JPH0615462A - 銅製部材の接合方法 - Google Patents

銅製部材の接合方法

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JPH0615462A
JPH0615462A JP4175491A JP17549192A JPH0615462A JP H0615462 A JPH0615462 A JP H0615462A JP 4175491 A JP4175491 A JP 4175491A JP 17549192 A JP17549192 A JP 17549192A JP H0615462 A JPH0615462 A JP H0615462A
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JP
Japan
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copper
gold
joining
temperature
eutectic
Prior art date
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Pending
Application number
JP4175491A
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English (en)
Inventor
Sachio Seto
佐智生 瀬戸
Toru Oguchi
徹 小口
Namio Kaneko
七三雄 金子
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加速管(無酸素銅)などの銅製真空機器を極
めて精度よく接合することが可能な銅製部材の接合方法
を提供すること。 【構成】 真空機器を構成する銅製部材2同志を接合す
るに際して、接合面3同志を極薄の金4を介して当接さ
せ、これを非酸化雰囲気中にて僅かに加圧しつつ金・銅
のそれぞれの融点よりも低く且つ共晶温度より高めの温
度で加熱することにより、接合面3の金と銅とを拡散さ
せて接合するようにしたことを特徴とする銅製部材の接
合方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子加速器に用いられ
る加速管(無酸素銅)などの真空機器を構成する銅製部
材を精度よく接合するための高精度接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子或いは陽子ビーム等が略光速度で通
過する加速管は、内面が鏡面加工された無酸素銅製のリ
ング体を複数直列に連結して構成され、その内部が超真
空に保たれるものである。
【0003】上記リング体同志の接合方法として、電鋳
法やロー付け法が知られている。電鋳法は、上記リング
体を複数段重ね合わせてその外表面にCu,Ni,Cr
等の金属メッキを施し、そのメッキ層によってリング体
同志を接合するものである。他方、ロー付け法は、複数
段重ね合わせたリング体の接合部を銀ロー,金ロー等の
ロー材によってロー付け接合するものである。
【0004】いずれの方法であっても、各リング体同志
の接合は、その内部を通過する電子ビームを加速するた
めに投入する大電力高周波により内壁に放電することを
防止するため、内壁の接合部において段差・間隙等が生
じないよう高精度が要求される。いままでは加速管の出
力がそれ程大きくなかったため、また求められる高周波
特性がそれ程きびしくなかったためこの種の問題は現行
接合技術で対処できる範囲であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、従来の
十倍程度の極めて高出力(100 MeV/m)且つ高周波
特性上要求される寸法精度が各段に厳しい加速管が計画
されており、従来の電鋳法やロー付け法で接合製作した
加速管では大電力高周波が内壁に放電する可能性や寸法
精度が十分に実現できないといった問題が生ずる可能性
がでてきた。
【0006】すなわち、電鋳法にあっては製作時の脱ガ
スの不十分さ等からの放電の懸念があり、他方、ロー付
け法にあってはリング体同志をミクロンオーダーの高精
度でロー付け接合する技術が確立されていない。
【0007】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、加速管(無酸素銅)などの銅製真空機器構成部
材を極めて精度よく接合することが可能な銅製部材の接
合方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、真空機器を構成する銅製部材同志を接合す
るに際して、接合面同志を極薄の金を介して当接させ、
これを非酸化雰囲気中にて僅かに加圧しつつ金・銅のそ
れぞれの融点よりも低く且つ共晶温度より高めの温度で
加熱することにより、接合面の金と銅とを拡散させて接
合するようにしたことを特徴としている。
【0009】
【作用】上記方法によれば、接合面の金と銅とが互いに
拡散し、その拡散が銅18.5%で金81.5%となった部分か
ら溶融し始める。すなわち、金−銅状態図における共晶
点(884 ℃)から溶融し始める。このとき、接合面に生
じたボイド(空洞)は、接合面同志を僅かに加圧するこ
とにより減少する。
【0010】このように本方法にあっては、金の融点
(1063℃)および銅の融点(1083℃)より遥かに低い金
・銅の共晶点(884 ℃)近傍の温度で加熱しているの
で、金自体あるいは銅自体が直接溶融することはなく、
且つ、接合面同志を僅かに加圧してボイドを減少させて
いるので、極めて変形量の少ない高精度接合が達成され
る。
【0011】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0012】図1は、高出力粒子加速器に用いられる加
速管1(無酸素銅製)の製作状況を示す図である。図示
するように、内面が鏡面加工された無酸素銅製の五個の
リング体2が、各接合面3に純金箔4を挟んで垂直に重
ねられている。上記リング体2は外径φ40mm,内径φ20
mm,高さ20mmの筒体であり、純金箔4は外径φ40mm,内
径φ20mm,厚さ20±0.2 μmのドーナッツ状の箔であ
る。この純金箔4の厚さは、現在の技術で均等な厚さが
保証できる最低厚さである。
【0013】この純金箔4を挟んで重ねられたリング体
2を、真空中にて垂直方向に微弱圧力P(0.01Kg/mm
2 )で加圧しつつ金・銅の共晶温度(884 ℃)より高
めの温度T(890 ℃)で加熱する。これにより、接合面
3において金と銅とが互いに拡散し、その拡散が銅18.5
%で金81.5%となった部分から溶融し始める。すなわ
ち、図2に示す金−銅状態図における共晶点A(884
℃)から溶融し始める。このとき、接合面3と金箔4の
間に生じたボイド(空洞)は、接合面3同志を加圧する
微弱圧力P(0.01Kg/mm 2 )によって略完全に消滅す
る。なお、図中、αの領域は固相、Lの領域は液相、2
本の線で囲まれた部分は固相と液相の共存状態を示す。
【0014】このように、金の融点(1063℃)および銅
の融点(1083℃)より遥かに低い温度T(890 ℃)で加
熱しているので、金自体あるいは銅自体が直接溶融する
ことはなく、且つ、接合面3同志を微弱圧力P(0.01Kg
/mm 2 )で加圧してボイドを無くしているので、従来の
電鋳法やロー付け法に比べ極めて変形量の少ないミクロ
ン単位のオーダーの高精度接合が達成される。‥‥‥
《拡散ロー付け法》従って、加速管1内壁5の接合面3
における凹凸が減少することとなり、加速管1の高出力
化に伴って問題となっていた放電現象を抑制することが
でき、高出力の加速管(100 MeV/m級)が実現可能
となる。また、接合面3のボイドが減少するため、加速
管1内を超高真空状態(10-9mbar/s)にしたときのリー
ク性能も向上する。
【0015】以下に、上記微弱圧力Pおよび加熱温度T
をパラメータとして接合実験を行った結果を示す。
【0016】 接合圧力P 接合温度T 接合時間 管全長の変化 〔Kg/mm 2 〕 〔℃〕 〔min 〕 〔μm〕 0 890 120 +36 0 950 120 +47 0.01 890 120 +4 0.01 910 60 +7 0.01 950 30 +8 0.02 890 120 −22 0.02 890 60 −15 この結果から、接合の前後における管全長の変化に着目
すると、接合圧力Pは0.01 Kg/mm 2 ,接合温度Tは 89
0℃が最も好ましい条件であることが解る。接合圧力P
が 0のとき管全長が増えているのは、接合面に生じるボ
イド(空洞)のせいである。他方、接合圧力Pを 0.02
Kg/mm 2 とすると接合面の変形量が大きくなり管全長が
縮まってしまう。従って、接合圧力Pは 0.01 Kg/mm 2
がよい。また、接合温度Tは、リング体2の熱変形を考
慮すると、金−銅の固液共存温度(884 ℃以上)におい
て出来るだけ低い温度が好ましい。
【0017】なお、本実施例にあっては各リング体2の
接合面3に金箔4を挟んだものを開示したが、これに限
らず隣接するリング体2の接合面3の一方あるいは双方
に金メッキを施すようにしてもよい。この場合、金メッ
キの手法としてイオンプレーティング法やスパッタリン
グ法など種々の方法が考えられるが、均一なメッキ層が
得られるスパッタリング法が好ましい。また、この金メ
ッキを用いた場合、金箔(20μm)よりも薄い厚さ(1
〜5μm)が可能となるため、接合時間がより短くな
る。また、本実施例にあっては拡散雰囲気を真空とした
が、これに限らず接合面3の酸化が防止される不活性ガ
ス雰囲気(アルゴン等)や還元ガス雰囲気(水素等)で
あってもよい。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
速管などの銅製真空機器を極めて精度よくミクロンオー
ダーで接合することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す加速管(無酸素銅製)
の製作状況を示す図である。
【図2】金−銅の状態図である。
【符号の説明】
1 加速管 2 銅製真空機器としてのリング体 3 接合面 4 極薄の金としての金箔 P 微弱圧力

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空機器を構成する銅製部材同志を接合
    するに際して、接合面同志を極薄の金を介して当接さ
    せ、これを非酸化雰囲気中にて僅かに加圧しつつ金・銅
    のそれぞれの融点よりも低く且つ共晶温度より高めの温
    度で加熱することにより、接合面の金と銅とを拡散させ
    て接合するようにしたことを特徴とする銅製部材の接合
    方法。
JP4175491A 1992-07-02 1992-07-02 銅製部材の接合方法 Pending JPH0615462A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006519471A (ja) * 2003-03-03 2006-08-24 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ X線管陰極アセンブリ及び界面反応接合プロセス
WO2011152423A1 (ja) * 2010-05-31 2011-12-08 三洋電機株式会社 金属の接合方法
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KR20230034080A (ko) * 2021-09-02 2023-03-09 한국원자력연구원 정밀 봉인형 고주파가속관

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