JPH06142910A - 倣い装置付き切断機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 倣い動作範囲が倣いローラーの動作範囲に制
限されずに広い範囲で倣い動作を行うことができる倣い
装置付き切断機を提供することを目的とする。 【構成】 切断定盤４上に置かれた板体５に対して、切
断定盤４の上面に沿って一方向に移動自在に設けられた
本体６と、本体６に前記方向と直交する方向に移動自在
に設けられたキャリッジ７と、板体５に当接しながら前
記方向に移動する倣いローラー１１とを具備してなり、
倣いローラー１１が、キャリッジ７に取付けられた構成
となっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば条鋼その他の板
材の端面を倣うことにより板材の切断加工を行う倣い装
置付き切断機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、鋼鈑等の板材の端面を倣いながら
該板材を切断加工する倣い装置付き切断機としては、例
えば図５に示めすものが知られている。図中符号１は切
断機、２は基台である。水平状態の基台２上には紙面に
垂直な方向（以下、ｘ方向とする）に２本のレール３、
３が設けられている。このレールの内側には切断定盤４
が設けられており、この切断定盤４上にはワーク５が水
平に配置されている。前記切断機１は、このワーク５を
跨ぐようにレール３、３上に移動自在に配置された正面
視門型の本体６と、この本体６に水平方向（以下、ｙ方
向とする。）に移動自在に搭載されたキャリッジ７と、
このキャリッジ７に設けられた加工ヘッド８と、ワーク
５の側面を倣う倣い機構９とから概略構成されている。
この倣い機構９は、本体６の脚部６ａに固定されたシリ
ンダー１０と、このシリンダー１０に水平方向に伸縮自
在に設けられたロッド１０ａと、このロッド１０ａの先
端に設けられた倣いローラ１１とから構成されている。
このように構成された切断機１は、本体６のｘ方向の移
動に伴う倣いローラー１１のｙ方向の動作に倣って、キ
ャリッジ７が倣い動作を行い、加工ヘッド８がワーク５
の切断を行うようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の倣い装置付き切断機には次のような課題が存在
する。すなわち、ワーク５の側面に当接し、該側面に沿
って移動する倣いローラ１１が、本体６の脚部６ａに固
定して設けてあるために、キャリッジ７の倣い動作の範
囲が前記倣いローラー１１のｙ方向の動作範囲、すなわ
ち倣いローラー１１を支持するシリンダー１０の伸縮範
囲に制限され、広い倣い動作範囲を要する板材の切断に
は対応できないといった問題があった。

【０００４】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、倣い動作範囲が倣いローラーの動作範囲に制限され
ずに、広い倣い動作範囲で倣い加工を行うことができる
倣い装置付き切断機を提供することを目的としている。
また、本発明は、倣いローラの高さ位置を板体の位置に
合わせて任意に設定することができる倣い装置付き切断
機を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
倣い装置付き切断機は、切断定盤上に置かれた板体に対
して、前記切断定盤の上面に沿って一方向に移動自在に
設けられた本体と、該本体に前記方向と直交する方向に
移動自在に設けられたキャリッジと、前記板体に当接し
ながら前記方向に移動する倣いローラーとを具備してな
り、前記倣いローラーが前記キャリッジに取付けられて
いることを特徴としている。

【０００６】本発明の請求項２に係る倣い装置付き切断
機は、切断定盤上に置かれた板体に対して、前記切断定
盤の上面に沿って一方向に移動自在に設けられた本体
と、該本体に前記方向と直交する方向に移動自在に設け
られたキャリッジと、前記板体に当接しながら前記方向
に移動する倣いローラーとを具備してなり、前記キャリ
ッジに前記倣いローラーと検出器が前記切断定盤の上面
と直交する方向に移動自在に取付けられ、前記倣いロー
ラーに前記検出器に接触するストッパーが配設され、前
記検出器が前記板体と当接する高さ位置において、前記
ストッパーが前記検出器に接触して前記倣いローラーが
前記板体と当接する位置を決める位置検出機構が設けら
れていることを特徴としている。

【０００７】

【作用】前記請求項１の発明によれば、切断定盤上に置
かれた板体に対して、該切断定盤の上面に沿った一方向
に倣いローラーが前記板体の側面に当接しながら移動
し、この倣いローラーが前記板体の側面に沿って移動す
る際の前記方向に直交する方向における動作に倣って、
前記本体に移動自在に設けられキャリッジが前記方向に
倣い動作を行う。

【０００８】前記請求項２の発明によれば、前記検出器
が前記板体と当接する高さ位置において、前記ストッパ
ーが前記検出器に接触することにより、前記倣いローラ
ーの前記切断定盤の上面と直交する方向の移動が阻止さ
れる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。図１ないし図４は本発明の倣い装置付き切断機を
示すものである。これらの図において、従来例として示
した図５と共通する部分については同一符号を付してあ
る。

【００１０】図３に示したように、水平状態の基台２上
には紙面に垂直な方向（以下、ｘ方向とする）に２本の
レール３、３が設けられている。このレールの内側には
切断定盤４が設けられており、この切断定盤４上にはワ
ーク５（板体）が水平に配置されている。倣い装置付き
切断機１は、正面視して門型の本体６が前記ワーク５を
跨ぐようにレール３、３上に移動自在に配置され、この
本体６に水平方向（以下、ｙ方向とする。）に移動自在
にキャリッジ７が搭載され、このキャリッジ７に上下移
動自在に倣いローラー１１が設けられて概略構成されて
いる。

【００１１】図２に示したように、キャリッジ７の側面
には第１の昇降装置１２が固定されている。この第１の
昇降装置１２は、駆動モーター１２ａと、この駆動モー
ター１２ａにより上下動するロッド１２ｂとから構成さ
れている。このロッド１２ｂの下端には、ｙ方向に伸縮
するスライドユニット１３が設けられている。このスラ
イドユニット１３の下側には、その回転軸を鉛直方向と
して倣いローラー１１が設置されている。この構成にお
いて、倣いローラー１１は、常にワーク５の側面に当接
しながら回転するようになっている。なお、ロッド１２
ｂには、後述する倣いローラー１１の高さ位置を決める
ためのストッパー１４が水平状態に固定されている。

【００１２】図４に示したように、前記スライドユニッ
ト１３には距離センサー１５およびこの距離センサー１
５に対向する位置に反射板１６とが設けられている。距
離センサー１５は、この距離センサー１５と前記反射板
１６の間隔を検出し、この検出された出力を制御部（図
示せず）に出力する。この制御部の出力に基づいてキャ
リッジ７のｙ方向駆動モータ７ａ（図３参照）が駆動
し、キャリッジ７がｙ方向に移動するように構成されて
いる。すなわち、倣いローラー１１のｙ方向の移動動作
に倣ったキャリッジ７のｙ方向の動作が倣い動作となる
ように構成されている。

【００１３】さらに、図１に示すように、キャリッジ７
には前記倣いローラー１１がワーク５と当接する位置を
決める検出器１７が取付けられている。この検出器１７
は、その下端にローラー１８…を設けた板状部材１９
と、この板状部材１９に取付けられたリミットスイッチ
２０とから構成されている。検出器１７は前記キャリッ
ジ７に固定された第２の昇降装置２１により前記切断定
盤４の上面に直交する方向に移動自在に設けられてい
る。この構成において、前記第１の昇降装置１２のロッ
ド１２ｂに水平に固定されたストッパー１４が前記リミ
ットスイッチ２０に接触することにより、ロッド１２ｂ
の降下が停止し、倣いローラー１１がワーク５の側面に
当接する高さが決定されるようになっている。この検出
器１７およびストッパー１４は位置検出機構２２を構成
している。なお、キャリッジ７にはワーク５の切断加工
を行う切断トーチ２３がワーク５に直交する方向に移動
自在に取付けられ、駆動モーター（図示せず）によって
上下動するように構成されている。

【００１４】次に、上記構成の倣い装置付き切断機１に
よる板体の側面倣いよる切断加工について説明する。ま
ず、切断加工を行うワーク５を、水平な基台２上に設置
した切断定盤４上に水平に配置する。次に、検出器１７
を降下させてワーク５上に当接させるとともに、ロッド
１２ｂをストッパー１４が検出器１７のリミットスイッ
チ２０に接触するまで降下させて、倣いローラー１１の
高さ位置を決定する。

【００１５】次に、スライドユニット１３を作動させ、
倣いローラー１１をワーク５の側面に当接させるととも
に、キャリッジ７を距離センサーと反射板１６の距離が
所定の間隔となるようにｙ方向に移動させる。この状態
で、ｘ方向に本体６を移動させて、倣い動作を開始す
る。このとき、倣いローラー１１がワーク５の側面に沿
って移動する際のｙ方向の動作に従って、距離センサー
１５が反射板１６との間を常に所定の間隔に保つように
制御部に出力し、この出力に基づいて制御部が駆動モー
ター７ａに出力し、キャリッジ７がｙ方向に移動し、ワ
ーク５の側面に倣ってキャリッジ７が倣い動作を行う。
そして、このキャリッジ７に取付けた切断トーチ２３が
キャリッジ７の動作に従ってワーク５の切断を行う。

【００１６】このように、上記構成の倣い装置付き切断
機１によれば、倣いローラー１１がワーク５の側面に当
接しながら移動し、倣いローラー１１がワーク５の側面
に沿って移動する際のｙ方向における動作に倣って、本
体６に搭載されたキャリッジ７が倣い動作を行うように
したので、倣い動作の範囲を、倣い動作を行うキャリッ
ジ７自身の作動範囲とすることができ、広い範囲で倣い
加工を行うことができる。また、倣いローラー１１のス
トッパー１４が検出器１７のリミットスイッチ２０に接
触することにより、倣いローラー１１がワーク５の側面
に当接する位置を決定するようにしたので、倣いローラ
１１の高さ位置をワーク５の位置に合わせて任意に設定
することができる。したがって、ワーク５の厚さにかか
わらず、ワーク５の側面に倣った切断を行うことができ
る。

【００１７】

【発明の効果】本発明の倣い装置付き切断機によれば、
以下の効果を奏することができる。請求項１記載の倣い
装置付き切断機によれば、切断定盤上に置かれた板体に
対して、前記切断定盤の上面に沿った一方向に倣いロー
ラーが前記板体の側面に当接しながら移動し、この倣い
ローラーが前記側面に沿って移動する際の前記方向に直
交する方向における動作に倣って、前記本体に該方向に
移動自在に設けたキャリッジが倣い動作を行うようにし
たので、倣い動作の範囲が倣い動作を行うキャリッジ自
身の移動範囲に取れ、広い範囲で加工を行うことができ
る。請求項２記載の倣い装置付き切断機によれば、前記
検出器が前記板体と当接する高さ位置において、前記ス
トッパーが前記検出器に接触することにより、前記倣い
ローラーの前記切断定盤の上面と直交する方向の移動が
阻止されるようにしたので、倣いローラの高さ位置を板
体の位置に合わせて任意に設定することができる。した
がって、切断加工を行う板体の厚さによらず、板体の側
面に倣った切断を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の倣い装置付き切断機の一実施例を示す
要部正面図である。

【図２】同側面図である。

【図３】同切断機の正面図である。

【図４】同切断機の倣いローラーの詳細を示す正面図で
ある。

【図５】従来例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ 倣い装置付き切断機 ４ 切断定盤 ５ 板体 ６ 本体 ７ キャリッジ １１ 倣いローラー １４ ストッパー １７ 検出器 ２２ 位置検出機構

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 切断定盤上に置かれた板体に対して、前
   記切断定盤の上面に沿って一方向に移動自在に設けられ
   た本体と、該本体に前記方向と直交する方向に移動自在
   に設けられたキャリッジと、前記板体に当接しながら前
   記方向に移動する倣いローラーとを具備してなる倣い装
   置付き切断機であって、前記倣いローラーが、前記キャ
   リッジに取付けられていることを特徴とする倣い装置付
   き切断機。
2. 【請求項２】 切断定盤上に置かれた板体に対して、前
   記切断定盤の上面に沿って一方向に移動自在に設けられ
   た本体と、該本体に前記方向と直交する方向に移動自在
   に設けられたキャリッジと、前記板体に当接しながら前
   記方向に移動する倣いローラーとを具備してなる倣い装
   置付き切断機であって、前記キャリッジに前記倣いロー
   ラーと検出器が前記切断定盤の上面と直交する方向に移
   動自在に取付けられ、前記倣いローラーに前記検出器に
   接触するストッパーが配設され、前記検出器が前記板体
   と当接する高さ位置において、前記ストッパーが前記検
   出器に接触して、前記倣いローラーが前記板体と当接す
   る位置を決める位置検出機構が設けられていることを特
   徴とする倣い装置付き切断機。