JPH06154731A - 液中の汚濁物質除去方法 - Google Patents

液中の汚濁物質除去方法

Info

Publication number
JPH06154731A
JPH06154731A JP32994592A JP32994592A JPH06154731A JP H06154731 A JPH06154731 A JP H06154731A JP 32994592 A JP32994592 A JP 32994592A JP 32994592 A JP32994592 A JP 32994592A JP H06154731 A JPH06154731 A JP H06154731A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
water
foam
proteinaceous substance
pollutant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP32994592A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3267359B2 (ja
Inventor
Toshiaki Maruyama
俊朗 丸山
Nobuyuki Satou
順幸 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP32994592A priority Critical patent/JP3267359B2/ja
Publication of JPH06154731A publication Critical patent/JPH06154731A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3267359B2 publication Critical patent/JP3267359B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 液中にカゼイン、ゼラチン、グロブリン、乳
蛋白、グルテンなどから選択される1種以上の蛋白性物
質を0.01〜10ppmの濃度に溶解させ、回転するイン
ペラーの背面に発生する負圧を利用して液中に空気を導
入し、発生した気泡に液中の汚濁物質を吸着せしめこれ
を除去することを特徴とする液中の汚濁物質除去方法。 【効果】 閉鎖性汚染水、運河水、無酸素状態の海底
水、浚渫工事や海域で行なわれる土木・建設工事で生じ
る産業廃水および降雨時の都市廃水中の汚濁物を短時間
で容易に除去できる。処理水には酸素がほぼ飽和してお
り生物生息の快復に寄与し、2次公害の危惧がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、淡水性汚濁水、塩分を
含有する汚濁水、および産業廃水などの汚濁水を浄化す
るために液中の汚濁物質を除去する方法に関する。さら
に詳しくいえば、特に塩分を含有する水環境の悪化した
運河などの海水性汚濁水の浄化処理、および浚渫工事や
海域で行なわれる土木・建設工事排水の処理に有用な液
中の汚濁物質除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】従来、水環境の保全管理
については、汚濁の原因となる物質の廃棄を規制して水
環境への流入量を少なくする考え方が主流であって、一
旦汚染された運河水や海底水の汚濁物を除去して積極的
に浄化処理することは一般には殆ど行なわれていない。
また、降雨時の都市廃水の環境水への汚濁負荷が問題に
なっているが、降雨条件により廃水の量および質が変動
するためにその処理は考えられていない。
【0003】液中の汚濁物質を処理するものとして、僅
かに実施されているものに土木の浚渫工事における余水
の処理がある。具体的には、工事で使用する大量のセメ
ントにより上昇したpH値を下げて、土粒子を沈澱させ
て処理する普通沈澱処理法、およびアルミニウム塩を使
用する凝集沈澱処理法がある。
【0004】しかし、これらの余水を処理する施設は、
かなり大規模な「凝集池−フロック形成池−沈澱池」か
らなる設備を必要とする。また、浚渫工事の余水の処理
水は、浚渫泥の間隙水に含まれる還元性物質の作用によ
って酸素が消費されており、溶存酸素濃度が低いため、
これを一般河川や海に流すためには凝集沈澱処理後、新
たに曝気設備を設けて曝気し、酸素濃度を高めておくこ
とが望ましい。しかし、これまで余水の処理後に曝気を
行なっている実例はみられない。
【0005】一方、汚染された運河水や海底水の浄化に
ついては、硫酸アルミニウムやポリ塩化アルミニウムを
使用し100m〜300m/日の速度で処理する凝集・
急速濾過法、砂などの濾過材を使用し3m〜5m/日の
速度で処理する緩速濾過法、あるいは波板や礫を浸漬
し、そこに繁殖する微生物の作用を利用する生物膜法が
検討されている段階であり、実際的な方法は定まってい
ない。
【0006】これらの中では、凝集池および沈澱池を設
けないアルミニウム塩を凝集剤とする直接急速濾過法が
最も有効と考えられるが、この方法では懸濁物質の除去
はできても、濾材に生息する微生物によって溶存酸素濃
度の低下が起こり、溶解性有機物の除去や溶存酸素濃度
の上昇は期待できない。
【0007】緩速濾過法と生物膜法は処理施設の所要面
積が大きく、処理効率が必ずしも高くなく、実用的なも
のではない。なお、海産魚介類の活魚輸送水、蓄養水、
養殖用飼育水などの処理については、本発明者らが提案
している、無注薬による本法に類似する泡沫分離による
方法があり(特開平3-80985 号、同4-267984号)、既に
多くの実績をあげている。また、海産魚介類の養殖用水
処理には無注薬流動床砂濾過法が提案されているが、そ
の実例は少ない。
【0008】本発明の目的は、最近急速に高まってきて
いる閉鎖性海域での汚染された運河水、海水および汚濁
した無酸素状態の海底水浄化、海面養殖による汚染され
た海水の浄化の要望に答える技術を提供することにあ
る。さらに、本発明の他の目的は、浚渫工事や海域で行
なわれる土木・建設工事で生じる産業廃水中の汚濁物を
積極的に除去する技術を提供することにある。さらに、
本発明の別の目的は、降雨時の都市廃水を処理する技術
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の汚濁水の処理ある
いは浄化に際しては次の要件を満たすことが望ましい。
(1) 懸濁性の物質を除去できること、(2) CODとB
ODの発現物質である溶解性有機物を除去ないし低減で
きること、(3) 細菌を除去ないし低減できること、(4)
魚貝類の成育に適するよう処理水の溶存酸素濃度を飽和
濃度にできること、 (5) 処理あるいは浄化のために使
用する処理剤が処理水中に残留せず、2次公害を起こさ
ないこと、(6) 処理システムが簡単で操作が容易である
こと、すなわち建設費および維持費が低く、短時間で処
理できること。
【0010】本発明者らは、上記要件を満たす汚濁水の
浄化について、既に活魚輸送水、蓄養水、養殖用飼育水
などの処理に実績のある本発明者らによる空気自吸式エ
アレーターで曝気する泡沫分離法の適用可能性について
検討した。すなわち、海水性汚濁水のモデルとして、塩
分を含有する水中に微粒子状のカオリンを添加した系
で、空気自吸式エアレーターで曝気して発生させた泡沫
によりカオリンを分離除去する実験を試みたが、塩分を
含む系では溶存酸素を飽和濃度まで上昇させることはで
きるものの、安定泡沫が形成されないために、カオリン
の除去が十分にできないことが判明した。
【0011】そこで、安定泡沫を発生させる添加剤につ
いて検討した。このような添加剤は、上述のように魚貝
類に悪影響を与えず、2次公害を引き起こさないもので
なければならないが、本発明者らが先に開発した無注薬
泡沫分離法が海産魚介類飼育水の浄化に極めて有効な理
由が、海産魚介類の排泄物や体表面粘液に含まれる蛋白
様物質の何等かの役割によるのではないかと考えて、添
加剤として蛋白性物質を使用してみたところ、予想通り
塩分含有水中での安定泡沫の形成に極めて有効であるこ
と、またその安定泡沫に汚濁物が付着し濃縮され、泡沫
を分離除去することにより汚濁物が除去できることを確
認して本発明に到達した。
【0012】すなわち、本発明は 1)液中に蛋白性物質を溶解させ、空気を導入して発生
させた気泡に液中の汚濁物質を吸着せしめこれを除去す
ることを特徴とする液中の汚濁物質除去方法、 2)塩分を10パーミル以上含む液中に蛋白性物質を溶
解させ、空気を導入して発生させた気泡に液中の汚濁物
質を吸着せしめこれを除去することを特徴とする塩分を
含有する液中の汚濁物質除去方法、 3)液中に海水を添加して塩分を10パーミル以上に調
整する前記2に記載の液中の汚濁物質除去方法、
【0013】4)蛋白性物質の濃度が0.01ppm以上で
ある前記1または2に記載の汚濁物質除去方法、 5)蛋白性物質の濃度が0.05〜5ppmである前記4に
記載の汚濁物質除去方法、 6)蛋白性物質が、カゼイン、ゼラチン、グロブリン、
乳蛋白、グルテンなどから選択される1種以上のもので
ある前記1または2に記載の液中の汚濁物質除去方法、
および 7)回転するインペラーの背面に発生する負圧を利用し
て液中に空気を導入し、気泡を発生させる前記1または
2に記載の液中の汚濁物質除去方法を提供したものであ
る。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
方法が適用される汚濁水は特定の系に限定されないが、
塩分を10パーミル以上含有する系で特に有効である。
具体的には、運河などの海水性汚濁水、浚渫工事や海域
で行なわれる土木・建設工事に伴って発生する産業廃
水、降雨時の都市廃水などの汚濁水の浄化が対象とな
る。無注薬泡沫分離法が適用できる塩分を含有しない系
では、塩分の増加と汚濁水に混入する物質によって効果
を示し、淡水あるいは塩分濃度が低い系では、海水を添
加して10パーミル以上の塩分濃度として処理すること
が好ましい。
【0015】添加剤として使用する蛋白性物質は特に限
定されないが、例えば、カゼイン、ゼラチン、グロブリ
ン、乳蛋白、グルテンなどが使用される。これらの蛋白
性物質は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併
用してもよい。蛋白性物質の添加量は、適用する汚濁水
の種類(塩分含量、汚濁物の種類、pH)などによるの
で一概に規定できないが、通常は0.01ppm以上で効果
を示す。多量の使用は処理コストの上から好ましくな
い。従って、蛋白性物質の使用量は、0.01〜10pp
m、好ましくは0.05〜5ppmが適当である。
【0016】本発明による汚濁物質の除去は、例えば、
図1に示す構成の泡沫分離装置によって実施することが
できる。図1の装置において、汚濁水(1)をポンプ
(2)で揚水し、サクション側のパイプに定量ポンプ
(3)で蛋白性物質(4)を所定の量注入し、揚水ポン
プ(2)を通過する時に汚濁海水と蛋白性物質を混合す
るか、あるいは揚水ポンプ(2)の吐き出し口のライン
ミキサー(5)の直前に蛋白性物質(4)を定量ポンプ
(6)で所定量注入する。蛋白性物質が十分に混合した
汚濁水は気液接触・泡沫分離槽(7)に流入する。
【0017】気液接触・泡沫分離槽(7)には空気が導
入される。空気を導入する方法は特に限定されないが、
図1の装置では、モーター(M)直結の空気自吸式エア
レーター(8)を利用している。この空気自吸式エアレ
ーター(8)では、モーターの回転により、軸に直結し
た羽根(10)が回転し、羽の背面に負圧を生じて上部
の空気導入孔(9)より空気が導入され、液中に微細気
泡を連続して供給する。
【0018】添加した蛋白性物質の作用によって、微細
気泡界面には汚濁物質が効果的に吸着され、気液界面に
濃縮された汚濁物質は水面(11)に集積し、連続して
供給される空気によって水面(11)に蛋白性物質に特
有の安定泡沫が形成され、泡沫分離管(12)に自動的
に押し出されて、泡沫分離槽(13)に入り、槽内で液
化して泡沫分離液槽(14)に貯留される。貯留された
泡沫分離液は乾燥後、焼却する。主として塩分からなる
焼却物は、海域などに徐々に戻す。一方、泡沫と分離さ
れた液体は飽和濃度の酸素を含んでおり、これは元の水
域に循環して戻される。
【0019】一層確実で安定した処理を行なうために、
凝集・直接急速濾過法と組合わせることも可能である。
すなわち、図2に示すように気液接触・泡沫分離槽の処
理水に少量のアルミニウム塩(15)を定量ポンプ(1
6)で加え、直接急速濾過池(17)で濾過することも
できる。
【0020】
【作用】上記蛋白性物質を添加剤とする汚濁物質の除去
方法は、海産魚介類飼育水の浄化に対して実績ある本発
明者らによる無注薬泡沫分離法をヒントにして開発され
たものである。海産魚介類飼育水の浄化に無注薬泡沫分
離法が極めて有効な理由は、安定泡沫の形成に海産魚介
類の排泄物や体表面粘液に含まれる蛋白性物質が重要な
役割を果たしていると考えられる。また、荒天の海域に
発生する海泡には重金属(貴金属)、微細砂粒子、プラ
ンクトンの死骸、および溶解性有機物が含まれることが
知られている。また、海域において異なる水塊がぶつか
り混合する潮目では多量の有機物が集積して粒状物を形
成して生物の餌になっている。これは水中の蛋白性物質
をはじめとする溶解性有機物が気液界面(海水面と大気
界面および海水中に取り込んだ気泡の気液界面)に集積
し、海水の流動もあいまって有機物の塊を形成したもの
である。
【0021】有機・無機懸濁物質、溶解性有機物、細菌
類、プランクトンおよびそれらの死骸などを含む汚濁海
水に単に微細気泡を供給しても、すなわち膨大な気液界
面を供給しても、その気液界面にはこれらの汚濁物質は
濃縮しない。しかし、そこへ極微量の蛋白性物質を添
加、混合した後、微細気泡を供給して気液界面を形成す
ると、添加した蛋白性物質の作用によって、汚濁物質が
気液界面に吸着、濃縮して、水面に輸送され、水面に膜
状となって濃縮される。すなわち、蛋白相当物質は懸濁
物質にも気液(気泡)界面にも吸着・濃縮される性質を
有する。水面に輸送された汚濁物質は次々に供給される
気泡(空気)によって安定泡沫を形成して押し出され
る。この原理によって有機・無機懸濁物質はその相当部
分が安定泡沫に濃縮され、溶解性有機物、細菌類、プラ
ンクトンおよびそれらの死骸の多くも安定泡沫の膜に濃
縮される(特開平4-267984号参照)。勿論、添加した蛋
白性物質は気泡と懸濁物質などを結びつける役割を果た
すと同時に、余剰分は気液界面に吸着濃縮されて安定泡
沫を形成し、容易に除去されるので、2次公害の危惧は
ない。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明の方法を説明す
るが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。図3に示す回分式泡沫分離装置を使用し、気液接触
塔(径 3.5cm,長さ1m)(21)に処理水0.85リッ
トルを入れ、その下部からG4・ガラスフィルター(2
0)を介してポンプ(18)により空気を通気量 0.5リ
ットル/分、気液比約3の条件で導入し、上部に集積す
る泡沫(22)を、泡沫トラップ瓶(23)に導き液化
した(泡沫分離水量約0.85ミリリットル)。処理水とし
て塩分濃度の異なる人工海水(濃度:0〜35パーミ
ル)にカオリン(平均径1〜3μm)を約28mg/ リッ
トルになるように添加調整した懸濁液を使用し、カゼイ
ン添加量を0、0.005 、0.01、0.02および0.05ppmと
変えて泡沫分離処理実験を行なった。泡沫分離後のカオ
リン(濁度)除去率を塩分濃度に対してプロットした結
果を図4に示す。
【0023】図4からカゼイン添加率が一定の時、濁度
除去率は塩分の増加に伴って増加し、また、カゼイン添
加率が高いほど低塩分で濁度除去率が高くなることが明
らかである。塩分10〜15パーミル以上、カゼイン添
加量 0.05mg/リットルで濁度除去率は約95%に達して
いる。
【0024】
【発明の効果】本発明による、原水に極微量の蛋白性物
質を添加し空気を導入して発生させた泡沫を分離するこ
とによる除去方法によれば、閉鎖性海域である汚染され
た運河水、海水および汚濁した無酸素の海底水、浚渫工
事や海域で行なわれる土木・建設工事で生じる淡水及び
塩分を含有する産業廃水、降雨時の都市廃水の処理に要
請される前記の要件の殆どが満たされる。すなわち、
【0025】(1) 海水−カオリン懸濁液の濁質(濁度:
カオリン濃度28mg/ リットル)の結果から塩分10パ
ーミル以上で、蛋白性物質(カゼイン添加量 0.05mg/リ
ットル)の添加で懸濁物質を98%以上除去することが
できる。 (2) 海産魚介類飼育水の泡沫分離法(特開平4-267984号
参照)で得られる結果から溶解性有機物除去(CODと
BODの発現物質)を50%程度除去することが可能で
ある。 (3) 海産魚介類飼育水の泡沫分離法(特開平4-267984号
参照)で得られる結果から有害細菌を90%程度の除去
することが可能である。
【0026】(4) 処理水の溶存酸素濃度は飽和濃度に近
く、処理あるいは浄化のために加える蛋白性物質は処理
水中に殆ど残留しない。 (5) その結果として溶存酸素飽和度が100%近い処理
水を放流できるので、閉鎖海域の運河水などにおける生
物生息の快復に寄与する。 (6) 従来の浚渫余水の凝集沈澱システムに比較して著し
く建設費が低く、構成が単純で操作の容易な装置で処理
できる。 (8) 海産魚介類飼育水の泡沫分離法で得られているデー
タから、5000トンの原水処理で分離される泡沫分離水は
10トン程度であり、分離される物質量が少なく、焼却
で容易に処理でき、2次公害の恐れがない。
【0027】(10)維持費が低い。すなわち、例えばカゼ
インの注薬量を0.05mg/ リットル、一般の浚渫余水の処
理に使われるポリ塩化アルミニウム(PAC)の添加量
を10mg/ リットルとすると、市場単価で試薬グレイド
のカゼインが1400円/kg 、PACが40円/kg 程度であ
り、カゼインを使用した場合のコストはPACを使用し
た場合の約1/3となる。カゼインの工業グレイドで市
場単価は1400円/kg よりかなり低いため、維持費は一層
低くなる。 (11)降雨時の都市廃水の場合においても、海水を添加す
るなどして塩分濃度を調整した後本発明による泡沫処理
を実施することで汚濁物質の除去が期待できる。
【0028】(12)原水を本発明の除去システムに流入し
てから処理し放流するのに要する時間は約2〜3分であ
り、従来の一般的方法に比べると処理時間が格段に短
い。 (13)凝集・急速濾過を本発明の泡沫分離処理に後続させ
れば、懸濁物質除去が確実になるだけでなく、溶解性の
無機りんの除去も期待できる。泡沫分離法で大部分の懸
濁物質が除去されているので、濾層が閉塞して濾過不能
になるまでの時間(濾過継続時間)は非常に長くなる。
300〜400m/日程度の濾過速度で運転できると考
えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する装置例の概要図であ
る。
【図2】本発明の方法を実施する他の装置例の概要図で
ある。
【図3】実施例で使用した回分式泡沫分離装置の概要図
である。
【図4】人工海水にカオリンを添加した系にカゼインを
異なる濃度で加え、泡沫分離処理した実験における、塩
分濃度とカオリン(濁度)除去率との関係を示すグラフ
である。
【図中符号】
1 汚濁水 2 ポンプ 3 定量ポンプ 4 蛋白性物質 5 ラインミキサー 6 定量ポンプ 7 気液接触・泡沫分離槽 8 空気自吸式エアレーター 9 空気導入孔 10 羽根 11 水面 12 泡沫分離管 13 泡沫分離槽 14 泡沫分離液槽 15 アルミニウム塩 16 定量ポンプ 17 直接急速濾過池 18 送気ポンプ 19 空気流量計 20 ガラスフィルター 21 気液接触塔 22 泡沫 23 泡沫トラップ瓶 24 吸引ポンプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液中に蛋白性物質を溶解させ、空気を導
    入して発生させた気泡に液中の汚濁物質を吸着せしめこ
    れを除去することを特徴とする液中の汚濁物質除去方
    法。
  2. 【請求項2】 塩分を10パーミル以上含む液中に蛋白
    性物質を溶解させ、空気を導入して発生させた気泡に液
    中の汚濁物質を吸着せしめこれを除去することを特徴と
    する塩分を含有する液中の汚濁物質除去方法。
  3. 【請求項3】 液中に海水を添加して塩分を10パーミ
    ル以上に調整する請求項2に記載の液中の汚濁物質除去
    方法。
  4. 【請求項4】 蛋白性物質の濃度が0.01ppm以上であ
    る請求項1または2に記載の汚濁物質除去方法。
  5. 【請求項5】 蛋白性物質の濃度が0.05〜5ppmであ
    る請求項4に記載の汚濁物質除去方法。
  6. 【請求項6】 蛋白性物質が、カゼイン、ゼラチン、グ
    ロブリン、乳蛋白、グルテンから選択される1種以上の
    ものである請求項1または2に記載の液中の汚濁物質除
    去方法。
  7. 【請求項7】 回転するインペラーの背面に発生する負
    圧を利用して液中に空気を導入し、気泡を発生させる請
    求項1または2に記載の液中の汚濁物質除去方法。
JP32994592A 1992-11-17 1992-11-17 液中の汚濁物質除去方法 Expired - Fee Related JP3267359B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32994592A JP3267359B2 (ja) 1992-11-17 1992-11-17 液中の汚濁物質除去方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32994592A JP3267359B2 (ja) 1992-11-17 1992-11-17 液中の汚濁物質除去方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06154731A true JPH06154731A (ja) 1994-06-03
JP3267359B2 JP3267359B2 (ja) 2002-03-18

Family

ID=18227023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32994592A Expired - Fee Related JP3267359B2 (ja) 1992-11-17 1992-11-17 液中の汚濁物質除去方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3267359B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001340703A (ja) * 2000-06-02 2001-12-11 Hokkaido Technology Licence Office Co Ltd 新規な凝集剤及びこれを用いた水処理方法
JP2006231124A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 Univ Of Miyazaki タンパク質を用いた泡沫分離法による細菌の選択的な分離回収装置及び分離回収方法
JP2007203285A (ja) * 2006-01-05 2007-08-16 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd 分散方法及び分散装置
CN105209391A (zh) * 2013-03-29 2015-12-30 欧莱雅 处理含有至少一种化妆品的废水的系统及有关装置和方法
CN107555670A (zh) * 2017-10-31 2018-01-09 蒙城县弘文信息科技有限公司 一种多层级污水处理吸收舱
JP2018030071A (ja) * 2016-08-23 2018-03-01 王子ホールディングス株式会社 除菌水の製造方法および除菌水の製造システム
JP2021065826A (ja) * 2019-10-21 2021-04-30 東和環境科学株式会社 液中の油分及び汚濁物質の分離除去方法
CN116171850A (zh) * 2023-02-10 2023-05-30 中国水产科学研究院黄海水产研究所 一种基于上升流的海草种子规模化长期保存系统及方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001340703A (ja) * 2000-06-02 2001-12-11 Hokkaido Technology Licence Office Co Ltd 新規な凝集剤及びこれを用いた水処理方法
JP2006231124A (ja) * 2005-02-22 2006-09-07 Univ Of Miyazaki タンパク質を用いた泡沫分離法による細菌の選択的な分離回収装置及び分離回収方法
JP2007203285A (ja) * 2006-01-05 2007-08-16 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd 分散方法及び分散装置
CN105209391A (zh) * 2013-03-29 2015-12-30 欧莱雅 处理含有至少一种化妆品的废水的系统及有关装置和方法
JP2018030071A (ja) * 2016-08-23 2018-03-01 王子ホールディングス株式会社 除菌水の製造方法および除菌水の製造システム
CN107555670A (zh) * 2017-10-31 2018-01-09 蒙城县弘文信息科技有限公司 一种多层级污水处理吸收舱
JP2021065826A (ja) * 2019-10-21 2021-04-30 東和環境科学株式会社 液中の油分及び汚濁物質の分離除去方法
CN116171850A (zh) * 2023-02-10 2023-05-30 中国水产科学研究院黄海水产研究所 一种基于上升流的海草种子规模化长期保存系统及方法
CN116171850B (zh) * 2023-02-10 2023-09-19 中国水产科学研究院黄海水产研究所 一种基于上升流的海草种子规模化长期保存系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3267359B2 (ja) 2002-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109133538A (zh) 一种屠宰废水处理方法
WO1991011392A1 (fr) Procede d'epuration des eaux du sol
JPH09323004A (ja) 水処理装置
JP2003300069A (ja) 造水方法及び造水装置
CN101269903B (zh) 炼油污水的进一步深度处理工艺及装置
CN107555660A (zh) 一种饮用水净化方法
CN104591443A (zh) 一种水产养殖农业废水的循环处理设备
JP2001009446A (ja) 加圧浮上分離処理方法及びその装置
KR100319326B1 (ko) 하천수의 현위치 정화장치
JP3267359B2 (ja) 液中の汚濁物質除去方法
CN108911461A (zh) 一种河道底泥污染物原位消减处置船
CN110156275A (zh) 一种环境友好型循环水旁流生物处理系统及方法
JP3631419B2 (ja) 富栄養化された水域の浄化方法及び装置
JP4365190B2 (ja) 水中へ薬剤の散布方法及び薬剤散布器
JP4490795B2 (ja) 水の浄化処理方法
JP4144952B2 (ja) 河川・湖沼等の浄化方法
JP3797296B2 (ja) 水底汚泥の浄化方法
JP2003290784A (ja) 除鉄・除マンガン装置及びその方法
JP3600306B2 (ja) 淡水性廃水中の汚濁物質除去方法
JP6258277B2 (ja) 水質浄化方法および水質浄化システム
JP4019277B2 (ja) 漁港や魚市場等から発生する有機性廃水の処理方法及び処理装置
JP2001079561A (ja) 河川浄化方法
JP2003181465A (ja) 水底浄化工法
CN112794578A (zh) 一种城镇生活污水处理系统及处理工艺
JPH1057999A (ja) 汚水又は汚泥の浄化方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080111

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees