JPH06153868A - 水産練り製品の製造方法 - Google Patents

水産練り製品の製造方法

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JPH06153868A
JPH06153868A JP43A JP31043892A JPH06153868A JP H06153868 A JPH06153868 A JP H06153868A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 31043892 A JP31043892 A JP 31043892A JP H06153868 A JPH06153868 A JP H06153868A
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JP
Japan
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heating
fish
microwave
processed
kamaboko
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JP43A
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English (en)
Inventor
Junichi Honma
淳一 本間
Shunichi Shiokawa
俊一 塩川
Norio Nakazawa
則夫 中沢
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】短時間で均一な加熱ができ、魚肉本来の味、風
味を保持し、微生物が殺菌された、優れた品質の水産練
り製品を製造する方法を提供する。 【構成】前処理、擂潰した魚肉を所望の形状(例えば板
付き蒲鉾)に成型した後、その両端に電極を当接して通
電することにより、中心部分を約80℃に発熱させてゲ
ルを形成させるとともに殺菌し、次いで、マイクロ波
を、表面部分が約80℃となるように照射することによ
り、全体を均一に加熱し、ゲルを形成させるとともに殺
菌する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば蒲鉾や竹輪、ハ
ンペン、ツミレのような水産練り製品、特に蒲鉾のよう
に比較的厚さのある水産練り製品の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、水産練り製品の製造は、原料とな
る魚肉を前処理、擂潰し、所望の形状に成型した後、蒸
気、湯沸、直火、あるいは赤外線等による加熱が行わ
れ、製品とされる。
【0003】詳しくは、原料となる魚(例えばすけとう
だら)を解体して頭、内臓を除去した後、皮、骨を取り
除き、水晒、脱水、細切、擂潰、調味の各工程を経て、
所望の形状に成型した後、加熱する。なお、成型は、例
えば板付き蒲鉾の場合は板の上に原料を盛りつけるもの
であり、ハンペンの場合は型に詰めることにより行われ
る。そして、上記加熱は、例えば板付き蒲鉾の場合は8
0℃程度の蒸気を20〜30分当てることによるもので
あり、はんぺんの場合は85〜90℃、7〜10分の湯
沸によるものである。
【0004】ところで、上記従来の方法は、いずれも外
部からの加熱であり、比較的長時間の加熱を行うので、
特にその表面部分において魚肉本来の味や風味が損なわ
れ易く、この問題を解消するため、他の方法により加熱
を行うことで、加熱処理工程の時間短縮を図ることが提
案されている。
【0005】例えば、特開昭55−144859号公
報、特開昭55−114275号公報には、マイクロ波
加熱を利用した魚肉の処理方法が開示されている。
【0006】また、特開昭62−48360号公報、特
開平4−16168号公報には、上記前処理した原料を
成型した後、電極を当接して通電し内部発熱させる、い
わゆる通電加熱を行うことで蒲鉾等を製造する方法が開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記方法によれば、確
かに加熱時間の短縮が可能である。しかしながら、上記
通電加熱、マイクロ波加熱のいずれの方法によっても、
全体的に均一な加熱を施した蒲鉾等を得ることは困難で
あった。
【0008】すなわち、マイクロ波加熱は、照射された
マイクロ波を被処理物が吸収して発熱するものであり、
マイクロ波はその波長に従う距離で減衰し、エネルギを
失うため、蒲鉾等の表面はマイクロ波のエネルギが及ぶ
が、被処理物の厚さが厚い場合は、中心部まで十分に加
熱することが困難である。なお、一般に使用されるマイ
クロ波の出力である2450MHzでは、表面から約2
cmの範囲内しか十分な加熱ができない。また、板付き
蒲鉾のように被処理物の物性が均一でない場合は、加熱
が不均一になることが多い(すなわち、「板」の部分と
「蒲鉾」の部分はマイクロ波による発熱効果が異なり、
「板」の部分の発熱が大きい)。マイクロ波加熱のみを
板付き蒲鉾に施した場合、温度分布は図5に示すよう
に、被処理物1である板付き蒲鉾の中心部31が低温の
ままで、蒲鉾11の両端が中温部32となり、さらに、
板12の部分がさらに高い高温部33となった。
【0009】他方、通電加熱の場合は、全体的に均一に
加熱が可能と考えられるが、実際には、被処理物の表面
が外気により冷却されるため、被処理物の表面の加熱が
不十分になりやすく、均一な加熱が困難である。さら
に、原料由来の微生物の他、被処理物の表面には落下菌
などが付着することが考えられる、加熱によりこれらの
微生物を殺菌することが必要であるが、上述のように通
電加熱では表面の加熱が不十分になりやすいため、殺菌
という点からも満足できるものではなかった。さらに、
板付き蒲鉾の場合は、「板」自体は絶縁体であるため発
熱せず、蒲鉾に発生した熱を奪い、板との接触部分の加
熱が不十分になるばかりでなく、「板」の表面に付着し
ている微生物の殺菌も、十分には行われない恐れが高か
った。
【0010】そこで本発明は、上記従来の方法による問
題を解決し、短時間で、均一な加熱ができ、優れた品質
の水産練り製品を製造する方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、前処
理、擂潰した魚肉を所望の形状に成型した後、通電加熱
し、次いでマイクロ波加熱することを特徴とする、水産
練り製品の製造方法である。
【0012】
【作用】上述した本発明の水産練り製品の製造方法にお
いては、通電加熱により、特に被処理物の内部が加熱さ
れ、ゲル形成が促進され、形状が固定されるとともに、
殺菌が行われる。そして、次いで行われるマイクロ波加
熱により、表面が加熱され、表面部分のゲル形成が促進
されるとともに、表面部分の殺菌が行われる。
【0013】また、板付き蒲鉾の場合は、マイクロ波加
熱により「板」自体が「蒲鉾」よりも多く発熱し、従っ
て、「板」と「蒲鉾」の接触面付近の加熱が十分に行わ
れ、ゲル形成および殺菌が行われる。
【0014】
【実施例】次に、図面を参照して本発明を更に説明す
る。図1は本発明の工程を示す説明図、図2は通電加熱
工程を示す説明図、図3は通電加熱を行った場合の被処
理物の温度分布を示す説明断面図、図4はマイクロ波加
熱工程を示す説明図、図5はマイクロ波加熱のみを行っ
た場合の被処理物の温度分布を示す説明断面図、図6は
本発明の被処理物の一例を示す斜視図である。
【0015】本発明の水産練り製品は、従来周知の方法
により前処理、擂潰された魚肉を使用したものである。
【0016】原料となる魚は、例えばすけとうだら、
鯛、きちじ等が一般的である。この原料魚の前処理は、
前述した従来の方法、工程によることができる。さら
に、成型も、前述したような従来周知の方法でよい。
【0017】本発明は、従来の加熱工程を全く別の方法
に変更したものであり、成型後の原料(被処理物)を、
先ず通電加熱し、次いでマイクロ波加熱するものである
(図1参照)。
【0018】本発明の通電加熱は、それ自体は従来公知
の装置、方法により行うことができる。例えば被処理物
1が、図6に示すような、板12の上に蒲鉾11を盛り
つけた、いわゆる板付き蒲鉾の如き比較的厚さのある形
状である場合、特開平4−16168号公報に示される
ように、板状の電極2を被処理物1の両端に当接し、通
電する装置が使用できる(図2参照)。また、ハンペン
のような平たいものを処理する場合は、二つのロールを
それぞれ電極2とし、その間に被処理物1を通すことで
通電させるようにしてもよい。また、連続的な処理を簡
便におこなうために、特開平4−262766号公報に
示されるようなベルト状の電極を使用したものであって
もよい。
【0019】通電の条件は、被処理物1の内部を、例え
ば被処理物1が蒲鉾あるいはハンペンである場合は80
℃前後に加熱することが好ましい。
【0020】本発明は、次いで、マイクロ波加熱を行
う。マイクロ波加熱それ自体も、従来公知の方法、装置
が使用できる。
【0021】例えば、図4に示すように、被処理物を搬
送する搬送コンベア3と、マイクロ波発生手段4を備え
たマイクロ波加熱室5とを具備する装置が好適に使用で
きる。この装置の前後には、通常、被処理物1の温度を
測定する温度センサー6が配置されており、検知した温
度データを処理し、マイクロ波の出力を制御すること
で、加熱処理の均一性を達成するようになっている。マ
イクロ波加熱の条件は、一般的には周波数2450MH
zのマイクロ波発生手段を使用する場合、出力4〜6k
Wとすれば、400〜500本/時の蒲鉾を処理でき
る。
【0022】このマイクロ波加熱により、被処理物1の
表面部分が80℃前後となるように加熱することで、全
体を均一に加熱するようにする。
【0023】上記通電加熱工程、マイクロ波加熱工程の
順序は、上述した順序であることが必要である。
【0024】すなわち、マイクロ波加熱を先に行った場
合は、マイクロ波の特性から、表面部分のみが加熱さ
れ、魚肉の水分がドリップとして遊離してしまい、弾力
性のあるゲルとならず、また、表面の水分が蒸発して被
処理物の表面が不導体となるので、通電加工を施そうと
しても被処理物に通電させることができなくなってしま
い、目的とする内部の加熱ができないことはもちろん、
電極にスパークが生じて装置を傷める危険性もある。従
って、本発明に示した順序で加熱することが必要であ
る。
【0025】上記各工程が終了した後、必要に応じて冷
却工程を経て得られた本発明による水産練り製品は、通
常、プラスチックフィルムなどにより包装される。特
に、この方法による製品は、十分な殺菌がなされている
ので、ガスバリヤー性を有する包装材料により密封包装
することで、長期に渡る保存が可能となる。また、上記
包装は、通電加熱後、マイクロ波加熱前に行ってもよ
い。マイクロ波は包装材料であるプラスチックフィルム
を容易に透過できるからである。
【0026】なお、必要であれば上記本発明の各工程に
加えて、種々の公知の工程を加えてもよい。例えば、被
処理物の表面に「焦げ目」を付けることを目的として、
直火あるいは赤外線を当てることができる。また、表面
部分の加熱、殺菌を、より十分なものとするため、直
火、赤外線、蒸気などの加熱工程をさらに付加してもよ
い。
【0027】<実施例>すけとうだらを解体し、頭、内
臓を除去した後、皮、骨を除去し、得られた魚肉を水晒
して、その後遠心分離器にて含水分が80%になるよう
に脱水した。ついで、この魚肉を細切し、擂潰機にて擂
潰し、すり身とした。このすり身に、表1の調味料、添
加物を混合し、十分に混ぜ合わせ、原料を得た。
【0028】
【表1】
【0029】上記原料を図6に示す形状の板付き蒲鉾に
成型し、被処理物1とした。この被処理物1を、図2に
示すように両側から板状の電極2を押し当て、中心部の
温度が約80℃となるように通電加熱した。
【0030】加熱後の被処理物1を縦方向に中央から切
断して温度分布を測定したところ、図3に示したよう
に、中心部分21は70〜80℃と高温になり、その周
囲の部分22は、中心部に比べて10〜20℃低い温度
となった。
【0031】次いで、上記通電加熱後の被処理物1を、
直ちに図4に示したコンベア式マイクロ波加熱装置に投
入し、2450MHz、5kWの条件でマイクロ波加熱
した。なお、この装置の処理量は500本/時である。
【0032】加熱後の被処理物1を縦方向に中央から切
断して温度分布を測定したところ、ほぼ全面に渡って約
80℃の温度となり、十分で、かつ、均一な加熱を行う
ことができた。
【0033】<比較例>実施例と同じ板付き蒲鉾を被処
理物1として、実施例と同じ条件で、マイクロ波加熱を
先に行い、その後通電加熱を行ったところ、マイクロ波
加熱の終了した段階で、被処理物の表面の乾燥が観察さ
れ、次工程の通電加熱において、通電ができないものが
多数発生した。通電ができなかったものは被処理物の中
心部の温度が30〜50℃程度であり、ゲルの形成が不
十分であった。また、通電加熱装置の電極にスパークの
発生が見られた。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、通
電加熱を行った後、マイクは加熱を行うようにしたの
で、各加熱方法による加熱の不均一さが解消され、全体
に渡って均一な加熱を行うことができるようになった。
この結果、全体に渡って均一なゲルを形成でき、優れた
品質のものとすることができ、さらには、殺菌が十分で
長期の保存が可能な水産練り製品を得ることかできた。
【0035】また、従来周知の蒸気、直火等の方法に比
べると、加熱に要する時間を短くすることができるよう
になった。このため、魚肉本来の味、風味を損なうこと
なく、優れた水産練り製品を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工程を示す説明図。
【図2】通電加熱工程を示す説明図。
【図3】通電加熱を行った場合の被処理物の温度分布を
示す説明断面図。
【図4】マイクロ波加熱工程を示す説明図。
【図5】マイクロ波加熱のみを行った場合の被処理物の
温度分布を示す説明断面図。
【図6】本発明の被処理物の一例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…被処理物 2…電極 3…コンベア 4…マイクロ波発生手段 5…マイクロ波加熱室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前処理、擂潰した魚肉を所望の形状に成型
    した後、通電加熱し、次いでマイクロ波加熱することを
    特徴とする、水産練り製品の製造方法。
  2. 【請求項2】水産練り製品が板付き蒲鉾であることを特
    徴とする、請求項1に記載の方法。
JP43A 1992-11-19 1992-11-19 水産練り製品の製造方法 Pending JPH06153868A (ja)

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JP43A JPH06153868A (ja) 1992-11-19 1992-11-19 水産練り製品の製造方法

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JP43A JPH06153868A (ja) 1992-11-19 1992-11-19 水産練り製品の製造方法

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ID=18005251

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JP43A Pending JPH06153868A (ja) 1992-11-19 1992-11-19 水産練り製品の製造方法

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002330730A (ja) * 2001-05-07 2002-11-19 Kibun Foods Inc 気泡入り食品の製造方法
KR100381723B1 (ko) * 2000-12-26 2003-04-26 전정자 생선과자 및 그의 제조방법
JP2014236682A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 伊藤ハム株式会社 食肉加工食品の製造方法
CN105640355A (zh) * 2016-03-25 2016-06-08 夏云美 一种月饼定型模快速烘烤机

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