JPH06151259A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム材 - Google Patents

電解コンデンサ電極用アルミニウム材

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JPH06151259A
JPH06151259A JP29851792A JP29851792A JPH06151259A JP H06151259 A JPH06151259 A JP H06151259A JP 29851792 A JP29851792 A JP 29851792A JP 29851792 A JP29851792 A JP 29851792A JP H06151259 A JPH06151259 A JP H06151259A
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JP
Japan
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aluminum material
electrolytic capacitor
etching
capacitor electrode
maximum height
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Pending
Application number
JP29851792A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kato
豊 加藤
Tomoaki Yamanoi
智明 山ノ井
Masashi Sakaguchi
雅司 坂口
Eizo Isoyama
永三 礒山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Aluminum Can Corp
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電解コンデンサ電極用アルミニウム材におい
て、エッチングピットを均一かつ高密度に発生させて拡
面率を高め、電解コンデンサの静電容量のさらなる増大
を目的とする。 【構成】 本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム
材は、表面粗度が、基準長さ100μmの時に最大高さ
(Rmax)が1μm以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサの電極
として使用されるアルミニウム材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、電解コンデンサ電極に使用される
アルミニウム材は、拡面率を高めて静電容量を向上させ
るためにエッチング処理される。そして、エッチング処
理により形成されるエッチングピットの深さが深いほど
拡面率が高くなるため、エッチング適性を改善すべくエ
ッチング処理の前工程としてアルミニウム材に様々な処
理が行われている。例えば、(100)結晶方位の調
整、アルミニウム材へのPb、Bi等微量不純物の添加
による組成の調整、最終焼鈍前の脱脂洗浄、最終焼鈍前
の水和処理と最終焼鈍での結晶性酸化膜の形成処理、最
終焼鈍前の酸化処理等である(特公昭58−34925
号、特開平3−122260号他)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に各
エッチングピットの深さを深くするだけでは電解コンデ
ンサ電極用アルミニウム材の拡面率の向上が十分ではな
く、さらに拡面率を向上させるためには局部エッチン
グ、未エッチング、表面溶解を少なくして、エッチング
ピットをエッチング面で均一に、かつ高密度に発生させ
る必要がある。前述されたような種々の方法は、均一に
エッチングピットを発生させるという点で十分ではな
い。
【0004】本発明は、電解コンデンサの静電容量のさ
らなる増大を目的として、エッチングピットを均一に発
生させて拡面率を高めることができる電解コンデンサ電
極用アルミニウム材を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者らは、エッチング
ピットの発生状態と様々なエッチング条件との関連につ
いて研究を重ねた結果、電極用アルミニウム材の表面状
態がエッチングピットの発生状態に深く関与しており、
アルミニウム材表面を平滑化すればエッチングピットの
発生状態がより均一化することを見出だしてこの発明を
完成した。
【0006】すなわち、本発明の電解コンデンサ電極用
アルミニウム材は、表面粗度が、基準長さ100μmの
時に最大高さ(Rmax)が1μm以下であることを要
旨とするものである。
【0007】JISB0601において、表面粗度を表
す最大高さ(Rmax)とは、断面曲線から基準長さだ
け抜き取った部分(以下、抜取り部分という)の平均線
に平行な2直線で平行線を抜取り部分を挟んだとき、こ
の2直線の間隔を断面曲線の縦倍率の方向に測定して、
この値をマイクロメートル(μm)で表したものをい
う。ここで、1μm内外の表面粗度を表す場合、JIS
では前記基準長さの標準値として0.8mmを採用して最
大高さを表すのに対して、本発明では前記基準長さが1
00μmのときの最大高さで表している。これは、基準
長さ0.8mmで最大高さを求めると表面の微細な凹凸の
有無を把握できないためであり、本発明ではこの微細な
凹凸の有無がエッチングピットの発生状態に深く関わっ
ていると考えるからである。例えば、図1(A)(B)
に示されているような電解コンデンサ電極用アルミニウ
ム材の断面曲線において、基準長さ0.8mmのときの最
大高さ(Rmax)はいずれも約tμmであるが、微細
な凹凸の状態は明らかに異なっており(B)の方が平滑
である。したがって、本発明では(A)のような表面状
態のものを除外して(B)のようなミクロレベルでの平
滑度を規定するために、前記基準長さをJISの標準値
よりも小さい100μmとして最大高さ(Rmax)で
表し、これを1μm以下とした。特に好ましい最大高さ
は0.5μm以下である。
【0008】なお、前記アルミニウム材の表面を前述の
範囲に平滑化する方法は特に限定されるものではなく、
化学研磨、電解研磨、バフ研磨等を任意に適用できる。
さらに詳しく例を挙げて説明すると、化学研磨では80
〜100℃のりん酸+硝酸、りん酸+硝酸+酢酸、また
はりん酸+硝酸+酢酸+塩化銅の混酸浴中で10秒〜1
0分間の浸漬処理することが好ましい。また、電解研磨
では50〜90℃のりん酸浴中、5〜20℃の過塩素酸
とエタノールとの混合浴中、または50〜90℃の無水
水酸化ナトリウムとりん酸ナトリウムとの混合浴中にお
いて、電流密度300〜8000A/dm2 、電圧5〜
30Vの条件で30秒〜20分間電解処理することが好
ましい。さらに、2以上の方法を組合わせても良く、例
えば前記化学研磨または電解研磨とバフ研磨とを組み合
わせても良い。
【0009】また、電解コンデンサ電極用アルミニウム
材には、エッチング前に所定雰囲気にアルミニウム材を
保持する滞留や最終焼鈍が実施されることが多いが、前
述されたような平滑処理は、滞留および最終焼鈍の前後
どちらに行っても良く、エッチング処理により同様のエ
ッチングピットの発生状態を得られる。しかし、アルミ
ニウム材の表面により制御された酸化膜を形成し得る点
で滞留および最終焼鈍の前に行うことが好ましい。この
場合、アルミニウム材のコイル幅方向における酸化膜厚
さの均一化およびアルミニウム材間の密着防止を目的と
して、滞留、最終焼鈍をコイルを巻き解きながらの連続
的処理(CAL)により行うのが望ましい。なお、滞留
および最終焼鈍は通常の処理条件で良い。
【0010】なお、アルミニウム材はアルミニウム箔で
もアルミニウム薄板でも良く、その態様は問わない。ま
た、アルミニウム材は純度99.9%以上の高純度のも
のが望ましいが、これに限定されることはなく、電解コ
ンデンサ電極用として用いられるものであれば良い。ま
た、Pb、Bi等の微量不純物を添加したものでも良
い。
【0011】
【作用】本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム材
は、表面粗度が、基準長さ100μmの時に最大高さ
(Rmax)が1μm以下であり、ミクロレベルでも非
常に平滑である。このようなアルミニウム材をエッチン
グ処理すると、エッチングピットが局部的に発生した
り、エッチングされない部分が生じたり、またエッチン
グピットの表面が溶解することがなくなり、エッチング
ピットはエッチング面で均一に、かつ高密度で発生して
拡面率が高くなる。これは、アルミニウム材表面を上記
範囲に平滑化することにより、形成される酸化膜の厚さ
等もより均一化されることに起因していると考えられ
る。
【0012】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0013】各実施例および比較例において、供試材と
して純度99.99%のアルミニウム箔を使用した。
【0014】(実施例1)前記供試材を、85℃の70
%りん酸+10%硝酸の混酸浴中に4分間浸漬して化学
研磨し、表面を平滑化した。
【0015】(実施例2)前記供試材を10℃の過塩素
酸とエタノールのとの混合液中に浸漬し、電圧20V、
電流密度5000A/dm2 の条件で10分間電解研磨
し、表面を平滑化した。
【0016】(実施例3)前記供試材を、研磨材として
粒径1.0μm以下のアルミナを用い、バイヤスタイプ
の綿バフにより2000m/minでバフ研磨し、表面
を平滑化した。
【0017】(比較例)粗度#80の通常の圧延ロール
により前記供試材を厚さ170μmから100μmに圧
延し、表面を平滑化した。
【0018】上記の方法で得た各アルミニウム箔を10
-4Torr真空中で520℃×1時間焼鈍したのち、表
面粗度を測定したところ、表1に示すとおりであった。
さらに、各アルミニウム箔を、85℃の3%塩酸浴中に
て電流密度10A/dm2 (直流)により3分間電解エ
ッチング処理した後、同液で10分間ケミカルエッチン
グ処理を行った。次いで、5%ホウ酸浴中で350Vで
化成処理を行った後、静電容量を測定した。これらの測
定結果を表1に併せて示す。
【0019】
【表1】 表1の結果から明らかなように、アルミニウム箔の表面
を最大高さ1μm以下に平滑化した実施例1〜3は、最
大高さが1μmを超える比較例よりもエッチングピット
が均一かつ高密度に発生して静電容量が増大することを
確認できた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電解コン
デンサ電極用アルミニウム材は、表面粗度が、基準長さ
100μmの時に最大高さ(Rmax)が1μm以下で
あり、ミクロレベルにおいても平滑化されたものである
から、エッチング処理によって形成されるエッチングピ
ットをエッチング面において均一に、かつ高密度で発生
させることができ、拡面率を向上できる。そのため、こ
のようなアルミニウム材を電極として使用される電解コ
ンデンサの静電容量を大幅に増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)(B)は、本発明における表面粗度を説
明するためのアルミニウム材の断面曲線の一例である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 礒山 永三 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和アル ミニウム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面粗度が、基準長さ100μmの時に最
    大高さ(Rmax)が1μm以下であることを特徴とす
    る電解コンデンサ電極用アルミニウム材。
JP29851792A 1992-11-09 1992-11-09 電解コンデンサ電極用アルミニウム材 Pending JPH06151259A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009170934A (ja) * 2009-04-21 2009-07-30 Showa Denko Kk 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JP2013181185A (ja) * 2012-02-29 2013-09-12 Nippon Light Metal Co Ltd 鏡面加工アルミニウム材の製造方法及びこの方法により得られた鏡面加工アルミニウム材

Cited By (3)

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JP2009170934A (ja) * 2009-04-21 2009-07-30 Showa Denko Kk 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
JP4705181B2 (ja) * 2009-04-21 2011-06-22 昭和電工株式会社 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法
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