JPH06138388A - 魚眼レンズ・スティール写真の撮像方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚眼レンズで撮影した写真スライドの歪んだ
像を、普通のレンズで撮影したような歪みのない通常の
画像としてモニターテレビに再現させる。この際、魚眼
レンズの広い画角をカバーするに、モニターテレビ画像
を上下左右にスパンできるようにする。 【構成】 背後から透過照明光源（５）を当てたスティ
ール写真スライド（１）の前部に、写真撮影に用いた
（もしくはそれと同様の）魚眼レンズ（２）を置く。一
方、ビデオカメラ（３）のレンズ（３ａ）の前にコンバ
ーター・レンズ（４）を取り付ける。魚眼レンズ（２）
の対物レンズ面に添った球面状に、このコンバーター・
レンズ（４）を取り付けたビデオカメラ（３）をあてて
動かしながら撮像し、モニターテレビ（６）に画像とし
て再現する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、魚眼レンズ、および
コンバータ・レンズを取り付けたビデオカメラ、を用い
た魚眼レンズ・スティール写真の撮像方法に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来のスティール写真の撮像方法は、す
べて写真スライドに直接ビデオカメラを向けて行うもの
で、魚眼レンズ、およびコンバーター・レンズを介して
行うものはなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来のスティール写真
の撮像方法は、すべて写真スライドに直接ビデオカメラ
を向けて行うので、魚眼レンズを用いて撮影したスティ
ール写真の歪みはそのままモニターテレビ画像における
歪みとなった。本発明の課題は、魚眼レンズで撮影した
写真スライドの歪んだ像を、普通のレンズで撮影したよ
うな歪みのない通常の画像としてモニターテレビに再現
させるための撮像方法である。なお、この際、魚眼レン
ズの広い画角をカバーするには、モニターテレビ画像を
上下左右にスパンさせる必要があり、これも本発明が解
決しようとする課題である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】図１に示したように、背
後から透過照明光源（５）を当てたスティール写真スラ
イド（１）の前部に、写真撮影に用いた（もしくはそれ
と同様の）魚眼レンズ（２）を置く。一方、ビデオカメ
ラ（３）のレンズ（３ａ）の前にコンバーター・レンズ
（４）を取り付ける。魚眼レンズ（２）の対物レンズ面
に添った球面状に、このコンバーター・レンズ（４）を
取り付けたビデオカメラ（３）をあてて動かしながら撮
像し、モニターテレビ（６）に画像として再現する。

【０００５】

【作用】魚眼レンズで撮影したスライドを、スライド映
写機によって平面スクリーンに映写する際、スライド映
写機のレンズに、撮影に用いた魚眼レンズを用いると、
次のような現象が生じることを、発明者は発見した（詳
しくは、日本建築学会、１９９１年度大会学術講演梗概
集、４０５９を参照のこと）。 映写像は通常のパー
スペクティヴにしたがった（直線は直線として、また対
象の大きさは投影距離の２乗に反比例した）（つまり、
普通のレンズで撮影したスライドを普通のスライド映写
機で映写したものと全く同じような）ものになる；ス
クリーンに対するスライド映写機の投映角度を（左右・
上下などに）変化させると、この映写像は、あたかも眼
球を動かして見回したように、自然に変化していき、現
実にその場にいるような３次元空間の知覚体験ができ
る。本発明は、上記［特許請求の範囲］および［発明が
解決しようとする課題］において述べたような構成によ
る撮像方法であるから、魚眼レンズで撮影したスライド
を、（魚眼レンズを装着したスライド映写機を用いて、
平面スクリーンに投映した場合と同様の）歪みのない画
像としてモニターテレビ画面に再現させることができ
る。また、魚眼レンズの対物レンズ面に添った球面状
に、コンバーター・レンズを取り付けたビデオカメラを
あてて動かすことによって、スライド映写機の投映角度
を（左右・上下などに）変化させた場合と同様の作用−
−つまり、あたかも眼球を動かして見回したように、モ
ニターテレビ画像を上下左右にスパンさせること−−が
可能になる。

【０００６】

【実施例】

実施例１： 魚眼レンズ（２）の対物レンズ面に添った
球面状に、コンバーター・レンズ（４）を取り付けたビ
デオカメラ（３）をあてて動かすに際して、スライド式
アタッチメント（７）を介した撮像方法。 実施例２： 魚眼レンズ（２）の対物レンズ面に添った
球面状に、コンバーター・レンズ（４）を取り付けたビ
デオカメラ（３）をあてて動かすに際して、ユニヴァー
サル・ジョイント式アタッチメント（８）を介した撮像
方法。 実施例３： 魚眼レンズの取り付け、およびコンバータ
ー・レンズの取り付けに、それぞれ同様の交換レンズ・
マウント（９）を用いる構成とした撮像方法。

【０００７】

【発明の効果】本発明によって、魚眼レンズで撮影した
スライドは、通常のパースペクティヴにしたがった
（直線は直線として、また対象の大きさは投影距離の２
乗に反比例した）（つまり、普通のレンズで撮影したス
ライドと全く同じような）画像として； また、あた
かも眼球を動かして見回したように、画像を上下左右に
スパンさせながら； モニターテレビで再現することが
できる。なお、実施例３の構成による場合、魚眼レンズ
の取り付けマウントに、ビデオカメラのレンズを直接セ
ットすれば、普通のスライド用の撮像装置として使用す
ることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の撮像方法を示す模式図

【図２】実施例１のスライド式アタッチメントの部分を
切り欠いた断面図

【図３】実施例２のユニヴァーサル・ジョイント式アタ
ッチメント部分を示す斜視図

【符号の説明】

（１）はスティール写真スライド （２）は魚眼レンズ （３）はビデオカメラ （３ａ）はビデオカメラの（ズーム）レンズ （４）はコンバーター・レンズ （５）は透過照明光源 （６）はモニターテレビ （７）はスライド式アタッチメント （８）はユニヴァーサル・ジョイント式アタッチメント （９）は交換レンズ・マウント

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ） 透過照明光源（５）を当てたステ
   ィール写真スライド（１）の前部に、写真撮影に用いた
   （もしくはそれと同様の）魚眼レンズ（２）を取り付け
   る。 （ロ） ビデオカメラ（３）のレンズ（ズームレンズ）
   （３ａ）の前にコンバーター・レンズ（４）を取り付け
   る。 （ハ） 魚眼レンズ（２）の対物レンズ面に添った球面
   状に、コンバーター・レンズ（４）を取り付けたビデオ
   カメラ（３）をあてて撮像する。 以上のようにして行なう、魚眼レンズ・スティール写真
   の撮像方法。