JPS5931195Y2 - 洗濯機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は操作箱内の水滴を外箱の外部に排出するように
改良した洗濯機に関する。

従来、洗濯機例えば脱水兼用洗濯機においては洗濯運転
中或いは清掃中に操作箱内に氷が侵入することがあり、
また、洗濯機として湯を使った場合該操作箱内に湯気が
侵入してこれが水滴となるので、このようにして操作箱
内に入った水を抜き取るための水抜き孔を該操作箱の底
板部に設け、水抜き孔から出た水を洗濯槽で受けるよう
にしたり或いは外箱の内面に沿わせて機外に出すような
構成としていた。

しかしながら、長期間使用していると操作箱内にほこり
が溜まったり、電装品等の金属部分が錆びるために水抜
き孔から出る水が汚れたり赤錆を含んだ状態となり、こ
の水抜き孔から出た水を洗濯槽で受けるようにしたもの
では洗濯物に赤錆等の汚れが付着する虞れがあり、また
、水抜き孔から出た水を外箱の内面に沿わせて機外に出
すようにしたものでは外箱の腐蝕を早めるばかりでなく
設置床面を汚す欠点があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、水受槽
の上部に直接外部に連通せる排出部を設け、操作箱の底
板部に前記排出部と対応するように水抜き孔を設ける構
成とすることにより、洗濯物に汚れや赤錆が付着するこ
とを防止し得るとともに外箱の腐蝕を早めたり設置床面
を汚すこともない洗濯機を提供することを目的とする。

以下本考案を脱水兼用洗濯機に適用した一実施例につい
て図面を参照して説明する。

１は外箱２内に弾性吊持機構３を介して吊持した水受槽
で、これの内部に水受槽の一部をなす洗濯槽及び脱水槽
兼用の回転槽４を回転可能に配設する。

５は回転槽４の上端部に取着したバランスウェイトで、
これの若干下方に位置して回転槽４の周側壁に複数個の
脱水孔６を穿設する。

７は回転槽４の上端部外周面に脱水孔６を被うように取
着された案内部材で、これは洗濯運転中に脱水孔６から
溢れた水を水受槽１内に案内している。

８は水受槽１の上端部外周囲に形成した排出部たる排出
路８ａ形成用の環状体で、水受槽１の上端部を案内部材
７の下端部より下方に設定することによって脱水運転時
に脱水孔６から出た水或いはすすぎ洗い時等に水受槽１
から溢れ出た水を直接該環状体８で受け、排出路８ａ内
に案内するようにしている。

９は回転槽４の内底部に回転可能に配設した攪拌翼で、
これの下方に位置して水受槽１内と回転槽４内を連通ず
る通水孔１０を形成する。

１１は水受槽１の外底部に配設した機構部、１２は支持
板１３を介して機構部１１に取着したモータ、１４はモ
ータ１２の動力を機構部１１に伝達するベルト伝達機構
である。

而して、機構部１１内にはモータ１２の回転動力を洗い
軸１５及び脱水軸１６に選択的に伝達するための減速装
置、切換装置及びブレーキ装置等を配設している。

１７は支持板１３に取着した排水弁で、これの流入口を
連結管１８を介して水受槽１の排水口１９に連結すると
ともに該排水弁１７の流出口に排水管２０の一端部を連
結する。

２１は排水管２０の他端部に連結した排水ホースで、こ
れを外箱１の下部に設けた孔２２から外部に導出してい
る。

２３は環状体８の最下部に設けた排出口２４に一端部を
連結した排出ホースで、これの他端部を排水管２０の途
中部位に連結する。

さて、２５は中心部に回転槽４内に臨む開口部２６を形
成した略環状のカバーで、これの下面外周囲に形成した
突条部２７を水受槽１の上端部内周囲に嵌着する。

２８はカバー２５の上面部外周囲を下方に膨出すること
によって形成した略環状の受講で、これの底部に排出路
８ａの例えば排出口２４の上方に位置するようにして通
水孔２９を形成する。

３０はカバー２５の下面に通水路２９を包囲するように
突設した略筒状の案内筒である。

３１は外箱２の上面を被う如く該外箱２に取着した蓋体
で、これに開口部２６を介して水受槽１内に臨む開口部
３２を形成し該開口部３２に蓋３３を回動可能に枢支す
る。

３４は外箱２の一部をなす前記蓋体３１の後方上部に一
体に形成した前面部が開放した操作箱で、これの底板３
４ ａを受溝２８の真上に対応する部分が低くなるよう
に若干傾斜する形状に形成し、該底板３４ ａの低くな
った部分に受溝２８の上方に位置するようにして、即ち
排出路８ａに対応するようにして水抜き孔３５を複数個
例えば４個形成する。

３６は操作箱３４内に配設した給水用電磁弁で、これの
流入口３６ ａを操作箱３４の背板３４ａを貫通して後
方に突出させるとともに該給水用電磁弁３６の流出口３
６ ｂを回転槽４に向けて開口した給水口体３７に連通
させる。

尚、３８は操作箱３４の前面部を閉塞するためのパネル
である。

次に、以上のように構成した本実施例の作用について説
明するに、給水用電磁弁３６を図示しない給水ホース等
を介して水道の蛇口に接続するとともに図示しないタイ
マ装置をセットすると給水。

洗い、排水からなる洗い行程及び例えば給水、洗い、排
水を所定回数繰り返すすすぎ行程が引続いて行なわれる
。

而して、すすぎ行程は所謂ためすすぎと称するもので、
洗い中に脱水孔６から出た水は案内部材７によって案内
されて水受槽１内に戻され環状体８からは排水されない
状態で行なわれる。

次にすすぎ洗い後の排水に引き続いて排水弁１７を開放
したよ・回転槽４が高速回転されて脱水行程が行なわれ
る。

この脱水行程において回転槽４の遠心力によって被洗濯
物から振り切られた水は回転槽４の内壁に沿って上昇し
て脱水孔６から回転槽４の外部に排出され且つ案内部材
７の内面に沿ってその下端部から回転槽４の遠心力によ
って振り飛ばされて直接環状体８による排出路８ａ内に
排出され、排出ホース２３．排水管２０及び排水ホース
２１を介して外箱２の外部に排出され、環状体８内に排
水された水は水受槽１内を通ることなく直接外箱２外部
に排水される。

さて、洗濯作業中に操作箱３４内に侵入した水及び洗濯
水として湯を使った場合に操作箱３４内に侵入した湯気
によって生成された水滴等は操作箱３４の底板３４ ａ
の低い所へ集まって水抜き孔３５から出て受講２８内に
流下し、更に受講２８の通水孔２９から流下して排出路
８ａの排出口２４内に入る。

従って操作箱３４内から受溝２８を介して排出路８ａ内
に流下された水は直接外箱２の外部に排出される。

このように本実施例によれば、操作箱３４の水抜き孔３
５から出る汚れや赤錆を含んだ水は受溝２８の通水孔２
９を介して排出路８ａ内に流下されて水受槽１内を通る
ことなく直接外箱２の外部に排出されるから洗濯中の洗
濯物に赤錆等の汚れが付着することを確実に防止し得る
。

また、従来構造のように外箱の内面に沿わせて機外に排
出するものと異なり、本実施例では環状体８に入った操
作箱３４からの水を排出路８ａ、排出ホース２３．排水
管２０及び排水ホース２１を介して外箱２の外部に排出
するようにしているので、外箱２の腐蝕を早めたり設置
床面を汚すこともなくなる。

尚、上記実施例において、すすぎ洗い行程中給水電磁弁
３６を開放したよ・にして所謂オーバーフローによるす
すぎを行なうようにしてもよく、この場合には水受槽１
の上端から溢れた水が排出路８ａに入るようになるもの
で、従って本考案をこのような運転方式の洗濯機に適用
し得ることは勿論である。

また、上記実施例では脱水兼用洗濯機に適用したが、水
受槽の上部に直接外部に連通せる溢水用の凹部を形成し
た回転槽を有しない通常の洗濯機にも適用できる。

即ち、この場合操作箱３４の水抜き孔３５を本考案の排
出部に相当する溢水用四部の上方に位置させて、操作箱
３４から出た水が前記溢水用凹部内に入るようにしてお
けば、操作箱３４から出た水が水受槽内を介さずに直接
機外に排出されるようになり、上記実施例と同様の効果
が得られる。

その他、本考案は上記し且つ図面に示す実施例にのみ限
定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で種々
変形して実施することができる。

本考案は以上説明したように、洗濯物に赤錆等の汚れが
付着することを防止し得るとともに外箱の腐蝕を早めた
り設置床面を汚すこともない洗濯機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を脱水兼用洗濯機に適用した一実施例を示
すものであり、第１図は縦断側面図、第２図は要部の拡
大縦断側面図、第３図は要部の拡大上面図である。 図面中、１は水受槽、２は外箱、４は回転槽（水受槽）
、８は環状体、８ａは排出路（排出部）、９は攪拌翼、
１１は機構部、１２はモータ、１７は排水弁、２０は排
水管、２１は排水ホース、２３は排出ホース、２５はカ
バー、２８は受溝、２９は通水孔、３１は蓋体、３４は
操作箱、３４ａは底板、３５は水抜き孔、３６は給水用
電磁弁である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水受槽を有する外箱と、この外箱の後方上部に設けられ
   た操作箱と、前記水受槽の上部に形設され前記外箱の外
   部に直接連通せる排出部と、前記操作箱の底板部に前記
   排出部と対応するように設けられた水抜き孔とを具備し
   てなる洗濯機。