JPH06154477A - 二槽式洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯槽内から脱水槽側へ跳ねる水の拭き取り
掃除が簡単にでき、併せて、その洗濯槽内から跳ねる水
により脱水後の洗濯物を濡らすというようなこともなく
使用できるようにする。 【構成】 脱水内蓋２１を、閉鎖時、カバー１５の洗濯
物出入口からその周囲部までのほゞ全体を覆う大きさに
設けて、洗濯槽１２内から跳ねる水がカバー１５にかか
らず脱水内蓋２１のみにかかるようにした。又、この場
合、脱水内蓋２１は、閉鎖時、洗濯槽１２側部分が洗濯
槽１２内に向かって下降傾斜する傾斜面２３に設ける
と、かかった水が自然に洗濯槽１２内に落ちるようにな
るので、なお良い。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は脱水内蓋を改良した二槽
式洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、二槽式洗濯機においては、図
４に示すように、洗濯槽１と脱水槽２とが並設され、そ
の脱水槽２上に、カバー３と、脱水内蓋４、及び脱水蓋
５が設けられている。しかして、そのカバー３は、図５
にも示すように、洗濯物出入口６を有するもので、その
周囲部には凹段部７が形成されており、この凹段部７に
脱水内蓋４が嵌まり込んで洗濯物出入口６を閉鎖し、こ
の状態から上方へ引き上げることにより、脱水内蓋４は
後方の枢支部を支点に上方へ回動して洗濯物出入口６を
開放するようになっている。又、脱水蓋５は脱水内蓋４
からカバー３の全部を覆い、この状態から同じく上方へ
引き上げることにより、後方の枢支部を支点に上方へ回
動して開放せられるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のものの場
合、脱水蓋５を開けた状態では、洗濯槽１で洗濯をした
とき、それに伴って該洗濯槽１内から跳ねる水がカバー
３と脱水内蓋４との双方にかかり、よって、その双方を
拭き取り掃除しなければならないという煩わしさがあっ
た。又、カバー３にかかった水は、カバー３と脱水内蓋
４との合わせ目部分から脱水槽２内に落ちるため、脱水
後の洗濯物がそれによって濡れるという問題点をも有し
ていた。

【０００４】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、洗濯槽内から跳ねる水の拭
き取り掃除が簡単にでき、併せて、その洗濯槽内から跳
ねる水により脱水後の洗濯物を濡らすというようなこと
もなく使用し得る二槽式洗濯機を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の二槽式洗濯機においては、脱水内蓋を、閉
鎖時、カバーの洗濯物出入口からその周囲部までのほゞ
全体を覆う大きさに設けたことを特徴とする。

【０００６】この場合、脱水内蓋は、閉鎖時、洗濯槽側
部分が洗濯槽内に向かって下降傾斜する形状に設けると
なお良い。

【０００７】

【作用】上記手段によれば、洗濯槽での洗濯に伴って該
洗濯槽内から跳ねる水は、脱水内蓋にのみかかって、該
脱水内蓋により洗濯物出入口からその周囲部までのほゞ
全体が覆われたカバーにはかからない。よって、その拭
き取り掃除も脱水内蓋に対してのみ行なえば良く、カバ
ーまで拭き取り掃除する面倒を省くことができる。又、
その水が脱水内蓋にのみかかってカバーにはかからない
ことから、それが脱水槽内に落ちることも避けることが
できる。

【０００８】そして、脱水内蓋を、閉鎖時、洗濯槽側部
分が洗濯槽内に向かって下降傾斜する形状に設けたもの
では、脱水内蓋にかかった水をその傾斜により洗濯槽内
に自然に落とすことができ、脱水槽内に落ちることをよ
り確実に防止できると共に、脱水内蓋の拭き取り掃除も
一段と簡単にできるようになし得る。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図１ないし
図３を参照して説明する。まず図１には二槽式洗濯機全
体の外箱１１を示しており、これの内部に洗濯槽１２と
脱水槽１３とを収めて並設している。これら洗濯槽１２
及び脱水槽１３は例えば一体に成形したもので、その上
縁部にはフランジ１４を形成し、このフランジ１４を図
２に示すように外箱１１の上縁部に嵌合している。

【００１０】しかして、脱水槽１３上にはカバー１５を
フランジ１４に載置して装着している。このカバー１５
は中央部に洗濯物出入口１６を有するものであり、その
洗濯物出入口１６の周囲部には椀状の第１傾斜部１７を
形成し、更にその周囲部にはそれより拡開度の小さな椀
状の第２傾斜部１８を形成して、その周囲部に外方に膨
らみのある傘状のフランジ部１９を形成し、このフラン
ジ部１９を上記脱水槽１３のフランジ１４に載置してい
る。なお、この場合、フランジ部１９の裏側下面には囲
いリブ２０を形成しており、このリブ２０を脱水槽１３
の上縁部内面に宛てている。又、第２傾斜部１８は、図
３に示す洗濯槽１２側ではその拡開度をより大きくして
平坦に近い傾斜面としている。

【００１１】これらに対して、２１は洗濯物出入口１６
を開閉する脱水内蓋を示しており、これは図２及び図３
に示す閉鎖時、上記カバー１５の洗濯物出入口１６から
その周囲部の第２傾斜部１８までのほゞ全体を覆う大き
さに形成している。又、この脱水内蓋２１の外周近くの
裏側下面には囲いリブ２２を形成しており、この囲いリ
ブ２２によって、洗濯物出入口１６をカバー１５の第１
傾斜部１７と第２傾斜部１８との境界部で囲繞するよう
にしている。そして更に、この脱水内蓋２１は、図３に
示す洗濯槽１２側部分を洗濯槽１２内に向かって下降傾
斜する傾斜面２３に形成している。

【００１２】なお、図１に示すように、脱水内蓋２１は
その後部をカバー１５に枢支しており、その上方で脱水
蓋２４を、同じく後部をその後方部に設けた操作パネル
部２５に枢支して設けている。又、洗濯槽１２には洗濯
蓋２６を着脱自在に設けている。又、脱水槽１３内には
周知の脱水かご２７を設けており、洗濯槽１２内には撹
拌体２８を設けている。

【００１３】上記構成によると、脱水内蓋２１を、閉鎖
時、カバー１５の洗濯物出入口１６からその周囲部の第
２傾斜部１８までのほゞ全体を覆う大きさに形成してい
るから、脱水蓋２４を開けて洗濯槽１２で洗濯を行なう
ことに伴い該洗濯槽１２内から跳ねる水は、脱水内蓋２
１にのみかかり、カバー１５にはかからない。よって、
その拭き取り掃除も脱水内蓋２１に対してのみ行なえば
良く、カバー１５まで拭き取り掃除する面倒を省くこと
ができる。又、その水が脱水内蓋２１にのみかかってカ
バー１５にはかからないことから、それがカバー１５の
上面を伝って脱水槽１３内に落ちるということも避ける
ことができ、脱水後の洗濯物を濡らす不具合の発生をな
くすことができる。

【００１４】そして、脱水内蓋２１を、閉鎖時、洗濯槽
１２側部分が洗濯槽１２内に向かって下降傾斜する形状
に設けたことにより、脱水内蓋２１にかかった水をその
傾斜により洗濯槽１２内に自然に落とすことができ、脱
水槽１２内に落ちることをより確実に防止できるから、
脱水後の洗濯物を濡らす不具合の発生をより確実になく
すことができ、且つ、脱水内蓋２１の拭き取り掃除も一
段と簡単にできるようになる。

【００１５】このほか、特に上記実施例のものでは、カ
バー１５のフランジ部１９と第２傾斜部１８及び第１傾
斜部１７により、洗濯物の洗濯槽１２から脱水槽１３へ
の移し入れ、並びに脱水槽１３から洗濯槽１２への戻し
がそれぞれスムーズにでき、又、脱水内蓋２１の囲いリ
ブ２２により、脱水かご２７から跳ねる水を止めて、そ
れが脱水内蓋２１外に飛散することを阻止することがで
きるという効果が得られるが、これらは必ずしも必要な
事柄ではない。従って、それらは具えられていなくても
良く、そのほか、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更して実施し得る。

【００１６】

【発明の効果】本発明の二槽式洗濯機は以上説明したと
おりのもので、次の効果を奏する。

【００１７】請求項１の二槽式洗濯機においては、洗濯
槽と脱水槽とを並設し、その脱水槽上に洗濯物出入口を
有するカバーを装着すると共に、上記洗濯物出入口を開
閉する脱水内蓋を具えたものにあって、その脱水内蓋
を、閉鎖時、上記カバーの洗濯物出入口からその周囲部
までのほゞ全体を覆う大きさに設けたことにより、洗濯
槽内から跳ねる水の拭き取り掃除が簡単にでき、併せ
て、その洗濯槽内から跳ねる水により脱水後の洗濯物を
濡らすというようなこともなく使用することができる。

【００１８】請求項２の二槽式洗濯機においては、更に
脱水内蓋を、閉鎖時、洗濯槽側部分が洗濯槽内に向かっ
て下降傾斜する形状に設けたことにより、脱水内蓋にか
かった水を洗濯槽内に自然に落とすことができ、脱水槽
内に落ちることをより確実に防止し得ると共に、脱水内
蓋の拭き取り掃除も一段と簡単にできるようになし得
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す全体の破断斜視図

【図２】主要部分の縦断正面図

【図３】異なる主要部分の縦断正面図

【図４】従来例を示す図１相当図

【図５】図２相当図

【符号の説明】

１２は洗濯槽、１３は脱水槽、１５はカバー、１６は洗
濯物出入口、２１は脱水内蓋、２３は傾斜面（脱水内蓋
の洗濯槽側部分）を示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯槽と脱水槽とを並設し、その脱水槽
   上に洗濯物出入口を有するカバーを装着すると共に、前
   記洗濯物出入口を開閉する脱水内蓋を具えたものにおい
   て、その脱水内蓋を、閉鎖時、前記カバーの洗濯物出入
   口からその周囲部までのほゞ全体を覆う大きさに設けた
   ことを特徴とする二槽式洗濯機。
2. 【請求項２】 脱水内蓋を、閉鎖時、洗濯槽側部分が洗
   濯槽内に向かって下降傾斜する形状に設けたことを特徴
   とする請求項１記載の二槽式洗濯機。