JPH06150920A - 電池用水素吸蔵合金極及びその製造方法 - Google Patents
電池用水素吸蔵合金極及びその製造方法Info
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- JPH06150920A JPH06150920A JP4299582A JP29958292A JPH06150920A JP H06150920 A JPH06150920 A JP H06150920A JP 4299582 A JP4299582 A JP 4299582A JP 29958292 A JP29958292 A JP 29958292A JP H06150920 A JPH06150920 A JP H06150920A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 水素吸蔵合金粉末を用いた電極の内部の空隙
の少なくとも一部に界面活性剤が存在し、かつ前記電極
の少なくとも一部の表面には撥水性樹脂層が存在するこ
とにより、電池寿命の低下を抑制しつつ急速充電が可能
な電池用水素吸蔵合金極とする。 【構成】 水素吸蔵合金として例えばLaNi5 系合金
の一つであるMmNi 3.7 Mn0.4 Al0.3 Co0.6 の
粉末を用いて電極を作成し、その後市販の中性界面活性
剤(アルキルエーテル硫酸エステル)を0.5重量%添
加した45℃の温水に5分間浸漬し、80℃で乾燥す
る。その後電極面に4フッ化エチレン−6フッ化プロピ
レン共重合体粉末を0.3〜0.4mg/cm2 塗着す
る。急速充電による放電容量は700サイクルでは、9
3〜96%の容量を保持できる。
の少なくとも一部に界面活性剤が存在し、かつ前記電極
の少なくとも一部の表面には撥水性樹脂層が存在するこ
とにより、電池寿命の低下を抑制しつつ急速充電が可能
な電池用水素吸蔵合金極とする。 【構成】 水素吸蔵合金として例えばLaNi5 系合金
の一つであるMmNi 3.7 Mn0.4 Al0.3 Co0.6 の
粉末を用いて電極を作成し、その後市販の中性界面活性
剤(アルキルエーテル硫酸エステル)を0.5重量%添
加した45℃の温水に5分間浸漬し、80℃で乾燥す
る。その後電極面に4フッ化エチレン−6フッ化プロピ
レン共重合体粉末を0.3〜0.4mg/cm2 塗着す
る。急速充電による放電容量は700サイクルでは、9
3〜96%の容量を保持できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はニッケル−水素蓄電池用
などの水素吸蔵合金電極及びその製造方法に関する。
などの水素吸蔵合金電極及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電源として広く使われているアル
カリ蓄電池は高信頼性が期待でき、小形軽量化も可能な
どの理由で小形電池は各種ポータブル機器用に、大形は
産業用として使われてきた。
カリ蓄電池は高信頼性が期待でき、小形軽量化も可能な
どの理由で小形電池は各種ポータブル機器用に、大形は
産業用として使われてきた。
【0003】このアルカリ蓄電池において、正極として
は一部空気極や酸化銀極なども取り上げられているが、
ほとんどの場合ニッケル極である。ポケット式から焼結
式に代わって特性が向上し、さらに密閉化が可能になる
とともに用途も広がった。
は一部空気極や酸化銀極なども取り上げられているが、
ほとんどの場合ニッケル極である。ポケット式から焼結
式に代わって特性が向上し、さらに密閉化が可能になる
とともに用途も広がった。
【0004】一方負極としてはカドミウムの他に亜鉛、
鉄、水素などが対象となっている。しかし現在のところ
カドミウム極が主体である。ところが一層の高エネルギ
ー密度を達成するために金属水素化物つまり水素吸蔵合
金極を使ったニッケル−水素蓄電池が注目され製法など
に多くの提案がされている。
鉄、水素などが対象となっている。しかし現在のところ
カドミウム極が主体である。ところが一層の高エネルギ
ー密度を達成するために金属水素化物つまり水素吸蔵合
金極を使ったニッケル−水素蓄電池が注目され製法など
に多くの提案がされている。
【0005】水素吸蔵合金極の製法としては合金粉末を
焼結する方式と発泡状、繊維状、パンチングメタルなど
の2次元や3次元構造の多孔体に充填や塗着する方式の
ペースト式がある。またこの場合の結着剤としてはとく
に芯材にパンチングメタルやエキスパンドメタルなどの
2次元多孔体を用いた場合はフッ素樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、ゴム系樹脂のような耐アルカリ性の撥水性樹脂
が常用される。
焼結する方式と発泡状、繊維状、パンチングメタルなど
の2次元や3次元構造の多孔体に充填や塗着する方式の
ペースト式がある。またこの場合の結着剤としてはとく
に芯材にパンチングメタルやエキスパンドメタルなどの
2次元多孔体を用いた場合はフッ素樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、ゴム系樹脂のような耐アルカリ性の撥水性樹脂
が常用される。
【0006】なおそのほか水素吸蔵合金粉末の酸化や成
型性を改善するためにこの表面をニッケルや銅でメッキ
して表面に多孔性の金属層を形成する技術がよく知られ
ている。さらに合金製造後の熱処理や粉末のアルカリに
よる処理など性能の安定性や寿命向上のための手段が種
々講じられている。
型性を改善するためにこの表面をニッケルや銅でメッキ
して表面に多孔性の金属層を形成する技術がよく知られ
ている。さらに合金製造後の熱処理や粉末のアルカリに
よる処理など性能の安定性や寿命向上のための手段が種
々講じられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ニッケル極とカドミウ
ム極や水素吸蔵合金極を用いて密閉形電池構成する場合
容量、寿命の点では電解液は多い方がよいが、充電時で
のガス吸収の観点から電解液はセパレータに含浸して用
いられている。このような密閉形において寿命を支配す
る一要因として、セパレータにおける電解液不足があ
る。つまり充放電サイクルの初期は問題がないが、充放
電の繰り返しにより電極が膨張したり、あるいは膨張と
収縮を繰り返すことにより電極中への電解液が必要以上
に吸収されてしまい、セパレータにはほとんどなくな
り、したがって内部抵抗が増して放電時電圧低下をもた
らす。この場合負極においてカドミウムは放電でむしろ
結晶が粗大化する方向なので、セパレータでの電解液の
枯渇化はニッケル極に負うところが大きいが、水素吸蔵
合金では充放電で微粉化していくのでセパレータでの枯
渇化は一層進んでしまう。また、電極自身も充放電の繰
り返しにより電極が膨張したり、あるいは膨張と収縮を
繰り返すことにより実質的な電解液の不足をもたらし内
部抵抗の増大をひきおこす。この現象は水素の吸蔵と放
出の繰り返しで微粉化を生ずる水素吸蔵合金極では顕著
に現われる。一方、密閉形では過充電領域で正極から発
生する酸素を負極で水にもどすためにはガス状で電極面
に到達する必要があるので電解液量を多く用い過ぎると
電解液が負極面を完全に覆ってしまうことになり問題で
ある。
ム極や水素吸蔵合金極を用いて密閉形電池構成する場合
容量、寿命の点では電解液は多い方がよいが、充電時で
のガス吸収の観点から電解液はセパレータに含浸して用
いられている。このような密閉形において寿命を支配す
る一要因として、セパレータにおける電解液不足があ
る。つまり充放電サイクルの初期は問題がないが、充放
電の繰り返しにより電極が膨張したり、あるいは膨張と
収縮を繰り返すことにより電極中への電解液が必要以上
に吸収されてしまい、セパレータにはほとんどなくな
り、したがって内部抵抗が増して放電時電圧低下をもた
らす。この場合負極においてカドミウムは放電でむしろ
結晶が粗大化する方向なので、セパレータでの電解液の
枯渇化はニッケル極に負うところが大きいが、水素吸蔵
合金では充放電で微粉化していくのでセパレータでの枯
渇化は一層進んでしまう。また、電極自身も充放電の繰
り返しにより電極が膨張したり、あるいは膨張と収縮を
繰り返すことにより実質的な電解液の不足をもたらし内
部抵抗の増大をひきおこす。この現象は水素の吸蔵と放
出の繰り返しで微粉化を生ずる水素吸蔵合金極では顕著
に現われる。一方、密閉形では過充電領域で正極から発
生する酸素を負極で水にもどすためにはガス状で電極面
に到達する必要があるので電解液量を多く用い過ぎると
電解液が負極面を完全に覆ってしまうことになり問題で
ある。
【0008】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、電池寿命の低下を抑制しつつ急速充電が可能な電池
用水素吸蔵合金極及びその製造方法を提供することを目
的とする。
め、電池寿命の低下を抑制しつつ急速充電が可能な電池
用水素吸蔵合金極及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の電池用水素吸蔵合金極は、水素吸蔵合金粉
末を用いて成形した電極であって、前記電極の内部の空
隙の少なくとも一部に界面活性剤が存在し、かつ前記電
極の少なくとも一部の表面には撥水性樹脂層が存在する
ことを特徴とする。
め、本発明の電池用水素吸蔵合金極は、水素吸蔵合金粉
末を用いて成形した電極であって、前記電極の内部の空
隙の少なくとも一部に界面活性剤が存在し、かつ前記電
極の少なくとも一部の表面には撥水性樹脂層が存在する
ことを特徴とする。
【0010】また本発明の電池用水素吸蔵合金極の製造
方法は、水素吸蔵合金粉末を用いて電極に成形した後、
界面活性剤を添加し、その後に撥水性樹脂粉末を電極表
面に塗着し、電極の少なくとも一部の表面に撥水性樹脂
層を形成するという構成を備えたものである。
方法は、水素吸蔵合金粉末を用いて電極に成形した後、
界面活性剤を添加し、その後に撥水性樹脂粉末を電極表
面に塗着し、電極の少なくとも一部の表面に撥水性樹脂
層を形成するという構成を備えたものである。
【0011】前記構成においては、撥水性樹脂層が、電
極の一方の面に形成されていることが好ましい。また前
記構成においては、負極を外側に正極を内側にして、負
極が正極を捲回するように配置された円筒形電池におい
て、撥水性樹脂層の面を内側に形成することが好まし
い。
極の一方の面に形成されていることが好ましい。また前
記構成においては、負極を外側に正極を内側にして、負
極が正極を捲回するように配置された円筒形電池におい
て、撥水性樹脂層の面を内側に形成することが好まし
い。
【0012】また前記構成においては、撥水性樹脂層
が、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体で
あることが好ましい。また前記製造方法の構成において
は、撥水性樹脂粉末を電極表面に塗着する際に、結着剤
としてポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロースから選ばれる親電解液性添加剤
を添加することが好ましい。
が、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体で
あることが好ましい。また前記製造方法の構成において
は、撥水性樹脂粉末を電極表面に塗着する際に、結着剤
としてポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース、メチルセルロースから選ばれる親電解液性添加剤
を添加することが好ましい。
【0013】
【作用】前記した本発明の構成によれば、水素吸蔵合金
粉末を用いて成形した電極であって、前記電極の内部の
空隙の少なくとも一部に界面活性剤が存在し、かつ前記
電極の少なくとも一部の表面には撥水性樹脂層が存在す
ることにより、電池寿命の低下を抑制しつつ急速充電が
可能な電池用水素吸蔵合金極とすることができる。すな
わち、負極で充電時に正極から発生する酸素を水に戻す
方式の密閉系では電解液量とともに両電極中およびセパ
レータ中での電解液の存在量つまりバランスが重要であ
る。一方寿命を考慮すると負極にも電解液量は多い方が
よい。しかしこの両立は不可能であるから通常は急速充
電を優先して電解液量を規制するか、寿命や容量に都合
のよい電解液量にして急速充電は避ける。またその中庸
を採用するなどの手段がとられる。本発明では電極内部
には界面活性剤の存在で比較的十分に電解液を保持せし
め、その表面にはフツ素樹脂粉末、とくに撥水性が大き
く付着力も大きい4フッ化エチレン−6フッ化プロビレ
ン共重合体粉末を存在させているので従来の手段に比べ
ると電解液を増して寿命や容量を向上させても充電時で
のガス吸収特性の低下が少ない。
粉末を用いて成形した電極であって、前記電極の内部の
空隙の少なくとも一部に界面活性剤が存在し、かつ前記
電極の少なくとも一部の表面には撥水性樹脂層が存在す
ることにより、電池寿命の低下を抑制しつつ急速充電が
可能な電池用水素吸蔵合金極とすることができる。すな
わち、負極で充電時に正極から発生する酸素を水に戻す
方式の密閉系では電解液量とともに両電極中およびセパ
レータ中での電解液の存在量つまりバランスが重要であ
る。一方寿命を考慮すると負極にも電解液量は多い方が
よい。しかしこの両立は不可能であるから通常は急速充
電を優先して電解液量を規制するか、寿命や容量に都合
のよい電解液量にして急速充電は避ける。またその中庸
を採用するなどの手段がとられる。本発明では電極内部
には界面活性剤の存在で比較的十分に電解液を保持せし
め、その表面にはフツ素樹脂粉末、とくに撥水性が大き
く付着力も大きい4フッ化エチレン−6フッ化プロビレ
ン共重合体粉末を存在させているので従来の手段に比べ
ると電解液を増して寿命や容量を向上させても充電時で
のガス吸収特性の低下が少ない。
【0014】なお撥水性樹脂粉末の塗着の面を一方の電
極面にしても急速充電は可能である。この場合円筒形電
池では外側に負極を配し電槽缶との接触で負極のリード
とするので撥水性樹脂粉末の塗着の面が内側に配するよ
うにすると負極と缶との電気的接触が樹脂によって妨げ
られない利点がある。
極面にしても急速充電は可能である。この場合円筒形電
池では外側に負極を配し電槽缶との接触で負極のリード
とするので撥水性樹脂粉末の塗着の面が内側に配するよ
うにすると負極と缶との電気的接触が樹脂によって妨げ
られない利点がある。
【0015】次に本発明の製造方法の構成によれば、前
記水素吸蔵合金粉末を用いた電極を効率良く合理的に製
造することができる。
記水素吸蔵合金粉末を用いた電極を効率良く合理的に製
造することができる。
【0016】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。本発明は、水素吸蔵合金粉末を親電解液性結
着剤を用いたり、焼結によって電極とした後に界面活性
剤を添加し、乾燥後撥水性樹脂粉末を電極表面に塗着す
る。また、この撥水性樹脂粉末の塗着は水素吸蔵合金電
極全面でなく、たとえば電極の一方の面のみとしてもよ
い。なおこの一方の面の場合密閉形の一般の構造である
負極を外側に正極を内側にして捲回により構成する円筒
形電池では撥水性樹脂粉末の塗着の面が内側に配するよ
うにする。なお、撥水性樹脂粉末としてはフッ素樹脂と
くに4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体が
最もよく、結着剤としてはフッ素樹脂やゴム状樹脂など
も使えるが親電解液性のポリビニルアルコール、カルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロースなどがよい。
この結着剤は、フッ素樹脂に対して、1〜5重量%添加
するのが好ましい。
説明する。本発明は、水素吸蔵合金粉末を親電解液性結
着剤を用いたり、焼結によって電極とした後に界面活性
剤を添加し、乾燥後撥水性樹脂粉末を電極表面に塗着す
る。また、この撥水性樹脂粉末の塗着は水素吸蔵合金電
極全面でなく、たとえば電極の一方の面のみとしてもよ
い。なおこの一方の面の場合密閉形の一般の構造である
負極を外側に正極を内側にして捲回により構成する円筒
形電池では撥水性樹脂粉末の塗着の面が内側に配するよ
うにする。なお、撥水性樹脂粉末としてはフッ素樹脂と
くに4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体が
最もよく、結着剤としてはフッ素樹脂やゴム状樹脂など
も使えるが親電解液性のポリビニルアルコール、カルボ
キシメチルセルロース、メチルセルロースなどがよい。
この結着剤は、フッ素樹脂に対して、1〜5重量%添加
するのが好ましい。
【0017】次に本発明において使用することができる
界面活性剤は、たとえば陰イオン界面活性剤、陽イオン
界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤など
いずれのものであってもよい。界面活性剤の存在量はと
くに制限はない。
界面活性剤は、たとえば陰イオン界面活性剤、陽イオン
界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤など
いずれのものであってもよい。界面活性剤の存在量はと
くに制限はない。
【0018】以下具体的実施例を説明する。 実施例1 水素吸蔵合金としてLaNi5 系合金の一つであるMm
Ni3.7 Mn0.4 Al 0.3 Co0.6 を粉砕し、次いで3
00メッシュのフィルターを通過させた後、5重量%の
フッ素樹脂ディスパージョン溶液をこの樹脂が水素吸蔵
合金粉末に対して1.5重量%になるように加えてペー
ストを作成した。ついでこのペーストを厚さ0.17m
m、孔径1.8mm、開口度53%の鉄製でニッケルメ
ッキを施したパンチングメタル板に塗着し0.6mmの
スリットを通して平滑化した。この電極を幅33mm、
長さ210mmに裁断し、リード板をスポット溶接によ
り取り付けた。電極はまず100tの加圧機で加圧した
後さらにローラプレス機を通して厚さ0.52mmに調
整した。その後市販の中性界面活性剤(アルキルエーテ
ル硫酸エステル)を0.5重量%添加した45℃の温水
に5分間浸漬し、80℃で乾燥した。その後電極面に市
販の4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体粉
末を0.3〜0.4mg/cm2 塗着した。この電極を
Aとした。
Ni3.7 Mn0.4 Al 0.3 Co0.6 を粉砕し、次いで3
00メッシュのフィルターを通過させた後、5重量%の
フッ素樹脂ディスパージョン溶液をこの樹脂が水素吸蔵
合金粉末に対して1.5重量%になるように加えてペー
ストを作成した。ついでこのペーストを厚さ0.17m
m、孔径1.8mm、開口度53%の鉄製でニッケルメ
ッキを施したパンチングメタル板に塗着し0.6mmの
スリットを通して平滑化した。この電極を幅33mm、
長さ210mmに裁断し、リード板をスポット溶接によ
り取り付けた。電極はまず100tの加圧機で加圧した
後さらにローラプレス機を通して厚さ0.52mmに調
整した。その後市販の中性界面活性剤(アルキルエーテ
ル硫酸エステル)を0.5重量%添加した45℃の温水
に5分間浸漬し、80℃で乾燥した。その後電極面に市
販の4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体粉
末を0.3〜0.4mg/cm2 塗着した。この電極を
Aとした。
【0019】比較のために同じ水素吸蔵合金極に界面活
性剤を添加していないでフッ素樹脂を塗着した電極をB
として加えた。両電極を用いて公知の密閉形ニッケル−
水素蓄電池を構成した。相手極として公知の発泡状ニッ
ケル極、それに親水処理ポリプロピレン不織布セパレー
タを用い捲回して電槽に挿入した。電解液として比重
1.25の苛性カリ水溶液に25g/lの水酸化リチウ
ムを溶解して用いた。電池はSubC型とした。公称容
量は2.7Ahである。正極に対する負極の容量を15
0%とした。
性剤を添加していないでフッ素樹脂を塗着した電極をB
として加えた。両電極を用いて公知の密閉形ニッケル−
水素蓄電池を構成した。相手極として公知の発泡状ニッ
ケル極、それに親水処理ポリプロピレン不織布セパレー
タを用い捲回して電槽に挿入した。電解液として比重
1.25の苛性カリ水溶液に25g/lの水酸化リチウ
ムを溶解して用いた。電池はSubC型とした。公称容
量は2.7Ahである。正極に対する負極の容量を15
0%とした。
【0020】両電池それぞれ10セル用い、25℃のも
とで0.5C115%充電−0.5C0.9Vまでの放
電の充放電の条件で寿命特性を比較した。その結果、放
電容量は700サイクルでは、Aはいずれも93〜96
%の容量を保持していたが、Bでは86〜91%であっ
た。
とで0.5C115%充電−0.5C0.9Vまでの放
電の充放電の条件で寿命特性を比較した。その結果、放
電容量は700サイクルでは、Aはいずれも93〜96
%の容量を保持していたが、Bでは86〜91%であっ
た。
【0021】実施例2 実施例1において、電極面に市販の4フッ化エチレン−
6フッ化プロピレン共重合体粉末を0.3〜0.4mg
/cm2 塗着する際に、カルボキシメチルセルロースを
結着剤として 重量%添加した。この電極は、実施例
1と同様の電池を作成し、寿命試験を行ったところ、放
電容量は700サイクルでは、Aはいずれも93〜96
%の容量を保持していた。
6フッ化プロピレン共重合体粉末を0.3〜0.4mg
/cm2 塗着する際に、カルボキシメチルセルロースを
結着剤として 重量%添加した。この電極は、実施例
1と同様の電池を作成し、寿命試験を行ったところ、放
電容量は700サイクルでは、Aはいずれも93〜96
%の容量を保持していた。
【0022】以上説明した通り、本実施例によれば、水
素吸蔵合金粉末を用いて電極とした後に界面活性剤を添
加し、乾燥後撥水性樹脂粉末とくに4−フッ化エチレン
−6フッ化プロピレン共重合体を電極表面全部あるいは
一部に塗着することにより寿命の低下を抑制しつつ急速
充電が可能になり発明の効果が大きい。
素吸蔵合金粉末を用いて電極とした後に界面活性剤を添
加し、乾燥後撥水性樹脂粉末とくに4−フッ化エチレン
−6フッ化プロピレン共重合体を電極表面全部あるいは
一部に塗着することにより寿命の低下を抑制しつつ急速
充電が可能になり発明の効果が大きい。
【0023】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、水
素吸蔵合金粉末を用いて成形した電極であって、前記電
極の内部の空隙の少なくとも一部に界面活性剤が存在
し、かつ前記電極の少なくとも一部の表面には撥水性樹
脂層が存在することにより、電池寿命の低下を抑制しつ
つ急速充電が可能な電池用水素吸蔵合金極とすることが
できる。また、本発明の製造方法によれば、前記水素吸
蔵合金粉末を用いた電極を効率良く合理的に製造するこ
とができる。
素吸蔵合金粉末を用いて成形した電極であって、前記電
極の内部の空隙の少なくとも一部に界面活性剤が存在
し、かつ前記電極の少なくとも一部の表面には撥水性樹
脂層が存在することにより、電池寿命の低下を抑制しつ
つ急速充電が可能な電池用水素吸蔵合金極とすることが
できる。また、本発明の製造方法によれば、前記水素吸
蔵合金粉末を用いた電極を効率良く合理的に製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 庸一郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 水素吸蔵合金粉末を用いて成形した電極
であって、前記電極の内部の空隙の少なくとも一部に界
面活性剤が存在し、かつ前記電極の少なくとも一部の表
面には撥水性樹脂層が存在することを特徴とする電池用
水素吸蔵合金極。 - 【請求項2】 水素吸蔵合金粉末を用いて電極に成形し
た後、界面活性剤を添加し、その後に撥水性樹脂粉末を
電極表面に塗着し、電極の少なくとも一部の表面に撥水
性樹脂層を形成する電池用水素吸蔵合金極の製造方法。 - 【請求項3】 撥水性樹脂層が、電極の一方の面に形成
されている請求項1に記載の電池用水素吸蔵合金極、ま
たは請求項2に記載の電池用水素吸蔵合金極の製造方
法。 - 【請求項4】 負極を外側に正極を内側にして、負極が
正極を捲回するように配置された円筒形電池において、
撥水性樹脂層の面を内側に形成した請求項1に記載の電
池用水素吸蔵合金極、または請求項2に記載の電池用水
素吸蔵合金極の製造方法。 - 【請求項5】 撥水性樹脂層が、4フッ化エチレン−6
フッ化プロピレン共重合体である請求項1に記載の電池
用水素吸蔵合金極、または請求項2に記載の電池用水素
吸蔵合金極の製造方法。 - 【請求項6】 撥水性樹脂粉末を電極表面に塗着する際
に、結着剤としてポリビニルアルコール、カルボキシメ
チルセルロース、メチルセルロースから選ばれる親電解
液性添加剤を添加する請求項2に記載の電池用水素吸蔵
合金極の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4299582A JPH06150920A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 電池用水素吸蔵合金極及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4299582A JPH06150920A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 電池用水素吸蔵合金極及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06150920A true JPH06150920A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=17874505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4299582A Pending JPH06150920A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 電池用水素吸蔵合金極及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06150920A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004017485A1 (ja) * | 2002-08-15 | 2004-02-26 | Nisshinbo Industries, Inc. | 急速充電電池用充電システム |
JP2010161014A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-07-22 | Sanyo Electric Co Ltd | アルカリ蓄電池およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-11-10 JP JP4299582A patent/JPH06150920A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004017485A1 (ja) * | 2002-08-15 | 2004-02-26 | Nisshinbo Industries, Inc. | 急速充電電池用充電システム |
JP2010161014A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-07-22 | Sanyo Electric Co Ltd | アルカリ蓄電池およびその製造方法 |
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