JPH06154922A - 緩衝材 - Google Patents

緩衝材

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JPH06154922A
JPH06154922A JP33669492A JP33669492A JPH06154922A JP H06154922 A JPH06154922 A JP H06154922A JP 33669492 A JP33669492 A JP 33669492A JP 33669492 A JP33669492 A JP 33669492A JP H06154922 A JPH06154922 A JP H06154922A
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JP
Japan
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honeycomb core
metal foil
foil
cushioning
honeycomb
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JP33669492A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Hirosaki
邦彦 廣崎
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Showa Aircraft Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1に、要求される所定の緩衝能力を安定的
に備え、第2に、製造時間が短縮され箔切れも生じな
い、ハニカムパネルよりなる緩衝材を提案する。 【構成】 この緩衝材は、金属製のハニカムコアの表面
に表面板が接着されたハニカムパネルよりなる。そし
て、そのハニカムコアは、素材であるアルミニウム箔等
の金属箔の肉厚が33ミクロン以下であると共に、係る
金属箔を重積,所定箇所接着,展張することにより成形
されており、その展張率が50%から90%である。そ
して、このような金属箔の肉厚の具体的な値と、展張率
の具体的値とを選択調整することにより、緩衝材として
要求される所定の緩衝能力を備えてなる。従って第1
に、肉厚と展張率との相互関連性に着目したことによ
り、特に低い緩衝能力も安定的に備えてなり、第2に、
オーバー展張,スプリングバックを何度も繰り返すこと
がないので、製造時間が短縮され箔切れも生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は緩衝材に関する。すなわ
ち、アルミニウム等の金属製のハニカムコアの表面に表
面板が接着された、ハニカムパネルよりなる緩衝材に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】航空用,宇宙機器用,自動車用等を始め
とする各種の産業分野においては、緩衝材が広く用いら
れており、緩衝材の種類も種々あるが、ハニカムコアに
表面板を接着してなるハニカムパネルは、軽量であると
共に安定した緩衝能力を備え、広く緩衝材として使用さ
れている。特に、アルミニウム等の金属製のハニカムコ
アを用いたハニカムパネルは、高い緩衝能力のものから
低い緩衝能力のものまで、緩衝材として要求される各種
の緩衝能力にマッチしたものが広範囲かつ容易に得ら
れ、しかも緩衝作用後の反発力も低いので、緩衝材とし
て多用されている。さて、このような金属製のハニカム
コアを用いたハニカムパネルにおいて、所定の低い緩衝
能力のものが要求される場合は、ハニカムコアの各セル
サイズを大きくしたり、素材である金属箔(つまりハニ
カムコアの各セル壁)の肉厚を薄くする対応策が取られ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。すなわ
ち、このように所定の低い緩衝能力が要求された場合
に、その要求にこたえるために素材である金属箔の肉厚
を薄くすると、この金属箔を重積,所定箇所接着,展張
してハニカムコアを成形する際に、折りぐせが付きにく
いと共に箔切れが生じやすいという難点が指摘されてい
た。しかも緩衝材として用いられるので、必然的にハニ
カムコアは、全体的に厚くセル端面間の高さが高いもの
となり、金属箔として上述により薄い肉厚のものを用い
た場合、特に肉厚が33ミクロン以下のものを用いた場
合は、この面からも展張時に折りぐせが付きにくかっ
た。
【0004】図5は、ハニカムコア1の展張状態を示す
要部の平面説明図であり、(1)図は展張率が100%
のものを、(2)図は展張率が90%以下のものを、
(3)図はオーバー展張中のものをそれぞれ示してい
る。すなわち、図5の(1)図には、金属箔2が正確に
折りぐせが付けられて正規に展張され、もって、このよ
うな金属箔2により形成されたセル壁3が直線的である
と共に相互が鋭角的に交差し、セル4が正確に例えば正
六角形(許容値は10%前後未満)となり、保形性に優
れたハニカムコア1が示されている。そして、このよう
なハニカムコア1を、肉厚が33ミクロンを越えた金属
箔2を用いて成形することは、比較的容易であるが、肉
厚が33ミクロン以下の金属箔2を用いて成形すること
は、容易でなかった。つまり、肉厚が33ミクロン以下
の金属箔2を用いると、図5の(2)図に示したよう
に、金属箔2が極めて薄いので展張に際し折りぐせが付
きにくく、もって得られたハニカムコア1について、セ
ル壁3が直線的とならないと共に鋭角的に交差せず、曲
率を持ちカーブしつつ交差してしまい、セル4が正確な
正六角形等とならず、保形性が悪いという難点があっ
た。
【0005】そこで従来は、この図5の(2)図のもの
を何度も図5の(3)図に示したように、オーバー展張
しスプリングバックさせつつ少しずつ折りぐせを付けて
行き、その繰り返しにより図5の(1)図に示したよう
なハニカムコア1を成形し、もって、これに表面板を接
着しハニカムパネルとして緩衝材として用いていた。し
かしながら、このように肉厚が33ミクロン以下の金属
箔2を用いた従来例にあっては、上述のようにハニカム
コア1の展張,成形に際し、オーバー展張,スプリング
バックを何度も繰り返すので、例えば肉厚が33ミクロ
ンを越える金属箔2を用いた場合等に比し、手間取り製
造時間が非常にかかるという問題、および、極めて薄い
金属箔2が金属疲労して各所で箔切れが生じやすいとい
う問題等が指摘されていた。
【0006】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、肉厚
が33ミクロン以下の金属箔を用いると共に展張率を5
0%から90%とし、その肉厚と展張率とを選択調整し
てなる金属製のハニカムコアを用いたことにより、第1
に、所定の緩衝能力を安定的に備えると共に、第2に、
製造時間が短縮され箔切れも生じない、ハニカムパネル
よりなる緩衝材を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
緩衝材は、金属製のハニカムコアの表面に表面板が接着
された、ハニカムパネルよりなる。そして該ハニカムコ
アは、素材である金属箔の肉厚が33ミクロン以下であ
ると共に、該金属箔を重積,所定箇所接着,展張するこ
とにより成形されており、その展張率が50%から90
%であり、かつ、該金属箔の肉厚の値と展張率の値とを
選択調整することにより、緩衝材として要求される所定
の緩衝能力を備えている。
【0008】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ごとく作用する。すなわち、このハニカムパネルよりな
る緩衝材は、ハニカムコアの素材として肉厚が33ミク
ロン以下と極めて薄い金属箔を用いると共に、ハニカム
コアとしての成形に際し、展張率を50%から90%程
度のままとしている。そして、緩衝材として要求される
所定の緩衝能力、特に、要求される低い緩衝能力を達成
するため、上述の範囲内で、金属箔の肉厚の値と展張率
の値とを、相互関連のもとに具体的に選択調整してな
る。従って第1に、金属箔の肉厚と展張率との相互関連
性に着目することにより、このハニカムコアそして緩衝
材は、所定の緩衝能力、特に低い緩衝能力を安定的に備
えてなる。第2に、極めて肉厚の薄い金属箔を用いて
も、オーバー展張,スプリングバックを何度も繰り返す
ことがなく、もってハニカムコアの展張,成形に手間取
らず、緩衝材の製造時間が著しく短縮される。又、極め
て肉厚の薄い金属箔ではあるが、ハニカムコアの成形中
に箔切れが生じることもない。
【0009】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。まず、図6,図7等により、ハ
ニカムコア1,ハニカムパネル5について、一般的に説
明する。図6は、ハニカムコア1およびハニカムパネル
5の正面概略図であり、(1)図はハニカムコア1を、
(2)図はハニカムパネル5を示す。図7は、ハニカム
コア1の製造工程の斜視説明図である。
【0010】この緩衝材として用いられるハニカムパネ
ル5は、図6の(2)図に示すように、金属製のハニカ
ムコア1の表面に表面板6が接着されてなり、ハニカム
コア1は、図7に示すように、重積,所定箇所接着,展
張することにより成形される。これらについて詳述する
と、ハニカムコア1の成形に際しては、まず図7の
(a)に示したように、アルミニウム箔,スチール箔,
その他極薄の各種金属よりなる帯状の金属箔2を、
(b)に示したように、所定長さ毎に切断すると共に、
(c)に示したように、接着剤7を一定の方向,ピッ
チ,幅で条線状に塗布する(勿論、この(b)のステッ
プと(c)のステップとは順序が逆でもよい)。しかる
後、(d)に示したように、条線状に塗布された接着剤
7が半ピッチずつずれた位置関係となるように、金属箔
2を1枚おきにずらしながらブロック状に重積し、加熱
加圧により相互間の所定箇所を接着した後、条線状の接
着剤7と直交する方向に切断してから、(e)に示すよ
うに、重積方向に引張り力を加えて展張することによ
り、ハニカムコア1が成形される。
【0011】このハニカムコア1は、アルミニウム箔等
の金属箔2により形成されたセル壁3により、各々独立
空間に区画され、正六角形を始め扁平六角形,三角形,
正四角形,台形,これらの変形した形状,その他各種形
状をなす中空柱状の多数のセル4の平面的集合体よりな
る。そして一般的には、重量比強度に優れ、軽量性と共
に高い強度を備え、又、平面精度,保温性,遮音性等に
も優れ、成形も容易である等々の特性が知られており、
本発明の事例では、その軽量性や緩衝能力に注目して緩
衝材として使用されている。そして、緩衝材としての使
用に際しては、図6の(2)図に示したように、ハニカ
ムコア1を芯材としてその両面に表面板6が接着される
か、又は、その片面に表面板6が接着され、もってハニ
カムパネル5として使用に供される。
【0012】さて、本発明のハニカムコア1は、素材で
ある金属箔2の肉厚が33ミクロン以下であると共に、
この金属箔2を、重積,所定箇所接着,展張することに
より成形されており、その展張率が50%から90%で
ある。そして、この金属箔2の肉厚の値と展張率の値と
を選択調整することにより、緩衝材として要求される所
定の緩衝能力を備えている。
【0013】これらについて詳述すると、まず、この緩
衝材として使用されるハニカムパネル5のハニカムコア
1は、素材であるアルミニウム箔等の金属箔2の肉厚が
33ミクロン以下、例えば、33ミクロン,30ミクロ
ン,28ミクロン,26ミクロン,24ミクロン,22
ミクロン,20ミクロン等々のものが用いられる。この
ように肉厚が極めて薄い金属箔2を用いるのは、緩衝材
として所定の低い緩衝能力、例えば、衝撃吸収強度25
psi ,30psi 程度のものが要求された場合に、これに
対応するためである。そして、このような金属箔2を用
いてハニカムコア1が展張,成形されるが、前述した図
5の(1)図に示したように、正規に展張されたものの
展張率を100%(許容値は10%前後未満)とする
と、例えば図5の(2)図に示したように、展張率を5
0%から90%、例えば80%,70%,60%程度の
ままとする。つまり、セル壁3が曲率を持ちカーブしつ
つ交差し、セル4が正確な正六角形等とならず、従来は
まだ未展張状態とされていたハニカムコア1が用いられ
る。
【0014】そしてその際、このような金属箔2の肉厚
の具体的な値と、ハニカムコア1としての展張率の具体
的な値とを、個々に選択調整して採用することにより、
このハニカムコア1そしてハニカムパネル5は、特定の
緩衝材として要求される所定の緩衝能力を、安定的に備
えてなる。例えば、金属箔2の肉厚が薄いほどセル4の
形状は正規なものとなりにくいが、それなりの形状のま
まとし、その分、金属箔2の肉厚を調整することによ
り、所定の緩衝能力を備えるようにした。
【0015】まず図4により、緩衝能力の安定度につい
て、一般的に説明する。図4は、一般的なハニカムコア
1の緩衝能力テストのグラフであり、(1)図は可のも
のを、(2)図および(3)図は不可のものを示す。す
なわち、この緩衝能力テストのグラフは、ハニカムコア
1に対し、図6の(1)図中に示したようにセル端面A
側から荷重を加えて行った場合における、セル壁3の歪
み,座屈状況を、時間的経過に従って表したものであ
る。そして図4の(1)図に示したように、最初と最後
以外は、その曲線の振幅が全体的に小さく、しかも一定
値を中心とした振幅である場合は、緩衝能力が安定して
おり緩衝材として可とされる。これに対し、図4の
(2)図や(3)図に示したように、曲線の全体的な振
幅が大きく、しかも中心値が定まらないで大きく変化し
ている場合は、緩衝能力が不安定で緩衝材としては不可
とされる。
【0016】さて図1および図2は、本発明におけるハ
ニカムコア1の緩衝能力テストの1例を示すグラフであ
り、図1の(1)図は展張率が80%の場合を、図1の
(2)図は展張率が70%の場合を、図2の(1)図は
展張率が50%の場合をそれぞれ示す。なお、図2の
(2)図は展張率が40%の場合を示す。又図3は、こ
の緩衝能力テストにおけるハニカムコア1のセル壁3の
状況を、時間的経過に従って示した概略説明図である。
【0017】これら図1,図2,図3の実施例では、金
属箔2としてアルミニウム箔を用い、その肉厚を28ミ
クロンとし、又、ハニカムコア1のセル4を略六角形状
のものとし、又、そのセルサイズB(図5参照)を9.
5mm(3/8インチ)(許容値は10%前後未満)と
し、要求される緩衝能力については衝撃吸収強度30ps
i と、各々条件設定した。そして、前述した図4に準じ
た緩衝能力テストを実施すると、セル壁3は図3に示し
たように、加えられた荷重により、例えば上位から下位
へと順次歪み,座屈して行く。
【0018】さてここで、このようなセル壁3の歪み,
座屈状況を時間的経過に従って表したグラフにより検討
すると、図1の(1)図に示したように、展張率を80
%に設定した場合は、最初と最後以外は、その曲線の振
幅が全体的に小さく、しかも一定値を中心とした振幅よ
りなるので、緩衝能力が十分に安定しており、緩衝材と
して極めて優れていると判定される(前述した図4の
(1)図の場合に準じ、図4の(2)図や(3)図の場
合とは大きく異なる)。又、図1の(2)図に示したよ
うに、展張率を70%に設定した場合も、これに準じ、
緩衝材として極めて優れていると判定される。次に、図
2の(1)図に示したように、展張率を50%に設定し
た場合は、上述した図1の(1)図の場合や図1の
(2)図の場合に比し、若干劣るものの、その曲線の振
幅が比較的小さく、一定値を中心とした振幅と解される
ので、この実施例の条件設定のもとでは、緩衝能力が一
応安定しており、緩衝材として可と判定される(前述し
た図4の(1)図の場合に準じ、図4の(2)図や
(3)図の場合とは異なる)。これに対し、図2の
(2)図に示したように、展張率を40%に設定した場
合は、上述した図1の(1)図や(2)図そして図2の
(1)図の場合とは異なり、曲線の全体的な振幅が大き
く、しかも中心値が定まらず大きく変化しているので、
緩衝能力が不安定であり、緩衝材としては不可と判定さ
れる(前述した図4の(1)図の場合に比し、図4の
(2)図や(3)図の場合に近似する)。
【0019】更に、このような実施例とは条件設定を、
各々若干変更した場合についても、ほぼ同様な結果が得
られた。まず、他の条件は同一で、金属箔2であるアル
ミニウム箔の肉厚のみを30ミクロンや33ミクロン
と、上述の28ミクロンより僅かに厚く変更設定した場
合においても、上述したところに準じた結果が得られ
た。但し、展張率が50%前後の場合でも、曲線の振幅
が図2の(1)図に示したものから図1の(2)図に示
したものに近づき、緩衝能力が十分に安定し、緩衝材と
して優れたものが得られた。これに対し、他の条件は同
一で、金属箔2であるアルミニウム箔の肉厚のみを、2
6ミクロン,24ミクロン,22ミクロンと、上述の2
8ミクロンより僅かに薄く変更設定して行った場合も、
上述したところに準じた結果が得られた。但し、展張率
が50%前後の場合、曲線の振幅が順次、図2の(1)
図に示したものから、図2の(2)図に示したものに近
づく傾向を示し、緩衝能力が若干不安定化し、緩衝材と
して可か否かの判定が微妙となる(勿論、展張率が60
%前後の場合は、緩衝能力の安定度に問題はない)。更
に、他の条件は同一で、要求される緩衝能力のみを衝撃
吸収強度28psi ,26psi ,24psi と、上述の30
psi より低く変更設定して行った場合も、前述したとこ
ろに準じた結果が得られた。なお、50%前後の展張率
でも、上述した金属箔2の肉厚を厚く変更して行った場
合に準じた結果が得られ、十分に安定した緩衝能力が得
られ、緩衝材として優れたものとなる。
【0020】さてこのように、金属箔2の肉厚の具体的
な値、例えば33ミクロン,30ミクロン,28ミクロ
ン,・・・20ミクロン等々と、ハニカムコア1の展張
率の具体的な値、例えば80%,70%,60%,50
%等々とを、個々に選択調整して採用することにより、
要求される所定の緩衝能力を安定的に備えたハニカムパ
ネル5、つまり緩衝材が得られるに至る。例えば、金属
箔2の肉厚が薄いほどセル4の形状は正規なものとなり
にくいが、それなりの形状のままとし、その分、金属箔
2の肉厚を調整することにより、所定の緩衝能力を備え
るようにした。勿論、その際には素材である金属箔2の
材質,ハニカムコア1のセルサイズB,ハニカムコア1
のセル4の形状、等々をも勘案して、上述の肉厚と展張
率は選択調整される。
【0021】本発明に係る緩衝材は、以上のように構成
されている。そこで以下のようになる。このハニカムパ
ネル5よりなる緩衝材は、ハニカムコア1の素材として
肉厚が33ミクロン以下と極めて薄いアルミニウム箔等
の金属箔2を用いると共に、ハニカムコア1としての成
形に際し、展張率を50%から90%程度のままとして
なる(図5の(2)図参照)。そして、緩衝材として要
求される所定の緩衝能力、特に、要求される低い緩衝能
力を達成するため、上述の範囲内で金属箔2の肉厚の値
と展張率の値とを、相互関連のもとにそれぞれ具体的に
選択調整してなる。この緩衝材は、このようなハニカム
コア1を用いたハニカムパネル5よりなるので、次の第
1,第2のようになる。
【0022】第1に、所定の緩衝能力を安定的に備えて
いる。すなわち、そのハニカムコア1は、素材の金属箔
2の肉厚と展張率との相互関連性に着目することによ
り、33ミクロン以下という極めて肉厚の薄い金属箔2
を用いつつ、展張率が50%から90%程度でも、所定
の緩衝能力、特に低い緩衝能力を安定的に備えている
(図1の(1)図,(2)図および図2の(1)図参
照)。
【0023】第2に、これと共にその製造時間が短縮さ
れ、箔切れも生じない。すなわち、33ミクロン以下と
いう極めて肉厚の薄い金属箔2を用いても、ハニカムコ
ア1の成形に際し、前述したこの種従来例のようにオー
バー展張,スプリングバックを何度も繰り返すことなく
(図5の(3)図参照)、展張率が50%から90%程
度のものをそのまま用いてなる。従って、ハニカムコア
1の展張,成形に手間取らず、例えば33ミクロンを越
える肉厚の金属箔2を用いた場合と同程度の時間で展
張,成形できるので、このようなハニカムコア1を用い
たハニカムパネル5よりなる緩衝材も、製造時間が著し
く短縮される。又、極めて肉厚の薄い金属箔2につい
て、この種従来例のように、ハニカムコア1の成形中に
オーバー展張,スプリングバックを何度も繰り返すこと
がないので、金属疲労により各所で箔切れが生じること
もない。
【0024】
【発明の効果】本発明に係るハニカムパネルよりなる緩
衝材は、以上説明したように、肉厚が33ミクロン以下
の金属箔を用いると共に展張率を50%から90%と
し、その肉厚と展張率とを選択調整してなる金属製のハ
ニカムコアを用いたことにより、次の効果を発揮する。
【0025】まず第1に、所定の緩衝能力を安定的に備
えている。すなわち、航空用,宇宙機器用,自動車用等
を始めとする各種の産業分野において、個々に要求され
る所定の緩衝能力、特に低い緩衝能力を安定的に備え、
その軽量性ともあいまって、広く各種の緩衝材として使
用できる。第2に、これと共にその製造時間が短縮さ
れ、箔切れも生じない。すなわち、肉厚が33ミクロン
以下の金属箔を用いた場合でも、ハニカムコアの展張,
成形に手間取らず、例えば肉厚が34ミクロン以上の金
属箔を用いた場合と同程度の時間で展張,成形でき、も
って製造時間が短縮されると共に、箔切れも生じない。
このように、この種従来例に存した問題点が一掃される
等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものが
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る緩衝材におけるハニカムコアの緩
衝能力テストの1例を示すグラフであり、(1)図は展
張率が80%の場合を、(2)図は展張率が70%の場
合を示す。
【図2】同緩衝能力テストのグラフであり、(1)図は
展張率が50%の場合を、(2)図は展張率が40%の
場合を示す。
【図3】同緩衝能力テストにおけるハニカムコアのセル
壁の状況を示す、概略説明図である。
【図4】一般的なハニカムコアの緩衝能力テストのグラ
フであり、(1)図は可のものを、(2)図および
(3)図は不可のものを示す。
【図5】ハニカムコアの展張状態を示す要部の平面説明
図であり、(1)図は展張率が100%のものを、
(2)図は展張率が90%以下のものを、(3)図はオ
ーバー展張中のものをそれぞれ示している。
【図6】ハニカムコアおよびハニカムパネルの正面概略
図であり、(1)図はハニカムコアを、(2)図はハニ
カムパネルを示す。
【図7】ハニカムコアの製造工程の斜視図である。
【符号の説明】
1 ハニカムコア 2 金属箔 3 セル壁 4 セル 5 ハニカムパネル 6 表面板 7 接着剤 A セル端面 B セルサイズ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製のハニカムコアの表面に表面板が
    接着された、ハニカムパネルよりなる緩衝材であって、 該ハニカムコアは、素材である金属箔の肉厚が33ミク
    ロン以下であると共に、該金属箔を重積,所定箇所接
    着,展張することにより成形されており、その展張率が
    50%から90%であり、かつ、該金属箔の肉厚の値と
    展張率の値とを選択調整することにより、緩衝材として
    要求される所定の緩衝能力を備えていること、を特徴と
    する緩衝材。
JP33669492A 1992-11-24 1992-11-24 緩衝材 Pending JPH06154922A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007284058A (ja) * 1998-01-09 2007-11-01 Rieter Automotive (Internatl) Ag 音および衝撃吸収性を有する取付け組立体、超軽量型構造体セットおよび取付組立体の使用
JP2008296716A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Kobe Steel Ltd エネルギー吸収部材

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