JPH0615183B2 - 熱可塑性樹脂のプレス成形方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂のプレス成形方法Info
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- JPH0615183B2 JPH0615183B2 JP59143879A JP14387984A JPH0615183B2 JP H0615183 B2 JPH0615183 B2 JP H0615183B2 JP 59143879 A JP59143879 A JP 59143879A JP 14387984 A JP14387984 A JP 14387984A JP H0615183 B2 JPH0615183 B2 JP H0615183B2
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- molten resin
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- resin
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C43/00—Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
- B29C43/32—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C43/34—Feeding the material to the mould or the compression means
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/46—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
- B29C45/56—Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using mould parts movable during or after injection, e.g. injection-compression moulding
- B29C45/561—Injection-compression moulding
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明は熱可塑性樹脂のプレス成形方法に関するもので
ある。更に詳しくは、より安価な装置を用いて、ハイサ
イクルで効率よく成形品を得ることが出来るもので、合
理的な熱可塑性樹脂のプレス成形方法を提供するもので
ある。熱可塑性樹脂を可塑化溶融し、これを金型間でプ
レス、冷却して得られる成形品は射出成形品と較べると
次のような利点がある。射出成形では閉じられた金型空
間にゲートより溶融樹脂を圧入するため、樹脂の配向が
生じ、成形品に残留歪が残るので、成形品にねじれ、ゆ
がみなどの変形が生じ易いこと、またゲート近傍では残
留歪が強く残るので、物性的な弱点となる。これに対
し、プレス成形では上,下金型間に供給された溶融樹脂
を型閉めによる圧力により、金型面を一様に流動させて
賦形するので、残留歪が殆んどなく、成形品の変形がな
い。また、製品の厚み方向に加圧するため、シボ、溝等
の転写性が良好であり、さらに冷却中の加圧によりヒケ
防止の効果もある。
ある。更に詳しくは、より安価な装置を用いて、ハイサ
イクルで効率よく成形品を得ることが出来るもので、合
理的な熱可塑性樹脂のプレス成形方法を提供するもので
ある。熱可塑性樹脂を可塑化溶融し、これを金型間でプ
レス、冷却して得られる成形品は射出成形品と較べると
次のような利点がある。射出成形では閉じられた金型空
間にゲートより溶融樹脂を圧入するため、樹脂の配向が
生じ、成形品に残留歪が残るので、成形品にねじれ、ゆ
がみなどの変形が生じ易いこと、またゲート近傍では残
留歪が強く残るので、物性的な弱点となる。これに対
し、プレス成形では上,下金型間に供給された溶融樹脂
を型閉めによる圧力により、金型面を一様に流動させて
賦形するので、残留歪が殆んどなく、成形品の変形がな
い。また、製品の厚み方向に加圧するため、シボ、溝等
の転写性が良好であり、さらに冷却中の加圧によりヒケ
防止の効果もある。
しかしながら、この種成形方法では、型締め方法、上下
金型間への溶融樹脂の供給方法およびそれらのタイミン
グが極めて重要で、これらをうまく行なわないと外観、
物性の良好な製品をハイサイクルで得ることは出来な
い。
金型間への溶融樹脂の供給方法およびそれらのタイミン
グが極めて重要で、これらをうまく行なわないと外観、
物性の良好な製品をハイサイクルで得ることは出来な
い。
本発明者らは、これらに関し、鋭意検討を行ない本発明
に致ったものである。
に致ったものである。
即ち、本発明は溶融状態にある熱可塑性樹脂を上下金型
間に加圧供給し、プレス、冷却して成形品を得る熱可塑
性樹脂のプレス成形方法において、 (1) 型締めの動作を途中で停止又は型締速度を30mm/
秒以下に減速して、上金型または下金型内に設けた樹脂
通路からキャビティ空間に溶融樹脂を加圧供給し、 (2) 該溶融樹脂の供給は、上,下金型の底面部の主要
部の間隔が50mm以下で該成形品の対応部分の肉厚プラ
ス0.1mm以上の間に行ない、 (3) 溶融樹脂の供給が完了すると同時、または直前に
型閉めを再開または再増速しかつ、 (4) 溶融樹脂供給完了後速やかに供給口を閉鎖して製
品厚みまでプレスして目的とする成形品を得るものであ
る。
間に加圧供給し、プレス、冷却して成形品を得る熱可塑
性樹脂のプレス成形方法において、 (1) 型締めの動作を途中で停止又は型締速度を30mm/
秒以下に減速して、上金型または下金型内に設けた樹脂
通路からキャビティ空間に溶融樹脂を加圧供給し、 (2) 該溶融樹脂の供給は、上,下金型の底面部の主要
部の間隔が50mm以下で該成形品の対応部分の肉厚プラ
ス0.1mm以上の間に行ない、 (3) 溶融樹脂の供給が完了すると同時、または直前に
型閉めを再開または再増速しかつ、 (4) 溶融樹脂供給完了後速やかに供給口を閉鎖して製
品厚みまでプレスして目的とする成形品を得るものであ
る。
この種プレス成形法で、ハイサイクルで外観、物性良好
な製品を得るためには前記(1)〜(4)の要件が極めて重要
であり、これらにつき説明する。(1)〜(4)につき順を追
って述べる。
な製品を得るためには前記(1)〜(4)の要件が極めて重要
であり、これらにつき説明する。(1)〜(4)につき順を追
って述べる。
まず開いている金型の型閉めを開始する。これはハイサ
イクルで成形を行なうために例えば100〜300mm/
secで行なう。
イクルで成形を行なうために例えば100〜300mm/
secで行なう。
(1) この型締め動作の途中で型締めを停止、又は型締
速度を30mm/秒以下に減速して上金型または下金型内に
設けた樹脂通路から溶融樹脂を供給する。この様に型締
めを停止又は減速するのは、溶融樹脂の加圧供給を次に
述べる要件(2)、即ち上下金型の底面部の主要部の間隔
が50mm以下で該成形品の対応部分の肉厚プラス0.1
mm以上の間に確実に行なうためである。また本発明では
上記の如く、上下金型間隔が狭い間に、キャビティ空間
に溶融樹脂をタイミングよく供給するが、上金型、また
は下金型内に設けた樹脂通路から供給するので、迅速、
確実、かつ容易に供給を行なうことができる。
速度を30mm/秒以下に減速して上金型または下金型内に
設けた樹脂通路から溶融樹脂を供給する。この様に型締
めを停止又は減速するのは、溶融樹脂の加圧供給を次に
述べる要件(2)、即ち上下金型の底面部の主要部の間隔
が50mm以下で該成形品の対応部分の肉厚プラス0.1
mm以上の間に確実に行なうためである。また本発明では
上記の如く、上下金型間隔が狭い間に、キャビティ空間
に溶融樹脂をタイミングよく供給するが、上金型、また
は下金型内に設けた樹脂通路から供給するので、迅速、
確実、かつ容易に供給を行なうことができる。
このような金型間隔の狭いところで溶融樹脂のタイミン
グよい供給を行なうには上又は下金型内に設けた樹脂通
路からの溶融樹脂の供給が必須であり、例えば、金型間
に出し入れ出来る樹脂供給口から供給することは実用上
出来ない。
グよい供給を行なうには上又は下金型内に設けた樹脂通
路からの溶融樹脂の供給が必須であり、例えば、金型間
に出し入れ出来る樹脂供給口から供給することは実用上
出来ない。
次に樹脂通路を下金型内に設けた金型の例を述べる。こ
の場合はプレス機は上プラテンが上下に移動し、下プラ
テンが固定の型のプレス機を用いるのが、溶融樹脂の供
給上好都合である。
の場合はプレス機は上プラテンが上下に移動し、下プラ
テンが固定の型のプレス機を用いるのが、溶融樹脂の供
給上好都合である。
第1図は四角な箱状成形品を成形する金型と溶融樹脂の
供給状況を示す金型の断面模式図である。(1)は上金型
の取付板、(2)は下金型の取付板、(3)は上金型、(4)は
下金型、(5)はキャビティ空間、(6)は上下金型底面部の
主要部間隔を示し、(7)は下金型(4)内に設けた樹脂通路
で、その一端左側は図示していないが溶融樹脂のアキュ
ムレーターに接続してあり、他の一端はキャビティ空間
(5)につながっている。
供給状況を示す金型の断面模式図である。(1)は上金型
の取付板、(2)は下金型の取付板、(3)は上金型、(4)は
下金型、(5)はキャビティ空間、(6)は上下金型底面部の
主要部間隔を示し、(7)は下金型(4)内に設けた樹脂通路
で、その一端左側は図示していないが溶融樹脂のアキュ
ムレーターに接続してあり、他の一端はキャビティ空間
(5)につながっている。
(71)は樹脂通路(7)を形成する金属ブロックで、図示し
ていないがヒーターとセンサーが組込んであって樹脂通
路(7)を通る溶融樹脂の温度を調節出来るようにしてあ
る。(72)は上下に移動するピストンで図示していないが
ピストン(72)の下部にピストンを上下に動かす油圧シリ
ンダーが設けてある。図はピストンが下に下げられ樹脂
通路(7)がキャビティ空間(5)に通じている状態を示して
いる。また金属プロック(71)は数カ所の固定点(73)で下
金型(4)に断熱材を介して固定してあって、下金型(4)に
金属ブロック(71)の熱が伝わらぬ様に、即ち、下金型
(4)の温度は、これからの電熱により影響されぬよう自
由に設定出来るようにしてある。(8)はアキュムレータ
ー(図示していない)から供給されつつある溶融樹脂を
示す。
ていないがヒーターとセンサーが組込んであって樹脂通
路(7)を通る溶融樹脂の温度を調節出来るようにしてあ
る。(72)は上下に移動するピストンで図示していないが
ピストン(72)の下部にピストンを上下に動かす油圧シリ
ンダーが設けてある。図はピストンが下に下げられ樹脂
通路(7)がキャビティ空間(5)に通じている状態を示して
いる。また金属プロック(71)は数カ所の固定点(73)で下
金型(4)に断熱材を介して固定してあって、下金型(4)に
金属ブロック(71)の熱が伝わらぬ様に、即ち、下金型
(4)の温度は、これからの電熱により影響されぬよう自
由に設定出来るようにしてある。(8)はアキュムレータ
ー(図示していない)から供給されつつある溶融樹脂を
示す。
所定量の溶融樹脂の供給が完了すると、アキュムレータ
ーからの溶融樹脂の供給を止めると同時に、ピストン(7
2)の先端の面が下金型の面と同一になる様にピストン(7
2)の上先端部を(74)の位置にくる様にピストンを押上げ
樹脂通路(7)とキャビティ空間(5)を閉じ加圧成形するよ
うに出来ている。(9)は成形品底面部の厚みを規定する
ための金属板、スペーサーである。
ーからの溶融樹脂の供給を止めると同時に、ピストン(7
2)の先端の面が下金型の面と同一になる様にピストン(7
2)の上先端部を(74)の位置にくる様にピストンを押上げ
樹脂通路(7)とキャビティ空間(5)を閉じ加圧成形するよ
うに出来ている。(9)は成形品底面部の厚みを規定する
ための金属板、スペーサーである。
第1図は下金型に樹脂通路を設けた例を示したが、上金
型に設けてもよい。
型に設けてもよい。
次に要件(2)即ち、溶融樹脂の供給は上下金型の底面部
の主要部の間隔が50mm以下で該成形品の肉厚プラス
0.1mm以上の間に行なうことにつき説明する。
の主要部の間隔が50mm以下で該成形品の肉厚プラス
0.1mm以上の間に行なうことにつき説明する。
このように上下金型間隔が50mm以下、該成形品の対応
部分の肉厚プラス0.1mm以上と小さなところで溶融樹
脂の供給(途中型締め停止の場合)又は供給を開始する
(途中型締め減速の場合)のは、外観良好な製品を得る
ために極めて重要である。この種成形法では、成形品表
面上に、最初に溶融樹脂がキャビティ空間に供給されて
金型に接していた部分に、小ジワ、光沢ムラなどの外観
上の不具合が生じる(以下にこの不具合をコールドマー
クと呼ぶ)。これを解消するには溶融樹脂の供給を開始
してから型締めの再開又は再増速により発生するプレス
圧により賦形が完了するまでの時間を短かくとること、
及び金型間隔の小さいところで溶融樹脂の供給を行なう
ことが極めて有効である。
部分の肉厚プラス0.1mm以上と小さなところで溶融樹
脂の供給(途中型締め停止の場合)又は供給を開始する
(途中型締め減速の場合)のは、外観良好な製品を得る
ために極めて重要である。この種成形法では、成形品表
面上に、最初に溶融樹脂がキャビティ空間に供給されて
金型に接していた部分に、小ジワ、光沢ムラなどの外観
上の不具合が生じる(以下にこの不具合をコールドマー
クと呼ぶ)。これを解消するには溶融樹脂の供給を開始
してから型締めの再開又は再増速により発生するプレス
圧により賦形が完了するまでの時間を短かくとること、
及び金型間隔の小さいところで溶融樹脂の供給を行なう
ことが極めて有効である。
コールドマークの発生原因につき述べるとキャビティ空
間に供給された溶融樹脂の金型に接している面は金型面
から熱を奪われて冷却されつつあり、次いで型締めの再
開又は再増速により金型間隔が急激に狭くなるため、キ
ャビティ空間に供給された溶融樹脂はその中から湧出す
様にして金型面を流動して賦形されることになる。この
流動賦形される部分に較べ、前記最初にキャビティ空間
に供給され金型に接していた部分は十分な圧力がかから
ない状態で温度が低くなるため、この部分の光沢が他の
部分と異なり光沢ムラあるいは小ジワとなる。このよう
に上下金型間隔が小さいところで溶融樹脂を供給する
と、プレス圧により賦形完了までの時間が短かくなり、
従って最初供給された溶融樹脂の金型に接している部分
は十分な圧力がかからない状態で金型より熱を奪われ温
度が低下する時間が殆んどないので、コールドマークが
発生しにくくなる。
間に供給された溶融樹脂の金型に接している面は金型面
から熱を奪われて冷却されつつあり、次いで型締めの再
開又は再増速により金型間隔が急激に狭くなるため、キ
ャビティ空間に供給された溶融樹脂はその中から湧出す
様にして金型面を流動して賦形されることになる。この
流動賦形される部分に較べ、前記最初にキャビティ空間
に供給され金型に接していた部分は十分な圧力がかから
ない状態で温度が低くなるため、この部分の光沢が他の
部分と異なり光沢ムラあるいは小ジワとなる。このよう
に上下金型間隔が小さいところで溶融樹脂を供給する
と、プレス圧により賦形完了までの時間が短かくなり、
従って最初供給された溶融樹脂の金型に接している部分
は十分な圧力がかからない状態で金型より熱を奪われ温
度が低下する時間が殆んどないので、コールドマークが
発生しにくくなる。
また、このように上下金型間隔の狭いところに溶融樹脂
を速かに加圧供給すると、溶融樹脂はキャビティ空間に
供給さ入れている時もその表面は上下金型面にかなりの
力で圧着され、かつ金型間を流動するのでコールドマー
クを解消することが出来る。即ち、逆に金型間隔の大き
いところで溶融樹脂を供給すると、上又は下金型内から
供給された溶融樹脂は、それよりも温度の低い金型面
に、全く、或いは殆んど圧着されない状態でプレス圧で
賦形されるまでの間、接することとなり、小ジワなどの
コールドマークが発生することになる。この様にコール
ドマーク発生を防止するために溶融樹脂の供給は上下金
型の底面部の代表的間隔が50mm以下該成形品の対応部
分の肉厚プラス0.1mm以上で行なうのである。
を速かに加圧供給すると、溶融樹脂はキャビティ空間に
供給さ入れている時もその表面は上下金型面にかなりの
力で圧着され、かつ金型間を流動するのでコールドマー
クを解消することが出来る。即ち、逆に金型間隔の大き
いところで溶融樹脂を供給すると、上又は下金型内から
供給された溶融樹脂は、それよりも温度の低い金型面
に、全く、或いは殆んど圧着されない状態でプレス圧で
賦形されるまでの間、接することとなり、小ジワなどの
コールドマークが発生することになる。この様にコール
ドマーク発生を防止するために溶融樹脂の供給は上下金
型の底面部の代表的間隔が50mm以下該成形品の対応部
分の肉厚プラス0.1mm以上で行なうのである。
この範囲をはずれるとコールドマーク防止の実用上の効
果はない目付の小さい成形品(必要樹脂容量の小さい成
形品)では大きい成形品に較べ、上記範囲で金型間隔の
小さいところで溶融樹脂を供給するのが効果的である。
果はない目付の小さい成形品(必要樹脂容量の小さい成
形品)では大きい成形品に較べ、上記範囲で金型間隔の
小さいところで溶融樹脂を供給するのが効果的である。
また、上下金型底面部の主要部の間隔が製品底部の主要
部の厚みプラス0.1mm以上(50mm以下)で溶融樹
脂を供給(型締め停止)、又は供給を完了する(型締め
減速)のである。これは金型間隔がこの数値以下のとこ
ろで溶融樹脂を供給すると実質的に射出成形と大差がな
くなり、プレス成形の特徴である低い圧力で比較的広い
間隙に樹脂を供給流動させ配向の少なく変形の少ない成
形品を得ること、ならびに製品の厚み方向への加圧でシ
ボ、溝等の転写性をよくすること、ヒケを防止すること
に対する効果がなくなる。但し、通常の多くの油圧プレ
スでは、下金型、又は上金型内の樹脂通路からキャビテ
ィ空間に溶融樹脂を供給する際、溶融樹脂の供給圧力に
より上プラテンが浮き上り(通常3mm以下程度)、容易
に金型間隔が大きくなる場合が多い。この様に溶融樹脂
の供給により上下金型間隔が大きくなる場合は、当然な
がら上記の金型間隔とは溶融樹脂の供給時に開いた上下
金型の間隔を指す。即ち、この場合は供給前に金型間隔
が上記範囲以下であっても、比較的小さな溶融樹脂の供
給圧力で金型間隔が大きくなっているので、この時の間
隔が上記範囲内であればよい。また成形品の厚みが小さ
い場合は大きい場合に較べ配向が生じ残留歪が残りやす
いので、溶融樹脂供給時の上下金型間隔の前記範囲内で
大きくとるべきで、例えば、成形品厚みが、1mm程度の
場合は金型間隔が2.0mm程度が適当であるが、成形品
厚みが5mm程度の場合は金型間隔は5.1mmでも配向は
殆んど生じないので成形品の変形、物性上の不具合は生
じない。この様に配向が少なく、シボ、溝等の転写性向
上、ヒケ防止等の効果が発揮できる範囲内で出来るだけ
金型間隔の小さいところで溶融樹脂を供給し、溶融樹脂
の供給速度も大きくして成形するのがコールドマーク防
止上好ましい。
部の厚みプラス0.1mm以上(50mm以下)で溶融樹
脂を供給(型締め停止)、又は供給を完了する(型締め
減速)のである。これは金型間隔がこの数値以下のとこ
ろで溶融樹脂を供給すると実質的に射出成形と大差がな
くなり、プレス成形の特徴である低い圧力で比較的広い
間隙に樹脂を供給流動させ配向の少なく変形の少ない成
形品を得ること、ならびに製品の厚み方向への加圧でシ
ボ、溝等の転写性をよくすること、ヒケを防止すること
に対する効果がなくなる。但し、通常の多くの油圧プレ
スでは、下金型、又は上金型内の樹脂通路からキャビテ
ィ空間に溶融樹脂を供給する際、溶融樹脂の供給圧力に
より上プラテンが浮き上り(通常3mm以下程度)、容易
に金型間隔が大きくなる場合が多い。この様に溶融樹脂
の供給により上下金型間隔が大きくなる場合は、当然な
がら上記の金型間隔とは溶融樹脂の供給時に開いた上下
金型の間隔を指す。即ち、この場合は供給前に金型間隔
が上記範囲以下であっても、比較的小さな溶融樹脂の供
給圧力で金型間隔が大きくなっているので、この時の間
隔が上記範囲内であればよい。また成形品の厚みが小さ
い場合は大きい場合に較べ配向が生じ残留歪が残りやす
いので、溶融樹脂供給時の上下金型間隔の前記範囲内で
大きくとるべきで、例えば、成形品厚みが、1mm程度の
場合は金型間隔が2.0mm程度が適当であるが、成形品
厚みが5mm程度の場合は金型間隔は5.1mmでも配向は
殆んど生じないので成形品の変形、物性上の不具合は生
じない。この様に配向が少なく、シボ、溝等の転写性向
上、ヒケ防止等の効果が発揮できる範囲内で出来るだけ
金型間隔の小さいところで溶融樹脂を供給し、溶融樹脂
の供給速度も大きくして成形するのがコールドマーク防
止上好ましい。
次に(3)の要件、即ち、溶融樹脂の供給が完了すると同
時、または直前に型閉めを再開(型締め停止の場合)又
は再増速(型締め減速の場合)して加圧、冷却して成形
することについて説明する。この方法をとることにより
外観の良好なより薄肉の製品を得ることが出来る。
時、または直前に型閉めを再開(型締め停止の場合)又
は再増速(型締め減速の場合)して加圧、冷却して成形
することについて説明する。この方法をとることにより
外観の良好なより薄肉の製品を得ることが出来る。
前記要件(2)の溶融樹脂供給の過程で、キャビティ空間
に供給された溶融樹脂の先端は上下金型面に沿ってリン
グ状に連続的に拡がってゆくが、更に要件(3)を満たす
様に型締め再開(型締め停止の場合)又は再増速(型締
め減速の場合)を行なうことにより、キャビティ空間の
溶融樹脂の先端は停止することなく或は速度を急激に低
下することなく金型間を拡がることになる。即ち、溶融
樹脂は、キャビティ空間への供給開始から、型締め、賦
形が完了するまでの間リング状に止まることなく或は速
度を急激に低下することなく拡がり続けて賦形されるの
で外観の良好な成形品を得ることが出来る。
に供給された溶融樹脂の先端は上下金型面に沿ってリン
グ状に連続的に拡がってゆくが、更に要件(3)を満たす
様に型締め再開(型締め停止の場合)又は再増速(型締
め減速の場合)を行なうことにより、キャビティ空間の
溶融樹脂の先端は停止することなく或は速度を急激に低
下することなく金型間を拡がることになる。即ち、溶融
樹脂は、キャビティ空間への供給開始から、型締め、賦
形が完了するまでの間リング状に止まることなく或は速
度を急激に低下することなく拡がり続けて賦形されるの
で外観の良好な成形品を得ることが出来る。
(3)の要件が満たされない場合、即ち、溶融樹脂の供給
完了と型締めの再開又は再増速に時間的なずれがある
と、供給時に上下金型間で急速に拡がりつつあった溶融
樹脂の先端は供給完了と同時に停止又は停止に近い状態
になるので、成形品表面のこの部分にリング状のマーク
が生じる(以下にリングマークと呼ぶ)。即ち(3)の要
件を満たす様にすることはリングマークを防止するのみ
ならず、先述の理由によりコールドマーク発生の防止に
も非常に有効であり、ハイサイクル成形の面からも好ま
しいのである。コールドマーク、およびリングマークを
防止する為に金型温度を高くすることも有効ではある
が、金型温度があまり高くなると冷却に時間がかかりハ
イサイクルで成形出来なくなる。出来るだけ低い金型温
度で、ハイサイクルで外観、物性面で良好な成形品を得
るために要件(1)〜(3)の型締め方法、溶融樹脂の供給方
法、及びこれらのタイミングが以上述べた如く極めて重
要なのである。
完了と型締めの再開又は再増速に時間的なずれがある
と、供給時に上下金型間で急速に拡がりつつあった溶融
樹脂の先端は供給完了と同時に停止又は停止に近い状態
になるので、成形品表面のこの部分にリング状のマーク
が生じる(以下にリングマークと呼ぶ)。即ち(3)の要
件を満たす様にすることはリングマークを防止するのみ
ならず、先述の理由によりコールドマーク発生の防止に
も非常に有効であり、ハイサイクル成形の面からも好ま
しいのである。コールドマーク、およびリングマークを
防止する為に金型温度を高くすることも有効ではある
が、金型温度があまり高くなると冷却に時間がかかりハ
イサイクルで成形出来なくなる。出来るだけ低い金型温
度で、ハイサイクルで外観、物性面で良好な成形品を得
るために要件(1)〜(3)の型締め方法、溶融樹脂の供給方
法、及びこれらのタイミングが以上述べた如く極めて重
要なのである。
次に(4)の要件、即ち、溶融樹脂の供給完了後速やかに
供給口を閉鎖して製品厚みまでプレス成形することにつ
いてであるが、この要件を満たさない時は供給された溶
融樹脂が加圧工程で供給口を通じて逆流し、供給量のバ
ラツキにより製品厚み、重量のバラツキあるいは供給口
近傍のヒケ等の問題が発生する。
供給口を閉鎖して製品厚みまでプレス成形することにつ
いてであるが、この要件を満たさない時は供給された溶
融樹脂が加圧工程で供給口を通じて逆流し、供給量のバ
ラツキにより製品厚み、重量のバラツキあるいは供給口
近傍のヒケ等の問題が発生する。
即ち、本発明では要件(1)〜(3)を満たすように、型締
め、溶融樹脂の供給を行なうべく、型締め動作の停止ま
たは減速の位置、溶融樹脂供給時の型締め速度、型締め
の再開または再増速のタイミング、ならびに溶融樹脂の
供給速度をコントロールし、さらに要件(4)の溶融樹脂
の供給完了後、速やかに供給口を閉鎖して製品厚みまで
プレス成形して目的とする外観、物性良好な製品をハイ
サイクルで成形するものである。
め、溶融樹脂の供給を行なうべく、型締め動作の停止ま
たは減速の位置、溶融樹脂供給時の型締め速度、型締め
の再開または再増速のタイミング、ならびに溶融樹脂の
供給速度をコントロールし、さらに要件(4)の溶融樹脂
の供給完了後、速やかに供給口を閉鎖して製品厚みまで
プレス成形して目的とする外観、物性良好な製品をハイ
サイクルで成形するものである。
第1図は、本発明方法を実施するのに使用される金型例
の断面模式図である。 (1)……上金型取付板 (2)……下金型取付板 (3)……上金型 (4)……下金型 (5)……キャビティ空間 (6)……上下金型の底面部間隔 (7)……樹脂通路 (71)……金属ブロック (72)……ピストン (73)……金属ブロックの金型への固定点 (8)……溶融樹脂 (9)……スペーサー
の断面模式図である。 (1)……上金型取付板 (2)……下金型取付板 (3)……上金型 (4)……下金型 (5)……キャビティ空間 (6)……上下金型の底面部間隔 (7)……樹脂通路 (71)……金属ブロック (72)……ピストン (73)……金属ブロックの金型への固定点 (8)……溶融樹脂 (9)……スペーサー
Claims (1)
- 【請求項1】溶融状態にある熱可塑性樹脂を上下金型間
に加圧供給し、プレス、冷却して成形品を得る熱可塑性
樹脂のプレス成形方法において、 (1)型締め動作を途中で停止または型締め速度を30mm/
秒以下に減速して、上金型または下金型内に設けた樹脂
通路からキャビティ空間に溶融樹脂を加圧供給し、 (2)該溶融樹脂の供給は、上下金型の底面部の主要部の
間隔が50mm以下で該成形品の対応部分の肉厚プラス0.1m
m以上の間に行ない、 (3)溶融樹脂の供給が完了すると同時、または直前に型
締めを再開または再増速し、かつ、 (4)溶融樹脂の供給完了後速やかに供給口を閉鎖して製
品厚みまでプレス成形する ことを特徴とする熱可塑性樹脂のプレス成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59143879A JPH0615183B2 (ja) | 1984-07-10 | 1984-07-10 | 熱可塑性樹脂のプレス成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59143879A JPH0615183B2 (ja) | 1984-07-10 | 1984-07-10 | 熱可塑性樹脂のプレス成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6122917A JPS6122917A (ja) | 1986-01-31 |
JPH0615183B2 true JPH0615183B2 (ja) | 1994-03-02 |
Family
ID=15349137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59143879A Expired - Lifetime JPH0615183B2 (ja) | 1984-07-10 | 1984-07-10 | 熱可塑性樹脂のプレス成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0615183B2 (ja) |
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JPS63135221A (ja) * | 1986-11-27 | 1988-06-07 | Honda Motor Co Ltd | 樹脂製品の成形方法 |
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WO1990002032A1 (en) * | 1988-08-31 | 1990-03-08 | Kabushiki Kaisha Komatsu Seisakusho | Injection press composite molding machine |
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DE68923363T2 (de) * | 1988-10-27 | 1996-04-04 | Kabushiki Kaisha Komatsu Seisakusho, Tokio/Tokyo | Einspritzverdichtungsgiessvorrichtung und deren verfahren. |
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JPS59101322A (ja) * | 1982-12-02 | 1984-06-11 | Sumitomo Chem Co Ltd | 熱可塑性樹脂のプレス成形方法 |
-
1984
- 1984-07-10 JP JP59143879A patent/JPH0615183B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6122917A (ja) | 1986-01-31 |
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