JP2000323167A - ナトリウム−硫黄電池の製造方法及び製造装置 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池の製造方法及び製造装置

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JP2000323167A
JP2000323167A JP11133737A JP13373799A JP2000323167A JP 2000323167 A JP2000323167 A JP 2000323167A JP 11133737 A JP11133737 A JP 11133737A JP 13373799 A JP13373799 A JP 13373799A JP 2000323167 A JP2000323167 A JP 2000323167A
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Ryujiro Udo
竜二郎 有働
Yoshimi Sato
善美 佐藤
Saburo Usami
三郎 宇佐美
Hisamitsu Hato
久光 波東
Naoki Akane
直樹 赤根
Yukihiro Umetsu
幸浩 梅津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ナトリウム−硫黄電池を、高信頼性を保持しつ
つ、簡易で安価に効率よく製造すること。 【解決手段】ナトリウム−硫黄電池において、絶縁リン
グ2にアルミニウム合金製の負極容器1及び正極容器3
を接合する場合、負極容器1及び正極容器3を少なくと
もマグネシウムを含有したアルミニウム合金製とし、超
音波振動を用いて絶縁リング2と接合する。 【効果】摩擦によって局部的に温度上昇したアルミニウ
ム合金中のマグネシウムが接合界面の酸化物を還元し、
活性化するため、接合界面でのセラミックとアルミニウ
ム合金の反応が容易になり、接合部の信頼性を向上する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はナトリウム−硫黄電
池に係り、特に、簡単で信頼性の高いナトリウム−硫黄
電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ナトリウム−硫黄電池は、負極活物質と
してナトリウムを、正極活物質として硫黄を用いる2次
電池である。その効率やエネルギー密度が高いことや、
主な原料であるナトリウム及び硫黄が資源上豊富である
こと等から電力貯蔵用、電気自動車用等への利用が検討
されている。
【0003】ナトリウム−硫黄電池の基本的な構造は、
正負極の活物質をβ”アルミナ等の固体電解質で隔離し
て容器内に封入したものであり、300℃以上の高温で
充放電を行うことが特徴の一つである。ナトリウム−硫
黄電池は、一般に正極と負極の活物質を別々に収納する
容器が金属部材で構成されている。正極容器と負極容器
は、それぞれの電極と結合されている。従って、正負極
の電気的絶縁と正負極活物質の封止のために,金属製の
正負極容器を絶縁体に接合した構造としている。その絶
縁体には一般にαアルミナ等の電気絶縁性セラミックス
が用いられる。
【0004】この正極容器と負極容器と絶縁体との接合
法としては、特開平9−55222号公報に示されてい
るように、アルミニウムを主成分とした合金をインサー
ト材として用い、真空や不活性ガス雰囲気中で接合され
る部材全体を所定の接合温度に加熱し、加圧力を付加す
る方法がある。又他の方法として、特開平2−2296
83号公報に示されているように、真空や不活性ガス雰
囲気中で接合部近傍のみを局部的に所定の接合温度まで
加熱し、加圧力を付加する方法などが知られている。し
かし、これらの接合法は、真空排気や雰囲気置換した容
器内において、接合される部材の全部または大部分を接
合温度まで加熱する必要があるため、接合作業に長い時
間と多量のエネルギーが必要であった。
【0005】そのため、作業時間や、エネルギーを節約
する方法として、特開平5−74483号公報に示され
ているように、接合部に超音波振動を印加する方法、い
わゆる超音波接合法が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ナトリウム−硫黄電池
の正負極容器と絶縁体の接合に超音波接合法を用いる
と、接合そのものに要する時間だけでなく、加熱や冷却
に要する時間も著しく短縮できるため、組立て作業時間
を大幅に短縮することができる。さらに、接合のために
投入するエネルギーも大幅に節約することができるた
め、ナトリウム−硫黄電池の低コスト化や環境保護に寄
与することができる。
【0007】しかしながら、本発明者らがアルミニウム
製の正負極容器とαアルミナ製の絶縁体を超音波接合
し、接合体をナトリウムと共に密閉容器に封入して、室
温から約340℃までの繰返し昇降温試験に供したとこ
ろ、正負極容器と絶縁体の接合界面が溶融ナトリウムに
よって顕著な浸食を受けることが明らかとなった。な
お、本昇降温試験の上限温度340℃は、ナトリウム−
硫黄電池の予定運転温度であり、本試験によりナトリウ
ム−硫黄電池の昇降温寿命が予測できる。
【0008】本発明の目的は、高信頼性を保持しつつ、
容易、安価、迅速、かつ効率的に製造することができる
ナトリウム−硫黄電池の製造方法及び製造装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的は、負極活物質
であるナトリウムと、正極活物質である硫黄と、前記ナ
トリウムと前記硫黄との間に介在した固体電解質と、前
記固体電解質に接合された絶縁リングと、前記絶縁リン
グに接合された金属製の負極容器と、前記絶縁リングに
接合された金属製の正極容器とを有し、前記負極容器と
前記正極容器の少なくとも片方の一部または全部が少な
くともマグネシウムを含有したアルミニウム合金で構成
し、前記絶縁リングと前記アルミニウム合金の部分を接
触させた状態で超音波振動を印加し、前記負極容器と前
記正極容器との少なくとも片方を前記絶縁リングとを接
合することにより達成される。
【0010】また、例えば絶縁リングに先ずマグネシウ
ムを含有したリング状または板状のアルミニウム合金部
材を接触させた状態で超音波振動を印加することにより
接合しておく。次に負極容器や正極容器を前記アルミニ
ウム合金部材と接触させた状態で、超音波振動を印加し
て接合することによっても達成される。
【0011】また、例えば、ステンレス鋼などの鉄合金
製の正極容器や負極容器の少なくとも一部分に予めマグ
ネシウムを含有したリング状または板状のアルミニウム
合金部材を接合しておく。次に、アルミニウム合金部材
と絶縁リングを接触させた状態で、超音波振動を印加し
て接合することによっても達成される。なお、この際の
前記鉄合金製の正極容器や負極容器と前記アルミニウム
合金部材の接合には、超音波接合の他に拡散接合等を用
いてもよい。
【0012】さらに、接合の際の接合部の温度を180
℃以上260℃以下とする。接合時の雰囲気を真空、不
活性ガス、還元性ガスのいずれかとすることにより接合
部の信頼性はさらに向上する。
【0013】一方、接合の際の加熱方法は一般的にはヒ
ーターの輻射及び気体の対流のいずれかまたは両方であ
るが、超音波振動を接合部に印加するツールを加熱し、
そのツールの熱で接合部を加熱することにより、さらに
エネルギーの節約及び接合の効率化が図れる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を説明
する。
【0015】図2は本発明のナトリウム−硫黄電池の縦
断面の概略図である。図3は図2のII部分の拡大図であ
る。まず、図2及び図3を用いて本発明の一実施例のナ
トリウム−硫黄電池の構造を説明する。
【0016】金属製負極容器1は、その材質が約1%の
マグネシウム及び不可避の不純物を含有するアルミニウ
ム合金でできており、側面下端から水平外側に延びるフ
ランジ部1aを備えている。フランジ部1aは絶縁リン
グ2に接合されている。セラミックス製絶縁リング2
は、その材質がαアルミナである。固体電解質4は、そ
の材質がβ”アルミナであり、袋管状に形成されてい
る。固体電解質4は、その上端付近が図3に示すように
絶縁リング2の内周面にガラス層7を介して接合されて
いる。金属製正極容器3は、その材質が約1%のマグネ
シウム及び不可避の不純物を含有するアルミニウム合金
であり、側面上端部付近に凹部が形成され、その凹部の
上面を構成するフランジ部3aを有している。負極容器
1のフランジ部1aと正極容器3のフランジ部3aは、
絶縁リング2の上下両側に対向するように接合されてい
る。固体電解質4には、負極活物質であるナトリウム6
が充填されている。正極容器3には、正極活物質である
硫黄5が充填されている。
【0017】次に、図1を用いて本発明の一実施例を詳
細に説明する。図1は、本発明のナトリウム−硫黄電池
の製造方法を説明するための部分拡大図である。
【0018】本発明の製造方法により、負極容器1、絶
縁リング2及び正極容器3を接合一体化してナトリウム
−硫黄電池を製造する。但し、接合時には硫黄5及びナ
トリウム6は封入されていない。
【0019】先ず、固体電解質4を予めガラス層7を介
して絶縁リング2に接合しておく。次に、絶縁リング2
の外周を把持治具8に固定し、上面に負極容器1を置
く。さらに、その上から超音波振動ツール9を接触させ
て超音波振動を印加して、絶縁リング2と負極容器1を
接合する。さらに、負極容器1を接合した絶縁リング2
の上下を逆転させて、負極容器1を接合した反対側に正
極容器3を置き、その上から超音波振動ツール9を接触
させて超音波振動を印加して、絶縁リング2と正極容器
3を接合する。
【0020】本実施例では、負極容器1を接合した後で
正極容器3を接合したが、もちろんその順序は逆でも差
し支えない。また本実施例では、2回の操作により負極
容器1と正極容器3とを別々に絶縁リング2に接合した
が、2個の超音波振動ツール9を用いることにより、1
回の操作で負極容器1と正極容器3を同時に絶縁リング
2に接合することも可能である。
【0021】以上の方法で接合した負極容器1及び正極
容器3と絶縁リング2との接合体に、図示しないナトリ
ウム及び硫黄の活物質を注入して封止し、電池として室
温から340℃までの昇降温を40回繰り返す昇降温試
験に供したところ、接合部は十分実用に耐え得る気密性
及び耐久性を有することが明らかとなった。
【0022】図4を用いて、本発明の別の実施例を詳細
に説明する。
【0023】先ず、絶縁リング2の上面に約1%のマグ
ネシウム及び不可避の不純物を含有するアルミニウム合
金リング10を接触させた上から、超音波振動ツール9
を接触させて超音波振動を印加して、絶縁リング2とア
ルミニウム合金リング10とを接合する。次に、一旦ア
ルミニウム合金リング10と超音波振動ツール9とを分
離し、アルミニウム合金リング10の上に負極容器10
1を接触させ、その上から超音波振動ツール9を接触さ
せて超音波振動を印加して、アルミニウム合金リング1
0と負極容器101とを接合する。この2回の接合によ
り、絶縁リング2と負極容器101を一体化する。さら
に、同様の工程で絶縁リング2と正極容器103をアル
ミニウム合金リング11を介して一体化する。
【0024】以上の方法で接合した負極容器1及び正極
容器3と絶縁リング2との接合体に、図示しないナトリ
ウム及び硫黄の活物質を注入して封止し、電池として前
述と同様の昇降温試験に供した。その結果、本方法での
接合部も、十分実用に耐え得る気密性及び耐久性を有す
ることが明らかとなった。
【0025】なお、本実施例で用いた負極容器101と
正極容器103は、いずれもステンレス鋼製であるが、
他の鉄合金やアルミニウム合金でも同様の結果が得られ
る。
【0026】図5を用いて,本発明の別の実施例を詳細
に説明する。図5の負極容器201はステンレス鋼製
で、そのフランジ部分には予め約1%のマグネシウム及
び不可避の不純物を含有するアルミニウム合金リング2
10が接合されている。
【0027】ステンレス鋼製負極容器201とアルミニ
ウム合金リング210の接合には、超音波による加振を
用いる他、拡散接合法等を用いてもよい。このアルミニ
ウム合金リング210と絶縁リング2とを接触させ、そ
の上から超音波振動ツール9を接触させて超音波振動を
印加して、絶縁リング2とアルミニウム合金リング21
0を接合し、負極容器201と絶縁リング2とを一体化
する。次に、同様の工程で予めアルミニウム合金リング
211を接合してある正極容器203と、絶縁リング2
とを一体化する。
【0028】以上の方法で接合した負極容器1及び正極
容器3と絶縁リング2との接合体に図示しないナトリウ
ム及び硫黄の活物質を注入して封止し、電池として前述
と同様の昇降温試験した。その結果、本方法での接合部
も、十分実用に耐え得る気密性及び耐久性を有すること
が明らかとなった。
【0029】以上の実施例は、いずれも常温の大気中で
接合したものである。しかし、接合時の接合部温度を1
80℃以上260℃以下に保つことで信頼性を向上でき
る。また、接合を真空、不活性ガス、還元性ガスのいず
れかの雰囲気中で実施することにより、接合に要する時
間は長くなるが、接合部の信頼性は更に向上する。
【0030】図6を用いて本発明の他の実施例を説明す
る。
【0031】図において、本実施例では、ナトリウム−
硫黄電池を製造するために気密容器12内に装置を入れ
て各部を接合するものである。気密容器12は、真空ポ
ンプ13及びガス導入系14を用いて、内部を真空、不
活性ガス、還元性ガス等の、任意の雰囲気とすることが
できる。先ず気密容器12内において、約1%のマグネ
シウム及び不可避の不純物を含有するアルミニウム合金
製の正極容器3に加圧治具19及び超音波振動ツール4
09をセットする。次に、図に示す通り予め固体電解質
4を接合した絶縁リング2及び負極フランジ1を設置す
る。更に、超音波振動ツール309及び加圧治具18を
設置した後、真空ポンプ13を用いて容器12内を真空
排気する。本実施例では、接合雰囲気を真空としたが、
それ以外にも、不活性ガス雰囲気や還元ガス雰囲気でも
良い。次に、超音波振動ツール309及び409に内蔵
した図示しないヒータに、電源15から電力を供給して
加熱する。接合部分が所定の接合温度まで昇温されたと
ころで、加圧軸17を用いて接合部に加圧力を付加し、
超音波発振器16を用いて超音波振動ツール309及び
409を振動させて負極容器1及び正極容器3と絶縁リ
ング2とを接合一体化する。
【0032】前述の装置を用いて接合した負極容器1及
び正極容器3と絶縁リング2との接合体に図示しないナ
トリウム及び硫黄の活物質を注入して封止し、電池とし
て前述と同様の昇降温試験を行った。その結果、本装置
での接合部は、十分な気密性及び非常に高い耐久性を有
することが明らかとなった。
【0033】以上の実施例では、負極容器1及び正極容
器3を、絶縁リング2の対向する面にそれぞれ接合した
が,図7に示すように、負極容器1及び正極容器503
の接合部を、絶縁リング2の同一の面に接合してもよ
い。この場合、図6では負極用と正極用の2個必要であ
った超音波振動ツール509を共通にできるなど、接合
装置の構造を簡単にできる。さらに接合の作業に要する
工程数を削減することができる等の利点があるが、正負
極の短絡に注意を払う必要がある。
【0034】このように、接合に用いるアルミニウム合
金にマグネシウムを添加することによって、特に接合部
の耐ナトリウム浸食性が向上する理由は2つ考えられ
る。その一つは、アルミニウムにマグネシウムを添加す
ることによって固相線温度が低下し、超音波振動による
摩擦熱での原子の運動が活発化して,接合界面でのセラ
ミックとの反応を促進するためである。この効果は、ア
ルミニウム合金にけい素を添加しても得られる。もう一
つの理由は、超音波振動を接合部に印加してアルミニウ
ム合金の表面酸化膜を破壊する際に、摩擦によって局部
的に温度上昇したアルミニウム合金中のマグネシウムが
接合界面の酸化物を還元し、活性化する。これによっ
て、接合界面でのセラミックとアルミニウム合金の反応
を容易にするためである。
【0035】また、接合雰囲気を、真空、不活性ガス、
還元性ガスのいずれかにすることにより、接合部の耐ナ
トリウム浸食性がより向上する理由は、前記の過程で接
合界面が還元された状態から、雰囲気中の酸素等により
再び酸化されることを妨ぐために、強固な接合が実現す
るためと考えられる。
【0036】さらに、接合時に接合部の温度を180℃
以上から260℃以下に保つことにより、より高い信頼
性が得られる理由は、以下の通りと考えられる。すなわ
ち、接合部がナトリウムによる浸食を受ける温度は、ナ
トリウムが溶融する約98℃から運転温度である約34
0℃の間である。一方、本発明者らの検討の結果、接合
部のナトリウムによる浸食は、接合界面に作用する引張
またはせん断応力により助長されることが明らかとなっ
た。この接合界面に作用する応力の大部分は、異種材料
を接合した際の線膨張係数の差に起因するものである。
この線膨張係数の差による残留応力は、接合部の温度が
接合時の温度に近づけば小さくなる。従って、接合温度
を前述の約98℃と約340℃の中央である約220℃
とすれば、接合部がナトリウムによる浸食を受けるあら
ゆる温度範囲において残留応力が非常に小さくなり、浸
食を抑制することができる。しかし、接合温度を正確に
220℃とする必要はなく、その範囲を220℃±40
℃としても残留応力を十分に小さくすることができ、ナ
トリウムによる浸食を抑制することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明のナトリウム−硫黄電池の製造方
法及び製造装置によれば、高信頼性を保持しつつ、容
易、安価、迅速、かつ効率的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナトリウム−硫黄電池の製造法の実施
例の説明図。
【図2】本発明のナトリウム−硫黄電池の縦断面概略
図。
【図3】図2のII部分の拡大図。
【図4】本発明のナトリウム−硫黄電池の他の製造方法
の実施例の説明図。
【図5】本発明のナトリウム−硫黄電池の他の製造方法
の実施例の説明図。
【図6】本発明のナトリウム−硫黄電池の他の製造方法
及び製造装置の実施例の説明図。
【図7】本発明のナトリウム−硫黄電池の他の製造方法
の実施例の説明図。
【符号の説明】
1…負極容器、101…負極容器、201…負極容器、
1a…フランジ部、2…絶縁リング、3…正極容器、1
03…正極容器、203…正極容器、503…正極容
器、3a…フランジ部、4…固体電解質、5…硫黄、6
…ナトリウム、7…ガラス層、8…把持治具、9…超音
波振動ツール、109…超音波振動ツール、309…超
音波振動ツール、409…超音波振動ツール、509…
超音波振動ツール、10…アルミニウム合金リング、2
10…アルミニウム合金リング、11…アルミニウム合
金リング、211…アルミニウム合金リング、12…気
密容器、13…真空ポンプ、14…ガス導入系、15…
電源、16…超音波発振器、17…加圧軸、18…加圧
治具、19…加圧治具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇佐美 三郎 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 波東 久光 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 赤根 直樹 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 梅津 幸浩 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 Fターム(参考) 5H011 AA09 DD13 FF02 GG09 KK04 5H029 AJ11 AJ14 AK05 AL13 CJ01 CJ05 CJ28 DJ02 DJ03 DJ04 HJ14

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】負極活物質であるナトリウムと、正極活物
    質である硫黄と、前記ナトリウムと前記硫黄との間に介
    在した固体電解質と、前記固体電解質に接合された絶縁
    リングと、前記絶縁リングに接合された金属製の負極容
    器と、前記絶縁リングに接合された金属製の正極容器と
    を備えたナトリウム−硫黄電池の製造方法において、 前記負極容器と前記正極容器の少なくとも片方の一部ま
    たは全部が少なくともマグネシウムを含有したアルミニ
    ウム合金で構成され、前記絶縁リングと前記アルミニウ
    ム合金の部分を接触させて超音波振動を印加し、前記負
    極容器及び前記正極容器の少なくとも片方と前記絶縁リ
    ングとを接合することを特徴とするナトリウム−硫黄電
    池の製造方法。
  2. 【請求項2】負極活物質であるナトリウムと、正極活物
    質である硫黄と、前記ナトリウムと前記硫黄との間に介
    在した固体電解質と、前記固体電解質に接合された絶縁
    リングと、前記絶縁リングに接合された金属製の負極容
    器と、前記絶縁リングに接合された金属製の正極容器と
    を備えたナトリウム−硫黄電池の製造方法において、 前記絶縁リングに少なくともマグネシウムを含有したア
    ルミニウム合金部材を接触させた状態で超音波振動を印
    加して接合し、次に前記負極容器と前記正極容器の少な
    くとも片方と前記アルミニウム合金部材を接触させた状
    態で超音波振動を印加し、前記アルミニウム合金部材と
    前記負極容器及び前記正極容器の少なくとも片方と接合
    することを特徴とするナトリウム−硫黄電池の製造方
    法。
  3. 【請求項3】負極活物質であるナトリウムと、正極活物
    質である硫黄と、前記ナトリウムと前記硫黄との間に介
    在した固体電解質と、前記固体電解質に接合された絶縁
    リングと、前記絶縁リングに接合された金属製の負極容
    器と、前記絶縁リングに接合された金属製の正極容器と
    を備えたナトリウム−硫黄電池の製造方法において、 前記正極容器と前記負極容器の少なくとも一方をステン
    レス鋼の鉄合金製とし、前記正極容器と前記負極容器の
    少なくとも一部分に、少なくともマグネシウムを含有し
    たアルミニウム合金部材を接合し、前記アルミニウム合
    金部材と前記絶縁リングとを接触させて超音波振動を印
    加し、前記負極容器の少なくともひとつ及び前記正極容
    器と前記絶縁リングとを接合することを特徴とするナト
    リウム−硫黄電池の製造方法。
  4. 【請求項4】前記接合部分の温度が180℃以上260
    ℃以下の加熱状態で接合することを特徴とする請求項1
    乃至3に記載のナトリウム−硫黄電池の製造方法。
  5. 【請求項5】真空、不活性ガス、還元性ガスのいずれか
    の雰囲気中で前記接合を行うことを特徴とする請求項1
    乃至3に記載のナトリウム−硫黄電池の製造方法。
  6. 【請求項6】負極活物質であるナトリウムを収納する金
    属製の負極容器と、正極活物質である硫黄を収容する金
    属製の正極容器の少なくとも片方を絶縁リングと接触さ
    せた状態で超音波振動を印加することにより接合するナ
    トリウム−硫黄電池の製造装置において、 前記超音波振動を印加するツールを加熱することによ
    り、前記接合超音波を印加される部分を局部的に加熱す
    ることを特徴とするナトリウム−硫黄電池の製造装置。
JP11133737A 1999-05-14 1999-05-14 ナトリウム−硫黄電池の製造方法及び製造装置 Pending JP2000323167A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001035527A (ja) * 1999-07-22 2001-02-09 Ngk Spark Plug Co Ltd 絶縁リング及びその製造方法
KR101323241B1 (ko) * 2011-12-27 2013-10-30 재단법인 포항산업과학연구원 나트륨 유황 전지 제조 방법 및 나트륨 유황 전지 제조 장치 및 이에 따라 제조되는 나트륨 유황 전지
CN114497708A (zh) * 2021-01-07 2022-05-13 天津理工大学 全固态碱金属电池及其制备方法和应用

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