JPH0614322A - 車載用監視カメラ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 四輪，二輪車等の車両の特定方向の視野をモ
ニタする車載用監視カメラ装置において、配線の省線
化，高信頼化を実現すること。 【構成】 カメラ１から出力される映像信号を電光変換
部１１で光信号に変換する。この出力を分波混合器１３
を介し、光ファイバ１４で送信する。一方、操作部１８
からカメラのオン・オフ及び角度制御信号を電光変換部
１７に与え、光信号に変換する。この光信号を分波混合
器１５を介し光ファイバ１４で送信する。分波混合器１
３で受信された光信号は、光電変換部１２で電気信号に
変換され、カメラ１のオン・オフや角度制御がなされ
る。又、カメラ１の映像信号は光ファイバ１４で送信さ
れ、運転席側に設けたＴＶモニタ２０に出力され、車両
後方が容易に確認される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は車両の後方等をモニタす
るための車両用監視カメラ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、車両運転時における安全性向上の
ために車載用監視カメラ装置が車体に取付けられる場合
がある。特に大型車両であるバス等が後退するときに、
車体によって死角になる後方の視野を確認するため、後
方監視カメラが活用されている。

【０００３】従来の車両監視カメラ装置について図３を
参照しつつ説明する。図３は従来の車載用カメラ装置の
構成例を示すブロック図である。本図において、カメラ
１及びカメラ制御部２は車両の後方に取付けられる。カ
メラ１で撮影された映像信号はカメラ制御部２に与えら
れる。カメラ制御部２はカメラ１のレンズ系のシャッタ
をオン・オフする信号を発生したり、後述する操作部か
らの制御信号と送信すべき映像信号を分離する回路であ
る。

【０００４】カメラ制御部２の出力する映像信号は、同
軸ケーブル３により車両前方のチューナ４に与えられ
る。車両の運転席の一部には、テレビ（ＴＶ）モニタ５
と操作部６が設けられている。操作部６は操作スイッチ
やマイクロコンピュータを含み、カメラ１のオン・オフ
信号やシャッタの開閉信号を出力するもので、その信号
はチューナ４に送出され、又制御線７を介しカメラ制御
部２に伝送される。

【０００５】このように構成された車載用監視カメラ装
置を用いて例えば車両後方を確認するには、運転者が操
作部６のスイッチを操作すると、チューナ４及びＴＶモ
ニタ５が動作すると共に、制御信号が制御線７を介して
カメラ制御部２に送出される。カメラ制御部２がこの制
御信号を受信すると、カメラ１のシャッタが開放され、
所望の視野の映像信号が同軸ケーブル３を介してチュー
ナ４に送出される。チューナ４は伝送された信号を復調
し、ＴＶモニタ５にその映像を出画する。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来
の構成では、制御線７が操作部６で指示する制御の種類
だけ必要となり、車両の前後間に多くの配線をしなけれ
ばならなかった。又同軸ケーブル３や制御線７は車両の
大きさに応じて長くなり、特にこれらの配線を車両のエ
ンジン部分と近接して行う場合、エンジンノイズが重畳
されることがあるという問題を有していた。

【０００７】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、配線に必要な材料及び空間を少
なくすると共に、エンジンノイズ等の悪影響を受け難
い、車載用監視カメラ装置を実現することを目的とす
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本願の請求項１の発明
は、映像及び制御信号を送信する双方向の光ファイバ
と、車両の特定方向の視野を撮像するカメラと、カメラ
のオン・オフと角度制御を含む各種の指示を与える操作
部と、カメラの映像信号を光信号に変換し、光ファイバ
の一端に分配混合器を介して該光信号を入射させる第１
の電光変換部と、操作部から入力された各種の制御信号
を光信号に変換し、光ファイバの他端に分配混合器を介
して該光信号を入射させる第２の電光変換部と、光ファ
イバの一端に設けられ、光ファイバを介して送信された
第２の電光変換部の信号を電気信号に変換する第１の光
電変換部と、第１の光電変換部より得られる制御信号に
基づいてカメラを制御するカメラ制御部と、光ファイバ
の他端に設けられ、光ファイバを介して送信された第１
の電光変換部の信号を電気信号に変換する第２の光電変
換部と、第２の光電変換部から出力される映像信号を画
面に表示する車両用のＴＶモニタと、を具備することを
特徴とするものである。

【０００９】本願の請求項２の発明は、映像信号を送信
する光ファイバと、車両の特定方向の視野を撮像するカ
メラと、カメラの映像信号を光信号に変換し、光ファイ
バの一端に該光信号を入射させる電光変換部と、光ファ
イバの他端に設けられ、送信された光信号を電気信号に
変換する光電変換部と、光電変換部から出力される映像
信号を画面に表示する車両用のＴＶモニタと、を具備す
ることを特徴とするものである。

【００１０】

【作用】このような特徴を有する本願の請求項１の発明
によれば、車両に設けられたカメラは操作部からの制御
信号により、運転者の意図する視野を捉え、その映像信
号を光ファイバを介して車両前方に送信する。この送信
された光信号は光電変換部で電気信号に変換され、映像
がＴＶモニタに出力される。このようにすると車両のエ
ンジンノイズの悪影響がなくなり、良質の画像が運転者
に表示される。又車両後方が容易に確認されることとな
る。

【００１１】又本願の請求項２の発明によれば、車両に
設けられたカメラは車両後方の視野を捉え、その映像信
号を光ファイバを介して車両前方に設けた光電変換部に
送信する。そして光電変換部はＴＶモニタに映像信号を
出力する。このようにすると運転者は後方を振り返るこ
となく、後方を確認できることとなる。

【００１２】

【実施例】本発明の第１実施例における車載用監視カメ
ラ装置について図１を参照しつつ説明する。尚従来例を
示す図３と同一部分は同一の符号を付けて説明を省略す
る。図１において、カメラ１はそのレンズ系の前方に保
護用のシャッターを有し、車両後方の視野を白黒又はカ
ラーで撮像するカメラである。カメラ制御部１０は、カ
メラ１のシャッターの開閉やカメラ１の視野を変化させ
るための姿勢制御用の制御装置を有しており、映像信号
の送信や各種の制御信号の受信を行うものである。

【００１３】又カメラ１及びカメラ制御部１０と近接し
て第１の電光変換部１１及び第１の光電変換部１２が設
けられている。電光変換部１１はカメラ制御部１０から
出力される映像信号を例えば発光ダイオード（ＬＥＤ）
を用いて光信号に変換する回路である。光電変換部１２
は後述する光ファイバにより伝送された制御データを例
えばフォトダイオードを用いて電気信号に変換する回路
であり、その出力はカメラ制御部１０に与えられる。

【００１４】第１の分波混合器１３は、送信すべき光の
映像信号と、光ファイバ１４から得られる光の制御デー
タを分離，混合するもので、例えば光学フィルタやハー
フミラーにより構成される。光ファイバ１４は車両の後
部と運転席側を結び、光信号を伝送する双方向性のケー
ブルである。この光ファイバ１４は第１の分波混合器１
３及び車両前方の第２の分波混合器１５間に接続され
る。

【００１５】分波混合器１５は分波混合器１３と同様の
構成を有し、光ファイバ１４より伝送された光の映像信
号を第２の光電変換部１６に与え、更に第２の電光変換
部１７より出力される光の制御データを光ファイバ１４
に入射するものである。光電変換部１６は光電変換部１
２と同様、フォトダイオードを有し、分波混合器１５よ
り出力される光の映像信号を電気信号に変換する回路で
ある。尚、第１の電光変換部１１及び第２の電光変換部
１７に用いられるＬＥＤは、例えば異なる発光波長を有
する赤外線発光ダイオードが用いられている。又電光変
換部１７は、操作部１８より出力される各種の制御信号
を光信号に変換して分波混合器１５に出力する回路であ
る。

【００１６】一方、チューナ１９は光電変換部１６より
出力される信号を復調してＴＶモニタ２０にアナログの
映像信号を出力する回路である。又ＴＶモニタ２０はカ
メラ１で撮像された映像を出画する小型の表示部であ
り、例えば運転席のダッシュボード部分に取付けられて
いる。操作部１８は、複数の操作スイッチと、マイクロ
コンピュータを含む制御信号発生回路を有し、制御信号
を夫々電光変換部１７及びチューナ１９に出力する回路
である。操作部１８は、ＴＶモニタ２０，カメラ１を含
む他の回路部を動作させる電源スイッチを有し、更にカ
メラ１のシャッターのオン・オフ信号，角度制御信号，
レンズ系を駆動するズーム制御信号を出力するスイッチ
を夫々有している。このような操作部１８から出力され
る各種の制御信号は、ヘッダ（ＨＤ）とコマンド（ＣＭ
Ｄ）から成るデジタルデータとして送信される。例えば
コマンド「01」はカメラ１のオン信号、「02」はカメラ
１のオフ信号、「03」はカメラの角度制御の信号とす
る。

【００１７】このように構成された車載用監視カメラ装
置において、運転者が車両後方を見る場合、操作部１８
の電源スイッチをオンにする。そうすれば、操作部１８
によりヘッダＨＤとコマンド「01」から成る制御信号が
生成される。この信号は電光変換部１７で例えば長波長
側の赤外線に変換され、分波混合器１５に入力される。
そうするとこの光信号は分波混合器１５内のハーフミラ
ーを通過し、光ファイバ１４に入射される。そして車両
後方で受信した光ファイバ１４からの光信号は、分波混
合器１３に入力される。分波混合器１３では伝送された
光信号がその内部に設けたハーフミラーにより反射さ
れ、長波長の光フィルタを介し光電変換部１２に入射さ
れる。ここで電気信号に変換された制御信号はカメラ制
御部１０に与えられ、カメラ１の電源が投入される。こ
の場合には、カメラ１のシャッターが開放され、映像信
号がカメラ制御部１０に出力される。

【００１８】同様に運転者が車両の走行中又は後退時に
後方の特定視野を見るとき、操作部１８の角度制御のス
イッチを操作すると、一般の車両に用いられるフェンダ
ミラーと同様、カメラ１が指示した方向に向けられる。
更にズーム制御スイッチを操作すると、意図する視野に
焦点が合わせられる。

【００１９】一方、カメラ１から出力される車両後方の
視野の映像信号は、カメラ制御部１０を介して電光変換
部１１に入力される。ここでは、例えば短波長側の赤外
線に変換される。この光信号は分波混合器１３のハーフ
ミラーを通過し、光ファイバ１４に入射される。次に伝
送された光信号は、分波混合器１５のハーフミラーによ
り反射され、短波長の赤外フィルタを介し光電変換部１
６に入射される。次にこの光信号は電気信号に変換さ
れ、変調された映像信号はチューナ１９で復調される。
そしてアナログの映像信号がＴＶモニタ２０に入力さ
れ、所望の映像が出画される。

【００２０】このような車載用監視カメラ装置では、例
えばバスやトラック等の大型車両に設けられた場合、光
ファイバ１４がエンジン部分に近接して配線されても電
気的ノイズの影響を受けず、高品位な映像信号及び制御
信号を伝送することができる。

【００２１】尚カメラ１及びモニタ２０を含む各部の電
源は、例えば車両のシフトレバーをバックにしたときに
入るようにしておけば、車両の走行時に不必要にＴＶモ
ニタ２０から画面が出力されなくなり、運転者が不要な
画面に気持ちが注がれるという問題がなくなる。

【００２２】次に本発明の第２実施例における車載用監
視カメラ装置について図２を用いて説明する。運転者が
自動二輪車で走行中、後方確認をする場合を考える。従
来の自動二輪車では、車体前方に取付けられたバックミ
ラーを覗くか、又は運転者自身が後ろを振り返ること
で、後方確認を行っていた。しかしながらこのような方
法では、バックミラーの大きさや形状により満足な後方
視界が得られず、又運転者が振り返る方法では危険が伴
うなうので、いずれも十分な後方確認ができなかった。

【００２３】さて、本実施例の車載用監視カメラ装置
は、図２（ｂ）に示すように自動二輪車に設けたもので
ある。図２（ａ）において車載用監視カメラ装置は、カ
メラ１，カメラ制御部２０，電光変換部２１，光ファイ
バ２２，光電変換部２３，ＴＶモニタ２４により構成さ
れる。尚第１実施例と同一の名称を付けた部分は同様の
構成を有するものとし、その詳細な説明は省略する。こ
こでは操作部が設けらず、車両後方に設けたカメラ１の
角度制御やズーム制御を行わず、固定された視野の映像
が、ハンドル部分に設けた小型のＴＶモニタ２４に出画
されるようにしている。

【００２４】このように構成された車載用監視カメラ装
置では、運転者が後方を確認したいとき、姿勢を崩すこ
となくＴＶモニタ２４を見ればよい。即ち、ＴＶモニタ
２４に写し出された映像は、自動二輪車の後方をカメラ
１によって運転者の真後ろを含めて広範囲に映してい
る。このため安全確実な後方確認が可能となる。

【００２５】

【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、カメラの映像信号がＴＶモニタに対し光信号で伝送
されるので、車両のエンジンノイズの悪影響を受けにく
くなる。このため良質の画像が得られ、運転者が車両の
後方を容易に確認でき、交通安全を図ることができる。
又光ファイバーを用いることにより、車両の前後間を結
合する結線部材も簡単になり、取付けの容易な優れた車
載用監視カメラ装置が実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例における車載用監視カメラ
装置のブロック図である。

【図２】（ａ）は本発明の第２実施例における車載用監
視カメラ装置のブロック図、（ｂ）はこの装置を自動二
輪車に取付けた状態を示す説明図である。

【図３】従来の車載用監視カメラ装置の構成例を示すブ
ロック図である。

【符号の説明】

１ カメラ １０，２０ カメラ制御部 １１，１７，２１ 電光変換部 １２，１６，２３ 光電変換部 １３，１５ 分波混合器 １４，２２ 光ファイバ １８ 操作部 １９ チューナ ２０，２４ ＴＶモニタ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 映像及び制御信号を送信する双方向の光
   ファイバと、 車両の特定方向の視野を撮像するカメラと、 前記カメラのオン・オフと角度制御を含む各種の指示を
   与える操作部と、 前記カメラの映像信号を光信号に変換し、前記光ファイ
   バの一端に分配混合器を介して該光信号を入射させる第
   １の電光変換部と、 前記操作部から入力された各種の制御信号を光信号に変
   換し、前記光ファイバの他端に分配混合器を介して該光
   信号を入射させる第２の電光変換部と、 前記光ファイバの一端に設けられ、前記光ファイバを介
   して送信された前記第２の電光変換部の信号を電気信号
   に変換する第１の光電変換部と、 前記第１の光電変換部より得られる制御信号に基づいて
   前記カメラを制御するカメラ制御部と、 前記光ファイバの他端に設けられ、前記光ファイバを介
   して送信された前記第１の電光変換部の信号を電気信号
   に変換する第２の光電変換部と、 前記第２の光電変換部から出力される映像信号を画面に
   表示する車両用のＴＶモニタと、を具備することを特徴
   とする車載用監視カメラ装置。
2. 【請求項２】 映像信号を送信する光ファイバと、 車両の特定方向の視野を撮像するカメラと、 前記カメラの映像信号を光信号に変換し、前記光ファイ
   バの一端に該光信号を入射させる電光変換部と、 前記光ファイバの他端に設けられ、送信された光信号を
   電気信号に変換する光電変換部と、 前記光電変換部から出力される映像信号を画面に表示す
   る車両用のＴＶモニタと、を具備することを特徴とする
   車載用監視カメラ装置。