JPH06153768A - ドーナッツ及びドーナッツミックス - Google Patents
ドーナッツ及びドーナッツミックスInfo
- Publication number
- JPH06153768A JPH06153768A JP4313076A JP31307692A JPH06153768A JP H06153768 A JPH06153768 A JP H06153768A JP 4313076 A JP4313076 A JP 4313076A JP 31307692 A JP31307692 A JP 31307692A JP H06153768 A JPH06153768 A JP H06153768A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cellulose
- edible
- polypeptide
- component
- polysaccharide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 生地中の含水量を増やしても生地の作業性、
風味を損ねず、製品にしっとり感を付与し、製品の老化
防止効果の向上を目的とする。 【構成】 アルカリ金属水酸化物水溶液から再生された
セルロースと、ポリペプチド又は食用多糖類のゲスト成
分を含む構造体からなる可食体であって、ポリペプチド
がゲスト成分である時は、前記セルロースがポリペプチ
ドの島を取り囲む海成分を形成し、又食用多糖類である
時は、前記セルロースが食用多糖類との均質な連続体を
形成し、前記構造体中に該海成分又は該連続体を少なく
とも10%以上存在する可食体を、製品中の固形分に対
して0.2%〜5.0%(W/W)含有し、成形された
ドーナッツ及び上記可食体を含有するドーナッツミック
ス。 【効果】 生地の粘性が低減され、作業性が向上する
上、製品の食感はソフトでしっとりする。また、澱粉の
老化が防止されるので長期間保存してもその食感を保持
する特徴を示し、従来のものより食感の改善されたドー
ナッツ又はドーナッツミックスを提供することができ
る。
風味を損ねず、製品にしっとり感を付与し、製品の老化
防止効果の向上を目的とする。 【構成】 アルカリ金属水酸化物水溶液から再生された
セルロースと、ポリペプチド又は食用多糖類のゲスト成
分を含む構造体からなる可食体であって、ポリペプチド
がゲスト成分である時は、前記セルロースがポリペプチ
ドの島を取り囲む海成分を形成し、又食用多糖類である
時は、前記セルロースが食用多糖類との均質な連続体を
形成し、前記構造体中に該海成分又は該連続体を少なく
とも10%以上存在する可食体を、製品中の固形分に対
して0.2%〜5.0%(W/W)含有し、成形された
ドーナッツ及び上記可食体を含有するドーナッツミック
ス。 【効果】 生地の粘性が低減され、作業性が向上する
上、製品の食感はソフトでしっとりする。また、澱粉の
老化が防止されるので長期間保存してもその食感を保持
する特徴を示し、従来のものより食感の改善されたドー
ナッツ又はドーナッツミックスを提供することができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食感の改良されたドー
ナッツ及びドーナッツミックスに関するものである。
ナッツ及びドーナッツミックスに関するものである。
【0002】
【従来技術】ドーナッツは口溶けの良い食感を好むため
に、使用する小麦粉の種類が限定され、主に薄力粉が使
用される場合が多い。薄力粉は、パン等に用いる強力粉
に比べて小麦粉自身の保水力が低く、強力粉と同程度の
水分を含むドウにすると粘性が出てしまい、手にベト付
くなど作業性・機械成型性が悪くなる等の問題点があ
る。従って水分の低いドウでの加工を余儀なくされてい
たために、強力粉を使用した製品より製品水分が低くし
っとり感に欠ける、澱粉が老化しやすい等の問題があっ
た。従来よりドーナツの食感のソフト化、老化防止の方
策として、糖類、乳化剤、澱粉分解酵素等の添加が検討
されている。
に、使用する小麦粉の種類が限定され、主に薄力粉が使
用される場合が多い。薄力粉は、パン等に用いる強力粉
に比べて小麦粉自身の保水力が低く、強力粉と同程度の
水分を含むドウにすると粘性が出てしまい、手にベト付
くなど作業性・機械成型性が悪くなる等の問題点があ
る。従って水分の低いドウでの加工を余儀なくされてい
たために、強力粉を使用した製品より製品水分が低くし
っとり感に欠ける、澱粉が老化しやすい等の問題があっ
た。従来よりドーナツの食感のソフト化、老化防止の方
策として、糖類、乳化剤、澱粉分解酵素等の添加が検討
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
のうち、糖や乳化剤を添加した生地では依然として物性
や作業性の点で問題が残り、また乳化剤や酵素を添加し
た生地は風味の点で満足のいくものではなかった。従っ
て本発明は、生地中の含水量を増やしても生地の作業
性、風味を損ねず、製品にしっとり感を付与し、老化防
止効果の向上を目的とするものである。
のうち、糖や乳化剤を添加した生地では依然として物性
や作業性の点で問題が残り、また乳化剤や酵素を添加し
た生地は風味の点で満足のいくものではなかった。従っ
て本発明は、生地中の含水量を増やしても生地の作業
性、風味を損ねず、製品にしっとり感を付与し、老化防
止効果の向上を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルカリ金属
水酸化物水溶液から再生されたセルロースと、ポリペプ
チド又は食用多糖類のゲスト成分を含む構造体からなる
可食体であって、ポリペプチドをゲスト成分とするとき
は、前記セルロースがポリペプチドの島を取り囲む海成
分を形成し、又食用多糖類をゲスト成分とするときは前
記セルロースが食用多糖類との均質な連続体を形成し、
該海成分又は該連続体が前記構造体中に少なくとも10
%以上存在する可食体を、製品中の固形分に対して0.
2%〜5.0%(W/W)含有し、成形するドーナッツ
及び上記可食体を含有するドーナッツミックスである。
水酸化物水溶液から再生されたセルロースと、ポリペプ
チド又は食用多糖類のゲスト成分を含む構造体からなる
可食体であって、ポリペプチドをゲスト成分とするとき
は、前記セルロースがポリペプチドの島を取り囲む海成
分を形成し、又食用多糖類をゲスト成分とするときは前
記セルロースが食用多糖類との均質な連続体を形成し、
該海成分又は該連続体が前記構造体中に少なくとも10
%以上存在する可食体を、製品中の固形分に対して0.
2%〜5.0%(W/W)含有し、成形するドーナッツ
及び上記可食体を含有するドーナッツミックスである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
言うドーナッツとは、小麦粉、卵、糖類、水、ベーキン
グパウダー又はイーストに、副原料として、油脂、食
塩、ミルク、香料等を1種、あるいは2種以上を添加、
混捏して、または以下に説明するドーナッツミックスを
用いて作った菓子生地、あるいは発酵されたパン生地を
リング状、ボール状、スティツク状、あるいは具材を包
あんするなどして成形をしたものであって、油で揚げる
ことによって調理され得るものを云う。 本発明で言う
ドーナッツミックスとは、小麦粉、乾燥卵、糖類、ベー
キングパウダー又はドライイーストに、副原料として粉
末油脂、食塩、粉末乳、香料等を1種、あるいは2種以
上を添加したものを混合したもので、水又は牛乳、場合
によってはこれにさらに生イーストを加えて混捏するこ
とで容易に菓子生地あるいはパン生地が作成できるもの
をいい、粉状でもその他の形態のものでも構わない。
言うドーナッツとは、小麦粉、卵、糖類、水、ベーキン
グパウダー又はイーストに、副原料として、油脂、食
塩、ミルク、香料等を1種、あるいは2種以上を添加、
混捏して、または以下に説明するドーナッツミックスを
用いて作った菓子生地、あるいは発酵されたパン生地を
リング状、ボール状、スティツク状、あるいは具材を包
あんするなどして成形をしたものであって、油で揚げる
ことによって調理され得るものを云う。 本発明で言う
ドーナッツミックスとは、小麦粉、乾燥卵、糖類、ベー
キングパウダー又はドライイーストに、副原料として粉
末油脂、食塩、粉末乳、香料等を1種、あるいは2種以
上を添加したものを混合したもので、水又は牛乳、場合
によってはこれにさらに生イーストを加えて混捏するこ
とで容易に菓子生地あるいはパン生地が作成できるもの
をいい、粉状でもその他の形態のものでも構わない。
【0006】ドーナッツ又はドーナッツミックス中の、
主原料の重量比率や副原料として加える材料は、求めよ
うとするドーナッツの食感等によって適宜決めることが
できる。本発明に用いるアルカリ金属水酸化物水溶液か
ら再生されたセルロースと、ポリペプチド又は食用多糖
類のゲスト成分を含む構造体からなる可食体は、特開昭
62−64841号公報及びPCT/JP86/005
35に開示したように、セルロース及びゲスト成分を含
む構造体が、該構造体中にセルロースが、ポリペプチド
の島を取り囲む海成分として、又はセルロースと食用多
糖類の均質体として、少なくとも10%以上含有してい
る。
主原料の重量比率や副原料として加える材料は、求めよ
うとするドーナッツの食感等によって適宜決めることが
できる。本発明に用いるアルカリ金属水酸化物水溶液か
ら再生されたセルロースと、ポリペプチド又は食用多糖
類のゲスト成分を含む構造体からなる可食体は、特開昭
62−64841号公報及びPCT/JP86/005
35に開示したように、セルロース及びゲスト成分を含
む構造体が、該構造体中にセルロースが、ポリペプチド
の島を取り囲む海成分として、又はセルロースと食用多
糖類の均質体として、少なくとも10%以上含有してい
る。
【0007】ここで、海成分とは、構造物の断面を透過
型電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて検鏡した時に、ある相
を包み込んだ形で分布している相を海成分といい、均質
な連続体とは、空孔はあっても連続して分布している相
を指し、顕微鏡で見て、たとえ小さな斑点が見えても一
つの相と見られる構成体を総称する。構造体の断面の観
察には、透過型電子顕微鏡写真、あるいは大きな領域に
わたって観察する場合、光学顕微鏡写真を用いることが
できる。
型電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて検鏡した時に、ある相
を包み込んだ形で分布している相を海成分といい、均質
な連続体とは、空孔はあっても連続して分布している相
を指し、顕微鏡で見て、たとえ小さな斑点が見えても一
つの相と見られる構成体を総称する。構造体の断面の観
察には、透過型電子顕微鏡写真、あるいは大きな領域に
わたって観察する場合、光学顕微鏡写真を用いることが
できる。
【0008】海成分または連続体が10%以上存在する
ことが必要な理由は、構造体が適切な機械的強度を有す
るためである。一般に、セルロースと食用多糖類からな
る可食体の場合には、両者が均質な一つの連続体となっ
て存在する。また、セルロースとポリペプチドからなる
可食体の場合には、セルロースがポリペプチドの島のま
わりを海成分となって囲んだ形として存在する。一例と
して、セルロースと大豆分離蛋白質からなる可食体を透
過型電子顕微鏡で観察した場合、蛋白質島成分の大きさ
は、その製造法によつても異なるが、断面で最小0.0
5μmから最大100μmまで様々に観察される。島成
分の大きさとしてはこの程度のものが食感上好ましい。
島成分の形は様々であるがおおむね円形または楕円形で
ある。また可食体とは、セルロースの紙的食感が抑制さ
れ、人が食し得る構造体を示す。
ことが必要な理由は、構造体が適切な機械的強度を有す
るためである。一般に、セルロースと食用多糖類からな
る可食体の場合には、両者が均質な一つの連続体となっ
て存在する。また、セルロースとポリペプチドからなる
可食体の場合には、セルロースがポリペプチドの島のま
わりを海成分となって囲んだ形として存在する。一例と
して、セルロースと大豆分離蛋白質からなる可食体を透
過型電子顕微鏡で観察した場合、蛋白質島成分の大きさ
は、その製造法によつても異なるが、断面で最小0.0
5μmから最大100μmまで様々に観察される。島成
分の大きさとしてはこの程度のものが食感上好ましい。
島成分の形は様々であるがおおむね円形または楕円形で
ある。また可食体とは、セルロースの紙的食感が抑制さ
れ、人が食し得る構造体を示す。
【0009】本発明の可食体は、以下の方法によって得
られる。まず、木材パルプ、綿、麻等の天然セルロース
やそれらを酸加水分解によって重合度を調整したもの、
あるいはそれらを機械的に粉砕したり、爆砕処理した
り、高温高圧下で押し出し処理することによって得られ
るセルロースを、ゲスト成分、すなわちアラビアガム、
アルギン酸、ガデイガム、カラギーナン、カラヤガム、
キサンタンガム、グアガム、タマリンド、クラガム、ト
ラカントガム、ファーセレラン、プルラン、ペクチン、
キチン、ローカストビーンガム、キシラン、マンナン、
各種デンプン類、並びにこれらのNa、K、およびCa
塩の中から選ばれた少なくとも一つの多糖類、あるい
は、天然蛋白質及びその部分加水分解物の中から選ばれ
た少なくとも一つとをアルカリ金属水酸化物の水溶液中
に溶解あるいは分散させ、それらをエクストルーダーや
ギアポンプ圧送等による輸送の後に適当な紡口、スリッ
トから吐出し、酸性浴で凝固、水洗する。あるいはフィ
ブリル状のものを得ようとする場合は、ブロー紡糸等を
行う。その後、前記の構造体を必要に応じて切断、粉
砕、あるいは磨砕したもの、またはさらにそれらをスプ
レードライ等により乾燥する事で、糸状、フィブリル
状、粉末状等の可食体を得ることが出来る。
られる。まず、木材パルプ、綿、麻等の天然セルロース
やそれらを酸加水分解によって重合度を調整したもの、
あるいはそれらを機械的に粉砕したり、爆砕処理した
り、高温高圧下で押し出し処理することによって得られ
るセルロースを、ゲスト成分、すなわちアラビアガム、
アルギン酸、ガデイガム、カラギーナン、カラヤガム、
キサンタンガム、グアガム、タマリンド、クラガム、ト
ラカントガム、ファーセレラン、プルラン、ペクチン、
キチン、ローカストビーンガム、キシラン、マンナン、
各種デンプン類、並びにこれらのNa、K、およびCa
塩の中から選ばれた少なくとも一つの多糖類、あるい
は、天然蛋白質及びその部分加水分解物の中から選ばれ
た少なくとも一つとをアルカリ金属水酸化物の水溶液中
に溶解あるいは分散させ、それらをエクストルーダーや
ギアポンプ圧送等による輸送の後に適当な紡口、スリッ
トから吐出し、酸性浴で凝固、水洗する。あるいはフィ
ブリル状のものを得ようとする場合は、ブロー紡糸等を
行う。その後、前記の構造体を必要に応じて切断、粉
砕、あるいは磨砕したもの、またはさらにそれらをスプ
レードライ等により乾燥する事で、糸状、フィブリル
状、粉末状等の可食体を得ることが出来る。
【0010】上記のポリペプチドおよび多糖類は生体構
造物の形態であってもよい。生体構造物とは、植物、動
物または微生物由来のポリペプチド、多糖類の両者また
は一方を含有する生体構成物であって、水を除く全固形
分中に占める一方または両者の合計の割合が50%以上
のものが好適に利用される。植物由来の生体構造物の代
表的な例は、油かす類、穀類、豆類、植物茎葉類、藻
類、果実、塊根類であり、その具体例としては脱脂大
豆、大豆油粕、きな粉、あまに油粕、綿実油粕、落花生
油粕、サフラワー粕、胡麻油粕、ひまわり油粕、小麦、
米、大豆等が挙げられる。動物由来の生体構造物として
は、魚粉、フィッシュソリブル、肉粉、肉骨粉、分解
毛、分解皮、フェザーシール、脱脂粉乳、魚肉、畜肉
(牛肉、豚肉、羊肉等)、臓器、卵構成物(卵黄、卵
白)、オキアミ、乳構成物等が挙げられる。微生物由来
の生体構造物は、酵母、バクテリア、カビ類である。こ
れらの生体構造物は、蛋白質および/または多糖類を主
成分とするが、脂質、核酸類、リグニン類、無機塩類な
どのいわゆる夾雑物を含んでいても良い。
造物の形態であってもよい。生体構造物とは、植物、動
物または微生物由来のポリペプチド、多糖類の両者また
は一方を含有する生体構成物であって、水を除く全固形
分中に占める一方または両者の合計の割合が50%以上
のものが好適に利用される。植物由来の生体構造物の代
表的な例は、油かす類、穀類、豆類、植物茎葉類、藻
類、果実、塊根類であり、その具体例としては脱脂大
豆、大豆油粕、きな粉、あまに油粕、綿実油粕、落花生
油粕、サフラワー粕、胡麻油粕、ひまわり油粕、小麦、
米、大豆等が挙げられる。動物由来の生体構造物として
は、魚粉、フィッシュソリブル、肉粉、肉骨粉、分解
毛、分解皮、フェザーシール、脱脂粉乳、魚肉、畜肉
(牛肉、豚肉、羊肉等)、臓器、卵構成物(卵黄、卵
白)、オキアミ、乳構成物等が挙げられる。微生物由来
の生体構造物は、酵母、バクテリア、カビ類である。こ
れらの生体構造物は、蛋白質および/または多糖類を主
成分とするが、脂質、核酸類、リグニン類、無機塩類な
どのいわゆる夾雑物を含んでいても良い。
【0011】夾雑物を含んでいてもセルロース溶液との
混合には全く支障がないばかりか、かえって可紡性や曳
糸性を向上するとか、紡糸された糸間の適度な融着を与
えるなどの利点を示す場合もある。セルロースと混合す
るポリペプチド、食用多糖類及び生体構造物の中から選
ばれるゲスト成分は、単一のものである必要はなく、2
種以上の組み合わせ使用も可能である。
混合には全く支障がないばかりか、かえって可紡性や曳
糸性を向上するとか、紡糸された糸間の適度な融着を与
えるなどの利点を示す場合もある。セルロースと混合す
るポリペプチド、食用多糖類及び生体構造物の中から選
ばれるゲスト成分は、単一のものである必要はなく、2
種以上の組み合わせ使用も可能である。
【0012】本発明に使用しうる可食体の形状は特に限
定されるものではないが、他の原料との混合の行い易い
点、ドーナッツミックス保管中も他原料と均一な混合状
態を保つことから、好ましくは粉状であることが好まし
い。本発明のドーナッツ及びドーナッツミックスの前記
可食体の含有量は、製品の水分と粗脂肪を除いた、残り
の部分、すなわちに製品中の固形分対して重量パーセン
トで0.2〜5.0%であり、好ましくは0.5〜3.
0%である。可食体の含有量が0.2%より少ない場合
には、添加による効果が得られ難い。また添加量が5.
0%より多い場合には、製品内部のしっとり感はアップ
するものの、表面部分がセルロースによって硬くなり、
ドーナッツの好ましい食感からかけ離れてしまうためで
ある。
定されるものではないが、他の原料との混合の行い易い
点、ドーナッツミックス保管中も他原料と均一な混合状
態を保つことから、好ましくは粉状であることが好まし
い。本発明のドーナッツ及びドーナッツミックスの前記
可食体の含有量は、製品の水分と粗脂肪を除いた、残り
の部分、すなわちに製品中の固形分対して重量パーセン
トで0.2〜5.0%であり、好ましくは0.5〜3.
0%である。可食体の含有量が0.2%より少ない場合
には、添加による効果が得られ難い。また添加量が5.
0%より多い場合には、製品内部のしっとり感はアップ
するものの、表面部分がセルロースによって硬くなり、
ドーナッツの好ましい食感からかけ離れてしまうためで
ある。
【0013】次に本発明のドーナッツ及びドーナッツミ
ックスの製造方法について述べる。ドーナッツの製造方
法としては可食体と、小麦粉、卵、糖類、油脂、食塩、
ミルク、水、香料、ベーキングパウダー又はイーストの
全種類あるいは、数種類の組み合わせで配合を決定し、
各材料を計量する。各材料を順次混捏して作った菓子生
地あるいは発酵させたパン生地を、リング状、ボール
状、スティツク状、あるいは具材を包あんするなど各種
成形をした後に、油で揚げ、好みによってシナモンシュ
ガーやグレーズ等をコーティングして出来上がる。製造
に際して、混捏や成形方法や、使用する機械、条件によ
っては左右されないが、一般的に混捏には、ボールと泡
立て器やヘラを使用して混捏する場合や、パン用ドウミ
キサーが主に使用される。また各種の形状に成形する方
法としては生地物性にもよるが、抜き型を使用する場合
や、ハンドカッター、プレツシャーカッター、サニタリ
ーカッター、包あん機を使用する場合等があげられる。
また、可食体をどの工程で加えるかは限定的なものでは
なく、目的とする製品に応じて決定すれば良い。
ックスの製造方法について述べる。ドーナッツの製造方
法としては可食体と、小麦粉、卵、糖類、油脂、食塩、
ミルク、水、香料、ベーキングパウダー又はイーストの
全種類あるいは、数種類の組み合わせで配合を決定し、
各材料を計量する。各材料を順次混捏して作った菓子生
地あるいは発酵させたパン生地を、リング状、ボール
状、スティツク状、あるいは具材を包あんするなど各種
成形をした後に、油で揚げ、好みによってシナモンシュ
ガーやグレーズ等をコーティングして出来上がる。製造
に際して、混捏や成形方法や、使用する機械、条件によ
っては左右されないが、一般的に混捏には、ボールと泡
立て器やヘラを使用して混捏する場合や、パン用ドウミ
キサーが主に使用される。また各種の形状に成形する方
法としては生地物性にもよるが、抜き型を使用する場合
や、ハンドカッター、プレツシャーカッター、サニタリ
ーカッター、包あん機を使用する場合等があげられる。
また、可食体をどの工程で加えるかは限定的なものでは
なく、目的とする製品に応じて決定すれば良い。
【0014】ドーナッツミックスの製造方法としては、
例えば粉状のものである場合、可食体と、小麦粉、乾燥
卵、糖類、粉末油脂、食塩、粉末乳、香料、ベーキング
パウダー又はドライイーストの全種類あるいは、数種類
の組み合わせを予め混合した物である。製造に際して
は、計量や混合に使用する機械に左右される物ではない
が、連続生産用のスクリュー混合機や、バッチ生産用の
リボン型、V型、スクリュー型等が主に使用される。可
食体は予めミックスに混合され無くても良く、ドーナッ
ツを製造する際に目的とする製品に応じて、適量をミッ
クスと混合しても良い。
例えば粉状のものである場合、可食体と、小麦粉、乾燥
卵、糖類、粉末油脂、食塩、粉末乳、香料、ベーキング
パウダー又はドライイーストの全種類あるいは、数種類
の組み合わせを予め混合した物である。製造に際して
は、計量や混合に使用する機械に左右される物ではない
が、連続生産用のスクリュー混合機や、バッチ生産用の
リボン型、V型、スクリュー型等が主に使用される。可
食体は予めミックスに混合され無くても良く、ドーナッ
ツを製造する際に目的とする製品に応じて、適量をミッ
クスと混合しても良い。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例で示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
れに限定されるものではない。
【0016】
【実施例1及び2】重合度300のセルロースとコーン
スターチを、セルロース/コーンスターチの重量比が4
/6となるように混合後、本文中に示した紡糸、乾燥、
粉砕工程を経て可食体を作成し、可食体*1とした。そ
の固形分は95%(W/W)、平均粒径40μmの粉末
状であった。
スターチを、セルロース/コーンスターチの重量比が4
/6となるように混合後、本文中に示した紡糸、乾燥、
粉砕工程を経て可食体を作成し、可食体*1とした。そ
の固形分は95%(W/W)、平均粒径40μmの粉末
状であった。
【0017】業務用ドーナッツミックス粉(日清ディー
・シー・エー食品株式会社製ドーナッツミックス粉#1
40)100部と上記可食体*1、および水を表1に示
す比率で各々均一に混合し、常法に従い成形しベンチカ
ットドーナッツを作成した。これを油で揚げることによ
ってドーナッツを調理した。前記生地の物性や作業性に
特に問題はなく、良好であった。
・シー・エー食品株式会社製ドーナッツミックス粉#1
40)100部と上記可食体*1、および水を表1に示
す比率で各々均一に混合し、常法に従い成形しベンチカ
ットドーナッツを作成した。これを油で揚げることによ
ってドーナッツを調理した。前記生地の物性や作業性に
特に問題はなく、良好であった。
【0018】
【表1】
【0019】
【比較例1〜3】実施例1で用いたドーナッツミックス
粉、可食体*1を表2に示す比率で各々均一に混合し、
ドーナッツ生地とした以外は、実施例1と同様にベンチ
カットドーナッツを作成したのち、油で揚げることによ
ってドーナッツを調理した。前記生地の物性や作業性に
特に問題はなかった。
粉、可食体*1を表2に示す比率で各々均一に混合し、
ドーナッツ生地とした以外は、実施例1と同様にベンチ
カットドーナッツを作成したのち、油で揚げることによ
ってドーナッツを調理した。前記生地の物性や作業性に
特に問題はなかった。
【0020】
【表2】
【0021】〔官能検査1〕出来上がった実施例1、2
及び比較例1〜3のドーナッツについて、製造後3日目
に食感に関する官能検査を実施した。20人のパネラー
に対して、比較例1と他の実施例および比較例を各々比
較させ、「硬いのはどちらか?」、「パサ付かないのは
どちらか?」、「食感の良いのはどちらか?」という各
質問項目に対して回答を求め、各例が「硬い」、「パサ
付かない」、「食感が良い」と回答した人数を出した。
その結果を表3に示す。
及び比較例1〜3のドーナッツについて、製造後3日目
に食感に関する官能検査を実施した。20人のパネラー
に対して、比較例1と他の実施例および比較例を各々比
較させ、「硬いのはどちらか?」、「パサ付かないのは
どちらか?」、「食感の良いのはどちらか?」という各
質問項目に対して回答を求め、各例が「硬い」、「パサ
付かない」、「食感が良い」と回答した人数を出した。
その結果を表3に示す。
【0022】
【表3】
【0023】表からわかるように、危険率5%以上で、
実施例のドーナッツの方に有意差が得られ、好ましいも
のであることが分かった。
実施例のドーナッツの方に有意差が得られ、好ましいも
のであることが分かった。
【0024】
【実施例3】重合度300のセルロースとコーンスター
チを、セルロース/コーンスターチの重量比が4/6と
なるように混合後、本文中に示した紡糸、裁断、乾燥工
程を行った後に20メッシュのふるいを通過させること
によってフィブリル状の可食体を得、これを可食体*2
とした。その固形分は95%(W/W)であった。
チを、セルロース/コーンスターチの重量比が4/6と
なるように混合後、本文中に示した紡糸、裁断、乾燥工
程を行った後に20メッシュのふるいを通過させること
によってフィブリル状の可食体を得、これを可食体*2
とした。その固形分は95%(W/W)であった。
【0025】この可食体を用いて、ドーナッツの作成を
行った。まず、表4の配合に従って各材料を計量し、先
に表中のAの材料を良く混ぜ合わせた。次にBの材料を
合わせてふるったものを、前記の良く混ぜ合わせたAの
中にさっくりと混ぜ合わせた。これをひとまとめにした
後、約10mmの厚さに延ばし、リング型に抜き、中温
に熱した油で揚げ、油を切った後にグラニュー糖をまぶ
すことによってドーナッツを得た。前記生地の物性や作
業性に特に問題はなく、良好であった。
行った。まず、表4の配合に従って各材料を計量し、先
に表中のAの材料を良く混ぜ合わせた。次にBの材料を
合わせてふるったものを、前記の良く混ぜ合わせたAの
中にさっくりと混ぜ合わせた。これをひとまとめにした
後、約10mmの厚さに延ばし、リング型に抜き、中温
に熱した油で揚げ、油を切った後にグラニュー糖をまぶ
すことによってドーナッツを得た。前記生地の物性や作
業性に特に問題はなく、良好であった。
【0026】
【比較例4】表4の配合を用い、実施例3のと同様の方
法によってドーナッツを作成した。前記生地の物性や作
業性に特に問題はなかった。
法によってドーナッツを作成した。前記生地の物性や作
業性に特に問題はなかった。
【0027】
【表4】
【0028】〔官能検査2〕官能検査1と同様の方法に
よって比較例4と実施例3について検査を行い、結果を
表5に示した。
よって比較例4と実施例3について検査を行い、結果を
表5に示した。
【0029】
【表5】
【0030】表からわかるように、危険率5%以上で、
実施例のドーナッツの方に有意差が得られ、好ましいも
のであることが分かった。
実施例のドーナッツの方に有意差が得られ、好ましいも
のであることが分かった。
【0031】
【発明の効果】本発明のドーナッツ及びドーナツミック
スは、可食体の添加により生地の保水性が向上するの
で、生地の粘性が低減され、作業性が向上する上、製品
の食感はソフトでしっとりする。また、澱粉の老化が防
止されるので長期間保存してもその食感を保持する特徴
を示し、従来のものより食感の改善されたドーナッツ又
はドーナッツミックスを提供することができる。
スは、可食体の添加により生地の保水性が向上するの
で、生地の粘性が低減され、作業性が向上する上、製品
の食感はソフトでしっとりする。また、澱粉の老化が防
止されるので長期間保存してもその食感を保持する特徴
を示し、従来のものより食感の改善されたドーナッツ又
はドーナッツミックスを提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルカリ金属水酸化物水溶液から再生さ
れたセルロースと、ポリペプチド又は食用多糖類のゲス
ト成分を含む構造体からなる可食体であって、ポリペプ
チドをゲスト成分とするときは、前記セルロースがポリ
ペプチドの島を取り囲む海成分を形成し、又食用多糖類
をゲスト成分とするときは前記セルロースが食用多糖類
との均質な連続体を形成し、該海成分又は該連続体が前
記構造体中に少なくとも10%以上存在する可食体を、
製品中の固形分に対して0.2%〜5.0%(W/W)
含有し、成形されたドーナッツ。 - 【請求項2】 アルカリ金属水酸化物水溶液から再生さ
れたセルロースと、ポリペプチド又は食用多糖類のゲス
ト成分を含む構造体からなる可食体であって、ポリペプ
チドをゲスト成分とするときは、前記セルロースがポリ
ペプチドの島を取り囲む海成分を形成し、又食用多糖類
をゲスト成分とするときは前記セルロースが食用多糖類
との均質体を形成し、該海成分又は該均質体が前記構造
体中に少なくとも10%以上存在する可食体を、製品中
の固形分に対して0.2%〜5.0%(W/W)含有す
ることを特徴とするドーナッツミックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4313076A JPH06153768A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | ドーナッツ及びドーナッツミックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4313076A JPH06153768A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | ドーナッツ及びドーナッツミックス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06153768A true JPH06153768A (ja) | 1994-06-03 |
Family
ID=18036907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4313076A Pending JPH06153768A (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | ドーナッツ及びドーナッツミックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06153768A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014087313A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Asahi Kasei Chemicals Corp | セルロースを含む菓子 |
JP2016214229A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 旭化成株式会社 | 揚げ菓子 |
-
1992
- 1992-11-24 JP JP4313076A patent/JPH06153768A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014087313A (ja) * | 2012-10-31 | 2014-05-15 | Asahi Kasei Chemicals Corp | セルロースを含む菓子 |
JP2016214229A (ja) * | 2015-05-19 | 2016-12-22 | 旭化成株式会社 | 揚げ菓子 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
DE60219600T2 (de) | PRODUKTE ENTHALTEND G(b)-Glucan | |
DE1005361B (de) | Verfahren zur Herstellung eines proteinhaltigen Nahrungsmittels | |
DE69011691T2 (de) | Kaloriearme fleischprodukte und verfahren zu ihrer herstellung. | |
JP3418029B2 (ja) | 油脂組成物及びそれを用いたパンの製造方法 | |
US5786021A (en) | Processed material of bean curd refuse and method for the preparation thereof | |
US3946120A (en) | High protein bread substitute and method for preparing same | |
DE1693213C3 (ja) | ||
JPH10304828A (ja) | 加工食品用の品質改良剤 | |
JPH06153768A (ja) | ドーナッツ及びドーナッツミックス | |
JP3701235B2 (ja) | パン生地 | |
KR100346100B1 (ko) | 마를 이용한 과자 제조방법 | |
DE60311919T2 (de) | Verfahren zur Verbesserung von Teig für Brot oder Krapfen | |
JPH0622690A (ja) | 油脂組成物およびそれを用いたパンの製造方法 | |
JP2739241B2 (ja) | 層状食品 | |
JP6861494B2 (ja) | 卵加工品及びその製造方法 | |
JP3891715B2 (ja) | 花粉含有食用油脂組成物 | |
JPH01101857A (ja) | そばを主原料とするパン粉類似物、その製造法およびそれを使用したフライ食品 | |
JPH09233993A (ja) | 製パン用油脂組成物 | |
KR101917880B1 (ko) | 호두과자 반죽의 제조방법 | |
DE2417530A1 (de) | Verfahren zur herstellung eines proteinreichen nahrungsmittels | |
RU2129378C1 (ru) | Способ производства вафель "полюшко" | |
JPH1056947A (ja) | 焼成食品の製法 | |
JPH07255444A (ja) | 小麦粉含有冷凍食品 | |
JP2943518B2 (ja) | バターケーキ類の製造法およびそれに適した製菓用油脂組成物 | |
JP2021170993A (ja) | 流動性の中具およびそれを含有する衣付食品 |