JPH06151082A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JPH06151082A
JPH06151082A JP4303393A JP30339392A JPH06151082A JP H06151082 A JPH06151082 A JP H06151082A JP 4303393 A JP4303393 A JP 4303393A JP 30339392 A JP30339392 A JP 30339392A JP H06151082 A JPH06151082 A JP H06151082A
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JP
Japan
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discharge lamp
circuit
switching element
switching
switching elements
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Withdrawn
Application number
JP4303393A
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English (en)
Inventor
Shozo Kataoka
省三 片岡
Masahito Onishi
雅人 大西
Kazuo Yoshida
和雄 吉田
Pii Matsushiyaa Deeru
ピー マッシャー デール
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B20/00Energy efficient lighting technologies, e.g. halogen lamps or gas discharge lamps

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  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)
  • Discharge-Lamp Control Circuits And Pulse- Feed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】スイッチング素子のスイッチング周波数を変化
させることなく、放電灯に供給する電力を調整する。 【構成】スイッチング素子S1 ,S2 及びスイッチング
素子S3 ,S4 を夫々直流電源Eの両端に直列接続す
る。スイッチング素子S1 ,S2 の接続点とスイッチン
グ素子S3 ,S4 の接続点との間に、インダクタL1
びコンデンサC1 からなる直列共振回路と放電灯Laと
を直列接続する。スイッチング素子S1 ,S 2 及び
3 ,S4 をオンしないように交互にオン,オフさせ
る。また、スイッチング素子S1 ,S2 のオン,オフの
タイミングに対してスイッチング素子S3 ,S4 のオ
ン,オフのタイミングを同位相から180度ずれた位相
までの範囲でずらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電灯を高周波点灯す
る放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のハーフブリッジ構成のインバータ
回路を用いた放電灯点灯装置を図11に示す。この放電
灯点灯装置では、直流電源Eの両端にMOSFETから
なるスイッチング素子S1 ,S2 を直列接続し、少なく
ともインダクタL1 とコンデンサC2 とからなる共振回
路と放電灯Laとを直流カット用コンデンサC1 を介し
てスイッチング素子S2 の両端に接続してある。また、
直流カット用コンデンサC1 はその容量が通常はコンデ
ンサC2 の容量より相当に大きいため、通常は共振回路
には含まれないが、その容量によっては共振回路に含ま
れる場合もある。
【0003】上記放電灯点灯装置の各スイッチング素子
1 ,S2 は、制御回路1の制御の下で図12(a),
(b)に示すように交互にオン,オフされ、直流電源E
の電圧を交流電圧(この場合には高周波電圧)に変換し
て放電灯Laに供給し、放電灯Laを高周波点灯する。
この動作を以下に詳述する。いま、時刻t0 で、図12
(a)に示すように制御回路1の制御信号V1 がハイレ
ベル、同図(b)に示すように制御信号V2 がローレベ
ルになったとすると、スイッチング素子S1 がオンとな
ると共に、スイッチング素子S2 がオフとなる。このと
き、直流電源Eから、スイッチング素子S1 、インダク
タL1 、直流カット用コンデンサC1 、コンデンサC2
及び放電灯Laの経路で、放電灯Laに電流が供給され
る。
【0004】このとき、直流カット用コンデンサC1
充電される。また、共振回路にもエネルギが蓄積され
る。なお、インバータ回路の動作周波数を共振回路の共
振周波数よりも高い範囲に設定してある場合について以
下の説明を行う。この場合には、インダクタL1 に蓄積
されるエネルギが以下に説明するように回路動作に主に
影響する。
【0005】そして、時刻t1 になると、図12(a)
に示すように制御回路1の制御信号V1 がローレベル、
同図(b)に示すように制御出力V2 がハイレベルにな
り、スイッチング素子S1 がオフとなると共に、スイッ
チング素子S2 がオンとなる。但し、上記スイッチング
素子S1 ,S2 では純然たるスイッチとは異なり、通常
と逆極性の電圧(直流電源Eの極性とは逆の極性の電
圧)が印加された場合に、スイッチング素子S2 に本来
電流IS2が流れる方向(図11中の矢印で示す電流方
向)とは逆の方向に電流を流す働きを持つ寄生ダイオー
ドを有する。このため、スイッチング素子S2 をオンし
たとき、本来の電流方向にはオンとはならず、インダク
タL2 に蓄積されたエネルギでスイッチング素子S2
寄生ダイオードがオンなる。つまり、スイッチング素子
2 は逆方向に導通した状態になる。そして、インダク
タL1 のそれまでと同じ方向に電流を流す作用により、
インダクタL1 に蓄積されたエネルギが、直流カット用
コンデンサC1 、コンデンサC 2 及び放電灯La、スイ
ッチング素子S2 の寄生ダイオードの経路で放出され
る。即ち、インバータ回路の動作周波数は共振回路の共
振周波数よりも高い範囲に設定してあるので、負荷回路
は上述のような動作を行う。
【0006】そして、インダクタL1 のエネルギが放出
された時点で、スイッチング素子S 2 が本来のオン状態
となり(図11中の矢印で示す方向に電流IS2が流れる
状態となり)、直流カット用コンデンサC1 に蓄積され
た電荷を電源として、直流カット用コンデンサC1 、イ
ンダクタL1 、スイッチング素子S2 、コンデンサC 2
及び放電灯Laの経路で、それまでと逆方向の電流が流
れる。
【0007】その後、時刻t2 で、時刻t0 の場合と同
様に、制御回路1の制御信号V1 がハイレベル、同図
(b)に示すように制御信号V2 がローレベルになるた
め、スイッチング素子S1 がオンとなると共に、スイッ
チング素子S2 がオフとなる。しかし、この場合にもス
イッチング素子S1 は本来の電流IS1が流れる方向(図
11中の矢印で示す方向)にはオンとはならず、インダ
クタL1 に蓄積されたエネルギでスイッチング素子S1
の寄生ダイオードがオンとなる。つまり、スイッチング
素子S1 は逆方向に導通した状態になる。そして、イン
ダクタL1 に蓄積されたエネルギが、スイッチング素子
1 の寄生ダイオード、直流電源E、コンデンサC2
び放電灯La、直流カット用コンデンサC1 の経路で放
出される。
【0008】そして、インダクタL1 のエネルギが放出
されると、スイッチング素子S1 が本来のオン状態とな
り、直流電源E、スイッチング素子S1 、インダクタL
1 、直流カット用コンデンサC1 、コンデンサC2 及び
放電灯Laの経路で電流が流れる。以下、上記一連の動
作を繰り返すことにより、直流電源Eを高周波電力に変
換して、放電灯Laに高周波電力が供給される。このと
き、インダクタL1 に流れる電流IL1は、図12(e)
に示すようになる。
【0009】なお、上述の説明では、時刻t0 の場合
に、スイッチング素子S1 が本来の電流方向にオンとな
ると説明したが、それまでスイッチング素子S1 ,S2
が交互にオン,オフしている定常点灯時には、時刻t0
においてもスイッチング素子S 1 の寄生ダイオードのオ
ンによりインダクタL1 に蓄積されたエネルギを放出
し、その後に本来のスイッチング素子S1 の電流IS1
流れる方向にオンとなることは言うまでもない。また、
上述の説明では、スイッチング素子S1 ,S2 の寄生ダ
イオードをインダクタL1 のエネルギを放出するために
用いたが、スイッチング素子S1 ,S2 に夫々逆並列に
ダイオードを接続するようにしてもよい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の放電灯点灯
装置においては、スイッチング素子S1 ,S2 のスイッ
チング周波数を変化させて放電灯Laに供給される電力
を変化させ、放電灯Laを調光制御していた。ここで、
上述したようにスイッチング素子S1 ,S2 のスイッチ
ング周波数を共振回路の共振周波数より高い範囲に設定
してある場合、スイッチング周波数を低くすれば、スイ
ッチング周波数が共振回路の共振周波数に近付き、放電
灯Laに供給される電力が大きくなる。また、逆にスイ
ッチング周波数を高くすれば、スイッチング周波数が共
振回路の共振周波数から遠ざかり、放電灯Laに供給さ
れる電力が小さくなる。
【0011】ところが、上記直流電源Eを交流電源を整
流平滑して作成する場合において、スイッチング素子S
1 ,S2 のスイッチング周波数を変化させると、交流電
源側に高周波が漏れる問題がある。そこで、交流電源を
整流するダイオードブリッジの入力端などに高周波成分
が交流電源側に漏れることを防止するフィルタが設けら
れる。しかし、上述のように放電灯点灯装置のスイッチ
ング素子S1 〜S4 のスイッチング周波数が変化する
と、高周波成分を除去する上記フィルタの設計が複雑に
なるという問題があった。
【0012】また、放電灯点灯装置のスイッチング素子
1 〜S4 のスイッチング周波数を変化させると、それ
に伴って放電灯Laから放出される光の周波数も変化
し、赤外線リモコンなどの他の機器に悪影響を及ぼすと
いう問題もある。さらに、放電灯LaがHIDランプで
ある場合、出力の周波数変化によって音響的共鳴現象を
起こす恐れが高くなり、放電灯Laの破壊などを起こす
という信頼性に関わる問題を生じる。つまり、放電灯点
灯装置のスイッチング素子S1 〜S4 のスイッチング周
波数が高くなると、HIDランプが音響的共鳴現象を起
こす周波数と一致する可能性が高くなるからである。
【0013】本発明は上述の点に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、スイッチング素子のス
イッチング周波数を変化させることなく、放電灯に供給
する電力を調整できる放電灯点灯装置を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、2つのスイッチング素子の直
列回路を直流電源と並列に2組接続すると共に、夫々の
直列回路のスイッチング素子の接続点間に少なくともL
C共振回路と負荷からなる負荷回路を接続し、夫々の直
列回路のスイッチング素子を同時にオンしないように交
互にオン,オフさせ、一方の直列回路のスイッチング素
子のオン,オフのタイミングに対して他方の直列回路の
スイッチング素子のオン,オフのタイミングを同位相か
ら180度ずれた位相までの範囲でずらしている。
【0015】また、放電灯を良好に始動点灯するため
に、請求項2の発明では、スイッチング素子のスイッチ
ング周波数を少なくとも放電灯の不点灯時のLC共振回
路の共振周波数よりも高く設定し、放電灯の始動時に一
方の直列回路のスイッチング素子のオン,オフのタイミ
ングに対して他方の直列回路のスイッチング素子のオ
ン,オフのタイミングを180度ずれた位相から同位相
まで連続的に変化させるようにしてある。
【0016】さらに、電源電圧の変動に応じて放電灯の
光出力に変化を生じることを防止するために、請求項3
に示すように、電源電圧を検知し、一方の直列回路のス
イッチング素子のオン,オフのタイミングに対して他方
の直列回路のスイッチング素子のオン,オフのタイミン
グを同位相から180度ずれた位相までの範囲で調整し
て、放電灯への供給電力を一定に保つようにしてもよ
い。
【0017】なお、請求項4に示すように、放電灯がH
IDランプである場合、スイッチング周波数を変化させ
ずに、負荷に供給される電力を調整すると、音響共鳴周
波数とスイッチング素子のスイッチング周波数が一致し
て、放電灯が破壊するという不具合を解消でき、特に効
果的である。
【0018】
【作用】請求項1の発明では、上述のように一方の直列
回路のスイッチング素子のオン,オフのタイミングに対
して他方の直列回路のスイッチング素子のオン,オフの
タイミングを同位相から180度ずれた位相までの範囲
でずらすことにより、対角位置のスイッチング素子の同
時オン期間を変化させて、スイッチング素子のスイッチ
ング周波数を変化させずに、負荷に供給される電力を調
整することを可能とし、スイッチング周波数が変化する
ことに伴う種々の問題点を回避する。
【0019】また、請求項2に示すように、スイッチン
グ素子のスイッチング周波数を少なくとも放電灯の不点
灯時のLC共振回路の共振周波数よりも高く設定し、放
電灯の始動時に一方の直列回路のスイッチング素子のオ
ン,オフのタイミングに対して他方の直列回路のスイッ
チング素子のオン,オフのタイミングを180度ずれた
位相から同位相まで連続的に変化させることにより、放
電灯を予熱して、放電開始電圧を低くした状態で、放電
灯を始動点灯させ、放電灯の良好な始動点灯を可能とす
る。
【0020】さらに、請求項3に示すように、電源電圧
を検知し、一方の直列回路のスイッチング素子のオン,
オフのタイミングに対して他方の直列回路のスイッチン
グ素子のオン,オフのタイミングを同位相から180度
ずれた位相までの範囲で調整して、放電灯への供給電力
を一定に保つことにより、電源電圧の変動に伴う負荷へ
の供給電力の変動を防止して、電源電圧の変動に応じて
放電灯の光出力に変化を生じることを防止することを可
能とする。
【0021】さらにまた、請求項4に示すように、放電
灯がHIDランプである場合には、一方の直列回路のス
イッチング素子のオン,オフのタイミングに対して、他
方の直列回路のスイッチング素子のオン,オフのタイミ
ングを同位相から180度ずれた位相までの範囲でずら
して、スイッチング素子のスイッチング周波数を変化さ
せずに、負荷に供給される電力を調整することにより、
音響共鳴周波数とスイッチング素子のスイッチング周波
数が一致せず、放電灯が破壊するという問題を解消す
る。
【0022】
【実施例】
(実施例1)図1に本発明の一実施例を示す。本実施例
の放電灯点灯装置は、スイッチング素子S1 ,S2 及び
スイッチング素子S3 ,S4 を夫々直流電源Eの両端に
直列接続し、スイッチング素子S1 ,S2 の接続点とス
イッチング素子S3 ,S4 の接続点との間に、インダク
タL1 及びコンデンサC1 からなる直列共振回路と放電
灯Laとを直列接続し、放電灯Laのフィラメントの非
電源側に放電灯Laのフィラメントの予熱用のコンデン
サC2 を接続してある。つまり、この放電灯点灯装置は
スイッチング素子S1 〜S4 をブリッジ接続したいわゆ
るフルブリッジ形のインバータ回路を用いて構成してあ
る。
【0023】この種の通常の放電灯点灯装置では、対角
位置に設けられたスイッチング素子S1 ,S4 及びスイ
ッチング素子S2 ,S3 を組として制御回路1で組毎に
交互にオン,オフして、放電灯Laに交流電力の供給を
行う。なお、本発明の放電灯点灯装置でも全点灯時には
上記動作が行われるので、まず放電灯Laを全点灯する
場合について説明する。
【0024】いま、時刻t0 で図2(a),(d)に示
すように制御回路1の制御信号V1,V4 がハイレベル
となり、同図(b),(c)に示すように制御信号
2 ,V 3 がローレベルとなると、スイッチング素子S
1 ,S4 がオンとなり、スイッチング素子S2 ,S3
オフとなる。このとき、直流電源Eから、スイッチング
素子S1 、コンデンサC1 、インダクタL1 、放電灯L
a及びコンデンサC2 、スイッチング素子S4 の経路
で、放電灯Laに電流が流される。
【0025】時刻t1 では、制御回路1の制御信号
1 ,V4 がローレベルとなり、制御信号V2 ,V3
ハイレベルとなり、スイッチング素子S1 ,S4 がオフ
となり、スイッチング素子S2 ,S3 がオンとなる。こ
こで、上記放電灯点灯装置のスイッチング周波数をイン
ダクタL1 とコンデンサC1 からなる共振回路の共振周
波数よりも高い範囲とした場合には、従来技術の項で説
明したように、インダクタL1 に蓄積されたエネルギ
が、インダクタL1 、放電灯La及びコンデンサC2
スイッチング素子S3 の寄生ダイオード、直流電源E、
スイッチング素子S2 の寄生ダイオード、コンデンサC
1 の経路で放出される。
【0026】そして、上記インダクタL1 のエネルギが
放出されると、スイッチング素子S 2 ,S3 がオンとな
り、直流電源Eから、スイッチング素子S3 ,コンデン
サC 2 及び放電灯La、インダクタL1 、コンデンサC
1 、スイッチング素子S2 の経路で、電流がそれまでと
逆方向で流される。時刻t2 では、時刻t0 の場合と同
様に、制御回路1の制御信号V1 ,V4 がハイレベルと
なると共に、制御信号V2 ,V3 がローレベルとなり、
スイッチング素子S1 ,S4 がオンとなると共に、スイ
ッチング素子S2 ,S3 がオフとなる。但し、このとき
にも、インダクタL1 に蓄積されたエネルギが、インダ
クタL1 、コンデンサC1 、スイッチング素子S1 の寄
生ダイオード、直流電源E、スイッチング素子S4 の寄
生ダイオード、放電灯La及びコンデンサC2 の経路で
放出される。
【0027】そして、インダクタL1 のエネルギの放出
後に、直流電源Eから、スイッチング素子S1 、インダ
クタL1 、放電灯La及びコンデンサC2 、スイッチン
グ素子S4 の経路で、放電灯Laに電流が流される。な
お、放電灯点灯装置が定常動作している場合には、上記
時刻t0 の時点でも、インダクタL1 の蓄積エネルギを
スイッチング素子S1 ,S4 の寄生ダイオードを介して
放出した後に、スイッチング素子S1 ,S4 を介して放
電灯Laに電流が供給される。また、スイッチング素子
1 〜S4 に夫々逆並列にダイオードを接続して、イン
ダクタL1 のエネルギを放出するものもある。
【0028】この放電灯点灯装置では、インダクタL1
とコンデンサC1 からなる直列共振回路による作用で、
放電灯Laには図2(k)に示すほぼ正弦波状のランプ
電流ILaが供給される。また、同図(f)〜(i)は各
スイッチング素子S1 〜S4に流れる電流波形を示し、
同図(j)はインダクタL1 あるいはコンデンサC1
流れる電流波形を示す。
【0029】以上は、放電灯Laを全点灯する場合の動
作の説明であったが、以下に本発明の特徴とする放電灯
Laを調光点灯する場合の動作について説明する。ま
ず、概略的に本発明の放電灯点灯装置の特徴とする動作
を説明すると、放電灯Laを調光点灯させるとき、図3
(a),(b)に示す直列接続されたスイッチング素子
1 ,S2 のオン,オフのタイミングを、同図(c),
(d)に示すスイッチング素子S3 ,S4 のオン,オフ
のタイミングとずらすようにしてある。但し、直流電源
Eの出力端間に直列接続されたスイッチング素子S1
2 及びスイッチング素子S3 ,S4 は交互にオン,オ
フされる。
【0030】さらに、この調光点灯時の動作を詳述す
る。なお、以下の説明は定常点灯時の動作を説明する。
いま、時刻t0 以前では、図3(b)に示すようにスイ
ッチング素子S2 がオフされ、同図(c)に示すように
スイッチング素子S3 のオン状態で、同図(a)に示す
ようにスイッチング素子S1 をオンとする制御電圧V1
が与えられた状態にある。このときにはインダクタL1
に蓄積されたエネルギで、インダクタL 1 、コンデンサ
1 、スイッチング素子S1 の寄生ダイオード、スイッ
チング素子S3 、放電灯La及びコンデンサC2 の経路
で、それまでと同一方向に放電灯Laに電流が流され、
インダクタL1 に蓄積されたエネルギの放出が行われて
いる。
【0031】そして、時刻t0 では、スイッチング素子
3 がオフとなることにより、上記経路でのインダクタ
1 に蓄積されたエネルギの放出が停止される。但し、
このときにはスイッチング素子S4 を図3(d)に示す
ようにオンとするように制御回路1から制御信号V4
印加される。このため、インダクタL1 のエネルギが残
っている場合には、インダクタL1 、コンデンサC1
スイッチング素子S1の寄生ダイオード、直流電源E、
スイッチング素子S4 の寄生ダイオード、放電灯La及
びコンデンサC2 の経路で、上述したエネルギの放出が
継続される。
【0032】そして、インダクタL1 のエネルギが放出
されると、スイッチング素子S1 ,S4 が共にオンとな
り、直流電源E、スイッチング素子S1 、コンデンサC
1 、インダクタL1 、放電灯La及びコンデンサC2
スイッチング素子S4 の経路で、それまでとは逆方向の
放電灯Laに電流が流される。但し、上記時刻t0 の時
点にインダクタL1 のエネルギがほぼ放出されてしまっ
ている場合には、制御回路1の制御信号V4 がハイレベ
ルとなると同時に、スイッチング素子S4 がオンとな
る。この場合には、この時刻t0 で既にスイッチング素
子S1 がオンであるので、時刻t3 において、直流電源
E、スイッチング素子S1 、コンデンサC1 、インダク
タL1 、放電灯La及びコンデンサC2 、スイッチング
素子S4 の経路で、放電灯Laに電流が流される。
【0033】時刻t1 では、スイッチング素子S1 がオ
フとなり、上記経路での放電灯Laへの電流の供給が停
止される。このとき、同時にスイッチング素子S2 に制
御回路1からオンとする制御信号V2 が印加され、イン
ダクタL1 に蓄積されたエネルギが、インダクタL1
放電灯La及びコンデンサC2 、スイッチング素子
4 、スイッチング素子S2 の寄生ダイオード、コンデ
ンサC1 の経路で放出される。
【0034】時刻t2 では、スイッチング素子S4 がオ
フとなると共に、図3(c)に示すようにスイッチング
素子S3 をオンとする制御回路1のハイレベルの制御信
号V 3 が与えられる。このとき、インダクタL1 のエネ
ルギが残っている場合には、インダクタL1 、放電灯L
a及びコンデンサC2 、スイッチング素子S3 の寄生ダ
イオード、直流電源E、スイッチング素子S2 の寄生ダ
イオード、コンデンサC1 の経路で、インダクタL1
エネルギの放出が行われる。そして、そのエネルギが放
出された時点で、直流電源E、スイッチング素子S3
放電灯La及びコンデンサC2 、インダクタL1 、コン
デンサC1 、スイッチング素子S2 の経路で、放電灯L
aに電流が流される。
【0035】この場合にも、時刻t2 で、インダクタL
1 のエネルギが放出されていると、時刻t2 の時点で、
直流電源E、スイッチング素子S3 、放電灯La及びコ
ンデンサC2 、インダクタL1 、コンデンサC1 、スイ
ッチング素子S2 の経路で、放電灯Laに電流が流され
る。時刻t3 では、図3(b)に示すように、スイッチ
ング素子S2 がオフとなることにより、上記放電灯La
への電流の供給が停止される。また、スイッチングS2
のオフと同時に、スイッチング素子S1 を図3(a)に
示すようにオンとするように制御回路1から制御信号V
1 が印加される。この場合には、インダクタL1 に蓄積
されたエネルギで、インダクタL1 、コンデンサC1
スイッチング素子S1 の寄生ダイオード、スイッチング
素子S3 、放電灯La及びコンデンサC2 の経路で、そ
れまでと同一方向に放電灯Laに電流が流され、インダ
クタL 1 に蓄積されたエネルギの放出が行われる。
【0036】時刻t4 では、上述した時刻t0 以前の動
作状態に戻ることにより、一連の動作を繰り返される。
このようにして、直流電源Eの出力である直流電圧を交
流電圧に変換して交流電圧が放電灯Laに供給される。
この放電灯点灯装置では、対角位置のスイッチング素子
1 ,S4 及びスイッチング素子S2 ,S3 の同時オン
期間が、図2に示すように一致している場合よりも短く
なり、従って放電灯Laに供給される電力が低減され
る。なお、スイッチング素子S1 〜S4 のスイッチング
周波数を共振回路の共振周波数よりも高く設定する場合
には、スイッチング素子S1 〜S4 のスイッチング周波
数を最も低く設定しておく。
【0037】つまり、この放電灯点灯装置では、スイッ
チング素子S1 ,S2 のオン,オフのタイミングに対し
て、スイッチング素子S3 ,S4 のオン,オフのオン,
オフのタイミングを変化させることにより、スイッチン
グ素子S1 ,S4 及びスイッチング素子S2 ,S3 が同
時オンする時間を変化させ、スイッチング素子S1 〜S
4 のスイッチング周波数を変化させずに、放電灯Laに
供給される電力を変化させることができるのである。こ
のため、交流電源ACへの高周波出力の漏れを防止する
フィルタ(図示せず)の設計が容易となる。また、放電
灯Laの発する光の周波数が変化し、赤外線リモコンな
どの他の機器に悪影響を及ぼすということがない。さら
に、放電灯LaがHIDランプである場合、出力の周波
数変化によって音響的共鳴現象を起こす恐れも少なくで
きる。
【0038】なお、上述の説明はスイッチング素子
1 ,S2 のスイッチング位相に対してスイッチング素
子S2 ,S3 のスイッチング位相を進ませた場合につい
て説明したが、逆に遅らせても、同様に放電灯Laに供
給される電力を変化させることができる。図4に上記イ
ンバータ装置における制御回路1の具体回路を示す。こ
の制御回路1は、基本周波数の矩形波信号を発生する発
振回路2と、この発振回路2の出力に応じてスイッチン
グ素子S1 ,S2 を駆動する駆動回路3,4と、発振回
路2の出力を一定時間遅延させた信号を作成する遅延回
路5と、この遅延回路5の出力に応じてスイッチング素
子S3 ,S4 を駆動する駆動回路6,7とで構成してあ
る。
【0039】発振回路2は、タイマIC2aと、このタ
イマIC2aの外付け抵抗R11、可変抵抗VR11,VR
12、ダイオードD11,D12及びコンデンサC11で構成さ
れ、図5(a)の矩形波信号を発生する。ここで、可変
抵抗VR11,VR12の調整により、矩形波信号のハイレ
ベル期間とローレベル期間との比率を可変できるように
なっている。
【0040】スイッチング素子S1 を駆動する駆動回路
3は、スイッチング素子S2 と同時オンして直流電源E
間を短絡することを防止するデッドオフ期間を発振回路
2の出力Vaに設定するデッドオフ回路31と、このデ
ッド回路31の出力をレベルシフトしてスイッチング素
子S1 に与えるレベルシフト回路32とで構成してあ
る。
【0041】ところで、上述の場合には説明しなかった
が、直流電源Eに対して直列に接続されたスイッチング
素子S1 ,S2 及びスイッチング素子S3 ,S4 が同時
にオンすると、電源短絡状態になるため、それを防止す
るためにスイッチング素子S 1 ,S2 あるいはスイッチ
ング素子S3 ,S4 がオン,オフに切り換わる時点に
は、スイッチング素子S1 ,S2 あるいはスイッチング
素子S3 ,S4 が共にオフとなるいわゆるデットオフ期
間が設けられる。
【0042】デッドオフ回路31は、可変抵抗VR13
VR15、ダイオードD13,D14、コンデンサC12及びバ
ッファアンプB1 で構成してある。つまり、可変抵抗V
13,VR14とコンデンサC12の時定数で決まる時間
(図5におけるt0 −t1 の期間)だけ、発振回路2の
出力Vaの立上りを遅らせた図5(c)の信号を作成す
る。
【0043】レベルシフト回路32は、トランジスタQ
11〜Q14からなるカレントミラー回路CM3 と、バッフ
ァアンプB2 と、直流電源Eの電圧を定電圧化するツェ
ナダイオードZD1 及びコンデンサC18からなる定電圧
回路33とで構成してある。このレベルシフト回路32
では、カレントミラー回路CM3 でデッドオフ回路31
の出力を電流に代えて、異なる電位で動作するバッファ
アンプB2 に信号を伝達し、バッファアンプB2 の出力
を制御信号V1 としてスイッチング素子S1 に与える。
【0044】スイッチング素子S2 の駆動回路4は、ス
イッチング素子S1 と同時オンして直流電源E間を短絡
することを防止するデッドオフ期間を発振回路2の出力
Vaに設定するデッドオフ回路41で構成してある。つ
まり、スイッチング素子S2の基準電位は制御回路1の
基準電位と一致しているので、レベルシフト回路は必要
ない。
【0045】上記デッドオフ回路41は、インバータゲ
ートI1 、可変抵抗VR16〜VR18、ダイオードD15
16、コンデンサC13及びバッファアンプB3 で構成し
てある。このデッドオフ回路41では、インバータゲー
トI1 で発振回路2の出力Vaを反転し(その反転信号
Vbを図5(b)に示す)、可変抵抗VR16,VR17
コンデンサC13の時定数で決まる時間(図5のt4 −t
5 で示す期間)だけ、反転信号Vbの立上りを遅らせた
図5(d)の信号を作成する。
【0046】遅延回路5は、発振回路2の出力Vaを遅
延する時間を設定する遅延時間設定部51と、この遅延
時間設定回路51の遅延時間に応じて発振回路2の出力
Vaを全体的に遅延させた信号を作成する遅延信号作成
部52とで構成してある。遅延時間設定部51は、可変
抵抗VR19,VR20、ダイオードD17、コンデンサ
14、インバータゲートI3 ,I4 とで構成し、可変抵
抗VR19とコンデンサC14の時定数で決まる時間(例え
ば、図5のt0 −t2 で示す期間)が、発振回路2の出
力Vaを遅延する時間となる。さらに詳しくは、発振回
路2の出力Vaの立上りから図5(e)に示すようにコ
ンデンサC14の充電が開始され、コンデンサC14の両端
電圧がインバータゲートI3 のスレッショルド電圧に達
したとき、インバータゲートI3 の出力Vdは図5
(f)のようになる。
【0047】遅延信号作成部52は、遅延時間設定部5
1のインバータゲートI3 の出力Vdと発振回路2の出
力VaとのアンドをとるアンドゲートAND1 と、遅延
時間を得るためのコンデンサC15と、アンドゲートAN
1 の出力VgでコンデンサC15を充電するカレントミ
ラー回路CM1 と、コンデンサC15の両端電圧を所定電
圧と比較するコンパレータCP1 と、発振回路2の出力
Vaを反転するインバータゲートI2 と、インバータゲ
ートI2 の出力VfとコンパレータCP1 の出力Viと
のアンドをとるアンドゲートAND2 と、アンドゲート
AND2 の出力Vjと遅延時間設定部51の出力Veと
のオアをとるオアゲートOR1 と、オアゲートOR1
出力VkとインバータゲートI2 の出力Vfとのアンド
をとるアンドゲートAND3 と、アンドゲートAND3
の出力Vlに応じてコンデンサC 15の放電を行うカレン
トミラー回路CM2 とで構成してある。
【0048】以下、この遅延信号作成部52の動作を説
明する。アンドゲートAND1 で、図5(f)に示す遅
延時間設定部51のインバータゲートI3 の出力Vd
と、発振回路2の出力Vaとのアンドをとると、このア
ンドゲートAND1 の出力Vgは、図5(i)に示すよ
うに、遅延時間設定部51で設定した遅延時間に相当す
る期間ハイレベルとなる。このアンドゲートAND1
出力Vgがハイレベルである期間、図5(j)に示すよ
うにコンデンサC15がカレントミラー回路CM1で充電
される。ここで、コンパレータCP1 の基準電圧はほぼ
0Vに設定してあるので、その出力Viは図5(k)に
示すようにハイレベルに保たれる。
【0049】上述の動作時点では、図5(h)に示すよ
うにインバータゲートI2 の出力Vfはローレベルであ
るので、同図(l)に示すようにアンドゲートAND2
の出力Vjはローレベルとなっている。そして、上記コ
ンパレータCP1 の出力はコンデンサC15が充電されて
いる期間ハイレベルに保たれる。いま、図5(a)に示
すように発振回路2の出力Vaがローレベルとなると、
同図(h)に示すようにインバータゲートI2 の出力V
fがハイレベルとなる。このため、同図(l)に示すよ
うにアンドゲートAND2 の出力Vjがハイレベルとな
る。これにより、遅延時間設定部51のインバータゲー
トI4 の出力Veがローレベルに立ち下がった後も、オ
アゲートOR1 の出力Vkは図5(m)に示すようにハ
イレベルに保たれる。
【0050】このとき、アンドゲートAND3 の出力V
lが図5(n)に示すようにハイレベルになることによ
り、カレントミラー回路CM2 が動作し、コンデンサC
15の放電が開始される。ここで、カレントミラー回路C
2 と上記カレントミラー回路CM1 はミラー比が1:
1に設定してあるので、図5(j)に示すように、遅延
時間設定部51で設定した遅延時間と同じ時間後に、コ
ンデンサC15が完全に放電される。
【0051】そして、コンデンサC15が完全に放電され
ると、コンパレータCP1 の出力Viは図5(k)に示
すようにローレベルとなる。これにより、アンドゲート
AND2 の出力Vjが図5(l)に示すようにローレベ
ルとなり、オアゲートOR1の出力Vkも同図(m)に
示すようにローレベルとなる。そして、そのオアゲート
OR1 の出力VkによりアンドゲートAND3 の出力V
lが図5(n)に示すようにローレベルになり、カレン
トミラー回路CM2 の動作が停止される。
【0052】つまり、上記遅延信号作成部52は、遅延
時間設定部51で設定された時間と同じだけの時間、オ
アゲートOR1 の出力Vkの立下りを遅らせるために設
けてあり、遅延時間設定回路51の遅延時間に応じて発
振回路2の出力Vaを全体的に遅延させた信号を作成し
ている。そして、この信号Vkを基にして駆動回路6,
7がスイッチング素子S3 ,S 4 を駆動する。スイッチ
ング素子S3 の駆動回路6は、デッドオフ回路61とレ
ベルシフト回路62とで構成し、スイッチング素子S4
の駆動回路7は、デッドオフ回路71で構成してある。
デッドオフ回路61は、インバータゲートI5 、可変抵
抗VR24〜VR26、ダイオードD20,D21、コンデンサ
17及びバッファアンプB5 で構成してあり、オアゲー
トOR1 の出力Vkの立上りを図5のt2 −t3 で示す
期間遅延させて、デッドオフ期間を設定する。また、レ
ベルシフト回路62は、トランジスタQ 15〜Q18からな
るカレントミラー回路CM4 と、バッファアンプB
6 と、直流電源Eの電圧を定電圧化するツェナダイオー
ドZD2 及びコンデンサC19からなる定電圧回路63と
で構成してある。
【0053】デッドオフ回路71は、可変抵抗VR21
VR23、ダイオードD18,D19、コンデンサC16及びバ
ッファアンプB4 で構成してあり、オアゲートOR1
出力Vkを反転した出力の立上りを図5のt6 −t7
示す期間遅延させて、デッドオフ期間を設定する。この
ようにすれば、スイッチング素子S1 ,S2 及びスイッ
チング素子S3 ,S4 のオン,オフタイミングの位相差
θは、図5における時刻t1 −t3 で与えられる。
【0054】(実施例2)本実施例の回路構成は図1と
同じであり、本実施例では上記調光制御方式を用いて放
電灯Laの始動を良好に行うようにしたものである。本
実施例では、スイッチング素子S1 〜S4 のスイッチン
グ周波数を、放電灯Laの不点灯時のインダクタL1
びコンデンサC1 からなる共振回路の共振周波数(最も
共振周波数が高くなる場合)よりも僅かに高く設定す
る。そして、放電灯Laの始動時に一方の直列回路のス
イッチング素子S1 ,S2 のオン,オフのタイミングに
対して、他方の直列回路のスイッチング素子S3 ,S4
のオン,オフのタイミングを、180度ずれた位相から
同位相まで連続的に変化させる。つまりは、対角位置の
スイッチング素子S1 ,S4 及びS2 ,S3 が同時オン
する期間を短い状態から長い状態に変化させる。これに
より、放電灯Laの始動時には共振回路の共振エネルギ
を徐々に増加させ、共振電流が小さい期間において放電
灯Laの予熱を行い、放電開始電圧を低下させる。そし
て、予熱後に放電灯Laの放電を開始させることがで
き。良好に放電灯Laを始動点灯させることができる。
また、スイッチング素子S1 〜S4 のスイッチング周波
数を、放電灯Laの不点灯時のインダクタL1 及びコン
デンサC1 からなる共振回路の共振周波数よりも僅かに
高く設定することにより、スイッチング素子S1 〜S4
に流れる電流の位相が遅れ、各スイッチング素子S1
4 に負方向から電流を流すことができ、放電灯Laの
予熱から始動にかけてのスイッチングロスを少なくでき
る。
【0055】(実施例3)図6に本発明のさらに他の実
施例を示す。本実施例の場合には、図5の場合とはコン
デンサC1 を放電灯Laのフィラメントの電源側に並列
に接続してある点が異なる。このようにコンデンサC1
を接続しても、動作的には図7及び図8の動作波形図に
示すように、実施例1の場合と同様に動作する。但し、
本実施例の場合には、共振回路、放電灯La及びコンデ
ンサC2 からなる負荷回路の構成が若干変化するため、
図7及び図8の(f)〜(i)に示すようにスイッチン
グ素子S1 〜S4 に流れる電流波形が若干変化する。
【0056】なお、図9に示すように、図6の共振用の
コンデンサC1 の働きを予熱コンデンサC2 に持たせる
構成としてもよい。 (実施例4)図10は放電灯がHIDランプであり、イ
ンバータ回路の電源を交流電源ACをダイオードブリッ
ジDB及び平滑コンデンサC4 で整流平滑して得た直流
電圧を用いるものである。このようなHIDランプを点
灯する放電灯点灯装置の場合には、従来のようにスイッ
チング周波数を可変して調光制御を行うと、音響共鳴周
波数とスイッチング素子S1 〜S4 のスイッチング周波
数が一致し、放電灯La’が破壊されるといった不都合
があった。
【0057】しかし、上記実施例で説明したスイッチン
グ素子S1 ,S2 のオン,オフのタイミングに対してス
イッチング素子S3 ,S4 のオン,オフのタイミングを
ずらすことにより、周波数を変えることなく、放電灯L
aを調光点灯することができ、スイッチング素子S1
4 のスイッチング周波数を音響共鳴周波数と異ならせ
ておけば、放電灯Laが破壊されるといった不都合を生
じない。
【0058】ところで、上述のように交流電源ACの整
流平滑出力を電源として用いる放電灯点灯装置の場合、
コンデンサC4 の両端電圧に発生する若干のリップル
や、交流電源ACの電圧変動などにより、放電灯Laの
光出力が変化することがある。そこで、このような問題
を解消する方法として、制御回路1で平滑コンデンサC
4 から印加される電圧を検知しておき、この電源電圧の
変動に応じて上述したスイッチング素子S1 ,S2 のオ
ン,オフのタイミングに対してスイッチング素子S3
4 のオン,オフのタイミングをずらす方法を用いて、
放電灯Laに供給する電力を一定とし、放電灯Laの光
出力の変動を防止するようにすればよい。なお、電源電
圧を検知する回路としては通常の電圧検知回路を用い、
この電圧検知回路の出力で図4における可変抵抗VR19
部分に複数の抵抗を適宜並列的に接続,切離可能とし、
可変抵抗VR19を調整する場合と同様にして、スイッチ
ング素子S3 ,S4 のオン,オフタイミングを自動調整
するようにすればよい。
【0059】ところで、上述の説明では、スイッチング
素子がFETである場合について説明したが、バイポー
ラトランジスタやサイリスタにダイオードを逆並列に接
続したものを用いてもよい。また、直流電源は、交流電
源を整流あるいは整流平滑して作成されるものなども含
まれることは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】請求項1の発明は上述のように、2つの
スイッチング素子の直列回路を直流電源と並列に2組接
続すると共に、夫々の直列回路のスイッチング素子の接
続点間に少なくともLC共振回路と負荷からなる負荷回
路を接続し、夫々の直列回路のスイッチング素子を同時
にオンしないように交互にオン,オフさせ、一方の直列
回路のスイッチング素子のオン,オフのタイミングに対
して他方の直列回路のスイッチング素子のオン,オフの
タイミングを同位相から180度ずれた位相までの範囲
でずらしているので、対角位置のスイッチング素子の同
時オン期間を変化させて、スイッチング素子のスイッチ
ング周波数を変化させずに、負荷に供給される電力を調
整することができ、スイッチング周波数が変化すること
に伴う種々の問題点を回避することができる。
【0061】請求項2の発明は上述のように、スイッチ
ング素子のスイッチング周波数を少なくとも放電灯の不
点灯時のLC共振回路の共振周波数よりも高く設定し、
放電灯の始動時に一方の直列回路のスイッチング素子の
オン,オフのタイミングに対して他方の直列回路のスイ
ッチング素子のオン,オフのタイミングを180度ずれ
た位相から同位相まで連続的に変化させているので、放
電灯を予熱して、放電開始電圧を低くした状態で、放電
灯を始動点灯させることができ、放電灯を良好に始動点
灯することができる。
【0062】請求項3の発明は上述のように、電源電圧
を検知し、一方の直列回路のスイッチング素子のオン,
オフのタイミングに対して他方の直列回路のスイッチン
グ素子のオン,オフのタイミングを同位相から180度
ずれた位相までの範囲で調整して、放電灯への供給電力
を一定に保っているので、電源電圧の変動に伴う負荷へ
の供給電力の変動を防止でき、電源電圧の変動に応じて
放電灯の光出力に変化を生じることを防止できる。
【0063】請求項4のように、放電灯がHIDランプ
である場合に、上述のように一方の直列回路のスイッチ
ング素子のオン,オフのタイミングに対して、他方の直
列回路のスイッチング素子のオン,オフのタイミングを
同位相から180度ずれた位相までの範囲でずらして、
スイッチング素子のスイッチング周波数を変化させず
に、負荷に供給される電力を調整すると、音響共鳴周波
数とスイッチング素子のスイッチング周波数が一致する
ことがなく、放電灯が破壊するという不具合を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路図である。
【図2】同上の放電灯の全点灯時の動作説明図である。
【図3】同上の放電灯の調光点灯時の動作説明図であ
る。
【図4】同上の制御回路の具体回路図である。
【図5】制御回路の動作説明図である。
【図6】他の実施例の回路図である。
【図7】同上の放電灯の全点灯時の動作説明図である。
【図8】同上の放電灯の調光点灯時の動作説明図であ
る。
【図9】さらに他の実施例の回路図である。
【図10】さらに別の実施例の回路図である。
【図11】従来のハーフブリッジ構成のインバータ装置
の回路図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
E 直流電源 S1 〜S4 スイッチング素子 L1 インダクタ C1 コンデンサ La 放電灯 1 制御回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】そして、インダクタL1 のエネルギが放出
された時点で、スイッチング素子S 2 が本来のオン状態
となり(図11中の矢印で示す方向に電流IS2が流れる
状態となり)、直流カット用コンデンサC 1 と共振回路
用コンデンサC2 に蓄積された電荷を電源として、直
流カット用コンデンサC1 、インダクタL1 、スイッチ
ング素子S2 、コンデンサC2 及び放電灯Laの経路
で、それまでと逆方向の電流が流れる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】ところが、上記直流電源Eを交流電源を整
流平滑して作成する場合において、スイッチング素子S
1 ,S2 のスイッチング周波数を変化させると、交流電
源側に高周波が漏れる問題がある。そこで、交流電源を
整流するダイオードブリッジの入力端などに高周波成分
が交流電源側に漏れることを防止するフィルタが設けら
れる。しかし、上述のように放電灯点灯装置のスイッチ
ング素子1 ,S2 のスイッチング周波数が変化する
と、高周波成分を除去する上記フィルタの設計が複雑に
なるという問題があった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、放電灯点灯装置のスイッチング素子
1 ,S2 のスイッチング周波数を変化させると、それ
に伴って放電灯Laから放出される光の周波数も変化
し、赤外線リモコンなどの他の機器に悪影響を及ぼすと
いう問題もある。さらに、放電灯LaがHIDランプで
ある場合、出力の周波数変化によって音響的共鳴現象を
起こす恐れが高くなり、放電灯Laの破壊などを起こす
という信頼性に関わる問題を生じる。つまり、放電灯点
灯装置のスイッチング素子1 ,S2 のスイッチング周
波数が高くなると、HIDランプが音響的共鳴現象を起
こす周波数と一致する可能性が高くなるからである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】ところで、”Off-Line Application of th
e Fixed-Frequency Clamped Mode Series Resonant Con
verter”,IEEE Tansactions on Power Electronics,Vo
l.6;No.1,January,1991なる文献があり、この文献に示
されたコンバータでは、動作周波数を変化させずに、負
荷に供給する電力を変化できるようになっている。しか
し、この文献のコンバータは、放電灯を高周波点灯させ
る放電灯点灯装置に関するものではない。本発明は上述
の点に鑑みて為されたものであり、その目的とするとこ
ろは、スイッチング素子のスイッチング周波数を変化さ
せることなく、放電灯に供給する電力を調整できる放電
灯点灯装置を提供することにある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デール ピー マッシャー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94024 ロスアルトス モートン アヴェ ニュウ1531

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つのスイッチング素子の直列回路を直
    流電源と並列に2組接続すると共に、夫々の直列回路の
    スイッチング素子の接続点間に少なくともLC共振回路
    と負荷からなる負荷回路を接続し、夫々の直列回路のス
    イッチング素子を同時にオンしないように交互にオン,
    オフさせ、一方の直列回路のスイッチング素子のオン,
    オフのタイミングに対して他方の直列回路のスイッチン
    グ素子のオン,オフのタイミングを同位相から180度
    ずれた位相までの範囲でずらして成ることを特徴とする
    放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】 スイッチング素子のスイッチング周波数
    を少なくとも放電灯の不点灯時のLC共振回路の共振周
    波数よりも高く設定し、放電灯の始動時に一方の直列回
    路のスイッチング素子のオン,オフのタイミングに対し
    て他方の直列回路のスイッチング素子のオン,オフのタ
    イミングを180度ずれた位相から同位相まで連続的に
    変化させて成ることを特徴とする請求項1記載の放電灯
    点灯装置。
  3. 【請求項3】 電源電圧を検知し、一方の直列回路のス
    イッチング素子のオン,オフのタイミングに対して他方
    の直列回路のスイッチング素子のオン,オフのタイミン
    グを同位相から180度ずれた位相までの範囲で調整し
    て、放電灯への供給電力を一定に保って成ることを特徴
    とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 上記放電灯がHIDランプであることを
    特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004055538A (ja) * 2002-05-31 2004-02-19 Monolithic Power Systems Inc 高エネルギーの初期パルスを用いて放電ランプを始動するための方法

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