JPH06145948A - 帯状金属の溶融スプレーめっき方法 - Google Patents
帯状金属の溶融スプレーめっき方法Info
- Publication number
- JPH06145948A JPH06145948A JP4301953A JP30195392A JPH06145948A JP H06145948 A JPH06145948 A JP H06145948A JP 4301953 A JP4301953 A JP 4301953A JP 30195392 A JP30195392 A JP 30195392A JP H06145948 A JPH06145948 A JP H06145948A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- plating
- heat treatment
- plating chamber
- treatment furnace
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 めっきに発生する金属微粒子を炉内に浮遊さ
せずにめっき室内に閉じ込め、これにより帯状金属の表
面疵の発生を防止する。 【構成】 熱処理炉に続くめっき室にて微粒化した溶融
金属を帯状金属板に吹き付けてめっきする溶融スプレー
めっき方法において、めっき室内の圧力を熱処理炉内の
炉圧より低くし、めっき室内を浮遊する金属微粒子が熱
処理炉へ流出しないようにする。
せずにめっき室内に閉じ込め、これにより帯状金属の表
面疵の発生を防止する。 【構成】 熱処理炉に続くめっき室にて微粒化した溶融
金属を帯状金属板に吹き付けてめっきする溶融スプレー
めっき方法において、めっき室内の圧力を熱処理炉内の
炉圧より低くし、めっき室内を浮遊する金属微粒子が熱
処理炉へ流出しないようにする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、帯状金属の溶融スプレ
ーめっき方法、特に高品質の帯状金属を得ることができ
るめっき方法に関するものである。
ーめっき方法、特に高品質の帯状金属を得ることができ
るめっき方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】溶融亜鉛の如き溶融金属をスプレーによ
り微粒化しこれを連続的に送られてくる帯状金属の表面
に付着させてめっきする、スプレーめっき方法及び装置
は、従来から特開昭５３−９９０４７号、特開昭６１−
１３６６６４号、特開平１−２０１４５６号、特開平４
−４５２５５号公報などで知られている。
り微粒化しこれを連続的に送られてくる帯状金属の表面
に付着させてめっきする、スプレーめっき方法及び装置
は、従来から特開昭５３−９９０４７号、特開昭６１−
１３６６６４号、特開平１−２０１４５６号、特開平４
−４５２５５号公報などで知られている。
【０００３】この溶融スプレーめっき方法においては、
スプレーにより微粒化された溶融金属の一部は帯状金属
板にはめっきされずに、めっき室から流出し炉内雰囲気
中を浮遊する。この浮遊している金属微粒子が、帯状金
属板を支持案内する炉内ロールに付着析出すると、これ
が帯状金属板に転写されその表面に疵が発生する。
スプレーにより微粒化された溶融金属の一部は帯状金属
板にはめっきされずに、めっき室から流出し炉内雰囲気
中を浮遊する。この浮遊している金属微粒子が、帯状金
属板を支持案内する炉内ロールに付着析出すると、これ
が帯状金属板に転写されその表面に疵が発生する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このように炉内雰囲気
中に浮遊する金属微粒子が帯状金属板の表面疵発生の原
因となることから、本発明ではこの金属微粒子を炉内に
浮遊させずにめっき室内に閉じ込め、これにより表面疵
の発生を防止することを目的とする。
中に浮遊する金属微粒子が帯状金属板の表面疵発生の原
因となることから、本発明ではこの金属微粒子を炉内に
浮遊させずにめっき室内に閉じ込め、これにより表面疵
の発生を防止することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この目的達成のための本
発明の要旨とするところは次の通りである。 （１）熱処理炉に続くめっき室にて微粒化した溶融金属
を帯状金属板に吹き付けてめっきする溶融スプレーめっ
き方法において、めっき室内の圧力を熱処理炉内の炉圧
より低くし、めっき室内を浮遊する金属微粒子が熱処理
炉へ流出しないようにしたことを特徴とする帯状金属の
溶融スプレーめっき方法。 （２）熱処理炉内にて最もめっき室に近い位置に設置す
る帯状金属板支持手段として流体噴射型フロータを用
い、非接触状態で金属板を支持することよりなる上記
（１）記載の溶融スプレーめっき方法。
発明の要旨とするところは次の通りである。 （１）熱処理炉に続くめっき室にて微粒化した溶融金属
を帯状金属板に吹き付けてめっきする溶融スプレーめっ
き方法において、めっき室内の圧力を熱処理炉内の炉圧
より低くし、めっき室内を浮遊する金属微粒子が熱処理
炉へ流出しないようにしたことを特徴とする帯状金属の
溶融スプレーめっき方法。 （２）熱処理炉内にて最もめっき室に近い位置に設置す
る帯状金属板支持手段として流体噴射型フロータを用
い、非接触状態で金属板を支持することよりなる上記
（１）記載の溶融スプレーめっき方法。
【０００６】以下本発明を図面にしたがって詳細に説明
する。図１は本発明を実施するための熱処理炉と微粒子
めっき室の具体例を示したもので、１は帯状金属２をめ
っきに適した所望の温度に加熱しかつ表面を清浄化する
ための熱処理炉であり、その炉内は所定の温度に維持し
たＮ2 ＋Ｈ2 の如き非酸化性雰囲気が導入されている。
３は熱処理炉１の出側通路４に続いて配設されためっき
室、５は該めっき室３内にて帯状金属２を挟む如く配置
された溶融めっきスプレーノズルであり、該ノズル５に
はめっきすべき溶融金属を微粒子にして一定圧力にて吹
き付けるための機構が接続している。６はめっき室３出
側に連設した通路であり、適宜次の工程に続いている。
７はめっき室３に設けた排出管である。
する。図１は本発明を実施するための熱処理炉と微粒子
めっき室の具体例を示したもので、１は帯状金属２をめ
っきに適した所望の温度に加熱しかつ表面を清浄化する
ための熱処理炉であり、その炉内は所定の温度に維持し
たＮ2 ＋Ｈ2 の如き非酸化性雰囲気が導入されている。
３は熱処理炉１の出側通路４に続いて配設されためっき
室、５は該めっき室３内にて帯状金属２を挟む如く配置
された溶融めっきスプレーノズルであり、該ノズル５に
はめっきすべき溶融金属を微粒子にして一定圧力にて吹
き付けるための機構が接続している。６はめっき室３出
側に連設した通路であり、適宜次の工程に続いている。
７はめっき室３に設けた排出管である。
【０００７】上記の設備において本発明では、めっき室
３内の圧力Ｐ0 をめっき室に隣接する部分の圧力（入側
の熱処理炉側圧力をＰ1 、出側の通路の圧力をＰ2 とす
る）よりも低く設定しておくことが必要である。即ち、
常にＰ0 ＜Ｐ1 、Ｐ0 ＜Ｐ2になるように維持してお
く。実際上Ｐ0 とＰ1 、Ｐ2 の圧力差は大きくする必要
はなく、僅かであれば良い。
３内の圧力Ｐ0 をめっき室に隣接する部分の圧力（入側
の熱処理炉側圧力をＰ1 、出側の通路の圧力をＰ2 とす
る）よりも低く設定しておくことが必要である。即ち、
常にＰ0 ＜Ｐ1 、Ｐ0 ＜Ｐ2になるように維持してお
く。実際上Ｐ0 とＰ1 、Ｐ2 の圧力差は大きくする必要
はなく、僅かであれば良い。
【０００８】このようにめっき室３とこれに隣接する箇
所との間に圧力差を設けておけば、非酸化性気体は常に
熱処理炉１および通路６からめっき室３へ流入するた
め、めっき室３でスプレーめっき操作を行った場合、め
っきされずにめっき室内を浮遊する金属微粒子の一部が
熱処理炉１および通路６側へ流出することはない。従っ
て、めっき室３に最も近い位置にあるデフレクターロー
ル８，９に金属微粒子が付着することがなくなる。
所との間に圧力差を設けておけば、非酸化性気体は常に
熱処理炉１および通路６からめっき室３へ流入するた
め、めっき室３でスプレーめっき操作を行った場合、め
っきされずにめっき室内を浮遊する金属微粒子の一部が
熱処理炉１および通路６側へ流出することはない。従っ
て、めっき室３に最も近い位置にあるデフレクターロー
ル８，９に金属微粒子が付着することがなくなる。
【０００９】図２はめっき室３に最も近い位置にあるデ
フレクターロールを帯状金属に非接触のフロータ１０，
１１に代替した例を示す。Ｐ0 とＰ1 、Ｐ2 の圧力差が
極めて僅かな場合、何らかの原因で圧力差がある一定時
間解消するような事態が生じたとき、金属微粒子がめっ
き室３に流出することが考えられる。図１のような接触
型のデフレクターロールであると、金属微粒子がロール
面に付着し、これが帯状金属の疵の発生を招くことにな
るので、図２はこのような事態に対しても対処し得るよ
うにしたものである。
フレクターロールを帯状金属に非接触のフロータ１０，
１１に代替した例を示す。Ｐ0 とＰ1 、Ｐ2 の圧力差が
極めて僅かな場合、何らかの原因で圧力差がある一定時
間解消するような事態が生じたとき、金属微粒子がめっ
き室３に流出することが考えられる。図１のような接触
型のデフレクターロールであると、金属微粒子がロール
面に付着し、これが帯状金属の疵の発生を招くことにな
るので、図２はこのような事態に対しても対処し得るよ
うにしたものである。
【００１０】図２の帯状金属の９０°方向変換位置に設
ける非接触型のフロータ１０，１１は、公知のものであ
り、例えば流体供給源から任意の圧力の流体を内部に導
入可能で、帯状金属２に対向する面板部に流体噴出用の
スリットを有する構造となっており、流体噴出により面
板部と帯状金属との間に静圧を生じせしめ、帯状金属を
非接触状態で支持するものである。
ける非接触型のフロータ１０，１１は、公知のものであ
り、例えば流体供給源から任意の圧力の流体を内部に導
入可能で、帯状金属２に対向する面板部に流体噴出用の
スリットを有する構造となっており、流体噴出により面
板部と帯状金属との間に静圧を生じせしめ、帯状金属を
非接触状態で支持するものである。
【００１１】次に、図３の形式は、めっき後の帯状金属
２をそのまま大気圧の状態に移行するタイプのものに、
本発明を適用した例を示す。即ち、この例においては、
めっき室内の圧力Ｐ0 と熱処理炉側の圧力Ｐ1 との間に
Ｐ0 ＜Ｐ1 の関係があり、かつめっき室３に最も近い熱
処理側の９０°方向変換位置に非接触型のフロータ１２
を配置して構成する。この場合めっき室３内の圧力Ｐ0
は大気圧より若干高めに設定しておく。なお、めっき室
３出側に、帯状金属２の振動を防止すると共に出側のシ
ール性を高める目的で、公知の構造からなる流体静圧パ
ッド１３を帯状金属を挟んで配置しておくことが望まし
い。
２をそのまま大気圧の状態に移行するタイプのものに、
本発明を適用した例を示す。即ち、この例においては、
めっき室内の圧力Ｐ0 と熱処理炉側の圧力Ｐ1 との間に
Ｐ0 ＜Ｐ1 の関係があり、かつめっき室３に最も近い熱
処理側の９０°方向変換位置に非接触型のフロータ１２
を配置して構成する。この場合めっき室３内の圧力Ｐ0
は大気圧より若干高めに設定しておく。なお、めっき室
３出側に、帯状金属２の振動を防止すると共に出側のシ
ール性を高める目的で、公知の構造からなる流体静圧パ
ッド１３を帯状金属を挟んで配置しておくことが望まし
い。
【００１２】
【実施例】図１に示す本発明のスプレーめっき設備を用
い下記のめっき条件にて溶融亜鉛めっき鋼板を製造し
た。各箇所への投入ガス量及び排出ガス量と各箇所へ付
与する圧力を表１に示し、併せて疵発生の有無を調べ
た。 ・帯状金属：０．７５mm×１３００mm、一般炭素鋼の冷
延鋼板 ・前処理：連続焼鈍炉で８００℃雰囲気で加熱、Ｎ2 ＋
Ｈ2 （Ｈ2 ＝２５％） ガス雰囲気中で還元した後、４６０℃に冷却する。 ・ラインスピード：１５０ｍ／min ・めっき金属：亜鉛、溶融亜鉛成分 Ｚｎ ９９．８
％，Ａｌ ０．２％ 溶融亜鉛温度 ４６０℃
い下記のめっき条件にて溶融亜鉛めっき鋼板を製造し
た。各箇所への投入ガス量及び排出ガス量と各箇所へ付
与する圧力を表１に示し、併せて疵発生の有無を調べ
た。 ・帯状金属：０．７５mm×１３００mm、一般炭素鋼の冷
延鋼板 ・前処理：連続焼鈍炉で８００℃雰囲気で加熱、Ｎ2 ＋
Ｈ2 （Ｈ2 ＝２５％） ガス雰囲気中で還元した後、４６０℃に冷却する。 ・ラインスピード：１５０ｍ／min ・めっき金属：亜鉛、溶融亜鉛成分 Ｚｎ ９９．８
％，Ａｌ ０．２％ 溶融亜鉛温度 ４６０℃
【００１３】
【表１】
【００１４】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項１の
めっき方法によれば、溶融スプレーめっきに際しめっき
室で浮遊する金属微粒子がめっき室外に流出することが
なくなり、その結果金属微粒子がロールに付着せず該微
粒子に起因する疵の発生が防止され、美麗な高品質の帯
状金属を得ることができる。また、請求項２の発明によ
れば、仮に金属微粒子が一時的にめっき室外に流出して
も、非接触型フロータの存在により帯状金属に疵が発生
することがない。
めっき方法によれば、溶融スプレーめっきに際しめっき
室で浮遊する金属微粒子がめっき室外に流出することが
なくなり、その結果金属微粒子がロールに付着せず該微
粒子に起因する疵の発生が防止され、美麗な高品質の帯
状金属を得ることができる。また、請求項２の発明によ
れば、仮に金属微粒子が一時的にめっき室外に流出して
も、非接触型フロータの存在により帯状金属に疵が発生
することがない。
【図１】本発明方法を実施するためのスプレーめっき設
備の一例を示す説明図。
備の一例を示す説明図。
【図２】図１のめっき設備の他の例を示す説明図。
【図３】同じく図１のめっき設備のさらに他の例を示す
説明図。
説明図。
１ 熱処理炉 ２ 帯状金属 ３ めっき室 ４，６ 通路 ５ スプレーノズル ７ 排出管 ８，９ デフレクターロール １０，１１，１２ フロータ １３ 非接触型パッド
Claims (2)
- 【請求項１】 熱処理炉に続くめっき室にて微粒化した
溶融金属を帯状金属板に吹き付けてめっきする溶融スプ
レーめっき方法において、めっき室内の圧力を熱処理炉
内の炉圧より低くし、めっき室内を浮遊する金属微粒子
が熱処理炉へ流出しないようにしたことを特徴とする帯
状金属の溶融スプレーめっき方法。 - 【請求項２】 熱処理炉内にて最もめっき室に近い位置
に設置する帯状金属板支持手段として流体噴射型フロー
タを用い、非接触状態で金属板を支持することよりなる
請求項１記載の溶融スプレーめっき方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4301953A JPH06145948A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 帯状金属の溶融スプレーめっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4301953A JPH06145948A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 帯状金属の溶融スプレーめっき方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06145948A true JPH06145948A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17903105
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4301953A Withdrawn JPH06145948A (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 帯状金属の溶融スプレーめっき方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06145948A (ja) |
-
1992
- 1992-11-12 JP JP4301953A patent/JPH06145948A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000201 |