JPH06143772A - 熱画像形成材料 - Google Patents

熱画像形成材料

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JPH06143772A
JPH06143772A JP4303637A JP30363792A JPH06143772A JP H06143772 A JPH06143772 A JP H06143772A JP 4303637 A JP4303637 A JP 4303637A JP 30363792 A JP30363792 A JP 30363792A JP H06143772 A JPH06143772 A JP H06143772A
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image
forming
layer
imaging
radiation
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JP4303637A
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Masahide Sasai
正秀 笹井
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明性(光透過性)の高い画像を得ることが
でき、また染料の変色を防止できる熱画像形成材料を提
供する。 【構成】 熱画像形成材料10は、支持体12と、その支持
体の一方の面に設けられた、所定の温度以上で液化され
て流動性を有するようになる画像形成表面層14と、該各
画像形成表面層の上に均一に被覆された多孔質または粒
子状の画像形成物質よりなる画像形成層16とを含む。さ
らに、画像形成層16が、水に難溶または不溶の有機溶剤
に染料を溶解せしめたものを、界面活性剤を含有し水溶
性高分子を保護コロイドとして有する水相と混合し、そ
の後乳化分散してなる染料の分散物を含む。この熱画像
形成材料10に、画像情報を担持したレーザ光20を照射す
る。このレーザ光20の照射により画像形成表面層14が溶
融し、画像形成層16を画像形成層14上に固着せしめて画
像を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱画像形成材料に関し、
さらに詳しくは、熱を画像状に適用することにより高解
像度の画像を生成する感熱層を片面に有する熱画像形成
材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀乳剤を使用する写真材料の
画像処理とは異なり、熱画像形成材料は周辺光からの防
護を必要としないため、取扱いに暗所が必要ないという
利点がある。画像を熱画像形成材料上に形成するには、
形成しようとする画像に相当する熱パターンを適用すれ
ばよい。また、これらの材料がハロゲン化銀材料に適用
される処理よりも、迅速で簡単な処理により画像を提供
できることから、これらの材料への画像の形成は、通常
の写真画像形成材料よりも簡単で、経済的である。これ
らの材料の好ましい特徴として、熱画像形成媒体が実質
的に乾式の画像現像処理で済むこと、および、ある期間
に亘る、昇温せしめられた周辺温度にも影響を受けない
ことが挙げられる。さらにまた、熱画像形成材料は高品
質で安定な画像の形成を可能にする。これは、これらの
材料はハロゲン化銀材料の温式処理および温度作用から
生じる画像品質の変動を受けないからである。
【0003】熱画像形成媒体は比較的容易に使用するこ
とができるので、潜在的に広い用途範囲において、それ
らの製造および使用に関わる多くの提案がなされてき
た。最近、熱画像形成媒体への画像の記録に慣用となっ
てきている熱源の1つにレーザ光がある。このレーザ光
は、十分な出力を有し、必要に応じて適切に変調され
る。媒体材料をこのレーザを用いた方法で照射するのに
要する時間は比較的短い。
【0004】熱画像形成材料の一例として、米国特許第
4,123,309 号には、ドナーウェブに軽く接着している微
細粒子の層と面対面で接触している潜像接着材料の層を
有する画像受容テープを含む複合ストリップ状材料が記
載されている。これらの層のうちの少なくとも1つは、
カーボンブラックまたは酸化鉄のような照射線吸収性顔
料を含有しており、照射線パターンにより選択的に加熱
されると、この層は接着材料の隣接部分で、照射線が顔
料を通過する間に瞬時に軟化する。ここで受容テープと
ドナーウェブとを分離すると、微粒子が照射域のみ受容
テープに転移され、この受容テープに画像が形成され
る。
【0005】これに類似する材料が米国特許第4,123,57
8 号に記載されている。
【0006】米国特許第4,157,412 号には、写真形成用
の複合材料が記載されており、この材料は潜像接着材料
の層、ドナーウェブに軽く接着している粒子の単層およ
び粒子層と接着材料層との間にあって、面対面で接触し
ている結合材料の薄膜を包含するものである。結合材料
の層は、接着材料層と粒子層とを密着させ、空気が排除
されるように保持するものである。この複合材料では写
真パターンで選択的に加熱されると結合層の相当する部
分および粒子層の相当する部分が軟化し、結合層の溶融
した部分がドナーウェブに吸着され、そして一体に接着
される。接着材料の層とドナーウェブとを引き続いて分
離すると結合材料層の中の残留部分が分離され、一方粒
子はその加熱領域が受容テープに移されて、写真が得ら
れる。
【0007】米国特許第4,547,456 号には、加熱方式記
録材料が記載されており、この材料は支持体およびこの
支持体上に位置する感熱層を有し、この感熱層が少なく
とも一種の金属イオンとイオン的に交差結合させること
により得られるイオノマー樹脂、アルファーオレフィン
とアルファーメチレン脂肪族モノカルボン酸との共重合
体および親水性結合剤よりなるものである。
【0008】層に対する光硬化性像形成性物質の接着度
を部分的に変えることによって、1つの層からもう1つ
の層に転写することができる画像を提供するために、熱
源を使用する代わりに、画像形成用活性照射線を使用す
る別種の材料が知られている。このような材料の例は米
国特許第4,247,619 号に記載されている。
【0009】熱画像形成材料において、適用された熱パ
ターンの結果として生じるドナー層から受容層への画像
形成物質の画像様の転移は比較的複雑なメカニズムによ
るものであることから、広く受け入れられるとみなされ
ているものは今のところ存在していない。他の問題とし
て画像形成物質の粘着問題が挙げられる。この問題によ
り消費者に受け入れられるような十分に細かい解像度を
有する画像が一定して生成できなくなる。現在利用でき
る熱画像形成材料の中で、工業的に要求される高い写真
的品質または高い解像度に対する要求を満足するものは
なかった。
【0010】また、特表平2-501552号は、強い画像形成
照射線に対応して画像を形成する熱画像形成要素を提案
している。この熱画像形成要素は、支持体の片面に画像
形成表面層、画像形成物質の層および剥離シートを有
し、画像形成照射線により該画像形成表面層が液化して
該画像形成物質が前記支持体に固定されて画像を形成す
るものである。このような画像記録材料へは、片面より
レーザ光等を照射してその片面に画像を生成し、その後
に剥離シートを剥離してその画像を観察している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この熱
画像形成要素は、画像形成物質(顔料、染料)をその膜
中に分散保持しているだけであるので、その結果、画像
の透明性が低くなる。
【0012】また、画像形成物質としての染料が、剥離
シートの粘着剤成分や手の脂、また外気(例えば、ペイ
ントの蒸気、スプレーのガス、美容院等で髪の脱色や染
色時に発生する過酸化ガス等)の影響により変色すると
いう問題が生じる。
【0013】本発明は、上記事情に鑑み、透明性(光透
過性)の高い画像を得ることができ、また染料の変色を
防止できる熱画像形成材料を提供することを目的とする
ものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の熱画像形
成材料は、照射線に対して透過性のある材料から形成さ
れた支持体と、該支持体の少くとも一方の面に設けられ
た、所定の温度以上で液化されて流動性を有するように
なる画像形成表面層と、該各画像形成表面層の上に均一
に被覆された多孔質または粒子状の画像形成物質よりな
る画像形成層と、画像形成照射線を吸収して、これを該
画像形成表面層の物質を液化させる熱エネルギーに変換
する物質とを含み、前記画像形成物質が前記画像形成層
と前記画像形成表面層との間の接着強度よりも大きい凝
集強度を示し、前記画像形成照射線を前記物質に照射す
ることにより該画像形成表面層が液化されたときに、該
液化した表面層が前記画像形成層の該表面層と隣接する
部分の該形成層中に毛細管的流動により侵入し、これに
より前記画像形成表面層が冷却されると、前記画像形成
層の前記画像形成照射線が照射された部分が前記支持体
に実質的に固定される、画像形成照射線に応答して画像
を形成する熱画像形成材料であって、前記画像形成層
が、水に難溶または不溶の有機溶剤に染料を溶解せしめ
たものを、界面活性剤を含有し水溶性高分子を保護コロ
イドとして有する水相と混合し、その後乳化分散してな
る染料の分散物を含むことを特徴とするものである。こ
こで、前記画像形成表面層を構成する物質は、液化と固
化との間の温度間隔の狭いものが好ましい。
【0015】また、本発明の第2の熱画像形成材料は、
基本的な構成は上述した熱画像形成材料と同様なもので
あるが、前記画像形成層が、染料を含有するマイクロカ
プセルを含むことを特徴とするものである。
【0016】上記したいずれの熱画像形成材料にも、下
記の実施態様を含む。
【0017】(1) 前記照射線吸収物質が、前記画像形成
表面層に含まれる。 (2) 前記照射線吸収物質が、前記画像形成表面層の表裏
両面の少なくともいずれか一方の上に層状に設けられて
いる。 (3) 前記照射線吸収物質が、前記画像形成層中の前記画
像形成表面層に隣接する部分に層状に含まれている。 (4) 前記画像形成物質が前記照射線吸収物質を兼ねる。 (5) 前記照射線吸収物質が、前記画像形成層に含まれ
る。
【0018】ここで、実施態様(1) から(3) の熱画像形
成材料に画像を記録するには、この材料の画像形成層側
から画像形成照射線を照射する必要があり、実施態様
(4) と(5) の熱画像形成材料に画像を記録するには、こ
の材料の支持体側から画像形成照射線を照射する必要が
ある。
【0019】
【発明の作用および効果】本発明の熱画像形成材料は、
画像形成層が、乳化分散してなる染料の分散物を含有し
ているので、画像を形成した際に透明性(光透過性)の
高い画像を得ることができ、またマイクロカプセル化に
より画像を形成する染料の変色を防止できる。
【0020】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて、本発明
を詳細に説明する。
【0021】本発明の熱画像形成材料における画像の形
成は、該熱画像形成材料を熱エネルギーの画像様分布に
さらすことにより対象物体の画像を該熱画像形成材料上
に形成するものである。画像様分布を記録するのに好ま
しい方法は、例えば、1000個(4000〜10000 )の点/cm
のような優れた解像度を有する画像を生成できる照射線
を供するレーザを使用するものである。
【0022】この本発明の熱画像形成材料における画像
の形成には、次の2工程が必要である。第1の工程は適
切な熱露出であり、第2の工程は画像形成物質の中の露
出されていない部分を前記材料から除去することによる
潜像の処理である。このようにして得られた画像の品質
は、これら2つの変化因子間から予測できる相互関係の
関数によるものである。
【0023】本発明の好ましい露出方法において、使用
される熱源はレーザである。しかしながら、本発明はレ
ーザの使用に限定されるものではない。
【0024】実際には、レーザ露出は材料に、好ましく
は粒子状または多孔質均一層(以下、着色剤/結合剤層
と称する)上に配置されている画像形成物質と画像形成
表面との間の界面で、非常な高温度を発生させる。この
温度は400 ℃のような高温であり得るが、これは非常に
短時間だけ、例えば0.1 マイクロ秒の時間、得られるだ
けである。これにより、粒子状または多孔質の層を画像
形成ウェブの表面に接着させるような高い温度が得られ
る。露出された粒子層が画像形成表面に一度接着される
と、この着色剤/結合剤層のうちの露出されていない部
分を画像形成表面から除去することによって画像を形成
することができる。本発明の実施態様では、これらよっ
て相対的に「ネガ」像および「ポジ」像が得られる。
【0025】着色剤/結合剤層のうちの露出部分が画像
形成表面に結合するメカニズムおよび非露出部分を分離
するメカニズムのモデルは、経験的実験によって各層の
化学性を最適にするための、露出および処理工程を修正
するために使用することができる。本発明の熱画像形成
材料の優れた性能を説明する明確な理由は見いだされて
いないが、電子顕微鏡による測定により以下に示す結論
を支持することができる。
【0026】着色剤/結合剤層の画像形成表面への結合
は液体の毛細管中への浸透速度に係るWashburnの方程式
により定性的に模することができるものと考えられる。
一方で、粒子層すなわち着色剤/結合剤層の孔は複数個
の毛細管であると考えられる。他方で、画像形成表面は
レーザにより加熱されると、液体と同様に挙動するもの
と見なすことができ、本発明で意図する種類の重合体系
物質は約400 ℃に加熱されると、室温における水とほぼ
同様の粘度になる。
【0027】Washburn方程式は下記のとおりである: V=aGiv cos θ/(4L) (1) この式において、Vは半径aの等温毛細管に入る液体の
速度であり、;Givおよびvはそれぞれ、液体の表面張
力および粘度であり、θは粒子物質に対する液体の接触
角度であり;そしてLは液体メニスカスが毛細管に沿っ
て移動した距離である。Washburn方程式は等温系に対し
て誘導される。しかしながら、本発明の媒体はレーザに
よって処理されると、異温度系になる。すなわち、その
挙動の質的モデルを得るためには、追加の因子を考慮す
る必要がある。しかし、Washburn方程式は、本発明によ
る画像形成系の挙動の定性的説明に有用であると考えら
れる。
【0028】着色剤/結合剤層はレーザ加熱の前には画
像形成表面に接着しない。これは非加熱画像形成表面の
粘度が1014ポアズ以上であるからである。一方レーザ加
熱中、粘度は約0.01ポアズに低下する。したがって、粒
子層中に移動する毛細管メニスカスの速度はレーザ加熱
中に室温に比較して16程度高くなる。
【0029】実際問題として、大部分の液体の表面張力
は温度の上昇に従い直線状で減少するものと見なされ
る。本発明による媒体では少なくともその着色剤/結合
剤層と画像形成表面との間の界面で、約400 ℃の温度に
さらされた場合に生じる、液化した画像形成表面の表面
張力は多分、ほぼゼロである。
【0030】接触角度は通常、温度の増加に従い減少す
るので、媒体の温度の上昇は液化した画像形成表面と粒
子層との接触角度を有意には減少させないものと見なす
ことができる。
【0031】接着張力Givcos θがゼロを超えると、毛
細管引力が生じることは重要なことである。画像形成表
面の粘度がレーザ加熱の衝撃の下で低下すると、その接
着張力が画像形成表面が粒子状または多孔質の着色剤/
結合剤層に対して毛細管引力を有するか否かを決定す
る。
【0032】この対立する作用はGivがゼロに近づきそ
してcos θが1に近づく温度の増加に伴なって生じる
が、(a) 接着張力はGivを越えることはできず、そして
(b) 接着張力がゼロより小さい場合には、毛細管反発作
用が生じるという一般的結論を導くことができる。本発
明の媒体の接着張力が0〜50ダイン/cmであり、そして
その画像形成表面の粘度が0.01ポアズ〜1014ポアズで変
化する場合には、 Washburn 方程式から、粘度の大幅な
減少が接着張力よりも大きい衝撃を液化画像形成表面の
粒子層への毛細管状浸透に対して与えられるものと推論
できる。
【0033】画像形成層の中の「露出」された部分中へ
のその毛細管状振動によって画像形成表面に画像が形成
されると、この画像が目に見えるようにするため、粒子
状または多孔質の着色剤/結合剤層のうちのレーザに露
出されていない部分を画像形成表面から分離することが
必要である。非露出部分の除去方法は本発明の要旨にと
って重要ではないが、好適であるという理由で、剥離に
より除去する方法があげられる。
【0034】この剥離法は「プランジャー」アナロジィ
によって、定性的に例示することができる。着色剤/結
合剤層内の非露出スポットを画像形成表面から剥離する
作用をする力と着色剤/結合剤層の凝集力+基本的接着
力の合計との間のバランスによりスポットの分離が生じ
るか否かが決定される。すなわち、露出領域内の単離さ
れている非露出スポットは、 Fa<Fb+(2L/r)Fc である場合には画像形成表面から分離されない(この式
において、Fa、FbおよびFcはそれぞれに、該層を
画像形成表面から剥離するのに作用する力、該層を画像
形成表面に接着させる力および該層の凝集力を表わし、
Lは着色剤/結合剤層の厚さであり、そしてrはスポッ
トの半径である)。
【0035】高解像度または写真品質を有する画像を形
成する場合に、スポットの半径(r)は非常に小さい。
これは非常に大きい凝集力[(2L/r)Fc]を生
じ、小さい非露出スポットの画像形成表面からの分離を
阻止することができる。低い凝集力(Fc)および小さ
い厚さ(L)を有する着色剤/結合剤層は凝集力が減じ
られ、小さい非露出スポットの分離を可能にする。しか
しながら、低い凝集力は剥離処理中に、明確な転移より
もむしろ粒子状態の分裂をもたらす。これは明確な「ポ
ジ」および「ネガ」画像の生成を妨害し、得られる画像
の濃度を予想外のものにする。したがって、粒子状層の
分裂を伴うことなく、高解像度の画像を得るためには、
この層の凝集力が接着力または剥離力のどちらかを越え
ていなければならない(Fc>FbまたはFa)。しか
しながら、この層の凝集力および(または)厚さは最終
画像の所望の解像度により決定される特定の数値を越え
てはならない。
【0036】剥離力は剥離温度および剥離速度に依存す
る。理想的剥離速度に対する理想的温度は存在するが、
本発明の材料には、理想的状態により低い条件下で満足
な画像の生成を可能にするパラメータが提供されなけれ
ばならない。
【0037】材料のレーザによる露出はFbを増大さ
せ、そして(または)Faを減少させるものと信じられ
る。一例として、媒体の着色剤/結合剤層用が熱活性化
された放出層(release layer)によって覆われている場
合には、レーザ露出によって発生せしめられた熱はFa
を減少させ、あるいは画像形成表面が加熱活性化される
場合には、レーザからの熱がFbを増加させる。
【0038】画像形成表面用物質および着色剤/結合剤
層用物質は前記制限条件に基づいて選択することができ
る。この観点で、粘度は極めて重要であるから高頻度ま
たは短時間における温度上昇に付随する粘度の著しい低
下を示す物質を選択することが必要である。
【0039】指定温度における粘度の頻度依存性は、レ
ーザの熱が10-7秒(107 Hz)の間適用されるだけである
ことから極めて重要である。
【0040】本発明の実施に有用であり、図1に示され
ている熱画像形成材料10(以下で、媒体と称する)は基
本的に、画像形成放射線に対して透過性である重合体系
物質の、実質的に連続しているなめらかな画像形成表面
14をその一方の面に有する第一支持体12を有し、この画
像形成表面14上には、画像形成用の粒子状または多孔質
の着色剤/結合剤層の均一で薄い層16が均一に配置され
ている。
【0041】支持体12の厚さは、特に限定されるもので
はないが、通常は10〜1000μmの厚さを有する。支持体
12は、単一層の形態で存在することができ、あるいは紙
または別の重合体系物質のような基板に、前述した目的
に充分な厚さの均一な層として永久的にあるいは一時的
に積層されることができる。支持体12の画像形成表面14
は好ましくは、一定の温度範囲内の高温にさらされる
と、約400 ℃で粘度の著しい変化、たとえば室温におけ
る約1014ポアズから高温下における約10-2ポアズの著し
い変化を示す物質から形成される。さらにまたは、そこ
に形成された画像がゆがめられないようにするために、
支持体12は好ましくは、その画像形成表面14を液化させ
るために迅速に加熱し、次いでこの表面を固化させるた
めに、同様に迅速に冷却させた場合にも、寸法的に安定
である。すなわちどの方向にも伸縮も収縮もしないもの
である。
【0042】支持体12として適する物質にはポリスチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、スチレンとアクリロニトリルとの共重合
体、ポリビニルクロライド、ポリカーボネートおよびビ
ニリデンクロライドがある。現時点で、デュポン社によ
りその商品名マイラー(Mylar )として、あるいはコダ
ック社によりその商品名コーデル(Kodel )として販売
されているようなポリエチレンテレフタレートが好まし
い。またバイエル社よりマクローロン(makrolon) の商
品名で販売されているようなポリカーボネートが好まし
い。
【0043】層16は画像形成表面14上に、多孔質または
粒子状のコーティングとして配置されている画像形成物
質を含有する。層16は好ましくは、結合剤中に分散され
ている着色剤から形成でき、この着色剤は、好ましくは
画像形成に要する高温度に対して実質的に不活性であ
り、いずれかの所望の色を有する染料である。好ましく
は、この層は約0.01〜10マイクロメーターの平均径を有
する粒子18を有することができる。フタロシアニン染料
およびその他の着色染料のような他の光学的濃度を有す
る物質を均等に有効に使用することができる。本明細書
に記載されているような温度にさらされた場合に、それ
らの光学濃度を変える物質を使用することもできる。本
発明にかかる画像形成物質がフタロシアニン染料および
その他の着色染料の場合、結合剤中に赤外線吸収色素を
含有させることが特に好ましい。
【0044】本発明において使用する赤外線吸収色素
は、可視光領域における光の吸収が少なく、赤外線領域
の波長の光の吸収が特に高い色素が好ましい。
【0045】上記色素としては、シアニン系色素、フタ
ロシアニン系色素、ピリリウム系またはチオピリリウム
系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、
Ni、Cr等の金属錯塩系色素、ナフトキノン系または
アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、イン
ドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、トリア
リルメタン系色素、アルミニウム系またはジインモニウ
ム系色素、ニトロソ化合物等を挙げることができる。
【0046】これらの中でも、特に近赤外光を発振する
半導体レーザが実用化されている観点から、波長が700n
m 〜900nm の近赤外領域の光に対する吸収率が高いもの
を使用することが好ましい。これらの色素の具体例は、
例えば特願平3-62683 号および同2-2074号、特開昭61-1
37149 号、同59-64841号、同62-123454 号に記載の色素
を挙げることができる。
【0047】好ましい色素については、特開平2-2074号
に記載されているものを挙げることができる。
【0048】赤外線吸収染料はいかなる濃度で使用して
も良いが、一般に画像形成層の隣接層または画像形成層
中に0.3 〜5.0 g/m2 の濃度で使用することが好まし
い。どの層に含有させるのが好ましいかは、支持体の上
(画像形成層側)からレーザー光を照射するか、支持体
の下からあてるかで変わる。
【0049】結合剤は染料粒子を凝集した塊状物にする
ためのマトリックスを提供し、また初期には、染料/結
合剤層16をその乾燥した状態で接着させて、支持体12の
画像形成表面14を形成させる役目を果す。染料対結合剤
の比率は重量にもとづき、約40:1〜約1:2の範囲に
ある。好適態様では、この比率は約5:1である。画像
形成表面14を層16で均一に被覆することを容易にするた
めに、染料粒子18は初期に、これらを好ましくは不活性
の媒体中に懸濁して、懸濁状態で画像形成表面14上全体
に展延することができる。その後、層16を乾燥させ、表
面14に接着させることができる。その展延特性を改善す
るために、染料は、たとえばアンモニウムパーフルオロ
アルキルスルホネートなどのような表面活性剤で処理す
ることができる。乳化剤のような他の物質を使用または
添加して、その懸濁状態の、あるいは展延された乾燥状
態の染料の分布の均一度を改善することができる。この
層は約0.1 〜約10マイクロメーターの範囲の厚さを有す
ることができる。薄い方の層はこれがさらに高い解像度
の画像を提供する傾向を有することから好ましい。分散
された画像形成染料の安定性を向上させるためにマイク
ロカプセルとすることが好ましい。マイクロカプセルの
製法は、近藤朝士著「マイクロカプセル」日刊工業新聞
社(1970)、近藤保、小石真純「マイクロカプセル−製
法、性質、応用」三共出版(1977)等に詳細に記載されて
いる。本発明においては、尿素−ホルマリン法マイクロ
カプセル、メラミン−ホルマリン法マイクロカプセルが
好ましい。
【0050】本発明にかかわるマイクロカプセルは、系
の安定化をはかることを主な目的とするものである。従
ってカプセル内の物質、カプセル外の物質が相互に移動
しないものが良い。カプセル生成のために、画像形成染
料に加えられる溶媒は塗布後、加熱、乾燥の過程で、す
みやかにカプセル外に揮発するよう低分子、低沸点のも
のが良い。
【0051】本発明によって生成したマイクロカプセル
の芯物質を取り除いて加熱しても、みかけ上カプセル壁
は全く融解や軟化をしない。系の安定性を十分に上げる
ためには、レーザ誘起による瞬間的な加熱によりマイク
ロカプセル壁がガラス状態からゴム状態に変り、内外の
物質の相互拡散、接触が起ることを、防止したものがよ
い。従ってガラス転移点温度は100 ℃以上、さらに望ま
しくは200 ℃以上である。
【0052】本発明にかかるカプセルのガラス転移点
は、カプセル壁固有のガラス転移点そのものか、または
カプセルの外にある種々の物質の形態を含んだ「系とし
て」のガラス転移点である。
【0053】このガラス転移点は、カプセル壁または
(カプセル壁/カプセルの外のガラス転移点調節剤相互
作用物)をバイブロン((DDV−IV型)、東洋ポール
ドウイン(株)製)を用いて測定し、Tanδのピーク温
度を意味するものであり動的損失弾性率を貯蔵弾性率で
除したものである。
【0054】カプセル壁固有のガラス転移点を制御する
には、カプセル壁形成剤の種類をかえることである。ポ
リウレア、ポリウレタン、ポリウレア/ウレタン混合カ
プセル尿素−ホルマリンカプセル、他の出来合いの合成
樹脂を芯物質に内包した形のポリウレア/他の合成樹脂
混合カプセル、ポリウレタン/他の合成樹脂混合カプセ
ル、ポリエステル、ポリアミド等のカプセルが特に好ま
しい。
【0055】本発明の熱画像形成材料のマイクロカプセ
ルは、芯物質を乳化した後、その油滴の周囲に高分子物
質の壁を形成して作られる。高分子物質を形成するリア
クタントは油滴の内部および/または油滴の外部に添加
される。高分子物質の具体例としては、ポリウレタン、
ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、尿素−ホルムアルドヒド樹脂、メラミン樹脂、ポ
リスチレン、スチレンメタクリレート共重合体、スチレ
ン−アクリレート共重合体が上げられる。
【0056】本発明のマイクロカプセル壁の作り方とし
ては、特に油滴外部からのリアクタントの重合によるマ
イクロカプセル化法を採用するのが好ましい。すなわ
ち、生保存性に優れた記録材料として好ましいカプセル
を得ることができる。
【0057】また内部からのリアクタントの重合による
マイクロカプセル化法も利用できる。これらの手法およ
び化合物の具体例については、米国特許第3,726,804
号、同3,796,669 号等に記載されている。特に好ましく
は油滴内部からのリアクタントの重合によるマイクロカ
プセル化法を実施した後、さらに油滴外部からのリアク
タントの重合によるマイクロカプセル化法を実施したも
のである。これにより均一な比較的微小な粒径を持つカ
プセルを得ることができる。
【0058】レーザ光を吸収して光エネルギーを熱エネ
ルギーに変換する物質としては、カーボンやセラミック
微粉末または、赤外線吸収染料等、所望の目的に有効な
らば何でも良い。また2種以上を併用することもでき
る。中でも赤外線吸収染料を、レーザ光の光エネルギー
を熱エネルギーに変換する物質として用いることが特に
好ましい。
【0059】赤外線吸収染料は、いかなる濃度で使用し
ても良く、他の素材と併用しても良い。また2種以上の
赤外線吸収染料と併用しても良い。一般には、赤外線吸
収染料は、0.01〜1.0 g/m2 の濃度で使用するのが好
ましい。
【0060】本発明において使用する赤外線吸収染料
は、可視光域の吸収が少なく赤外線領域の光の波長が高
いものが特に好ましい。また医療画像記録用としては、
青色または淡青色を呈するものを選択するのがよい。こ
れは、支持体等に含有する医療画像観察器(シャーカス
テン)色調調整用染料の量を減らせるため特に好まし
い。
【0061】本発明にかかわる赤外線吸収染料は、画像
形成層全体に含有していても良いが、特に好ましいの
は、画像形成染料中に含有させることである。カーボン
やセラミック微粉末などの不透明な物質については、画
像形成層の支持体側の隣接層に含有させることが好まし
い。この熱画像形成材料については、支持体側から画像
形成照射線を照射する必要がある。
【0062】あるいは、この赤外線染料は、画像形成表
面層に含有していてもよい。この場合、画像形成層側か
ら画像形成照射線を照射する必要がある。
【0063】レーザー光にとっては、照射線が所望の層
に吸収されて熱エネルギーに変換される以外の損失が少
いほど好ましい。そのため、赤外線吸収染料をどの層に
含有させるかは、レーザー光を熱画像形成材料のどちら
の側から、入射させるかによる。
【0064】本発明にかかる赤外線吸収染料については
後に詳述する。
【0065】本発明においては、画像形成染料を水に難
溶性または不溶性の有機溶剤に溶解せしめた後、これを
界面活性剤を含有し水溶性高分子を保護コロイドとして
有する水相と混合し、乳化分散した分散物の形で使用す
ることが好ましい。
【0066】この場合に使用される有機溶剤は、高沸点
オイルの中から適宜選択することができる。中でも好ま
しいオイルとしては、エステル類の他、ジメチルナフタ
レン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレ
ン、ジメチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ジイソ
プロピルビフェニル、ジイソブチルビフェニル、1−メ
チル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1
−エチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタ
ン、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニ
ルメタン、トリアリルメタン(例えば、トリトルイルメ
タン、トルイルジフェニルメタン)、ターフェニル化合
物(例えば、ターフェニル)、アルキル化合物(例え
ば、ターフェニル)、アルキル化ジフェニルエーテル
(例えば、プロピルジフェニルエーテル)、水添ターフ
ェニル(例えば、ヘキサヒドロターフェニル)、ジフェ
ニルエーテル等が挙げられる。
【0067】これらの中でも特にエステル類を使用する
ことが、乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましい。
【0068】エステル類としては、リン酸エステル類
(例えば、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、
リン酸ブチル、リン酸オクチル、リン酸クレジルジフェ
ニル)、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル
酸−2−エチルヘキシル、フタル酸エチル、フチル酸オ
クチル、フタル酸ブチルベンジル)テトラヒドロフタル
酸ジオクチル、安息香酸エステル(安息香酸エチル、安
息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソペンチ
ル、安息香酸ベンジル)、アビエチン酸エステル(アビ
エチン酸エチル、アビエチン酸ベンジル)、アジピン酸
ジオクチル、コハク酸イソデシル、アゼライン酸ジオク
チル、シュウ酸エステル(シュウ酸ジブチル、シュウ酸
ジペンチル)、マロン酸ジエチル、マレイン酸エステル
(マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン
酸ジブチル)、クエン酸トリブチル、ソルビン酸エステ
ル(ソルビン酸メチル、ソルビン酸エチル、ソルビン酸
ブチル)、セバシン酸エステル(セバシン酸ジブチル、
セバシン酸ジオクチル)、エチレングリコールエステル
類(ギ酸モノエステルおよびジエステル、酪酸モノエス
テルおよびジエステル、ラウリン酸モノエステルおよび
ジエステル、パルミチン酸モノエステルおよびジエステ
ル、ステアリン酸モノエステルおよびジエステル、オレ
イン酸モノエステルおよびジエステル)、トリアセチ
ン、炭酸ジエチル、炭酸ジフェニル、炭酸エチレン、炭
酸プロピレン、ホウ酸エステル(ホウ酸トリブチル、ホ
ウ酸トリペンチル)等が挙げられる。これらの中でも、
燐酸トリクレジルを単独または混合して使用した場合に
は顕色剤の乳化分散安定性が特に良好であり好ましい。
特開平1-304984号に記載されているオイルは特に好まし
い。
【0069】上記のオイル同志、または他のオイルとの
併用も可能である。
【0070】本発明においては、上記の有機溶剤に、さ
らに低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもで
きる。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、
酢酸イソプロピル、酢酸ブチルおよびメチレンクロライ
ド等を特に好ましいものとして挙げることができる。
【0071】これ等の成分を含有する油相と混合する水
相に、保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子
は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性
高分子の中から適宜選択することができるが、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好まし
い。
【0072】また水相に含有せしめる界面活性剤は、ア
ニオン性またはノニオン性の界面活性剤の中から、上記
保護コロイドと作用して沈殿や凝集を起こさないものを
適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性
剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アル
キル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリ
ウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることが
できる。
【0073】本発明における乳化分散物は、上記成分を
含有した油相と保護コロイドおよび界面活性剤を含有す
る水相、高速撹拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に
用いられる手段を使用して混合分散せしめ容易に得るこ
とができる。
【0074】また、油相の水相に対する比の値(油相重
量/水相重量)は、0.02〜0.6 が好ましく、特に0.1 〜
0.4 であることが好ましい。0.02以下では水相が多すぎ
て希薄となり十分な発色性が得られず、0.6 以上では逆
に液の粘度が高くなり、取り扱いの不便さや塗布液安定
性の低下をもたらす。
【0075】本発明にかかわる画像形成層には、必要に
応じて例えば特開昭61-283589 号、同61-283590 号、同
61-283591 号に記載された光退色防止剤を適宜加えるこ
とができる。また下記の300 〜420nm に吸収ピークを有
する化合物を加えることが好ましい。
【0076】本発明に好ましく用いられる300 〜420nm
に吸収ピークを有する化合物としては、例えば、アリー
ル基で置換されたベンゾトリアゾール化合物、4−チア
ゾリドン化合物、ベンゾフェノン化合物、桂皮酸エステ
ル化合物、ブタジエン化合物、ベンゾオキサゾール化合
物さらに紫外線吸収ポリマーを用いることができる。本
発明で使用される紫外線吸収剤は水溶性、油溶性あるい
はラテックス状など性状をとわない。
【0077】さらに特に好ましく用いられる染料として
は下記一般式(D−1)、(D−2)、(D−3)また
は(D−4)で表わされる化合物で吸収極大が300 〜42
0nmである化合物である。
【0078】
【化1】
【0079】式中、R1 ″は−OXまたは−N(X)(Y)−
で表される原子団であって、XおよびYは水素原子、ア
ルキル基、シアノアルキル基、カルボキシアルキル基、
スルホアルキル基あるいはナトリウム・カリウム塩を表
し、R2 ″とR3 ″は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、
または前記の−OX基と同様の基を表し、Qは少なくと
も一つのハロゲン原子、カルボキシ基、スルホ基、また
はスルホアルキル基あるいはそのナトリウム・カリウム
塩で置換されたフェニル基またはスルホアルキル基、ス
ルホアルコキシアルキル基、スルホアルキルチオアルキ
ル基を、またはLは置換されてもよいメチン基を表す。
4 ″はアルキル基、カルボキシ基、アルキルオキシカ
ルボニル基あるいはアシル置換、非置換のアミノ基を表
す。mは整数1または2を、nは整数0または1をそれ
ぞれ示す。
【0080】R5 ″、R6 ″、R8 ″、R9 ″およびR
10″は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキ
シ基、アルコキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カル
ボキシル基またはスルホン基あるいはそのナトリウム・
カリウム塩を表し、R7 はアルキル基またはカルボキシ
ル基を表す。
【0081】式中R11″およびR12″はアルキル基、置
換アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基ま
たはカルボキシル基を表し、R13″およびR14″はスル
ホン酸基もしくはカルボキシル基で置換されたアルキル
基またはスルホン酸基もしくはカルボキシル基またはス
ルホン酸基で置換されたアリール基あるいはそのナトリ
ウム・カリウム塩を表し、Lは置換もしくは未置換のメ
チン鎖を表す。Mはナトリウム、カリウムまたは水素原
子を表し、pは0または1を表す。
【0082】式中R1 ′′′、R2 ′′′、
3 ′′′、R4 ′′′はアルキル基、ヒドロキシアル
キル基、シアン基、アルキルシアノ基、アルコキシ基お
よびスルホアルキル基を表す。R5 ′′′および
6 ′′′はスルホン酸基、アルキルスルホン酸基を表
す。
【0083】以下に本発明で好ましく用いられる300 〜
420nm に吸収ピークを有する染料の具体的化合物例を示
すが本発明はこれに限定されるものではない。
【0084】
【化2】
【0085】染料の層は最終画像に所望の濃度が得られ
るように選択される。
【0086】本発明に適する結合剤の例にはゼラチン、
ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシエチレンセルロース、アラビアゴム、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビ
ニルピロリドン、ポリエチルオキサゾリンおよびポリス
チレンラテックス、スチレン−ブタジエンラテックス、
アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビ
ニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル
共重合体等がある。中でもポリエチレンオキサゾリンは
好ましい。
【0087】所望により、キチンおよび(または)ポリ
アミドのような準顕微鏡的大きさの粒子を着色剤/結合
剤層16に加えて、最終画像に摩耗耐性を付与することが
できる。この粒子は重量/重量にもとずき、約1:2〜
約1:20の範囲の粒子対層固体の量で存在させることが
できる。ポリテトラフルオロエチレン粒子は特に有用で
ある。
【0088】図1に示すように、熱画像形成に適合させ
るために、媒体は支持体12すなわち、画像形成表面14と
層16との界面または界面近傍で、露出源波長のエネルギ
ーを吸収できなければならない。このエネルギー吸収特
性は支持体12または層16の材料において固有であり、あ
るいは分離した熱吸収層として付与することができる。
【0089】支持体12の画像形成表面14に画像を形成す
るために、画像の所望の高い解像度に相応する微細なレ
ーザビーム(図中矢印20により示されている)を、着色
剤/結合剤層16と赤外線吸収染料を含有する画像形成表
面14との間の界面に向けて、着色剤/結合剤層16を通過
させて照射する。ビーム20は図1に示したレーザ光源22
から発射され、形成しようとする画像に一致するパター
ンで走査される。ビーム20はこの界面で吸収され、約40
0 ℃の熱に変えられるが、画像形成表面14の特性によっ
て、さらに低い温度も画像の形成に有効であることもあ
る。当業者に認識されているように、画像様走査は画像
形成表面14を直線状に走査させ、レーザ22を好ましくは
2値に変調させることによって達成することができ、ハ
ーフトーンプリンティングと大差のない方法で非常に微
細な点による画像を形成することができる。
【0090】本発明による媒体の露出には他のレーザを
使用することもできるが、レーザ22は好ましくは、半導
体ダイオードレーザまたはYAG−レーザのどちらかで
あり、画像形成物質10の露出しきい値の上限と下限との
間にあるのに充分な出力を有するものである。レーザ22
は約40〜約1000mWの範囲の出力を有することができ
る。本明細書では使用されている露出しきい値の用語
は、一方で、露出を行なうのに必要な最少出力および他
方で「破裂」が生じる前の画像形成物質10が耐えられる
最大出力を意味する。さらにまた、レーザ22はレーザビ
ームの焦点を正確に合せるための焦点合せ装置(図示さ
れていない)を具備する。
【0091】レーザは本発明の媒体の露出に特に適して
おり、これは本発明の媒体がしきい値型フイルムと言う
ことができるものという意図を有するからである。すな
わち、本発明の媒体は高コントラストを有し、そして或
るしきい値を越えて露出されると、最大濃度を生じ、他
方、このしきい値以下では濃度が全く得られないもので
ある。
【0092】焦点を合せたGaussianレーザビームの強度
はビームの中心を最高とし、周辺に向かって徐々に減少
している。したがって、媒体がしきい値2値変化を示す
ことができない場合には、Gaussianレーザビームによっ
て描かれた点はそれらの中心からそれらの周囲の余白に
向って濃度が徐々に減少して示される。この濃度の減少
比率は時には、媒体の「ガンマ」(濃度勾配、コントラ
スト)と称される。低ガンマ媒体は軟かいまたはボケた
エッジの点を表示する。これに対して、高ガンマ媒体は
明確なエッジを有する鋭い点を描く。本発明による媒体
は鋭いエッジを得ることができるような高ガンマフイル
ムである。換言すれば、描かれた点は完全な暗または完
全な明とのどちらかに変調させることができ、このよう
にして、本発明の媒体に形成される画像の濃度は時点の
領域および(または)数の増加に従って、この領域の濃
度が増加するハーフトーン技法によって変化させること
ができる。したがって、本発明の媒体を使用して、実質
的に写真に類似している画像を創り出すことができる。
【0093】前述したように、焦点を合せたレーザビー
ムは均一強度のスポットを生じることはできないので、
このGaussianビームスポットの方法では、フイルムの或
る領域がその露出しきい値の充分に下および充分に上で
あるものと考えることができる。Gaussianビームスポッ
トでは、その強度分布は指数関数的減衰によって与えら
れる: 強度=I=I0 exp (−2(r/r0 2 ) (2) この式において、r0 は強度がピーク値の1/e2 に低
下している場所のビームの半径であり、そしてI0 はr
=0におけるビーム強度である。フイルム露出しきい値
の強度がIf である場合に、描かれたスポットの領域は
媒体とレーザビームとの間に動きがないものとして、 πr2 =0.5 πr0 2 n (I0 /If ) (3) である。したがって、定温Gaussianレーザのレーザエネ
ルギーは、レーザ出力使用効率を最高にすることによっ
て得られるものとして、I0 /If =e=2.72の場合に
最適に使用することができる: (If /I0 )In (I0 /If ) (4) 媒体の露出しきい値の強度がI0 より大きいかまたはI
0 に等しい場合、すなわちI0 /If <1の場合に、ス
ポットの領域はゼロである。すなわち、スポットは描か
れない。しかしながら、I0 /If =eの場合に、スポ
ットの領域は最適値の0.5 πr0 2 に等しい。したがっ
て、焦点を合せたGaussianレーザビームの中心が媒体の
露出しきい値以上である場合には、媒体上にスポットだ
けを描くことができる。焦点を合せたレーザビームの場
合には、一般に真実として、描かれたスポットの内側の
点が露出しきい強度より過剰の強度の露出を受けるの
で、媒体の最小しきい値より高い強度にさらされた場合
に、分解せず、破裂せず、あるいは特別に貧弱な性能に
ならないことが重要である。
【0094】しかしながら、レーザ出力効率が最適より
小さい場合に、描かれたスポットの中心がフイルム露出
しきい強度以上の露出強度に耐えるかぎり、優れた品質
の画像を得ることができる。
【0095】図1に示されている媒体10の表面14に画像
を形成する目的に対しては、着色剤/結合剤層16がレー
ザの波長に対して実質的に非吸収性であり、そのビーム
がその界面まで浸透することができるものであることが
必要である。この態様においては、レーザ22のエネルギ
ーは着色剤/結合剤層16を通して向けられ、浸透する。
当業者によく認識されるように、小さいスポットにレー
ザの焦点を合せる場合には、着色剤/結合剤層16の複屈
折を考慮しなければならない。スポットが小さすぎる場
合、たとえば<5μmである場合には、これらの物質の
複屈折はスポット形状の変形ならびに解像度および感度
の損失を生じさせる。支持体12の画像形成表面14を液化
するために、その界面で瞬間的に必要になる熱を発生さ
せるので、表面14または粒子状層16のどちらかは熱吸収
性でなければならない。一例として、この目的には、赤
外線吸収層が有効であることが見出された。
【0096】画像形成表面14と粒子状層16との間の界面
に発現された高温(約400 ℃)そして局所的に適用され
た熱は、表面14の熱にさらされた部分を液化させる、す
なわちこの部分の粘度は約1014ポアズから約10-2ポアズ
へ著しく降下せしめられる。熱は極めて短時間、好まし
くは<0.5 マイクロ秒程度の時間適用され、約0.1 マイ
クロメーターの深さまで、物質の液化を生じさせる。
【0097】この低い粘度で、液化した物質はこれらが
全体的に吸収されるのではなく粒子18間の空隙に充分に
浸透するように、層16の着色剤粒子18に対して毛細管作
用を示す。着色剤粒子18間の空隙へのこの液化した表面
物質の制限された浸透は本発明の媒体によって達成する
ことができる画像の細かい解像度に対して大きな影響が
あるものと信じられる。
【0098】生成しようとする画像は液化表面物質の温
度の変動によってその望ましい高い解像度を失うので、
画像形成表面14の液化および続いての固化は時間および
温度の両者において、非常に短い間隔内で行なわれなけ
ればならない。たとえば、露出時間は<1msecであるこ
とができ、また温度範囲は約100 ℃〜約1000℃であるこ
とができる。
【0099】前記の方法で媒体を露出した後に、感圧接
着剤で被覆した表面26を有するシート24を粒子状層16上
で稿重することができ、次いで矢印28によって示されて
いるように分離または剥離することができる(図2参
照)。シート24を分離すると、このシートは粒子層16の
中のレーザ22の熱にさらされていない部分16a を担持し
ている。前記の方法において、レーザ22で処理された16
tで示されている部分は表面14上に堅固に結合して残り
(この部分の形状を簡便にするために、「ネガ」画像と
称する)、シート24とともに分離される部分16uは相補
画像またはポジ画像を形成する。鮮鋭な画像を形成する
ためには、粒子層16は剥離シート24および(または)支
持体12に対するその接着力よりも大きい固有凝集力を有
する必要がある。
【0100】支持体12の表面14上に展延されている粒子
層16は好ましくは、少なくとも初期には、その移動を防
止する方法でそこに接着される。前述したように、粒子
層16はマトリックスを有することができる。未処理着色
剤粒子は次いで上記態様における接着性剥離シート24に
よる代りに、こすり取るかまたは洗出することにより除
去することができる。
【0101】図3の好ましい実施態様により示されてい
るように、媒体10a は画像形成表面14a 、この表面14a
上に位置する多孔質または粒子状の画像形成層16a 、分
離した剥離シート24a および粒子層16a と接触してお
り、剥離シート24a 上に位置する剥離層24a ′を有する
支持体12a よりなる積層構造を有することができる。
【0102】図3aにおいて、着色剤/結合剤層を形成す
る粒子層18a は画像形成表面 14a上に位置しており、画
像形成表面14a 中には侵入していない。この熱画像形成
媒体10a は前記の方法でレーザビームにより露出するこ
とができる。その後、図4に示されているように、粒子
状着色剤層16a のうちのレーザビームにより処理されて
いない部分16a uを担持している剥離シート24a を分離
することができる。処理された部分16a tは画像形成表
面14a に堅固に結合して、支持体12a 上に残る。図4aに
示されているように、粒子材料18a はここで、前述のよ
うに液化した表面物質着色剤/結合剤層16a との間の毛
細管吸引の結果として画像形成表面14a 中に入る。
【0103】次に本発明の熱画像形成材料の別の実施態
様を示す。図5はその材料のメカニズムを説明する断面
図である。
【0104】この熱画像形成材料10′においては、粒子
層16′に含まれる着色剤粒子18′が、画像形成照射線
(ここにおいてはビーム20)を吸収して、これを画像形
成表面14の物質を液化させるエネルギーに変換する物質
を兼ねている。具体的には、カーボンブラックが挙げら
れる。
【0105】あるいは、例えば、赤外線吸収染料を着色
剤粒子18′とともに粒子層16′中に含有せしめてもよ
い。
【0106】図5に示すように、このように形成した熱
画像形成材料10′に支持体12の側からビーム20を照射し
て画像を形成せしめることができる。これは、支持体12
と画像形成表面14を透過したビーム20がカーボンブラッ
ク粒子18′に到達し、そのカーボンブラック粒子18′が
ビーム20を吸収して、画像形成表面14を液化し、ビーム
20の走査点のみに位置するカーボンブラック粒子18′が
その画像形成表面14に固着せしめられる。
【0107】以上のように熱画像形成材料10′に画像を
形成した後、図2に示した熱画像形成材料10の場合と同
様に、感圧接着剤で被覆した表面26を有するシート24を
粒子状層16上で稿重することができ、次いで矢印28によ
って示されているように分離または剥離することができ
る。シート24を分離すると、このシートは粒子層16の中
のレーザ22の熱にさらされていない部分16a を担持して
いる。前記の方法において、レーザ22で処理された16t
で示されている部分は表面14上に堅固に結合して残り
(この部分の形状を簡便にするために、「ネガ」画像と
称する)、シート24とともに分離される部分は相補画像
またはポジ画像を形成する。鮮鋭な画像を形成するため
には、粒子層16′は剥離シート24および(または)支持
体12に対するその接着力よりも大きい固有凝集力を有す
る必要がある。
【0108】支持体12の表面14上に展延されている粒子
層16′は好ましくは、少なくとも初期には、その移動を
防止する方法でそこに接着される。前述したように、粒
子層16′はマトリックスを有することができる。カーボ
ンブラック粒子は次いで上記態様における接着性剥離シ
ート24による代りに、こすり取るかまたは洗出すること
により除去することができる。
【0109】以上、実施例に基づいて本発明の熱画像形
成材料を詳細に説明したが、この熱画像形成材料を用い
て、カラープリントを得ることができる。ここでは、マ
ゼンタ、シアン、イエローの着色剤粒子を用いてカラー
プリントを得る実施態様を説明する。
【0110】まず、着色剤粒子がマゼンタである本発明
の熱画像形成材料に、所望の画像を各色(マゼンタ、シ
アン、イエロー)に分解した各画像情報のうちマゼンタ
の画像情報を担持するレーザビームを照射せしめてマゼ
ンタの画像を形成する。次いで、この熱画像形成材料か
ら画像の形成されていない部分を、接着性剥離シートを
用いた剥離により、またはこすり取りや洗出により除去
する。
【0111】図6は上述のようにマゼンタの画像が本発
明の熱画像形成材料に記録された様子を示す横方向断面
図である。
【0112】図6に示すように支持体12上には、レーザ
ビームの照射により液化せしめられた画像形成表面層14
によりマゼンタ粒子18p が配されている。このレーザビ
ームの照射は、本発明の熱画像形成材料に応じてその材
料の支持体側または画像形成層側から行なわれる(図
1、図5参照)。
【0113】図7は本発明の熱画像形成材料とともにカ
ラープリントの作成に用いられる熱画像形成材料に画像
を記録する様子を示す横方向断面図である。
【0114】支持体32上に接着層31を介して画像形成層
36と画像形成表面層34が設けられている。画像形成層36
は着色剤としてシアン粒子38からなる。この熱画像形成
材料30の画像形成表面層34上にマゼンタの画像が記録さ
れた熱画像形成材料10p を密着配置する。このとき、そ
の熱画像形成材料10p の画像の形成された画像形成層18
p の面が接するように配されても、支持体12の面が接す
るように配されてもよいが、支持体12の面が接するよう
に配される場合には、支持体12が可視光に対して透明で
ある必要がある。
【0115】このように熱画像形成材料10p と熱画像形
成材料30とを積層せしめて積層体を構成し、この積層体
にシアンの画像情報を担持するレーザビームを照射せし
めてシアンの画像を形成する。このレーザビームの照射
は図7に示すように、支持体32側から照射する必要があ
る。これは、熱画像形成材料10p 側からレーザビームを
照射した場合、その材料10p 中に存在するレーザビーム
吸収物質がそのレーザビームを吸収してシアンの画像を
形成する際に必要な画像形成表面層34の液化を妨げるた
めである。画像の形成後、支持体12を支持体32から引き
剥がすと、先に形成したマゼンタの画像に加えてシアン
の画像の形成された部分が熱画像形成材料10p に付着し
たものが得られる。
【0116】以下、同様に図7に示した熱画像形成材料
において、着色剤粒子がイエローであるものに、イエロ
ーの画像情報を担持したレーザビームを支持体側から照
射せしめてイエローの画像を形成する。この画像の形成
後、熱画像形成材料10p を支持体より引き剥がしてマゼ
ンタ、シアン、イエローの画像が形成された、すなわ
ち、カラー画像が形成された材料を得ることができる。
このように形成した者はポジ画像のカラープリントであ
る。ネガ画像のカラープリントを得る場合には、照射し
たレーザビームと反対の画像情報を担持したレーザビー
ムを照射すればよい。しかしながら、このような複数回
の転写は、上述した3色に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱画像形成材料の一実施例のメカニズ
ムを説明する断面図
【図2】本発明の熱画像形成材料の一実施例の剥離シー
トの剥離を説明する断面図
【図3】本発明の熱画像形成材料の一実施例の露出前の
断面図
【図4】本発明の熱画像形成材料の一実施例の露出後の
断面図
【図5】本発明の熱画像形成材料の一実施例のメカニズ
ムを説明する断面図
【図6】本発明の熱画像形成材料にマゼンタの画像が記
録された様子を示す断面図
【図7】本発明の熱画像形成材料とともにカラープリン
トの作成に用いられる熱画像形成材料に画像を記録する
様子を示す断面図
【符号の説明】
10、30 熱画像形成材料 12、32 支持体 14、34 画像形成表面層 16、36 顔料/結合剤層 18、38 粒子 20 レーザ光 22 レーザ光源 24 剥離シート 39 接着層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、該支持体の少くとも一方の面
    に設けられた、所定の温度以上で液化されて流動性を有
    するようになる画像形成表面層と、該各画像形成表面層
    の上に均一に被覆された多孔質または粒子状の画像形成
    物質よりなる画像形成層と、画像形成照射線を吸収し
    て、該照射線を前記画像形成物質を液化させる熱エネル
    ギーに変換する照射線吸収物質とを含み、 前記画像形成物質が前記画像形成層と前記画像形成表面
    層との間の接着強度よりも大きい凝集強度を示し、前記
    画像形成照射線を前記物質に照射することにより該画像
    形成表面層が液化されたときに、該液化した表面層が前
    記画像形成層の該表面層と隣接する部分の該形成層中に
    毛細管的流動により侵入し、これにより前記画像形成表
    面層が冷却されると、前記画像形成層の前記画像形成照
    射線が照射された部分が前記支持体に実質的に固定され
    る、画像形成照射線に応答して画像を形成する熱画像形
    成材料であって、 前記画像形成層が、水に難溶または不溶の有機溶剤に染
    料を溶解せしめたものを、界面活性剤を含有し水溶性高
    分子を保護コロイドとして有する水相と混合し、その後
    乳化分散してなる染料の分散物を含むことを特徴とする
    熱画像形成材料。
  2. 【請求項2】 支持体と、該支持体の少くとも一方の面
    に設けられた、所定の温度以上で液化されて流動性を有
    するようになる画像形成表面層と、該各画像形成表面層
    の上に均一に被覆された多孔質または粒子状の画像形成
    物質よりなる画像形成層と、画像形成照射線を吸収し
    て、該照射線を前記画像形成物質を液化させる熱エネル
    ギーに変換する照射線吸収物質とを含み、 前記画像形成物質が前記画像形成層と前記画像形成表面
    層との間の接着強度よりも大きい凝集強度を示し、前記
    画像形成照射線を前記物質に照射することにより該画像
    形成表面層が液化されたときに、該液化した表面層が前
    記画像形成層の該表面層と隣接する部分の該形成層中に
    毛細管的流動により侵入し、これにより前記画像形成表
    面層が冷却されると、前記画像形成層の前記画像形成照
    射線が照射された部分が前記支持体に実質的に固定され
    る、画像形成照射線に応答して画像を形成する熱画像形
    成材料であって、 前記画像形成層が、染料を含有するマイクロカプセルを
    含むことを特徴とする熱画像形成材料。
  3. 【請求項3】 前記照射線吸収物質が、前記画像形成表
    面層に含まれることを特徴とする請求項1または2記載
    の熱画像形成材料。
  4. 【請求項4】 前記照射線吸収物質が、前記画像形成表
    面層の表裏両面の少なくともいずれか一方の上に層状に
    設けられていることを特徴とする請求項1または2記載
    の熱画像形成材料。
  5. 【請求項5】 前記照射線吸収物質が、前記画像形成層
    中の前記画像形成表面層に隣接する部分に層状に含まれ
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の熱画像
    形成材料。
  6. 【請求項6】 前記画像形成物質が前記照射線吸収物質
    を兼ねることを特徴とする請求項1または2記載の熱画
    像形成材料。
  7. 【請求項7】 前記照射線吸収物質が、前記画像形成層
    に含まれることを特徴とする請求項1または2記載の熱
    画像形成材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102658736A (zh) * 2012-05-18 2012-09-12 焦作市卓立烫印材料有限公司 一种转印图文具有夜光效果的热转印碳带及其制备方法

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