JPH06143979A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

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Publication number
JPH06143979A
JPH06143979A JP30366692A JP30366692A JPH06143979A JP H06143979 A JPH06143979 A JP H06143979A JP 30366692 A JP30366692 A JP 30366692A JP 30366692 A JP30366692 A JP 30366692A JP H06143979 A JPH06143979 A JP H06143979A
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JP
Japan
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gear
driven
viscous fluid
input shaft
drive gear
Prior art date
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Pending
Application number
JP30366692A
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English (en)
Inventor
Tatsuyuki Hoshino
辰幸 星野
Takashi Ban
孝志 伴
Takahisa Saka
高寿 坂
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エンジンの始動により比較的迅速に車室内の暖
房を実現可能とし、かつ優れた搭載性と製造コストの低
廉化とを同時に実現し、さらに各歯車の摩耗を防止する
とともに、外径の大きな軸受の採用を可能として耐久性
の向上を図り、加えて発熱性能の低下防止をも図る。 【構成・作用】歯車ポンプ機構Gとウォータジャケット
Wとを具備し、入力軸5及び従動軸6を密閉空間10に
隣在する前後の軸受5b、5c、6a、6bにより支承
し、駆動歯車8及び従動歯車9の前部端面と前部軸受5
b、6aとの間に所定の側板15を固着する。これによ
り、密閉空間10の前部形成側壁は面一に形成され、各
歯車8、9は摩耗されにくい。また、耐久性を向上させ
るべく両歯車8、9の各歯底円以上の外径の軸受5b、
5c、6a、6bを採用しても、各歯底円と各歯先円と
の間に存在する高圧の粘性流体は、低圧側又は外部に洩
れにくくされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用暖房装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な車両用暖房装置は、エン
ジンの冷却に供された高温の循環水をラジエータへ供給
して冷却するとともに、その一部をヒータにも供給し、
ヒータにおいて高温の循環水から空気への熱交換を図
り、車室内に温風を供給する構成のものである。ヒータ
を経た循環水は、ラジエータからの帰還循環水とともに
再びエンジンの冷却に供される。
【0003】しかし、この一般的な車両用暖房装置で
は、エンジンを冷却する循環水が高温にならなければ車
室内に温風を供給することができず、特に寒冷地等の比
較的低温環境下では、エンジンの始動から車室内の暖房
の実現までに長時間を要してしまう。そこで、エンジン
の始動により比較的迅速に車室内の暖房を実現可能とす
べく、粘性流体継手をエンジンの冷却回路に接続した車
両用暖房装置も開発されている(特開平2−24682
3号公報、特開平2−254010号公報、特開平3−
57877号公報)。この車両用暖房装置における粘性
流体継手は、ハウジングと、このハウジング内に支承さ
れエンジンの駆動力が電磁クラッチを介して伝達される
入力軸と、ハウジング内で入力軸に固定され多数かつ大
面積の壁からなるラビリンス溝が形成されたロータと、
ハウジングに固着されロータのラビリンス溝と所定間隙
を有して嵌合するラビリンス溝が形成されたカバーとを
有し、ロータとカバーとの間にはシリコンオイル等の粘
性流体が封入されたものである。カバーとハウジングと
の間にはエンジンの冷却水が循環されている。この粘性
流体継手では、入力軸の回転によりロータが回転すれ
ば、ハウジングに固定されたカバーとの間に封入された
粘性流体がロータとカバーとの相対回転の攪拌及びせん
断により発熱するため、この熱がカバーとハウジングと
の間の循環水に伝達され、加熱された循環水がヒータに
より車室内の暖房に供される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の車両用暖房装置では、粘性流体継手におけるロ
ータ及びカバーがそれぞれ多数かつ大面積の壁からなる
ラビリンス溝をもつため、肥大化してしまい、限られた
広さのエンジンルーム内での取り付けスペースが広くな
り、搭載性に不具合がある。また、この暖房装置では、
ロータ及びカバーの製造に複雑な加工を要し、製造コス
トも高騰してしまう。
【0005】そこで、本出願人は、エンジンの始動によ
り比較的迅速に車室内の暖房を実現可能であるととも
に、優れた搭載性と、製造コストの低廉化とを同時に実
現することのできる車両用暖房装置を提案した(特願平
3−286359号)。この車両用暖房装置は、エンジ
ンに連結された入力軸と、該入力軸に固着された駆動歯
車と、従動軸に固着され該駆動歯車と噛合する従動歯車
とを有し、密閉空間内において、該駆動歯車と該従動歯
車との回転により粘性流体を強制移送し、かつ吐出側か
ら内部漏れによる該粘性流体の逆流を許容し、該粘性流
体を発熱させる歯車ポンプ機構と、該歯車ポンプ機構を
囲繞する外域に形成され、該粘性流体の発生熱を循環水
の温度上昇に変換するウォータジャケットと、を具備す
るものである。
【0006】ところが、この車両用暖房装置では、粘性
流体の内部漏れを許容すべく、密閉空間の形成側壁と駆
動歯車及び従動歯車の各両端面との間に積極的に間隙を
設けていることから、入力軸の回転の際、車両の振動や
各歯車の噛合部位における粘性流体の圧力偏差により、
各歯車が形成側壁の一方に移動しやすい。ここで、外部
と接続される入力軸を軸封装置及び前部軸受を介して支
承すべく、少なくとも一つのスリーブをもつ車両用暖房
装置にあっては、かかるスリーブによって密閉空間の前
部形成側壁が面一に形成されにくい。このため、各歯車
が前部形成側壁側に移動すれば、一つのスリーブを入力
軸側に設けた場合には従動歯車の前部端面が段差と干渉
し、もう一つのスリーブを従動軸側に設けた場合にも駆
動歯車の前部端面も段差と干渉し、各歯車が摩耗されや
すい。
【0007】また、この車両用暖房装置では、運転中、
両歯車の各歯間に存在する粘性流体により各歯面には高
圧が作用し、入力軸及び従動軸を密閉空間に隣在して支
承する前後の軸受には大きな荷重が付加される。このた
め、優れた耐久性を付与すべく外径の大きな各軸受を採
用する必要があるが、外径の大きな各軸受により、各軸
受の外周転動面が駆動歯車又は従動歯車の各歯底円以上
となれば、各歯底円と各歯先円との間に存在する高圧の
粘性流体が軸受の転動素子間を介して低圧側又は外部に
洩れ、発熱性能の低下を招来してしまう。
【0008】本発明は、エンジンの始動により比較的迅
速に車室内の暖房を実現可能とし、かつ優れた搭載性と
製造コストの低廉化とを同時に実現し、さらに各歯車の
摩耗を防止するとともに、外径の大きな軸受の採用を可
能として耐久性の向上を図り、加えて発熱性能の低下防
止をも図ることを解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用暖房装置
は、上記課題を解決するため、エンジンに連結された入
力軸と、該入力軸に固着された駆動歯車と、従動軸に固
着され該駆動歯車と噛合する従動歯車とを有し、密閉空
間内において、該駆動歯車と該従動歯車との回転により
粘性流体を強制移送し、かつ吐出側から内部漏れによる
粘性流体の逆流を促して、該粘性流体を発熱させる歯車
ポンプ機構と、該歯車ポンプ機構を囲繞する外域に形成
され、該粘性流体の発生熱を循環水の温度上昇に変換す
るウォータジャケットと、を具備し、前記入力軸及び前
記従動軸は前記密閉空間に隣在する前後の軸受により支
承され、前記駆動歯車及び前記従動歯車の前部端面と該
前部軸受との間には、該駆動歯車及び該従動歯車の各歯
底円より小径の貫孔により該入力軸及び該従動軸を貫通
させ、かつ前記密閉空間を遮蔽する側板が固着されてい
るという新規な構成を採用している。
【0010】また、本発明の車両用暖房装置において、
駆動歯車及び従動歯車の後部端面と後部軸受との間に
は、該駆動歯車及び該従動歯車の各歯底円より小径の貫
孔により入力軸及び従動軸を貫通させ、かつ前記密閉空
間を遮蔽する側板を固着することもできる。
【0011】
【作用】本発明の車両用暖房装置では、エンジンにより
歯車ポンプ機構の入力軸が回転されれば、密閉空間内に
おいて両歯車が回転する。このとき、両歯車は粘性流体
を強制移送し、密閉空間内に粘性流体の吐出側と吸入側
とを生じさせる。また、内部漏れは、吐出側から吸入側
への粘性流体の逆流を生じさせる。このため、粘性流体
は、両歯車間で攪拌かつせん断されて摩擦を生じ、また
生じる圧力差により内部エネルギーが上昇され、発熱す
る。そして、この粘性流体の発熱は、歯車ポンプ機構を
囲繞する外域に形成されたウォータジャケットによって
循環水の温度上昇に変換される。加熱された循環水はヒ
ータにより車室内の暖房に供される。したがって、この
車両用暖房装置では、エンジンの始動により比較的迅速
に車室内の暖房を実現することができる。
【0012】また、この車両用暖房装置は、ラビリンス
溝と比較して小型でかつ加工が容易な両歯車をもつ歯車
ポンプ機構を採用しているため、肥大化の抑制により優
れた搭載性を発揮し、かつ製造コストの低廉化が可能と
なる。さらに、外部と接続される入力軸を軸封装置及び
前部軸受を介して支承すべく、この車両用暖房装置を少
なくとも一つのスリーブを有して構成したとしても、両
歯車の前部端面と前部軸受との間には上記側板が固着さ
れているため、密閉空間の前部形成側壁は面一に形成さ
れている。このため、各歯車が例え前部形成側壁側に移
動したとしても、各歯車の前部端面が段差と干渉するこ
とはなく、各歯車は摩耗されにくい。
【0013】加えて、この車両用暖房装置では、高圧の
粘性流体により付加される大きな荷重に耐えるべく、密
閉空間に隣在して入力軸及び従動軸を支承する前後の軸
受として、両歯車の各歯底円以上の外径のものを採用し
たとしても、両歯車の前部端面と前部軸受との間には上
記側板が固着されているため、各歯底円と各歯先円との
間に存在する高圧の粘性流体は、側板によって前部軸受
の転動素子への移動が阻止され、低圧側又は外部に洩れ
にくくされる。
【0014】また、本発明の車両用暖房装置において、
駆動歯車及び従動歯車の後部端面と後部軸受との間に同
様の側板を固着した場合には、各歯底円と各歯先円との
間に存在する高圧の粘性流体は、側板によって後部軸受
の転動素子への移動が阻止され、低圧側又は外部に洩れ
にくくされる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例1〜3を図
面を参照しつつ説明する。 (実施例1)この車両用暖房装置では、図1及び図2に
示すように、アルミ系材からなるシリンダブロック1、
フロントカバー2及びリアカバー3内に外接歯車ポンプ
機構Gが形成されている。すなわち、シリンダブロック
1内には繭状の密閉空間10が形成されており、このシ
リンダブロック1の前部端面はガスケット11を介して
フロントカバー2によって閉塞され、シリンダブロック
1の後部端面もガスケット12を介してリアカバー3に
よって閉塞されている。フロントカバー2、シリンダブ
ロック1、リアカバー3及びガスケット11、12には
計4個のボルト穴が貫設され、各ボルト穴に螺合される
計4本のボルト4によりこれらは締結されている。
【0016】シリンダブロック1、ガスケット11及び
フロントカバー2には、図1に示すように、密閉空間1
0と連通する主軸孔10aが前後に貫設されている。前
部主軸孔10aには、密閉空間10側からまず軸封装置
5aが装備され、この軸封装置5aの後方には軸受5b
を圧入した筒状のスリーブ13が固着されている。軸受
5bとしては後述する駆動歯車8の歯底円8aを超える
外周転動面をもつものを採用している。他方、後部主軸
孔10aは密閉空間10側に同駆動歯車8の各歯底円8
aより小径の貫孔15cをもち、この貫孔15cの後方
の後部主軸孔10aにリアカバー3側から軸受5cが圧
入されている。軸受5cとしても同駆動歯車8の歯底円
8aを超える外周転動面をもつものを採用している。こ
うして、これら軸封装置5a、軸受5b、5cにより鉄
系材からなる入力軸5が回転可能に支承され、入力軸5
には密閉空間10内で駆動歯車8が一体的に形成されて
いる。フロントカバー2から前方に延設された入力軸5
は図示しないエンジンに電磁クラッチを介して連結され
ている。
【0017】また、図1に示すように、シリンダブロッ
ク1、ガスケット11及びフロントカバー2には密閉空
間10と連通する副軸孔10bが主軸孔10aと平行に
刻設されている。前部副軸孔10bには密閉空間10側
から軸受6aが圧入されている。軸受6aとしても後述
する従動歯車9の歯底円9aを超える外周転動面をもつ
ものを採用している。他方、後部副軸孔10bは密閉空
間10側に同従動歯車9の各歯底円9aより小径の貫孔
15dをもち、この貫孔15dの後方の後部副軸孔10
bにリアカバー3側から軸受6bが圧入されている。軸
受6bとしても同従動歯車9の歯底円9aを超える外周
転動面をもつものを採用している。こうして、これら軸
受6a、6bにより鉄系材からなる従動軸6が回転可能
に支承され、従動軸6には密閉空間10内で駆動歯車8
と噛合する従動歯車9が一体的に形成されている。
【0018】フロントカバー2には、図2及び図3にも
示すように、両歯車8、9の各前部端面と前部軸受5
b、6aとの間に密閉空間10の前部形成側壁10cを
形成すべく耐摩耗アルミ材からなる側板15が固着され
ている。この側板15には、駆動歯車8の歯底円8aよ
り小径の貫孔15aが貫設され、この貫孔15aに入力
軸5が貫通されているとともに、従動歯車9の歯底円9
aより小径の貫孔15bが貫設され、この貫孔15bに
従動軸6が貫通されている。そして、この側板15は、
両歯車8、9の各歯先円8b、9bを超え、密閉空間1
0を遮蔽する大きさに形成されている。
【0019】密閉空間10は、図2にも示すように、両
歯車8、9の噛合部位近傍において、各歯の集合する側
が吐出室Dとされ、各歯の離散する側が吸入室Sとされ
ている。密閉空間10の形成側壁10c、10dと両歯
車8、9の各両端面との間、密閉空間10の周壁と両歯
車8、9の歯先円8b、9bとの間、両歯車8、9の噛
合部位には所定の間隙Cが維持され、この間隙C、吸入
室S及び吐出室Dには図示しない注入孔より注入した粘
性流体としての高粘度オイルが充填されている。
【0020】また、上記外接歯車ポンプ機構Gの外域の
シリンダブロック1及びフロントカバー2内には、図1
にも示すように、互いに連通するウォータジャケットW
が形成されている。かかるウォータジャケットWは入水
ポート及び出水ポートをもち、これら入水ポート及び出
水ポートがホースによりウォータポンプを介してヒータ
と接続され、循環水の循環をなすように構成されてい
る。
【0021】このように構成された車両用暖房装置で
は、電磁クラッチのONによりエンジンの回転が外接歯
車ポンプ機構Gの入力軸5に伝達されれば、密閉空間1
0内において各歯車8、9が一方向に回転する。このと
き、両歯車8、9は高粘度オイルを強制移送し、高粘度
オイルで密閉空間10内の吐出室Dを高圧とし、吸入室
Sを低圧とする。また、間隙Cは、内部漏れにより、吐
出室Dから吸入室Sへの高粘度オイルの逆流を生じさせ
る。このため、高粘度オイルは、両歯車8、9の間で攪
拌かつせん断されて摩擦を生じるとともに、間隙Cを逆
流する際に生じる圧力差により内部エネルギーが上昇さ
れ、発熱する。
【0022】そして、この高粘度オイルの発熱は、シリ
ンダブロック1を介してウォータジャケットW内の循環
水の水温上昇に変換される。加熱された循環水はヒータ
により車室内の暖房に供される。したがって、この車両
用暖房装置では、エンジンの始動により比較的迅速に車
室内の暖房を実現することができる。
【0023】また、この車両用暖房装置は、上記従来公
報記載の車両用暖房装置におけるラビリンス溝と比較し
て、小型でかつ加工が容易な両歯車8、9をもつ外接歯
車ポンプ機構Gを採用しているため、肥大化の抑制によ
り優れた搭載性を発揮し、かつ製造コストの低廉化が可
能となる。さらに、この車両用暖房装置では、一つのス
リーブ13を有して構成しているにもかかわらず、側板
15により密閉空間10の前部形成側壁10cは面一に
形成されている。このため、図3に示すように、例えば
従動歯車9が前部形成側壁10c側に移動したとして
も、従動歯車9の前部端面9cは段差と干渉することは
なく、従動歯車9は摩耗されにくい。また、駆動歯車8
が後部形成側壁10d側に移動したとしても、シリンダ
ブロック1により密閉空間10の後部形成側壁10dも
面一に形成されているため、駆動歯車8の後部端面8c
は段差と干渉することはなく、駆動歯車8も摩耗されに
くい。
【0024】加えて、こうした運転中、両歯車8、9の
各歯間に存在する高粘度オイルにより各歯面に高圧が作
用し、各軸受5b、5c、6a、6bには大きな荷重が
付加される。しかし、この車両用暖房装置では、軸受5
b、5c、6a、6bが両歯車8、9の各歯底円8a、
9a以上の外径のものであるため、優れた耐久性を発揮
する。
【0025】そして、かかる外径の大きな軸受5b、5
c、6a、6bを採用しているにもかかわらず、各歯底
円8a、9aと各歯先円8b、9bとの間に存在する高
圧の高粘度オイルは、軸受5b、5c、6a、6bの転
動素子間への移動が阻止される。すなわち、軸前方で
は、両歯車8、9の各歯底円8a、9aより小径の貫孔
15a、15bが貫設されているに過ぎない側板15が
固着されているため、高粘度オイルはこの側板15によ
って軸受5b、6aの転動素子間への移動が阻止され
る。また、軸後方では、両歯車8、9の各歯底円8a、
9aより小径の貫孔15c、15dが貫設されているに
過ぎないシリンダブロック1が存在するため、高粘度オ
イルはこのシリンダブロック1によって軸受5c、6b
の転動素子間への移動が阻止される。
【0026】このため、高圧の高粘度オイルは吸入室S
に短絡しにくく、かつ軸封装置5aを経て外部に洩れに
くくされ、発熱性能の低下が有効に防止されている。 (実施例2)この車両用暖房装置は、図4に示すよう
に、側板16をシリンダブロック1に設けたものであ
る。この側板16には、駆動歯車8の歯底円8aより小
径の貫孔16aが貫設され、この貫孔16aに入力軸5
が貫通されているとともに、従動歯車9の歯底円9aよ
り小径の貫孔16bが貫設され、この貫孔16bに従動
軸6が貫通されている。他の構成は実施例1と同一であ
るため、同一の構成については同一の符合を付して詳説
は省略する。
【0027】この車両用暖房装置においても実施例1の
ものと同一の作用及び効果を奏することができる。 (実施例3)この車両用暖房装置は、図5に示すよう
に、フロントカバー2に実施例1と同一の側板15が固
着されているとともに、リアカバー3にも実施例1と同
様の側板17が固着されている。すなわち、リアカバー
3及びガスケット12に後部主軸孔10a及び後部副軸
孔10bが刻設され、後部主軸孔10aには密閉空間1
0側から軸受5cが圧入され、後部副軸孔10bには密
閉空間10側から軸受6bが圧入されている。また、両
歯車8、9の各後部端面と後部軸受5c、6bとの間に
側板17が固着されている。この側板17には、駆動歯
車8の歯底円8aより小径の貫孔17aが貫設され、こ
の貫孔17aに入力軸5が貫通されているとともに、従
動歯車9の歯底円9aより小径の貫孔17bが貫設さ
れ、この貫孔17bに従動軸6が貫通されている。他の
構成は実施例1と同一であるため、同一の構成について
は同一の符合を付して詳説は省略する。
【0028】この車両用暖房装置においても実施例1の
ものと同一の作用及び効果を奏することができる。ま
た、この車両用暖房装置では、シリンダブロック1に形
成する密閉空間10が実施例1、2のものより加工しや
すいという利点もある。なお、上記実施例1〜3ではス
リーブ13を入力軸5の前方側にのみ設け、従動軸6の
前方側にはスリーブを設けなかったが、従動軸6の前方
側にスリーブを設けたものにおいても本発明は効果的で
ある。
【0029】また、上記実施例1〜3ではスリーブ13
と側板15、16とを別部材としたが、側板をフランジ
として一体にもつスリーブ13を採用することもでき
る。さらに、歯車ポンプ機構としては外接歯車ポンプ機
構に限られず、仕切り板を用いた内接歯車ポンプ機構、
トロコイド歯形による内接歯車ポンプ機構を採用するこ
ともできる。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両用暖
房装置では、特許請求の範囲記載の構成を採用している
ことから、エンジンの始動により比較的迅速に車室内の
暖房を実現でき、かつ優れた搭載性と、製造コストの低
廉化とを同時に実現することができる。
【0031】また、この車両用暖房装置では、特許請求
の範囲記載の構成を採用しているため、密閉空間の前部
形成側壁が面一に形成され、各歯車の摩耗を防止するこ
とができる。さらに、この車両用暖房装置では、特許請
求の範囲記載の構成を採用しているため、外径の大きな
軸受の採用を可能として耐久性を向上させることができ
るとともに、こうした外径の大きな軸受による粘性流体
の洩れを側板により防止して発熱性能の低下を有効に防
止することもできる。
【0032】また、本発明の車両用暖房装置において、
駆動歯車及び従動歯車の後部端面と後部軸受との間に同
様の側板を固着した場合には、シリンダブロックに容易
に密閉空間を形成して製造コストの低減を図るととも
に、この側板により粘性流体の後部軸受の転動素子への
移動を阻止することができるため、発熱性能の低下を有
効に防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の車両用暖房装置の縦断面図である。
【図2】実施例1の車両用暖房装置を示し、図1のA−
A矢視図である。
【図3】実施例1の車両用暖房装置の要部拡大断面図で
ある。
【図4】実施例2の車両用暖房装置の縦断面図である。
【図5】実施例3の車両用暖房装置の縦断面図である。
【符号の説明】
5…入力軸 6…従動軸 8
…駆動歯車 9…従動歯車 10…密閉空間 D
…吐出室 S…吸入室 C…間隙 G
…歯車ポンプ機構 W…ウォータジャケット 1…シリンダブロック 2
…フロントカバー 5b、6a…前部軸受 5c、6b…後部軸受 8
a、9a…歯底円 8b、9b…歯先円 15、16、17…側板 15a、15b、16a、16b、17a、17b…貫

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに連結された入力軸と、該入力軸
    に固着された駆動歯車と、従動軸に固着され該駆動歯車
    と噛合する従動歯車とを有し、密閉空間内において、該
    駆動歯車と該従動歯車との回転により粘性流体を強制移
    送し、かつ吐出側から内部漏れによる粘性流体の逆流を
    促して、該粘性流体を発熱させる歯車ポンプ機構と、 該歯車ポンプ機構を囲繞する外域に形成され、該粘性流
    体の発生熱を循環水の温度上昇に変換するウォータジャ
    ケットと、を具備し、 前記入力軸及び前記従動軸は前記密閉空間に隣在する前
    後の軸受により支承され、前記駆動歯車及び前記従動歯
    車の前部端面と該前部軸受との間には、該駆動歯車及び
    該従動歯車の各歯底円より小径の貫孔により該入力軸及
    び該従動軸を貫通させ、かつ前記密閉空間を遮蔽する側
    板が固着されていることを特徴とする車両用暖房装置。
  2. 【請求項2】駆動歯車及び従動歯車の後部端面と後部軸
    受との間には、該駆動歯車及び該従動歯車の各歯底円よ
    り小径の貫孔により入力軸及び従動軸を貫通させ、かつ
    前記密閉空間を遮蔽する側板が固着されていることを特
    徴とする請求項1記載の車両用暖房装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8156714B2 (en) 2007-01-26 2012-04-17 Khs Ag Beverage bottling plant for filling beverage bottles with a beverage bottle treatment machine and a beverage bottle treatment machine in a beverage bottling plant

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