と一組の電極
と吸着層とを順次に積層した吸着板を設け、前記一組の
電極に直流電源を供給して前記吸着層に静電的な吸引力
を生じさせる電源部を設けている。静電保持装置は、電
源部により吸着板の一組の電極に直流電源を供給し、こ
の導通により前記一組の電極に夫々正負の電荷を付与し
てし吸着板を誘電し、この吸着板の静電的な吸引力によ
り被吸着物を吸着して保持する。
【0003】このような静電保持装置としては、特公昭
47−39392号公報や、特開昭62−153034
号公報に開示されるものがある。
【0004】特公昭47−39392号公報に開示の静
電保持装置は、ロータリースイッチによって、紙を吸着
する際には一時的に逆の極性とした後に吸着時の極性の
導通状態なるように切換え、紙を剥脱する際には一時的
に逆の極性とした後に非導通状態となるように切換える
ものである。
【0005】特開昭62−153034号公報に開示の
静電保持装置は、切換スイッチによって、紙等のシート
を吸着する際には一時的に交流電圧を印可した後に吸着
時の極性の導通状態なるように切換え、シートを剥脱す
る際には一時的に交流電圧を印可した後に非導通状態と
なるように切換えるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の静電
保持装置には、長時間にわたり被吸着物を吸着して保持
するものがある。このような場合に、静電保持装置は、
一組の電極に直流電源を継続して供給している。
【0007】ところが、静電保持装置は、長時間にわた
り被吸着物を吸着保持すべく一組の電極に直流電源を供
給すると、吸着板に吸着保持された被吸着物が帯電して
しまい、吸着板による静電的な吸引力を低下させる問題
がある。
【0008】このため、従来の静電保持装置は、長時間
にわたり被吸着物を吸着する場合に、吸引力が低下して
被吸着物を保持し得なくなり、被吸着物を長時間にわた
り安定して保持し得ない不都合があった。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、このような不都
合を解消すべく、この発明は、絶縁基層と導通により夫
々正負の電荷を付与される一組の電極とこの一組の電極
により誘電されて静電的な吸引力により被吸着物を吸着
する吸着層とを順次に積層した吸着板を設け、前記一組
の電極に直流電源を供給して前記吸着層に静電的な吸引
力を生じさせる電源部を設けた静電保持装置において、
前記一組の電極に直流電源を供給して前記吸着層に静電
的な吸引力を生じさせている際に切換条件が成立する場
合には一旦非導通状態を経て前記一組の電極に夫々正負
逆の電荷を付与する導通状態とすべく直流電源を切換え
る切換手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
【作用】この発明の構成によれば、切換手段は、吸着板
の一組の電極に直流電源を供給して吸着層に静電的な吸
引力を生じさせている際に、切換条件が成立する場合に
は、一旦非導通状態を経て前記一組の電極に夫々正負逆
の電荷を付与する導通状態とすべく直流電源を切換え
る。
【0011】これにより、静電保持装置は、一旦非導通
状態を経て前記一組の電極に夫々正負逆の電荷を付与す
ることにより、長時間にわたり被吸着物を吸着保持すべ
く一組の電極に直流電源を供給する場合に、吸着板に吸
着保持された被吸着物の電荷を打ち消して帯電を防止す
ることができる。また、静電保持装置は、直流電源の切
換えにより各電極と被吸着物との間に新たに静電的な吸
引力を作用させ、この新たに生じた吸引力により被吸着
物を吸着層に吸着して保持することができる。
【0012】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を説明
する。
【0013】図1〜図3は、この発明を第1実施例を示
すものである。図1・図2において、2は静電保持装置
である。静電保持装置2は、図2に示す如く、絶縁基層
4と、導通により夫々正負の電荷を付与される一組の電
極6・8と、この一組の電極6・8により誘電されて静
電的な吸引力により被吸着物18を吸着する吸着層10
と、を順次に積層した吸着板12を設けている。また、
静電保持装置2は、前記一組の電極6・8に直流電源を
供給して前記吸着層10に静電的な吸引力を生じさせる
電源部14を設けている。電源部14は、電路16によ
り一組の電極6・8に接続されている。
【0014】前記静電保持装置2は、電源部14から吸
着板12の一組の電極6・8に直流電源を供給して導通
し、夫々正負の電荷を付与すると、吸着板12の吸着層
10が誘電される。静電保持装置2は、図1に示す如
く、被吸着物18を吸着層10に接触させると、この被
吸着物18の各電極6・8と対向する部位に、夫々静電
誘導により各電極6・8の電荷の極性と異なる極性の電
荷が生じる。
【0015】これにより、静電保持装置2は、各電極6
・8の電荷と被吸着物18に生じた電荷との間に静電的
な吸引力が作用し、被吸着物18を吸着層10の表面に
吸着して保持する。
【0016】このような静電保持装置2において、電極
6・8と電源部14との間の電路16には、切換手段と
して切換回路20を設けている。切換回路20は、一組
の電極6・8に直流電源を供給して吸着層10に静電的
な吸引力を生じさせている際に、切換条件が成立する場
合には、一旦非導通状態を経て一組の電極6・8に夫々
正負逆の電荷を付与する導通状態とすべく電源部14の
供給する直流電源を切換える。
【0017】この第1実施例においては、タイマ部22
と判断部24と切換部26とから構成される切換回路2
0を設けている。
【0018】切換回路20のタイマ部22は、図3に示
す如く、電源部14の直流電源の供給による導通開始か
らの時間tを計時する。前記判断部24は、タイマ部2
2の計時する時間tが所定時間t1を越えたこと、の切
換条件が成立する否かを判断し、切換条件が成立する場
合に切換部26を切換動作させる。
【0019】前記切換部26は、判断部24により切換
動作され、一組の電極6・8への直流電源の供給を停止
して一旦非導通状態とすべく電路16を遮断し、直流電
源の極性を反転して一組の電極6・8に夫々正負逆の電
荷を付与する導通状態とすべく電路16を切換える。
【0020】次に第1実施例の作用を説明する。
【0021】静電保持装置2は、電源部14から吸着板
12の一組の電極6・8に直流電源を供給して導通し、
夫々正負の電荷を付与することにより、吸着板12の吸
着層10を誘電する。静電保持装置2は、誘電された吸
着層10に被吸着物18を接触させると、各電極6・8
の電荷と被吸着物18に生じた異なる極性の電荷との間
に静電的な吸引力が作用し、被吸着物18を吸着層10
に吸着して保持する。
【0022】前記電源部14により供給される直流電源
の電流値は、図3に示す如く、導通開始直後に最高値ま
で立ち上がった後に所定値まで下がり、その後に漸次減
少する。切換回路20は、直流電源を供給して吸着層1
0に静電的な吸引力を生じさせている際に、導通開始時
からの時間tを計時して導通状態を切換える。
【0023】切換回路20は、一組の電極6・8に直流
電源を供給して吸着層10に静電的な吸引力を生じさせ
て被吸着物18を保持している際に、タイマ部22によ
り直流電源の供給による導通開始からの時間tを計時す
る。
【0024】判断部24は、タイマ部22の計時する時
間tが所定時間t1を越えたこと、の切換条件が成立す
る場合に、切換部26を切換動作させる。切換部26
は、タイマ部22の計時する時間tが所定時間t1を越
えると、一組の電極6・8への直流電源の供給を停止し
て一旦非導通状態とすべく電路16を遮断してから、一
組の電極6・8に夫々正負逆の電荷を付与する導通状態
とすべく電路16を切換える。
【0025】これにより、静電保持装置2は、電極6・
8に供給される直流電源の極性を反転して導通し、各電
極6・8の電荷と被吸着物18の電荷との間に新たに静
電的な吸引力を作用させる。被吸着物18は、この新に
生じた吸引力により吸着層10に吸着して保持される。
【0026】その後に、切換回路20は、逆の極性の直
流電源を供給して吸着層10に新たに静電的な吸引力を
生じさせて被吸着物18を保持している際に、タイマ部
22により直流電源の供給による導通開始からの時間t
を計時し、判断部24により前記切換条件が成立する場
合に、切換部26により電極6・8への直流電源の供給
を停止して一旦非導通状態とすべく電路16を遮断して
から、電極6・8に夫々正負逆の電荷を付与する導通状
態とすべく電路16を切換える。
【0027】このように、静電保持装置2は、所定時間
t1毎に一旦非導通状態を経て直流電源の極性を反転し
て一組の電極6・8に夫々正負逆の極性の電荷を付与す
る導通状態とすることにより、長時間にわたり被吸着物
18を吸着保持すべく一組の電極6・8に直流電源を供
給する場合に、吸着板12に吸着保持された被吸着物1
8の電荷を打ち消して帯電を防止することができる。
【0028】また、静電保持装置2は、所定時間t1毎
の直流電源の極性の切換えにより各電極6・8と被吸着
物18との間に新たに静電的な吸引力を作用させ、この
新たに生じた吸引力により被吸着物18を吸着層10に
吸着して保持することができる。
【0029】このため、静電保持装置2は、長時間にわ
たり被吸着物18を吸着保持する場合に、被吸着物18
の帯電による吸引力の低下を防止することができ、しか
も、静電保持装置2は、新たに生じた吸引力により被吸
着物18を長時間にわたり安定して保持することができ
る。
【0030】図4は、この発明の第2実施例を示すもの
である。
【0031】第2実施例において、タイマ部22と判断
部24と切換部26とから構成される切換回路20のタ
イマ部22は、電源部14の直流電源の供給による導通
開始からの時間tを計時する。前記判断部24は、タイ
マ部22の計時する時間tが所定時間t1を越えたこ
と、の切換条件が成立するか否かを判断し、切換条件が
成立する場合に切換部26を切換動作させる。
【0032】前記切換部26は、判断部24により切換
動作され、一組の電極6・8への直流電源の供給を停止
して一旦非導通状態とすべく電路16を遮断してから、
直流電源の極性を反転して一組の電極6・8に夫々正負
逆の電荷を付与する導通状態とすべく電路16を切換え
る。次いで、切換部26は、一組の電極6・8への直流
電源の供給を停止して一旦非導通状態とすべく電路16
を遮断してから、直流電源の極性を反転して一組の電極
6・8に夫々正負逆の電荷を付与する導通状態とすべく
電路16を切換える。
【0033】その後に、切換回路20は、直流電源を供
給して吸着層10に新たに静電的な吸引力を生じさせて
被吸着物18を保持している際に、タイマ部22により
直流電源の供給による導通開始からの時間tを計時し、
判断部24により前記切換条件が成立する場合に、一旦
非導通状態とすべく電路16を遮断してから直流電源の
極性を反転して正負逆の電荷を付与する導通状態とすべ
く電路16を切換え、次いで、一旦非導通状態とすべく
電路16を遮断してから直流電源の極性を反転して正負
逆の電荷を付与する導通状態とすべく電路16を切換え
る。
【0034】したがって、静電保持装置2は、所定時間
t1毎に一旦非導通状態を経て直流電源の極性を一時的
に反転して一組の電極6・8に夫々正負逆の極性の電荷
を付与した後に、一旦非導通状態を経て直流電源の極性
をさらに反転して一組の電極6・8に夫々正負逆の極性
の電荷を付与する導通状態とすることにより、長時間に
わたり被吸着物18を吸着保持すべく一組の電極6・8
に直流電源を供給する場合に、吸着板12に吸着保持さ
れた被吸着物18の電荷を打ち消して帯電を防止するこ
とができる。
【0035】また、静電保持装置2は、所定時間t1毎
の直流電源の極性の切換えにより各電極6・8と被吸着
物18との間に新たに静電的な吸引力を作用させ、この
新たに生じた吸引力により被吸着物18を吸着層10に
吸着して保持することができる。
【0036】これにより、第2実施例によれば、静電保
持装置2は、長時間にわたり被吸着物18を吸着保持す
る場合に、被吸着物18の帯電による吸引力の低下を防
止することができ、しかも、静電保持装置2は、新たに
生じた吸引力により被吸着物18を長時間にわたり安定
して保持することができる。
【0037】図5・図6は、この発明の第3実施例を示
すものである。
【0038】図において、102は静電保持装置、10
4は絶縁基層、106・108は一組の電極、110は
吸着層、112は吸着板、114は電源部、116は電
路、118は被吸着物である。静電保持装置102は、
電源部114から吸着板112の一組の電極106・1
08に直流電源を供給して導通し、夫々正負の電荷を付
与して吸着板112の吸着層110を誘電し、各電極1
06・108の電荷と被吸着物118に生じた逆の極性
の電荷との間に静電的な吸引力を作用させ、被吸着物1
18を吸着層110の表面に吸着して保持する。
【0039】このような静電保持装置102において、
電極106・108と電源部114との間の電路116
には、切換手段として切換回路120を設けている。切
換回路120は、一組の電極106・108に直流電源
を供給して吸着層110に静電的な吸引力を生じさせて
いる際に、切換条件が成立する場合には、一旦非導通状
態を経て一組の電極106・108に夫々正負逆の電荷
を付与する導通状態とすべく電源部114の供給する直
流電源を切換える。
【0040】第3実施例においては、検出部122とタ
イマ部124と判断部126と切換部128とから構成
される切換回路120を設けている。
【0041】切換回路120の検出部122は、電源部
114の供給する直流電源の電流値Aを検出する。タイ
マ部124は、検出部122の検出する電流値Aが所定
電流値A1未満に低下してからの時間tを計時する。判
断部126は、検出部122の検出する電流値Aが所定
電流値A1未満に低下したこと、電流値Aが所定電流値
A1未満に低下してからのタイマ部124により計時さ
れる時間tが所定時間t1を越えていること、の切換条
件が成立するか否かを判断し、切換条件が成立する場合
に切換部128を切換動作させる。
【0042】前記切換部128は、判断部126により
切換動作され、一組の電極106・108への直流電源
の供給を停止して一旦非導通状態とすべく電路116を
遮断し、電極106・108に供給される直流電源の極
性を反転して夫々正負逆の電荷を付与する導通状態とす
べく電路116を切換える。
【0043】次に第3実施例の作用を説明する。
【0044】静電保持装置102は、電源部114から
吸着板112の一組の電極106・108に直流電源を
供給し、夫々正負の電荷を付与することにより、吸着板
112の吸着層110を誘電する。静電保持装置102
は、被吸着物108を吸着層110に接触させると、各
電極106・108の電荷と被吸着物118に生じた異
なる極性の電荷との間に静電的な吸引力が作用し、被吸
着物118を吸着層110に吸着して保持する。
【0045】前記電源部114により供給される直流電
源の電流値Aは、図6に示す如く、導通開始直後に最高
値まで立ち上がった後に所定電流値A1まで下がり、そ
の後に漸次減少する。切換回路120は、直流電源を供
給して吸着層110に静電的な吸引力を生じさせている
際に、電源部114の供給する直流電源の電流値Aが所
定電流値A1未満に低下してからの時間tを計時して導
通状態を切換える。
【0046】切換回路120は、一組の電極106・1
08に直流電源を供給して吸着層110に静電的な吸引
力を生じさせて被吸着物118を保持している際に、検
出部122により電源部114の供給する直流電源の電
流値Aを検出する。
【0047】判断部126は、直流電源の電流値Aが所
定電流値A1未満に低下したこと、電流値Aが所定電流
値A1未満に低下してからのタイマ部124の計時する
時間tが所定時間t1を越えたこと、の切換条件が成立
する場合に、切換部128を切換動作させる。切換部1
26は、一組の電極106・108への直流電源の供給
を停止して一旦非導通状態とすべく電路116を遮断し
てから、一組の電極106・108に夫々正負逆の電荷
を付与する導通状態とすべく電路116を切換える。
【0048】これにより、静電保持装置102は、電極
106・108に供給される直流電源の極性を反転して
導通し、各電極106・108と被吸着物118との間
に新たに静電的な吸引力を作用させる。被吸着物118
は、この新たに生じた吸引力により吸着層110に吸着
して保持される。
【0049】その後に、切換回路120は、逆の極性の
直流電源を供給して吸着層110に新たに静電的な吸引
力を生じさせて被吸着物118を保持している際に、検
出部122により直流電源の電流値Aを検出し、タイマ
部124により電流値Aが所定電流値A1未満に低下し
てからの時間tを計時し、判断部126により前記切換
条件が成立する場合に、切換部128により電極106
・108への直流電源の供給を停止して一旦非導通状態
とすべく電路116を遮断してから、電極106・10
8に夫々正負逆の電荷を付与する導通状態とすべく電路
116を切換える。
【0050】このように、静電保持装置102は、電流
値Aが所定電流値A1未満に低下してから所定時間t1
を越えると一旦非導通状態を経て直流電源の極性を反転
して一組の電極106・108に夫々正負逆の極性の電
荷を付与する導通状態とすることにより、長時間にわた
り被吸着物118を吸着保持すべく一組の電極106・
108に直流電源を供給する場合に、吸着板112に吸
着保持された被吸着物118の電荷を打ち消して帯電を
防止することができる。
【0051】また、静電保持装置102は、電流値Aが
所定電流値A1未満に低下してから所定時間t1を越え
る場合の直流電源の極性の切換えにより、各電極106
・108と被吸着物118との間に新たに静電的な吸引
力を作用させ、この新たに生じた吸引力により被吸着物
118を吸着層110に吸着して保持することができ
る。
【0052】このため、静電保持装置102は、長時間
にわたり被吸着物118を吸着保持する場合に、被吸着
物118の帯電による吸引力の低下を防止することがで
き、しかも、静電保持装置102は、新たに生じた吸引
力により被吸着物118を長時間にわたり安定して保持
することができる。
【0053】さらに、この第3実施例によれば、切換回
路120は、検出部122により直流電源の電流値Aを
検出し、タイマ部124により電流値Aが所定電流値A
1未満に低下してからの時間tを計時し、判断部126
により切換条件が成立する場合に、切換部128により
一旦非導通状態を経て直流電源の極性を反転して一組の
電極106・108に夫々正負逆の極性の電荷を付与す
る導通状態とすべく切換えることにより、確実に被吸着
物118の帯電を防止することができる。
【0054】図7は、この発明の第4実施例を示すもの
である。
【0055】第4実施例において、検出部122とタイ
マ部124と判断部126と切換部128とから構成さ
れる切換回路120の検出部122は、電源部114の
供給する直流電源の電流値Aを検出する。タイマ部12
4は、検出部122の検出する電流値Aが所定電流値A
1未満に低下してからの時間tを計時する。判断部12
6は、検出部122の検出する電流値Aが所定電流値A
1未満に低下したこと、電流値Aが所定電流値A1未満
に低下してからのタイマ部124の計時する時間tが所
定時間t1を越えていること、の切換条件が成立するか
否かを判断し、切換条件が成立する場合に切換部128
を切換動作させる。
【0056】前記切換部128は、判断部24により切
換動作され、一組の電極106・108への直流電源の
供給を停止して一旦非導通状態とすべく電路116を遮
断してから、直流電源の極性を反転して一組の電極10
6・108に夫々正負逆の電荷を付与する導通状態とす
べく電路116を切換える。次いで、切換部126は、
一組の電極106・108への直流電源の供給を停止し
て一旦非導通状態とすべく電路116を遮断してから、
直流電源の極性を反転して一組の電極106・108に
夫々正負逆の電荷を付与する導通状態とすべく電路11
6を切換える。
【0057】その後に、切換回路120は、直流電源を
供給して吸着層110に新たに静電的な吸引力を生じさ
せて被吸着物118を保持している際に、検出部122
により直流電源の電流値Aを検出し、タイマ部124に
より電流値Aが所定電流値A1未満に低下してからの時
間tを計時し、判断部126により前記切換条件が成立
する場合に、一旦非導通状態とすべく電路116を遮断
してから直流電源の極性を反転して正負逆の電荷を付与
する導通状態とすべく電路116を切換え、次いで、一
旦非導通状態とすべく電路116を遮断してから直流電
源の極性を反転して正負逆の電荷を付与する導通状態と
すべく電路116を切換える。
【0058】したがって、静電保持装置102は、電流
値Aが所定電流値A1未満に低下してから所定時間t1
を越えると一旦非導通状態を経て直流電源の極性を一時
的に反転して一組の電極106・108に夫々正負逆の
極性の電荷を付与した後に、一旦非導通状態を経て直流
電源の極性をさらに反転して一組の電極106・108
に夫々正負逆の極性の電荷を付与する導通状態とするこ
とにより、長時間にわたり被吸着物118を吸着保持す
べく一組の電極106・108に直流電源を供給する場
合に、吸着板112に吸着保持された被吸着物118の
電荷を打ち消して帯電を防止することができる。
【0059】また、静電保持装置102は、電流値Aが
所定電流値A1未満に低下してから所定時間t1を越え
る場合の直流電源の極性の切換えにより、各電極106
・108と被吸着物118との間に新たに静電的な吸引
力を作用させ、この新たに生じた吸引力により被吸着物
118を吸着層110に吸着して保持することができ
る。
【0060】これにより、第4実施例によれば、静電保
持装置102は、長時間にわたり被吸着物118を吸着
保持する場合に、被吸着物118の帯電による吸引力の
低下を防止することができ、しかも、静電保持装置10
2は、新たに生じた吸引力により被吸着物118を長時
間にわたり安定して保持することができる。
【0061】さらに、この第4実施例によれば、切換回
路120は、検出部122により直流電源の電流値Aを
検出し、タイマ部124により電流値Aが所定電流値A
1未満に低下してからの時間tを計時し、判断部126
により切換条件が成立する場合に、切換部128により
一旦非導通状態を経て直流電源の極性を反転して一組の
電極106・108に夫々正負逆の極性の電荷を付与す
る導通状態とすべく切換えることにより、確実に被吸着
物118の帯電を防止することができる。
【0062】なお、この発明は、上述実施例に限定され
るものではない。例えば、上述実施例においては、切換
回路を電源部と各電極との間、つまり電源部の出力側に
設けたが、電源部の入力側に切換回路を設け、入力電流
の変化により切換えることもできる。また、切換回路と
しては、吸着板の静電容量を検出する検出部を設け、こ
の検出部の検出する静電容量が所定値以下に低下したか
否を判断する判断部を設け、静電容量が所定値以下に低
下した場合に一旦非導通状態を経て直流電源の極性を反
転して一組の電極に夫々正負逆の極性の電荷を付与する
導通状態とすべく切換える切換部を設けることもでき
る。
【0063】
【発明の効果】このように、この発明によれば、静電保
持装置は、一旦非導通状態を経て一組の電極に夫々正負
逆の電荷を付与することにより、長時間にわたり被吸着
物を吸着保持すべく一組の電極に直流電源を供給する場
合に、吸着板に吸着保持された被吸着物の電荷を打ち消
して帯電を防止することができる。また、静電保持装置
は、直流電源の切換えにより各電極と被吸着物との間に
新たに静電的な吸引力を作用させ、この新たに生じた吸
引力により被吸着物を吸着層に吸着して保持することが
できる。
【0064】このため、静電保持装置は、長時間にわた
り被吸着物を吸着保持する場合に、被吸着物の帯電によ
る吸引力の低下を防止することができ、しかも、静電保
持装置は、新たに生じた吸引力により被吸着物を長時間
にわたり安定して保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す静電保持装置の断
面図である。
【図2】静電保持装置の分解斜視図である。
【図3】第1実施例による電流値のタイミングチャート
である。
【図4】第2実施例による電流値のタイミングチャート
である。
【図5】この発明の第3実施例を示す静電保持装置の断
面図である。
【図6】第3実施例による電流値のタイミングチャート
である。
【図7】第4実施例による電流値のタイミングチャート
である。
【符号の説明】
2 静電保持装置 4 絶縁基層 6 電極 8 電極 10 吸着層 12 吸着板 14 電源部 16 電路 18 被吸着物 20 切換回路 22 タイマ部 24 判断部 26 切換部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基層と導通により夫々正負の電荷を
    付与される一組の電極とこの一組の電極により誘電され
    て静電的な吸引力により被吸着物を吸着する吸着層とを
    順次に積層した吸着板を設け、前記一組の電極に直流電
    源を供給して前記吸着層に静電的な吸引力を生じさせる
    電源部を設けた静電保持装置において、前記一組の電極
    に直流電源を供給して前記吸着層に静電的な吸引力を生
    じさせている際に切換条件が成立する場合には一旦非導
    通状態を経て前記一組の電極に夫々正負逆の電荷を付与
    する導通状態とすべく直流電源を切換える切換手段を設
    けたことを特徴とする静電保持装置。
JP33665892A 1992-11-24 1992-11-24 静電保持装置 Pending JPH06155214A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33665892A JPH06155214A (ja) 1992-11-24 1992-11-24 静電保持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33665892A JPH06155214A (ja) 1992-11-24 1992-11-24 静電保持装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06155214A true JPH06155214A (ja) 1994-06-03

Family

ID=18301453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33665892A Pending JPH06155214A (ja) 1992-11-24 1992-11-24 静電保持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06155214A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004030197A1 (ja) * 2002-09-27 2004-04-08 Tsukuba Seiko Ltd. 静電保持装置及びそれを用いた静電ピンセット
CN114347457A (zh) * 2021-12-28 2022-04-15 广州国显科技有限公司 贴附系统及贴附方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004030197A1 (ja) * 2002-09-27 2004-04-08 Tsukuba Seiko Ltd. 静電保持装置及びそれを用いた静電ピンセット
US7259955B2 (en) 2002-09-27 2007-08-21 Tsukuba Seiko Ltd. Electrostatic holding device and electrostatic tweezers using the same
CN114347457A (zh) * 2021-12-28 2022-04-15 广州国显科技有限公司 贴附系统及贴附方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1329637C (en) Electrostatic holding apparatus
EP0360529A2 (en) Electrostatic chuck
US7804675B2 (en) Electrostatic holding apparatus and electrostatic tweezers using the same
KR940022782A (ko) 웨이퍼 방출방법 및 장치
JPH02285980A (ja) 静電チャックの電圧印加方法および電圧印加装置
JPH06155214A (ja) 静電保持装置
JP2695436B2 (ja) 静電チャックの劣化検出回路
JPH0671944B2 (ja) 静電保持装置
JPH04230051A (ja) 静電チャックの制御装置
JPH06198532A (ja) 静電チャック
JPS61270046A (ja) 静電チヤツク装置
JPH077071A (ja) 静電チャック
JPH04246843A (ja) 静電チャックの制御装置
JP2961997B2 (ja) 静電吸着装置
JP2004147358A (ja) 静電吸着装置
JPH0771859B2 (ja) 静電吸着装置
JP3593634B2 (ja) 小型電磁石の残留磁気除去装置
JPS63257482A (ja) 静電保持装置
JPH0436235Y2 (ja)
JP2004140277A (ja) 離脱方法及び電源装置
SU1175692A1 (ru) Схват робота
JPS5879561A (ja) 電気集塵装置
JP2516020Y2 (ja) 静電吸着装置
JPH0351237A (ja) 静電吸着装置
JPH06224286A (ja) 静電吸着装置の吸着モニター装置