JPH06151960A - 画像素子アレイ - Google Patents

画像素子アレイ

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JPH06151960A
JPH06151960A JP31585692A JP31585692A JPH06151960A JP H06151960 A JPH06151960 A JP H06151960A JP 31585692 A JP31585692 A JP 31585692A JP 31585692 A JP31585692 A JP 31585692A JP H06151960 A JPH06151960 A JP H06151960A
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led array
image element
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diffusion mask
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JP31585692A
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English (en)
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Shunji Murano
俊次 村野
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 LEDアレイの切断時の損傷や、コレットで
の搬送時の損傷を防止すると共に、LEDアレイの端部
位置の認識を容易にし、かつLEDアレイの静電破壊を
防止する。 【構成】 LEDアレイ2の短辺方向の端部に沿って、
拡散マスク層6を設けない基板露出部16を設け、端部
から所定の隙間を置いて、基板露出部16と拡散マスク
層6を被覆するようにガイド電極14を設ける。ガイド
電極14は、LEDアレイ2の短辺方向の端部に沿って
形成する。ガイド電極14で、アレイ切断時のダイアモ
ンドカッターの進行方向を規制し切断精度を向上させ、
同時に基板4や拡散マスク層6の補強する。ガイド電極
14はアレイ2の端部認識マークとなり、静電シールド
ともなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明は、LEDアレイやELア
レイ、液晶シャッタアレイ、PLZTアレイ、CCDア
レイ等の画像素子アレイに関し、光プリンタやファクシ
ミリ,ディスプレイ、イメージセンサ等への応用に適し
たものである。
【0002】
【従来技術】LEDアレイ等の画像素子アレイは、光プ
リンタ用のプリントヘッドやファクシミリ、ディスプレ
イ、イメージセンサ等に用いられている。このような画
像素子アレイは、2.5〜3インチ(LEDアレイの場
合)等のウェハーから、ダイアモンドカッター等で切り
出して製造する。画像素子アレイは一般に長尺状で、例
えば幅が300〜400μm、長さが5mm程度であ
る。そして画像素子アレイは、プリントヘッドやイメー
ジセンサ等で多数直線状に配列して用いるため、アレイ
の両端のすぐそばまで受発光体を設けている。アレイが
長尺状であるため、ウェハーからアレイを切断する際
に、アレイの両端付近に損傷が生じ易く、かつこのよう
な損傷は両端付近の受発光体の出力変動や損傷の原因と
なる。
【0003】関連する先行技術を示すと、特開平3−8
1164号公報等は、LEDアレイの両端付近で発光体
の出力が低下し易いことを示している。そしてこの公報
は、アレイの両端付近の発光体の発光面積を他の発光体
よりも大きくすることを示している。しかしながら、ウ
ェハーから画像素子アレイを切り出す際の損傷につい
て、言及している先行技術は見あたらなかった。
【0004】
【発明の課題】この発明の課題は、画像素子アレイを切
り出す際や、画像素子アレイにボンディングする際に、
画像素子アレイが損傷することを防止すると共に、画像
素子アレイの受発光体への静電シールド機能を高め、か
つ画像素子アレイの端部認識を容易にすることにある
(請求項1)。この発明の副次的課題は、画像素子アレ
イを切り出す際に、所定の切断ラインに沿って切り出す
ことを容易にし、画像素子アレイの形状精度を高めると
共に、端部付近の受発光体に損傷が生じるのを防止する
ことにある(請求項2)。この発明の他の課題は、画像
素子アレイとして半導体基板上に拡散マスク層を設けた
アレイを用いた際に、アレイの切断時やアレイのボンデ
ィング時の、拡散マスク層の損傷を防止することにある
(請求項3)。この発明の更に他の課題は、アレイをコ
レット等で搬送する際に、アレイが損傷するのを防止す
ることにある(請求項4)。
【0005】
【発明の構成】この発明の画像素子アレイは、長手方向
に沿って多数の受発光体を配列した、ほぼ長方形状の画
像素子アレイにおいて、画像素子アレイの一主面上で、
少なくともその短辺方向の端部付近の表面に沿って、金
属膜を形成したことを特徴とする。ここで好ましくは、
金属膜と画像素子アレイの端部との間に、隙間を設ける
ようにする。また好ましくは、画像素子アレイを、半導
体基板を拡散マスク層で被覆し、拡散マスク層を設けな
い部分に受発光体を形成したアレイとして、金属膜をこ
の拡散マスク層上に形成すると共に、金属膜の底部の一
部に拡散マスク層を設けない領域を形成して、金属膜の
底面を半導体基板表面と拡散マスク層表面との双方に密
着させる。更に好ましくは、金属膜を、前記画像素子ア
レイの短辺方向の端部付近と、前記画像素子アレイの角
部付近とに設ける。画像素子アレイには、実施例に示す
LEDアレイの他に、ELアレイ、液晶シャッタアレ
イ、PLZTアレイ、CCDアレイ等を用いる。
【0006】
【発明の作用】この発明では、ほぼ長方形状の画像素子
アレイの短辺方向の端部付近に沿って、金属膜を形成す
る。形成した金属膜は、GaAs等のアレイの脆い材質
を補強し、切断時の応力によってアレイが損傷すること
を防止する。画像素子アレイでは、その両端のすぐ近傍
まで受発光体を設けるため、切断時の衝撃によって両端
付近の受発光体が損傷し易いので、金属膜は少なくとも
アレイの短辺方向の端部に沿って設ける。発明者は、ア
レイの短辺方向の端部に沿って金属膜を設けることで、
切断時の損傷を防止し得ることを見い出した。金属膜は
単に切断時の損傷を防止するだけでなく、アレイの個別
の受発光体へのボンディング時の損傷も防止する。ボン
ディング時の衝撃はアレイの損傷の原因となり、特に脆
弱な両端部付近で損傷が著しい。ここでアレイの両端を
金属膜で補強すれば、ボンディング時の衝撃でアレイの
両端の受発光体やそれに接続した電極が損傷するのを防
止できる。アレイの長手方向の両端に設けた金属膜は、
静電シールドとして作用する。これはプリンタやファク
シミリ等で、高圧で感光体を帯電させる環境下で画像素
子アレイを用いる際に、帯電器からの放電でアレイが損
傷するのを防止する意味がある。また金属膜は、アレイ
を基板に搭載してプリントヘッド等を組み立てる際に、
アレイの端部認識マークとして用い得る。画像素子アレ
イは一般に多数直線状に配列して用い、アレイとアレイ
とを極く短い間隔で正確に搭載することが重要なため、
端部に位置認識マークがあると、搭載精度が向上する。
【0007】請求項2の発明に付いて作用を示すと、発
明者は、ダイアモンドカッター等でウェハーから画像素
子アレイを切り出す際に、カッターの刃(ブレード)が
前記の金属膜を避けるように進むことを見い出した。こ
れは脆く切断し易いウェハーの露出面(ここでは金属面
を設けていない部分を意味する)を選んでブレードが進
むことを意味し、展延性に富みブレードとの摩擦が大き
い金属膜を、ブレードが避けようとするために生じるも
のであろう。そこで画像素子アレイの端部との間に隙間
を設けて金属膜を設ければ、ブレードは金属膜と金属膜
の間を進み、所定の切断ラインに沿ってアレイが切断さ
れることになる。アレイの切断精度が増せば、アレイの
搭載精度が高まると共に、端部付近の受発光体の損傷を
防止し得ることになる。またアレイの搭載精度を高める
と、プリントヘッド等への応用時に、アレイとアレイの
変わり目での受発光体の間隔が一定になり、画像品位が
向上する。
【0008】請求項3の発明に付いて、作用を示す。L
EDアレイ等の画像素子アレイは、基板上に拡散マスク
層を設けている。拡散マスク層はGaAs等の基板との
密着性が低く、切断時やボンディング時等に損傷し易
い。ここで金属膜の底面を拡散マスク層表面と基板表面
の双方に密着させれば、拡散マスク層の端部を金属膜で
押え込み、拡散マスク層と基板との間に隙間が生じた
り、拡散マスク層が剥離したり、あるいは拡散マスク層
にクラックが生じたりするのを防止できる。特に、画像
素子アレイの短辺方向の端部で、基板の端部と拡散マス
ク層の端部との間に隙間を設け、アレイの端部では金属
膜も拡散マスク層も設けず基板を露出させ、次いで基板
を金属膜で被覆し、この内側で拡散マスク層を金属膜で
被覆するようにすれば、切断時の衝撃が拡散マスク層に
加わることを防止し、かつ拡散マスク層を金属膜で押え
込み基板に密着させることができる。
【0009】請求項4の発明に付いて、作用を示す。画
像素子アレイの損傷の原因として、上記のもの以外に、
コレット等で搬送する際の損傷がある。これはアレイの
隅の角(長方形のアレイの4頂点)にコレットから力が
集中するためで、金属膜がアレイの角部の付近をカバー
するように設ければ、アレイの隅を補強し、搬送時の損
傷を防止することができる。
【0010】
【実施例】LEDアレイを例に、反転現像を用いるもの
として実施例を示すが、これに限るものではない。図1
において、2はLEDアレイで、長方形状をし、短辺が
300〜400μm、長辺が5mm程度である。4はG
aAs等の基板、6は窒化珪素やSiO2等の拡散マス
ク層である。8は発光体で、配列ライン9上に1列にか
つ直線状に配置し、LEDアレイ2毎に64個〜128
個の発光体8を設ける。図に示したように、好ましくは
配列ライン9がLEDアレイ2の長手方向の中心線と一
致するようにし、LEDアレイ2をその中心に関して点
対称にする。なお発光体8は2列に配置しても良い。1
0は電極で、発光体8の配列ライン9に平行な方向から
発光体8に接続し、発光体8の配列ライン9から外部へ
引き出す。また12はワイヤボンディングパッドであ
る。電極10やワイヤボンディングパッド12には例え
ば金属アルミニウム等を用い、真空蒸着やスパッタリン
グ等により、拡散マスク層6や発光体8の形成後に設け
る。ワイヤボンディングパッド12はLEDアレイ2の
左右両端から離して配置し、電極10の発光体8からの
引き出し方向をLEDアレイ2の中央で向きを変えて、
電極10やボンディングパッド12もLEDアレイ2の
中心に関して左右対称に配置する。なお実施例ではボン
ディングパッド12にワイヤボンディングを行うことと
したが、これに替えて例えばフリップチップボンディン
グを行っても良い。
【0011】14は金属膜からなるガイド電極で、電極
10やボンディングパッド12と同時に同じ材料で形成
し、16はGaAs基板4の露出部である。ガイド電極
14とLEDアレイ2の端部との隙間は例えば10〜2
0μm程度とし、ガイド電極14の幅は例えば50〜2
0μm程度とする。基板露出部16は、一部がガイド電
極14の底面にもあるようにし、ガイド電極14が基板
露出部16と拡散マスク層6の両方の表面に密着するよ
うにする。
【0012】LEDアレイ2の両端の発光体8とアレイ
2の両端との間隔は、一般に10〜20μm程度しかな
い。このため両端の発光体に特に損傷が生じ易い。そこ
で実施例では、両端の発光体の損傷を防止することに重
点を置き、基板露出部16とガイド電極14とをLED
アレイ2の短辺方向の両端に沿って両端に平行に設け
た。両端の発光体8と基板4の端部との隙間が僅かなた
め、ガイド電極14や基板露出部16は配列ライン9の
上下の2つに分離して設け、コレット等でLEDアレイ
2を搬送する際や、LEDアレイ2の切り出し時等に、
LEDアレイ2の角(LEDアレイ2の長方形の4頂
点)に損傷が発生しないように、LEDアレイ2の角の
付近にもガイド電極14と基板露出部16を設けた。
【0013】ガイド電極14は、LEDアレイ2をウェ
ハーからダイアモンドカッター等から切り出す際に、ブ
レードのガイドとして作用する。実施例ではこのため、
ガイド電極14をLEDアレイ2の短辺方向の端部に平
行に配置したが、ガイド電極14の形状に変形を加えて
も良い。例えばLEDアレイ2の両端の発光体8の付近
で拡散マスク層6が損傷することを防止するため、図1
に鎖線で示したように、ガイド電極の延長部17を設け
ても良い。このようにすれば、両端の発光体8の付近の
拡散マスク層6をガイド電極の延長部17で基板4に密
着させ、LEDアレイ2の切断時の拡散マスク層6の剥
離等をより有効に防止できる。
【0014】LEDアレイ2の解像度を300DPIと
すると、発光体8の配列ピッチは84.6μmとなる。
実施例では発光体8の配列方向に沿った長さを例えば4
0μm、配列方向と垂直な長さも例えば40μmとし、
配列ピッチの2乗に対する発光体8の面積の占める割合
を22%とする。配列ピッチの2乗に対する発光体8の
面積の好ましい範囲は20〜35%で、発光体8,8間
の配列ライン方向に沿った間隔は40〜50μmが好ま
しく、最適値は45μmとなる。また副走査方向の発光
体間のギャップも好ましくは40〜50μm、最適には
45μmとする。これは現行のレンズアレイを介して感
光体に結像させた場合に、どの程度のギャップがあれば
60%以上のMTFが得られるかから経験的に求めたも
のである。
【0015】このように発光体8を小型化すると、低印
画率領域での解像度が向上する。次に高印画率領域で多
数の発光体8が同時に発光すると、電極10での反射光
が増加する。これに対して低印画率領域では電極10で
の反射光は弱く、画像形成には寄与しない。高印画率領
域で電極10での反射光が強まるため、発光体8と発光
体8との間に電極10からなる仮想的な発光体を配置し
たのと同じことになる。このため高印画率領域では、発
光体8と発光体8との間に面した領域も電極10からの
光で露光され、ソリッドブラック(反転現像の場合)へ
の表現力が向上する。電極10での反射光は、発光体8
からの光が主となり、図示しないレンズアレイやプリン
トヘッドのハウジング等で反射した光が再度電極10で
反射したものもある。ここでレンズアレイは発光体8の
配列ライン9に沿った光を主として結像させるため、発
光体8の配列ライン9から遠く離れたワイヤボンディン
グパッド12等での反射光は、画像形成にはあまり寄与
せず、ワイヤボンディングパッド12等に大きな面積を
割いているにもかかわらず、印画濃度のむら等の弊害は
少ない。次に電極10の引き出し部は発光体8の配列ラ
イン9に対してほぼ対称に配置されている。このため電
極10やその引き出し部での反射光は発光体8の配列ラ
イン9に対してほぼ対称に生じ、画像品位を低下させる
ことが少ない。
【0016】LEDアレイ2の左右両端へのワイヤボン
ディングの問題について説明する。実施例では電極10
を発光体8と発光体8の間から引き出すため、ワイヤボ
ンディングパッド12をアレイ2の左右両端から遠ざけ
ることが可能になる。このためアレイ2の左右両端での
ワイヤボンディングを避け、ワイヤボンディング時の衝
撃等によるLEDアレイ2の劣化を防止することができ
る。さらに拡散マスク層6は、LEDアレイ2の4隅で
ガイド電極14により押え込まれ、基板4に密着させら
れている。この結果LEDアレイ2の両端付近での発光
体8の出力低下を防止し、発光出力のばらつきを防止す
ることができる。また同様にLEDアレイ2の左右両端
付近での発光体8の出力低下を防止し、アレイ2,2間
での白筋の発生等を防止できる。またアレイ2の左右両
端でのワイヤボンディングを避けることにより、脆弱な
アレイ2の両端に衝撃を加えることを避け、LEDアレ
イ2の欠けや割れを防止することができる。
【0017】次にボンディングパッド12を発光体8の
配列ライン9の上下に対称に配置すると、ボンディング
パッド12に大きな面積を取り、ワイヤボンディングを
容易にすることができる。また同時にボンディングパッ
ド12,12の間に大きな隙間を取り、ボンディングし
たワイヤ線相互のショート等を防止することができる。
【0018】配列ライン9をLEDアレイ2の長手方向
の中心線と一致させると、電極10やボンディングパッ
ド12をアレイ2の中心に関して点対称に配置したた
め、アレイ2は中心に関して点対称となる。またガイド
電極14も、LEDアレイ2の中心に関して4箇所点対
称に配置する。この結果、全ての反射光がアレイ2の中
心に関して対称となり、アレイ2の場所による均質性が
向上する。次にアレイ2を点対称にすると、アレイ2を
180度回転させても同じになる。するとアレイ2を左
右逆向きに搭載しても良いことになる。LEDアレイ2
はLEDヘッド等に用いるが、ヘッドへの搭載前にアレ
イ2の向きを揃えてトレー等に収容し、1個ずつピック
アップして搭載するのが普通である。しかしトレーに収
容した後にアレイ2の不良が発見されると、例えば手差
しでアレイ2を交換することになる。アレイ2は小さ
く、肉眼で向きを見分けるのは難しい。このため逆向き
にアレイ2を搭載することになりかねない。しかし図1
のように、LEDアレイ2が点対称であれば、左右逆向
きでも問題が無い。
【0019】図2に、LEDアレイ2の両端付近の断面
を示す。図において、18は不純物層で、基板露出部1
6には拡散マスク層6を設けなかったため、発光体8の
形成時に発光体8と同じ不純物が注入されたものであ
る。即ち不純物層18の組成は発光体8の組成と同じで
ある。20はLEDアレイ2の共通電極で、発光体8等
と反対側の主面に設け、例えばAuやAl等で形成す
る。
【0020】図3に、変形例1を示す。図において、3
2は新たなLEDアレイである。図1,図2の実施例で
は、LEDアレイ2の切断時にダイアモンドカッター等
のブレードが、ガイド電極14を避けて進むことを利用
し、ガイド電極14でブレードの進行方向を規制した。
このためガイド電極14とLEDアレイ2の短辺方向の
端部との間には10〜20μm程度の隙間を設けた。こ
れに対して図3の変形例は、ガイド電極14をLEDア
レイ32の端部まで設けたもので、基板4の損傷を防止
する効果が図1,図2の実施例よりもやや大きいが、ガ
イド電極14でダイアモンドカッター等の進行方向を正
確に規制できないため、図1,図2の実施例よりも劣っ
ている。
【0021】図4に、実施例のLEDアレイ2の全体配
置を示す。既に述べたように、LEDアレイ2はその中
心に関して点対称で、長手方向に180度反転して搭載
しても問題が無い。またLEDアレイ2の短辺方向の両
端とその周辺の角部の付近を、ガイド電極14で補強し
ている。
【0022】実施例の作用を示す。LEDアレイ2は、
次のように製造する。共通電極20を設けた基板4に、
不純物濃度の異なるGaAs層をエピタキシャル成長さ
せ、窒化珪素やシリカ等の拡散マスク層6を形成する。
拡散マスク層6を設けていない部分を窓として、不純物
を注入し発光体8を形成する。基板露出部16には拡散
マスク層6を設けていないので、この部分にも不純物が
注入され、不純物層18が発生する。これらの後に、電
極10やボンディングパッド12,ガイド電極14を形
成する。このことから明らかなように、ガイド電極14
や基板露出部16を設けても、製造工程が増加すること
は無い。
【0023】電極10等を設けた後に、ウェハーをダイ
アモンドカッター等で切断し、LEDアレイ2を切り出
す。切断は、形状精度が得られるように、発光体8等を
設けた主面の側から行う。またLEDアレイ2の短辺方
向から先に切断し、その後に長辺方向に沿って切断す
る。
【0024】発明者の実験によると、ダイアモンドカッ
ター等のブレードは、ガイド電極14を避けるように進
むことが分かった。これは脆いGaAs基板4や拡散マ
スク層6と、展延性に富むガイド電極14との材質の違
いによるものと考えられ、展延性に富み摩擦が大きいガ
イド電極14を避けるようにブレードが進むためと思わ
れる。このためLEDアレイ2の短辺方向の切断ライン
は、ガイド電極14と平行となり、きわめて高い精度で
LEDアレイ2を切断できる。この結果LEDアレイ2
をプリントヘッド等に搭載する場合に、アレイの変わり
目でも発光体8,8間のギャップを一定にし、アレイの
変わり目での白筋(反転現像の場合)の発生等を防止で
きる。
【0025】LEDアレイ2の切断時に、基板4や拡散
マスク層6にクラックや割れ、あるいは拡散マスク層6
の基板4からの剥離等が生じることがある。これはGa
As基板4や拡散マスク層6が脆く、損傷が生じ易いた
めである。このような損傷が生じると、LEDアレイ2
の両端付近の発光体8の出力に影響が生じる。両端の発
光体8からLEDアレイ2の端部までのギャップが10
〜20μm程度しかないため、特にLEDアレイ2の短
辺方向の切断時に問題が多い。ガイド電極14は、切断
時の衝撃に対して基板4や拡散マスク層6を補強し、損
傷を防止する。この補強効果は、ガイド電極14が基板
4や拡散マスク層6との密着性に富み、一種の接着剤と
して作用するためである。またダイアモンドカッター等
からの振動を、ガイド電極14と基板4や拡散マスク層
6との界面で吸収し、ダイアモンドカッターからの衝撃
を吸収するためである。
【0026】実施例では、基板露出部16を設けて、拡
散マスク層6をLEDアレイ2の左右の両端から遠ざけ
た。このため切断時の衝撃は脆弱な拡散マスク層6に直
接には加わらず、しかもガイド電極14で拡散マスク層
6を基板4に密着させるため、拡散マスク層6の損傷を
防止することができる。
【0027】切断が終ったLEDアレイ2はコレット等
で搬送して、プリントヘッド等に組み立てる。この時、
コレットの隅がLEDアレイ2に衝突して、LEDアレ
イ2の隅に損傷が生じ易い。これを防止するため、ガイ
ド電極14や基板露出部16をLEDアレイ2の角の部
分から長手方向に沿って部分的に延長し、コレットとの
接触による損傷を防止した。
【0028】プリントヘッド等では、多数のLEDアレ
イ2を直線状に配置する。この時アレイの変わり目での
発光体8,8間のギャップも、LEDアレイ2の内部で
のギャップと正確に同じにしなければならない。このギ
ャップが異なると、白筋や黒筋の原因となる。コレット
でLEDアレイ2を搬送し、プリントヘッドを組み立て
る場合、ガイド電極14はLEDアレイ2の端部の位置
認識マークとなる。ガイド電極14は金属で、セラミッ
クの拡散マスク層6や基板4とは反射率が異なり、テレ
ビカメラ等で容易に検出して、LEDアレイ2を正確に
搭載することができる。
【0029】プリントヘッドでは、発光体8からの光の
他に、電極10の引き出し部での反射光が画像形成に関
係する。そしてLEDアレイ2の両端の発光体8の上下
には電極10の引き出し部がないため、他の部分よりも
反射光が弱くなる。これに対してガイド電極14は、両
端の発光体8に対して反射光を補い、反射光の強度を一
様にする。
【0030】ガイド電極14にはこれ以外に、LEDア
レイ2に対する静電シールドの効果がある。プリントヘ
ッドは感光体ドラムの周囲等で用いられ、感光体ドラム
へのコロナ放電のため破壊され易い。これに対してガイ
ド電極14は、LEDアレイ2の両端付近の発光体8に
対して一種の静電シールドとして作用し、コロナ放電に
伴う電界を吸収して、静電破壊を防止する。
【0031】LEDアレイ2の主面に、一部でもアース
された電極があれば、静電シールドとしての作用は飛躍
的に向上する。このためには図5の変形例のように、L
EDアレイ52の主面に設けたガイド電極14にボンデ
ィングパッド54を接続し、アースすれば良い。そして
ボンディングパッド54は、共通電極20との接続用
の、図示しない基板に設けた外部電極に、例えばワイヤ
ボンディングする。
【0032】静電シールドの機能を高めるためは、図6
の変形例のLEDアレイ62のように、基板露出部16
と共通電極20とを低抵抗層64で接続しても良い。こ
のためには基板4の製造時に、低抵抗層64の部分に不
純物を注入し、抵抗値を下げれば良い。
【0033】図7に、実施例2を示す。図7において、
72はLEDアレイ、74は発光体、76は電極、78
はボンディングパッドである。この実施例では、LED
アレイ72の上下左右のほぼ全周に渡って、ガイド電極
14と基板露出部16とを設けた。この結果ガイド電極
14によるLEDアレイ72の補強効果や静電シールド
効果は増加するが、LEDアレイ72の短辺方向の幅が
増加し、基板面積が増加する。またLEDアレイ72の
長辺方向にもガイド電極14を設けたので、ボンディン
グパッド78にボンディングしたワイヤ線とガイド電極
14とがショートし易い。
【0034】図8に、第3の実施例を示す。図におい
て、82はLEDアレイで、84は基板露出部である。
この実施例では、ボンディングパッド78をLEDアレ
イ82の補強に利用する。このため拡散マスク層6と基
板4との密着性を向上させるため、基板露出部84をボ
ンディングパッド78の内部に設けて、拡散マスク層6
の剥離やクラック、割れ等を防止した。しかしながら、
基板露出部84には発光体74と同じ不純物が注入さ
れ、ボンディングパッド78から基板露出部84を経て
共通電極20へと流れる電流のため、基板露出部84が
発光する。このため図8の実施例では、基板露出部84
を完全にボンディングパッド78で覆い、迷光を抑制し
た。
【0035】図9,図10に、コレット90でのLED
アレイ2の搬送を示す。図9において、90はコレット
で、92は吸引穴で、ここから真空吸引してLEDアレ
イ2を保持する。94,96,98はコレット90の内
面に設けた溝で、コレット90の内面の4つの平面10
0,102,104,106を分離するためのものであ
る。即ち平面100,102,104,106を正確に
面出しするため、それらの境界に溝94,96,98を
設けた。
【0036】このようにすると、図10の鎖線で示した
部分でコレット90のエッジ(溝94等と平面100等
との間のエッジ)が、LEDアレイ2に衝突する。コレ
ット90での搬送は、原則としてLEDアレイ2の発光
体8等を設けた主面の側で行うので、コレット90の内
面と衝突すると、LEDアレイ2の角の部分で損傷が生
じ易い。そこで実施例のように、LEDアレイ2の角の
部分をガイド電極14で補強すると共に、角の部分にも
基板露出部16を設けて、コレット90の内面が脆弱な
拡散マスク層6に衝突するのを防止すると共に、ガイド
電極14で拡散マスク層6や基板4を補強して、搬送時
の損傷を防止した。
【0037】LEDアレイを例に実施例を示したが、こ
の発明はPLZTアレイやCCDアレイ等の他の画像素
子アレイにも、そのまま適用できる。
【0038】
【発明の効果】この発明では、画像素子アレイを切り出
す際や、画像素子アレイにボンディングする際の損傷を
防止できる。またこの発明では、画像素子アレイへの静
電シールド機能を高め、かつ画像素子アレイの端部認識
を容易にする(請求項1)。この発明では、以下の副次
的効果が得られる。請求項2の発明では、画像素子アレ
イを切り出す際に、所定の切断ラインに沿って切り出す
ことを容易にし、画像素子アレイの形状精度を高めると
共に、端部付近の受発光体に損傷が生じるのを防止す
る。請求項3の発明では、画像素子アレイとして半導体
基板上に拡散マスク層を設けたアレイを用い、アレイの
切断時やアレイへのボンディング時の、拡散マスク層の
損傷を防止する。請求項4の発明では、アレイをコレッ
ト等で搬送する際に、アレイが損傷するのを防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のLEDアレイの要部平面図
【図2】 実施例のLEDアレイの要部断面図
【図3】 変形例1のLEDアレイの要部断面図
【図4】 実施例のLEDアレイの部分切り欠き部付
き平面図
【図5】 変形例2のLEDアレイの要部平面図
【図6】 変形例3のLEDアレイの要部断面図
【図7】 第2の実施例のLEDアレイの要部平面図
【図8】 第3の実施例のLEDアレイの要部平面図
【図9】 LEDアレイの搬送に用いるコレットの底
部平面図
【図10】 コレットとの接触によるLEDアレイへの
衝撃の加わり方を示す平面図
【符号の説明】
2,32,52,62,72,82 LEDアレイ 4 GaAs基板 6 拡散マスク層 8,74 発光部 9 配列ライン 10,76 電極 12,54,78 ボンディングパッド 14 ガイド電極 16,84 基板露出部 18 不純物注入層 20 共通電極 64 低抵抗層 90 コレット 92 吸引穴 94,96,98 溝 100,102,104,106 平面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に沿って多数の受発光体を配列
    した、ほぼ長方形状の画像素子アレイにおいて、 該画像素子アレイの一主面上で、少なくともその短辺方
    向の端部付近の表面に沿って、金属膜を形成したことを
    特徴とする画像素子アレイ。
  2. 【請求項2】 前記金属膜を、前記画像素子アレイの端
    部との間に隙間を設けて形成したことを特徴とする、請
    求項1の画像素子アレイ。
  3. 【請求項3】 前記画像素子アレイを、半導体基板を拡
    散マスク層で被覆し、該拡散マスク層を設けない部分に
    受発光体を形成したアレイとして、前記金属膜をこの拡
    散マスク層上に形成すると共に、前記金属膜の底部の一
    部に拡散マスク層を設けない領域を形成して、前記金属
    膜の底面が半導体基板表面と拡散マスク層表面との双方
    に密着するようにしたことを特徴とする、請求項1の画
    像素子アレイ。
  4. 【請求項4】 前記金属膜を、前記画像素子アレイの短
    辺方向の端部付近と、前記画像素子アレイの角部付近と
    に設けたことを特徴とする、請求項1の画像素子アレ
    イ。
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Cited By (4)

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