JPH06149065A - 現像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】上下一対の現像スリーブによって現像を行う際
に、下側現像スリーブから還流される現像剤を確実に撹
拌することができる。 【構成】下側現像スリーブ13によって搬送される現像剤
の一部が上側現像スリーブ12へと搬送されて、両現像ス
リーブ13および12によって感光体ドラム30上の潜像を現
像する。下側現像スリーブ13へは撹拌搬送スリーブ18に
よって供給される現像剤がガイド板28上を通って供給さ
れる。下側現像スリーブ13の周面を搬送された現像剤は
ガイド板28とハウジング11の傾斜した底面11bとの間の
空間を通って撹拌搬送スリーブ18へと搬送され、撹拌搬
送スリーブ18の側方の広い空間内にて撹拌搬送スリーブ
18にて搬送される現像剤と撹拌される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機等の画
像形成装置に使用される現像装置に関し、さらに詳述す
れば、画像形成装置の感光体に対向して配設された一対
の現像スリーブを相反する方向へ回転させて、各現像ス
リーブの周面上に現像剤の磁気ブラシを形成して搬送
し、その現像剤にて感光体上の静電潜像を現像する現像
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真複写機等の画像形成装置では、
感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像するために
現像装置が使用される。近時、画像形成装置による画像
形成速度の短縮と共に、形成される画像の品位を向上さ
せるために、感光体ドラム上に対向して配設された一対
の現像スリーブを相反する方向へ回転させ、各現像スリ
ーブ上を搬送される現像剤によって、感光体ドラム上の
静電潜像を現像する現像装置が開発されている。例え
ば、特開昭５６−８９７６２号公報には、図２に示す現
像装置が開示されており、該現像装置は、感光体ドラム
30に対向して一対の上側現像スリーブ51および下側現像
スリーブ52が、該感光体ドラム30の回転方向に並設され
ている。各現像スリーブ51および52は、それぞれ相反す
る方向に回転されており、感光体ドラム30の回転方向上
流側に位置する上側現像スリーブ51は、感光体ドラム30
との対向部同士が逆方向となるように、また下側現像ス
リーブ52は感光体ドラム30との対向部同士が同方向とな
るようにそれぞれ回転されている。

【０００３】各現像スリーブ51および52内には、その回
転により各現像スリーブの周面に磁気ブラシを形成する
ための複数の磁石53および54がそれぞれ固定されてい
る。各磁石53および54は、隣接する磁石の磁極が異なる
ように、各現像スリーブ51および52の内周面に沿って配
設されている。両現像スリーブ51および52内の対向する
部分に配設された磁石は同極性となっている。

【０００４】このような現像装置ではハウジング55内の
現像剤が攪拌搬送ローラ56にて攪拌されると共に、下側
の現像スリーブ52まで搬送される。そして、現像剤は、
下側の現像スリーブ52の回転により、該現像スリーブ52
の周面上を磁気ブラシを形成して上方へ搬送される。こ
のようにして、現像剤が下側の現像スリーブ51により上
側の現像スリーブ52に対向する位置にまで搬送される
と、両現像スリーブ51および52間を、各現像スリーブ51
および52内にそれぞれ配設された同極性の磁石53および
54の磁力により移動され、下側の現像スリーブ52の周面
上の現像剤の一部が上側の現像スリーブ51上に移送され
る。そして、上側の現像スリーブ51および下側の現像ス
リーブ52それぞれの周面上を、現像剤は磁気ブラシを形
成してそれぞれ搬送され、各現像スリーブ51および52が
感光体ドラム30に対向する現像位置に達すると、その現
像位置にて、各現像剤が感光体ドラム30に摺接し、該感
光体ドラム30上の静電潜像を現像する。

【０００５】この現像装置では、上側の現像スリーブ51
が、感光体ドラム30との対向部分同士が反対方向に移動
するようになっているため、該上側現像スリーブ51によ
り現像能力の高い現像が行われる。これに対し、下側現
像スリーブ52が、感光体ドラム30との対向部分同士が同
順方向へ移動するようになっているため、該現像スリー
ブ52により、背景汚れを除去すると共に、画質を向上さ
せている。従って、該現像位置では、画質品位を低下さ
せることなく現像時間を短縮し得るため、画像形成動作
の高速化が図れる。

【０００６】また、特開平２−１４０７７８号公報に
は、図３に示すように、上側現像スリーブ51へのトナー
の供給を搬送スリーブ57によって行う現像装置が開示さ
れている。この現像装置は、ハウジング55の底面とは間
隔をあけた状態で配置された案内部材58によって、撹拌
搬送スリーブ56から下側現像スリーブ52へ現像剤を供給
するようになっている。該案内部材58は、下側現像スリ
ーブ52の周面上を搬送された現像剤を、撹拌搬送スリー
ブ56へ還流するように、上下方向にほぼ一定の現像剤通
路を形成している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】前記特開昭５６−８９
７６２号公報に開示された現像装置では、下側現像スリ
ーブ52上を搬送される現像剤は、現像に使用されない場
合にも、該下側現像スリーブ52から離脱することなく搬
送されるために、該下側現像スリーブ52にて搬送される
現像剤は劣化しやすく、また、十分に撹拌されないおそ
れもある。これに対して特開平２−１４０７７８号公報
に開示された現像装置では、上側現像スリーブ52へ現像
剤を搬送する搬送スリーブが配置されているために、装
置が大型化する。しかも、下側現像スリーブ52からの現
像剤を撹拌搬送スリーブ56へ還流する案内部材58は、ハ
ウジング55の底面とはほぼ一定の間隔になっているため
に、その間隔で現像剤が詰まるおそれがある。しかも、
撹拌搬送スリーブ56へ還流される現像剤は、十分に撹拌
されることなく、再度、いずれかの現像スリーブへと搬
送されて現像に使用されるために、感光体ドラム上の静
電潜像を鮮明に現像できないおそれもある。

【０００８】本発明は上記従来の問題を解決するもので
あり、その目的は、簡潔な構成によって、ハウジング内
にて現像剤を円滑に循環させることができ、しかも、現
像剤を確実にハウジング内の現像剤と撹拌させることが
できる現像装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の現像装置は、内
部に固定磁石を有する上下一対の現像スリーブを感光体
ドラムに対向して配設し、各現像スリーブを対向部同士
が同方向に移動するように回転させて、その周面を搬送
される現像剤によって前記感光体ドラムに形成された静
電潜像を現像するようにした現像装置であって、前記上
側および下側の現像スリーブが感光体ドラムに近接する
側部に配置されたハウジングと、下側現像スリーブに対
して一方の端部が近接して配置されるとともに、他方の
端部が該下側現像スリーブから離れたハウジング内に配
置されており、下側現像スリーブ側が下方となるように
水平状態に対して若干傾斜しているガイド板と、該ガイ
ド板の該下側現像スリーブから離れた端部に近接して配
置されており、その回転によって周面を搬送される現像
剤を該ガイド板上へ供給する撹拌搬送スリーブと、を有
し、該ガイド板の下方に位置する前記ハウジングの底面
が、下側現像スリーブ側が上方に位置するように傾斜し
ており、該ガイド板との間隔が撹拌搬送スリーブ側にな
るにつれて順次広がっていることを特徴とするものであ
り、そのことにより上記目的が達成される。

【００１０】

【作用】本発明の現像装置では、撹拌搬送スリーブによ
ってガイド板上に供給された現像剤は、該ガイド板上を
通って下側現像スリーブへと搬送され、該下側現像スリ
ーブおよび上側現像スリーブによって搬送される感光体
ドラム上の静電潜像が現像される。下側現像スリーブに
て搬送された現像剤は、ガイド板とハウジングの底面と
の間を通って、撹拌搬送スリーブへと搬送される。そし
て、撹拌搬送スリーブの側方にて該撹拌搬送スリーブに
て搬送された現像剤と撹拌される。

【００１１】

【実施例】以下に本発明を実施例について説明する。本
発明の現像装置は、電子写真複写機等の画像形成装置に
使用され、図１に示すように、矢印Ａで示す方向へ回転
する感光体ドラム30に対向して配設されている。この現
像装置は、感光体ドラム30に対向する開口部11aを有す
るハウジング11と、該ハウジング11の開口部11a内に該
感光体ドラム30の回転方向に並設された一対の上側現像
スリーブ12および下側現像スリーブ13と、を有してい
る。上側現像スリーブ12および下側現像スリーブ13は所
定の間隔をあけて配設されており、それぞれ回転可能で
ある。感光体ドラム30の回転方向上流側（上側）に配設
された上側現像スリーブ12は、感光体ドラム30との対向
部分が感光体ドラム30の回転方向とは逆方向（図１では
矢印Ｂで示す方向）となるように回転され、感光体ドラ
ム30の回転方向下流側（下側）に配設された下側現像ス
リーブ13は、感光体ドラム30との対向部分が感光体ドラ
ム30の回転方向とは順方向（図１では矢印Ｃで示す方
向）となるように回転される。下側現像スリーブ13と、
ハウジング11の開口部11aの下端縁との間は、所定の間
隔Ｌだけあけられている。

【００１２】上側現像スリーブ12内および下側現像スリ
ーブ13内には、それぞれ複数の固定磁石14a〜14eおよび
15a〜15eが配置されている。上側現像スリーブ12を介し
て感光体ドラム30に対向する現像部分には、Ｎ極が対向
した磁石14aが配置されており、該磁石14aの両側にスリ
ーブ内周面にそれぞれＳ極が対向した磁石14bおよび14c
が配置されている。そして各磁石14bおよび14cの側方
に、スリーブ内周面にＮ極が対向した磁石14dおよび14e
がそれぞれ配置されている。上側現像スリーブ12内にお
ける感光体ドラム30と対向する部分の反対側の略半周部
分には、磁石は配置されていない。

【００１３】下側現像スリーブ13内には、該下側現像ス
リーブ13を介して感光体ドラム30に対向する現像部分に
Ｓ極が対向した磁石15aが配置されており、該磁石15aの
現像スリーブ13回転方向上流側には、スリーブ内周面に
沿って５つの磁石15b〜15fが、それぞれ、スリーブ内周
面とはＮ極、Ｓ極、Ｎ極、Ｓ極、Ｎ極がそれぞれ交互に
対向した状態で配置されている。現像部分に対向する磁
石15aの現像スリーブ13回転方向下流側である現像スリ
ーブ13の下部には、磁石は配置されていない。

【００１４】上側現像スリーブ12および下側現像スリー
ブ13は、両スリーブ12および13内の対向する磁石の磁力
が作用し得るように、所定の間隔をあけた状態で配置さ
れている。

【００１５】上側現像スリーブ12の感光体ドラム30配設
側とは反対側の上方には、該上側現像スリーブ12に対向
して剥離スリーブ22が配設されており、該剥離スリーブ
22における感光体ドラム30の遠方側の上部近傍には、傾
斜板21の一方の端部が配置されている。該傾斜板21は、
該剥離スリーブ22近傍の端部が上方に位置するように、
水平状態に対して傾斜した状態になっている。そして該
傾斜板21の上方にトナーホッパー（図示せず）が配置さ
れており、該トナーホッパーからハウジング11内に流下
するトナーが傾斜板21に沿って流下する。

【００１６】該傾斜板21の上側端部近傍に配置された剥
離スリーブ22は、上側現像スリーブ12との対向部分が上
側現像スリーブ12の回転方向とは逆方向となるように、
図１に矢印Ｆで示す方向へと回転されている。該剥離ス
リーブ22内には、５つの固定磁石23a〜23eが配置されて
いる。上側現像スリーブ12に近接して配置された磁石14
dは、スリーブ内周面とはＮ極が対向しており、この磁
石23aに近接した上側現像スリーブ12内の上部には、磁
石23aが近接して配置されている。該磁石23aはスリーブ
内周面にＳ極が対向しており、該磁石23aのスリーブ回
転方向下流側に、４つの磁石23b〜23eが、ほぼ半周にわ
たって配置されている。各磁石23b〜23eは、スリーブ内
周面に対して、Ｎ極とＳ極がそれぞれ交互に対向されて
いる。

【００１７】該傾斜板21の下方であるハウジング11の下
部中央には、トナーを含む現像剤を攪拌して、前述した
下側現像スリーブ13へ搬送する攪拌搬送スリーブ18が配
設されている。ハウジング11の底面11bは、傾斜板21か
ら流下する現像剤を撹拌搬送スリーブ18へ供給するよう
に傾斜している。傾斜板21から流下する現像剤は、ハウ
ジング11の傾斜した底面11bに沿って該攪拌搬送スリー
ブ18へと搬送される。該攪拌搬送スリーブ18は、図１に
矢印Ｅで示す方向へと回転される。

【００１８】該撹拌搬送スリーブ28の上部近傍には、ガ
イド板28の一方の端部が、所定の間隙Ｍをあけた状態で
位置されている。該ガイド板28は、薄い平板状をしてお
り、撹拌搬送スリーブ28に近接した端部が先鋭状態にな
っている。該ガイド板28は、下側現像スリーブ13の下部
にかけて、水平に対して該下側現像スリーブ13側が若干
下がったほぼ水平状態になっている。該ガイド板28の下
方に位置するハウジング10の底面11bは、下側現像スリ
ーブ13側から離れるにつれて順次下方に位置するように
傾斜している。そして、その傾斜した底面11bと撹拌搬
送スリーブ18とは、所定の間隙Ｎがあけられている。

【００１９】該攪拌搬送スリーブ18内には、攪拌搬送ス
リーブ18の下部からガイド板28の端部が近接する上部に
かけて、７つの磁石19a〜19gが、該スリーブ18の回転方
向下流側に沿って配置されている。撹拌搬送スリーブ18
の下部に位置する固定磁石19aは、スリーブ内周面とは
Ｓ極が対向しており、該磁石19aのスリーブ回転方向下
流側にかけて配置された磁石19b〜19gは、スリーブ内周
面にＮ極とＳ極とが、交互に対向されている。撹拌搬送
スリーブ18にて搬送される現像剤は、ガイド板28に沿っ
て流下して、下側現像スリーブ13の下部にまで搬送され
る。

【００２０】上側現像スリーブ12および下側現像スリー
ブ13における感光体ドラム30の遠方側の側方には、仕切
り板24が上側現像スリーブ12および下側現像スリーブ13
に沿って設けられている。該仕切り板24は、鉛直状態に
対して、上方になるにつれて感光体ドラム30の遠方側へ
と若干傾斜した状態になっており、下端は、ガイド板28
の上方に、該ガイド板28とは適当な間隙Ｐがあけられて
いる。該ガイド板28の上端部は、剥離スリーブ22の下部
周面に沿った円弧状になって、上側現像スリーブ12の遠
方側へと延出している。

【００２１】このような構成の本発明の現像装置の動作
は次のとおりである。トナーホッパから流下されるトナ
ーは、現像剤と共に傾斜板21に沿って流下して、ハウジ
ング11の底面11bに沿って、攪拌搬送スリーブ18へと供
給される。撹拌現像スリーブ18に供給された現像剤は、
該攪拌搬送スリーブ18の回転により攪拌されてトナーが
摩擦帯電されると共に、該攪拌搬送スリーブ18内の各固
定磁石19a〜19gにより、該攪拌搬送スリーブ18の周面に
磁気ブラシを形成して、順次、その回転方向下流側へと
搬送される。攪拌搬送スリーブ18にて搬送される現像剤
は、ガイド板28の端部にて掻き取られて、該ガイド板28
上面へと移送され、該ガイド板28上を搬送される。現像
剤の一部は、ガイド板28の端部と撹拌搬送スリーブ18と
の間隙Ｍを通って流下する。

【００２２】該ガイド板28上面を搬送される現像剤の一
部は、該ガイド板28上面と仕切り板24の下端面との間隙
Ｐを通って、下側現像スリーブ13の下部へと移送され
る。下側現像スリーブ13へと供給されることなくガイド
板28上に残った現像剤は、仕切り板24にてその搬送を停
止されて堆積される。

【００２３】下側現像スリーブ13は、矢印Ｃで示す方向
に回転しており、現像剤は、該下側現像スリーブ13の回
転と該下側現像スリーブ13内の各固定磁石15a〜15fによ
り、その周面に磁気ブラシを形成し、該下側現像スリー
ブ13と仕切り板24との間を通って、その周面を磁気スリ
ーブを形成しつつ搬送される。そして、下側現像スリー
ブ13の周面に沿って搬送される現像剤の一部は、上側現
像スリーブ12と対向する位置に達すると、その回転およ
び内部の固定磁石14にて該スリーブ12周面を磁気ブラシ
を形成して搬送され、感光体ドラム30と対向する現像位
置へ搬送される。そして、該現像位置にて、現像剤のト
ナーが、該上側現像スリーブ12とは対向部同士が逆方向
に移動している感光体ドラム30の周面に付着する。他
方、下側現像スリーブ13によって搬送される現像剤は、
上側現像スリーブ12との対向位置を通過して、感光体ド
ラム30に対向する現像位置に達すると、該下側現像スリ
ーブ13とは対向部分同士が同方向に移動する感光体ドラ
ム30に現像剤のトナーが付着される。

【００２４】上側現像スリーブ12によって搬送される現
像剤は、現像位置を通過すると、剥離スリーブ22に対向
する位置に達し、該剥離スリーブ22内および上側現像ス
リーブ12内の対向する異極性の固定磁石23aおよび14dに
より、剥離スリーブ22の周面へと移送される。そして、
該剥離スリーブ22の周面を、該剥離スリーブ22内の各固
定磁石23eの磁力により、磁気ブラシを形成しつつ搬送
される。

【００２５】剥離スリーブ22の周面を搬送される現像剤
は、傾斜板21の上端部にて掻き取られ、該傾斜板21の上
面を流下して撹拌搬送スリーブ18へと供給される。

【００２６】現像位置を通過した下側現像スリーブ13周
面の現像剤は、ハウジング11の開口部11a下端縁と下側
現像スリーブ13の周面との間隔Ｌを通過して、内部に固
定磁石が配設されていない下側現像スリーブ13の下部を
通過する際に、遠心力によって離脱され、ハウジング11
の傾斜した底面11bに沿って流下する。また、下側現像
スリーブの周面に残留する現像剤は、ガイド板28の端部
にて掻き落とされる。ハウジング11の傾斜状態になった
底面11bに沿って流下する現像剤は、攪拌現像スリーブ1
8へと搬送され、回転する撹拌搬送スリーブ18によっ
て、該底面11bと撹拌搬送スリーブ18との間隙Ｎを通っ
て、その周面を磁気ブラシを形成して上部へと搬送され
る。

【００２７】下側現像スリーブ13上を搬送される現像剤
は、現像位置を通過した後にそのスリーブ13の遠心力に
て該スリーブ13より離脱されるため、現像位置を通過し
た現像剤が、遠心力にて飛散する現像剤と該スリーブ13
の周面との間の減圧状態となった部分に吸引され、感光
体ドラム30方向へ現像剤が飛散するおそれがない。ま
た、下側現像スリーブ13から離脱された現像剤は、傾斜
した底面11bに沿って撹拌搬送スリーブ18へ供給される
が、現像剤の一部は、該撹拌搬送スリーブ18とハウジン
グ11底面11bとの間隙Ｎによって搬送が阻止されて滞留
する。そして、この滞留した現像剤と該撹拌搬送スリー
ブ18の周面を搬送されてガイド板28との間隙Ｍを通過し
て現像剤とによって効率よく撹拌される。また、該撹拌
搬送スリーブ18とハウジング11底面11bとの間隙Ｎとの
間を通過した現像剤は、傾斜板21から流下してハウジン
グ11の傾斜した底面に沿って流下する現像剤と、効率よ
く撹拌される。

【００２８】ハウジング11内における現像剤の循環を円
滑に行うために、下側現像スリーブ13とハウジング11開
口部11aの下端縁との間隔Ｌ、ハウジング11の底面11bと
撹拌搬送スリーブ18との間隙Ｎ、撹拌搬送スリーブ18と
ガイド板28の端部との間隙Ｍ、およびガイド板28と仕切
り板24との間隙Ｐは、Ｎ＞Ｍ＋Ｌ、およびＰ≧Ｍとなる
ように設定される。通常、下側現像スリーブ13とハウジ
ング11開口部11aの下端縁との間隔Ｌは３mm程度、ハウ
ジング11の底面11bと撹拌搬送スリーブ18との間隙Ｎは
６〜７mm程度、撹拌搬送スリーブ18とガイド板28の端部
との間隙Ｍは２〜４mm程度、ガイド板28と仕切り板24と
の間隙Ｐは３〜５mm程度とされる。

【００２９】

【発明の効果】本発明の現像装置は、このように、一対
の現像スリーブによって搬送される現像剤によって感光
体ドラム上の静電潜像を現像するに際して、下側の現像
スリーブにて搬送される現像剤が、ガイド板とハウジン
グ底面との空間を通して撹拌搬送スリーブへと搬送され
るようになっており、しかも、ガイド板とハウジング底
面との空間が、撹拌搬送スリーブ側になるにつれて順次
広くなっているために、下側現像スリーブからの現像剤
が確実に撹拌搬送スリーブへと搬送される。撹拌搬送ス
リーブへと搬送された現像剤はその側方の広くなった空
間部分にて、撹拌搬送スリーブにて搬送される現像剤と
効率よく撹拌される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の現像装置の縦断面図。

【図２】従来の現像装置の一例を示す縦断面図。

【図３】従来の現像装置の別の例を示す縦断面図。

【符号の説明】

11 ハウジング 12 上側現像スリーブ 13 下側現像スリーブ 14a〜14e 固定磁石 15a〜15f 固定磁石 16 搬送スリーブ 18 攪拌搬送スリーブ 19a〜19g 固定磁石 21 傾斜板 22 剥離スリーブ 23a〜23e 固定磁石 24 仕切り板 28 ガイド板 30 感光体ドラム

フロントページの続き (72)発明者 重黒木 誠 大阪市中央区玉造一丁目２番28号 三田工 業株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に固定磁石を有する上下一対の現像
   スリーブを感光体ドラムに対向して配設し、各現像スリ
   ーブを対向部同士が同方向に移動するように回転させ
   て、その周面を搬送される現像剤によって前記感光体ド
   ラムに形成された静電潜像を現像するようにした現像装
   置であって、 前記上側および下側の現像スリーブが感光体ドラムに近
   接する側部に配置されたハウジングと、 下側現像スリーブに対して一方の端部が近接して配置さ
   れるとともに、他方の端部が該下側現像スリーブから離
   れたハウジング内に配置されており、下側現像スリーブ
   側が下方となるように水平状態に対して若干傾斜してい
   るガイド板と、 該ガイド板の該下側現像スリーブから離れた端部に近接
   して配置されており、その回転によって周面を搬送され
   る現像剤を該ガイド板上へ供給する撹拌搬送スリーブ
   と、を有し、 該ガイド板の下方に位置する前記ハウジングの底面が、
   下側現像スリーブ側が上方に位置するように傾斜してお
   り、該ガイド板との間隔が撹拌搬送スリーブ側になるに
   つれて順次広がっていることを特徴とする現像装置。