JPH06146058A - パラジウム・インジウム合金めっき浴 - Google Patents
パラジウム・インジウム合金めっき浴Info
- Publication number
- JPH06146058A JPH06146058A JP29535392A JP29535392A JPH06146058A JP H06146058 A JPH06146058 A JP H06146058A JP 29535392 A JP29535392 A JP 29535392A JP 29535392 A JP29535392 A JP 29535392A JP H06146058 A JPH06146058 A JP H06146058A
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- Japan
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- liter
- plating
- palladium
- plating bath
- indium
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 めっき浴の管理が容易であると共に、析出す
る合金めっきの色調管理も容易な黒色系貴金属めっき浴
を提供すること。 【構成】 カルボン酸１０〜２００g/リットルと硫酸化合物
又は亜硫酸化合物１〜２００g/リットルとパラジウム１〜５
０g/リットルとインジウム 0.1〜３０g/リットルとを含有しｐＨ
を６〜１１にするという手段を採用した。 【効果】 めっき浴自体が安定なため浴管理が容易であ
るばかりでなく、薄い灰色から濃黒色に至るめっき皮膜
の色調もまた、浴中のメタル濃度により容易に調整で
き、得られるめっき皮膜についても従来の黒色系めっき
に比して耐蝕性が向上する。
る合金めっきの色調管理も容易な黒色系貴金属めっき浴
を提供すること。 【構成】 カルボン酸１０〜２００g/リットルと硫酸化合物
又は亜硫酸化合物１〜２００g/リットルとパラジウム１〜５
０g/リットルとインジウム 0.1〜３０g/リットルとを含有しｐＨ
を６〜１１にするという手段を採用した。 【効果】 めっき浴自体が安定なため浴管理が容易であ
るばかりでなく、薄い灰色から濃黒色に至るめっき皮膜
の色調もまた、浴中のメタル濃度により容易に調整で
き、得られるめっき皮膜についても従来の黒色系めっき
に比して耐蝕性が向上する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はパラジウム・インジウム
合金めっき浴に関するものである。
合金めっき浴に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】電気めっきは金属の装飾、防錆、耐磨耗
用として古くから行われている方法であり、特に貴金属
めっきは光沢性に富み、装飾目的に、眼鏡フレーム、時
計外装部品等にしばしば施されている。とりわけ、黒色
系めっきは他とは趣を異にし、華麗さと共に重厚さ、渋
味等が表現され、他の貴金属めっきと同様広く一般に好
まれている。
用として古くから行われている方法であり、特に貴金属
めっきは光沢性に富み、装飾目的に、眼鏡フレーム、時
計外装部品等にしばしば施されている。とりわけ、黒色
系めっきは他とは趣を異にし、華麗さと共に重厚さ、渋
味等が表現され、他の貴金属めっきと同様広く一般に好
まれている。
【０００３】この黒色系めっきとして、従来では黒色ロ
ジウムめっき、或いは黒色ルテニウムめっきが行われて
いた。しかし、これらめっき浴は、いずれも非常に不安
定であり、めっき作業に欠かせない浴管理も容易でなか
った。特に、黒色ロジウムめっき浴においては、３０℃
以上ではめっき浴自体が変質してしまうので、夏期には
低温を保つための冷却装置をめっき槽に備えねばなら
ず、このため処理コストが嵩み、ロジウム自体高価なこ
ともあり、黒色系めっきを安価に提供することは困難で
あったのである。
ジウムめっき、或いは黒色ルテニウムめっきが行われて
いた。しかし、これらめっき浴は、いずれも非常に不安
定であり、めっき作業に欠かせない浴管理も容易でなか
った。特に、黒色ロジウムめっき浴においては、３０℃
以上ではめっき浴自体が変質してしまうので、夏期には
低温を保つための冷却装置をめっき槽に備えねばなら
ず、このため処理コストが嵩み、ロジウム自体高価なこ
ともあり、黒色系めっきを安価に提供することは困難で
あったのである。
【０００４】
【解決すべき技術的課題】本発明は、黒色系めっきを施
す際、上記のごとき問題があったことに鑑みてなされた
ものであり、めっき浴の管理が容易であるのと共に、析
出物の色調管理も容易な黒色系貴金属めっき浴を提供す
ることを技術的課題とするものである。
す際、上記のごとき問題があったことに鑑みてなされた
ものであり、めっき浴の管理が容易であるのと共に、析
出物の色調管理も容易な黒色系貴金属めっき浴を提供す
ることを技術的課題とするものである。
【０００５】
【課題解決のために採用した手段】本発明は、めっき浴
においてカルボン酸１０〜２００g/リットルと硫酸化合物又
は亜硫酸化合物１〜２００g/リットルとパラジウム塩として
パラジウム１〜５０g/リットルとインジウム塩としてインジ
ウム 0.1〜３０g/リットルとを含有し、ｐＨを６〜１１にす
るという手段を採用することにより前述の技術的課題を
解決したのである。
においてカルボン酸１０〜２００g/リットルと硫酸化合物又
は亜硫酸化合物１〜２００g/リットルとパラジウム塩として
パラジウム１〜５０g/リットルとインジウム塩としてインジ
ウム 0.1〜３０g/リットルとを含有し、ｐＨを６〜１１にす
るという手段を採用することにより前述の技術的課題を
解決したのである。
【０００６】以上の組成を有するめっき浴を、めっき浴
温度１５〜７０℃、電流密度 0.1〜５Ａ/dm2、陰極材料
としてカーボンあるいはチタン白金を用いて、めっき処
理を行うのである。
温度１５〜７０℃、電流密度 0.1〜５Ａ/dm2、陰極材料
としてカーボンあるいはチタン白金を用いて、めっき処
理を行うのである。
【０００７】上記のカルボン酸、及び硫酸化合物または
亜硫酸化合物は、金属イオンの錯化並びにめっき浴の電
導性を向上させる作用があり、これらの濃度が高いほど
インジウムが優先して析出するが、それぞれ２００g/リッ
トル以上にした場合、析出物に色ムラを生じ著しく光沢が
低下するため、実用には適さない。
亜硫酸化合物は、金属イオンの錯化並びにめっき浴の電
導性を向上させる作用があり、これらの濃度が高いほど
インジウムが優先して析出するが、それぞれ２００g/リッ
トル以上にした場合、析出物に色ムラを生じ著しく光沢が
低下するため、実用には適さない。
【０００８】また、ここに言うパラジウム塩とは、ジク
ロロテトラアンミンパラジウム、塩化第一パラジウム、
塩化パラジウムアンモニウム、塩化パラジウムナトリウ
ム、亜硝酸パラジウム、ジアミノ亜硝酸パラジウム等を
指し、例えば青化パラジウムカリウムのようなパラジウ
ムの青酸化合物では、光沢が乏しくなり「曇り」を生じ
てしまい実用には適さない。このパラジウム塩は、析出
物の主成分であるパラジウムの供給源であり、その濃度
によって、析出成分中のパラジウム含有率は比例的に変
化する。しかし、浴中のパラジウム濃度が５０g/リットルを
越えると析出不良を起こし、また１g/リットル未満では、光
沢のない曇った析出物になり実用的でない。
ロロテトラアンミンパラジウム、塩化第一パラジウム、
塩化パラジウムアンモニウム、塩化パラジウムナトリウ
ム、亜硝酸パラジウム、ジアミノ亜硝酸パラジウム等を
指し、例えば青化パラジウムカリウムのようなパラジウ
ムの青酸化合物では、光沢が乏しくなり「曇り」を生じ
てしまい実用には適さない。このパラジウム塩は、析出
物の主成分であるパラジウムの供給源であり、その濃度
によって、析出成分中のパラジウム含有率は比例的に変
化する。しかし、浴中のパラジウム濃度が５０g/リットルを
越えると析出不良を起こし、また１g/リットル未満では、光
沢のない曇った析出物になり実用的でない。
【０００９】また、ここに言うインジウム塩とは、塩化
インジウム、硫酸インジウム、スルファミン酸インジウ
ム、クエン酸インジウム等を指し、例えば、ホウフッ化
インジウムのようなインジウムのフッ化物では安定した
析出は得られない。このインジウム塩は、析出物の主成
分であるインジウムの供給源であり、パラジウム塩の場
合と同様、濃度によって析出成分中のインジウム含有率
は比例的に変化する。しかし、浴中のインジウム濃度
が、0.1 g/リットル未満の場合では「曇り」を生じ、逆に３
０g/リットル以上では、析出物の応力が極端に大きくなり実
用に供することはできない。
インジウム、硫酸インジウム、スルファミン酸インジウ
ム、クエン酸インジウム等を指し、例えば、ホウフッ化
インジウムのようなインジウムのフッ化物では安定した
析出は得られない。このインジウム塩は、析出物の主成
分であるインジウムの供給源であり、パラジウム塩の場
合と同様、濃度によって析出成分中のインジウム含有率
は比例的に変化する。しかし、浴中のインジウム濃度
が、0.1 g/リットル未満の場合では「曇り」を生じ、逆に３
０g/リットル以上では、析出物の応力が極端に大きくなり実
用に供することはできない。
【００１０】更にまた、本発明においてｐＨは重要な働
きをする。ｐＨを６以下にした場合には、析出物が粗く
なることから「焦げ」を生じ、また、ｐＨ１１以上では
「曇り」を生じてしまう。
きをする。ｐＨを６以下にした場合には、析出物が粗く
なることから「焦げ」を生じ、また、ｐＨ１１以上では
「曇り」を生じてしまう。
【００１１】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例について説明す
る。 実施例１ 酒石酸ナトリウム １５０g/リットル 硫酸ナトリウム ６０g/リットル 塩化パラジウムアンモニウム パラジウムとして ３０g/リットル 硫酸インジウム インジウムとして ５g/リットル サッカリン （光沢剤） ４g/リットル １,4ブチンジオール （光沢剤） 0.3 g/リットル 上記組成の溶液に、水酸化ナトリウムを加えてｐＨを１
０とし、液温５０℃、陰極電流密度 1.5Ａ/dm2の条件に
て電気めっき処理を行ったところ、薄灰色のパラジウム
・インジウム合金メッキが得られた。
る。 実施例１ 酒石酸ナトリウム １５０g/リットル 硫酸ナトリウム ６０g/リットル 塩化パラジウムアンモニウム パラジウムとして ３０g/リットル 硫酸インジウム インジウムとして ５g/リットル サッカリン （光沢剤） ４g/リットル １,4ブチンジオール （光沢剤） 0.3 g/リットル 上記組成の溶液に、水酸化ナトリウムを加えてｐＨを１
０とし、液温５０℃、陰極電流密度 1.5Ａ/dm2の条件に
て電気めっき処理を行ったところ、薄灰色のパラジウム
・インジウム合金メッキが得られた。
【００１２】実施例２ クエン酸 １８０g/リットル 亜硫酸ナトリウム １００g/リットル ジアミノ亜硝酸パラジウム パラジウムとして ３g/リットル スルファミン酸インジウム インジウムとして ２０g/リットル サッカリン （光沢剤） ４g/リットル ギ酸 （光沢剤） 0.5 cc/リットル 上記組成の溶液に、アンモニア水を加えてｐＨを 6.5と
し、液温２５℃、陰極電流密度 0.5Ａ/dm2の条件にて電
気めっき処理を行ったところ、濃い黒色のパラジウム・
インジウム合金メッキが得られた。
し、液温２５℃、陰極電流密度 0.5Ａ/dm2の条件にて電
気めっき処理を行ったところ、濃い黒色のパラジウム・
インジウム合金メッキが得られた。
【００１３】本実施例めっき浴で得られためっき皮膜
は、電気炉で２８０℃にて６０分間、加熱処理しても変
色することはなく、また５０％塩酸・５０％硫酸に１０
分間以上浸漬しても、その表面に酸化膜が生じたり、変
色したりすることはなかった。
は、電気炉で２８０℃にて６０分間、加熱処理しても変
色することはなく、また５０％塩酸・５０％硫酸に１０
分間以上浸漬しても、その表面に酸化膜が生じたり、変
色したりすることはなかった。
【００１４】
【本発明の効果】以上、実施例をもって説明したとお
り、本発明パラジウム・インジウム合金めっき浴におい
ては、薄い灰色から濃黒色に至る色調を、パラジウムと
インジウムの比率によって容易に調整でき、またボーメ
度、メタル濃度、ｐＨ以外のめっき条件による色調の変
化も殆ど無いため、めっき浴自体が安定であることは勿
論のこと、その浴管理も頗る容易なのである。
り、本発明パラジウム・インジウム合金めっき浴におい
ては、薄い灰色から濃黒色に至る色調を、パラジウムと
インジウムの比率によって容易に調整でき、またボーメ
度、メタル濃度、ｐＨ以外のめっき条件による色調の変
化も殆ど無いため、めっき浴自体が安定であることは勿
論のこと、その浴管理も頗る容易なのである。
【００１５】更に、本発明めっき浴にて施された黒色系
めっき皮膜は、従来の黒色系めっき皮膜に比べて耐蝕性
も向上しており、なおかつパラジウム自体、白金族の中
では最も安価であることから、生産コストの低下も図る
ことができ、実用的価値は高いものがある。
めっき皮膜は、従来の黒色系めっき皮膜に比べて耐蝕性
も向上しており、なおかつパラジウム自体、白金族の中
では最も安価であることから、生産コストの低下も図る
ことができ、実用的価値は高いものがある。
Claims (1)
- 【請求項１】 カルボン酸１０〜２００g/リットルと硫酸化
合物または亜硫酸化合物１〜２００g/リットルとパラジウム
塩としてパラジウム１〜５０g/リットルとインジウム塩とし
てインジウム 0.1〜３０g/リットルとを含むｐＨが６〜１１
であることを特徴とするパラジウム・インジウム合金め
っき浴。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29535392A JPH06146058A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | パラジウム・インジウム合金めっき浴 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29535392A JPH06146058A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | パラジウム・インジウム合金めっき浴 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06146058A true JPH06146058A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17819518
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29535392A Pending JPH06146058A (ja) | 1992-11-04 | 1992-11-04 | パラジウム・インジウム合金めっき浴 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06146058A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001262390A (ja) * | 2000-01-12 | 2001-09-26 | Furukawa Electric Co Ltd:The | パラジウムめっき液 |
| CN103122471A (zh) * | 2013-03-01 | 2013-05-29 | 沈阳师范大学 | 一种无氰镀铟的电镀液 |
| US8460533B2 (en) | 2006-12-15 | 2013-06-11 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Indium compositions |
| US8491773B2 (en) | 2008-04-22 | 2013-07-23 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Method of replenishing indium ions in indium electroplating compositions |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62139893A (ja) * | 1985-12-12 | 1987-06-23 | リ−ロ−ナル インコ−ポレ−テツド | パラジウムまたはパラジウム合金の電着用アルカリ性めつき浴および電着方法 |
-
1992
- 1992-11-04 JP JP29535392A patent/JPH06146058A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62139893A (ja) * | 1985-12-12 | 1987-06-23 | リ−ロ−ナル インコ−ポレ−テツド | パラジウムまたはパラジウム合金の電着用アルカリ性めつき浴および電着方法 |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001262390A (ja) * | 2000-01-12 | 2001-09-26 | Furukawa Electric Co Ltd:The | パラジウムめっき液 |
| JP4570213B2 (ja) * | 2000-01-12 | 2010-10-27 | 古河電気工業株式会社 | パラジウムめっき液 |
| US8460533B2 (en) | 2006-12-15 | 2013-06-11 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Indium compositions |
| US9206519B2 (en) | 2006-12-15 | 2015-12-08 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Indium compositions |
| US8491773B2 (en) | 2008-04-22 | 2013-07-23 | Rohm And Haas Electronic Materials Llc | Method of replenishing indium ions in indium electroplating compositions |
| CN103122471A (zh) * | 2013-03-01 | 2013-05-29 | 沈阳师范大学 | 一种无氰镀铟的电镀液 |
| CN103122471B (zh) * | 2013-03-01 | 2015-10-28 | 沈阳师范大学 | 一种无氰镀铟的电镀液 |
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