JPH0615320A - 4段圧延機及び圧延方法 - Google Patents

4段圧延機及び圧延方法

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JPH0615320A
JPH0615320A JP4125067A JP12506792A JPH0615320A JP H0615320 A JPH0615320 A JP H0615320A JP 4125067 A JP4125067 A JP 4125067A JP 12506792 A JP12506792 A JP 12506792A JP H0615320 A JPH0615320 A JP H0615320A
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roll
rolling mill
cross
rolling
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Abstract

(57)【要約】 【目的】補強ロールを固定し作業ロールのみを互いにク
ロス動させることで板クラウン制御を行う4段圧延機に
おいて、板クラウン制御機能を保ちながら作業ロールの
表面性状や粗度の変化を低減し、圧延材の表面品質上の
変動を押える。 【構成】上下の補強ロール3,4の軸線18,19をそ
れぞれ上下作業ロール1,2と同じ方向に、圧延パス方
向に直角な線71に対して互いに反対方向に傾斜させ、
操作側及び駆動側圧下装置10aの中心を結ぶ直線を補
強ロールに合わせて圧延パス方向に直角な線に対して傾
斜させる。また、制御するクロス角θを補強ロールの軸
線18,19を中心にして反対方向に振り分けて板クラ
ウン制御を行う。これにより板クラウン制御機能を保ち
ながら作業ロールと補強ロールの成す角度を小さくし、
作業ロールの表面性状や粗度の変化を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は板材の4段圧延機及び圧
延方法に係わり、特に上下1対の補強ロールを固定し上
下1対の作業ロールのみを互いにクロス動させることに
より板クラウン制御を行う圧延機及び圧延方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、実用に供せられているロールクロ
ス式4段圧延機は、三菱重工技報Vol.21,NO.
6(1984年)のP.61〜P.67に記載のよう
に、上作業ロールと上補強ロールとのペアのロール組及
び下作業ロールと下補強ロールとのペアのロール組をそ
れぞれ一体として水平面内で各ペアのロール組の軸線を
相互にクロスさせる構成となっていた。
【0003】しかしながら、作業ロールと補強ロールと
が一体でクロスするこのペアクロス式圧延機では、補強
ロールと作業ロール間の滑りやスラスト力の発生は押さ
えられるが、圧延荷重を直接受ける補強ロールのメタル
チョックの中心が圧下スクリューの中心からずれるため
メタルチョックに回転モーメントが作用し、ミルスタン
ドとの摺動面に局部荷重が発生して圧下作業の円滑な操
作を妨げ、かつ摺動面の摩耗を増進する。これを防止す
るため、例えば特開昭56−131004号公報、特開
昭56−131005号公報等に記載のように剛性の大
きなエコライザビーム、又は特開昭57−4307号公
報に記載のようにスラストビームを設け、駆動側と操作
側でモーメントをバランスすることが行われている。し
かし、この方法では、剛性の大きなビームが必要であ
り、必然的に圧延機が複雑で大型化せざるを得なかっ
た。
【0004】一方、上記大剛性ビームを設ける必要のな
いロールクロス圧延機として、補強ロールはクロスせず
作業ロールのみクロスさせるものがあり、この試みはペ
アクロスよりも早く、例えば特開昭47−27159号
公報にも記載されていたが、今日まで実用化は成功して
いなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の作業ロールのみ
がクロスする圧延機が実用化されなかった理由は次の2
つの問題が解決できなかったためである。
【0006】まず第1に、作業ロールを補強ロールに対
してクロスさせると巨大なスラスト力(推力)が両ロー
ルの軸方向に反対向きに作用する。この値はクロス角に
よって変化するが、圧延荷重の30%前後にも達し、大
径の補強ロールのスラスト軸受はそれに耐えることが不
可能ではないが、補強ロール径の2分の1以下の作業ロ
ールにとっては困難である。
【0007】次の問題は、補強ロールと作業ロールの相
対スリップによるロール摩耗である。作業ロールはこの
原因による摩耗よりも格段に大きな圧延材による摩耗の
ため、2〜3時間で交換されるので問題にならないが、
補強ロールの組替は10〜20日毎で、組替にも長時間
を要するため、急速なロール摩耗によってロール交換頻
度を多くすることは生産性を大幅に低下させることにな
る。
【0008】出願人は上記の2つの問題を解決すべく特
願平3−66007号を出願した。この出願の目的は、
圧延材の板クラウン制御能力に優れ、作業ロールに作用
するスラスト力を簡単な構成で低減可能にした、作業ロ
ールがクロスする圧延機を提供することにある。具体的
には、圧延機の補強ロールを、そのロール軸線が水平面
内で傾斜しないように構成し、上下作業ロールを、該作
業ロールの軸線が該補強ロールの軸線に対して交差する
と共に、各作業ロールがそのロール軸線を相互に交差す
るように、水平面内で該補強ロールに対してロール軸線
が傾斜し得るように構成し、前記作業ロールと補強ロー
ルとの間に潤滑剤を供給する潤滑材供給装置を設けたも
のであり、この潤滑材の作用によって作業ロールに働く
スラスト力やロール摩耗は作業ロールがクロスしても実
用上問題のない程度に低減でき、よって圧延材の板クラ
ウン制御能力も十分発揮でき、大剛性ビームも不要とな
ってコンパクトな作業ロールがクロスする圧延機が実現
し得るものとなった。そして上記出願は、当該クロス圧
延機の熱間圧延への適用を提案している。
【0009】ところで、上記した作業ロールのみクロス
させる圧延機では、そのクラウン制御能力上、クロス角
度は0゜から1゜程度まで可変とする必要がある。した
がってこのとき、補強ロールの軸線は傾斜しておらず、
すなわち圧延パスに対して直角であるから、作業ロール
の軸線は補強ロールの軸線に対して必然的に0゜から1
゜まで変化することになる。このとき生じるスラスト力
やロールの磨耗は、熱間圧延機では上記のロール間への
潤滑剤の供給によってその発生を押えることができる。
【0010】しかし、さらに上記作業ロールクロス圧延
機を、クラウン制御を活用すべく非鉄金属の熱間圧延機
や、一般の冷間圧延機に適用しようとすると次の如き問
題を生じる。
【0011】すなわち、非鉄金属、たとえばアルミニウ
ムの熱間圧延機では、アルミニウムが作業ロール表面に
コーティングされるが、このとき作業ロールと補強ロー
ルのクロス角度が大きいと前記コーティングがはげ落ち
たりあるいは不均一分布となって、圧延材の表面品質を
著しく変動させる可能性がある。
【0012】また、一般の冷間圧延機では、ロールの磨
耗を少なくするのはもとよりのことであるが、さらにロ
ールの表面肌を極力一定に保つ必要がある。しかしなが
ら、作業ロールと補強ロールを大きくクロスすると、ロ
ールの磨耗量はロールクーラントによって少なく押える
ことはできるが、ロールの表面の粗度が急激に変化し
て、圧延材の表面品質を著しく変動させる可能性があ
る。特に作業ロールの表面粗度が低下すると圧延材との
間にスリップを発生する場合があり、その場合は圧延不
能になるため早期の作業ロール交換を余儀なくされ、生
産性を阻害することになる。
【0013】本発明の目的は、補強ロールを固定し作業
ロールのみを互いにクロス動させることにより板クラウ
ン制御を行う4段圧延機において、板クラウン制御機能
を保ちながら作業ロールの表面性状や粗度の変化を低減
し、圧延材の表面品質上の変動を押えうる4段圧延機及
び圧延方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、上下1対の作業ロールと、これら
作業ロールをそれぞれ支持する上下1対の補強ロールと
を備え、上下1対の補強ロールを固定して上下1対の作
業ロールのみを互いにクロス動させることにより板クラ
ウン制御を行う4段圧延機において、前記上下の補強ロ
ールを、それらの軸線がそれぞれ圧延パス方向に直角な
線に対して前記上下の作業ロールと同じ方向でかつ互い
に反対方向に傾斜するように配置したことを特徴とする
4段圧延機が提供される。
【0015】そして、上記4段圧延機において、好まし
くは、前記上下の補強ロールに圧下力を加える操作側及
び駆動側圧下装置を、それらの中心を結ぶ直線が圧延パ
ス方向に直角な線に対して前記上下の補強ロールと同じ
方向に傾斜するように配置する。この場合、好ましく
は、前記上下の補強ロールの軸線と前記操作側及び駆動
側圧下装置の中心を結ぶ直線とは圧延パス方向に対して
ほぼ同じ角度に傾斜させる。
【0016】また、好ましくは、前記クロス動させる上
下の作業ロールを、それぞれ前記上下の補強ロールの軸
線を中心にして反対方向に傾動させるクロス装置を設け
る。
【0017】また、好ましくは、前記操作側及び駆動側
圧下装置は油圧ジャッキ及び/又は圧下スクリューを含
む構成とする。前記操作側及び駆動側圧下装置は油圧ジ
ャッキと圧下スクリューを組み合わせて構成され、操作
側と駆動側の圧下スクリューの中心線を圧延パス方向に
直角とし、操作側と駆動側の油圧ジャッキの中心線を圧
延パス方向に直角な線に対して傾斜させてもよい。この
場合、前記油圧ジャッキに加わる偏荷重によるモーメン
トを前記圧下スクリューに伝えないように油圧ジャッキ
を保持する手段を設けることが好ましい。
【0018】また、上記目的を達成するため、本発明に
よれば、4段圧延機の上下1対の補強ロールを固定して
上下1対の作業ロールのみを互いにクロス動させること
により板クラウン制御を行う圧延方法において、前記上
下の補強ロールの軸線をそれぞれ圧延パス方向に直角な
線に対して前記上下の作業ロールと同じ方向でかつ互い
に反対方向に傾斜させ、制御するクロス角を前記補強ロ
ールの軸線を中心にしてプラスマイナスに振り分けたこ
とを特徴とする圧延方法が提供される。この場合、好ま
しくは、ロール組替時は圧延パス方向に直角な線に対し
て前記クロス角をゼロにする。
【0019】
【作用】以上のように構成した本発明においては、補強
ロールを固定し作業ロールのみをクロス動する構成の4
段圧延機で、作業ロールの傾斜方向に対応して補強ロー
ルの軸線を圧延パス方向に直角な線に対して互いに反対
方向に傾斜させることにより、作業ロールと補強ロール
のなす角度は常に小さく押さえられ、したがってロール
間相対スリップも小さく、ロールの表面性状や祖度の変
動も小さく押さえられる。
【0020】また、制御するクロス角を補強ロールの軸
線を中心にしてプラスマイナスに振り分けることによ
り、小さなクロス角変化でも十分大きな板クラウン制御
機能が得られ、板クラウン制御機能を保ちながら作業ロ
ールと補強ロールのなす角度を更に小さくすることがで
きる。また、この場合、制御するクロス角に対する板ク
ラウンの変化量がほぼ直線的になり、制御が容易にな
る。
【0021】また、操作側圧下装置の中心と駆動側圧下
装置の中心とを結ぶ直線を圧延パス方向に直角な線に対
して傾斜させることにより、補強ロールの軸受箱の中心
と圧下装置の中心とのずれが小さくなるので、補強ロー
ルの軸受箱に発生する回転モーメントを小さくしてエコ
ライザビームが不要になる。
【0022】更に、特開昭60−83703号公報に記
載のように、鉄の熱間圧延においては上下作業ロールの
交差角2θが0〜0.5°の範囲と1.0°以上では、
破面遷移温度が変化することが知られているが、本発明
では、操作側圧下装置の中心と駆動側圧下装置の中心と
を結ぶ直線を中心にして制御するクロス角をプラスマイ
ナスに振り分けることにより、交差角2θは常に2°以
上となるので、破面遷移温度は変化せず、低温靭性値は
改善される。また、破面遷移温度はバラツキがなく一定
の値となり、均一な品質を確保できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。本発明の第1の実施例を図1〜図5により説明す
る。図1及び図2において、本実施例のクロス式4段圧
延機は、上下作業ロール1,2と、上下作業ロールを支
持する上下補強ロール3,4と、各作業ロールの両端に
設けられ、該作業ロールを回転可能に支持する上軸受箱
5a,5b及び下軸受箱6a,6b(一方のみ図示)
と、各補強ロールの両端に設けられ、該補強ロールを回
転可能に支持する上軸受箱7a,7b(一方のみ図示)
及び下軸受箱8a,8b(一方のみ図示)とを備えてい
る。作業ロールの上軸受箱5a,5b及び下軸受箱6
a,6bは、後述するごとく上下1対の作業ロール1,
2を互いにクロス動させるように操作側及び駆動側ミル
ハウジング9a,9bに移動可能に取付けられており、
補強ロールの上軸受箱7a,7b及び下軸受箱8a,8
bは作業ロールのみをクロス動させるように操作側及び
駆動側ミルハウジング9a,9bに対して固定的に設置
されている。ただし、補強ロール3,4の軸線18,1
9は、圧延パス方向に直角な線17に対して互いに反対
方向に1.2°の傾斜角度が与えられている。
【0024】操作側ミルハウジング9a及び駆動側ミル
ハウジング9bの上部には圧下装置あるいはパスライン
高さ調整装置として圧下スクリュー10a及び圧下ナッ
ト11a(駆動側は図示せず)が設けられている。これ
らの圧下スクリューは、その中心12a,12bを結ぶ
直線が圧延パス方向に直角な線17に対して上補強ロー
ル3の軸線18と同じ方向に1.2°の角度に傾斜する
よう配置されている。同様に、下補強ロール4の軸受箱
8a,8bを受ける作業側及び駆動側支持部50a(一
方のみ図示)の軸受箱受面の中心13a(一方のみ図
示)を結ぶ直線は圧延パス方向に直角な線17に対して
下補強ロール4の軸線19と同じ方向に1.2°の角度
に傾斜している。
【0025】なお、図示はしていないが、下軸受箱の下
方に油圧ジャッキが設置された場合も、同様にその油圧
ジャッキの中心を結ぶ直線が圧延パス方向に直角な線1
7に対して下補強ロール4と同じ方向に1.2°の角度
に傾斜するよう配置する。
【0026】上作業ロール1のクロス角は、操作側及び
駆動側ミルハウジング9a,9bのウインドウ部16
a,16bに設けられた油圧シリンダー20a,21a
及び20b,21bからなるクロス装置にてこれら作業
ロールをクロス動させることにより制御される。図示し
ないが、下作業ロール2のクロス角も同様なクロス装置
で作業ロールをクロス動させることにより制御される。
ここで、上下作業ロール1,2は、図3に示すように、
1.2°の補強ロールの軸線18,19を中心としてそ
れぞれ反対方向に約±0.2°の範囲で傾動され、クロ
ス角制御が行われる。すなわち、クロス角をθ、補強ロ
ールの軸線18,19の傾斜角をθ0 とすると、クロス
角θの制御範囲は従来のように、圧延パス方向に直角な
線17に対して0〜θmax ではなく、補強ロールの軸線
18,19の傾斜角θ0 を中央角度としてθ0 −Δθ〜
θ0 +Δθの範囲で制御される。
【0027】上下作業ロール軸受箱5a,5aの軸方向
はキーパープレート22a,22b及び23a,23b
により拘束され、これらキーパープレートは、軸受箱の
傾動を許容する円弧面24a,24bを有している。
【0028】ロール組替時は、上下作業ロール1,2の
傾斜角を0°、すなわち圧延パス方向に対するクロス角
をゼロとしてミルハウジング9a,9bより引出して交
換する。図示していないが、上下作業ロール1,2は一
般の圧延機と同様、ユニバーサル継手及び減速機を介し
てモータにより駆動される。
【0029】なお、補強ロールの上軸受箱7a,7b及
び下軸受箱8a,8bは、前述のように操作側及び駆動
側ミルハウジング9a,9bに固定的に取付けられてい
るが、作業ロールをクロス動させるときに補強ロール
3,4の固定状態を保持することを条件として、これら
軸受箱8a,8bを傾動させる油圧シリンダーを設けて
も良く、この場合、補強ロール3,4もロール組替時は
傾斜角を0°としてミルハウジング9a,9bより引出
して交換することができる。
【0030】以上のように構成した本実施例の4段圧延
機の作用を説明する。まず、従来の作業ロールクロス式
4段圧延機では、上下補強ロールの軸線が圧延パス方向
に直角となるように配置されており、圧下スクリューの
中心は補強ロールの軸受箱の中心に一致している。
【0031】このような従来のクロス式4段圧延機にお
いて、作業ロール1,2をロール胴部の中央Oを中心と
して上下反対方向にそれぞれθだけクロスさせたとき、
作業ロール1,2は補強ロール3,4に対してもそれぞ
れθだけクロスすることになる。
【0032】これに対し、本実施例では、作業ロール
1,2の傾斜と同じ方向に補強ロール3,4の軸線を圧
延パス方向に直角な線に対して互いに反対方向に傾斜さ
せており、基本的にはこの構成により、作業ロール1,
2と補強ロール3,4の軸線とのなす角度は常に小さく
押さえられ、したがってロール間相対スリップも小さ
く、ロールの表面性状や祖度の変動も小さく押さえるこ
とができる。
【0033】また、従来のクロス式4段圧延機におい
て、作業ロール1,2をロール胴部の中央Oを中心とし
て上下反対方向にそれぞれθだけクロスさせたとき、ロ
ール中心Oとそれよりbだけ軸方向に離れた点の上下ロ
ール間の間隙の差、すなわちロールギャップCb は近似
的に次の式で表わされる。
【0034】
【数1】 Cb =(b2 /R)θ2 (1+ε) (1) ここにRは作業ロールの半径である。また、εは作業ロ
ールと補強ロールに生じるギャップにより圧延荷重下で
上下作業ロール間に影響する割合であるが、通常は1よ
り小さいので、簡単化するためここでは省略する。
【0035】したがって、θをゼロからθmax まで変え
ることによって得られるロール間隙の変化量Cbmaxは、
bmax=(b2 /R)θmax 2 である。
【0036】次に、本実施例では、クロス角θの制御範
囲を従来のように、圧延パス方向に直角な線17に対し
て0〜θmax ではなく、補強ロール3,4の軸線の傾斜
角θ0 を中央角度とし、この中央角度θ0 を中心として
θ0 −Δθ〜θ0 +Δθの範囲で制御するものである。
【0037】このようにすると、従来方式でのクラウン
制御範囲は、 C1 =(b2 /R)θmax 2 本方式では、 C2 =(b2 /R){(θ0 +Δθ)2 −(θ0 −Δθ)2 } =(b2 /R)4θ0 Δθ 同じ効果をもたせるとして、C1 =C2 とおけば、 4θ0 Δθ=θmax 2 Δθ=θmax 2 /4θ0 すなわち、θ0 =θmax とすれば、 Δθ=θmax /4 θ0 =1.5θmax とすれば、 Δθ=θmax /6 となり、補強ロールと作業ロール間の角度は従来の1/
4〜1/6と小さくなる。したがって、補強ロール3,
4と作業ロール1,2間の軸方向の滑り速度も同様に小
さくなって、作業ロール表面の祖度の変化も1〜4〜1
〜6に押さえられ、作業ロールの表面祖度は、圧延材と
の滑り作用で決まることになる。更に、ロール間の軸方
向滑りによる動力損失も1/4〜1/6に低減すること
ができる。
【0038】図4はクロス角θによってロールギャッ
プ、すなわちクラウンの変る状況を示す。従来の如く、
クロス角θを圧延パス方向に直角な線17に対してゼロ
からθ1 (θ1 =1°で図示)まで制御する場合のロー
ルギャップの変化量ΔCb と同じ変化量を得るために
は、θ0 =1.2°にした場合±0.2°の制御量で済
む。すなわち、制御量は1°から0.4°の2/5に低
減し、中央角度θ0 からのずれ量は1°から0.2°と
1/5に低減する。ただし、このとき、ロールギャップ
b の絶対値が大きくなりすぎる場合は、作業ロールの
イニシャルクラウンCw を小さくし、場合によっては作
業ロールに凹クラウンをつけておく必要がある。(Cw
<0)。
【0039】以上のように、本実施例では、上作業ロー
ル1を中央角度の線18を基準に±0.2°、下作業ロ
ール2は、中央角度の線19を基準に上作業ロールのク
ロス方向と反対に±0.2°クロスさせることにより、
従来1°の作業ロールと補強ロール間クロス角を1/5
の0.2°に低減でき、これにより、ロール間の相対ス
リップを小さく押さえ、圧延材の表面品質や粗さの変動
を押さえることができる。また、板クラウンの変化量が
従来はクロス角の自乗に比例していたものが、ほぼ直線
的になり制御が容易になる効果もある。
【0040】また、図5は、特開昭60−83703号
公報の図を引用したもので、鉄の熱間圧延で横軸は上下
作業ロールの交差角であり、本明細書で使用するクロス
角θの2倍に相当する。この図から分かるように、異な
った2種類の熱間圧延条件I,IIにおいて、上下作業
ロールの交差角2θが0〜0.5°の範囲と1.0°以
上では、破面遷移温度が変化する。したがって、従来技
術のようにクロス角θを0〜1°の範囲で制御すると、
交差角2θは0〜2°の範囲となり、交差角2θが0.
5°から1.0°の範囲で制御されるときに破面遷移温
度が変化するので、圧延材の金属組織上の品質が変動す
る。これに対し、本実施例では、上記のように交差角2
θは常に2°以上となるので、破面遷移温度は変化せ
ず、低温靭性値は改善される。また、破面遷移温度はバ
ラツキがなく一定の値となり、均一な品質を確保でき
る。
【0041】更に、本実施例では、圧下スクリュー10
aの中心12a,12bを結ぶ直線を圧延パス方向に直
角な線17に対して上補強ロール3と同じ方向に1.2
°の角度に傾斜させ、同様に、下補強ロール4の軸受箱
8a,8bを受ける作業側及び駆動側支持部50aの軸
受箱受面の中心13aを結ぶ直線も圧延パス方向に直角
な線17に対して下補強ロール4と同じ方向に1.2°
の角度に傾斜させており、これにより補強ロールの軸受
箱7a,7b,8a,8bの中心と圧下スクリュー10
a及び支持部50aの中心とのずれが小さくなるので、
補強ロールの軸受箱7a,7b,8a,8bに発生する
回転モーメントが小さくなり、エコライザビームを省略
することができる。
【0042】以上のように、本実施例によれば、補強ロ
ールと作業ロール間の角度は従来よりも小さくなり、作
業ロールと補強ロール間の相対スリップも小さくなっ
て、作業ロールの表面性状及び祖度の変化を押さえるこ
とにより、圧延材表面品質の変動を押さえ、かつ圧延ス
リップの発生を防止することができる。また、ロール間
の軸方向滑りによる動力損失を低減することができる。
更に、従来より僅かのクロス量変化で大きな板クラウン
制御が可能となり、また、板クラウンの制御量がクロス
角の自乗に比例していたものがほぼ直線的になり、制御
が容易になる。また圧延製造の金属組織のクロス圧延に
よる効果を均一に保持できる。更に、エコライザビーム
を省略でき、圧延機を小型で単純な構造とし得る。
【0043】なお、本発明による作業ロールクロス圧延
機を既設の4段圧延機を改造して適用しようとすると、
補強ロールの軸線を傾斜することは容易であるが、圧下
装置がスクリュー式である場合はその中心線を傾斜する
ことは、ミルハウジングを取替えない限り困難である。
【0044】したがって、既設4段圧延機の改造に当っ
ては、流用する圧下装置と補強ロールとはその中心線が
互いに傾斜することになり、大剛性ビームを必要とする
ことになる可能性がある。しかしこの場合でも、本発明
では補強ロールは固定して使用しそのクロス動はないか
ら、従来のペアクロス圧延機に比べ、大剛性ビーム廻り
の構造ははるかに簡単で、しかも十分、本発明による他
の効果を得る圧延機に改造することができることは明ら
かである。
【0045】本発明の圧下装置及び補強ロール軸受箱部
分の構成例を図6及び図7により説明する。最近では、
板用圧延機の圧下装置は、冷間圧延機ではロングストロ
ークの油圧ジャッキを用い、一方熱間圧延機ではショー
トストロークの油圧ジャッキとスクリュー式パスライン
高さ調整装置とを組合せることが一般的である。
【0046】図6はロングストロークの油圧ジャッキを
用いた本発明の実施例で、操作側油圧ジャッキ25aと
駆動側油圧ジャッキ25bとの中心を結ぶ線は圧延パス
方向に直角な線に対して傾斜している。また、操作側補
強ロールの軸受箱7aは操作側ミルハウジング9aに設
けられた油圧シリンダー26,27により図の左側に押
しつけられ、また図示しないが駆動側補強ロールの軸受
箱7bも油圧シリンダーにより図の右側へ押しつけら
れ、ガタが生じないようになっている。
【0047】図7はショートストロークの油圧ジャッキ
と圧下スクリューを組合せた場合の実施例で、圧下スク
リュー10aはこの実施例では圧延パス方向と直角な線
上に配置され、一方油圧ジャッキ25a,25bの中心
を結ぶ線は圧延パス方向と直角な線に対して傾斜して配
置されている。
【0048】この実施例では、油圧ジャッキ25aと圧
下スクリュー10aとの中心が図のδだけずれるから、
圧下力Pは偏荷重となり、そのままでは偏荷重により生
じる回転モーメントPδが圧下スクリューに加わる。こ
れを避けるため、本実施例では、ミルハウジング9aに
ガイド28a,29aを設け、これで油圧ジャッキ25
aをガイドする。このとき油圧ジャッキ25aはガイド
28a,29aに沿って上下動は可能とする。このよう
にすれば、前記の回転モーメントPδは油圧ジャッキ2
5aとガイド28a,29aの接触部に生じる反力Qに
よるモーメントQL によって受け止められ、圧下スクリ
ュー10aへは一切モーメントが加わらないですむ。駆
動側についても同様の構造とする。
【0049】このようにして、パスライン高さ調整時に
は圧延荷重のない状態で油圧ジャッキ25aを上下動さ
せ、他方圧延中には油圧ジャッキ25aにより圧下操作
を行うとき、圧延荷重は油圧ジャッキ25a、圧下スク
リュー10a共に各々の中心に加わることになり、正常
な圧下操作が行われることになる。
【0050】なお、図6及び図7は圧下装置をミル上部
に置いた場合であるが、ミル下部においても同様に構成
して同様の効果が得られる。
【0051】また、図7のガイド28a,29aは固定
式であるが、必要に応じて上下、水平動の可能な装置で
あってもよい。
【0052】さらに、作業ロールに加わるスラスト力
は、中央角度θ0 に対してプラス方向へクロスする場合
は、ストリップからのスラスト力と補強ロールからのス
ラスト力が相殺されるが、マイナス方向にクロスすると
ストリップからのスラスト力と補強ロールからのスラス
トの両方が同方向に加わりあう。したがって、この加わ
り合うスラスト力が大きくなるようであれば、中央角度
θ0 に対してプラス方向のみを利用して本発明を実施し
てもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果が得られる。
【0054】(1)補強ロールと作業ロール間の角度は
従来よりも小さくなり、作業ロールと補強ロール間の相
対スリップも小さくなって、作業ロールの表面性状及び
祖度の変化を押さえることにより、圧延材表面品質の変
動を押さえ、かつ圧延スリップの発生を防止することが
できる。
【0055】(2)ロール間の軸方向滑りによる動力損
失を低減することができる。
【0056】(3)従来より僅かのクロス量変化で大き
な板クラウン制御が可能となる。
【0057】(4)板クラウンの制御量がクロス角の自
乗に比例していたものがほぼ直線的になり、制御が容易
になる。
【0058】(5)圧延製造の金属組織のクロス圧延に
よる効果を均一に保持できる。
【0059】(6)エコライザビームを省略でき、圧延
機を小型で単純な構造とし得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】0本発明の一実施例による4段圧延機の正面図
である。
【図2】図1のII−II線の部分断面図である。
【図3】上下作業ロールの中央角度及びクロス角の制御
範囲を示す図である。
【図4】上下作業ロールのクロス角θとロール中心から
bだけ軸方向に離れた点の上下作業ロール間隙の差Cb
との関係を示す図である。
【図5】交差角2θと破面遷移温度との関係を示す図で
ある。
【図6】本発明の他の実施例による4段圧延機の圧下装
置部分の部分断面図である。
【図7】本発明の更に他の実施例による4段圧延機の圧
下装置部分の部分断面図である。
【符号の説明】
1,2 上下作業ロール 3,4 上下補強ロール 5,6 作業ロール用軸受箱 7,8 補強ロール用軸受箱 9a 操作側ミルハウジング 9b 駆動側ミルハウジング 10a 操作側圧下スクリュー 10b 駆動側圧下スクリュー 12a,13a,12b,13b 圧下装置の中心及び
軸受箱受面の中心 17 圧延パス方向に直角な線 18 補強ロールの軸線 19 補強ロールの軸線 20a〜21b 油圧シリンダー(クロス装置)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下1対の作業ロールと、これら作業ロ
    ールをそれぞれ支持する上下1対の補強ロールとを備
    え、上下1対の補強ロールを固定して上下1対の作業ロ
    ールのみを互いにクロス動させることにより板クラウン
    制御を行う4段圧延機において、 前記上下の補強ロールを、それらの軸線がそれぞれ圧延
    パス方向に直角な線に対して前記上下の作業ロールと同
    じ方向でかつ互いに反対方向に傾斜するように配置した
    ことを特徴とする4段圧延機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の4段圧延機において、前
    記上下の補強ロールに圧下力を加える操作側及び駆動側
    圧下装置を、それらの中心を結ぶ直線が圧延パス方向に
    直角な線に対して前記上下の補強ロールと同じ方向に傾
    斜するように配置したことを特徴とする4段圧延機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の4段圧延機において、前
    記上下の補強ロールの軸線と前記操作側及び駆動側圧下
    装置の中心を結ぶ直線とは圧延パス方向に対してほぼ同
    じ角度に傾斜することを特徴とする4段圧延機。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の4段圧延機において、前
    記クロス動させる上下の作業ロールを、それぞれ前記上
    下の補強ロールの軸線を中心にして反対方向に傾動させ
    るクロス装置を設けたことを特徴とする4段圧延機。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の4段圧延機において、前
    記操作側及び駆動側圧下装置は油圧ジャッキ及び/又は
    圧下スクリューを含むことを特徴とする4段圧延機。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の4段圧延機において、前
    記操作側及び駆動側圧下装置は油圧ジャッキと圧下スク
    リューを組み合わせて構成され、操作側と駆動側の圧下
    スクリューの中心線を圧延パス方向に直角とし、操作側
    と駆動側の油圧ジャッキの中心線を圧延パス方向に直角
    な線に対して傾斜させたことを特徴とする4段圧延機。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の4段圧延機において、前
    記油圧ジャッキに加わる偏荷重によるモーメントを前記
    圧下スクリューに伝えないように油圧ジャッキを保持す
    る手段を設けたことを特徴とする4段圧延機。
  8. 【請求項8】 4段圧延機の上下1対の補強ロールを固
    定して上下1対の作業ロールのみを互いにクロス動させ
    ることにより板クラウン制御を行う圧延方法において、 前記上下の補強ロールの軸線をそれぞれ圧延パス方向に
    直角な線に対して前記上下の作業ロールと同じ方向でか
    つ互いに反対方向に傾斜させ、制御するクロス角を前記
    補強ロールの軸線を中心にしてプラスマイナスに振り分
    けたことを特徴とする圧延方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の圧延方法において、ロー
    ル組替時は圧延パス方向に直角な線に対して前記クロス
    角をゼロにすることを特徴とする圧延方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013052396A (ja) * 2011-09-01 2013-03-21 Jfe Steel Corp 熱間圧延方法
CN112845588A (zh) * 2019-11-27 2021-05-28 林秉谕 辗压设备

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