JPH0614984U - 電子時計の逆伝達防止装置 - Google Patents

電子時計の逆伝達防止装置

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JPH0614984U
JPH0614984U JP5744792U JP5744792U JPH0614984U JP H0614984 U JPH0614984 U JP H0614984U JP 5744792 U JP5744792 U JP 5744792U JP 5744792 U JP5744792 U JP 5744792U JP H0614984 U JPH0614984 U JP H0614984U
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JP
Japan
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spring
claw
pinion
stopper
gear
Prior art date
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Pending
Application number
JP5744792U
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English (en)
Inventor
浩一 佐藤
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は秒円板等の慣性モーメントの大きな
針の付いた時計の衝撃による時刻狂いを防止する。 【構成】 四番歯車6は四番カナ7の一方の軸7bに回
転可能に軸支されていて回転の伝達はバネ15を介して
行なわれる。更に軸7bには四番カナバネ受部7aが固
定されている。またバネ15の上面にツメ16が固定さ
れている。そして輪列受2のツメ16の位置に円周状に
ストッパー2aが構成されている。バネ15は運針時に
はツメ16とストッパー2aが噛み合うほどたわまず、
外力によってたわんだときにツメ16とストッパー2a
が噛み合うように設定されている。 【効果】 ローターが回転させられる前に四番歯車と四
番カナの間に設けたばねの変形を利用してツメをストッ
パーに噛み合わせることにより、ローターが回転させら
れて時間が狂うのを防ぐことが出来る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は電子時計のうち特に慣性の大きな針のついた電子時計の逆伝達防止装 置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来電子時計では秒針の慣性モーメントが大きいと、時計に外力が加わった場 合、秒針を留め置くトルクよりも秒針が回転しようとするトルクが勝り、秒針が 回転させられて時間が狂ってしまうという問題があった。そのため通常は秒針の 慣性モーメントを出来るだけ小さくして外力によって秒針が回転させられるのを 防ぐ方法が取られる。しかしこの方法ではデザイン上の制約となり商品の多様性 を妨げてしまう。そのため秒針の慣性モーメントを大きくしたい場合には実公昭 55−48473号公報や特公昭60−11270号公報等に見られるような逆 転防止歯形を用いる方法が提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし逆転防止歯形でも非常に大きな慣性モーメントを有する秒針、例えば秒 針の代わりに円板を用いる秒円板時計では完全に逆伝達を防止することは出来ず に時間が狂ってしまう。また逆転防止歯形を使用すると、輪列効率が悪くなると いった欠点もある。
【0004】 本考案は上記課題を解決するために、秒円板等の慣性が大きな秒針を付けた場 合でも外力によって秒針が回転させられる事のない電子時計を提供することを目 的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案は次のような構成としている。即ち、ス テップモーターと、該ステップモーターの回転を伝達するための輪列と、前記ス テップモーターと前記輪列を軸支するための地板及び輪列受を有する電子時計に おいて、前記輪列のうち前記ステップモーターと秒針軸までの中のひとつの回転 軸を共有する歯車とカナを互いに回転可能に支持し、前記歯車と前記カナの間に ばね部材を設け、該ばね部材にツメを設け、前記輪列受に前記ばね部材が変形し たとき前記ツメが噛み合うためのストッパーを有した構造になっている。
【0006】
【作用】
通常の運針時でステップモーターが回転した場合には歯車とカナの間にかかる 力は小さいためバネ部材はツメとストッパーが噛み合うほどたわまない。よって 輪列は正常に回転動作を行なう。しかし外力によって秒針軸に大きな回転力が加 わると、ステップモーターの保持力に逆らってステップモーターを回転させよう とするため歯車とカナの間に大きな力が加わり、ばね部材は大きくたわみ、ステ ップモーターが回転させられる前にツメとストッパーが噛み合って輪列の回転を 止めるようになっている。
【0007】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。図1〜図5は本考案の第一 実施例であり、図6、図7は本考案の第二実施例を示す。
【0008】 先ず第一実施例について説明する。図1は第一実施例の電子時計の輪列部分の 断面図であり、図2は四番車の正面図、図3は四番車周辺の断面図である。図4 、図5はばねの作動状態を示した図である。まず第一実施例の構成を図1に基づ いて述べる。第一実施例の電子時計は四番車周辺以外は通常の電子時計と同じ構 成をしている。図1において1、2、3はそれぞれ輪列を軸支するための地板、 輪列受、中受である。4はローター、5はローター4の回転を伝達する五番車で ある。6は五番車5の回転を伝達する四番歯車であり、7は四番歯車6の回転を 伝達する四番カナである。ただし通常の時計の場合と違い四番歯車6は四番カナ 7の一方の軸7bに回転可能に軸支されている。四番歯車6には四番歯車バネ支 持部6aが形成され、四番歯車バネ支持部6aにはバネ15が固定されている。 また四番カナの軸7bには四番カナバネ受部7aが圧入固定され、輪列回転時に 四番カナバネ受部7aとバネ15が接触するようになっている。すなわち四番歯 車6と四番カナ7との回転の伝達はバネ15を介して行なわれることになる。
【0009】 ところで四番カナ7の他方の軸7cには秒円板13が固定されている。秒円板 13は通常の時計が秒針によって秒を表示するのと同様に円板によって秒を表示 するものであり、1分間で1回転する。8は四番カナ7の回転を伝達する三番車 であり、9は三番車8の回転を伝達する中心車である。中心車9の先端には分針 11が固定されている。分針11は通常の時計と同じく分を表示するものである 。10は中心車9の回転により日の裏車(図示せず)を介して回転する筒車であ る。筒車10のの先端には時針12が固定されている。時針12は通常の時計と 同じく時を表示するものである。
【0010】 四番歯車6と四番カナ7及びバネ15について更に図2、図3によって詳述す る。図2は輪列受2側から見た四番歯車6と四番カナ7及びバネ15の正面図で ある。四番歯車6の上面には四番車バネ支持部6aが形成され、四番車バネ支持 部6aには半円状のバネ15が左右両側に固定されている。また四番カナバネ受 部7aは四番車バネ支持部6aの反対側に半径方向に形成されていて、その先端 がバネ15と接触し回転が伝達される。バネ15の上面にはツメ16が取り付け られている。
【0011】 図3は四番カナ7及びバネ15の断面関係を示す断面図である。バネ15の上 面にツメ16が固定されている。そして輪列受2には円周状にストッパー2aが 構成されている。そしてツメ16およびストッパー2aは互いに噛み合うように 山形の溝が設けられている。
【0012】 次にこの逆伝達防止装置の動作について図4、図5に基づいて説明する。図4 は動作状態を示す側面図、図5は動作状態を示す正面図である。図4、図5とも (a)図は通常状態、(b)図は運針時の状態、(c)図は外力のかかった状態 を示す。通常負荷のかかっていない状態では図4(a)、図5(a)のようにバ ネ15の先端15aと四番カナバネ受部7aはぶつかっていないのでバネ15は たわんでいない。よって、ツメ16とストッパー2aは離れている状態にある。 次に運針時にローター4が回転するときについて説明する。図5(b)に示すよ うに運針時にはローター4は反時計回りに回転する。回転は五番車5に伝達され 五番車5は時計回りに回転し、四番歯車6に伝達され四番歯車6は反時計回りに 回転する。そして四番歯車バネ支持部6aに固定されたバネ15の先端15aと 四番カナバネ受部7aがぶつかってバネ15を介して四番カナ7に回転が伝わる 。しかし四番カナ7以降の輪列負荷があるため図4(b)のようにバネ15は輪 列受2側に小さくたわむ。しかしながら輪列負荷はバネ15を大きくたわませる ほど大きくないのでツメ16とストッパー2aがぶつかるまでには至らない。よ って運針は何の支障もなく行なわれる。そして運針が終了すればバネ15が復元 し図4(a)、図5(a)の状態に戻る。
【0013】 続いて時計に外力が加わり秒円板13が回転させられようとした場合について 説明する。秒円板13が回転させられようとした場合秒円板13に固定されてい る四番カナ7にも同じトルクが加わる。例えば図5(c)のように四番カナ7が 時計回りに回転させられた場合、四番カナバネ受部7aも時計回りに回転する。 そしてバネ15の先端15aにぶつかり、バネ15を押す。バネ15と四番歯車 6とは四番歯車バネ支持部6aで固定されているのでバネ15を介して四番歯車 6に回転が伝わり、更に四番歯車6は五番車5を介してローター4を回転させよ うとする。しかしながらローター4は磁力で保持されているため容易には回転し ない。そのため図4(c)のようにバネ15は輪列受2側に大きくたわみ、ツメ 16とストッパー2aが噛み合うことになる。そのためこれ以上のトルクはバネ 15とストッパー2aを介して輪列受2で受けとめられローター4を回転させよ うとするトルクは働かなくなる。よって外力によってローター4が回転させられ て時間が狂うことはない。そして外力がなくなればバネ15が復元し図4(a) 、図5(b)の状態に戻る。またバネ15及びツメ16は図に示すように対称に 2組設けられているので外力による回転方向が逆の場合でももう一方のバネ15 及びツメ16が同様の動作を行なうので時間が狂うことはなくなる。
【0014】 次に第二実施例について図6、図7に基づいて説明する。第二実施例と第一実 施例との相違点はツメ16の位置と形状が異なるのみであり、他は全く同じ構成 をしている。図6は輪列受2側から見た四番歯車6と四番カナ7及びバネ15の 正面図でありツメ16の形状および位置以外は第一実施例と同じ構成になってい る。図6に示すようにツメ16はバネ15の先端15aに取り付けられている。 また図7(a)に示すように第二実施例ではツメ16は板状になっている。そし てツメ16の一端16aのみをバネ15の先端15aに固定してあり、もう一端 16bは浮いている状態にある。
【0015】 次に第二実施例の動作について図7に基づいて説明する。図7は動作状態を示 す側面図を示す正面図である。図7において(a)図は通常状態、(b)図は運 針時の状態、(c)図は外力のかかった状態を示す。通常負荷のかかっていない 状態では図7(a)のようにバネ15の先端15aと四番カナバネ受部7aはぶ つかっていないのでバネ15はたわんでいない。よって、ツメ16とストッパー 2aは離れている状態にある。次に運針時でローター4が回転するときは四番歯 車6に回転が伝達する。そして四番歯車バネ支持部6aに固定されたバネ15の 先端15aと四番カナバネ受部7aがぶつかってバネ15を介して四番カナ7に 回転が伝わる。しかし四番カナ7以降の輪列負荷があるため図7(b)のように バネ15は輪列受2側に小さくたわむ。しかしながら輪列負荷はバネ15を大き くたわませるほど大きくないのでツメ16とストッパー2aがぶつかるまでには 至らない。よって運針は何の支障もなく行なわれる。そして運針が終了すればバ ネ15が復元し図7(a)の状態に戻る。
【0016】 続いて時計に外力が加わり秒円板13が回転させられようとした場合について 説明する。秒円板13が回転させられようとした場合秒円板13に固定されてい る四番カナ7にも同じトルクが加わる。そして図7(c)のように四番カナバネ 受部7aはバネ15の先端15aにぶつかりバネ15の先端15aを押す。よっ てバネ15を介して四番歯車6に回転が伝わり、四番歯車6は五番車5を介して ローター4を回転させようとする。しかしながらローター4は磁力で保持されて いるため容易には回転しない。そのため図7(c)のようにバネ15は輪列受2 側に大きくたわむ。バネ15の先端15aは固定されていないので角度が付く。 そしてツメ16の一端16bとストッパー2aは噛み合うことになる。そのため これ以上のトルクはバネ15とストッパー2aを介して輪列受2で受けとめられ ローター4を回転させようとするトルクは働かなくなる。よって外力によってロ ーター4が回転させられて時間が狂うことはない。そして外力がなくなればバネ 15が復元し図4(a)、図5(b)の状態に戻る。
【0017】
【考案の効果】
以上の説明で明らかなように秒針または秒円板が外力によって回転させられよ うとしてもローターが回転させられる前に四番車と四番カナの間に設けたばねの 変形を利用してツメをストッパーに噛み合わせることにより、ローターが回転さ せられて時間が狂うのを防ぐことが出来る。また第二実施例では板状のツメを用 いることによってストッパーとバネの間の間隔を広く取ることが出来るため、振 動等によってバネとストッパーがぶつかり時計がとまるのを防ぐことが出来るよ うになっている。また、輪列を構成する歯車の歯形は通常の歯形で良いため逆転 防止歯形を用いた場合に比べて歯車の成形が容易であり、さらに輪列効率もよく なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例を示す断面図である。
【図2】本考案の第一実施例の四番車を示す正面図であ
る。
【図3】本考案の第一実施例の四番車を示す断面図であ
る。
【図4】本考案の第一実施例の作動状態を示す断面図で
ある。
【図5】本考案の第一実施例の作動状態を示す正面図で
ある。
【図6】本考案の第二実施例の四番車を示す正面図であ
る。
【図7】本考案の第二実施例の作動状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 地板 2 輪列受 2a ストッパー 6 四番歯車 6a 四番歯車バネ支持部 7 四番カナ 7a 四番カナバネ受部 15 バネ 16 ツメ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステップモーターと、該ステップモータ
    ーの回転を伝達するための輪列と、前記ステップモータ
    ーと前記輪列を軸支するための地板及び輪列受を有する
    電子時計において、前記輪列のうち前記ステップモータ
    ーと秒針軸までの中のひとつの回転軸を共有する歯車と
    カナを互いに回転可能に支持し、前記歯車と前記カナの
    間にばね部材を設け、該ばね部材にツメを設け、前記輪
    列受に前記ばね部材が変形したとき前記ツメが噛み合う
    ためのストッパーを有し、前記バネ部材は運針時には前
    記ツメと前記ストッパーが噛み合うほどたわまず、外力
    によって大きくたわんだときに前記ツメと前記ストッパ
    ーが噛み合うように設定されていることを特徴とする電
    子時計の逆伝達防止構造。
JP5744792U 1992-07-24 1992-07-24 電子時計の逆伝達防止装置 Pending JPH0614984U (ja)

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JP5744792U JPH0614984U (ja) 1992-07-24 1992-07-24 電子時計の逆伝達防止装置

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JP5744792U Pending JPH0614984U (ja) 1992-07-24 1992-07-24 電子時計の逆伝達防止装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998030939A1 (fr) * 1997-01-08 1998-07-16 Citizen Watch Co. Ltd. Montre electronique analogique
JP2014106231A (ja) * 2012-11-23 2014-06-09 Eta Sa Manufacture Horlogere Suisse ロックデバイスを有する、電気機械式腕時計の針を駆動するための機構

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998030939A1 (fr) * 1997-01-08 1998-07-16 Citizen Watch Co. Ltd. Montre electronique analogique
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