JPH05301448A - レーザー記録用感熱記録材料及びそれを用いた画像記録方法 - Google Patents

レーザー記録用感熱記録材料及びそれを用いた画像記録方法

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JPH05301448A
JPH05301448A JP4132024A JP13202492A JPH05301448A JP H05301448 A JPH05301448 A JP H05301448A JP 4132024 A JP4132024 A JP 4132024A JP 13202492 A JP13202492 A JP 13202492A JP H05301448 A JPH05301448 A JP H05301448A
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laser
heat
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thermal
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JP4132024A
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English (en)
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Masahide Sasai
正秀 笹井
Noriyuki Hosoi
憲行 細井
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザービームによって両面記録することの
できる感熱記録材料を提供すること及び、小出力のレー
ザービームで高速記録を可能とする画像記録方法を提供
すること。 【構成】 支持体の両面に、少なくとも塩基性染料前駆
体、顕色剤及び赤外線吸収色素を含有する感熱層を設け
てなるレーザー記録用感熱記録材料、及び該記録材料
に、両面同時記録を行うことを特徴とする画像記録方
法。 【効果】 小型レーザーを用いて、高速且つ高画質の感
熱記録を行うことができる上、支持体当たりの記録量が
従来の倍になるので省資源にも寄与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料に関し、特
にレーザービームを利用して記録する非接触の感熱記録
材料及びそれを用いた画像記録方法に関する。
【0002】
【従来技術】支持体上に感熱発色層を設けた感熱記録材
料の表面にサーマルヘッドを密着走査させ、熱エネルギ
ーを感熱発色層に直接若しくは保護層を通して伝えるこ
とによって、発色画像を記録する感熱記録方式は広範囲
に知られており、ファクシミリやプリンターなどに適用
されている。
【0003】しかしながら、このような感熱記録方法に
おいては、サーマルヘッドを感熱記録材料に密着させて
走査させるために、サーマルヘッドが摩耗したり、サー
マルヘッド表面へ感熱記録材料の成分がカスとなって付
着することにより記録画像が正しく得られない場合が生
じ、又、サーマルヘッドが破壊されるという問題が生じ
やすい。
【0004】又、このようなサーマルヘッドを用いた感
熱記録方式には、サーマルヘッドの構造上の特質から、
発熱素子の加熱冷却の高速制御や発熱素子密度を大きく
する上で限界があるために、高速記録や高密度、高画質
記録には限度があるという欠点があった。
【0005】サーマルヘッドを用いる感熱記録方式の上
記の如き問題点を解決するために、レーザービームを用
い、感熱記録材料に対して非接触でかつ高速、高密度で
熱記録を行うことが提案されている(例えば、特開昭5
0−23617号、特開昭54−121140号、特開
昭57−11090号、特開昭58−56890号、特
開昭58−94494号、特開昭58−134791
号、特開昭58−145493号、特開昭59−891
92号、特開昭60−205182号、特開昭62−5
6195号公報)。
【0006】しかしながら、このようなレーザービーム
を用いた記録方式においては、感熱発色層が、一般に、
可視及び近赤外領域の光を吸収しにくいために、レーザ
ーの出力を相当大きくしないと発色に必要な熱エネルギ
ーが得られず、小型で安価な装置をつくることが極めて
困難であるという欠点があった。因に、出力2倍のレー
ザーは約6〜4倍の価格である。
【0007】又、感熱発色層に効率良くレーザーを吸収
させるための提案も多くされており、一般的には感熱発
色層の中にレーザービームの波長に合った光吸収物質を
添加することが行われている。この場合、添加する光吸
収物質が白色でないと、記録材料の地肌が着色してコン
トラストが低く、品位のない記録となるので好ましくな
い。
【0008】一般に、白色の光吸収物質は無機化合物に
多いがその殆どのものは光吸収効率が低いため、光吸収
効率の良い有機化合物で、着色の少ない化合物を開発す
ることが望まれていた。又、可視光領域の光を吸収する
有機化合物は着色しており、光吸収物質として感熱層に
添加することは前述のように困難であるので、光吸収効
率の良い有機化合物であって着色の少ない化合物を開発
することが望まれていた。
【0009】ところで、近年における半導体レーザーの
進歩は著しく、小型で安価なものの入手が可能となった
が、一般に、これらの半導体レーザーの発振波長は近赤
外部にあることから、これらの半導体レーザーで記録可
能な感熱材料の開発が望まれていた。又、特公昭50−
774号にはインクを封入したマイクロカプセルを原紙
に塗布し、強力な光を照射してカプセル中のインクを噴
出させることにより原紙に記録する方法が提案されてい
るが、感度が非常に低く、未だ実現されるに至っていな
い。一方、可視光領域以外の波長のレーザービームを吸
収する有機化合物の場合には、着色していない化合物を
選択することが可能であるため、それを記録層に添加し
た場合でも記録材料の地肌を白色とすることが可能であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等は
非接触で記録することができる上地肌が白色に近く、小
出力のレーザービームを用いて高品位の感熱記録材料を
得るために鋭意検討した結果、赤外線吸収色素を含有す
る感熱層を支持体の両面に設けた場合には、極めて良好
な結果を得ることができることを見い出し、本発明に到
達した。
【0011】従って、本発明の第1の目的は、小出力の
レーザービームによって高品位の画像記録を行うことが
できる感熱記録材料を提供することにある。本発明の第
2の目的は、レーザービームによって両面記録すること
のできる感熱記録材料を提供することにある。本発明の
第3の目的は、高速で高品位の熱記録を得るための画像
記録方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、支持体の両面に、少なくとも塩基性染料前駆体、顕
色剤及び赤外線吸収色素を含有する感熱層を設けてなる
レーザー記録用感熱記録材料及びそれに両面同時記録す
ることを特徴とする画像記録方法によって達成された。
【0013】本発明で使用する塩基性染料前駆体は特に
限定されるものではないが、エレクトロンを供与して、
或いは酸等のプロトンを受容して発色する性質を有する
ものであって、通常略無色で、ラクトン、ラクタム、サ
ルトン、スピロピラン、エステル、アミド等の部分骨格
を有し、顕色剤と接触してこれらの部分骨格が開環若し
くは開裂する化合物が用いられる。具体的には、クリス
タルバイオレットラクトン、ベンゾイルロイコメチレン
ブルー、マラカイトグリーンラクトン、ローダミンBラ
クタム、1,3,3−トリメチル−6’−エチル−8’
−ブトキシインドリノベンゾスピロピラン等がある。
【0014】これらの発色剤に対する顕色剤としては、
フェノール化合物、有機酸若しくはその金属塩、オキシ
安息香酸エステル等の酸性物質が用いられる。顕色剤は
融点が50℃〜250℃のものが好ましく、特に融点が
60℃〜200℃で水に難溶性のフェノール又は有機酸
が望ましい。これらの顕色剤の具体例は、例えば特開昭
61−291183号に記載されている。
【0015】本発明において使用する赤外線吸収色素
は、可視光領域における光の吸収が少なく、赤外線領域
の波長の光の吸収が特に高い色素が好ましい。上記色素
としては、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、ピ
リリウム系又はチオピリリウム系色素、アズレニウム系
色素、スクワリリウム系色素、Ni、Cr等の金属錯塩
系色素、ナフトキノン系又はアントラキノン系色素、イ
ンドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフ
ェニルメタン系色素、トリアリルメタン系色素、アミニ
ウム系又はジインモニウム系色素、ニトロソ化合物等を
挙げることができる。
【0016】これらの中でも、特に近赤外光を発振する
半導体レーザーが実用化されている観点から、波長が7
00nm〜900nmの近赤外領域の光に対する吸収率
が高いものを使用することが好ましい。これらの色素の
具体例は、例えば特願平3−62683号明細書に記載
されている。これらの色素のうち、本発明の感熱記録材
料に特に好ましく使用することのできるものはシアニン
系色素である。尚、これらの色素は単独で使用しても二
種以上を併用してもよい。
【0017】本発明においては、常温で発色剤と顕色剤
の接触を防止するという生保存性の観点(カブリ防
止)、及び希望のレーザーエネルギーで発色させるとい
う発色感度の制御の観点等から、発色剤である塩基性染
料前駆体をマイクロカプセル化して用いることが好まし
い。
【0018】本発明で使用するマイクロカプセルの製造
には界面重合法、内部重合法、外部重合法の何れの方法
をも採用することができるが、特に、水溶性高分子を溶
解した水溶液中で発色剤等を含有した芯物質を乳化した
後、その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成させる乳化
重合法を採用することが好ましい。
【0019】高分子物質を形成するリアクタントは油滴
の内部及び/又は油滴の外部に添加される。高分子物質
の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルム
アルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレ
ンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共
重合体等が挙げられる。好ましい高分子物質はポリウレ
タン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネートであり、特に好ましくはポリウレタン及びポ
リウレアである。高分子物質は2種以上併用することも
できる。前記水溶性高分子の具体例としては、ゼラチ
ン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が
挙げられる。
【0020】本発明においては、レーザービーム加熱時
にマイクロカプセル壁を膨潤させるため、固体増感剤を
添加することもできる。固体増感剤は、マイクロカプセ
ル壁として用いるポリマーの可塑剤と言われるものの中
から、融点が50℃以上好ましくは120℃以下であっ
て、常温では固体であるものを選択して用いることがで
きる。例えば、壁材がポリウレア、ポリウレタンから成
る場合には、ヒドロキシ化合物、カルバミン酸エステル
化合物、芳香族アルコキシ化合物、有機スルホンアミド
化合物、脂肪族アミド化合物、アリールアミド化合物等
が好適に用いられる。
【0021】本発明においては、顕色剤及び赤外線吸収
色素を固体分散して用いても良いが、特に、水に難溶性
又は不溶性の有機溶剤に溶解せしめた後、これを、界面
活性剤を含有し水溶性高分子を保護コロイドとして有す
る水相と混合し、乳化分散した分散物の形で使用するこ
とによって、感熱層を実質的に透明なものとすることが
できる。
【0022】この場合に使用される有機溶剤は、高沸点
オイルの中から適宜選択することができる。中でも好ま
しいオイルとしては、エステル類の他、ジメチルナフタ
レン、ジエチルナフタレン、ジイソプロピルナフタレ
ン、ジメチルビフェニル、ジエチルビフェニル、ジイソ
プロピルビフェニル、ジイソブチルビフェニル、1−メ
チル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタン、1
−エチル−1−ジメチルフェニル−1−フェニルメタ
ン、1−プロピル−1−ジメチルフェニル−1−フェニ
ルメタン、トリアリルメタン(例えば、トリトルイルメ
タン、トルイルジフェニルメタン)、ターフェニル化合
物(例えば、ターフェニル)、アルキル化合物、アルキ
ル化ジフェニルエーテル(例えば、プロピルジフェニル
エーテル)、水添ターフェニル(例えば、ヘキサヒドロ
ターフェニル)、ジフェニルエーテル等が挙げられる。
これらの詳細については、例えば特開昭63−4508
4号に記載されている。
【0023】これらの中でも、特にエステル類を使用す
ることが乳化分散物の乳化安定性の観点から好ましく、
特に燐酸トリクレジルを単独又は混合して使用した場合
には顕色剤の乳化分散安定性が特に良好であり好まし
い。上記のオイル同志、又は他のオイルとの併用も可能
である。
【0024】本発明においては、上記の有機溶剤に、更
に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもでき
る。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等
を特に好ましいものとして挙げることができる。
【0025】これ等の成分を含有する油相と混合する水
相に保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分子は、
公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分
子の中から適宜選択することができるが、ポリビニルア
ルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好ましい。
【0026】又、水相に含有せしめる界面活性剤は、ア
ニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記保
護コロイドと作用して沈澱や凝集を起こさないものを適
宜選択して使用することができる。好ましい界面活性剤
としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アルキ
ル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウ
ム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることがで
きる。
【0027】乳化分散物は、上記成分を含有した油相と
保護コロイド及び界面活性剤を含有する水相を、高速撹
拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に用いられる手段
を使用して混合分散せしめ容易に得ることができる。
又、油相の水相に対する比の値(油相重量/水相重量)
は、0.02〜0.6が好ましく、特に0.1〜0.4
であることが好ましい。0.02以下では水相が多すぎ
て希薄となるので十分な発色性が得られず、0.6以上
では逆に液の粘度が高くなるので取り扱いの不便さや塗
液安定性の低下をもたらす。
【0028】上記のようにして調製した感熱層液を支持
体両面に塗布するに際しては、公知の水系又は有機溶剤
系の塗液を用いる塗布手段が用いられる。この場合、感
熱層液を安全且つ均一に塗布すると共に塗膜の強度を保
持するために、本発明においては、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、デンプン類、ゼラチン、ポリビニルアルコール、
カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルア
ミド、ポリスチレン及びその共重合体、ポリエステル及
びその共重合体、ポリエチレン及びその共重合体、エポ
キシ樹脂、アクリレート及びメタアクリレート系樹脂及
びその共重合体、ポリウレタン樹脂並びにポリアミド樹
脂等をマイクロカプセルと共に併用することもできる。
【0029】本発明で用いる支持体は、透明であっても
不透明であっても良い。透明な支持体は、可視光に対し
てのみならず照射レーザービーム波長に対しても吸収を
示さないこと、レーザー照射時の発熱に対して変形せず
寸度安定性を有することが好ましい。支持体の厚みとし
ては、10μm〜200μmのものが好ましい。
【0030】このような透明な支持体としては、例え
ば、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレート等のポリエステルフィルム、三酢酸セルロース
フィルム等のセルロース誘導体フィルム、ポリスチレン
フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィ
ルム等のポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィ
ルム、ポリアクリルフィルム、ポリカーボネートフィル
ム等が挙げられ、これらを単独或いは貼り合わせて用い
ることができる。
【0031】一方、記録材料の不透明な支持体としては
紙、合成紙、アルミ蒸着ベース、前記透明な支持体に顔
料等をコートしたもの等が挙げられる。この場合には、
両面の各感熱層において、照射されたレーザービームが
効率良く感熱層に吸収されるようにする為に、不透明な
支持体として、レーザービームの反射性が高いものを使
用することもできる。
【0032】又、レーザービームのエネルギーを効率良
く使用するために支持体にレーザー吸収発熱層を設ける
こともできる。このレーザー吸収発熱層としては、炭素
の微粉末等を支持体に塗工したり練り混んだり、或いは
支持体に貼り合わせることによって設けることができ
る。本発明に用いる支持体としては、特にポリエステル
フィルムに耐熱処理、帯電防止処理を施したものが好ま
しい。
【0033】本発明においては、支持体から感熱層全体
が剥がれることを防ぐ目的で、マイクロカプセルなどを
含有する感熱層を支持体上に塗布する前に、支持体上に
下塗り層を設けることが望ましい。下塗り層としては、
アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、S
BR、水性ポリエステル等を用いることができ、膜厚と
しては、0.1〜0.5μmが望ましい。
【0034】これらの組成物からなる下塗層は、ブレー
ド塗布法、エアナイフ塗布法、グラビア塗布法、ロール
コーテイング塗布法、スプレー塗布法、デイップ塗布
法、バー塗布法等の公知の塗布方法により塗布される。
塗布量は1〜20g/m2 が好ましく、特に3〜10g
/m2 とすることが好ましい。
【0035】又、感熱層には、必要に応じて顔料、ワッ
クス、硬膜剤等を添加しても良い。感熱層は、塩基性染
料前駆体、顕色剤及び赤外線吸収色素が0.1〜10g
になるように塗布されること、及び、該層の厚みが1〜
10μmとなるように塗布されることが望ましい。
【0036】感熱層には、更に保護層を設ける事もでき
る。又、保護層には、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性
樹脂を用いることもできる。本発明で用いられるレーザ
ービームは、赤外領域にその波長をもつものが使用され
る。その具体例としては、ヘリウム−ネオンレーザー、
アルゴンレーザー、炭酸ガスレーザー、YAGレーザ
ー、半導体レーザー等が挙げられる。
【0037】特に、本発明の記録材料の感熱層を、顕色
剤及び赤外線吸収色素を乳化物として含有した塗布液を
塗布して形成させた場合には、透明性が高く、レーザー
ビームを反射することが少ない。又、可視光領域の光吸
収が少ない反面、赤外線を特に良く吸収する赤外線吸収
色素を両面に含有しているので、記録材料の地肌の着色
が少ない上レーザーの吸収効率が高い。従って、照射さ
れたレーザービームは効率良く感熱層に吸収されるので
熱感度が良好であるのみならず画像品質も良好である。
【0038】
【発明の効果】本発明の記録材料は、赤外線を特に良く
吸収する赤外線吸収色素を含有する感熱層を支持体の両
面に有しているため、記録材料の地肌の着色が無いにも
かかわらず、赤外レーザーの吸収効率が高く、従って、
小型レーザーを用いて、非接触で、高速且つ高画質の感
熱記録を行うことができる。
【0039】又、片面に感熱層が塗布されている場合に
比べ、赤外レーザーの吸収効率と発色濃度を2倍にする
ことができる上、各面には別の画像を記録することもで
きる。更に、各面で発色する色を異ならせることによっ
て多色画像を得ることもできる。又、サーマルヘッドに
よる記録も併用できる上、記録面積当たりに使用される
支持体の量も半分になるので省資源にも寄与する。
【0040】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳述するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。
【0041】実施例1.カプセル液の調製 2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル−N−ブチ
ルアミノフルオラン14g、タケネートD−110N
(武田薬品工業株式会社製 カプセル壁材の商品名)6
0g及びスミソープ200(住友化学株式会社製 紫外
線吸収剤の商品名)2gを、1−フェニル−1−キシリ
ルエタン55gとメチレンクロライド55gの混合溶媒
に添加して溶解した。
【0042】得られた溶液を、8重量%のポリビニルア
ルコール水溶液100gと水40g及び2重量%のスル
ホコハク酸ジオクチルのナトリウム塩(分散剤)1.4
gの水溶液に混合した後、エースホモジナイザー(日本
精機株式会社製)を用いて10,000γpmで5分間
乳化を行った。得られた乳化液に、水150gを更に加
えた後40℃で3時間カプセル化反応を行って、平均粒
径0.7μmのカプセル液を調製した。
【0043】顕色剤乳化分散液の調製 下記化1で表される顕色剤8g、
【化1】 下記化2で表される顕色剤4g、
【化2】 下記化3で表される顕色剤30g、
【化3】 及び下記化4で表される赤外線吸収色素4g、
【化4】 を1−フェニル−1−キシリルエタン8.0gと酢酸エ
チル30gの混合液に溶解した。
【0044】得られた溶液を、8重量%のポリビニルア
ルコール水溶液100gと水150g及びドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ0.5gの水溶液に混合した後、
エースホモジナイザー(日本精機株式会社製)を用い
て、10,000γpm・常温の条件で、平均粒径が
0.5μmになるように5分間乳化を行って顕色剤乳化
分散液を得た。
【0045】感熱記録材料の作製 前記カプセル液5.0g、上記顕色剤乳化分散液10.
0g及び水5.0gを攪拌・混合した塗布液(1)を、
厚さ70μmの透明なポリエチレンテレフタレート(P
ET)支持体の両面に、各々固形分で15g/m2 にな
るように塗布して乾燥した後、形成された感熱層の各上
面に、下記表1で表される組成の保護層液を乾燥後の厚
さが2μmとなるように塗布・乾燥して、本発明の透明
な感熱記録材料を作製した。
【0046】
【表1】 ──────────────────────────────────── 保護層液の組成 10重量%ポリビニルアルコール 20g 水 30g 2重量%スルホコハクサンジオクチルのナトリウム塩 0.3g ポリビニルアルコール3g、水100g及びカオリン35gをボールミルで分散 したカオリン分散物 3g ハイドリンZ−7(中京油脂株式会社製) 0.5g ────────────────────────────────────
【0047】上記の様にして作製した感熱記録材料の両
側から、波長780nmの半導体レーザービーム(Ga
As接合レーザー)を画像様に照射して黒色の記録画像
を得た。レーザーの出力は、感熱層の表面で、1ミリ秒
間で40mJ/mm2 のエネルギーとなるように調節し
た。
【0048】得られた画像の発色部分の透過濃度の最高
値を、マクベス濃度計を用いて測定したところ3.50
であった。また、上記の塗布試料を、片面から1ミリ秒
間に80mJ/mm2 のレーザービームを照射した後発
色部分の透過濃度を測定したところ、最高発色濃度は
2.00であった。
【0049】次に、前記の塗布液(1)を、70μmの
厚さの透明ポリエチレンテレフタレート支持体の片面
に、固形分で30g/m2 になるように塗布して乾燥し
た後、前述のようにして形成された感熱層の上に、表1
で表される組成の保護層液を、乾燥後の厚みが2μmと
なるように塗布乾燥した。
【0050】上記のようして作製した感熱記録材料に波
長780nmの半導体レーザービーム(GaAs接合レ
ーザー)を、1ミリ秒間に40mJ/mm2 のエネルギ
ーとなるよう両面から照射したところ、発色部分の透過
濃度の最高値は3.20であった。次に感熱層側から1
ミリ秒間に80mJ/mm2 のエネルギーとなるように
レーザービームを照射したところ、発色濃度の最高は
2.30であった。
【0051】又、同様に支持体側より1ミリ秒間に80
mJ/mm2 のエネルギーとなるようにレーザービーム
を照射したところ発色濃度の最高は1.85であった。
以上の結果から、両面にレーザー記録用感熱層を塗布し
た感熱記録材料に両面からレーザー照射を行った場合
が、熱感度を最大にすることのできることが確認され
た。
【0052】実施例2.実施例1で使用した塗布液
(1)中の2−アニリノ−3−メチル−6−N−エチル
−N−ブチルアミノフルオランをクリスタルバイオレッ
トラクトン(ロイコ染料)に変えた他は実施例1と全く
同様にして、本発明の感熱記録材料を作製した。
【0053】次に、各々の面に、同時に、感熱層表面で
1ミリ秒間に最高40mJ/mm2のエネルギーとなる
ように、波長780nmの半導体レーザービームを用い
て画像様の照射を行った。得られた画像の発色部分は青
色であった。マクベス濃度計によって発色部分の最高反
射濃度を測定したところ、各面とも1.45であった。
又、両面には各々別の画像を出力して記録することが可
能であることも確認された。
【0054】実施例3.実施例1で使用した顕色剤化1
〜化3のうち化1及び化2の顕色剤を使用せず、化3の
顕色剤の量を25gに変えると共にスミライザーWX−
R(住友化学株式会社製 商品名)10gを添加し、実
施例1で使用した2−アニリノ−3−メチル−6−N−
エチル−N−ブチルアミノフルオランをクリスタルバイ
オレットラクトン(ロイコ染料)に変え、厚さ175μ
mの透明ポリエチレンテレフタレート支持体の片面(A
面)に、固形分で15g/m2 になるように塗布乾燥し
た後、前記表1の保護層液を、乾燥後の厚みが2μmと
なるように塗布乾燥した。次に、反対面(B面)に実施
例1の塗布面(1)を、固形分で15g/m2 塗布・乾
燥した後、上記と同様に保護層液を塗布した。
【0055】支持体のA面に、波長780nmの半導体
レーザービームプリンターを用いて、1ミリ秒間に最高
40mJ/mm2 となるように、医療画像のDSAの頭
部動脈像を画き、反対面(B面)に同様の方法で医療画
像のDSAの同一人の頭部静脈像を画き、2画像が全体
で一画像となるようにした。動脈像は青色で画かれ、静
脈像は黒色で画かれた。これによって、頭部血管走行に
おける動脈と静脈の関係が良く判り、診断する上で価値
の高いものであった。
【0056】次に、上記のレーザープリンターに、必要
に応じてサーマルヘッドによりバーコードが書き込める
ようサーマルヘッドを組み込み、診断画像の左側角部に
診断画像を書き込まないようにしてID部を設けた。上
記ID部に、上記記録材料のB面側から、サーマルヘッ
ドによってバーコードを書き込んだ。又、バーコードは
必要に応じて書き込みを行わないよう選択できるように
した。書き込まれたバーコードは、バーコードリーダー
により読みとることができた。また、診断画像の管理シ
ステムを日本電気株式会社製パーソナルコンピューター
PC9801VM2により構成し、バーコードリーダー
により、読みとられたIDナンバーを用いて画像の管理
を行うことができた。
【0057】比較例1.実施例1で使用した赤外線吸収
色素を用いなかった他は、実施例1と全く同様にして感
熱記録材料を作製して画像を記録したところ、得られた
画像は濃度が低く、実用に耐えないものであった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の両面に、少なくとも塩基性染料
    前駆体、顕色剤及び赤外線吸収色素を含有する感熱層を
    設けてなるレーザー記録用感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレーザー記録用感熱記
    録材料に、両面同時記録を行うことを特徴とする画像記
    録方法。
JP4132024A 1992-04-24 1992-04-24 レーザー記録用感熱記録材料及びそれを用いた画像記録方法 Pending JPH05301448A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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