JPH0614144Y2 - 回転部分のシール装置 - Google Patents

回転部分のシール装置

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JPH0614144Y2
JPH0614144Y2 JP1988045707U JP4570788U JPH0614144Y2 JP H0614144 Y2 JPH0614144 Y2 JP H0614144Y2 JP 1988045707 U JP1988045707 U JP 1988045707U JP 4570788 U JP4570788 U JP 4570788U JP H0614144 Y2 JPH0614144 Y2 JP H0614144Y2
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JP
Japan
Prior art keywords
ring
groove
peripheral surface
sealing device
circular hole
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP1988045707U
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JPH01149065U (ja
Inventor
圭介 根本
紀二 前田
大明 松井
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案に係る回転部分のシール装置は、各種動力伝達
機器、或は熱機器のケーシングに形成した円孔を回転自
在に挿通した回転軸の外周面と円孔の内周面との間のシ
ール性を、長期間に亘って良好に保持する場合等に使用
される。
(従来の技術) 各種機器の内部から回転力を取り出したり、或は逆に、
機器の内部に設けた回転部分を外部から回転駆動したり
する場合、これら機器のケーシングに形成した円孔に回
転軸を挿通し、この回転軸によって動力の取り出しや送
り込みを行なう必要がある。
この様な場合に於いては、機器の内部が高圧である事が
多く、上記ケーシング内に存在する高圧の流体が外部に
漏出しない様に、回転軸の外周面と円孔の内周面との間
のシール性保持を図る為のシール装置を設ける必要があ
る。
この為従来から、第4図に示す様なシール装置が使用さ
れている。
このシール装置は、機器を構成するケーシングの隔壁1
(実用新案登録請求の範囲に於けるハウジングに相当す
る。)に形成した円孔2の内周面に、その全周に亘って
凹溝3を形成すると共に、この凹溝3内に、シールリン
グの1種であり、ゴム等の弾性材を断面がX字状の環体
として成るXリング4と、円輪状のバックアップリング
5とを嵌装し、Xリング4の内周縁をその全周に亘って
回転軸6の外周面に摺接させ、バックアップリング5の
内周縁を、同じく回転軸6の外周面に僅かな隙間を介し
て対向させる事で構成されている。
バックアップリング5は、Xリング4の一方の側面に圧
力が加わった場合に、このXリング4の他方の側面を支
持し、Xリング4の極端な弾性変形に基づくシール性の
低下及びその損傷を防止するもので、凹溝3の低圧側に
嵌装する。即ち、第4図に於いて隔壁1の左側が高圧の
場合、Xリング4の右側にバックアップリング5を設け
る。
(考案が解決しようとする課題) ところが、上述の様な従来の回転部分のシール装置に於
いては、次に述べる様な不都合を生じる。
即ち、Xリング4の両側面に形成された凹部7a、7b
には、このXリング4によってシールしようとする油等
の流体が進入する事が避けられないが、低圧側の凹部7
a内に進入した流体は、この凹部7aとバックアップリ
ング5との間に封入されてしまう。
この様に、凹部7aとバックアップリング5との間に流
体が封入された状態で、シール装置を設けた部分の温度
が上昇すると、上記流体の熱膨張に伴なうXリング4の
変形により、このXリング4の一部が、凹溝3の高圧側
開口縁部8に押し付けられてしまう。
特に近年は、シール性を向上させる為、凹溝3の容積に
対するXリング4の容積を大きくし(凹溝3内でのXリ
ング4の占有率を大きくし)、Xリング4の高圧側側面
と上記高圧側開口縁部8との距離が僅かしかなくなって
いる為、流体の熱膨張時に、Xリング4の一部が高圧側
開口縁部8によって損傷し易くなっている。
この様にしてXリング4の一部が損傷すると(傷が付く
と)、損傷部分からXリング4に亀裂が発生し易くな
り、亀裂がXリング4の内周縁に達した場合、このXリ
ング4によるシール性が悪化してしまう。
本考案のシール装置は、この様なシール性悪化の原因と
なる凹部7aとバックアップリング5との間への流体の
封入が生じない様にして、上述の様な不都合を解消する
ものである。
(課題を解決するための手段) 本考案の回転部分のシール装置は、前述した従来のシー
ル装置と同様に、円孔を有するハウジングと、この円孔
に挿通されハウジングに対する相対的回転を自在とした
軸と、円孔の内周面と軸の外周面との一方の周面にその
全周に亘って形成した凹溝と、この凹溝に嵌装されその
周縁部を他方の周面に摺接させる断面がX字状のシール
リングと、上記凹溝の、シールリングよりも低圧側部分
に嵌装する事で組み込む円輪状のバックアップリングと
から構成されている。
更に、本考案の回転部分のシール装置に於いては、上記
バックアップリングの中間部で、シールリングの側面に
形成された凹部に対向する部分に、少なくとも1個の通
孔を形成すると共に、このバックアップリングの外側面
で、上記通孔に整合する部分に、少なくとも凹溝の開口
側周縁に一端を開口する排出溝を形成している。
(作用) 上述の様に構成される本考案の回転部分のシール装置
の、シール作用自体は、前述した従来のシール装置の場
合と同様である。
但し、本考案のシール装置の場合、シールリングの側面
に形成された凹部とバックアップリングとの間に進入し
た流体の体積が、周囲の温度上昇に基づいて膨張した場
合、その体積膨張分は、通孔と排出溝とを通じて、凹溝
の外部に排出される。
この為、温度上昇に伴なう流体の熱膨張により、断面X
字形のシールリングが変形する事がなくなり、このシー
ルリングの一部が、上記凹溝の高圧側開口縁部に押し付
けられて傷付く事がなくなって、長期間に亘って良好な
シール性能を維持する事が出来る様になる。
(実施例) 次に、図示の実施例を説明しつつ、本考案を更に詳しく
説明する。
第1〜3図は本考案の実施例を示しており、第1図は本
考案の回転部分のシール装置の部分断面図、第2図はバ
ックアップリングの正面図、第3図は同じく部分斜視図
である。
機器を構成するケーシングの隔壁1に形成した円孔2の
内周面には、その全周に亘って凹溝3を形成しており、
この凹溝3内に、シールリングの1種であり、ゴム等の
弾性材を断面がX字状の環体として成るXリング4と、
円輪状のバックアップリング5とを嵌装し、Xリング4
の内周縁をその全周に亘って回転軸6の外周面に摺接さ
せ、バックアップリング5の内周縁を、同じく回転軸6
の外周面に僅かな隙間を介して対向させている。
上記バックアップリング5の幅方向(直径方向)中間部
で、Xリング4の低圧側(第1図の右側)側面に形成さ
れた凹部7aに対向する部分には、円周方向に亘って等
間隔に、4個の通孔9、9を形成している。更に、この
バックアップリング5の外側面で、各通孔9、9に整合
する部分には、それぞれ直径方向に亘る排出溝10、1
0を形成し、この排出溝10、10の内周側端部をバッ
クアップリング5の内周縁に、外周側端部をバックアッ
プリング5の外周縁に、それぞれ開口させている。
上述の様に構成された本考案の回転部分のシール装置
の、気密保持に果たす作用自体は、前述した従来のシー
ル装置の場合と同様であり、隔壁1に形成した円孔2に
挿通され、この円孔2の内側で回転する回転軸6の外周
面には、Xリング4の内周縁が摺接して、円孔2の内周
面と回転軸6の外周面との間の気密及び液密を保持す
る。
但し、本考案のシール装置の場合、Xリング4の低圧側
の側面に形成された凹部7aとバックアップリング5と
の間に進入した油等の流体の体積が、周囲の温度上昇に
基づいて膨張した場合、その体積膨張分は、バックアッ
プリング5に形成した4個の通孔9、9を通じてバック
アップリング5の低圧側に流れ、更に各通孔9、9と整
合する位置に形成された排出溝10、10をバックアッ
プリング5の内周方向に流れて、Xリング4及びバック
アップリング5を嵌装した凹溝3の外部に排出される。
この為、Xリング4の低圧側の側面に形成された凹部7
aとバックアップリング5との間部分の圧力が上昇する
事がなく、温度上昇に伴なう流体の熱膨張により、シー
ル用Xリング4が変形する事がなくなる。
この為、Xリング4の一部が、上記凹溝3の高圧側開口
縁部8に押し付けられて傷付く事がなくなって、長期間
に亘って良好なシール性能を維持する事が出来る様にな
る。
尚、上述の実施例に於いては、固定の隔壁1に設けた円
孔2の内周面に凹溝3を形成し、円孔2の内側に挿通し
た回転軸6を回転させる構造を示したが、固定の軸の外
周面に形成した凹溝にXリング4とバックアップリング
5とを嵌装し、隔壁1に相当する外側の部材を回転させ
る様に構成しても良い。但しこの場合は、バックアップ
リング5に形成する排出溝10、10は、少なくともバ
ックアップリング5の外周縁側に開口させる。
(考案の効果) 本考案の回転部分のシール装置は、以上に述べた通り構
成され、回転部分の気密保持を長期間に亘って安定して
行なう事が出来る為、シール性保持を要する回転部分を
有する機器等の性能を、長期間に亘って維持する効果が
大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の回転部分のシール装置の部分断面図、
第2図はバックアップリングの正面図、第3図は同じく
部分斜視図、第4図は従来の回転部分のシール装置を示
す断面図である。 1:隔壁、2:円孔、3:凹溝、4:Xリング、5:バ
ックアップリング、6:回転軸、7a、7b:凹部、
8:高圧側開口縁部、9:通孔、10:排出溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松井 大明 和歌山県有田市箕島663番地 三菱電線工 業株式会社箕島製作所内 (56)参考文献 実開 昭57−155359(JP,U) 実開 昭58−175264(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円孔を有するハウジングと、この円孔に挿
    通されハウジングに対する相対的回転を自在とした軸
    と、円孔の内周面と軸の外周面との一方の周面にその全
    周に亘って形成した凹溝と、この凹溝に嵌装されその周
    縁部を他方の周面に摺接させる断面がX字状のシールリ
    ングと、上記凹溝の、シールリングよりも低圧側部分に
    嵌装する事で組み込む円輪状のバックアップリングとか
    ら成る回転部分のシール装置に於いて、上記バックアッ
    プリングの中間部で、シールリングの側面に形成された
    凹部に対向する部分に、少なくとも1個の通孔を形成す
    ると共に、このバックアップリングの外側面で、上記通
    孔に整合する部分に、少なくとも凹溝の開口側周縁に一
    端を開口する排出溝を形成した事を特徴とする、回転部
    分のシール装置。
JP1988045707U 1988-04-06 1988-04-06 回転部分のシール装置 Expired - Lifetime JPH0614144Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988045707U JPH0614144Y2 (ja) 1988-04-06 1988-04-06 回転部分のシール装置

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JP1988045707U JPH0614144Y2 (ja) 1988-04-06 1988-04-06 回転部分のシール装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01149065U JPH01149065U (ja) 1989-10-16
JPH0614144Y2 true JPH0614144Y2 (ja) 1994-04-13

Family

ID=31272010

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1988045707U Expired - Lifetime JPH0614144Y2 (ja) 1988-04-06 1988-04-06 回転部分のシール装置

Country Status (1)

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JP (1) JPH0614144Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6114763Y2 (ja) * 1981-03-25 1986-05-08
JPS58175264U (ja) * 1982-05-18 1983-11-24 エヌオーケー株式会社 密封装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01149065U (ja) 1989-10-16

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