JPH06140186A - プラズマ製造方法 - Google Patents
プラズマ製造方法Info
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- JPH06140186A JPH06140186A JP4284355A JP28435592A JPH06140186A JP H06140186 A JPH06140186 A JP H06140186A JP 4284355 A JP4284355 A JP 4284355A JP 28435592 A JP28435592 A JP 28435592A JP H06140186 A JPH06140186 A JP H06140186A
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- B23Q—DETAILS, COMPONENTS, OR ACCESSORIES FOR MACHINE TOOLS, e.g. ARRANGEMENTS FOR COPYING OR CONTROLLING; MACHINE TOOLS IN GENERAL CHARACTERISED BY THE CONSTRUCTION OF PARTICULAR DETAILS OR COMPONENTS; COMBINATIONS OR ASSOCIATIONS OF METAL-WORKING MACHINES, NOT DIRECTED TO A PARTICULAR RESULT
- B23Q11/00—Accessories fitted to machine tools for keeping tools or parts of the machine in good working condition or for cooling work; Safety devices specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, machine tools
- B23Q11/0032—Arrangements for preventing or isolating vibrations in parts of the machine
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Plasma Technology (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Drying Of Semiconductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 円筒型空洞共振器内で多様なマイクロ波電磁
界モードの中からダイヤモンド薄膜等に適するプラズマ
を製造することができるTM010モードだけで、放電管
内のガス媒質を均一に放電励起させることができるプラ
ズマの製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 TM010モードの共振周波数をマイクロ波の
周波数f0に合わせ、マイクロ波発振器から出力される
マイクロ波の周波数スペクトルの半値幅以上にTM及び
TEの高次モードの共振周波数を離すように、空洞共振
器の長さを決める。更に、空洞共振器内への誘電体であ
る放電管(体積V)の挿入及び放電プラズマの発生によ
る内部の誘電率εのずれに起因する共振周波数のずれΔ
f、更に空洞共振器の内径Dを次式の関係から求める。 Δf/f0=3.74×10-4εV D=5.274×1020/{f0(1+Δf/f0)}
界モードの中からダイヤモンド薄膜等に適するプラズマ
を製造することができるTM010モードだけで、放電管
内のガス媒質を均一に放電励起させることができるプラ
ズマの製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 TM010モードの共振周波数をマイクロ波の
周波数f0に合わせ、マイクロ波発振器から出力される
マイクロ波の周波数スペクトルの半値幅以上にTM及び
TEの高次モードの共振周波数を離すように、空洞共振
器の長さを決める。更に、空洞共振器内への誘電体であ
る放電管(体積V)の挿入及び放電プラズマの発生によ
る内部の誘電率εのずれに起因する共振周波数のずれΔ
f、更に空洞共振器の内径Dを次式の関係から求める。 Δf/f0=3.74×10-4εV D=5.274×1020/{f0(1+Δf/f0)}
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波領域の電磁
波によるプラズマ製造方法に関し、例えば、半導体装置
の製造の為のCVD(Chemical Vapor Deposition)装
置、エッチング装置、スパッタリング装置等として利用
されるものである。
波によるプラズマ製造方法に関し、例えば、半導体装置
の製造の為のCVD(Chemical Vapor Deposition)装
置、エッチング装置、スパッタリング装置等として利用
されるものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波を利用した従来のプラズマ製
造方法について、図3を参照して説明する。この例は、
ダイヤモンド薄膜の製造に利用されるものである。図3
に示すように、従来のプラズマ製造装置においては、矩
型導波管6中に、放電管1が挿入され設置されると共に
放電管1の内部に基板2としてシリコンウェハ及び試料
台3が設置されている。
造方法について、図3を参照して説明する。この例は、
ダイヤモンド薄膜の製造に利用されるものである。図3
に示すように、従来のプラズマ製造装置においては、矩
型導波管6中に、放電管1が挿入され設置されると共に
放電管1の内部に基板2としてシリコンウェハ及び試料
台3が設置されている。
【0003】矩型導波管6の一端側にはマイクロ波発振
器2が接続する一方、その他端側にはプランジャー11
が装着され、矩型導波管6の内部には、マイクロ波発振
器2から出力されたマイクロ波が伝播している。放電管
1の矩型導波管6の上下位置にはスリーブ10が設置さ
れており、その内部には、図示しない試料ガス供給装置
から水素及びメタンの混合ガスである試料ガス(圧力2
0Torr、流量30ml/min)が流通している。
器2が接続する一方、その他端側にはプランジャー11
が装着され、矩型導波管6の内部には、マイクロ波発振
器2から出力されたマイクロ波が伝播している。放電管
1の矩型導波管6の上下位置にはスリーブ10が設置さ
れており、その内部には、図示しない試料ガス供給装置
から水素及びメタンの混合ガスである試料ガス(圧力2
0Torr、流量30ml/min)が流通している。
【0004】この為、放電管1の内部の試料ガスである
メタン及び水素は、マイクロ波の電界により反応性の高
いラジカルに放電励起され、プラズマとなり、このよう
に生成したプラズマによりダイヤモンドの合成反応が起
こり、基板2であるシリコンウェハにダイアモンド粒子
が析出する。
メタン及び水素は、マイクロ波の電界により反応性の高
いラジカルに放電励起され、プラズマとなり、このよう
に生成したプラズマによりダイヤモンドの合成反応が起
こり、基板2であるシリコンウェハにダイアモンド粒子
が析出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マイクロ波によるプラ
ズマ製造方法は既に公知であり、マイクロ波を封入した
空洞内を使った場合、種々のガスでプラズマを製造する
ことは可能である。しかし、通常の空洞内で形成し得る
マイクロ波の定在波にはTM( TransverseMagnetic Mod
e )或いはTE( Transverse Electric Mode )のあるこ
とが知られているように多数のモードが混在するため、
放電に作用するマイクロ波の電磁界が複雑多岐な波動と
なり、マイクロ波電界強度は放電界軸方向に一定となら
ないのである。
ズマ製造方法は既に公知であり、マイクロ波を封入した
空洞内を使った場合、種々のガスでプラズマを製造する
ことは可能である。しかし、通常の空洞内で形成し得る
マイクロ波の定在波にはTM( TransverseMagnetic Mod
e )或いはTE( Transverse Electric Mode )のあるこ
とが知られているように多数のモードが混在するため、
放電に作用するマイクロ波の電磁界が複雑多岐な波動と
なり、マイクロ波電界強度は放電界軸方向に一定となら
ないのである。
【0006】また、プラズマ中に薄膜形成用の金属基板
を置く場合、電界方向に金属面が垂直になるようにしか
マイクロ波の電界が形成しにくくなるなど、放電に使用
する電界モードが複雑であればあるほど、製造するプラ
ズマの特性が安定しなくなる。
を置く場合、電界方向に金属面が垂直になるようにしか
マイクロ波の電界が形成しにくくなるなど、放電に使用
する電界モードが複雑であればあるほど、製造するプラ
ズマの特性が安定しなくなる。
【0007】従って、従来では、基板付近で電界が複雑
に乱れることと、使用するマイクロ波電界のモードが複
雑であるために、矩型導波管6内に取り付けたプランジ
ャー11で電界を微妙に調整しなけれはならないという
欠点があった。更に、円筒型空洞共振器を用いる場合、
放電管1の軸方向とマイクロ波の電界方向とを同一とす
るとき、マイクロ波の電界モードはTMモードとなる
が、図4にその一例を示すように、マイクロ波発振器2
と円筒型空洞共振器4の内径寸法により多様なモードが
発生する。図4の電界ベクトルから推察するに、この装
置において、放電の分布はマイクロ波の高次モードによ
る不均一放電の様相を示している。この為、放電管1内
の空間を全てプラズマ製造に利用することはできなかっ
た。
に乱れることと、使用するマイクロ波電界のモードが複
雑であるために、矩型導波管6内に取り付けたプランジ
ャー11で電界を微妙に調整しなけれはならないという
欠点があった。更に、円筒型空洞共振器を用いる場合、
放電管1の軸方向とマイクロ波の電界方向とを同一とす
るとき、マイクロ波の電界モードはTMモードとなる
が、図4にその一例を示すように、マイクロ波発振器2
と円筒型空洞共振器4の内径寸法により多様なモードが
発生する。図4の電界ベクトルから推察するに、この装
置において、放電の分布はマイクロ波の高次モードによ
る不均一放電の様相を示している。この為、放電管1内
の空間を全てプラズマ製造に利用することはできなかっ
た。
【0008】マイクロ波の電磁界モードにおいて、円筒
型空洞共振器の内径をTMモードの遮断波長に合わせる
ことによって、放電管軸方向の電界分布が均一となるT
M01 0("010" は、第1種のベッセル関数で表される添
字)モードを形成する方法があるが、プラズマ製造の場
合については、放電管の挿入及び放電プラズマの発生に
より、誘電率が変化することがあるから、TM010モー
ドの共振周波数がマイクロ波発生周波数からはずれるた
め、円筒型空洞共振器の内径をTMモードの遮断波長に
合わせるだけでは、均一な放電が得られないという欠点
がある。
型空洞共振器の内径をTMモードの遮断波長に合わせる
ことによって、放電管軸方向の電界分布が均一となるT
M01 0("010" は、第1種のベッセル関数で表される添
字)モードを形成する方法があるが、プラズマ製造の場
合については、放電管の挿入及び放電プラズマの発生に
より、誘電率が変化することがあるから、TM010モー
ドの共振周波数がマイクロ波発生周波数からはずれるた
め、円筒型空洞共振器の内径をTMモードの遮断波長に
合わせるだけでは、均一な放電が得られないという欠点
がある。
【0009】更に、放電管内部に設置する基板、試料台
等の形状及び位置も共振周波数を大きくずらす要因とな
るが、この効果を予め推測することは困難であり、基板
等を全く同じものを使用しなければ、結果の再現性は得
られないという欠点があった。また、ダイヤモンド薄膜
製造装置は、上記のように構成されているので、均一な
ダイヤモンド薄膜を得るためには、低温プラズマを発生
させる必要から必然的に、円筒型空洞共振器長を長くし
なければならない。この場合、TM010モードの共振周
波数は変化しないが、図5に示すように円筒型空洞共振
器を長くするほど、短波長のマイクロ波の電磁界モード
が内部に共存可能となり、即ち、高次のモードの共振周
波数が当該TM010モードのそれに接近するため、電界
分布が軸方向に不均一となり、それによって発生する放
電にむらが生じる。この為、円筒型空洞共振器の長さを
適宜選択しなければ、放電管内全体に均一なプラズマを
製造できない欠点があった。
等の形状及び位置も共振周波数を大きくずらす要因とな
るが、この効果を予め推測することは困難であり、基板
等を全く同じものを使用しなければ、結果の再現性は得
られないという欠点があった。また、ダイヤモンド薄膜
製造装置は、上記のように構成されているので、均一な
ダイヤモンド薄膜を得るためには、低温プラズマを発生
させる必要から必然的に、円筒型空洞共振器長を長くし
なければならない。この場合、TM010モードの共振周
波数は変化しないが、図5に示すように円筒型空洞共振
器を長くするほど、短波長のマイクロ波の電磁界モード
が内部に共存可能となり、即ち、高次のモードの共振周
波数が当該TM010モードのそれに接近するため、電界
分布が軸方向に不均一となり、それによって発生する放
電にむらが生じる。この為、円筒型空洞共振器の長さを
適宜選択しなければ、放電管内全体に均一なプラズマを
製造できない欠点があった。
【0010】更に、放電が放電管軸方向に均一な状態で
プラズマを製造した場合、同じ放電領域を直流放電で放
電励起で得たプラズマよりも温度が高くなり、ダイアモ
ンド薄膜形成に必要な電子温度数eVよりもはるかに高
くなるという欠点があった。本発明は、上記従来技術に
鑑みて成されたものであり、円筒型空洞共振器内で多様
なマイクロ波電磁界モードの中からダイヤモンド薄膜等
に適するプラズマを製造することができるTM010モー
ドだけで、放電管内のガス媒質を均一に放電励起させる
ことができるプラズマの製造方法を提供することを目的
とする。
プラズマを製造した場合、同じ放電領域を直流放電で放
電励起で得たプラズマよりも温度が高くなり、ダイアモ
ンド薄膜形成に必要な電子温度数eVよりもはるかに高
くなるという欠点があった。本発明は、上記従来技術に
鑑みて成されたものであり、円筒型空洞共振器内で多様
なマイクロ波電磁界モードの中からダイヤモンド薄膜等
に適するプラズマを製造することができるTM010モー
ドだけで、放電管内のガス媒質を均一に放電励起させる
ことができるプラズマの製造方法を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】マイクロ波発振器から出
力されたマイクロ波を円筒型空洞共振器に導入し、その
内部に導入したマイクロ波の電界によって試料ガスを放
電させるプラズマ装置において、当該円筒型空洞共振器
内で形成し得るマイクロ波の電磁界モードの共振周波数
f、空洞共振器内径D及び長さLとの関係は、図5で与
えられる。従って、TM010モードの共振周波数をマイ
クロ波の周波数f0に合わせ、マイクロ波発振器から出
力されるマイクロ波の周波数スペクトルの半値幅以上に
TM及びTEの高次モードの共振周波数を離すように、
空洞共振器の長さを決める。更に、空洞共振器内への誘
電体である放電管(体積V)の挿入及び放電プラズマの
発生による内部の誘電率εのずれに起因する共振周波数
のずれΔfを次式の関係から求める。 Δf/f0=3.74×10-4εV 更に、空洞共振器の内径Dを次式の関係から求める。 D=5.274×1020/{f0(1+Δf/f0)}
力されたマイクロ波を円筒型空洞共振器に導入し、その
内部に導入したマイクロ波の電界によって試料ガスを放
電させるプラズマ装置において、当該円筒型空洞共振器
内で形成し得るマイクロ波の電磁界モードの共振周波数
f、空洞共振器内径D及び長さLとの関係は、図5で与
えられる。従って、TM010モードの共振周波数をマイ
クロ波の周波数f0に合わせ、マイクロ波発振器から出
力されるマイクロ波の周波数スペクトルの半値幅以上に
TM及びTEの高次モードの共振周波数を離すように、
空洞共振器の長さを決める。更に、空洞共振器内への誘
電体である放電管(体積V)の挿入及び放電プラズマの
発生による内部の誘電率εのずれに起因する共振周波数
のずれΔfを次式の関係から求める。 Δf/f0=3.74×10-4εV 更に、空洞共振器の内径Dを次式の関係から求める。 D=5.274×1020/{f0(1+Δf/f0)}
【0012】このようにして求めたDを空洞共振器の内
径とすることにより、円筒型空洞共振器軸方向に対して
均一なマイクロ波電界により、放電管軸方向に均一な放
電を発生させ、放電管内の試料ガス全体を放電励起させ
てプラズマを製造することを特徴とする。更に、円筒型
空洞共振器の長さで当該TM010モード以外のマイクロ
波電磁界モードの共振周波数をマイクロ波発振器の発振
周波数に対して、発振スペクトルの半値幅以上離す。
径とすることにより、円筒型空洞共振器軸方向に対して
均一なマイクロ波電界により、放電管軸方向に均一な放
電を発生させ、放電管内の試料ガス全体を放電励起させ
てプラズマを製造することを特徴とする。更に、円筒型
空洞共振器の長さで当該TM010モード以外のマイクロ
波電磁界モードの共振周波数をマイクロ波発振器の発振
周波数に対して、発振スペクトルの半値幅以上離す。
【0013】
【作用】上記の円筒型空洞共振器を用いて、放電管軸方
向の放電の局在化及び放電プラズマの温度上昇を抑制
し、放電管内の全ての試料ガスの放電励起及びプラズマ
温度の設定を行ったプラズマの製造ができる。また、マ
イクロ波電界モードを、TM010とすることで、マイク
ロ波の磁界方向が空洞共振器の円周方向となることか
ら、マイクロ波放電で発生したプラズマ中のイオン及び
電子は軸方向に拘束されやすくなるため、空洞共振器軸
上に置く薄膜形成用の基板上から散逸しにくくなる。
向の放電の局在化及び放電プラズマの温度上昇を抑制
し、放電管内の全ての試料ガスの放電励起及びプラズマ
温度の設定を行ったプラズマの製造ができる。また、マ
イクロ波電界モードを、TM010とすることで、マイク
ロ波の磁界方向が空洞共振器の円周方向となることか
ら、マイクロ波放電で発生したプラズマ中のイオン及び
電子は軸方向に拘束されやすくなるため、空洞共振器軸
上に置く薄膜形成用の基板上から散逸しにくくなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明について、図面に示す実施例を
参照して詳細に説明する。図1に本発明の一実施例を示
す。本実施例は、プラズマ製造方法によるダイヤモンド
製造例を示すものである。
参照して詳細に説明する。図1に本発明の一実施例を示
す。本実施例は、プラズマ製造方法によるダイヤモンド
製造例を示すものである。
【0015】即ち、円筒型空洞共振器4には上下に放電
管1が貫通すると共に導波管6が接続しており、マイク
ロ波発振器5から導波管6を通じて、マイクロ波が伝播
している。放電管1内には、試料台3及び基板2が配置
されると共に試料ガス供給器7から従来と同様な試料ガ
スが供給されており、試料ガスはその後排気8となって
排出される。
管1が貫通すると共に導波管6が接続しており、マイク
ロ波発振器5から導波管6を通じて、マイクロ波が伝播
している。放電管1内には、試料台3及び基板2が配置
されると共に試料ガス供給器7から従来と同様な試料ガ
スが供給されており、試料ガスはその後排気8となって
排出される。
【0016】円筒型空洞共振器4の両端に取り付けた端
板には環状チューナー9がそれぞれ放電管軸方向に挿入
されている。環状チューナー9は、金属製、磁性体製或
いは誘電体製の円筒であり、更に、挿入長を可動するこ
とが可能となっている。本実施例では、環状チューナー
9は、円筒型空洞共振器4の両端に取り付けたが、何れ
かの片端に設けるだけでも良い。
板には環状チューナー9がそれぞれ放電管軸方向に挿入
されている。環状チューナー9は、金属製、磁性体製或
いは誘電体製の円筒であり、更に、挿入長を可動するこ
とが可能となっている。本実施例では、環状チューナー
9は、円筒型空洞共振器4の両端に取り付けたが、何れ
かの片端に設けるだけでも良い。
【0017】円筒型空洞共振器4の内径D及び長さL
は、放電管1(内径25mm,外形28mm)の誘電率ε=3.5
を用いて、D=5.274×1020/{f0(1+Δf/
f0)}、L=10cmとすることで、内部のマイクロ波電
磁界モードの共振周波数をマイクロ波発振器の発振周波
数に合わせた2450MHz(半値幅20MHz)のTM010モード
とし、近接するTM011モードの共振周波数2570MHz(半
値幅20MHz)と発振器の周波数が十分に離れるように設
計した。このように設計することにより、円筒型空洞共
振器4内の電磁界強度は放電管1の軸方向に一定とな
り、放電管内部に均一な放電が発生した。
は、放電管1(内径25mm,外形28mm)の誘電率ε=3.5
を用いて、D=5.274×1020/{f0(1+Δf/
f0)}、L=10cmとすることで、内部のマイクロ波電
磁界モードの共振周波数をマイクロ波発振器の発振周波
数に合わせた2450MHz(半値幅20MHz)のTM010モード
とし、近接するTM011モードの共振周波数2570MHz(半
値幅20MHz)と発振器の周波数が十分に離れるように設
計した。このように設計することにより、円筒型空洞共
振器4内の電磁界強度は放電管1の軸方向に一定とな
り、放電管内部に均一な放電が発生した。
【0018】更に、環状チューナー9の挿入長を変化さ
せて、空洞共振器4からの反射マイクロ波が最小になる
ようにすると、放電は一層均一となることから、環状チ
ューナー9の効果がはっきりと確認できた。この場合の
放電の様子を表1に、薄膜形成の様子を表2に示す。
せて、空洞共振器4からの反射マイクロ波が最小になる
ようにすると、放電は一層均一となることから、環状チ
ューナー9の効果がはっきりと確認できた。この場合の
放電の様子を表1に、薄膜形成の様子を表2に示す。
【表1】
【表2】
【0019】尚、上述した実施例では、環状チューナー
9を使用してTM010モードの共振周波数をマイクロ波
の周波数に合わせているが、これに限るものではなく、
ロッドチューナーや棒状チューナーでも同様な効果が得
られる。ロッドチューナーとは、図6に示すように円筒
型空洞共振器4の側面から内部の放電管軸1中心若しく
は近傍に金属棒(或いは磁性体棒、誘電体棒)13を挿
入し、挿入長を可動することによって、TM010モード
の共振周波数をマイクロ波の周波数に合わせるものであ
り、棒状チューナーとは、図7に示すように円筒型空洞
共振器1の両端或いは片端に取り付けた端板から空洞側
面の内壁上に金属棒(或いは磁性体棒、誘電体棒)13
を挿入し、挿入長を可動にすることによって、TM010
モードの共振周波数をマイクロ波の周波数に合わせるも
のである。
9を使用してTM010モードの共振周波数をマイクロ波
の周波数に合わせているが、これに限るものではなく、
ロッドチューナーや棒状チューナーでも同様な効果が得
られる。ロッドチューナーとは、図6に示すように円筒
型空洞共振器4の側面から内部の放電管軸1中心若しく
は近傍に金属棒(或いは磁性体棒、誘電体棒)13を挿
入し、挿入長を可動することによって、TM010モード
の共振周波数をマイクロ波の周波数に合わせるものであ
り、棒状チューナーとは、図7に示すように円筒型空洞
共振器1の両端或いは片端に取り付けた端板から空洞側
面の内壁上に金属棒(或いは磁性体棒、誘電体棒)13
を挿入し、挿入長を可動にすることによって、TM010
モードの共振周波数をマイクロ波の周波数に合わせるも
のである。
【0020】一方、比較例として、円筒型空洞共振器の
内径を円筒導波管内のマイクロ波のTMモードの遮断周
波数だけから設定した場合、円筒型空洞共振器内への放
電管及び放電プラズマ等の挿入による誘電率の変動に起
因して共振周波数がずれて、マイクロ波の周波数とTM
010モードの共振周波数が一致しなくなり、マイクロ波
の周波数に近い共振周波数を有する電磁界モードで放電
管内の試料ガスの放電が誘起される。
内径を円筒導波管内のマイクロ波のTMモードの遮断周
波数だけから設定した場合、円筒型空洞共振器内への放
電管及び放電プラズマ等の挿入による誘電率の変動に起
因して共振周波数がずれて、マイクロ波の周波数とTM
010モードの共振周波数が一致しなくなり、マイクロ波
の周波数に近い共振周波数を有する電磁界モードで放電
管内の試料ガスの放電が誘起される。
【0021】この場合、電磁界はTM或いはTEについ
ての高次モードであるため、表1に示すように、放電の
分布は不均一となり、試料ガス全体は放電励起されなか
った。この為、表2の従来技術で示すように均一なプラ
ズマは製造されないため、生成する膜質も低下する。更
に、円筒型空洞共振器の内径のみを上式から設定し、円
筒長さL=35cmとした場合、図4に示すようなTM010
モードの共振周波数に近接する電磁界モードによる放電
或いはTM010モードとの混在した放電となり、それぞ
れ、放電管内の試料ガスが不均一な放電となり、表面の
均質な薄膜は製造できなかった。
ての高次モードであるため、表1に示すように、放電の
分布は不均一となり、試料ガス全体は放電励起されなか
った。この為、表2の従来技術で示すように均一なプラ
ズマは製造されないため、生成する膜質も低下する。更
に、円筒型空洞共振器の内径のみを上式から設定し、円
筒長さL=35cmとした場合、図4に示すようなTM010
モードの共振周波数に近接する電磁界モードによる放電
或いはTM010モードとの混在した放電となり、それぞ
れ、放電管内の試料ガスが不均一な放電となり、表面の
均質な薄膜は製造できなかった。
【0022】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明によれば、プラズマ製造装置におい
て、その放電管軸方向に試料ガスの均一な放電を発生さ
せることができ、円筒型空洞共振器内に設置した放電管
内の試料ガスを用いた均一なプラズマの製造を有効に行
うことができる。
たように、本発明によれば、プラズマ製造装置におい
て、その放電管軸方向に試料ガスの均一な放電を発生さ
せることができ、円筒型空洞共振器内に設置した放電管
内の試料ガスを用いた均一なプラズマの製造を有効に行
うことができる。
【図1】本発明の一実施例に係るプラズマ製造装置の正
面図である。
面図である。
【図2】本発明の一実施例に係るマイクロ波電磁界モー
ドの模式図である。
ドの模式図である。
【図3】従来のプラズマ製造装置を示す正面図である。
【図4】従来の電界モードの模式図である。
【図5】円筒型空洞共振器の内径及び長さと共振周波数
との関係を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
【図6】同図(a)(b)はロッドチューナーの模式図
である。
である。
【図7】同図(a)(b)は棒状チューナーの模式図で
ある。
ある。
1 放電管 2 基板 3 試料台 4 円筒型空洞共振器 5 マイクロ波発振器 6 導波管 7 試料ガス供給装置 8 排気 9 環状チューナー 10 スリーブ 11 プランジャー 12 電界ベクトル 13 金属棒
Claims (3)
- 【請求項1】 マイクロ波発振器から出力されたマイク
ロ波を円筒空洞共振器中に導入し、そのマイクロ波の電
界によって、試料ガスを放電させるプラズマ装置におい
て、前記円筒型空洞共振器内で軸方向に均一放電を発生
させる電磁界のTM010モードの共振周波数のみをマイ
クロ波発振器の周波数に一致させ、単一の共振モードに
よる放電を得ることによって、当該円筒型空洞共振器の
放電管内の試料ガス全体を放電させることを特徴とする
プラズマ製造方法。 - 【請求項2】 前記円筒型空洞共振器の内径Dは、放電
管の挿入及び放電プラズマの発生による誘電率の変化に
起因するマイクロ波電磁界のTM010モードの周波数変
化を見積り、マイクロ波発振周波数f0に対する共振周
波数のずれΔfを用いて、下式を満足することを特徴と
する請求項1記載のプラズマ製造方法。 D=5.274×1020/{f0(1+Δf/f0)} - 【請求項3】 前記円筒型空洞共振器の長さで当該TM
010モード以外のマイクロ波電磁界モードの共振周波数
をマイクロ波発振器の発振周波数に対して、発振スペク
トルの半値幅以上離すことを特徴とする請求項1記載の
プラズマ製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4284355A JPH06140186A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | プラズマ製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4284355A JPH06140186A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | プラズマ製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06140186A true JPH06140186A (ja) | 1994-05-20 |
Family
ID=17677524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4284355A Withdrawn JPH06140186A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | プラズマ製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06140186A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100480098B1 (ko) * | 2002-02-05 | 2005-04-06 | 엘지전자 주식회사 | 자동차의 배기가스 처리장치 |
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KR101006382B1 (ko) * | 2008-04-24 | 2011-01-10 | 익스팬테크주식회사 | 플라즈마 발생장치 |
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-
1992
- 1992-10-22 JP JP4284355A patent/JPH06140186A/ja not_active Withdrawn
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