JPH06142723A - キャップ成形加工用アルミニウム板とその製造法 - Google Patents

キャップ成形加工用アルミニウム板とその製造法

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JPH06142723A
JPH06142723A JP4327429A JP32742992A JPH06142723A JP H06142723 A JPH06142723 A JP H06142723A JP 4327429 A JP4327429 A JP 4327429A JP 32742992 A JP32742992 A JP 32742992A JP H06142723 A JPH06142723 A JP H06142723A
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JP
Japan
Prior art keywords
aluminum plate
cap
rolling
coating film
aluminum
Prior art date
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Pending
Application number
JP4327429A
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English (en)
Inventor
Shigeru Wajima
繁 輪島
Hiroyuki Fukui
裕之 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Aluminum Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Aluminum Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Aluminum Co Ltd filed Critical Furukawa Aluminum Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 冷間圧延により表面が仕上げられたキャップ
成形加工用アルミニウム板において、圧延方向に対して
平行及び直角方向に1cm当り5〜500 μmの高さあるい
は深さを有する山及び谷が10〜500 個であるように表面
が粗面化されたキャップ成形加工用アルミニウム板。 【効果】 キャップ成形用アルミニウム板の成分組成や
製造工程を変更しなくても、キャップ成形時に塗膜密着
性が劣化せずに成形割れも起きないアルミニウム板が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は飲料用及び化粧品用等の
密閉・包装用に使用されるキャップ材用のアルミニウム
板とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
キャップ用に供されるアルミニウム及びアルミニウム合
金の圧延板は鏡面状の表面(ブライトフィニッシュ)を
有するものやこのブライトフィニッシュよりやや表面が
粗いミルフィニッシュを有するものが使用されている。
このような表面に仕上がったアルミニウム圧延板をキャ
ップにするには、当該圧延板の上にベース塗料を焼付け
た後に各種の塗料を塗装し印刷を施し、その後にキャッ
プ形状にプレス絞り加工で打ち抜くことで製造される。
【0003】ところが近年、プレスの加工条件は絞り比
のアップやプレス金型の形状が複雑になってきたため、
キャップ加工時に絞り割れが多発するようになってき
た。さらにたとえキャップに成形できてもキャップの表
面の塗膜に厳しい加工が加わった関係で塗膜が剥がれて
しまうのが実情である。この過酷な成形加工において割
れや塗膜剥がれが発生するのは、アルミニウムと塗膜の
塗膜密着が弱いためで、成形加工時に塗膜が剥離しプレ
ス金型内に局部的に付着することが絞り割れの主因とな
っている。これらの現象によって現在キャップ成形時の
生産性及び歩留が著しく低下するに至っている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれに鑑み種々
検討の結果、この塗膜密着性を向上させるためにはアル
ミニウムの板の表面にピット状の高さあるいは深さを刻
み込みアルミニウムと塗膜の接触面積を増加させること
で解決できるとの知見を得てなされたもので、アルミニ
ウム合金板の化学組成や製造工程を変更することなく、
上記問題を解決してキャップ成形性を向上させ、さらに
プレス成形の生産性及び歩留を向上させたものである。
【0005】即ち本発明のキャップ成形加工用アルミニ
ウム板は、冷間圧延により表面が仕上げられたキャップ
成形加工用アルミニウム板において、圧延方向に対して
平行及び直角方向に1cm当り5〜500 μmの高さあるい
は深さを有する山及び谷が10〜500 個であるように表面
が粗面化されたことを特徴とするものである。
【0006】また本発明のアルミニウム板の製造法は、
冷間圧延により表面の仕上げ圧延を行なうキャップ成形
加工用アルミニウム板の製造法において、アルミニウム
板表面に圧延方向に対して平行及び直角方向に1cm当り
5〜500 μmの高さあるいは深さを有する山及び谷が10
〜500 個となるように、表面粗度を調整された圧延ロー
ルを用いて仕上げ圧延することを特徴とするものであ
る。
【0007】
【作用】次に本発明において、アルミニウム板を粗面化
し、かつその粗面化の程度を圧延方向に平行及び直角方
向に1cm当り5〜500 μmの高さあるいは深さを有する
山及び谷(以下これをピットという)を10〜500 個とし
た理由について説明する。
【0008】まずピットの深さあるいは高さが5μm未
満では、塗膜密着性を向上させるのに必要なアルミニウ
ムと塗膜の接触面積が不十分で成形中に塗膜が剥がれて
しまい成形加工割れを起こしてしまう。
【0009】一方ピットの深さあるいは高さが 500μm
を超えると、アルミニウムと塗膜の接触面積は十分であ
るが、凹凸が大きすぎるため、プレス加工時に凹凸の先
端部が強い加工を受け、先端の塗膜が剥離してしまう問
題が生じてしまう。
【0010】さらに上記ピットが圧延方向に対して平行
及び直角方向に1cm当り10個未満では、ピットが少なす
ぎてアルミニウムと塗膜の接触面積が不十分となり塗膜
密着性の向上効果は起きない。
【0011】一方1cm当りの個数が 500個を超えるピッ
ト数になると、接触面積は十分に確保できるが梨地状に
仕上げた圧延ロールを使用して転写する方式では 500個
を超える粗度パターンを設定することは現状の生産設備
上困難であり、仮に 500個を超える粗度パターンを設定
できたとしても十分な安定量産を得ることは困難とな
る。さらに個数が増加しすぎると、逆に塗膜密着性の向
上効果が薄れることが確認されたためである。
【0012】またピットの個数を規定するのに、アルミ
ニウム板の圧延方向に平行及び直角方向の2方向で規定
したのは、1個づづの山及び谷が各々独立した円錐形状
をしていることが望ましいが、粗度パターンの測定の容
易性及び圧延板の量産性等の観点から少なくとも2方
向、つまり圧延方向に平行及び直角方向で上述の設定範
囲に収まっていれば良いものとした。
【0013】尚、アルミニウムの表面に上記のような多
数のピットからなる粗度パターンを形成する方法として
は、以下の各種方法がある。 (1) 圧延ロールにショットブラスト加工やレーザー放
電加工を施す方法。 (2) 圧延ロールに化学的及び電気化学的にエッチング
する方法。 (3) アルミニウム圧延板の表面にショットブラストを
直接施す方法。 (4) アルミニウム圧延板の表面をブラシや研磨材で研
磨する方法。 (5) アルミニウム圧延板の表面を化学的及び電気化学
的にエッチングする方法。
【0014】これら方法のうちキャップ用アルミニウム
板の量産に関しては、(1) が最も望ましく、 (2)〜(5)
についてはコストアップや工数が増加するため実用上不
利である。そして上記圧延ロールとしては、鋼製ロール
を用いて行い微細な凹凸を規則正しくレーザー等で投射
することが望ましい。
【0015】即ち本発明では、アルミニウム板の冷間圧
延における表面仕上げの仕上げ圧延で該アルミニウム板
に上記のピットを形成するには、冷間圧延用のロールを
砥石で研磨した後に主としてレーザー加工やショットブ
ラスト加工により表面にピット状の高さあるいは深さを
有する均一な梨地に仕上げた圧延ロールを用いることに
より、アルミニウム板面に粗度模様パターンを転写させ
る。
【0016】こうして粗度パターンが転写されて製造さ
れたアルミニウム板は塗膜密着性の向上ばかりでなく、
張出成形性や限界絞り比の向上も起きて、さらに整列し
た凹凸パターンが外観を極めて良好にし、さらには凹凸
から来る肌触りが良くなりキャップ開栓時に滑りが起き
にくくなる等キャップ製品価値を上げることも可能とな
った。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例に基いてさらに説明す
る。アルミニウム板としてJIS3105で成分規定さ
れた表1に示す組成で表2に示す機械的性質を有するH
−14処理材のキャップ用アルミニウム合金板を用い
た。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】また冷間圧延の仕上げ圧延ロールとして表
面にレーザー放電加工を施した鋼製ロールを用いて上記
アルミニウム板を仕上げ圧延し、表3に示すようなピッ
トからなる各種粗面パターンを施したアルミニウム板を
得た。その後上記各アルミニウム板の表面に関西ペイン
ト製のキャップ塗料(55−L546)を塗膜量20mg/m
2 の厚さで 180℃×10分の条件で焼付けた。しかる後下
記の碁盤の目剥離試験を行ってその結果を表3に併記し
た。また10万個のキャップ成形を絞り比2.1 の過酷な条
件で実施して成形割れの個数を表3に併記した。
【0021】上記碁盤の目剥離試験とは塗膜に縦方向、
横方向に等間隔にクロスカッターで1mm平方の碁盤の目
を 100個(10×10)を作成する。その後に 125℃×30分
の煮沸処理を行い乾燥後、表面にスコッチテープ#610
を貼り、十分に密着させた後に剥す。このとき剥離した
碁盤の目の数を数える試験である。
【0022】
【表3】
【0023】表3から明らかなように本発明によるアル
ミニウム板は塗膜の剥離は全く起きず、かつ成形割れも
発生しないことがわかる。
【0024】
【発明の効果】このように本発明によれば、アルミニウ
ム板の成分組成や製造工程を変更しなくてもキャップ成
形時に過酷な加工を受けても塗膜密着性が劣化せずに成
形割れも起きないアルミニウム板を提供できる等の効果
を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷間圧延により表面が仕上げられたキャ
    ップ成形加工用アルミニウム板において、圧延方向に対
    して平行及び直角方向に1cm当り5〜500μmの高さあ
    るいは深さを有する山及び谷が10〜500 個であるように
    表面が粗面化されたことを特徴とするキャップ成形加工
    用アルミニウ板。
  2. 【請求項2】 冷間圧延により表面の仕上げ圧延を行な
    うキャップ成形加工用アルミニウム板の製造法におい
    て、アルミニウム板表面に圧延方向に対して平行及び直
    角方向に1cm当り5〜500 μmの高さあるいは深さを有
    する山及び谷が10〜500 個となるように、表面粗度を調
    整された圧延ロールを用いて仕上げ圧延することを特徴
    とするキャップ成形加工用アルミニウム板の製造方法。
JP4327429A 1992-11-12 1992-11-12 キャップ成形加工用アルミニウム板とその製造法 Pending JPH06142723A (ja)

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