JPH06139978A - パルス駆動型の電子サイクロトロン共振イオン源 - Google Patents

パルス駆動型の電子サイクロトロン共振イオン源

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JPH06139978A
JPH06139978A JP4291265A JP29126592A JPH06139978A JP H06139978 A JPH06139978 A JP H06139978A JP 4291265 A JP4291265 A JP 4291265A JP 29126592 A JP29126592 A JP 29126592A JP H06139978 A JPH06139978 A JP H06139978A
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JP
Japan
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cyclotron resonance
electron cyclotron
ions
microwave
ion source
Prior art date
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Pending
Application number
JP4291265A
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English (en)
Inventor
Yasuo Yamashita
靖夫 山下
Yoshihiko Isotani
嘉彦 磯谷
Teruo Yamada
輝雄 山田
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Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオンを効率よく取り出す。 【構成】 パルス状マイクロ波発生装置20で発生する
パルス状のマイクロ波8をマイクロ波導波管9でプラズ
マチャンバ4内に供給し、電子サイクロトロン共振条件
が満たされる期間と満たされない期間を交互に作る。マ
イクロ波8が供給されて電子サイクロトロン共振条件を
満たす期間に、電子サイクロトロン共振領域1を形成
し、その電子サイクロトロン共振領域1でイオンを生成
し、高濃度にする。マイクロ波の供給が途絶えて電子サ
イクロトロン共振条件を満たさない期間に、高濃度のイ
オンを一気に引出電極5により外部に取り出す。 【効果】 無駄なイオンの導出をなくすと共にイオン電
流を大きくすることが出来る。そこで、間欠的に大きな
イオン電流を必要とする用途に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パルス駆動型の電子
サイクロトロン共振イオン源に関し、さらに詳しくは、
イオンを効率よく取り出すことが出来るパルス駆動型の
電子サイクロトロン共振イオン源に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子サイクロトロン共振イオン源
としては、例えば、理化学研究所報告(第64巻 第4
号 第143頁 1988年12月発行)に掲載された
「ECR(=電子サイクロトロン共振)多価イオン源」
が挙げられる。図2は、その断面図である。この電子サ
イクロトロン共振イオン源Bにおいて、電子サイクロト
ロン共振条件を満たす領域である電子サイクロトロン共
振領域1は、永久磁石2とソレノイドコイル3とによる
合成磁場およびマイクロ波により、プラズマチャンバ4
内に形成される。
【0003】プラズマチャンバ4の一端(図中、左端)
4a側には、前記電子サイクロトロン共振領域1で生成
されたイオンを外部へ導出するための引出電極5が配設
されている。プラズマチャンバ4の他端(図中、右端)
4b側には、延長筒体6を介して、プラズマチャンバ4
内を高真空下に保つための真空ポンプ7およびプラズマ
チャンバ4内へマイクロ波8を導入するためのマイクロ
波導入管9が配設されている。また、前記延長筒体6内
には、プラズマチャンバ4内へガス10を導入するため
のガス導入管11が配設されている。
【0004】真空ポンプ7にてプラズマチャンバ4内を
例えば10-6Torrの真空状態とした後、ソレノイドコイ
ル3にコイル電流を供給して励磁し、マイクロ波8およ
びガス10をプラズマチャンバ4内に供給すると、プラ
ズマチャンバ4内に電子サイクロトロン共振領域1が形
成され、その電子サイクロトロン共振領域1に電子とイ
オンが閉じ込められ、電子とガスとイオンの衝突によっ
て1価イオンから多価イオンまで生成される。そして、
イオンが高濃度になると、その一部が引出電極5側に拡
散し、引出電極5の電界により外部に導出される。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】上記従来の電子サイク
ロトロン共振イオン源Bでは、イオンを連続的に外部に
取り出せるが、イオンを連続的に利用しない場合(例え
ば加速器の入射用に用いるような場合)、利用しない時
に導出されるイオンが無駄になってしまう問題点があ
る。また、生成されたイオンの一部のみを導出している
ため、イオン電流値を大きくしにくい問題点がある。そ
こで、この発明の目的は、無駄なイオンの導出をなくす
と共に,イオン電流を大きく出来るようにした電子サイ
クロトロン共振イオン源を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のパルス駆動型
の電子サイクロトロン共振イオン源は、永久磁石とソレ
ノイドコイルとによる合成磁場および高周波によりプラ
ズマチャンバ内に電子サイクロトロン共振領域を形成
し、その電子サイクロトロン共振領域でイオンを生成
し、その生成したイオンを外部へ導出する電子サイクロ
トロン共振イオン源において、プラズマチャンバ内にパ
ルス状の高周波を供給するパルス高周波供給手段を具備
し、電子サイクロトロン共振領域を断続的に形成するこ
とを構成上の特徴とするものである。
【0007】
【作用】この発明のパルス駆動型の電子サイクロトロン
共振イオン源では、パルス高周波供給手段がプラズマチ
ャンバ内にパルス状の高周波を供給して、電子サイクロ
トロン共振条件が満たされる期間と満たされない期間を
交互に作る。すなわち、電子サイクロトロン共振領域は
断続的に形成されることになる。ここで、電子サイクロ
トロン共振条件が満たされる期間と満たされない期間の
周期を適正に選べば、次のような動作が繰り返される。
電子サイクロトロン共振条件が満たされる期間になる
と、電子サイクロトロン共振領域に電子とイオンが閉じ
込められ、電子とガスとイオンの衝突によって1価イオ
ンから多価イオンまで生成され、イオンが次第に高濃度
になる。すると、電子サイクロトロン共振条件が満たさ
れない期間になり、高濃度のイオンが一気に引出電極側
に拡散し、引出電極の電界により外部に導出される。す
ると、再び、電子サイクロトロン共振条件が満たされる
期間になり、再び高濃度のイオンが生成される。
【0008】そこで、外部でイオンを利用する期間と前
記電子サイクロトロン共振条件が満たされない期間を同
期させれば、イオンの無駄がなくなる。また、高濃度の
イオンを一気に外部に導出するので、イオン電流を大き
く出来る。
【0009】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づいてこの発明を
さらに詳細に説明する。なお、これによりこの発明が限
定されるものではない。図1は、この発明の一実施例の
パルス駆動型の電子サイクロトロン共振イオン源の断面
図である。なお、従来例と同様の構成要素には、同じ参
照番号を付している。この電子サイクロトロン共振イオ
ン源Aにおいて、電子サイクロトロン共振領域1は、永
久磁石2とソレノイドコイル3とによる合成磁場および
マイクロ波により、プラズマチャンバ4内に形成され
る。
【0010】永久磁石2は、プラズマチャンバ4の径方
向(図中、上下方向)に磁場を形成する。ソレノイドコ
イル3は、ソレノイドコイル用電源3Aから供給される
コイル電流で励磁され、プラズマチャンバ4の軸線方向
(図中、左右方向)に磁場を形成する。
【0011】プラズマチャンバ4の一端(図中、左端)
4a側には、前記電子サイクロトロン共振領域1で生成
されたイオンを、導出管24へ導出するための引出電極
5が配設されている。前記プラズマチャンバ4の一端4
a側は、絶縁体22を介して、引出電極5を保持する保
持筒体21に接続している。プラズマチャンバ4の他端
(図中、右端)4b側には、延長筒体6を介して、プラ
ズマチャンバ4内を高真空下に保つための真空ポンプ7
が配設されている。また、前記延長筒体6内には、プラ
ズマチャンバ4内へガス10を導入するためのガス導入
管11が配設されている。
【0012】前記引出電極5を保持する保持筒体21と
真空ポンプ7との間には、引出電極用高圧電源25が接
続されており、前記プラズマチャンバ4の一端4a側と
引出電極5との間に高圧の引出電圧が加わるようになっ
ている。プラズマチャンバ4の中央部には、パルス状マ
イクロ波発生装置20で発生するパルス状のマイクロ波
8をプラズマチャンバ4内に導入するためのマイクロ波
導波管9が配設されている。
【0013】次に、動作について説明する。真空ポンプ
7にてプラズマチャンバ4内を例えば10-6Torrの真空
状態下とした後、ソレノイドコイル3を励磁し、パルス
状マイクロ波発生装置20からのパルス状のマイクロ波
8およびガス10をプラズマチャンバ4内に供給する。
【0014】ある期間、マイクロ波8が供給されると、
電子サイクロトロン共振条件が満たされる。そして、プ
ラズマチャンバ4内に電子サイクロトロン共振領域1が
形成される。前記電子サイクロトロン共振領域1では、
マイクロ波8によってガス10が励起されてプラズマと
なる。そのプラズマは、永久磁石2による磁場とソレノ
イドコイル3による磁場とを重畳した合成磁場によっ
て、閉じ込められる。また、電子も閉じ込められる。そ
こで、電子とガスとプラズマ中のイオンの衝突によっ
て、1価イオンから多価イオンまで生成される。例えば
ガス10としてAsガスを導入すると、1価イオンAs
+1から価数の大きなイオンAs+2,As+3,…までが生
成される。そして、イオンは次第に高濃度になる。
【0015】次の期間、マイクロ波8の供給が途絶える
と、電子サイクロトロン共振条件が満たされなくなる。
すると、高濃度のイオンを閉じ込めておけなくなり、イ
オンは一気に引出電極側に拡散し、引出電極の電界によ
り外部に導出される。
【0016】次の期間、再びマイクロ波8が供給される
と、電子サイクロトロン共振条件が満たされ、再び高濃
度のイオンが生成される。
【0017】以上が繰り返されるが、その繰り返しの周
期と,例えば後段のビーム照射系などのタイミングとを
合せることにより、イオンを有効に利用できる。
【0018】なお、電子サイクロトロン共振領域1が形
成されてから次第に価数の大きなイオンが生成されてい
くので、前記マイクロ波8が供給される期間の長さを調
整することによって、利用したい価数のイオンを効率よ
く得られるように制御することも可能である。
【0019】
【発明の効果】この発明のパルス駆動型の電子サイクロ
トロン共振イオン源によれば、無駄なイオンの導出をな
くすと共にイオン電流を大きくすることが出来る。そこ
で、間欠的に大きなイオン電流を必要とする用途(例え
ば加速器の入射用に用いるような用途など)に好適であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のパルス駆動型の電子サイクロトロン
共振イオン源の一実施例の断面図である。
【図2】従来の電子サイクロトロン共振イオン源の一例
の断面図である。
【符号の説明】
A 電子サイクロトロン共振イオン源 1 電子サイクロトロン共振領域 2 永久磁石 3 ソレノイドコイル 4 プラズマチャンバ 5 引出電極 8 マイクロ波 9 マイクロ波導波管 10 ガス 20 パルス状マイクロ波発生装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石とソレノイドコイルとによる合
    成磁場および高周波によりプラズマチャンバ内に電子サ
    イクロトロン共振領域を形成し、その電子サイクロトロ
    ン共振領域でイオンを生成し、その生成したイオンを外
    部へ導出する電子サイクロトロン共振イオン源におい
    て、 プラズマチャンバ内にパルス状の高周波を供給するパル
    ス高周波供給手段を具備し、電子サイクロトロン共振領
    域を断続的に形成することを特徴とするパルス駆動型の
    電子サイクロトロン共振イオン源。
JP4291265A 1992-10-29 1992-10-29 パルス駆動型の電子サイクロトロン共振イオン源 Pending JPH06139978A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999014787A3 (de) * 1997-09-17 1999-05-06 Bosch Gmbh Robert Verfahren zur erzeugung eines plasmas durch einstrahlung von mikrowellen
JP2006012575A (ja) * 2004-06-25 2006-01-12 Ulvac Japan Ltd ジャイラック加速電子型ecrイオン源及び多価イオン生成方法
JP2010251323A (ja) * 2009-04-16 2010-11-04 Siemens Ag 粒子線を生成するためのイオン源、イオン源用の電極並びにイオン化されるガスをイオン源内に導入するための方法

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