JPH06144926A - 還元再酸化型半導体コンデンサ用セラミック組成物 - Google Patents

還元再酸化型半導体コンデンサ用セラミック組成物

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JPH06144926A
JPH06144926A JP4319221A JP31922192A JPH06144926A JP H06144926 A JPH06144926 A JP H06144926A JP 4319221 A JP4319221 A JP 4319221A JP 31922192 A JP31922192 A JP 31922192A JP H06144926 A JPH06144926 A JP H06144926A
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JP
Japan
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composition
component
ceramic
breakdown voltage
molar ratio
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Pending
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JP4319221A
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English (en)
Inventor
Akira Nakachi
章 中地
Tomoaki Hatake
友昭 畠
Masato Nagano
正登 長野
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い絶縁抵抗、破壊電圧を有し、且つ小型大
容量で且つ誘電損失の小さい還元再酸化半導体セラミッ
クコンデンサ製造用セラミック組成物を提供する。 【構成】 BaTiO3 85.0〜99.5モル%、
BaZrO3 0.5〜15.0モル%、La23
CeO2 、TiO2 をBaTiO3 とBaZrO3
00に対して夫々モル比で0.01〜3.0、0.1〜
5.0、0.2〜17.0を含み、更に前記各化合物の
合計量に対してCuO、ZnOの少なくとも一種を0.
005〜0.5重量%を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は還元再酸化型半導体セラ
ミックコンデンサのためのセラミック組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の小型化、高密度実装化
並びに品質の高安定化に伴い、電子部品にも小型化と高
品質化の要求がなされており、高い絶縁抵抗、破壊電圧
を有し合わせて小型大容量で且つ誘電損失の小さい還元
再酸化型半導体セラミックコンデンサの開発が要望され
ている。従来、還元再酸化型半導体セラミックコンデン
サ用組成物に関しては、例えばBaTiO3 −La2
3 −TiO2 系固溶体組成物及びこの固溶体に炭酸マン
ガンを0.6重量%以下添加した組成が知られており、
この組成物より製造されるセラミックコンデンサでは単
位面積当たりの容量が0.27μF/cm2 、誘電損失
tanδが2.8%、破壊電圧が800Vの特性が得ら
れている(特公昭51−44738号公報)。
【0003】又、BaTiO3 −SrTiO3 −Ln2
3 (Ln;ランタン系列元素)−TiO2 系固溶体組
成物にCr,Mn,Fe,Co及びNiの酸化物を1原
子%以下及びSiの酸化物を2原子%以下添加した組成
が知られており、この組成物より製造されるセラミック
コンデンサでは単位面積当りの容量が0.58μF/c
2 、tanδ2.8%、破壊電圧が820Vの特性が
得られている(特開昭58−14518号公報)。更
に、BaTiO3 −CeO2 −La23 −ZrO2
固溶体組成物にMnの酸化物を0.01〜0.4重量%
添加した組成が知られており、この組成物より製造され
るセラミックコンデンサでは単位面積当りの容量が0.
7μF/cm2 、tanδ2.8%、破壊電圧が460
Vの特性が得られている(特開昭59−217322号
公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれら公
知の還元再酸化型半導体セラミックコンデンサより性能
の優れたもの、特に破壊電圧を900V以上に保ち、単
位面積当りの容量が更に大きい特性を有するコンデンサ
の開発が切望されており、種々の検討がなされている。
一般的には表面部の薄い誘電体層が、還元再酸化型半導
体セラミックコンデンサの容量、絶縁抵抗、破壊電圧、
及び誘電損失に大きく関与している。誘電体層を薄くす
ると、コンデンサの単位面積当りの容量は大きくなる
が、必然的に絶縁抵抗及び破壊電圧は低下し、逆に絶縁
抵抗及び破壊電圧を高くしようとすると誘電体層も厚く
する必要があり、単位面積当りの容量が低下するという
性質を有している。
【0005】このため、コンデンサとした場合に誘電体
層の単位層厚当りの抵抗値及び破壊電圧が高いセラミッ
ク組成物の新たな選択が必要である。具体的には破壊電
圧900V以上、絶縁抵抗10000MΩ以上、誘電損
失tanδが3.0%以下で単位面積当りの容量が0.
7μF/cm2 以上である特性が求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的に
合致するセラミック組成物を開発する目的で研究の結
果、本発明を完成した。即ち本発明は (イ)BaTiO3 85.0〜99.5モル%、Ba
ZrO3 0.5〜15.0モル%; (ロ)La23 ; (ハ)CeO2 ; (ニ)TiO2 ; (ホ)CuO、ZnOの少なくとも一種を含み、(イ)
成分、(ロ)成分、(ハ)成分、(ニ)成分はモル比で
100:0.01〜3.0:0.1〜5.0:0.2〜
17.0であり、(ホ)成分は(イ)、(ロ)、
(ハ)、(ニ)の合計量の0.005〜0.5重量%で
ある還元再酸化型半導体セラミックコンデンサ用組成物
に関する。
【0007】次に各成分について説明する。先ず(イ)
成分について説明する。BaTiO3 は周知のように、
この種の組成物の主成分である。本発明においては、B
aTiO3 の一部をBaZrO3 で置換することにより
組成物のキュリー点(約120℃)は低下するが、その
量が0.5モル%より少ない場合はその効果が少ないた
めに得られるセラミックコンデンサの単位面積当りの容
量が小さく、且つ誘電損失が高くなる。又、その量が1
5.0モル%より多くなると、キュリー点が低下し過
ぎ、且つセラミックコンデンサの誘電率が低くなり過ぎ
るので、単位面積当りの容量が小さくなる。前記(ロ)
成分であるLa23 は組成物の燒結を促進し、半導体
抵抗を減少させる効果がある。しかし、(イ)成分に対
してモル比で0.01より少ない場合は効果を示さず、
得られるセラミックコンデンサの誘電損失が高く、又絶
縁抵抗、破壊電圧も低い。又、モル比で3.0を越えた
場合は誘電率が低くなり、単位面積当りの容量が低下す
る。前記(ハ)成分であるCeO2 はキュリー点の移動
の効果がある。その量が前記(イ)成分に対してモル比
で0.1より少ない場合は効果が少ないために、得られ
るセラミックコンデンサの単位面積当りの容量が小さ
く、且つ誘電損失が高くなる。又、その量が5.0より
多いと、キュリー点が低くなり過ぎるので単位面積当り
の容量が小さくなる。
【0008】(ニ)成分であるTiO2 はセラミック組
成物燒結体の還元温度の低下、及び均一な再酸化層の形
成に効果がある。その量が前記(イ)成分に対してモル
比で0.2より少ない場合は効果を示さず、得られるセ
ラミックコンデンサーの誘電損失が高く、破壊電圧も低
い。又その量が17.0より多いと絶縁抵抗、破壊電圧
が低下する。(ホ)成分であるCuO、ZnOは得られ
るセラミックコンデンサの破壊電圧、絶縁抵抗、単位面
積当りの容量を大幅に向上させることができる。尚、添
加量は実験の結果、好適の範囲は前記の(イ)(ロ)
(ハ)(ニ)の合計組成に対して0.005〜0.5重
量%であることを確認した。このセラミック組成物から
還元再酸化型半導体セラミックコンデンサを製造するに
は、慣用の方法を用いれば足りる。即ち、先ず前記範囲
の組成物を空気中で1200〜1400℃の温度に1〜
4時間加熱し、燒結して絶縁体セラミックを製造する。
次に、これを還元性ガス例えば水素、一酸化炭素、アン
モニア等の単独又は窒素ガス、アルゴン等の不活性ガス
との混合ガス流中で、900〜1250℃で0.5〜1
0時間処理してセラミックを半導体化する。更に、空気
中で700〜1200℃で0.25〜5時間処理するこ
とにより半導体セラミックの表面部に薄い再酸化層即ち
誘電体層が形成される。次に、電極用の銀ペーストを塗
布し焼き付けすることにより、還元再酸化型半導体セラ
ミックコンデンサが完成する。
【0009】
【発明の効果】本発明の組成物は、従来の組成物に比し
コンデンサ用として優れた性質を有する。即ち、本発明
の組成物より製造されたセラミックコンデンサは破壊電
圧900V以上、絶縁抵抗10000MΩ以上高いにも
かかわらず、単位面積当りの容量が0.7μF/cm2
以上、誘電損失tanδが3%以下と極めて優れた特性
を同時に満足するものであり、これにより、他の性能を
低下させることなく単位面積当りの容量の高い還元再酸
化型半導体セラミックコンデンサを提供することが可能
となった。
【0010】
【実施例】
〈実施例、比較例〉 実施例 1〜19,比較例 1〜12 市販の工業用原料BaCO3 粉末(純度99.0%以
上)、TiO2 粉末(純度99.0%以上)、ZrO2
粉末(純度99.0%以上)、市販の試薬特級La2
3 、CeO2 の各粉末及び市販の特級試薬CuO、Zn
Oの各粉末を用い、表1,2に示す本発明の組成物、即
ち実施例1〜19、及び表に示す本発明外の組成物、即
ち比較例1〜12の組成比になるように配合し、ポット
とナイロンボールを用いて湿式混合した。乾燥後、各混
合物を1150℃の温度で4時間仮焼した。この仮焼物
を湿式粉砕して、乾燥した後ポリビニルアルコール水溶
液をバインダーにして混合し、32メッシュパスに整粒
した。この整粒物を直径9.5mm、厚さ0.5mmの
円板形に約1t/cm2 の圧力で成形し、これらの成形
体を空気中において1300℃の温度で2時間焼成して
得た直径約8.0mm、厚さ約0.4mmの円板形誘電
体セラミックを90%N2 −10%H2 混合ガス気流中
にて1050℃の温度で2時間加熱処理して半導体化し
た。次にこの半導体セラミックを空気中において100
0℃の温度で1時間加熱処理した。このようにして得ら
れた還元再酸化型半導体セラミックの両面に、銀電極を
焼き付けてコンデンサ素子とし、その単位面積当りの容
量C、誘電損失tanδ(以上測定電圧;交流0.1
V、周波数;1kHz)、絶縁抵抗IR(印加電圧;直
流25V)、絶縁破壊電圧Vbを測定した。その結果を
表1,2に示す。
【0011】
【表1】
【表2】
【0012】表1、表2において本発明にかゝる組成物
より製造される還元再酸化半導体セラミックコンデンサ
は単位面積当りの容量0.7μF/cm2 以上、誘電損
失tanδ3.0%以下、絶縁抵抗10000MΩ以
上、破壊電圧900V以上という優れた特性を有してい
る。各実施例、比較例について述べる。実施例1〜3、
比較例1,2は本発明の組成物において、BaTiO3
とBaZrO3 とがモル比で、85.0〜99.5:
0.5〜15.0の範囲内にある必要のあること、実施
例4〜6、比較例3,4はLa23 がBaTiO3
BaZrO3 、即ち(イ)成分100モルに対して0.
01〜3.0モルの範囲内にある必要のあること、実施
例7〜9、比較例5,6はCeO2 が(イ)成分100
モルに対して0.1〜5.0モルの範囲内にある必要の
あること、実施例10〜12、比較例7,8はTiO2
が同様に0.2〜17.0モルの範囲にあることを夫々
示している。更に実施例13〜15、16〜18、19
及び比較例9,10,11,12はCuO、ZnOとは
少なくとも一種が(イ)(ロ)(ハ)(ニ)成分の合量
に対して0.005〜0.5重量%の範囲にある必要の
あることを示している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)BaTiO3 85.0〜99.
    5モル%、BaZrO3 0.5〜15.0モル%; (ロ)La23 ; (ハ)CeO2 ; (ニ)TiO2 ; (ホ)CuO、ZnOの少なくとも一種を含み、(イ)
    成分、(ロ)成分、(ハ)成分、(ニ)成分はモル比で
    100:0.01〜3.0:0.1〜5.0:0.2〜
    17.0であり、(ホ)成分は(イ)、(ロ)、
    (ハ)、(ニ)の合計量の0.005〜0.5重量%で
    ある還元再酸化型半導体セラミックコンデンサ用組成
    物。
JP4319221A 1992-11-05 1992-11-05 還元再酸化型半導体コンデンサ用セラミック組成物 Pending JPH06144926A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6984355B2 (en) * 1999-11-02 2006-01-10 Murata Manufacturing Co., Ltd. Semiconducting ceramic material, process for producing the ceramic material, and thermistor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6984355B2 (en) * 1999-11-02 2006-01-10 Murata Manufacturing Co., Ltd. Semiconducting ceramic material, process for producing the ceramic material, and thermistor

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