JPH0614853A - 電気掃除機の吸口体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】回転体である回転ブラシ１３の外周に、じゅう
たん等の塵埃を掻き上げるブレード部１２と、木床等の
掃除，拭き磨きをおこなうブラシ部６６とを備えたこと
を特徴とする。また、ブラシ部６６およびブレード部１
２を含む回転ブラシ１３全体を、水洗い可能な部材で構
成するとよい。 【効果】一本の回転ブラシでじゅうたん等の塵埃の掻き
上げから、木床等の掃除と拭き磨き、すなわちから拭き
までを、ブラシを交換することなくおこなうことができ
る。また、回転ブラシの水洗いによるメンテナンスの場
合に心配される軸受部を含めて、回転ブラシ全体を水洗
い可能な部材で構成すれば、ブレード部およびブラシ部
が汚れた場合に、容易に水洗いによるメンテナンスがで
き、常に磨き部材を清潔に保つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、じゅうたん等の塵埃を
掻き上げる回転体である回転ブラシを内蔵した電気掃除
機の吸口体に係り、さらに詳細には、回転ブラシで木床
等の掃除と拭き磨き、すなわちから拭き機能をも有する
電気掃除機の吸口体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の電気掃除機の吸口体は、例えば特
公平２−１１２４６号公報に記載のように、回転ブラシ
の回転力と、掃除機本体からの吸込力とにより、塵埃を
吸引するというものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
住宅事情の変化により、木床が増加傾向にあり、これに
伴って木床の拭き磨き機能の要求が高まってきている。

【０００４】本発明の目的は、一本の回転ブラシでじゅ
うたん等の塵埃の掻き上げから、木床等のから拭きまで
を、ブラシを交換することなく容易におこなうことがで
きる、使い勝手，経済性のいずれの点でも優れた、改良
された電気掃除機の吸口体を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的は、吸口体外観
を、上ケース，下ケース、さらには塵埃を掻き上げる回
転体である回転ブラシの上方に位置して上，下ケースに
対し着脱自在とした吸込口カバーで構成し、吸込口内部
に、塵埃を掻き上げ、両端に軸受部を有する回転ブラシ
と、該回転ブラシを駆動するための駆動手段とを具備す
る電気掃除機の吸口体において、前記回転ブラシの外周
に、じゅうたん等の塵埃を掻き上げるブレード部と、木
床等の掃除，拭き磨きをおこなうブラシ部とを備えるこ
とによって達成される。

【０００６】また、ブラシ部およびブレード部を含む回
転ブラシ全体を、水洗い可能な部材で構成するとよい。

【０００７】

【作用】以上の構成において、じゅうたん等の掃除をお
こなう場合には、これらの毛足が吸込口にもぐり込み、
ブレード部によって塵埃が掻き上げられる。

【０００８】たたみの掃除をおこなう場合には、掃除機
の吸込力によってたたみの表面が持ち上げられ、ブレー
ド部によって塵埃が叩き出されるとともに、ブラシ部に
よってから拭きされる。

【０００９】木床の掃除をおこなう場合には、ブレード
部が床面に接触しないため、床面を傷つける心配がな
く、ブラシ部によって表面をから拭きすることができ
る。

【００１０】すなわち、一本の回転ブラシでじゅうたん
等の塵埃の掻き上げから、木床等のから拭きまでを、ブ
ラシを交換することなく容易におこなうことができる。

【００１１】また、回転ブラシの水洗いによるメンテナ
ンスの場合に心配される軸受部を含めて、回転ブラシ全
体を水洗い可能な部材で構成すれば、ブレード部および
ブラシ部が汚れた場合に、容易に水洗いによるメンテナ
ンスができ、常に磨き部材を清潔に保つことができる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を、図面を用いて説
明する。

【００１３】吸口体１は、上ケース２，下ケース３およ
び吸込口カバー４により外郭を構成し、下ケース３と上
ケース２および吸込口カバー４の間には、家具等への傷
つきを防止するバンパー５を設け、後端部には、上下回
動自在なケーシング６を備え、その先に回転自在な吸口
継手７を接続してある。

【００１４】下ケース３の前側下方に横長の吸込口８を
形成し、吸込口８の前方には、可撓性を有し、吸込口８
内の吸込圧力を保持する圧力制御板９を、横方向に配設
してある。

【００１５】また、下ケース３は、前側下方にローラ１
０を、後側下方に車輪１１を備え、このローラ１０と車
輪１１とにより、下ケース３の下面と床面との間に一定
の間隔を生じるようになっている。

【００１６】吸口体１の内部には、回転体である回転ブ
ラシ１３を収納する回転ブラシ室１４、吸込口８から入
った塵埃をケーシング６および吸口継手７へ導く連絡路
１５、回転ブラシ１３の駆動手段となるモータ１６を収
納するモータ室１７、さらにモータ１６の回転を制御す
る制御基板１８がある。

【００１７】回転ブラシ１３には、ロータリーコア部２
２の長手方向に連続した溝部６５を複数設け、溝部６５
の断面において対称となる２箇所にブレード部１２を、
同じく断面において対称となる残り２箇所にブラシ部６
６をそれぞれ嵌着させ、各断面において回転アンバラン
スが発生しないようにしてあり、一方に断面台形状の歯
を有する摩擦車（従動側）２０を嵌着した摩擦プーリ２
１を配設するとともに、もう一方にフランジ１９を配設
し、ロータリーコア部２２の両端にシャフト２３を圧入
して、さらにすべり軸受２４によって回動自在に軸支
し、すべり軸受２４を圧入した軸受カバー２５を、下ケ
ース３に設けた一対の支持リブ２６，２７により支持し
ている。

【００１８】ブラシ部６６は、パイル状の繊維からなる
ハケ６４を、基布６９の略中央に植毛し、基布６９を、
ゴム等の軟質材からなる板状部材６８に固着して断面略
Ｔ字形に構成し、ブレード部１２も、基部６７を含めて
断面略Ｔ字形に構成し、溝部６５にそれぞれ嵌着してい
るので、回転ブラシ１３の回転力により脱落することは
ない。

【００１９】シャフト２３は、ステンレス鋼等の耐水性
（防錆性）に優れる材料とし、すべり軸受２４をポリア
セタール樹脂等の合成樹脂で構成することにより、回転
ブラシ１３全体を水洗いすることができる。

【００２０】また、摩擦車（従動側）２０の材質として
は、耐摩耗性に優れ、嵌着のために可撓性を有するウレ
タンゴムを使用している。

【００２１】モータ１６には、その両側に防振ゴム
（大）２８，防振ゴム（小）２９が設けられており、ま
た回転軸３０には、モータ１６の両側に軸を有する、い
わゆる両軸タイプのものを使用し、回転軸３０の両端に
は、それぞれプーリ３１，３２が取り付けられており、
また回転軸３０には、回転ブラシ１３がロックする等、
過負荷が加わったときにモータ１６の移動を防止するた
めに、すべり軸受３３を圧入した軸受部３４を備えてい
る。

【００２２】連絡路１５と下ケース３との間には、モー
タ１６の回転により駆動する駆動輪３５を配している。

【００２３】駆動輪３５は、その外側に軟質のタイヤ３
６を、両側に塵埃の侵入を防止する保護カバー３７を有
し、また駆動輪３５は、モータ１６の回転を伝える駆動
プーリ３８を備えたシャフト３９に圧入し、その両端を
すべり軸受４０を圧入した軸受部４１で回動自在に軸支
され、軸受部４１を連絡路１５と下ケース３により嵌着
固定している。

【００２４】モータ１６の回転は、減速比を大きくとる
ため、途中の中間プーリ４２を介し、ベルト４３，４４
によって駆動プーリ３８に伝達する。

【００２５】中間プーリ４２は、シャフト４５を圧入
し、その両端を、すべり軸受４６を圧入した軸受部４７
で回動自在に軸支されており、軸受部４７は、連絡路１
５と上ケース２とで嵌着固定されている。

【００２６】一方、モータ１６の回転を回転ブラシ１３
に伝達するために、摩擦車（従動側）２０と対向する位
置に、摩擦車（従動側）２０の断面台形状の歯に対応す
る溝を有する摩擦車（駆動側）４８を配置し、これと並
列に、モータ１６の回転をベルト４９を介して伝えるプ
ーリ部５０を配置し、摩擦車（駆動側）４８とプーリ部
５０とを固着することにより、連結プーリ５１を構成し
ている。

【００２７】連結プーリ５１は、プーリ部５０にシャフ
ト５２を圧入し、摩擦車（駆動側）４８を嵌着してＥリ
ング５３で固定して、その両端を、すべり軸受５４を圧
入した軸受部５５で回動自在に軸支されている。

【００２８】回転ブラシ１３の摩擦車（従動側）２０の
軸受カバー２５と、下ケース３に設けた支持リブ２６と
の間には、板バネ５６を配置し、摩擦車（従動側）２０
が常に摩擦車（駆動側）４８に押しつけられるようにな
っている。

【００２９】制御基板１８の下側には、吸口体１の操作
方向を検知するため、回動自在に軸支した方向センサー
５７があり、その上方をセンサーホルダー５８で覆うと
ともに、これにマイクロスイッチ５９を固着してある。

【００３０】すなわち、方向センサー５７の回動方向に
より、マイクロスイッチ５９を開閉させ、その信号を、
制御回路に取り込み、モータ１６の回転を、吸口体１の
操作方向に合わせて正逆転させる。

【００３１】６０は吸口体１の操作方向を表示する表示
基板であり、上ケース２の上面には、表示窓６１が設け
られている。

【００３２】吸込口カバー４は、その両側に開閉レバー
６２，６３を有し、これを操作することにより、吸込口
カバー４を、上ケース２および下ケース３から取り外す
ことができる。

【００３３】そして、回転ブラシ１３は、吸口体１を床
面に接地させたとき、ブレード部１２の外周が床面に常
に接触せず、ブラシ部６６の外周が床面に常に接触する
ような寸法関係とすることにより、じゅうたん等の掃除
をおこなう場合には、これらの毛足が吸込口にもぐり込
み、ブレード部によって塵埃が掻き上げられる。

【００３４】たたみの掃除をおこなう場合には、掃除機
の吸込力によってたたみの表面が持ち上げられ、ブレー
ド部によって塵埃が叩き出されるとともに、ブラシ部に
よってから拭きされる。

【００３５】木床の掃除をおこなう場合には、ブレード
部が床面に接触しないため、床面を傷つける心配がな
く、ブラシ部によって表面をから拭きすることができ
る。

【００３６】すなわち、掃除面に吸口体１を置いたと
き、掃除面とハケ６４とは、常に接触する寸法関係とな
っている。

【００３７】以上の構成において、操作方向に合わせて
モータ１６が回転すると、駆動輪３５は、モータ１６と
同一方向に回転する。

【００３８】一方、回転ブラシ１３は、途中の摩擦車
（従動側）２０と摩擦車（駆動側）４８との摩擦伝達に
より、その回転方向が変えられ、モータ１６と逆方向に
回転する。つまり、回転ブラシ１３はこれを、掃除面に
対し、ハケ６４やブレード１２の掻き上げ効果を高める
方向に回転させることができる。

【００３９】また、回転ブラシ１３のメンテナンスのた
め、回転ブラシ１３を取り出すに際しては、上ケース２
および下ケース３から吸込口カバー４を取り外せば、回
転ブラシ１３が摩擦車（従動側）２０と摩擦車（駆動
側）４８との部分で着脱自在となるため、回転ブラシ１
３の着脱を容易におこなうことができ、メンテナンス時
における回転ブラシ１３の取扱性に優れている。

【００４０】以上、本実施例によれば、回転ブラシ１３
は、吸口体１を床面に接地させたとき、ブレード部１２
の外周が床面に常に接触せず、ブラシ部６６の外周が床
面に常に接触するような寸法関係とすることにより、じ
ゅうたん等の掃除をおこなう場合には、これらの毛足が
吸込口にもぐり込み、ブレード部によって塵埃が掻き上
げられる。

【００４１】たたみの掃除をおこなう場合には、掃除機
の吸込力によってたたみの表面が持ち上げられ、ブレー
ド部によって塵埃が叩き出されるとともに、ブラシ部に
よってから拭きされる。

【００４２】木床の掃除をおこなう場合には、ブレード
部が床面に接触しないため、床面を傷つける心配がな
く、ブラシ部によって表面をから拭きすることができ
る。

【００４３】すなわち、各種掃除面に対し、一本の回転
ブラシ１３で対応することができる。

【００４４】また、回転ブラシ１３の水洗いによるメン
テナンスの場合に心配される軸受２４を含めて、回転ブ
ラシ体１３の全体を水洗い可能な部材で構成すれば、ブ
レード部１２およびブラシ部６６が汚れた場合に、容易
に水洗いによるメンテナンスができ、常に磨き部材を清
潔に保つことができる。

【００４５】なお、本発明において、回転ブラシ１３の
駆動手段は、モータに限らず、吸込み気流により回転す
るエアータービンであっても、前記実施例と同様の効果
を奏ことができる。

【００４６】

【発明の効果】本発明によれば、じゅうたん等の掃除を
おこなう場合には、これらの毛足が吸込口にもぐり込
み、ブレード部によって塵埃が掻き上げられ、たたみの
掃除をおこなう場合には、掃除機の吸込力によってたた
みの表面が持ち上げられ、ブレード部によって塵埃が叩
き出されるとともに、ブラシ部によってから拭きされ、
木床の掃除をおこなう場合には、ブレード部が床面に接
触しないため、床面を傷つける心配がなく、ブラシ部に
よって表面をから拭きできる電気掃除機の吸口体を提供
することができる。

【００４７】すなわち、一本の回転ブラシでじゅうたん
等の塵埃の掻き上げから、木床等のから拭きまでを、ブ
ラシを交換することなく容易におこなえるという効果を
奏することができる。

【００４８】また、回転ブラシの水洗いによるメンテナ
ンスの場合に心配される軸受部を含めて、回転ブラシ全
体を水洗い可能な部材で構成すれば、ブレード部および
ブラシ部が汚れた場合に、容易に水洗いによるメンテナ
ンスができ、常に磨き部材を清潔に保てるという効果を
奏することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す吸口体１の上ケース２
を除き一部を断面図示した平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】図１の裏面から見た部分平面図である。

【図４】図１において吸口体１の上ケース２を取り付け
たときの平面図である。

【図５】回転ブラシ１３の縦断面図である。

【図６】回転ブラシ１３から取り外したブレード１２の
外観斜視図である。

【図７】回転ブラシ１３から取り外したブラシ部６６の
外観斜視図である。

【符号の説明】

１…吸口体、１３…回転ブラシ（回転体）、１６…モー
タ（駆動手段）、６６…ブラシ部、１２…ブレード部、
６４…ハケ、６９…基布、６８板状部材、６５溝部。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吸込口内部に、塵埃を掻き上げ、両端に軸
   受部を有する、回転体である回転ブラシと、該回転ブラ
   シを駆動するための駆動手段とを具備する電気掃除機の
   吸口体において、前記回転ブラシの外周に、じゅうたん
   等の塵埃を掻き上げるブレード部と、木床等の掃除，拭
   き磨きをおこなうブラシ部とを備えることを特徴とする
   電気掃除機の吸口体。
2. 【請求項２】請求項１において、ブラシ部は、パイル状
   の繊維により構成したことを特徴とする電気掃除機の吸
   口体。
3. 【請求項３】請求項１において、ブラシ部は、パイル状
   の繊維を基布に植毛し、該基布を板状部材に固着して構
   成し、回転体の長手方向に連続した溝部を複数設け、該
   溝部にブラシ部およびブレード部をそれぞれ嵌着させた
   電気掃除機の吸口体。
4. 【請求項４】請求項３において、ブレード部は、断面形
   状を略Ｔ字形に構成するとともに、ブラシ部も、断面形
   状を板状部材の略中央部にパイル状の繊維を植毛して、
   略Ｔ字形に構成し、回転ブラシの溝部にそれぞれ螺旋状
   に嵌着させた電気掃除機の吸口体。
5. 【請求項５】請求項４において、回転ブラシは、長手方
   向に連続した溝部を４箇所構成し、その内断面において
   対称となる２箇所にブレード部を、同じく断面において
   対称となる残り２箇所にブラシ部を嵌着させた電気掃除
   機の吸口体。
6. 【請求項６】請求項５において、ブラシ部は、その長さ
   をブレード部の長さより長くし、かつ前記ブラシ部は、
   床面に対して常に接触する長さに、ブレード部は、床面
   に対して常に接触しない長さに設定した電気掃除機の吸
   口体。
7. 【請求項７】請求項５において、ブラシ部およびブレー
   ド部を含む回転ブラシ全体を、水洗い可能な部材で構成
   した電気掃除機の吸口体。