JPH06149154A - 発車時刻表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、運行ダイヤの変更時、乗客に変
更後の正確な発車予定時刻を迅速に知らせることにあ
る。 【構成】 伝送路１に運行管理装置２の他、各駅ごとに
発車時刻表示制御装置３ａ，３ｂ，…を接続し、運行管
理装置２は、運行ダイヤの下に各駅の発車予定時刻情報
を編集して伝送路１を経由して各駅に送信し、さらに運
行ダイヤの変更を生じた時にも同様に各駅の発車予定時
刻情報を編集して送信する。一方、各駅の発車時刻表示
制御装置３ａ，３ｂ，…では、該当駅発車予定時刻情報
を取り込んで方面別の発車時刻表示器４_a1〜４_a3等に表
示する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、各駅の列車発車予定時
刻の表示の他、電車やバス等の運行状況を表示する場合
にも適用可能な発車時刻表示装置に係わり、特に列車等
の運行乱れや運行ダイヤ変更時の発車予定時刻を迅速に
表示する発車時刻表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、列車鉄道では、乗客または貨物
を所定の目的地まで安全、かつ、正確に大量輸送する役
割をもっている。そこで、かかる役割を果たすべく、駅
の各ホームにはそれぞれ方面別の時刻表が吊り下げられ
ており、その時刻表には予め計画された運行ダイヤに基
づいて発車予定時刻が表記されている。

【０００３】従って、一般の乗客は、ある方面の列車が
時刻表に表記する発車予定時刻に該当駅を発車すること
を念頭におきつつ、駅の方面別ホームで列車待ちをして
いるのが現状である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
な発車時刻表示装置は、各駅の方面別ホームに発車予定
時刻の時刻表を吊下することにより時刻表示を行なって
いるが、このとき列車に何らの故障等がなければ、当該
列車は常に発車予定時刻に発車できるので何ら問題とな
らない。

【０００５】しかしながら、常日頃または鉄道の各所に
おいて車両故障または運行乱れなどによって運行ダイヤ
に変更が発生することが多いが、駅で待っている乗客に
は変更後の発車予定時刻が何ら知らされておらず、この
ため乗客の間では列車の遅延によって列車が何時くるか
または本当にくるのか不安が募り、ときには大混乱を起
こすこともあり、乗客の安全輸送および信頼性を確保す
る面からも問題が多い。特に、乗客の安全輸送を確保す
る観点からは、運行ダイヤの変更時にも乗客に対して列
車の発車予定時刻を正確に知らせることが必要である。

【０００６】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、運行ダイヤの変更時、車両の発車予定時刻を迅速に
表示し、よって乗客による混乱を未然に回避し、乗客の
安全輸送を確保する発車時刻表示装置を提供することを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項１に対応する発明は、当日の運行ダイヤおよ
び車両故障その他の車両遅延による運行ダイヤの変更の
下に駅等の発車予定時刻情報を作成して送信する運行管
理装置と、各駅等ごとに所要の場所に設置され、発車予
定時刻が表示可能な発車時刻表示器と、各駅等ごとに設
置され、前記運行管理装置から送信されてくる発車予定
時刻情報のうち、自己の駅等に係わる発車予定時刻情報
を取り込んで前記発車時刻表示器に表示する発車時刻表
示制御装置とを設けた発車時刻表示装置である。

【０００８】次に、請求項２に対応する発明は、前記発
車時刻表示制御装置として、前記当日の運行ダイヤおよ
びその後の運行ダイヤの変更に伴う駅等の発車予定時刻
情報を受けると、特に運行ダイヤの変更に伴う駅等の発
車予定時刻については、発車時刻表示器に当日の運行ダ
イヤの発車予定時刻とは異なる色で表示する構成であ
る。

【０００９】

【作用】従って、請求項１の発明は以上のような手段を
講じたことにより、当日の始発列車の発車前に運行管理
装置から当日の運行ダイヤの下に各駅ごとの発車予定時
刻情報を作成して送信すると、各駅等の発車時刻表示制
御装置では、自己の駅等に係わる発車予定時刻情報を受
け取って発車時刻表示器に表示する。

【００１０】その後、車両故障や運行乱れによって運行
ダイヤに変更が生じたとき、運行管理装置では、再度そ
の運行ダイヤの変更に伴う各駅ごとの発車予定時刻情報
を作成して送信する。そうすると、各駅等の発車時刻表
示制御装置は、同様に自己の駅等に係わる発車予定時刻
情報を受け取って発車時刻表示器に表示するので、運行
ダイヤの変更時、各駅等にはダイヤ変更に伴う発車予定
時刻情報を表示でき、乗客は正確な発車予定時刻情報を
迅速に知ることができる。

【００１１】次に、請求項２に対応する発明は、運行ダ
イヤの変更に伴う駅等の発車予定時刻情報を受けたと
き、該当時分の発車予定時刻を発車時刻表示器に色別表
示すれば、乗客はその色別から時間遅れによる変更後の
発車予定時刻であることが即座に知ることができ、乗客
に対するサービス，ひいては乗客に安心感を与えること
になり、信頼性を確保できる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例について図１ないし図
３を参照して説明する。

【００１３】図１は本発明装置の一実施例を示す全体構
成図、図２は各駅のホームに吊下されている発車時刻表
示器の一例を示す図、図３は運行管理装置から送信され
る発車時刻情報のフォーマットの一例を示す図である。

【００１４】図１において１は各駅の発車予定時刻情報
を伝送する伝送路であって、これには運行管理装置２が
接続されている。この運行管理装置２としては、予め計
画された運行ダイヤに基づいて各駅の発車予定時刻情報
を編集し記憶手段に登録して管理するが、車両の故障や
運行乱れなどが生じたとき、その運行ダイヤの変更の下
に再度各駅の発車予定時刻情報を編集し記憶手段に登録
して管理するものである。

【００１５】また、伝送路１には各駅ごとの発車時刻表
示制御装置３ａ，３ｂ，…が接続されている。これら各
駅ごとの発車時刻表示制御装置３ａ，３ｂ，…は、運行
管理装置２から伝送路１を経由して送られてくる自己の
駅に対応する発車予定時刻情報を取り込んで方面別の発
車時刻表示器（４_a1，４_a2，４_a3）、（４_b1，４_b2，４
_b3），…に表示する機能を有するものであり、内部的に
は運行管理装置２との情報の授受を司る送受信伝送手
段、運行管理装置２から送られてくる情報を記憶する記
憶手段、予め定めたプログラムに基づいて運行管理装置
２から送られてくる情報を方面別の発車時刻表示器（４
_a1，４_a2，４_a3）、（４_b1，４_b2，４_b3），……に表示
するＣＰＵ等のデータ表示処理手段とによって構成され
ている。

【００１６】なお、データ表示処理手段の処理形態は、
発車時刻表示器がいかなる構成であるかによって異な
る。発車時刻表示器は、ＣＲＴ表示装置を使用するか、
電子的な例えば７セグメントの発光素子を用いた表示器
を使用するか、さらに運行ダイヤの変更に伴う発車予定
時刻を色別表示する場合には例えば２色の色付き７セグ
メントの発光素子を用いとか、変更された発車予定時刻
の表面に色フィルタを設定するとか、種々の表示形態が
考えられ、それによって処理および制御の仕方が異な
る。

【００１７】前記発車時刻表示器（４_a1，４_a2，
４_a3）、（４_b1，４_b2，４_b3），…は、図２に示すごと
く例えばダイヤ種別（平日，休日など）と方面別の列車
の発車予定時刻とを表示するものであり、特に運行ダイ
ヤの変更時にはその変更された発車予定時刻面に色フィ
ルタを設定し、或いは色別発光素子を選択駆動し、また
はＣＲＴ表示装置を用いることにより、表示色を変えて
表示するものである。次に、以上のように構成された装
置の動作について説明する。

【００１８】先ず、運行管理装置２は、当日の始発列車
が発車する前に既に記憶されている当日の運行ダイヤを
下に、各駅ごとの列車の発車予定時刻情報を編集し、各
駅を指定して例えば図３に示すようなフォーマットの駅
発車予定時刻情報を送信する。ここで、ダイヤ種別は平
日，休日などの運行ダイヤの種別であり、一方、方面に
は例えば上り，下りなどの情報が格納される。時分には
列車の発車予定時刻が格納される。

【００１９】この駅発車予定時刻情報は、運行管理装置
２から伝送路１上に送信されるが、このとき該当駅の発
車時刻表示制御装置例えば３ａでは伝送路１上の駅発車
予定時刻情報を取り込んで記憶手段に記憶した後、デー
タ表示処理手段により記憶手段から順次方面別の駅発車
予定時刻情報を読み出し、該当方面の発車時刻表示器例
えば４_a1に表示し、引き続き、次の方面の駅発車予定時
刻情報を記憶手段から読み出し、該当方面の発車時刻表
示器例えば４_a2に表示し、さらに残りの方面の発車時刻
表示器例えば４_a3に表示する。

【００２０】ところで、列車の運転時に車両故障や運行
乱れなどによって運行ダイヤに変更が生じたとき、当該
運行管理装置２では、その変更後の運行ダイヤに基づい
て駅発車予定時刻情報を編集した後、駅指定を行いなが
ら前述と同様に図３に示すようなフォーマットの駅発車
予定時刻情報を伝送路１上に送信する。

【００２１】そこで、各駅の発車時刻表示制御装置例え
ば３ａは、同じく伝送路１上から駅発車予定時刻情報を
取り込んで記憶手段に既に記憶されている該当部分の発
車予定時刻情報を変更し、データ表示処理手段によって
記憶手段から順次方面別の駅発車予定時刻情報を読み出
し、該当方面の発車時刻表示器に表示する。このとき、
運行ダイヤの変更時には、該当方面の発車時刻表示器の
該当する色別発光素子を駆動し、変更された発車予定時
刻の表示色を変えて表示する。

【００２２】従って、以上のような実施例の構成によれ
ば、車両故障や運行乱れなどによって運行ダイヤに変更
が生じたとき、運行管理装置２から変更された駅発車予
定時刻情報を各駅に送信し、各駅では該当する駅発車予
定時刻情報を取り込んで方面別の発車時刻表示器に表示
するので、運行ダイヤの変更時に乗客に正確な発車時刻
を知らせることができ、これによって乗客の混乱等を未
然に防ぐことができ、乗客の安全輸送の面で大きく貢献
する。

【００２３】なお、上記実施例では、専ら列車の各駅に
おける発車予定時刻表示について述べたが、近年におい
ては電車やバス等の交通システムについても運行管理装
置２から発車予定時刻を表示するものには同様に適用で
きるものである。その他、本発明はその要旨を逸脱しな
い範囲で種々変形して実施できる。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、運
行ダイヤの変更時、運行管理装置からその変更された発
車予定時刻情報を各駅等に送信し当該発車予定時刻を表
示するので、乗客には変更後の正確な発車予定時刻を迅
速に知らせることができ、乗客による混乱の収拾および
乗客の安全輸送に大きく貢献する発車時刻表示装置を提
供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係わる発車時刻表示装置の一実施例
を示す全体構成図。

【図２】 図１に示す発車時刻表示制御装置の一例を示
す図。

【図３】 運行管理装置から各駅に送信する駅発車時刻
情報のフォーマットの一例を示す図。

【符号の説明】

１…伝送路、２…運行管理装置、３ａ，３ｂ，… …発
車時刻表示制御装置、４ａ１，４ａ２，４ａ３、４ｂ
１，４ｂ２，４ｂ３，… …方面別の発車時刻表示器。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 当日の運行ダイヤおよび車両故障その他
   の車両遅延による運行ダイヤの変更の下に駅等の発車予
   定時刻情報を作成して送信する運行管理装置と、 各駅等ごとに所要の場所に設置され、発車予定時刻が表
   示可能な発車時刻表示器と、 各駅等ごとに設置され、前記運行管理装置から送信され
   てくる発車予定時刻情報のうち、自己の駅等に係わる発
   車予定時刻情報を取り込んで前記発車時刻表示器に表示
   する発車時刻表示制御装置とを備えたことを特徴とする
   発車時刻表示装置。
2. 【請求項２】 発車時刻表示制御装置は、前記当日の運
   行ダイヤおよびその後の運行ダイヤの変更に伴う駅等の
   発車予定時刻情報を前記前記発車時刻表示器に対して色
   別表示することを特徴とする請求項１記載の発車時刻表
   示装置。