JPH0245867Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、２成分系現像装置に関し、より詳細
には装置外へのトナーの飛散が防止された負極性
帯電型のトナーを使用する２成分系の現像装置に
関する。

従来、静電像の磁気ブラシ現像法として、磁性
キヤリアーとトナーとの摩擦によつてトナー粒子
の帯電を行う所謂２成分系の現像方法が知られて
おり、かかる現像方法を実施するための装置とし
て例えば第１図に示す様な現像装置が知られてい
る。

即ち、この従来使用されている現像装置は、磁
石１を備えた現像剤搬送用スリーブ２が静電像を
形成する感光体ドラム３に対面して設けられてお
り、更にトナーを供給するための供給ローラ４を
備えたホツパー５、及びトナーとキヤリアーとを
撹拌し摩擦帯電を行うための撹拌ローラ６を有し
ている。磁石１にはＮ極とＳ極とが交互に配置さ
れており、この磁石１又はスリーブ２が回転する
ことによりスリーブ２上に磁気ブラシを形成して
現像剤粒子がスリーブ２上を回転しながら移動
し、静電像を備えた感光体ドラム３の表面と摺擦
して該静電像に対応してトナー像が形成される。

しかしながら、かかる現像装置においては、ト
ナー粒子が装置外に飛散するという不都合を屡々
生ずるのである。即ちトナー粒子はそれ自体比重
が小であるため、供給ローラ４の下方のトナー貯
溜域Ａにこれが浮遊しており、しかも複写機内に
はフアン等により空気流が形成されているために
この浮遊トナー粒子が現像装置枠７と感光体ドラ
ム３との間隙から飛散するのである。

即ち、本考案の目的は上述したトナーの装置外
への飛散が防止された２成分系の現像装置を提供
するにある。

本考案によれば、トナー供給ローラを備えたホ
ツパー、トナー粒子の摩擦帯電を行うための撹拌
ローラ及び内部に磁石を備えた現像剤搬送用スリ
ーブとから成る負極性帯電型のトナーを使用する
２成分系現像装置において、前記スリーブ側に位
置するホツパー下端部に導電性層と電気絶縁層と
の２層構成のトナー飛散防止用板を設け、且つ該
トナー飛散防止用板はトナー供給ローラの下側に
形成されるトナー貯溜域方向に延びてスリーブ上
に形成される磁気ブラシ層と接触する位置関係に
あるとともに、導電性層が前記スリーブ側に位置
していることを特徴とする２成分系現像装置が提
供される。

本考案を以下添付図面に示す具体例に基づいて
詳細に説明する。

本考案の現像装置の側断面を示す第２図を参照
して、この現像装置はトナー供給用ローラ１０を
備えたホツパー１１、トナー粒子とキヤリアーと
を撹拌混合し摩擦帯電を行うための撹拌ローラ１
２及び内部に磁石１３を備えた現像剤搬送用スリ
ーブ１４とから成つている。また第１図の現像装
置で説明したのと同様に磁石１３はＮ極とＳ極と
が交互に配置されており、磁石１３又はスリーブ
１４の何れか一方が回転する。即ちホツパー１１
に収容されているトナーは供給用ローラ１０を介
してトナー貯溜域Ａに供給され、更に撹拌ローラ
１２でキヤリアーとトナーとの混合撹拌が行なわ
れ、トナーは負極性に帯電する。次いでこの負極
性に帯電したトナー粒子はキヤリアーとともに磁
気ブラシを形成してスリーブ１４により搬送され
て、静電像を有する感光体ドラム１５の表面と摺
擦されて該ドラム表面上にトナー像が形成され
る。スリーブ１４上に形成される磁気ブラシの穂
の長さは穂切り片１６によつて所定長さに調節さ
れ、スリーブ１４上に残存する磁気ブラシは掻き
取板１７によつて除去される。

本考案において重要な特徴は、供給用ローラ１
０とスリーブ１４との間隙を遮断する様な位置関
係で且つトナー貯溜域Ａ方向に延びているトナー
飛散防止用板１８をホツパー１１のスリーブ１４
側の下端部に設けることにあり、これによりトナ
ー貯溜域Ａに浮遊しているトナー粒子が装置外に
飛散するのを防止するとともに、供給ローラ１０
により供給されるトナーを速やかにトナー貯溜域
Ａに誘導するものである。

またこのトナー飛散防止用板１８は、アルミ箔
等の導電性層１９（スリーブ１４側にある）とポ
リエチレン、ポリプロピレン等の電気絶縁層２０
との２層構成であり、しかもその先端部分が残存
磁気ブラシ層と接触する位置関係にあることが重
要である。これにより磁気ブラシ層中のトナー粒
子と導電性層１９との摩擦により、導電性層１９
が正極性に、絶縁層２０は誘電分極により負極性
に帯電することになる。

かくして貯溜域Ａに浮遊しているトナー粒子
（それ自体負に帯電している）がトナー飛散防止
用板１８とスリーブ１４との間隙を通つて装置外
に飛散するのが有効に防止されることが理解され
よう。例えばトナー粒子がトナー飛散防止用板１
８とスリーブ１４との間隙を通過した場合にも、
導電性層１９がトナー粒子とは逆極性に帯電して
いるために静電引力により、トナー粒子は該導電
性層１９に補捉されるために装置外への飛散は防
止される。

また、この導電性層１９の先端部分は磁気ブラ
シ層との接触面積を大とし、摩擦帯電を有効に行
なうためにギザギザ形状とすることが好適であ
る。

また導電性層１９の表面がトナー粒子により飽
和状態となつた様な場合には、接地して電荷の除
去を行なうことにより再び使用に供せられる。

本考案によれば上述した様に簡単な機構でトナ
ーの飛散が有効に防止されるものであり、負帯電
型のトナーを使用する２成分系の磁気ブラシ現像
剤であれば任意のものを使用し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の２成分系現像装置を示す断面
図、第２図は、本考案の２成分系現像装置を示す
断面図である。 １は磁石、２は搬送スリーブ、３は感光体ドラ
ム、４は供給ローラ、６は撹拌ローラ、７は枠、
１０は供給ローラ、１１はホツパー、１２は撹拌
ローラ、１３は磁石、１４は搬送スリーブ、１５
は感光体ドラム、１６は穂切り板、１７は掻き取
り板、１８はトナー飛散防止用板、１９は導電性
層、２０は絶縁性層を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) トナー供給ローラを備えたホツパー、トナー
   粒子の摩擦帯電を行うための撹拌ローラ及び内
   部に磁石を備えた現像剤搬送用スリーブとから
   成る負極性帯電型のトナーを使用する２成分系
   現像装置において、前記スリーブ側に位置する
   ホツパー下端部に導電性層と電気絶縁層との２
   層構成のトナー飛散防止用板を設け、且つ該ト
   ナー防止用板はトナー供給ローラの下側に形成
   されるトナー貯溜域方向に延びてスリーブ上に
   形成される磁気ブラシ層と接触する位置関係に
   あるとともに、導電性層が前記スリーブ側に位
   置していることを特徴とする２成分系現像装
   置。 (2) 前記導電性層の磁気ブラシ層との接触面がギ
   ザギザな形状である実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の現像装置。