JPH0613909U - モータアクチュエータ - Google Patents

モータアクチュエータ

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JPH0613909U
JPH0613909U JP5397892U JP5397892U JPH0613909U JP H0613909 U JPH0613909 U JP H0613909U JP 5397892 U JP5397892 U JP 5397892U JP 5397892 U JP5397892 U JP 5397892U JP H0613909 U JPH0613909 U JP H0613909U
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output lever
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周司 北條
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カルソニック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】「モータアクチュエータ」において、出力軸と
出力ギヤを樹脂一体成形するとともに超音波溶接により
出力レバーを軸部にきわめて効率的にかつ確実に固定し
うるようにする。 【構成】出力軸に相当する円筒形状の軸部21と出力ギ
ヤに相当するギヤ部22とを同系の熱可塑性樹脂で一体
成形する。一方で、超音波溶接により軸部21に固定す
る出力レバー23を同じく熱可塑性の樹脂で成形し、そ
の外表面上の、溶着部29の真上位置に、ホーンを当接
させる環状凸部29を形成する。出力レバー23の穴部
25内の出力レバー23と軸部21の先端部との間には
隙間27を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、モータアクチュエータに係り、特に出力レバーを超音波溶接により 出力軸に取り付けるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、自動車用空気調和装置の各種ドア(例えばインテークドア、エアミック スドア、各種モードドア等)の駆動方法として、モータアクチュエータが広く用 いられている。
【0003】 図2は従来のモータアクチュエータの概略要部断面図である。モータアクチュ エータのケース10内には図示しないモータのほかモータアクチュエータの出力 軸11が配置されており、出力軸11には出力ギヤ12が取り付けられている。 一般に出力軸11と出力ギア12とは別部品であり、それぞれ金属および樹脂で 形成されているので、両者の結合は、金属部品と樹脂部品との一体成形あるいは 圧入固定によってなされている。そして出力軸11は、モータの回転軸に連結さ れた図示しないギヤや出力ギア12を含む複数のギヤ群によって回転される。ま た出力軸11には、出力軸11の回転力をドアに伝達するための樹脂製の出力レ バー13が取り付けられている。この出力レバー13の取り付けは、出力軸11 の挿入部14の表面にローレット加工を施してローレット形状とし、この出力軸 11のローレット部14を出力レバー13の穴部15に圧入することによって行 われている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のモータアクチュエータにあっては、前述のよ うに出力軸11と出力ギヤ12とが別部品なので両者を一体成形または圧入固定 によって結合させる必要があるため、製造コストが高くなってしまう。
【0005】 これを回避する方法として、例えば出力軸11と出力ギヤ12とを樹脂で一体 成形することが考えられるが、この場合には、出力軸11に相当する軸部に出力 レバー13を取り付けた際に不具合が生じる。すなわち、樹脂性の軸部にローレ ット加工を施して出力レバー13の穴部15に圧入しても、性質上ローレット部 の強度が十分でないために十分な固定力が得られないので、出力レバー13の固 定方法として、軸部にローレット加工を施す方法は採用しえない。そこで、例え ば軸部の挿入部とこれに対応する出力レバーの穴部を三角形や四角形等の断面形 状にした回り止め方式とし、出力レバーを圧入固定することになる。しかしそう すると、出力レバーの取り付け角度の位置が限定されることになってしまう。
【0006】 本考案は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、出力軸 と出力ギヤを樹脂で一体成形するとともに出力レバーを任意の取り付け角度で軸 部に確実に固定することができるモータアクチュエータを提供することを目的と する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案は、自動車用空気調和装置の各種ドアを駆動 するモータアクチュエータにおいて、出力軸に相当する軸部と出力ギヤに相当す るギヤ部とを熱可塑性樹脂で一体成形してなるモータ出力部と、当該モータ出力 部の前記軸部に超音波溶接により溶着固定された熱可塑性樹脂製の出力レバーと を有し、当該出力レバーは、前記モータ出力部の前記軸部が挿入される穴部と、 溶着部のほぼ真上位置の外表面上に形成された環状凸部とを有することを特徴と する。
【0008】
【作用】
このように構成した本考案にあっては、いわゆる超音波溶接を利用して出力レ バーをモータ出力部の軸部に固定する。超音波溶接によれば、熱可塑性樹脂に加 えられた振動エネルギーによって樹脂内部が発熱し、溶融しながら、樹脂どうし が溶着される。
【0009】 まずモータ出力部の軸部に所望の任意の角度で出力レバーの穴部を挿入する。 このとき、溶着部の寸法、つまり溶着部の樹脂どうしの接触寸法は、他の部分に 影響を与えないよう適当な寸法に設定されている。次に出力レバーの環状凸部に 超音波溶接機のホーンを当接させ、振動エネルギーを溶接部に伝達させて、溶着 部にて軸部と出力レバーとを溶着させ、固定する。このとき、環状凸部は適当な 寸法(高さと幅)でもって溶着部のほほ真上位置に形成されているので、出力レ バーのそりの影響が抑制されてホーンで発生する振動エネルギーは効率良く溶着 部に伝達される。また、出力レバーと軸部の先端部との間には適当な大きさのク リアランスが設けられており、溶着時に発生するバリを逃がして振動エネルギー によるダメージが他の部分に生じるのを防止している。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本考案の一実施例によるモータアクチュエータの概略要部断面図であっ て、本考案に関係する部分だけを図示したものである。これ以外の部分について は従来のモータアクチュエータと共通であるから、その説明は省略する。
【0011】 本実施例では、図1に示すように、出力軸と出力ギヤとが熱可塑性の樹脂で一 体成形されている。すなわち、この一体成形品たるモータ出力部20は、出力軸 に相当する円筒形状の軸部21と出力ギヤに相当するギヤ部22とで構成されて いる。軸部21の樹脂材とギヤ部22の樹脂材とは、例えばPOM−POM、ま たは、POMナチュラル−POMガラス入り、といった同系の樹脂で成形されて いる。なお、モータ出力部20は、図示しないケース内に配置されており、同じ くケース内に設けられている図示しないモータによって図示しない複数のギヤ群 を介して回転駆動されるようになっている。
【0012】 一方で、このモータ出力部20の軸部21には、軸部21の回転力をドアに伝 達する出力レバー23が取り付けられている。出力レバー23もまた熱可塑性の 樹脂で作られている。出力レバー23には、リンクの案内溝に挿入されるピン部 24のほかに、超音波溶接により出力レバー23をモータ出力部20に固定する 際にモータ出力部20の軸部21が挿入される穴部25が形成されている。穴部 25の形状は、挿入される円筒形状の軸部21に対応しており、溶接部26の寸 法、つまり軸部21と穴部25の樹脂どうしの接触寸法については、超音波溶接 時に他の部分に影響を与えないような適当な寸法に設定されている。本実施例で は、溶着部26の寸法は、例えば径方向に0.5mm(片側0.25mmづつ)に設 定されている。図中の寸法Aはこの片側の溶着寸法である。また、穴部25の内 部において出力レバー23の表面と軸部21の先端部表面との間には適当な大き さ、例えば0.3mm以上のクリアランス(図中の寸法B)の隙間27が設けられ ている。これは、溶着時にはバリが発生するのであるが、もしもバリの逃げる余 裕がなければ振動エネルギーによるダメージが他の部分に生じるおそれがあるの で、これを防止するためである。さらに本考案では、超音波溶接機のホーン28 を当接させる面として、出力レバー23の外表面上の、溶接部26のほぼ真上位 置に環状の凸部29が形成されている。この環状凸部29は適当な寸法に設定さ れており、本実施例では、環状凸部29は、例えば高さが0.2mm(図中の寸法 C)、環の幅が2mm(図中の寸法D)に形成されている。このように、環状凸部 29を適当な寸法(高さと幅)にするとともにこれを溶着部26のほほ真上位置 に形成することによって、出力レバー23のそりの影響をなくして、ホーンで発 生する振動エネルギーを効率良く溶着部26に伝達させることができるようにな る。
【0013】 このように構成されたモータ出力部20と出力レバー23とは、次のようにし て結合され固定される。 まずモータ出力部20の軸部21に所望の任意の角度で出力レバー23の穴部 25を挿入した後に、出力レバー23の環状凸部29の上面上に超音波溶接機の ホーン28を当接させ、超音波溶接機を作動させる。このとき、前述のように、 溶着部26の寸法ならびに環状凸部29の寸法をそれぞれ適当に設定するととも に環状凸部29を溶接部26の真上位置に設けているので、ホーン29で発生す る振動エネルギーは効率良く溶着部26に伝達される。その結果、振動エネルギ ーを受けた樹脂内部の発熱による溶融によって、溶着部26の樹脂どうしが溶着 され、出力レバー23がモータ出力部20の軸部21に確実に固定されることに なる。なお、溶着過程において発生するバリは隙間27に逃げることになる。
【0014】 したがって、本実施例によれば、出力軸と出力ギヤとを樹脂で一体成形するよ うにしたので、部品点数を減らして製造コストを下げることができる。
【0015】 しかも、出力レバー23を一体成形品たるモータ出力部20の軸部21に固定 するにあたって超音波溶接を利用するようにしたので、軸部21を円筒形状のま まにして対応することができる。したがって、軸部21の成形性の良さや寸法精 度の出しやすさ等の利益を享受することができる。
【0016】 また、軸部21が円筒形状であるため、出力レバー23の回転径(図中のピン 部24の寸法R)が同一のものに対しては、溶着時のセット位置を変えるだけで 同一部品で対応することができる。
【0017】 さらに、適当な寸法の環状凸部29を溶着部26の真上位置に設けるとともに 溶着部26を適当な寸法に設定したので、ホーン28で発生する振動エネルギー を効率良く溶着部26に伝達させることができるようになり、溶着エネルギーを 40〜50%減らし、かつ溶着時間も半分以下にすることができる。
【0018】
【考案の効果】
以上述べたように本考案によれば、出力軸と出力ギヤを樹脂で一体成形すると ともに超音波溶接により出力レバーを軸部にきわめて効率的にかつ確実に固定す ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例によるモータアクチュエータ
の概略要部断面図である。
【図2】従来のモータアクチュエータの概略要部断面図
である。
【符号の説明】
20…モータ出力部 21…軸部 22…ギヤ部 23…出力レバー 25…穴部 26…溶着部 27…隙間 28…ホーン 29…環状凸部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車用空気調和装置の各種ドアを駆動す
    るモータアクチュエータにおいて、 出力軸に相当する軸部(21)と出力ギヤに相当するギヤ部
    (22)とを熱可塑性樹脂で一体成形してなるモータ出力部
    (20)と、 当該モータ出力部(20)の前記軸部(21)に超音波溶接によ
    り溶着固定された熱可塑性樹脂製の出力レバー(23)とを
    有し、 当該出力レバー(23)は、前記モータ出力部(20)の前記軸
    部(21)が挿入される穴部(25)と、溶着部(26)のほぼ真上
    位置の外表面上に形成された環状凸部(29)とを有するこ
    とを特徴とするモータアクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020112049A (ja) * 2019-01-09 2020-07-27 株式会社デンソー アクチュエータ

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03164324A (ja) * 1989-05-18 1991-07-16 Calsonic Corp モータアクチュエータの製造方法

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