JPH06137985A - 回転不釣合調整装置 - Google Patents

回転不釣合調整装置

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JPH06137985A
JPH06137985A JP29105392A JP29105392A JPH06137985A JP H06137985 A JPH06137985 A JP H06137985A JP 29105392 A JP29105392 A JP 29105392A JP 29105392 A JP29105392 A JP 29105392A JP H06137985 A JPH06137985 A JP H06137985A
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JP
Japan
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adjusting
rotating body
stator core
rotating
rotary
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JP29105392A
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Onori Yoshino
大典 吉野
Masahiro Takahashi
正弘 高橋
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転不釣合を正確に検出し、所望の釣合い状
態に調整することのできる回転体不釣合調整装置を提供
する。 【構成】 調整台31に複数の振動センサ35,35’
を少なくとも有し、被調整体である回転体39をセット
した状態での上記調整台31の重心位置が上記振動セン
サ35,35’の振動検出点に対して等距離となるよう
に調整する重心調整部材50,50’を設けた。 【効果】 各振動センサに伝わる振動のばらつきが小さ
くなり各不釣合調整面での分解能が等しくなるため、不
釣合量の測定精度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転体の回転不釣合調
整装置にかかり、特に外周に複数の反射鏡面を形成した
回転多面鏡を回転させ、前記反射鏡面に入射する光ビー
ムを反射させて画像担体あるいは記録部材上に偏向走査
させる光偏向器を構成する上記回転多面鏡を有する回転
体の回転不釣合調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ等の光源から出射された
光ビームで画像担体等を走査してその画像を読み取る画
像読取装置、あるいは画像信号や文字信号で変調された
光ビームで記録媒体を走査して画像の記録を行う画像記
録装置では、上記光ビームを走査するための手段として
複数の反射鏡面を外周に有する回転多面鏡を用いた光偏
向器が用いられる。
【0003】この種の光偏向器として、相互に挿着する
スリーブと軸の何れか一方を回転体とし他方を固定部材
とする動圧空気軸受等を好適とする回転軸受と、上記回
転体に取りつけた永久磁石(マグネット)と固定部材に
設置した環状鉄心(ステータコア)に電磁コイルを巻回
してなる磁気回路により回転トルクを発生する回転トル
ク発生機能,所謂スキャナーモータを構成すると共に、
軸方向に回転体を保持する磁気軸受の機能を兼ね備えた
磁気回路を有したものが知られている。
【0004】図5はこの種の光偏向器を用いた画像記録
装置の概略構成の説明図であって、30はレーザ、31
はコリメータレンズ、32は集光光学系、33は記録媒
体である感光体、53は回転多面鏡、53−1は回転多
面鏡を構成する複数の反射鏡面、57は回転駆動機構部
(スキャナーモータ)、58は防塵カバー、58−1は
光ビームが入出射する開口部(入出射窓)である。
【0005】同図において、回転多面鏡53はスキャナ
ーモータ57で矢印A方向に回転される。半導体レーザ
あるいはガスレーザ等のレーザ30から出射される光ビ
ームは、図示しない変調手段によって画像信号等で変調
され、回転多面鏡53の反射鏡面53−1に入射する。
回転多面鏡53の反射鏡面53−1で反射された光ビー
ム(反射光ビーム)は集光光学系32を通して感光体3
3に投射される。
【0006】この反射光ビームは回転多面鏡53の矢印
A方向の回転に伴って矢印B方向に偏向されて感光体3
3上を主走査する。これと共に感光体33の矢印C方向
の回転により副走査が行われて当該感光体33上に2次
元の画像書込みがなされる。なお、光ビームの入出射窓
58−1を有する防塵カバー58は回転多面鏡53の反
射鏡面53−1に塵埃が付着するのを防止するために取
付けられるものであるが、必須のものではない。
【0007】図6は従来の光偏向器の詳細構造を説明す
る断面図であって、1は固定軸、1−1は動圧発生用
溝、2−1はハウジング、2−2はハウジングアダプ
タ、3は回転スリーブ、3−1はミラーフランジ、5は
マグネットヨーク、6−1,6−2はマグネット、7は
ステータコア、8−1,8−2はスタッド、9は回路基
板、10は磁気検出素子、11は回転多面鏡、11−1
は反射鏡面、12はキャップフランジ、13,16,1
7,18,20はネジ、15は軸隙間、21はカラー、
22はダンパ、23は空気だまり、24は微細孔であ
る。
【0008】図示の光偏向器は図5におけるスキャナモ
ータ構成する部分と回転多面鏡とを一体化した構造のも
のであり、軸1がハウジング2−1に固定され、この軸
1に挿着したスリーブが回転する固定軸形式のものであ
る。ここでは軸1を固定軸、スリーブ3を回転スリーブ
として説明する。なお、図5に示したカバー58は省略
してある。
【0009】同図において、固定軸1の一端はハウジン
グ2−1に嵌合等の固定手段で固着されており、ネジ1
7によりハウジングアダプタ2−2に固定されている。
固定軸1の周表面には、ラジアル軸受として働く動圧発
生用溝1−1が設けられている。このラジアル軸受は、
軸方向に対して直角の方向に力が働いても、回転の中心
が所定の位置よりズレないようにするための軸受であ
る。
【0010】スキャナーモータを構成する回転部は、固
定軸1に軸隙間15を隔てて挿着した部分であり、回転
多面鏡11をキャップフランジ12とで固定するミラー
フランジ3−1を有する回転スリーブ3とこの回転スリ
ーブ3に圧入あるいは接着およびネジ13により固着さ
れたマグネットヨーク5、マグネットヨーク5に接着等
で固着したマグネット6−1,6−2で構成されてい
る。
【0011】回転多面鏡11の取り付けは、当該多面鏡
11の中心孔を回転スリーブ3に挿着し、その上方から
キャップフランジ12を当て、ネジ13によって回転ス
リーブ3に固定することによって行う。固定軸1の上端
とキャップフランジ12の間には、スラスト方向(軸方
向)のダンピングを抑制する空気だまり23が形成され
る。なお、微細孔24は空気だまり23と外気とを連通
して上記空気だまり23によるダンピング効果を安定化
させる。
【0012】一方、スキャナーモータを構成する固定部
は、ハウジング2−1と、このハウジング2−1にネジ
17,20で固定されたハウジングアダプタ2−2と、
ハウジング2−1に一端が圧入、焼き嵌め等の固定手段
によって固着された固定軸1、ハウジング2−1にネジ
18によって固定されたステータコア7、ステータコア
7に取り付けられたスタッド8を介してネジ17によっ
て支持される回路基板9、回路基板9上に植立設置され
たホール素子を好適とする磁気検出素子(センサー)1
0等から構成されている。なお、ステータコア7にはト
ロイダル形式を好適とする電磁コイルが巻回されてい
る。
【0013】回転多面鏡11を回転駆動する所謂スキャ
ナーモータ部を構成するマグネット6−1,6−2は永
久磁石であり、対向するステータコア7との間には磁気
的吸引力が働いている。この吸引力は、マグネット6−
1,6−2とステータコア7との対向位置が、モータの
軸方向(スラスト方向)にズレないようにする作用をす
る。つまり、マグネット6−1,6−2が右方に移動し
た時には、前記吸引力に左方へ引き戻す成分が現れて引
き戻されるし、左方に移動したときには右方に引き戻さ
れる成分が現れて引き戻される。かくして、マグネット
6−1,6−2とステータコア7とは、前記磁気吸引力
により、軸方向の所定位置にて対向せしめられるように
される。すなわち、マグネット6−1,6−2とステー
タコア7により、磁気的スラスト軸受が構成されてい
る。
【0014】磁気検出素子10としては、例えば、ホー
ル素子が用いられる。これは、マグネット6−1または
6−2の漏れ磁束を検出して、当該マグネットが回転す
る際にN極が通過したかS極が通過したかを検出する。
磁気検出素子10の検出信号は、回路基板9に印刷され
た配線を通して図示しない制御回路部へ送られる。制御
回路部では、この検出信号を基に、ステータコア7の各
個所に巻回されている電磁コイルに流す電流の向きを決
める。その結果、マグネット6−1,6−2との相互作
用により回転を持続する方向の力が発生させられる。
【0015】回転スリーブ3が回転すると、動圧発生用
溝1−1により、軸1の周囲(軸隙間15の部分)に高
い圧力の空気層が生ぜしめられる。この圧力により、回
転スリーブ3は軸1より浮いた状態で支持される動圧空
気軸受が構成される。なお、同図では、動圧発生用溝1
−1を固定軸1の外周に設けているが、これに代えて回
転スリーブ3の内壁に動圧発生用溝1−1を設けるよう
にしてもよいものである。
【0016】上記軸隙間15の空気層はロータ部の回転
中心を一定に保つ作用をする。例えば、回転スリーブ3
が同図の左方にズレたとすると、右方の軸隙間15の隙
間が大となり、この部分の隙間の圧力はズレる前より小
となる。一方、左方の隙間は小となるから、この部分の
隙間の圧力はズレる前より大となる。圧力の大小関係が
上記のようになると、回転スリーブ3は右方に押され、
最終的には元の位置へ戻されることになる。
【0017】図7は回転多面鏡とその偏向動作の説明図
であって、図6の上面を示し、同一符号は同一部分に対
応している。回転多面鏡11は軸方向の上方から見た場
合、正多角形を成しており、その外周(側面)には多数
の反射鏡面11−1を有している。入射したレーザー等
の光ビームは、回転多面鏡11の反射鏡面11−1で反
射され、画像担体あるいは記録媒体方向に出射される。
【0018】光ビームが反射鏡面に入射して回転多面鏡
11が回転すると、該光ビームの反射光ビームは徐々に
向きが変えさせられ、偏向がなされる。回転が進んで、
次の反射鏡面が回転して来ると、光ビームは今度はこれ
に入射する。この反射鏡面でも、前の反射鏡面と同様に
して偏向が行われる。従って、反射光ビームは、一定の
角度範囲を走査する形となり、その走査速度は回転多面
鏡11の回転速度に依存する。
【0019】上記の光偏向器は軸1を固定した固定軸型
であるが、スリーブをハウジングに固定し、これに回転
軸を挿着した回転軸型も知られている。なお、この種の
光偏向器に関する従来技術は、例えば特開昭62−23
1922号公報に開示されている。上記した光偏向器
は、回転多面鏡11の回転が安定していないと、偏向光
による画像坦体、あるいは記録媒体を正確に走査するこ
とができない。
【0020】したがって、回転多面鏡11を含む回転体
は軸1に対して回転釣合状態を保持させる必要があり、
製造時にはその釣合状態を検査し、不釣合があるときに
はこれを調整して釣合状態に調整する必要がある。以
下、従来のこの種の不釣合調整装置について図8〜図1
0により説明する。図8は従来の回転体不釣合調整装置
の概略構成を説明する模式図であって、31は調整台、
32は駆動部、33はステータコア部、34は固定軸、
35,35’は振動センサ、36は回転センサ、38は
不釣合測定・表示部である。
【0021】同図において、ステータコア33は製品と
なる光偏向器のステータコアと同様にトロイダルコイル
を好適とする電磁コイルが巻回されており、駆動部32
により駆動制御される。固定軸34も製品となる光偏向
器の固定軸と同様のものであり、駆動部32に固定され
ている。
【0022】調整台31に取付けられた振動センサ3
5,35’は加速度センサからなり、固定軸34に挿着
される被調整体である回転部の回転により発生する振動
を調整台31の加速度から検出する。また、回転センサ
36は光電センサ等の光電変換素子で構成され、後述す
る被調整体である回転部に設けたマークを検出して当該
回転部の回転数を検出するものである。
【0023】振動センサ35,35’と回転数センサ3
6の出力信号は不釣合測定・表示部38で演算処理さ
れ、当該回転部の回転不釣合が測定され、測定結果が表
示手段に表示される。図9は従来の回転体不釣合調整装
置の概略構成を説明する被調整体である光偏向器の回転
体を挿着した状態を説明する模式図であって、図8と同
一符号は同一部分に対応し、5はマグネットコア、11
は回転多面鏡、12はキャップフランジ、3−1はミラ
ーフランジ、37はマグネットコア5の外面に付された
回転基準線である。なお、ここではマグネットコア5と
回転多面鏡11、ミラーフランジ3−1およびキャップ
フランジ12が回転体39を構成する。
【0024】同図において、図8の固定軸34に回転多
面鏡11を備えた回転体39を構成するマグネツトコア
5の回転スリーブ3(図6参照、以下同様)が挿着さ
れ、マグネットコア5の内部に固定されたマグネット6
−1,6−2とステータコア33とが所定の回転駆動機
構を構成するようにセットされる。マグネットコア5に
付された回転基準線37を、回転体39が前記光偏向器
の動作原理で回転した際の回転数を回転センサ36で検
出するように前記回転センサ36が上記回転基準線37
と対向する位置に設置されている。
【0025】また、調整台31には加速度計を好適とす
る振動センサ35,35’が設置されており、この振動
センサ35,35’により、回転体39の回転に伴う調
整台31の振動を検出する。回転センサ36と振動セン
サ35,35’の検出出力は不釣合測定・表示部38に
入力され、回転体39の回転数と振動量とから回転体の
不釣合量が演算され、その演算結果が表示されるように
構成されている。
【0026】図10は従来の回転体不釣合調整装置の調
整台の支持構成例を示す概略構成の説明図であって、前
記図9を回転多面鏡11側からみた模式図である。調整
台31は4本の調整台支持部材41により基台42上に
支持されており、回転体39(図9)の回転による振動
が左右の振動センサ35,35’(実際には、振動セン
サは調整台31の所要個所に4個程度を設置する)に伝
わる構造になっている。
【0027】次に、上記構成における回転体不釣合調整
動作について図9を参照して説明する。回転体39の不
釣合量の測定を行う場合は、まず、既知の基準重りを不
釣合調整面A(マグネットコア5の開放端面)、B(キ
ャップフランジ12の端面)に順に取り付け、回転体3
9を回転させて不釣合測定・表示部38で表示される値
を調整し、この回転体不釣合測定装置を校正する。
【0028】回転体の不釣合量は不釣合調整面A,Bに
分解して表示され、不釣合調整面Aに基準重りを取り付
けても不釣合調整面Bに対して影響が出ないように、ま
た不釣合調整面Bに基準重りを取り付けても不釣合調整
面Aに対して影響が出ないよう二面分離の測定を行う。
このようにして校正を行った後、上記基準重りを除去
し、回転体39を回転させ、その不釣合量を測定し、不
釣合が発生している点にバランス片を付着し、あるいは
その部分の一部を切り欠く等の処理を施して不釣合量を
なくしていく。
【0029】なお、この種の回転体不釣合調整装置に関
する従来例としては、特開平2−221832号公報、
特開平2−231947号公報等がある。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の回
転体不釣合調整装置においては、表示調整体が複数の不
釣合調整面A,Bを持つために、各々の調整面A,Bに
おける不釣合測定分解能が大きくばらついているときに
は測定分解能を上げることができないという問題があっ
た。さらに、不釣合量の測定をする際に表示が一定の値
を示さずに、ある範囲でばらつきをもってしまうために
測定精度の分解能が上げられないという問題があった。
【0031】また、図9,図10に示したように、回転
体39を構成する回転多面鏡11は外気に露呈された状
態で回転されるために、空気抵抗などの外乱を受け易い
構造をしている。また、複数の振動センサ35,35’
は調整台31の振動の重心位置から離れて設置されるた
め、振動センサの検出レベルのばらつきが大きく、各不
釣合調整面での不釣合量測定分解能を向上することが困
難であった。
【0032】本発明の目的は、上記従来技術の諸問題を
解消し、回転不釣合を正確に検出し、所望の釣合い状態
に調整することのできる回転体不釣合調整装置を提供す
ることにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、調整台に複数の振動センサを少なくとも
有する回転体不釣合調整装置において、被調整体である
回転体をセットした状態での上記調整台の重心位置が上
記振動センサの検出点に対して等距離となるように調整
する重心調整部材を設けたことを特徴とする。
【0034】また、本発明は、多面鏡に外乱が及ばない
ような多面鏡の少なくとも周囲を覆って外乱防止部材を
配置したことを特徴とする。すなわち、本発明は、図1
に示されたように、調整台31と、固定軸34とステー
タコア33を備えて調整台31上に植立固定され、回転
スリーブに回転多面鏡11とマグネツトコア5とを有す
る回転体39の上記スリーブを固定軸34に挿通して当
該回転体39のマグネツトコア5とステータコア33と
を磁気的に結合することにより回転体39とステータコ
ア33との間に構成される回転駆動機構を駆動する駆動
部32と、調整台31に取り付けられて当該調整台31
の振動を検出する複数の振動センサ35,35’と、回
転体39の回転数を検出する回転センサ36と、回転体
39のマグネツトコア5とステータコア33で回転駆動
機構を構成した状態での調整台31の重心位置を当該調
整台に設置した複数の振動センサに対して等距離となる
位置に一致させるための重心調整部材50とを少なくと
も備えたことを特徴とする。
【0035】また、本発明は、調整台31と、固定軸3
4とステータコア33を備えて調整台31上に植立固定
され、回転スリーブに回転多面鏡11とマグネツトコア
5とを有する回転体39の上記スリーブを固定軸34に
挿通して当該回転体39のマグネツトコア5とステータ
コア33とを磁気的に結合することにより回転体39と
ステータコア33との間に構成される回転駆動機構を駆
動する駆動部32と、回転体39の回転多面鏡11の少
なくとも周囲を覆う円筒状空洞を有する回転多面鏡外乱
防止部材40と、調整台31に取り付けられて当該調整
台31の振動を検出する複数の振動センサ35,35’
と、回転体39の回転数を検出する回転センサ36と、
回転体39のマグネツトコア5とステータコア33で回
転駆動機構を構成した状態での調整台31の重心位置を
当該調整台に設置した複数の振動センサに対して等距離
となる位置に一致させるための重心調整部材50とを少
なくとも備えたことを特徴とする。
【0036】
【作用】上記の重心調整部材は、被調整体である回転体
を搭載した状態での調整台の重心位置をその当該調整台
に設置した複数の振動センサに対して等距離となる位置
に一致させるように作用する。そのため、各振動センサ
に伝わる振動のばらつきが小さくなり各不釣合調整面で
の分解能が等しくなるため、不釣合量の測定精度が向上
する。
【0037】また、回転体の少なくとも回転多面鏡部分
を覆って設置された多面鏡外乱防止部材は、回転多面鏡
に空気流による外乱が及ばないように作用するため安定
した回転を得ることができるようになり、不釣合量の測
定中に当該測定値がばらつくことがなくなり測定精度を
向上させる。この不釣合の測定結果に基づいて当該回転
体の調整面(図9参照)に調整片を貼付したり、あるい
はその他のバランス調整手段を用いて不釣合を調整す
る。
【0038】これにより、回転安定性の高い光偏向器を
提供できる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明による回転不釣合調整
装置の1実施例の構成を説明する側面図であって、被調
整体である回転体すなわち光偏向器の回転部を搭載した
状態を示す側面模式図である。
【0040】同図において、30,30’はセンサ基
台、31は調整台、32は駆動部、33はステータコア
部、34は固定軸、35,35’は振動センサ、36は
回転センサ、37はマーク、38は不釣合測定・表示
部、39はマグネツトを内装したマグネツトヨーク5と
回転多面鏡11を有する回転体、40は多面鏡外乱防止
部材、41,41’は調整台支持部材、42は基台、5
0は重心調整部材であり、前記従来の回転不釣合調整装
置と同一部分には同一符号を付してある。
【0041】同図において、ステータコア33は製品と
なる光偏向器のステータコアと同様にトロイダルコイル
を好適とする電磁コイルが巻回されており、調整台31
に植立固定された駆動部32により駆動制御される。固
定軸34も製品となる光偏向器の固定軸と同様のもので
あり、駆動部32に固定されている。
【0042】調整台31の下面に固定したセンサ基台3
0,30’に取付けられた振動センサ35,35’は加
速度センサからなり、固定軸34に挿着される被調整体
である回転体39の回転により発生する振動を調整台3
1の加速度から検出する。なお、同図では、振動センサ
は35,35’の2個のみを示したが、これら振動セン
サは35,35’と調整台上で対称な位置にさらに2個
の振動センサが設置されている。すなわち、振動センサ
は調整台31の4隅に設置されている。これについて
は、後述する。
【0043】図2は本発明による回転不釣合調整装置の
1実施例の構成を説明する図1の矢印C方向から見た正
面図であって、図1と同一符号は同一部分に対応し、4
1”’は調整台支持部材、42は基台、50’は重心調
整部材、401は回転多面鏡の周囲を覆う多面鏡外乱防
止部材の円筒状空洞である。同図に示したように、図1
には示さなかったが、この回転不釣合調整装置は基台4
2に調整台支持部材41’,41”’(41,41”)
で支持され、回転多面鏡11の周囲を覆う円筒状空洞4
01をもつ多面鏡外乱防止部材40を備えている。
【0044】図1と図2において、回転センサ36は光
電センサ等の光電変換素子で構成され、回転体39を構
成するマグネツトヨーク5の表面に設けたマーク37を
検出して当該回転体の回転数を検出するものである。振
動センサ35,35’と回転数センサ36の出力信号は
不釣合測定・表示部38で演算処理され、当該回転部の
回転不釣合が測定され、測定結果が表示される。
【0045】そして、調整台31には重心調整部材5
0、50’が設けてあり、この重心調整部材50は被調
整体である回転体を搭載した状態での調整台31の重心
位置が、当該調整台の4隅に設置した各振動センサ3
5,35’に対して中心にくるように取り付けられる。
図3は本発明による回転不釣合調整装置の1実施例の構
成を説明する図1の矢印D方向から見た上面図であっ
て、図1と同一符号は同一部分に対応する。
【0046】重心調整部材50,50’は、既知の移動
/固定手段によって当該調整台31の面上での位置が移
動可能に取り付けられ、あるいは重さの異なるものを置
換載置するように取付けられており、例えば回転体39
の静止状態での各振動センサ35,35’の基準レベル
が2個の振動センサについて一致するように調整され
る。
【0047】このように構成された回転体不釣合調整装
置において、回転体の不釣合を測定し、その測定結果に
応じて釣り合い調整面A,Bに釣り合い調整片を貼付
し、あるいは部分カット等の既知のバランス調整処理を
施す。これにより、釣り合いのとれた安定した高速回転
が可能な光偏向器等の回転体を得ることができる。
【0048】なお、重心調整部材50は2個に限るもの
ではなく、1個あるいは3個以上の複数個を取り付けて
も良い。また、多面鏡外乱防止部材40は回転多面鏡1
1の厚さ方向以上の厚さを有し、回転多面鏡11を収容
する部分は当該回転多面鏡11の中心を中心とする円筒
系の空洞形状を有している。この多面鏡外乱防止部材4
0の内部形状により、回転多面鏡11を備えた回転体3
9が回転する際に、回転多面鏡38の周囲の空気の流れ
は安定したものとなる。その結果、不釣合量が回転中に
ばらつくことがなくなると共に、回転多面鏡11の周囲
の空気の粘性による負圧が減少するために風損が抑えら
れ、回転多面鏡11を備えた回転体39の回転中に消費
される電力を低減する効果を有する。
【0049】図3に示したように、調整台支持部材4
1,41’,41”,41”’から等距離の線X−Xと
線Y−Yの交点Gに回転体不釣合調整装置の重心位置す
なわち調整台31の重心位置がくるように重心調整部材
50,50’の設置位置あるいは重さを調整する。図4
は本発明による回転不釣合調整装置の他の実施例の構成
を説明する模式図であって、振動センサ35,35’の
部分は概念図として示してある。
【0050】同図において、図1と同一符号は同一部分
に対応し、51は重心調整部材である。この実施例で
は、重心調整部材51は調整台31に一体的に設けてあ
り、調整台31の加速度センサに対する重心位置が予め
測定された位置になるように、その位置あるいは重さと
して設けたものである。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
図9で説明した複数の不釣合調整面A,Bにおける不釣
合量の測定分解能のばらつきが少なくなり、測定精度が
向上する。また、回転多面鏡の周囲に多面鏡外乱防止部
材を配置したことにより、当該回転多面鏡の回転中の安
定性が増し、回転不釣合量測定中の値のばらつきがなく
なると共に、当該回転多面鏡の周囲の空気の粘性による
負圧が減少するために風損が抑えられ装置そのものの消
費電力を低くすることができる。
【0052】そして、本発明の回転体の回転不釣合調整
装置で回転体の回転不釣合を測定しつつ、前記複数の不
釣合調整面A,Bに調整処理を施すことによって、正確
な釣合いの取れた回転体を得ることができる。なお、本
発明は回転体の軸受を動圧空気軸受としたものに限るも
のではなく、他の形式の軸受を採用した光偏向器、ある
いは類似の回転体の回転体不釣合調整装置にも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による回転不釣合調整装置の1実施例
の構成を説明する側面図である。
【図2】 本発明による回転不釣合調整装置の1実施例
の構成を説明する図1の矢印C方向から見た正面図であ
る。
【図3】 本発明による回転不釣合調整装置の1実施例
の構成を説明する図1の矢印D方向から見た上面図であ
る。
【図4】 本発明による回転不釣合調整装置の他の実施
例の構成を説明する模式図である。
【図5】 光偏向器を用いた画像記録装置の概略構成の
説明図である。
【図6】 従来の光偏向器の詳細構造を説明する断面図
である。
【図7】 回転多面鏡とその偏向動作の説明図である。
【図8】 従来の回転体不釣合調整装置の概略構成を説
明する模式図である。
【図9】 従来の回転体不釣合調整装置の概略構成を説
明する被調整体である光偏向器の回転体を挿着した状態
を説明する模式図である。
【図10】 従来の回転体不釣合調整装置の調整台の支
持構成例を示す概略構成の説明図である。
【符号の説明】
5・・・・マグネットヨーク、11・・・・回転多面
鏡、30,31’・・・・センサ基台、31・・・・調
整台、32・・・・駆動部、33・・・・ステータコア
部、34・・・・固定軸、35,35’・・・・振動セ
ンサ、36・・・・回転センサ、37・・・・回転基準
線(マーク)、38・・・・不釣合測定・表示部、39
・・・・回転体、40・・・・多面鏡外乱防止部材、4
1,41’,41”,41”’・・・・調整台支持部
材、50,50’・・・・重心調整部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調整台と、固定軸とステータコアを備え
    て調整台上に植立固定され、回転スリーブに回転多面鏡
    とマグネツトコアとを有する回転体の上記スリーブを固
    定軸に挿通して当該回転体のマグネツトコアとステータ
    コアとを磁気的に結合することにより回転体とステータ
    コアとの間に構成される回転駆動機構を駆動する駆動部
    と、調整台に取り付けられて当該調整台の振動を検出す
    る複数の振動センサと、回転体の回転数を検出する回転
    センサと、回転体のマグネツトコアとステータコアで回
    転駆動機構を構成した状態での調整台の重心位置を当該
    調整台に設置した複数の振動センサに対して等距離とな
    る位置に一致させるための重心調整部材とを少なくとも
    備えた回転体の回転不釣合調整装置。
  2. 【請求項2】 調整台と、固定軸とステータコアを備え
    て調整台上に植立固定され、回転スリーブに回転多面鏡
    とマグネツトコアとを有する回転体の上記スリーブを固
    定軸に挿通して当該回転体のマグネツトコアとステータ
    コアとを磁気的に結合することにより回転体とステータ
    コアとの間に構成される回転駆動機構を駆動する駆動部
    と、回転体の回転多面鏡の少なくとも周囲を覆う円筒状
    空洞を有する回転多面鏡外乱防止部材と、調整台に取り
    付けられて当該調整台の振動を検出する複数の振動セン
    サと、回転体の回転数を検出する回転センサと、回転体
    のマグネツトコアとステータコアで回転駆動機構を構成
    した状態での調整台の重心位置を当該調整台に設置した
    複数の振動センサに対して等距離となる位置に一致させ
    るための重心調整部材とを少なくとも備えた回転体の回
    転不釣合調整装置。
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