JPH0614675Y2 - 口紅等の収納容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リップクリーム、スティックアイシャド
ウ等の棒状化粧品を収納する口紅等の収納容器に関す
る。

「従来の技術」 従来の口紅等の収納容器は収納容器本体と、その上部を
密閉することのできるキャップとから構成され、収納容
器本体はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿
入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成された内
筒部材の上端部まで達する軸心方向の切欠溝と、前記内
筒部材の外筒部を回動可能に覆い内面に螺旋溝が形成さ
れ上端部に口紅等の出没孔が設けられた外筒部材本体
と、前記内筒部材内に上下移動可能に取り付けられた口
紅等を支持する皿部材と、前記外筒部材本体に形成され
た螺旋溝および内筒部材に形成された切欠溝と係合する
前記皿部材の外周部に形成された係合ピンと、前記内筒
部材上端部外周に周設された係止凸部によって前記外筒
部材本体が内筒部材より抜脱するのを防止する構造が使
用されていた。

このためこの構造の口紅等の収納容器の収納容器本体に
おいては、収納容器本体の分解防止のため内筒部材上端
部外周に周設された係止凸部によって外筒部材本体が内
筒部材より抜脱するのを強固に防止している。

しかし収納容器本体の組付けを行なう工程においては、
仮に外筒部材本体が不良品であったとしても、その不良
品の外筒部材本体を収納容器本体から容易に取り外して
交換することができず、手直し作業に苦労するとい欠点
があった。

あるいは高価な収納容器本体全体を不良品として廃棄処
分しなければならず不経済であるという欠点があった。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、通常の使用に
おいては外筒部材本体が内筒部材より抜脱することがな
く、また抜脱することが必要な場合には専用の縮径工具
を使用することによって容易に外筒部材本体を内筒部材
より抜脱することのできる口紅等の収納容器を得るにあ
る。

「本考案の目的を達成する為の手段」 本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が挿
入固定された内筒部材と、この内筒部材に形成された内
筒部材の上端部まで達する軸心方向の切欠溝と、前記内
筒部材の外周部を回動可能に覆い内面に螺旋溝が形成さ
れ上端部に口紅等の出没孔が設けられた外筒部材本体
と、前記内筒部材内に上下移動可能に取り付けられた口
紅等を支持する皿部材と、前記外筒部材本体に形成され
た螺旋溝および内筒部材に形成された切欠溝と係合する
前記皿部材の外周部に形成された係合ピンと、前記内筒
部材上端部外周に周設された係止凸部によって前記外筒
部材本体が内筒部材より抜脱するのを防止する構造の口
紅等の収納容器において、前記内筒部材を縮径とするこ
とのできる縮径工具によって係止される一対の係止部を
前記内筒部材上部の切欠溝両側に設け、通常の使用にお
いては外筒部材本体が内筒部材より抜脱することがな
く、また抜脱することが必要な場合には専用の縮径工具
を使用することによって容易に外筒部材本体を内筒部材
より抜脱するこのできる事を特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により本考案を詳細に説明す
る。

第１図ないし第５図に示す本考案の実施例において、１
はハカマ部材で、このハカマ部材１の上部にはキャップ
２を着脱自在に嵌合する嵌合部３が形成されている。

４は前記ハカマ部材１内に挿入固定された合成樹脂材等
で形成された内筒部材で、この内筒部材４は上端が開口
された筒状に形成されさらに上端開口部まで達する軸心
方向の切欠溝５が少なくとも一本設けられている。

６は前記内筒部材に回動可能に係止された外筒部材本体
で、この外筒部材本体６は前記内筒部材４の上部外周を
覆い螺旋溝７が設けられた合成樹脂材等で形成された螺
旋筒８と、この螺旋筒８の外周に固着され天面に口紅な
どの出没口９が設けられた筒部材１０とから構成されて
いる。

１１は前記内筒部材４内に上下移動可能に取付けられた
口紅等の棒状化粧品を支持する皿部材で、この皿部材１
１の外周には前記内筒部材４に形成された切欠溝５およ
び前記螺旋筒８に形成された螺旋溝７と係合する係合ピ
ン１２が皿部材１１と一体に形成され、ハカマ部材１と
外筒部材本体６を回動させることにより皿部材１１が上
下移動するように構成されている。

１３は前記内筒部材４の上端部外周に設けられた係止凸
部で、この係止凸部１３は螺旋筒８の上部と当接するこ
とによって外筒部材本体１０を内筒部材４より抜け出し
不能としている。

１４ａ，１４ｂは前記内筒部材４の上端部切欠溝の両側
に設けられた一対の係止部で、この一対の係止部１４
ａ、１４ｂは第５図に示すような縮径工具１５に形成さ
れた係止突起１６ａ、１６ｂが挿入できるように穴とし
て形成されている。

２は前記ハカマ部材１に形成されたキャップ嵌合部と着
脱自在に嵌合し、本考案の口紅などの収納容器の収納容
器本体２０の上部を密閉する事のできるキャップであ
る。

「本考案の実施例の作用」 上記構成の口紅などの収納容器の収納容器本体２０は、
容器の組立てを行なう際には従来の収納容器本体と同様
に、まずハカマ部材１内に内筒部材４を接着又は圧入等
により挿入固定し、次に螺旋筒を内筒部材４の上部より
内筒部材の外周に挿入する。この状態で螺旋筒８な内筒
部材４の上端部外周に設けられた係止凸部１３によって
抜脱不能に係止される。その後、筒部材１０を螺旋筒８
に圧入冠着することによって収納容器本体２０の組立て
が完了する。

次に、使用した部品が不良等で外筒部材本体６を内筒部
材４より取り外す際には、第３図に示すように縮径工具
１５に設けられた係止突起１６ａ、１６ｂを内筒部材４
に設けられた一対の係止部１４ａ、１４ｂに挿入する。
その後、内筒部材４の上端部を縮径とすることにより係
止凸部１３を乗り越えて外筒部材本体６を内筒部材４よ
り抜脱することができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第６図ないし第９図に示す本考案の異なる実施例に
つき説明する。なお、これらの実施例の説明にあたっ
て、前記本考案の実施例と同一構成部分には同一符号を
付して重複する説明を省略する。

第６図及び第７図に示す実施例において前記本考案の実
施例と主に異なる点は係止部１４ａ、１４ｂを内筒部材
上端まで達する溝状として形成した係止部１４ｃ、１４
ｄとした点で、このように構成した収納容器本体２０ａ
としてもよい。

第８図に示す実施例において前記本考案の実施例と主に
異なる点は筒部材１０と螺旋筒７を一体として形成した
外筒部材本体６ａとした点で、このように構成した収納
容器本体２０ｂとしてもよい。

第９図に示す実施例において前記本考案の実施例と主に
異なる点は係止部１４ａ、１４ｂを内筒部材上端まで達
する溝状として形成した係止部１４ｃ、１４ｄとしさら
に筒部材１０と螺旋筒７を一体として形成した外筒部材
本体６ａとした点で、このように構成した収納容器本体
２０ｃとしてもよい。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように本考案にあっては次に列
挙する効果がある。

（１）収納容器本体の組付けを行なう工程において仮に
外筒部材本体が不良品であった場合でもその不良品の外
筒部材本体を収納容器本体から簡単に取り外して交換す
ることができるので、手直し作業に苦労するということ
がない。

（２）前記（１）により高価な収納容器本体全体を不良
品として廃棄処分しなければならないということがなく
経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２図は第１
図のＡ−Ａ断面詳細図、第３図および第４図は外筒部材
本体を取り外す状態を示す説明図、第５図は縮径工具の
説明図、第６図および第７図、第８図、第９図はそれぞ
れ本考案の異なる実施例を示す説明図である。 １：ハカマ部材、２：キャップ、 ３：嵌合部、４：内筒部材、 ５：切欠溝、６、6a：外筒部材本体、 ７：螺旋溝、８：螺旋筒、 ９：出没口、10：筒部材、 11：皿部材、12：係合ピン、 13：係止凸部、 14a、14b、14c、14d：係止部、 15：縮径工具、16a、16b：係止部、 20、20a、20b、20c：収納容器本体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ハカマ部材１と、このハカマ部材１内に下
   端部が挿入固定された内筒部材４と、この内筒部材４に
   形成された内筒部材４の上端部まで達する軸心方向の切
   欠溝５と、前記内筒部材４の外周部を回動可能に覆い内
   面に螺旋溝７が形成され上端部に口紅等の出没孔９が設
   けられた外筒部材本体６と、前記内筒部材４内に上下移
   動可能に取り付けられた口紅等を支持する皿部材１１
   と、前記外筒部材本体６に形成された螺旋溝７および内
   筒部材４に形成された切欠溝５と係合する前記皿部材１
   １の外周部に形成された係合ピン１２と、前記内筒部材
   ４上端部外周に周設された係止凸部１３によって前記外
   筒部材本体６が内筒部材４より抜脱するのを防止する構
   造の口紅等の収納容器において、前記内筒部材４を縮径
   とすることのできる縮径工具１５によって係止される一
   対の係止部１４ａ，１４ｂを前記内筒部材４上部の切欠
   溝５両側に設けた事を特徴とする口紅等の収納容器。