JPH06142373A - 帯体縫い付け用ミシン - Google Patents

帯体縫い付け用ミシン

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JPH06142373A
JPH06142373A JP31624492A JP31624492A JPH06142373A JP H06142373 A JPH06142373 A JP H06142373A JP 31624492 A JP31624492 A JP 31624492A JP 31624492 A JP31624492 A JP 31624492A JP H06142373 A JPH06142373 A JP H06142373A
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JP
Japan
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sewing
sewing machine
band
feed
machine bed
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Application number
JP31624492A
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English (en)
Inventor
Norio Nakada
紀男 中田
Hiromichi Kurata
博道 倉田
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Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
Original Assignee
Yamato Sewing Machine Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縫い始め端と共にミシンベッド上に復帰する
縫い付け済みの帯体の生地に対する遅れを解消し、帯体
縫い付けの最終段階までの自動化を可能として、縫い付
け作業の高能率化を図る。 【構成】 ミシンベッド1aに沿って延びる揺動アーム40
の前端に補助送りローラ42を取り付け、揺動アーム40の
揺動軸と同軸をなす補助送りモータ41の出力軸にタイミ
ングベルト43を介して連結する。揺動アーム40の揺動軸
の後側を、コイルばね45により上向きに付勢し、同じく
後端部を、昇降シリンダ46の進出により押し下げる構成
とする。ミシンベッド1a上への縫い始め端の復帰を検出
して、この検出に応じて補助送りモータ41を駆動し、ま
た昇降シリンダ46を退入動作させる。このとき補助送り
ローラ40は、コイルばね45のばね力による揺動アーム40
の揺動に応じてミシンベッド1a上に下降し、縫い始め端
と共にミシンベッド1a上に復帰するゴム帯Rに転接し
て、補助送りモータ41からの伝動により回転し、ゴム帯
Rに送り力を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縫製生地の筒口周縁に
帯体を適宜幅だけ重ね合わせて縫い付けるべく用いられ
る帯体縫い付け用ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年のブリーフ等の製造においては、全
体の縫製を終えた後、胴囲部となすべき筒口の周縁に広
幅の帯状をなすゴムを直接的に縫い付ける胴囲部処理が
広く行われている。このようなゴムの縫い付けに際して
は、帯状をなすゴムを予め環状に成形してゴム環とし、
これを適宜の張力を付与した状態で筒形のミシンベッド
に架け渡し、同様に架け渡した生地に重ねて針落ち位置
に送り込む方法と、帯状をなすゴム(ゴム帯)をミシン
ベッドの上方から針落ち位置に送り込み、これとは別個
にミシンベッドに沿わせて針落ち位置に送り込まれる生
地の筒口の端縁に重ねて縫い付ける方法とが採用されて
いる。
【0003】後者の方法は、ミシンベッド上方の針落ち
位置の前側に、送りローラによりゴム帯を挾持して送り
出す専用の送り装置(ゴム送り装置)を配設し、このゴ
ム送り装置から連続的に送出されるゴム帯を縫製生地の
筒口端縁に重ね、これら両者を押えにより挾圧保持して
相互に縫い付け、この縫い付け動作を、両者の縫い始め
端が針落ち位置に復帰するまで継続する手順により実施
される。
【0004】なお前記ゴム帯の送り速度は、前記送りロ
ーラを回転駆動するパルスモータの速度調節により適宜
に設定でき、この設定により前記ゴム帯は、一定の張力
を付与されて針落ち位置に送り込まれて生地に縫い付け
られる。このゴム帯は、縫い始め端の復帰に先立ち、針
落ち位置前に所定の長さを余して切断されて、復帰した
縫い始め端に適長縫い付けられ、最後に、相互に縫い付
けられたゴム帯と生地とをミシンベッドから取り外し、
更に、縫い始め側及び縫い終わり側のゴム帯の端縁同士
を縫い合わせてゴム付け作業が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く実施される
後者の方法は、前者の方法と比較した場合、ゴム環への
成形の手間がないこと、また、ミシンベッドへのゴム環
の架け渡し作業が不要であること、また、ゴム帯として
の取り扱いがゴム環としての取り扱いに比して有利であ
ること、更に、大きさの異なる筒口への柔軟な対応が可
能であること等、多くの利点を有する一方、次の難点を
有している。
【0006】即ちこの難点は、生地の縫い始め端がこれ
に縫い付けられたゴム帯と共に針落ち位置に復帰する
際、ミシンベッドの内部に構成された送り歯により生地
側にのみ送り力が付与される結果、前記ゴム帯の針落ち
位置への送り込みが相対的に遅れ、縫い始め端に縫い付
けられたゴム帯の端縁と、縫い終わり側のゴム帯の端縁
とが揃わなくなり、縫製終了後に行われる両端縁の縫い
合わせに支障を来して、良好な仕上がり状態が得られな
くなることである。
【0007】この難点は、針落ち位置前のゴム帯の送り
経路上に専用の送り歯を設けることにより解消できる
が、押え11の前のミシンベッド上には、針落ち位置に対
する相対位置を正しく保つべく、生地の筒口端縁を切断
するための可動メスが配してあり、ゴム帯専用の送り歯
の配設は困難である。そこで従来においては、生地の縫
い始め端と共にゴム帯が復帰したとき、このゴム帯側に
作業者の手による送りを加え、前述した難点に対処して
いる。
【0008】ところが、ミシンベッドの上部にはゴム送
り装置が存在し、また針落ち位置の直前部分はゴム送り
装置の動作により上方から送り込まれるゴム帯により覆
われており、これらにより視界が妨げられることから、
前述した如きゴム帯の送り補助は極めて困難であり、高
度な熟練を要するものとなっており、このことがゴム帯
の縫い付け作業全体の能率低下を招来し、また自動化の
達成を阻害する要因となっている。
【0009】なお以上の難点は、生地への縫い付けの対
象として、伸縮性を有するゴム帯を用いる場合に限ら
ず、前記ゴム送り装置の如き専用の送り装置の動作によ
りミシンベッドの上方から送り込まれる各種の帯体を縫
い付けの対象とするミシン全般に共通の問題となってい
る。
【0010】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、縫い始め端と共にミシンベッド上に復帰する縫
い付け済みの帯体の遅れを有効に解消でき、帯体縫い付
け作業の自動化及び高能率化を図り、また縫製品の品質
向上に寄与し得る帯体縫い付け用ミシンを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る帯体縫い付
け用ミシンは、筒口を有する生地をミシンベッドに沿わ
せて針落ち位置に送り込むと共に、適宜の幅を有する帯
体をミシンベッドの上方から針落ち位置に送り込み、前
記筒口の端縁に前記帯体を重ねて縫い付ける動作を、両
者の縫い始め端が針落ち位置に復帰する前に帯体を切断
し、復帰した縫い始め端に適長縫い付けて完了する帯体
縫い付け用ミシンにおいて、前記縫い始め端の針落ち位
置への復帰を、該縫い始め端に縫い付けられた帯体の存
在を媒介として検出する手段と、この検出に応じて前記
ミシンベッド上に下降し、前記縫い始め端と共に復帰す
る縫い付け済みの帯体に転接して、その回転により送り
力を付与する補助送りローラとを具備することを特徴と
する。
【0012】
【作用】本発明においては、ミシンベッド上への縫い始
め端の復帰に応じてミシンベッド上に補助送りローラが
下降し、縫い始め端と共に復帰する帯体に転接してミシ
ンベッドとの間に挾圧し、この状態で生じる補助送りロ
ーラの回転により前記帯体に送り力を付与し、生地と略
等速度での送りを加えて、生地に対する帯体の遅れを解
消する。
【0013】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は本発明に係る帯体縫い付け用ミシン
の正面図である。図中1はミシン本体、1aはミシンベッ
ドである。ミシン本体1は、ミシンベッド1aの上面に平
行をなして延びるミシンアーム1bを備えており、該ミシ
ンアーム1bの先端には、針10(図3参照)と、これら夫
々に対応する針落ち孔を有する押え11(図2及び図3参
照)とがミシンベッド1aに向けて垂下支持されている。
【0014】ミシンベッド1aとミシンアーム1bとの間に
は、帯体送り装置2、生地端制御装置3、及び補助送り
装置4(図6及び図7参照)が、これらを一括して搭載
する基台1cと共に取付けてある。基台1cの一側は、ミシ
ン本体1の前面に固定されたブラケット1dに略鉛直な枢
軸回りに回動自在に枢支してあり、同じく他側は、ミシ
ンアーム1bの先端側前面に固定されたブラケット1eにね
じ止め固定してある。即ち基台1cは、ブラケット1eへの
止めねじを外した場合、ブラケット1dの枢軸回りの回動
によりミシン本体1の前側に引き出すことができ、帯体
送り装置2、生地端制御装置3、及び補助送り装置4の
調整及び保守は、基台1cを前述の如く引き出して行われ
る。
【0015】図2は、基台1cに搭載された帯体送り装置
2、生地端制御装置3、及び補助送り装置4の構成、及
びこれらとミシンベッド1a上の押え11との位置関係を示
す斜視図である。生地端制御装置3及び補助送り装置4
の上部に位置する帯体送り装置2は、図1中に2点鎖線
により示す如く、ミシンアーム1bの上方から供給される
帯体(ゴム帯R)に送り力を付与し、ミシンベッド1a上
に送り出す動作をなすものであり、図1及び図2に示す
如く、基台1cに固定されたローラ台20に前後一対の送り
ローラ21,22を架設し、これらの上側に前後一対のガイ
ド棒23,23を架設してなる。
【0016】送りローラ21,22の内、一方(後側)の送
りローラ21は、ローラ台20の一側に固設された送りモー
タ24の出力軸にタイミングベルト25を介して連結され、
該送りモータ24からの伝動により軸心回りに回転駆動さ
れる駆動ローラである。他方(前側)の送りローラ22
は、ローラ台20の両側に夫々の基端を枢支されて同軸上
にて揺動するリンク部材26,26の先端部間に軸心回りで
の回動自在に架設されており、リンク部材26,26の揺動
操作は、ローラ台20の他側外面に配した操作レバー27に
より行われるようになしてある。即ち、前記送りローラ
22は、操作レバー27にその一端を係止された付勢ばね28
のばね力により、リンク部材26,26と共に後方に引かれ
送りローラ21に押し付けられており、該送りローラ21に
追従して回転する従動ローラとして機能し、また付勢ば
ね28のばね力に抗して操作レバー27が操作された場合、
これに伴うリンク部材26,26の揺動により送りローラ21
の前方に離反する。
【0017】以上の如く構成された帯体送り装置2に
は、帯体カッタ5が付設されている。この帯体カッタ5
は、送りローラ21,22の下側にこれらと略平行をなして
配されたカッタ部50と、前記送りモータ24の後側に位置
して基台1cに固定されたカッタ駆動シリンダ51とを備え
てなる。カッタ駆動シリンダ51の動作は、図示しない伝
動手段を介してカッタ部50に伝達されており、カッタ部
50は、この伝動に応じて所定の切断動作を行う。なお、
以上の如く動作するこの帯体カッタ5は、公知の装置で
あり、構成の詳細な説明は省略する。
【0018】前述した如くミシンアーム1bの上方から供
給されるゴム帯Rは、まず、帯体送り装置2のガイド棒
23,23間に、次いで送りローラ21,22間に、更に帯体カ
ッタ5のカッタ部50に順次挿通され、図示の如く、これ
らの後下方に位置するミシンベッド1a上の押え11に導か
れる。送りローラ21,22間へのゴム帯Rの挿通は、操作
レバー27の操作により送りローラ22を離反せしめて行わ
れ、挿通後のゴム帯Rは、操作レバー27の操作解除によ
り送りローラ21,22間に挾圧される。而して前記ゴム帯
Rは、送りモータ24の駆動に伴う送りローラ21の回転に
より、ミシンベッド1aに向けての連続的な送り力を付与
され、更に、カッタ駆動シリンダ51の回転駆動に伴うカ
ッタ部50の動作により、帯体送り装置2の出側において
適宜に切断される。
【0019】押え11は、帯体送り装置2から導かれるゴ
ム帯Rを、後述の如くミシンベッド1aの上面に沿わせて
供給される生地Kの筒口端縁K′に所定幅だけ重ね合わ
せ、これら両者をその下側に挾圧保持する。図3は、押
え11の近傍を拡大して示す側面図である。図示の如く、
押え11下側のミシンベッド1a上には針板12が架設してあ
り、該針板12の下側には、ミシンベッド1aの内部に構成
された公知の駆動機構の動作に応じて鉛直面内での長円
運動を行う前送り歯13及び後送り歯13′が配してある。
また押え11の上部には、これと共にミシンアーム1bの先
端に垂下支持され、ミシンアーム1bの内部に構成された
公知の駆動機構の動作に応じて所定ストロークの上下運
動を行う複数本の針10,10…(図3には1本のみ図示)
が配してあり、更にミシンベッド1aの後縁部には、上下
一対の補助ローラ14,15が配してある。
【0020】前記補助ローラ14,15の内、一方(上側)
の補助ローラ14は、図示しない駆動源からの伝動によ
り、前,後送り歯13,13′の動作に同期し、これらに対
応する速度で回転駆動されるようになしてある。前記生
地Kは、図示の如く、押え11と針板12との間の挾圧部分
の後側を前記補助ローラ14,15間に挾持させ、ミシンベ
ッド1aの回りを巡る態様にセットされる一方、帯体送り
装置2に前述の如くセットされるゴム帯Rは、ミシンベ
ッド1aの上方から斜め下向きに押え11の前部に導かれ、
針10,10…の降下位置(針落ち位置)の直前において生
地Kに重ね合わされて、押え11と針板12との間に挾圧さ
れる。
【0021】このようにセットされた生地Kは、前送り
歯13及び後送り歯13′の動作、並びに補助ローラ14の回
転により送り力を付与され、ミシンベッド1aの後縁側か
ら下方に落ち、ミシンベッド1aの下方に沿って前縁側に
戻り、ミシンベッド1aの上面に沿って針落ち位置に復帰
する経路を辿る。この間、帯体送り装置2から送り出さ
れるゴム帯Rは、押え11の下部において生地Kに重ね合
わされ、針10,10…の上下動により縫い付けられて、そ
の後は生地Kと共に前述の経路を辿って針落ち位置に復
帰する。
【0022】前記帯体送り装置2の送りローラ21は、送
りモータ24からの伝動により、前送り歯13及び後送り歯
13′の動作に同期して回転駆動されるが、この回転速度
は、両送り歯13,13′の動作速度よりもやや小さく設定
されている。これにより、押え11と針板12との間へのゴ
ム帯Rの送り込みは、帯体送り装置2の送りローラ21,
22との間で一定の張力を与えられた状態で行われること
になる。なお、以上の如き送りローラ21の動作は、これ
の駆動用モータたる送りモータ24として、高精度での回
転制御が可能なステップモータを用いることにより実現
できる。ゴム帯Rと生地Kとの縫い付けは、両者の縫い
始め端A(図4参照)が針落ち位置に復帰する前に帯体
カッタ5を動作させ、帯体送り装置2の出側においてゴ
ム帯Rを切断して、この切断部分を前記縫い始め端Aに
適長縫い付けて完了する。
【0023】本実施例に示す帯体縫い付け用ミシンは、
以上の如く行われるゴム帯Rの縫い付けにおいて、縫い
付けの開始に先立つゴム帯R及び生地Kのセット、並び
に縫い付けの終了後における生地K及びゴム帯Rの取外
しを除く各作業を略完全に自動化しようとするものであ
り、針落ち位置に送給される生地Kの筒口端縁K′の位
置ずれを検出する生地端センサ6、及び針落ち位置への
縫い始め端Aの復帰を検出する縫い始め端センサ7を備
え、更に、これらの検出結果に基づいて動作する前記生
地端制御装置3、補助送り装置4及び帯体カッタ5、並
びに、生地送り量補正装置8及び押え上げ装置9を備え
ている。
【0024】図2に示す如く生地端センサ6は、押え11
の前方のミシンベッド1a上に配設され、上向きの発光を
行う一対の発光部60,61と、これら夫々の上方に適長離
隔して対向する一対の受光部62,63とを備えた光センサ
であり、縫い始め端センサ7は、生地端センサ6よりも
前方のミシンベッド1a上に配設され、同様に上向きの発
光を行う一つの発光部70と、これの上方に適長離隔して
対向する受光部71とを備えた光センサである。
【0025】図4は、生地端センサ6の発光部60,61
(又は受光部62,63)、及び縫い始め端センサ7の発光
部70(又は受光部71)の配設位置を示す平面図である。
本図及び図2に示す如く、押え11の直前のミシンベッド
1a上には、該押え11の幅方向の所定位置に刃面を有する
可動メス16が配してある。この可動メス16は、前送り歯
13及び後送り歯13′の駆動機構から分岐された公知の伝
動機構を介しての伝動により所定ストロークでの上下動
をなし、ミシンベッド1aの上面にその刃面を沿わせた固
定メス17と摺接して、押え11に向けて前述した如く送り
込まれる生地Kの筒口端縁K′を切り揃える作用をな
す。
【0026】図2及び図4に示す如く、ミシンベッド1a
上には、生地Kの筒口端縁K′を沿わせるべき基準送り
線Cが、前記可動メス16と固定メス17の摺接部位の送り
方向に沿う延長線Bに対してゴム帯Rの送給側(内側)
に所定幅だけ偏倚して設定してあり、生地端センサ6の
発光部60,61は、この基準送り線Cを挾んだ両側に近接
配置されている。生地端センサ6の受光部62,63は、対
応する発光部60,61からの発光を捉え、各別の受光量に
応じた出力を発する動作をなし、両者の出力レベルに基
づく夫々の配設位置での明暗判定により、基準送り線C
に対する筒口端縁K′の位置ずれが、以下の如く検出さ
れる。
【0027】図5はこの検出原理の説明図である。前記
受光部62,63による受光量は、前述の如く配された各別
の発光部60,61の発光が生地Kにより遮られているか否
かに応じて変化する。従って図4に示す如く、筒口端縁
K′が基準送り線Cに正しく沿っている場合、外側の発
光部60のみが生地Kにより覆われるから、受光部62の出
力レベルは低く、暗と判定され、受光部63の出力レベル
は高く、明と判定される。これに対し、図5(a)に示
す如く、筒口端縁K′が基準送り線Cの内側にずれてい
る場合、両方の発光部60,61が生地Kにより覆われる一
方、図5(b)に示す如く、筒口端縁K′が基準送り線
Cの外側にずれている場合、両方の発光部60,61の発光
は生地Kにより遮られることなく受光部62,63に達し、
前者の場合、受光部62,63の出力レベルは低く、共に暗
と判定され、後者の場合、受光部62,63の出力レベルは
逆に高くなり、共に明と判定される。
【0028】以上の如く、受光部62の出力レベルが低
く、暗と判定され、受光部63の出力レベルが高く、明と
判定された場合が正規の送り状態、即ち、筒口端縁K′
が基準送り線Cに正しく沿って送られている状態であ
り、両受光部62,63の出力レベルが共に低く、暗と判定
された場合(又は共に高く、明と判定された場合)に
は、筒口端縁K′が基準送り線Cに対して内側(又は外
側)に位置ずれしていることがわかる。基準送り線Cは
前述した如く設定されているから、前記正規の送り状態
を保った場合、生地Kの筒口端縁K′は、前記可動メス
16と固定メス17とにより適量切り揃えられて押え11に送
り込まれることになり、帯体送り装置2からのゴム帯R
と適正な幅だけ重ね合わされて前述した縫い付けが確実
に行われる。
【0029】一方、縫い始め端センサ7の発光部70は、
図4に示す如く、生地端センサ6の発光部60,61よりも
前方であって、内側の発光部61の更に内側、即ち、ゴム
帯Rの縫い付け側に偏倚した位置に配設してある。この
ような縫い始め端センサ7の配設により、前述の如く生
じる縫い始め端Aの復帰は、発光部70からの発光を捉え
る受光部71が受光量に応じて発する出力レベルの明暗判
定を行うことにより、押え11、即ち、針落ち位置に達す
る前に検出できる。
【0030】縫い付け作業中の生地Kは、生地端センサ
6の検出結果に基づいて行われる生地端制御装置3の後
述する動作により、送り方向と直交する方向への移動力
を付与され、筒口端縁K′を基準送り線Cに沿わせるべ
く送り位置を変更されており、発光部61の更に内側に位
置する縫い始め端センサ7の発光部70は、生地Kにより
覆われることはないが、図4中に示す如く、ミシンベッ
ド1a上に縫い始め端Aが復帰した場合、この縫い始め端
Aに縫い付けられているゴム帯Rにより覆われる。従っ
て、前記受光部71の出力レベルは、発光部70の配設位
置、即ち、押え11の所定長前方への縫い始め端Aの復帰
に応じて低下し、暗と判定されるようになる。即ち、縫
い始め端Aの復帰は、縫い始め端センサ7の受光部71の
出力レベルに基づく明暗判定の結果が、明から暗に反転
することにより検出できる。
【0031】次に、帯体送り装置2と共に基台1cに搭載
された生地端制御装置3及び補助送り装置4の構成につ
いて述べる。図1及び図2に示す如く生地端制御装置3
は、帯体送り装置2下部の前側に沿ってミシンアーム1b
の先端に向けて延設された揺動アーム30を備えている。
該揺動アーム30の基端には、帯体送り装置2の送りモー
タ24の下側に固設された生地端モータ31の出力軸が、ミ
シンベッド1a上での生地Kの送り方向に沿って略水平に
嵌挿されており、揺動アーム30の揺動は、前記出力軸を
枢軸として行われるようになっている。一方、揺動アー
ム30の先端側には、生地端モータ31の出力軸と平行をな
す略水平な軸回りでの回動自在に生地端制御ローラ32が
枢支してある。
【0032】生地端制御ローラ32の枢軸と生地端モータ
31の出力軸とは、揺動アーム30の内部において両軸間に
巻架されたタイミングベルト33により連結されており、
生地端制御ローラ32は、タイミングベルト33を介して伝
達される生地端モータ31の回転に応じて正逆両方向に回
転駆動される。一方、生地端制御ローラ32の取付け位置
に対応するミシンベッド1aの内部には、生地端制御ロー
ラ32と対をなす従動ローラ34が取付けてある。この従動
ローラ34は生地端制御ローラ32と平行をなす軸回りに回
動自在に枢支され、その上部をミシンベッド1aの上面か
らわずかに突出させてある。
【0033】揺動アーム30は、枢支部近傍に取付けた図
示しない付勢ばねにより、先端側が下向きとなるように
付勢されており、この付勢により生地端制御ローラ32は
下側の従動ローラ34に押し付けられ、両者の転接状態が
維持されている。生地端制御ローラ32及び従動ローラ34
の平面的な配設位置は、図4中に示す如く、生地端セン
サ6よりも前方であって、前記基準送り線Cよりも十分
に外側となるように設定してある。従って、生地端制御
ローラ32と従動ローラ34との転接は、両者間に生地Kを
挾んだ状態で生じ、この状態で生地端モータ31を駆動し
た場合、前記生地Kには、これの送り方向と直交する向
きの移動力が付与され、該生地Kは、内側(ゴム帯Rと
の縫い付け側)又は外側に移動する。
【0034】揺動アーム30の基端部には、ミシン本体1
側に向けて押し上げ板35が突設してあり、この押し上げ
板35の上部には、ボックス型のエアシリンダである昇降
シリンダ36が固定してある。昇降シリンダ36は、上下方
向に進退動作する出力ロッドを有しており、この出力ロ
ッドは、図示しないエア源からの給気により進出動作を
なし、該給気の遮断により退入動作をなす。
【0035】昇降シリンダ36が退入状態にある場合、揺
動アーム30は前記付勢ばねの付勢により揺動し、該揺動
アーム30先端の生地端制御ローラ32は下降して、生地K
に前述した如く転接する一方、昇降シリンダ36が進出動
作した場合、これの出力ロッドにより、前記押し上げ板
35、即ち揺動アーム30の基端部が下向きに押圧され、生
地端制御ローラ32が上昇して、生地Kへの転接が解除さ
れる。なお昇降シリンダ36の退入動作、及びこれに伴う
生地端制御ローラ32の生地Kへの転接は、後述する制御
部 100から動作指令が与えられた場合に生じる。
【0036】一方、本発明の特徴部分である補助送り装
置4は、生地端制御装置3の後側に構成されており、図
1及び図2にはその一部が示されているに過ぎない。図
6及び図7は、図1のVI−VI線による側面図であり、補
助送り装置4のみを抜き出して示してあり、以下の説明
はこれらの図に従って行う。なお図1及び図2には、図
6及び図7との対照を可能とするため、夫々の図中に現
れる構成部材の番号を符してある。
【0037】補助送り装置4は、ミシンベッド1aの上面
に沿って生地Kの送り方向前後に延びる揺動アーム40を
備えている。この揺動アーム40は、長手方向中途部に突
設された支持ブラケット 40aを介して基台1cに枢支さ
れ、前記送り方向と直交する略水平な軸回りに揺動可能
となしてある。基台1cには、図2に示す如く、帯体カッ
タ5におけるカッタ駆動シリンダ51の後下側に位置して
補助送りモータ41が固設してあり、該補助送りモータ41
の出力軸は、揺動アーム40の支持ブラケット 40aに嵌挿
され、揺動アーム40の枢支軸を兼ねている。
【0038】揺動アーム40の前端には、該揺動アーム40
の枢軸、即ち、前記補助送りモータ41の出力軸と平行を
なす軸回りでの回動自在に補助送りローラ42が枢支さ
れ、該補助送りローラ42の枢支軸と補助送りモータ41の
出力軸とは、両軸間に巻架されたタイミングベルト43を
介して連結してある。これにより補助送りローラ42は、
タイミングベルト43を介して伝達される補助送りモータ
41の回転に応じて一方向(図6及び図7における時計回
り)に回転駆動される。
【0039】一方、揺動アーム40の後側は、基台1cから
上向きに突設されたばね掛け突起44との間に張架された
コイルばね45のばね力により上向きに付勢してある。ま
た基台1cの後縁には、ボックス型のエアシリンダである
昇降シリンダ46が固設してあり、該昇降シリンダ46の下
向きに突出する出力ロッドが前記揺動アーム40の後端部
上面に当接させてある。
【0040】昇降シリンダ46は、図示しないエア源から
の給気により、通常時には進出状態にあり、揺動アーム
40の後側を押し下げている。このとき、揺動アーム40の
前端に取付けた補助送りローラ42は上昇し、図7に示す
如く、ミシンベッド1aの上面との間に十分な間隔を保っ
た位置に拘束される。一方、前記給気の遮断により昇降
シリンダ46が退入した場合、コイルばね45のばね力によ
り揺動アーム40の後側が引き上げられる結果、図6に示
す如く、補助送りローラ42はミシンベッド1a上に下降
し、後述の如くミシンベッド1a上に復帰するゴム帯Rに
転接する。なお、昇降シリンダ46への給気の遮断、及び
これに伴う補助送りローラ42の下降は、後述する制御部
100から動作指令が与えられた場合に生じる。
【0041】補助送りローラ42の平面的な配設位置は、
図4に示す如く、生地端制御ローラ32の後側であって、
基準送り線Cよりも内側となるように設定してある。即
ち、ミシンベッド1a上への補助送りローラ42の下降位置
は、縫い始め端Aの復帰と共にミシンベッド1a上に復帰
するゴム帯Rの送り経路内にあり、この状態で補助送り
モータ41を駆動した場合、補助送りローラ42の回転によ
り、ミシンベッド1aとの間に挾圧された前記ゴム帯Rに
送り力が付与される。
【0042】なお、図2においては図示の都合上、生地
端センサ6及び縫い始め端センサ7を補助送りローラ42
の後側に位置させてあるが、生地端センサ6及び縫い始
め端センサ7の実際の配設位置は、図4に示す如く、生
地端制御ローラ32と補助送りローラ42との間に設定され
ている。このような配置は、生地端センサ6の受光部6
2,63及び縫い始め端センサ7の受光部71を、例えば、
帯体送り装置2のローラ台20の下側に取り付けることに
より実現し得る。
【0043】次に、生地送り量補正装置8及び押え上げ
装置9の構成について述べる。これらは、生地端制御装
置3及び補助送り装置4とは異なる位置に構成されてい
る。生地送り量補正装置8は、ゴム帯Rに対する生地K
のいせ込み量の調節をなすべく、図1に示す如くミシン
ベッド1aの先端部下方に設けられた調節装置80と一体的
に構成されており、また押え上げ装置9は、後述の如
く、ミシン本体1及びミシンアーム1bの内側及び背面側
に構成されている。
【0044】生地送り量補正装置8の構成は、図1のVI
II−VIII線による矢視図である図8に示されている。ま
ず、調節装置80の構成について説明する。この調節装置
80は、前送り歯13の送り量を後送り歯13′の送り量に対
して増量側に調節し、両者の送り量の差(差動量)を適
宜に変更して、前記いせ込み量の調節を行うべく構成さ
れており、図中 13aは、ミシンベッド1aの内部において
前送り歯13の駆動機構に関連させてあり、軸心回りの回
動操作により前記作動量の調節が可能な枢軸である。調
節装置80は、その基端を前記枢軸 13aに固定された調節
レバー81と、該調節レバー81の全面を覆う目盛り板82と
を備えてなる。なお目盛り板82は、ミシンベッド1aの後
部に立設された支持板83に固定支持されている。
【0045】目盛り板82には、調節レバー81の中途部の
視認が可能な長孔 82aと、調節レバー81の先端部の視認
が可能な長孔 82bとが、共に枢軸 13aを中心とする円弧
状をなして形成されている。一方の長孔 82aは、図示の
如く、その内側縁に所定間隔毎に複数の目盛り線を有し
ており、これらの目盛り線を前記調節レバー81の中途部
に形成された基準線に整合させることにより、調節レバ
ー81の揺動角度により定まる前記枢軸 13aの回動位置、
即ち、前送り歯13の送り量を確認するための目盛り孔で
ある。また他方の長孔 82bには、一対のストッパねじ8
4,85が、長手方向に沿っての移動と適宜位置での固定
とが可能に取付けてあり、調節レバー81の先端は、両ス
トッパねじ84,85間に位置し、これら両者により上下方
向への揺動範囲を夫々規制されている。
【0046】以上の如く構成された調節装置80において
は、調節レバー81を上下方向に揺動させ、枢軸 13aを回
動せしめることにより、前記差動量を適宜に変更でき
る。この変更は、いせ込み縫いを可能とすべく行われる
ものであり、前記調節装置80は、メリヤス等の伸縮性を
有する生地を取り扱うミシンに広く装備されている。な
お、本実施例においては、調節レバー81の下方への揺動
に応じて前送り歯13の送り量が増し、差動量が増量され
る構成となっている。
【0047】前記調節装置80と一体的に構成された生地
送り量補正装置8は、調節レバー81の中途から下方に分
岐された分岐レバー 81aと、目盛り板82を支持する前記
側板83の下部に固定された調節シリンダ86とを備え、該
調節シリンダ86の前方に延びる出力ロッドの先端を、リ
ンク部材87を介して前記分岐レバー 81aに連結した構成
となっている。なお調節シリンダ86は、図示しないエア
源からの給気により退入動作をなすエアシリンダであ
り、前記出力ロッドは、例えば、図示しない内蔵ばねの
ばね力により進出方向に弱く付勢されている。
【0048】調節装置80の初期設定は、上側のストッパ
ねじ84の固定位置を変更して行われる。前述した如く、
調節シリンダ86の出力ロッドは進出方向に付勢されてお
り、この出力ロッドにリンク部材87及び分岐レバー 81a
を介して連結された調節レバー81は、前記ストッパねじ
84に押し付けられた図示の位置に拘束され、このとき前
送り歯13は、ストッパねじ84の固定位置に対応する差動
量を維持する。即ち、生地Kの種類に応じて前送り歯13
の差動量を決定し、ストッパねじ84を緩め、調節レバー
81を押し下げつつ長孔 82bに沿って移動させ、長孔 82a
の内側縁の目盛りを確認して固定することにより、所望
の差動量、即ち、後送り歯13′の送り量に対する前送り
歯13の送り量の増量程度を実現できる。
【0049】前記生地送り量補正装置8は、この状態で
の調節シリンダ86への給気により、前送り歯13の差動
量、即ち、針落ち位置の前側での生地Kの送り量を増量
側に補正する動作をなす。前述の如く調節シリンダ86
は、動作用エアの給気により退入動作をなすから、この
動作に応じて調節レバー81は、下向き、即ち増量側に揺
動せしめられ、図中に破線にて示す如く、下側のストッ
パねじ85に押し付けられた位置に拘束されて、前送り歯
13の差動量が増量側に補正される。なお、調節レバー81
の下方への揺動範囲はストッパねじ85により規制される
から、ストッパねじ84を前述の如く固定し、次にこの固
定位置からの所定長離隔した位置にストッパねじ85を固
定することにより、送り量の補正程度を適宜に設定でき
る。
【0050】図9は、押え上げ装置9の構成を示す模式
図である。なお本図は、図1に示す側とは逆側、即ち、
ミシンの背面側から見た図であり、押え上げ装置9及び
これの関連部分以外の図示は省略してある。
【0051】押え上げ装置9は、生地K及びゴム帯Rの
挾圧作用をなす前記押え11を昇降動作させるものであ
る。図示の如く押え11は、ミシンアーム1bの先端側に上
下動自在に支持された押え棒90の下端に取付けてある。
ミシンアーム1bの内部には、これの延設方向に沿う略水
平な軸心回りでの揺動自在に押え上げ軸91が枢支されて
おり、該押え上げ軸91の先端部は、前記押え棒90の中途
部にリンク機構92を介して連結されている。
【0052】またミシン本体1の後外側には、ミシン本
体1の内側から突出する支軸93に基端を接続され、ミシ
ンアーム1bの延設方向と逆方向に略水平をなして延びる
押え上げレバー94が設けてある。前記支軸93は、ミシン
本体1の内部において前記押え上げ軸91の基端部にリン
ク機構95を介して連結してあり、押え上げレバー94の先
端側が下向きに押圧された場合、これに伴う支軸93の回
転がリンク機構95を介して押え上げ軸91に伝達され、該
押え上げ軸91が軸心回りの一方向に回転し、更にこの回
転がリンク機構92を介して押え棒90に伝達されて、該押
え棒90及びこれの下端の押え11が上方に引き上げられる
ようになしてある。
【0053】一方、前記押圧が解除された場合、前記押
え上げ軸91は、これの中途に巻装された復帰ばね 91aの
ばね力により逆方向に回転し、押え11は押え棒90と共に
ミシンベッド1a上に下降して、図3に示す如く、その下
面全体を針板12に弾接させた位置(下位置)に達し、該
針板12との間に前記生地K及びゴム帯Rを挾圧保持す
る。なおこの際の挾圧力は、ミシンアーム1bの上部に突
出する押え棒90の上端に設けた公知の調整ねじ 90aの操
作により適宜に設定できる。
【0054】押え上げレバー94への押圧力の付与は、ミ
シン本体1の背面側の基台96に固定された第1,第2の
押え上げシリンダ97,98により行われる。これらは共
に、図示しないエア源からの給気により下向きに進出す
る出力ロッドを備えたエアシリンダであり、夫々の出力
ロッドの先端は、押え上げレバー94の上面に当接させて
ある。
【0055】押え上げレバー94の先端側に位置する第2
の押え上げシリンダ98は、第1の押え上げシリンダ97よ
りも十分小さい動作ストロークを有しており、第1の押
え上げシリンダ97の進出により押え上げレバー94が押圧
された場合、押え11は、押え棒90と共に、ミシンベッド
1a上の針板12との間に十分な間隔を有する位置(上位
置)にまで引き上げられる。一方、第2の押え上げシリ
ンダ98の進出により押え上げレバー94が押圧された場
合、押え11の引き上げ量はわずかであり、このとき押え
11は、押え軸90下端の枢支部に付設されたつる巻きばね
11a(図3参照)のばね力により、生地Kの受け入れ側
を上として傾斜し、図10に示す如く、後縁側において針
板12との接触を保った位置(中間位置)に拘束される。
【0056】第1の押え上げシリンダ97による前記上位
置への押え上げは、生地K及びゴム帯Rの縫い始め端を
前述した如くセットする場合に実施される。即ち、十分
に上昇した押え11の下部に生地K及びゴム帯Rを位置決
めし、第1の押え上げシリンダ97の動作を解除すること
により、図3に示す如く、押え11と針板12との間に前記
生地K及びゴム帯Rを挾圧せしめて初期セットが完了す
る。これに対し、第2の押え上げシリンダ98による前記
中間位置への押え上げは、後述の如く、縫い始め端Aの
復帰時に実施される。
【0057】図11は、以上の如く構成された本発明に係
る帯体縫い付け用ミシンの制御系のブロック図である。
図中 100は、マイクロプロセッサを用いてなる制御部で
あり、該制御部 100の入力側には、運転操作のための足
踏み式のペダルスイッチ 101が接続され、制御部 100
は、ペダルスイッチ 101の操作の有無を認識し得るよう
になっている。
【0058】また制御部 100の入力側には、前記生地端
センサ6の出力、及び縫い始め端センサ7の出力が入力
回路 103を介して夫々与えられている。これらは、前記
受光部62,63、及び受光部71からの出力であり、制御部
100は、入力回路 103において波形整形変換された夫々
の出力を所定時間毎にサンプリングし、生地Kの筒口端
縁K′のずれ及び針落ち位置前への縫い始め端Aの復帰
を前述の如く認識するようになっている。
【0059】また制御部 100の入力側には、ゴム帯Rの
送り速度、生地端制御装置3及び補助送り装置4の動作
速度、並びに後述する各種の遅れ時間等、自動によるゴ
ム付けの実施に際して必要となる種々の数値を設定する
ための数値設定回路 104が接続してあり、制御部 100
は、この数値設定回路 104に設定された数値を取込み、
後述する動作に使用する。なお数値設定回路 104への設
定値は、生地Kの種類、ゴム帯Rの伸縮度、送り速度等
の縫製条件に応じて異なるから、予め試し縫いを行って
適正値を探し、この適正値を設定する。
【0060】更に制御部 100の入力側には、試し縫いス
イッチ及び糸切りスイッチ等の各種の操作スイッチが接
続され、また、ゴム帯Rの途切れ、針糸又はルーパ糸の
糸切れ、ミシン本体1内部の異常等、各種の異常を検出
するセンサの出力が与えられているが、これらのスイッ
チ及びセンサは本発明の要旨に関わらないので、図示及
び説明を省略する。
【0061】一方、制御部 100の出力は、ミシンの主駆
動用モータであるミシンモータ 102(図1参照)に与え
られていると共に、帯体送り装置2、生地端制御装置
3、補助送り装置4、帯体カッタ5、生地送り量補正装
置8及び押え上げ装置9に与えられている。
【0062】帯体送り装置2及び帯体カッタ5への出力
は、送りモータ24及びカッタ駆動シリンダ51に夫々の駆
動回路を介して与えられている。帯体送り装置2は、前
記出力に応じた送りモータ24の動作により送りローラ21
を回転駆動し、前記数値設定回路 104に設定された所定
の速度にてゴム帯Rを送り出し、帯体カッタ5は、制御
部 100の出力に応じたカッタ駆動シリンダ51の動作によ
りカッタ部50を動作させ、前記ゴム帯Rを切断する。
【0063】生地端制御装置3への出力は、生地端モー
タ31にこれの駆動回路を介して与えられており、前記出
力に応じた生地端モータ31の動作により生地端制御ロー
ラ32が正逆転駆動され、前述の如く生地Kに送り方向と
直交する向きの移動力が付与される。また生地端制御装
置3への出力は、昇降シリンダ36への給気回路中に配さ
れた電磁弁にも与えられており、この出力に応じた昇降
シリンダ36の退入動作により、生地端制御ローラ32が下
降して従動ローラ34に転接し、前記移動力の付与を行い
得る状態となる。
【0064】補助送り装置4への出力は、生地端制御装
置3へのそれと同様、補助送りモータ41の駆動回路と、
昇降シリンダ46への給気回路中に配された電磁弁とに与
えられており、後者の出力に応じた昇降シリンダ46の退
入動作により、補助送りローラ42はミシンベッド1a上に
下降してゴム帯Rに転接し、前者の出力に応じた補助送
りモータ41の動作により、補助送りローラ42が回転し
て、前記ゴム帯Rに送り力が付与される。なおこのとき
の補助送りローラ42の回転速度は、前記数値設定回路 1
04への数値設定により調整でき、この調整は、補助送り
ローラ42の回転により付与されるゴム帯Rの送り量が、
生地送り量補正装置8による補正後における生地Kの送
り量と等しくなるように調整されている。
【0065】生地送り量補正装置8への出力は、調節シ
リンダ86への給気回路中に配された電磁弁に与えられて
おり、この出力に応じて調節シリンダ86が進出動作し、
前述した如く、前送り歯13の動作による生地Kの送り量
が、調節装置80において設定された本来の送り量よりも
所定量だけ増量され、後送り歯13′に対する前送り歯13
の差動量が増量側に補正される。
【0066】更に、本発明の特徴部分である押え上げ装
置9への出力は、第1,第2の押え上げシリンダ97,98
への給気回路中に各別に配された電磁弁に夫々与えられ
ており、押え11は、これらの出力に応じた第1の押え上
げシリンダ97の進出動作により前記上位置に、また第2
の押え上げシリンダ98の進出動作により前記中間位置に
夫々上昇する。
【0067】以上の如く構成された制御部 100の動作
は、作業者によるペダルスイッチ 101の操作に応じて、
図12に示すタイムチャートに従って行われる。前記ペダ
ルスイッチ 101の操作は、生地K及びゴム帯Rの前述の
如きセット作業に際して一回行われ、その後の縫い付け
作業の開始に際して一回行われる。
【0068】まず、一回目のペダルスイッチ 101の操作
に応じて制御部 100は、帯体送り装置2に所定時間T1
の動作指令を発し、またこの間、押え上げ装置9の第1
の押え上げシリンダ97への動作指令を継続する。これに
より、帯体送り装置2からゴム帯Rが所定長だけ送出さ
れ、このゴム帯Rの先端が押え11による挾圧が可能な位
置まで達する一方、押え11は前記上位置を保つから、生
地K及びゴム帯Rのセットが容易に行える。なおこの
間、ミシンモータ 102、及び該ミシンモータ 102を駆動
源とする各部の動作は停止しており、また、生地端制御
装置3の生地端制御ローラ32及び補助送り装置4の補助
送りローラ42は上位置にあり、生地Kのセットに支障を
来すことはない。更にこの間、押え11の前部に配された
可動メス16は、図示しない昇降機構の動作により生地K
のセットに支障を来さない位置まで下降せしめられてい
る。
【0069】縫い付け作業の開始に際しての二回目のペ
ダルスイッチ 101の操作は、以上の如きセット作業の完
了を待って行われる。このときゴム帯R及び生地Kは、
下位置に復帰した押え11により針板12との間に挾圧保持
され、また帯体送り装置2の動作は、他の各装置の動作
と共に停止した状態にあり、また前記可動メス16は上昇
し、ミシンベッド1aの上部に突出した状態となる。
【0070】二回目の操作に応じて制御部 100は、ミシ
ンモータ 102及び帯体送り装置2に連続的な動作指令を
発する。これにより帯体送り装置2からゴム帯Rが送出
され、前述の如く押え11の下部において生地Kに重ね合
わされ、前送り歯13及び後送り歯13′の動作により送り
力が付与される。なおこのとき、帯体送り装置2による
ゴム帯Rの送り速度は、前述の如く前後の送り歯13,1
3′による生地Kの送り量よりもやや小さくしてあり、
このことは、数値設定回路 104に前者を数値設定した
後、調節装置80の前述した操作により後者を調節して行
われる。
【0071】更に制御部 100は、生地端制御装置3の昇
降シリンダ36に連続的な動作指令を発する。この動作指
令に従う昇降シリンダ36の動作により生地端制御ローラ
32が下降し、従動ローラ34との間に生地Kを挾持して、
該生地Kに前述した移動力を付与し得る状態となり、こ
の後制御部 100は、筒口端縁K′の送り込み経路の基準
送り線Cに対するずれを解消すべく、生地端センサ6の
検出結果に基づいて生地端モータ31に動作指令を発し、
生地端制御ローラ32を正逆転駆動せしめる生地端制御動
作を行う。なおこの間、補助送り装置4への動作指令は
発せられず、補助送りローラ42は、図7に示す上位置を
保っている。
【0072】図13は、生地端制御の動作内容を示すフロ
ーチャートである。制御部 100は、生地端センサ6の出
力、即ち、前述の如く配された受光部62,63の出力を所
定の時間間隔にて取込み(ステップ1)、まず、外側の
受光部62の出力X1 と所定の基準レベルXとの大小比
較、即ち、受光部62の受光結果の明暗判定を行い(ステ
ップ2)、次いで、内側の受光部63の出力X2 と基準レ
ベルXとの大小比較、即ち、受光部63の受光結果の明暗
判定を行う(ステップ3,4)。
【0073】この結果、X1 がXよりも小さくX2 がX
よりも大きい場合、即ち、受光部62が暗であり、受光部
63が明であるとの判定がなされた場合、正常な送り込み
がなされていることから、そのままの状態を保ってステ
ップ5に進む。またX1 及びX2 が共にXよりも小さい
場合、即ち、受光部62,63が共に暗であるとの判定がな
された場合、基準送り線Cに対して筒口端縁K′が内側
(ゴム帯Rとの縫い付け側)にずれていることから、生
地Kに外向きの移動力を付与すべく生地端モータ31に所
定の正転指令を発し(ステップ6)た後にステップ5に
進み、逆にX1及びX2 が共にXよりも大きい場合、即
ち、受光部62,63が共に明であるとの判定がなされた場
合、筒口端縁K′が外側にずれていると判定し、生地K
に内向きの移動力を付与すべく生地端モータ31に所定の
逆転指令を発し(ステップ7)た後にステップ5に進
む。以上のずれの判定原理は、図5において説明した通
りである。なお、ステップ6,7における生地端モータ
31の正逆転量は、試し縫いの結果に基づいて決定され、
数値設定回路 104に数値設定しておく。
【0074】ステップ5においては、縫い始め端センサ
7による縫い始め端Aの検出の有無を調べ、この検出が
なされていない場合、ステップ1に戻って前述した動作
を繰り返し、この検出がなされた場合、一連の生地端制
御動作を終了する。更に、ステップ2,3,4での判定
の結果、受光部62が明であり、受光部63が暗であるとの
判定がなされた場合、このような状態は通常時には起こ
り得ないことから、生地端センサ6に異常があると判定
し、このことを、警報ランプの点灯及び警報音の発生等
の適宜の警報手段により作業者に報知して(ステップ
8)、以降の動作を行うことなく生地端制御動作を終了
する。
【0075】以上の動作により、生地Kとゴム帯Rとの
縫製開始からミシンベッド1a上に縫い始め端Aが復帰す
るまでの間、生地Kの筒口端縁K′が基準送り線Cに沿
う正規の送り経路を保って針落ち位置に送り込まれるこ
とになり、帯体送り装置2からのゴム帯Rと適正な幅だ
け重ね合わされて確実な縫い付けが実施される。
【0076】縫い始め端センサ7による縫い始め端Aの
検出に応じて生地端制御動作を終了した後、制御部 100
はまず、縫い始め端Aの検出時点から所定時間T2 の経
過を待って、補助送り装置4の補助送りモータ41及び昇
降シリンダ46に所定時間T3だけ継続する動作指令を与
え、同時に押え上げ装置9の第2の押え上げシリンダ98
に所定時間T4 だけ継続する動作指令を与える。また制
御部 100から生地端制御装置3への動作指令は、縫い始
め端Aの検出時点から所定時間T5 の間だけ継続され、
その後停止指令が与えられる。前記動作指令は、生地端
制御モータ31を連続的に逆転させるためのものであり、
これに伴う生地端制御ローラ32の逆転により生地Kは、
内側(ゴム帯Rの縫い付け側)に移動せしめられ、縫い
始め端Aと共に復帰するゴム帯Rは、生地Kの送り経路
と平行をなしてミシンベッド1a上に配された定規G(図
4参照)にその端縁を当接せしめた状態となる。更に前
記制御部 100は、縫い始め端Aの検出時点から所定時間
6 の経過を待って、生地送り量補正装置8に所定時間
7 だけ継続する動作指令を与え、また、同じく所定時
間T8 の経過を待って帯体送り装置2に停止指令を与
え、同時に帯体カッタ5に短時間の動作指令を与える。
【0077】最後に制御部 100は、補助送り装置4への
動作指令の終了と略同時に、ミシンモータ 102に停止指
令を与え、また、押え上げ装置9の第2の押え上げシリ
ンダ98への動作指令の終了と共に、第1の押え上げシリ
ンダ97に動作指令を与え、更にこれと略同時に、帯体送
り装置2に短時間の動作指令を与えて一連の動作を終了
する。以上の動作における待機時間T2 ,T6 及び
8 、並びに継続時間T3,T4 ,T5 及びT7 の大小
関係は、例えば図12に示す如くであり、これらは、数値
設定回路 104に運針数を媒介として数値設定されてい
る。
【0078】縫い始め端センサ7による縫い始め端Aの
検出を起点とする以上の動作により次の効果が得られ
る。まず、待機時間T2 の経過後、補助送り装置4の補
助送りローラ42がミシンベッド1a上に下降し、補助送り
モータ41により前述の如く回転駆動される。補助送りロ
ーラ42の下降は、縫い始め端Aの復帰の検出に応じて生
じ、この下降位置は、図4に示す如く、縫い始め端Aと
共に復帰するゴム帯Rの送り経路上にあるから、該補助
送りローラ42の回転により前記ゴム帯Rには、前後の送
り歯13,13′による生地Kの送りと略同等の速度での送
り力が付与され、該ゴム帯Rの針落ち位置への送り込み
が相対的に遅れる虞がない。従って、作業者の手作業に
よるゴム帯R側への送り補助が不要となり、仕上がり状
態の悪化を招来することなく縫い付け作業の高能率化が
図れる。
【0079】なお補助送り装置4の動作開始までの待機
時間T2 は、縫い始め端センサ7により検出された縫い
始め端Aが補助送りローラ42の転接位置に達するまでの
所要時間を基準として、またこの動作の継続時間T
3 は、縫い始め端Aが補助送りローラ42の転接位置から
針落ち位置に達するまでの時間を基準として、前送り歯
13及び後送り歯13′による生地Kの送り量を考慮して夫
々決定される。
【0080】一方、前記待機時間T2 の経過後に生じる
第2の押え上げシリンダ98の進出動作により、押え11
は、前記中間位置に拘束されて前縁を上として傾斜し、
図10に示す如く、縫い始め端Aと共に送り込まれるゴム
帯Rと、帯体カッタ5の動作により切断されるゴム帯R
との重なり部分を余裕を持って受け入れることができ、
押え11の前縁に詰まりを生じる虞がない。従って、帯体
カッタ5により切断されたゴム帯Rを縫い始め端Aに適
長縫い付けるまでの工程が、ミシン本体1の停止及び動
作速度の低下を強いることなく自動的に行えるようにな
る。
【0081】また、補助送り装置4の動作開始と略同時
に生地端制御装置3は、前記T5 時間の生地端制御ロー
ラ32の逆転により生地Kに内向きの移動力を付与し、該
生地Kに縫い付けられたゴム帯Rの端縁を定規Gに当接
せしめる動作を行い、この後に与えられる停止指令に応
じて動作を停止する。これにより、生地端制御ローラ32
は、昇降シリンダ36の進出により従動ローラ34から離反
し、また生地端モータ31の停止により回転を止めて、次
なる動作指令が与えられるまで待機する。またこれと同
時に前記可動メス16は、縫い始め端Aと共に復帰するゴ
ム帯Rの移動に支障を来さないように、図示しない昇降
機構の動作により下降し、更に上下方向のストロークを
減じて動作する。
【0082】また、待機時間T8 の経過後に帯体カッタ
5が動作し、帯体送り装置2と押え金11との間に伸長状
態を保っていたゴム帯Rが切断されるが、この直前、即
ち、縫い始め端Aの検出から待機時間T6 の経過後に、
生地送り量補正装置8の動作により生地K側の送り量が
増量されて、前記切断によるゴム帯Rの縮短に見合うだ
け生地Kのいせ込み量が増すことから、ゴム帯Rと生地
Kとの縫い付け状態の差異が、前記切断の前後において
生じることがなく、良好な仕上がり状態が得られる。
【0083】補助送り装置4による前述した補助送り動
作は、生地送り量補正装置8の動作停止後、ミシン本体
1の動作停止と略同時に制御部 100から与えられる停止
指令に従って終了し、補助送りローラ42は、昇降シリン
ダ46の進出により上動し、また補助送りモータ41の停止
により回転を止め、次なる動作指令が与えられるまで待
機する。更にこの後、押え上げ装置9においては、制御
部 100からの前述した指令により第2の押え上げシリン
ダ98の退入と同時に第1の押え上げシリンダ97が進出
し、押え11は、上位置にまで上昇してこの位置を保つ。
【0084】つまりミシン本体1の動作停止後、第1の
押え上げシリンダ97の進出により、押え11が前記上位置
を維持し、更に、生地端制御装置3の生地端制御ローラ
32と補助送り装置4の補助送りローラ42とは、夫々の昇
降シリンダ36,46の進出により上昇して、ミシンベッド
1a上の生地Kから十分に離隔するから、この後に行われ
る縫製済みの生地K及びゴム帯Rの取外しに支障を来す
ことがない。
【0085】最後に帯体送り装置2に与えられる短時間
の動作指令は、帯体カッタ5によるゴム帯Rの切断に伴
って帯体送り装置2の送りローラ21,22と帯体カッタ5
のカッタ部50との間のゴム帯Rもまた縮短することを考
慮し、次なる動作開始に先立ってゴム帯Rの先端を所定
位置(カッタ部50に達する位置)まで少量送り出すため
である。これにより、一回目のペダルスイッチ 101の操
作に応じたT1 時間の送り動作により、ゴム帯Rの先端
が押え11の前縁位置まで確実に達し、該ゴム帯Rと生地
Kとのセット作業が無理なく行えるようになる。
【0086】なお本実施例においては、生地Kへのゴム
帯Rの縫い付けを行うゴム付け用ミシンへの適用例につ
いて説明したが、本発明の適用はこれに限るものではな
く、伸縮性を有しない帯体を生地の筒口端縁に縫い付け
るために使用されるミシンへの適用も可能であることは
言うまでもない。
【0087】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る帯体縫い
付け用ミシンにおいては、針落ち位置への縫い始め端の
復帰に応じてミシンベッド上に補助送りローラが下降し
て、縫い始め端に縫い付けられた帯体に転接してミシン
ベッドとの間に挾圧し、この状態で生じる回転により前
記帯体に送り力を付与するから、送り歯により送り力を
付与される生地に対する帯体側の遅れが解消され、縫い
始め端に縫い付けられた帯体の端縁と縫い終わり側の帯
体の端縁とが揃い、作業者の手による送り補助に頼るこ
となく、帯体縫い付けの最終段階までの自動化が可能と
なり、縫い付け作業の高能率化が図れ、また縫製品の品
質向上に寄与できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る帯体縫い付け用ミシンの正面図で
ある。
【図2】帯体送り装置、生地端制御装置、及び補助送り
装置の構成、及びこれらとミシンベッド上の押えとの位
置関係を示す斜視図である。
【図3】押えの近傍を拡大して示す側面図である。
【図4】生地端センサ及び縫い始め端センサの配設態様
を示す平面図である。
【図5】生地端センサによる位置ずれの検出原理の説明
図である。
【図6】補助送り装置の動作状態を示す側面図である。
【図7】補助送り装置の非動作状態を示す側面図であ
る。
【図8】生地送り量補正装置の構成を示す側面図であ
る。
【図9】押え上げ装置の構成を示す模式図である。
【図10】押え上げ装置の動作により生じる押えの中間
位置の説明図である。
【図11】本発明に係る帯体縫い付け用ミシンの制御系
のブロック図である。
【図12】本発明に係る帯体縫い付け用ミシンの動作内
容を示すタイムチャートである。
【図13】本発明に係る帯体縫い付け用ミシンにおける
生地端制御の動作内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ミシン本体 1a ミシンベッド 2 帯体送り装置 3 生地端制御装置 4 補助送り装置 5 帯体カッタ 6 生地端センサ 7 縫い始め端センサ 8 生地送り量補正装置 9 押え上げ装置 10 針 11 押え 13 前送り歯 13′ 後送り歯 21 送りローラ 22 送りローラ 24 送りモータ 40 揺動アーム 41 補助送りモータ 42 補助送りローラ 44 ばね掛け突起 45 コイルばね 46 昇降シリンダ 100 制御部 101 ペダルスイッチ 102 ミシンモータ 104 数値設定回路 A 縫い始め端 C 基準送り線 G 定規 K 生地 R ゴム帯

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒口を有する生地をミシンベッドに沿わ
    せて針落ち位置に送り込むと共に、適宜の幅を有する帯
    体をミシンベッドの上方から針落ち位置に送り込み、前
    記筒口の端縁に前記帯体を重ねて縫い付ける動作を、両
    者の縫い始め端が針落ち位置に復帰する前に帯体を切断
    し、復帰した縫い始め端に適長縫い付けて完了する帯体
    縫い付け用ミシンにおいて、前記縫い始め端の針落ち位
    置への復帰を、該縫い始め端に縫い付けられた帯体の存
    在を媒介として検出する手段と、この検出に応じて前記
    ミシンベッド上に下降し、前記縫い始め端と共に復帰す
    る縫い付け済みの帯体に転接して、その回転により送り
    力を付与する補助送りローラとを具備することを特徴と
    する帯体縫い付け用ミシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103352333A (zh) * 2013-07-02 2013-10-16 宁波舒普机电科技有限公司 橡筋机的卷料成圈装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103352333A (zh) * 2013-07-02 2013-10-16 宁波舒普机电科技有限公司 橡筋机的卷料成圈装置
CN103352333B (zh) * 2013-07-02 2014-08-27 宁波舒普机电科技有限公司 橡筋机的卷料成圈装置

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