JPH0614313U - 照明器具を取付けた天井補強材及びこの天井補強材を用いたユニットルーム天井 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 天井面に照明器具を取着して下方へ突出物を
設けることなく、天井外観をスッキリさせるとともに、
天井を構成する部品点数を削減し、施工性の良い天井構
造及び天井補強材の提供。 【構成】 概略逆Ｕ型断面で両側片２の先端を外方向へ
垂直に屈曲させて支持片３を形成し、内部空間６には照
明器具５を取付けして天井補強材１とし、この天井補強
材１を対向する側壁間に掛架して天井パネル又は天井ボ
ードを支持片３に載せて支持し、天井を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は照明器具を取付けた天井補強材及びこの天井補強材を用いて構成する ユニットルームの天井に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

部屋の天井には必ず照明器具が取着される。又生産工場等で移転可能な状態で 仮設されるユニットルームの天井にも同じく照明器具が必要である。補助的な明 りであれば部屋の側壁面に設けるケースもあるが、メインとなる照明器具は天井 に配置して上方から周囲を照らす方が機能的によく、又照明器具からの直射光線 が目に入ることもない。

【０００３】 ところで、上記照明器具の種類も無数にあり、部屋の様式により使用される照 明器具は異なってしまうが、本考案では天井補強材を天井に掛架し、該天井補強 材を利用して天井パネル又は天井ボードを引っ掛けて成る天井構造を対象とする 照明器具が使用される。したがって、日本間を構成する天井は本考案の対象から 除外する。

【０００４】 図４はこの種の天井構造を示す従来例であり、ユニットルームの天井を表わし ているが、同図から明らかなように天井補強材(イ) を対向する側壁(ロ) 、(ロ) 間 に掛架し、天井パネル(ハ) の一側端を側壁(ロ) 上に載せ、他方の側端を上記天井 補強材(イ) に止着したＬ型の支持金具(ニ) に係止し、該支持金具(ニ) を被覆する カバーを嵌着して天井を構成している。そして、このように組立てられたユニッ トルームの上記天井パネル(ハ) の所々に照明器具(ホ) を取着する。

【０００５】 図５も従来型式の天井構造を示しているが、建物の梁から吊りボルト(ヘ) 、(ヘ ) …を垂り下げ、この吊りボルト(ヘ) 、(ヘ) により天井補強材(ト) 、(ト) …を保 持し、該天井補強材(ト) とは垂直を成して交差して配置した別の天井補強材(チ) 、(チ) …を連結具(リ) を介して保持している。そして、この天井補強材(チ) 、(チ ) …からはさらに吊り金具(ヌ) 、(ヌ) …を垂下し、吊り金具(ヌ) 、(ヌ) …間に天 井ボード(ル) を載せ、又照明ボックス(オ) 、(オ) …を載せ、上記照明器具(ホ) は 照明ボックス(オ) 内に取着される。

【０００６】 このように、照明器具(ホ) を天井に取着する場合、組立て完了した後で行なわ れ、又前記図４に示すような天井構造になる場合には天井パネル(ハ) に直接照明 器具(ホ) を取着しなければならず、天井面から下方へ突出した照明器具(ホ) が邪 魔になることも多く、天井面の外観を損なっている。本考案の対象とする天井構 造は前記図４に示す型式のものであるが、単に照明器具(ホ) が天井面下方へ突出 するといったことだけでなく、天井補強材(イ) にＬ型の支持金具(ニ) 、(ニ) …を ビス止めしなければならず、さらに該支持金具(ニ) 、(ニ) …が表面に露出しない ようにカバーを設けねばならない。したがって、付属的な部材を必要とし、施工 性も決して良くない。

【０００７】

【本考案が解決しようとする課題】

このように、天井へ照明器具を取着する場合、上記のごとき問題がある。本考 案が解決しようとする課題はこれら問題点であって、天井面に突出部を無くして スッキリさせるとともに、天井全体の部品点数を削減し、施工性の向上を図った 照明器具付き天井補強材及び天井構造を提供する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案の天井補強材は対向する側壁間に掛架され、天井パネルは該天井補強材 にその側端を引っ掛けて保持され、該天井を構成している点は従来と同じである が、上記天井補強材は照明器具を取付けしている。よって、天井補強材の断面は 照明器具を取着出来るように概略逆Ｕ型断面を成して空間を設け、該空間に照明 器具を取着し、その両側片先端を外方向へ屈曲して支持片を形成する。該支持片 にて天井ボードを支え、支えられた天井ボード又は天井パネルは上方から押圧さ れて止着されることになる。勿論、該天井ボードや天井パネルの止着手段は限定 しない。以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案に係る天井補強材１を示す実施例であって、その断面は概略逆Ｕ 型を成し、側片２、２の下端を垂直に屈曲して支持片３、３を形成した長尺材で ある。そして、この天井補強材１の上片４には照明器具５が取付けられ、該照明 器具５は空間６内に収まっている。勿論、該照明器具５は天井補強材１の長さに 応じて適当な個数だけ取着する。又この天井補強材１には上記照明器具５の他に も換気扇や空調吹出し口等を設けることも出来る。

【００１０】 図２は上記天井補強材１を用いて構成したユニットルームの天井構造を示して いる。側壁７、７…は垂直に起立して周囲を囲み、対向する上記側壁７、７間の 上端には天井補強材１、１が掛架される。天井補強材１、１の両端は側壁７を連 結しているスタッド（図示なし）上端に固定され、この天井補強材１、１には天 井ボード８、８…が載って天井を構成している。

【００１１】 天井ボード８は天井補強材１の支持片３、３に載せられ、又天井の周囲に配置 される天井ボード８は側壁７の上端に載って支持され、これら各天井ボード８、 ８は上方から押圧する別部材（図示なし）により止着される。ここで、上記天井 ボード８、８…を支持する天井補強材１、１の空間６には照明器具５が前もって 取着されていて、該天井補強材１、１を掛架するだけで照明器具５の取付けを必 要としない。

【００１２】 図３は天井構造を示す別形態であり、天井補強材１は側壁７、７を連結するた めに起立するスタッドに支持され、又周囲の天井ボード８、８…は側壁７、７… の上部壁面９に設けた断面コ型の回り縁１０にその側端を嵌入している。同じく 天井補強材１の空間６には照明器具５が設けられている。以上述べたように、本 考案の天井補強材は断面を概略逆Ｕ型とし、その両側片の先端を外方向へ垂直に 屈曲して支持片を形成し、内部空間には照明器具を取付けしたものであり、次の ような効果を得ることが出来る。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の天井補強材はその内部空間に照明器具を取付けているため、該天井補 強材を掛架するだけでよく、組立て完了した天井に照明器具を取着する必要がな く、作業の省力化となり、施工性が向上する。それに、照明器具は内部空間に収 まるため、天井外観はスッキリとし、天井面下方に照明器具が突出しないために 障害物は無くなり、よって該照明器具が物との接触にて破損するといった危険性 も解消される。

【００１４】 一方、該天井補強材は側片先端に支持片を形成しているため、天井パネル又は 天井ボードを該支持片に載せるだけで天井が完成し、従来のようなＬ型金具及び 該Ｌ型金具を被覆するためのカバーを必要とせず、部品点数も削減され、天井の 組立ても簡単に行ない得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】照明器具を取付けた天井補強材の実施例。

【図２】この天井補強材を用いたユニットルームの天井
構造。

【図３】この天井補強材を用いたユニットルームの天井
構造。

【図４】従来のユニットルームの天井構造。

【図５】従来の天井構造。

【符号の説明】

１ 天井補強材 ２ 側片 ３ 支持片 ４ 上片 ５ 照明器具 ６ 空間 ７ 側壁 ８ 天井ボード ９ 壁面 10 回り縁

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井に掛架されて天井パネル又は天井ボ
   ードを支持するための天井補強材において、その断面を
   概略逆Ｕ型として両側片の先端を外方向へ屈曲させて支
   持片を形成し、又内部空間には照明器具及び必要に応じ
   て換気扇や空調吹出し口等を設けたことを特徴とする照
   明器具を取付けた天井補強材。
2. 【請求項２】 垂直に起立する側壁に天井補強材を掛架
   し、該天井補強材に天井パネル又は天井ボードを引っ掛
   けて天井を構成するユニットルームの天井構造におい
   て、上記天井補強材の断面を概略逆Ｕ型として両側片に
   は外方向へ屈曲して支持片を形成し、そして内部空間に
   は照明器具及び必要に応じて換気扇や空調吹出し口等を
   取着し、又上記支持片に天井ボード又は天井パネルを載
   せて支持したことを特徴とするユニットルームの天井。